5378.2022年2月1日(火) 石原慎太郎氏死去とミヤンマー・クーデター

 昼食を終えた時、テレビニュースの速報が伝えられた。元東京都知事で、且つ湘南高校の先輩だった石原慎太郎氏がすい臓がんのため亡くなられたと思いがけない知らせだった。享年89歳だった。今から10年ほど前に政界を引退され、最近は体調も思わしくないと耳にしていた。

 石原氏の名前を聞くと遠いながらも若干ある接点を想い、感慨深く思っている。初めて政治家であり、芥川賞作家でもあった石原氏の名を聞いた時は衝撃的だった。1956年春、高校2年生の時担任教師から、「今度『太陽の季節』で芥川賞を受賞した石原慎太郎君は君たちの先輩だよ」と聞いてびっくりしたものだ。その後2014年に、ミクロネシア・トラック島酋長だったアイザワ・ススム氏を主役に、森喜朗元首相、湘南高と慶大野球部の主将を務めた佐々木信也氏を準主役にして、「南太平洋の剛腕投手」を上梓するに当たり、佐々木氏のご紹介で当時衆議院議員だった森氏の事務所へともに伺った際、秘書官から今来客中なので少々待って欲しいと言われた。来客が帰られてから森氏から、その来客とは石原氏だと聞いた。そこで佐々木氏と私が、折角だからお会いしたかったですと森氏へ話したところ、森氏は、そうか、学校が一緒だったよね、と応えられ、石原氏とはニアミスとなってしまった。その拙著には石原氏と佐々木氏の高校時代のことから、佐々木氏が慶應から当時発足したばかりのプロ野球・高橋ユニオンズに入団して、大活躍しながら新人王のタイトルを西鉄の稲尾和久投手に持っていかれたことに石原氏が不満を抱いたことについて書いた。石原氏と佐々木氏は、石原氏が1年年長だが、休学したために高校では同級生だった。

 最近の石原氏についていえば、昨年母校・湘南高校が創立100周年を迎えて、記念誌を発行したが、中に何人かの卒業生が母校とのつながりや思い出を綴ったエッセイが掲載されているが、そこに石原氏が「多感な青春時代」と題した個性的でユニークな興味深い玉稿がある。恐らく遺作になるのではないだろうか。当初記念誌が企画された段階で、石原氏は健康上の理由もあったのか、同窓会元会長から石原氏は執筆を辞退されたと伺い残念な気がした。しかし、多くの著名人を輩出したOBの中でも最も知名度も高く、個性的で知られた石原氏が書かないというのでは、「画竜点晴を欠く」のではないかとお話しして何とか石原氏に書いていただけないだろうかと持ち掛けたところ、元会長が再びご努力され石原氏から了解をいただき、母校について読ませる名文が掲載されることになった。

 他にも運輸大臣を務められたことがある石原氏は、国鉄が民営化されるに際して、JR東日本が旧国電を「E電」と呼ぼうとしたことに対して、下品で安易な呼称はやめろと怒鳴ったという。それから何年か経って、この件で朝日新聞浦和支局の記者と電話で言い争いをしたことがある。

 東京都知事としても、東京オリンピック招聘、東京マラソン実施、ディーゼル・ガソリン排出規制、尖閣諸島購入問題等々、数々の実績を残された石原氏だったが、大物俳優だった石原裕次郎の兄としても有名である。存在感のある天才兄弟だった。あの母校の大先輩・石原慎太郎氏のご冥福を心よりお祈りしたい。

 さて、石原氏のご逝去について大分スペースを費やしてしまったが、今日はミヤンマーでクーデターが勃発してちょうど1年になる。旧ビルマに関わって半世紀以上に亘り再三同国を訪れているので、思い込みも人一倍である。この1年間に貯めたミヤンマー関連の新聞記事の切り抜きもかなり分厚いものになった。ミヤンマー国軍の力による政権奪取により、アウンサンスーチー国家顧問をはじめ、多くの国民民主連盟(NLD)の民主派政治家が拘束された。ミンアウンフライン国軍最高司令官は、2020年の総選挙でNLDに大敗したのは、選挙に不正があったからだとして力で政権を奪い取った。これが世界中から民主化弾圧として非難されているが、軍事政権は現在もスーチー氏の身柄を拘束したままである。そして国民の間に人気があるスーチー氏を、収監している間に国軍管理の総選挙で、自らの立場の正当性を世界に訴えるつもりのようだ。

 世界中から非難され、経済制裁により庶民の生活は困窮し、軍の弾圧により、元のスーチー政権に戻る希望と可能性は、現状ではあまり期待できない。元々貧しいミヤンマー人の生活が行き詰まっては、国軍にとって元も子もないのではないだろうか。当分ミヤンマーの先行きが心配である。

2022年2月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5377.2022年1月31日(月) コロナで規制される自由と権利の分別

 このところメディアでは連日新型コロナウィルスに関するニュースが、かなりの時間を割いて報道されている。だが、首を傾げざるを得ないのは、世界のコロナ防止対策を見ても一部の国では規制を強化する一方で、隣りの国であっても規制を緩和する国も出ていることである。考え方と対策がバラバラなのである。ワクチン接種の義務化も国によっては物議を醸している。テレビの画像を観ても日本のように100%近くの人びとがきちんとマスクを着用している国もあれば、マスクを着用していなかったり、口だけマスクを着用して効果の程が疑わしい国もある。そこには、どうやら欧米のような自己顕示欲の強い民主義国家では、例えば法律によってマスクの義務化まで押し付けるのは、自由権の侵害との考えがあるからである。

 ワクチン接種率76%のフランスでは、残るワクチン未接種者に対する処分を強化した。マクロン大統領は未接種者を懲らしめるような強硬な発言までしているが、民主化と自由を標榜する国民性が必ずしも納得していない。それでも国民の6割が大統領の発言を支持して、フランス国民の国民感情は割れている。あまり国民の間に人気がなかったマクロン大統領も、4月に実施される大統領選を控えて、コロナ対策について積極的な発言が目立つようになり人気がぶり返してきたようだ。

 その他にオーストリアでは、18歳以上の国民に接種を義務づける法律を成立させ、未接種の場合は罰金が科せられる。イタリアでも50歳以上に、ギリシャでは60歳以上に接種を義務づけ、違反するといずれも罰金を科している。他方、アメリカでは連邦政府職員や医師らに接種を義務化したが、一般国民に対する接種は、連邦最高裁判所が認めないというから、接種の義務化は市民の権利と自由に反していると見ているのだろう。

 私は、この決定はナンセンスな面があると思っている。義務化は、ある面で肉体的に拒絶反応がある人は別にして、認められて然るべきだと思う。例えば、接種することによってコロナに感染しない可能性が高まるということは、他人へ感染させないことでもある。自分が感染を防止する手立てを講じることは、他への感染、コロナの流行を食い止めることでもある。コロナを防止するためのマスク義務化は、欧米社会の個人の自由の制約という考え方とは違うと思う。どうも国民の権利とか自由が、誤解されている。

 例えば、アメリカの銃砲社会が、銃の乱射、暴発により多くの犠牲者を生んできたことはアメリカ社会の病根となっている。銃の所持を禁止さえすれば、殺人事件は一気に減る。銃砲の所持は西部開拓時代から今以て続けられている。外から見れば、他の国では禁じられている銃保持を禁じれば、問題は解決出来る。実際間違いなく殺人事件は減る。それにも拘わらず、それが出来ないのは、銃の個人的所有を抑圧することが個人の自由の権利を抑圧すると考えるからであり、個人の権利の侵害であるとの自己都合の権利主張であり、他人へ与える影響についてはまったく無視している。実はそこには、銃砲製造会社から連邦政府や、国会議員へ巨額の献金が公然と行われている実態があるからである。

 個人の自由と権利は、あくまで他人に害を与えない範囲内での自由の行使である点が前提であり、その点で誤解と考え方に履き違えがあるように思えて仕方がない。

2022年1月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5376.2022年1月30日(日) いよいよ北京オリンピック開催へ

 今日から5日後の2月4日に北京で冬季オリンピックが開催される。昨日秋篠宮ご夫妻も参加されて結団式が行われたが、いつもと違うのは、過去最多の124人の選手が参加するにも拘わらず、その内結団式に出席したのはコロナ感染防止のため団長、監督、主将、旗手のたった4人だけだった。他の役員、選手らは全員オンライン参加だった。そして、今日日本選手団は北京へ向かった。2日には開会式に先立ち、カーリングとリュージュ競技が始まる。夏の大会と同じように、冬季大会も回を重ねるごとに競技種目も増え、中にはあまり知らないような競技もある。かつてはスキーのアルペン種目の回転、大回転、滑降のアルペン3種目が華やかだった。ジャンプ競技とフィギュア・スケートも人気種目だった。

 1956年イタリア・アルプスのコルチナ・ダンペッツォ大会では、トニー・ザイラー選手の金メダルに次ぎ、猪谷千春選手が冬季オリンピックで日本人選手として初めて回転競技で銀メダルを獲得した。当時高校生だった私は、そのニュースに小躍りしたものだった。2003年にコルチナ・ダンペッツォを訪れた時、競技会場だった山小屋に日の丸が翻っていたが、ガイドに尋ねてみると猪谷選手の活躍を記念して、オリンピック以降ずっと日の丸が掲げられているという嬉しい話だった。1972年の札幌オリンピックでは、スキーの70m級ジャンプで、笠谷選手以下日本選手が金銀銅のメダルを独占して日の丸飛行隊と呼ばれ、日本中が熱狂した。ところが、ちょうどその時、タイに出張していてそのニュースをテレビで知ったが、常夏のタイでは冬季大会についてほとんど国民の間では関心がなく、況してや日本選手が金銀銅メダルを獲ったと言っても、興味がなさそうだった。

 冬季オリンピックは、ほとんど北半球の国々が参加し、南半球の国々や赤道直下の国々の国民にとっては、当然ながら遠い国の物語なのである。その点では、残念ながらスポーツによってはそれらの国内ではほとんど知られず、行われることもない。その意味では冬季大会をオリンピックとして行うことが相応しいのかどうか、若干の疑問を感じる。

 北京では、昨夏の東京オリンピックと同様に新型コロナウィルスの感染防止のために、いつもとは異なる厳しい規制をして対応せざるを得ず、行動も制約されているようで、実施本部はその対応に追われているらしい。北京市内でオミクロン株の感染者が確認されたことを受けて、いくつかの記念的イベントが取り止めになってもいる。

 今大会の日本選手には、男女短距離スピード・スケート、男女スキー・ジャンプ、男子フィギュア・スケートに期待したいと思う。

2022年1月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5375.2022年1月29日(土) ウクライナ問題に解決策はあるか。

 世界中がコロナ感染防止に振り回されているにも拘わらず、トラブルを起こしている国があるものだ。今世界で最も懸念されているのは、ウクライナを巡ってロシアと北大西洋条約機構(NATO)主要加盟国、及びアメリカの間で緊張が高まっていることである。ウクライナ東部国境周辺にはロシア軍隊約10万人が集結している。ロシア軍は総数90万人と言われているので、1割以上の軍隊が国境周辺に留まっているということである。ウクライナはロシアにとっては旧ソ連時代の最大の連邦国家であり、多くのロシア人が居住している。一見平穏に見えたウクライナがロシアの度重なる干渉により、反ロシア感情を焚きつけられたのは、2014年ロシアが強引にクリミア半島を占拠して以来のことである。ロシアに言わせれば、クリミア半島はそもそもロシアの領土だったが、ウクライナ独立時にウクライナ人のフルシチョフ首相がウクライナへ譲渡したもので、ロシアが所有することが本来の形だというのだろう。

 戦争を回避するようNATO陣営及びアメリカとロシアが虚々実々の駆け引きを行いながら話し合っているが、言い分は平行線で収束の気配が見られない。ロシアはウクライナのNATO加盟を認めようとせず、ウクライナとしてはロシアの意向より自国の権利を推進したいのだ、それでも必ずしも西側も一枚岩ではない。とりわけドイツは、天然ガスをロシアからパイプ・ラインで輸入しているだけに、胸中は複雑である。果たしてこの行方はどうなるだろうか。

 さて、政府は佐渡金山を世界文化遺産の登録目指してユネスコへ推薦することを決定した。韓国政府が戦時中佐渡鉱山で朝鮮半島出身者が強制労働させられたことを理由に、その申請を撤回するよう日本政府に求めていたところだ。この決定に韓国政府は直ちに遺憾の意を表明し、撤回を要求している。岸田政権も一旦申請を見送る方針だったところ、地元の新潟県や、安倍元首相をはじめとする自民党内からも推薦すべきとの声が強まり、岸田首相も今夏の参院選を考えて、昨日推薦すると方針を転換した。ことが世界文化遺産だけに、推薦から決定までも文化的なスタンスで行って欲しいが、最近の日韓関係の行き詰まりがそのまま露呈されている。韓国が強く反対している中で、ユネスコは果たしてこの登録を認めるかどうか微妙なところである。

 ところで、大学ばかりではなく、中高校でも今や受験シーズンの真っ只中である。コロナ禍の影響もあり、あまり遠い学校へ通学するのを避ける傾向があるようだ。私立校でも黙っていても受験生が集まる人気校は別にして、最近受験者が減り定員割れの学校ではその対策に頭を悩ませているらしい。そのような中で、昨年12月日本学園中学校では2026年度から共学化して、明治大学の系列校になることを発表した途端、大幅に受験生が増えたという。今年入学する生徒は、卒業時には校名が「明治大学付属世田谷高校」となるそうだ。あの手この手をよく考えるものだと思う。

2022年1月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5374.2022年1月28日(金) コロナは今世紀のペストか?

 今日も新型コロナウィルス感染拡大の勢いは増すばかりである。全国の新規感染者は、初めて8万人を超えて81,811人だった。東京でも4日連続で過去最多の17,631人、大阪でも初めて1万人を超える10,013人だった。このため懸念されていた医療現場が危うくなってきた。濃厚接触者を最初の内は14日間隔離と決めていたが、そのための医療従事者の人出や施設が追い付かず、その後14日間を10日間にしたと思ったら、今度はこれを7日間にするべく検討に入った。東京都では保健所や看護師が自宅療養者に実施している健康観察の対象を入院の可能性のある人と基礎疾患がある人、そして50歳以上の人に絞り、50歳未満の自宅療養者は自分で健康観察をしながら、体調に変調を来したら電話で相談することになるようだ。これでは、コロナはおろか病気になるわけにいかない。

 こんな狭苦しい世の中になり、経済活動も低調になりつつあるが、異変もあるようだ。自宅に引きこもり状態の人が多くなったせいで、デパートの売上は減少しているが、日常の生活必要品や食料品を扱っているスーパー・ストアやコンビニは反って販売実績は上がっているようだ。その中で物価にも大きな変化が表れている。その典型は、ガソリン料金の値上がりである。1㍑当たり170円を超えたら、政府がその超過分を補助するような話が出ているようだ。その一方で、食品や日用品の値上げに対しては現状では打つ手がない。家庭にとって最も大事な電気、ガス料金が上がったのを手始めに、原料高が原因で醤油、ハム・ソーセージ、マヨネーズ、冷凍食品などが軒並み値上がりしている。

 このコロナ禍には、先行きの展望が見通せないことから誰もが困惑している。今日までに世界中に3億6千万人の感染者と560万人の死者を出している事実と、今なお新規感染者の発症が止まらない状況を考えると、どうしたら良いのか解決策に行き着かない。

 病気の流行と言えば、14世紀にヨーロッパで大流行した黒死病と呼ばれたペストに思いが至る。医療が充分整備されていなかった時代のことでもあり、当時ヨーロッパの人口の1/3が命を落としたと言われている。そんなパンデミックにならないことをひたすら祈るばかりである。我々としては、3度目のワクチン接種を受けてソーシャル・ディスタンスを保つより身を守る手段がない。国民の間では1回目ワクチン接種した人は80%、2度目を接種した人は78.5%だが、3度目の接種を受けた人は僅か2.5%しかいない。それでも感染しやすい高齢者の3度目のワクチン接種率は21.5%だそうだが、すべての人が早く3回目のワクチンを接種してもらいたいものである。

 それにしても、まったく嫌な時代になったものである。

2022年1月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5373.2022年1月27日(木) 不祥事の日大に補助金交付せず

 昨年話題になった日本大学の付属板橋病院建設工事の背任事件に絡んで田中英寿・前理事長や元理事らが逮捕、起訴された一連の事件に対して、文部科学省は来年度の日大への私学助成金交付を停止する意向を示していた。昨日文科省から補助金の配分業務を担っている日本私立学校振興・共催事業団が、今年度分については全額不交付と決定した。学園経営者にとっては厳しい処置である。況してや日大は、学生・生徒数において全国で最多数である。私立学園の経営は、学生・生徒らが収める学費が主であるが、その他に外部からの寄付金、そして、国からの私立助成金の占める割合が大きい。因みに昨年日大は90億円の国庫補助金を受給していた。これが支給されないとなると経営的にも当然苦しくなる。大学は、これによって授業料の値上げを学生らに求めることはないと言っているが、内情は火の車ではないだろうか。因みに昨年助成金が一番多かったのは、早稲田で92億円だった。2位日大、3位が慶應の82億円だった。

 日大がひとりの独裁的権力者だった田中前理事長が、理事会を取り込んで一部には公私混同のやりたい放題の運営だったらしい。来年度以降日大への補助金はどうなるのか、いつまでもゼロということにはならないだろうと考えていたところ、来年度は不交付、そして問題点が解決されるなら、2年後から75%減額、以降は25%刻みで厳格幅が小さくなる。本来受け取れる額に戻るのは、早くて2026年度というから日大にとっては厳しい処分である。あれもこれも田中前理事長のワンマン体制が、もたらした結果であり、日大にとっても田中個人にとっても厳しいお仕置きである。2018年にアメフト部の違法タックル問題発生の際にも、日大に対して世論は厳しかったが、当事者の日大理事会は他人事の如くコメント発信や反省することもなく、その事件で解雇された理事が、今回の事件でも復権してその中心となって重犯を冒した懲りない性分への厳しい鞭となった。身から出たサビというべきであろう。

 ここは謙虚に反省して、今後同じ轍を踏まないよう襟を正すことが大切である。日本一のマンモス大学・日本大学には捲土重来を期してもらいたい。

 さて、新年元旦に関西を本拠とする毎日放送(MBS)のトークバラエティ番組に、政治家は「日本維新の会」代表の松井一郎・大阪市長、副代表の吉村洋文・大阪府知事、元代表の橋下徹・弁護士だけが出演し思い思いのトークを行ったことが、政治的中立性の視点から問題になっている。社内でもこの取り合わせには異論があったという。司会者はいたが、日本維新の3人だけで政治的発言を行うこと自体中立性に疑問がある。視聴率向上に拘って倫理面が甘くなったとの声も聞く。実際、国会で論争になったトピックスや、松井、橋下氏からは、吉村氏を総理にとの発言もあったという。テレビ局、日本維新の会のどちらがこの企画を提案したのか不明だが、こうした下地が案外日本維新の会が関西地区で人気を独り占めにしている原因であるかも知れない。MBS社長も社内調査を命じたというが、MBS社内にも企画の自由と報道の中立性が混乱しているのではないだろうか。もしそうなら公平なる報道を旨とすべきメディアとしては、失格ではないだろうか。

2022年1月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5372.2022年1月26日(水) 懲りない役人の文書改ざん

 国会では今日もコロナ対策の質疑応答の応酬が激しいが、比較的丁寧な対応をしている岸田首相も、連日のように繰り返される各省の資料作成に関する意図的な改ざん、修正には相当頭を痛めているようだ。国土交通省を手始めに、総務省や、かつての厚生省などの意図的な資料改ざんは、国のGDP数値にも影響を与えかねないだけに、ただ反省したところで済まされるものではない。

 そこへ昨日新たに国土交通省、法務省、文部科学省が提出した新年度予算の関連資料に誤りが見つかった。官庁に勤める高級官僚らは、自分たちが国家公務員として如何なる立場にいて、どれほど責任ある役職に就いているかという点で、思い上がって誠実さが見られない。民間企業なら会社経営に支障を来し、赤字決算、或いは倒産にまで発展しかねない数値の書き換えを抵抗もなく行っていたことに愕然とする。国の考えていることを国民はあまり信用出来ないということにもある。これほど大きな恣意的なミスを冒していながら、実務には直接タッチしていない官庁の次官以下の役職者の給与を一定期間減給する程度しか、処分もしない。官界には「信賞必罰」という言葉はないようである。

 さて、連日のように新型コロナウィルスに関する報道が熱を帯びてきているが、昨日世界保健機関(WHO)は、最近の1週間に確認された新規感染者数が、過去最多の約2,136万人だったと発表した。ロシア、ヨーロッパ、南北アメリカが多い。これは、オミクロン株の影響もあり、感染者はまだピークに達していないということだ。まだまだ感染者が増える可能性が高い。アメリカの科学雑誌「サイエンス」の発表によると、イェール大学の調査では、マスクの着用率が高い地域では感染者の割合が低かったことが分った。その点で日本人は、マスクをそれほど抵抗なく着用している。

 日本でも昨日新規感染者が過去最多を記録したが、今日も7万人を超えて71,633人となり過去最多となった。東京14,086人と大阪9,813人も最多である。この事態に医療崩壊が懸念されているが、オミクロン株の流行でコロナ患者が増えた一方で、救急患者の受け入れが難しくなっている。救急車内に5時間も留まっていた事例も発生している。

 ついては、今日また知人の訃報を受け取った。2019年に共著「新世代の観光立国」を交通新聞社から出版したが、知人は5人の共著者のひとりである。得意の語学を活かして大学卒業後日本政府観光局(JNTO)に勤務し、海外駐在歴も長く海外事情に精通していた。私より若いが、今も大学教授として活動されていた。もう少し交流をして、もっと知らない国々の話を聞いておけば良かったと思っている。

 暗い話が多いが、先日大相撲初場所で優勝した関脇御嶽海が、大関へ昇進することが今日正式に決定した。海のない長野県出身力士なのにしこ名に海を名付けるのは、どうしてだろうかと土俵上の姿を見るたびに疑問に思っていた。長野県出身の大関としては、史上最強とも言われた江戸時代の「雷電為右衛門」以来227年ぶりという。メデタシメデタシである。

2022年1月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5371.2022年1月25日(火) 1か月後に3度目のワクチン接種

 コロナ風が吹き荒れている。昨日政府は、「まん延防止等重点措置」の対象に新たに18府県を追加する方針を決めた。現在同措置を適用している16都県を合わせると計34都道府県が対象となり、これは全国の7割以上にあたる。今日の新感染者数は全国で初めて6万人を超えて62,613人の過去最多となった。東京都12,813人、大阪府8,612人も過去最多となった。これにより飲食店などはまた新たな試練の時を迎える。

 日本ではこれに反対してデモ、暴力などのトラブルが起きることはあまり考えられず、粛々と受け止めているが、海外では中々そうもいかないようだ。例えば、フランスでは新規感染者が、連日40万人前後で、時には50万人近くの感染者が出ている。政府が厳しい方針を打ち出しても国民は抵抗する。それに対してマクロン政権は国民のご機嫌取りだろうか、コロナ防止対策の緩和を実施するようだ。直近では2月2日以降①テレワーク義務の緩和、②文化、スポーツ施設への入場制限の解除、③屋外でのマスク着用義務の解除、更に16日以降はこれが一層緩和される。例えば、①映画館、列車内での飲食、カフェやバーなどでの立食が可能になる。②ディスコの再開も予定されている。コロナの感染拡大は理解するにしても、生活上の自由まで束縛されたくないというフランス人らしい個人的な要望が強く表れているように思う。

 今日国会では、コロナ論議が花盛りである。テレビの歩道番組でも各テレビ局いずれもコロナ報道にかなりの時間を割いている。

 さて、そんなコロナ禍の最中であるが、今日妻と私は揃って東京医療センターで健診を受けた。妻は5日に行った虫垂炎の手術後の経過観察であり、私は定期的な膠原病のチェックである。最近両手の痺れが戻って来たせいもあって、基準値HbA1cは6.4と0.1上がっただけだったが。CRPは0.46と最近の安定数値0.2前後から見るとかなり上昇している。医師から服用薬を若干増やしましょうとのアドバイスをいただいた。

 帰宅すると世田谷区住民接種担当部から、コロナ・ワクチンの3度目の接種券が郵送されていた。だが、接種の予約をしなければならない。指示に従い早速電話で申し込んだところ、かなり申し込みが殺到していて、何とか1か月後の2月25日に予約することが出来た。実は、3回目もファイザー社のワクチンを希望したところ、申込者が多く、モデルナのワクチンならもう少し早く予約出来るとの話だった。ところが、これまでの2回のワクチンはいずれもファイザー・ワクチンだったので、ファイザー・ワクチンに拘った結果、1か月後ということになった。まぁそれでも3度目のコロナ・ワクチン接種の予約が出来てひと安心である。

2022年1月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5370.2022年1月24日(月) 2つの沖縄市長選と2人の旧日本兵

 昨日行われた沖縄の2つの市長選の内、米軍の辺野古への移転問題が話題の名護市長選は大々的に取り上げられたが、もうひとつの南城市の市長選はあまり話題にもならず、今日の朝刊、夕刊にすら1行も報道されていない有様である。しかし、この南城市長選こそ現職の瑞慶覧長敏氏が、古謝景春・前市長に僅差で敗れ「オール沖縄」としては、名護市長選で渡具知武豊市長に敗北を喫したこととともに大きなショックであろう。比べて見ると名護市長選の投票率は、68.32%で4年前に比べて7.6%も低かったが、南城市長選のそれは、69.22%で前回より2.2%高かった。特に南城市の勝者、古謝景春氏は、2006年に南城市発足以来3期に亘って市長を続け、4年前に新人の瑞慶覧氏に一敗地に塗れたが、今回僅差でリベンジを果たし再び市長へ返り咲いた。不思議な土地柄である。

 それにしてもなぜメディアは同じ沖縄の2つの市長選に甲乙つけるような報道をするのだろうか。確かに知名度や、土地柄、訴求力、重要性などの点で世間の関心に差があり、名護市長選の方が重要であることは認めるが、南城市が刺身のつまにされた感は否めない。

 それにしても2つの市長選で感じたことは、激戦の地で多くの犠牲者を生んだ悲惨な過去を持つ沖縄も、かつてのような反戦、反米の機運が少しずつ消えていくような気がしている。ひとつには、基地の存在を黙認することによって数々の経済的支援を受けられることと、もうひとつは、若者の間に戦争の悲惨さを知らない世代が多くなったということである。

 この2つの選挙を通して、基地反対闘争などで活動している人々の気持ちが折れないことを願っている。選挙の結果を聞いてニヤニヤしていた茂木自民党幹事長の心は、沖縄は抑え込んだとの気持ちがあるのではないだろうか。

 さて、今日旧日本兵の横井庄一さんがグアム島で見つかり救出されてからちょうど50年になるという。当時衝撃的なニュースで強く印象に残っている。サラリーマン時代、旧厚生省の太平洋戦争戦没者遺骨収集事業に20年ほど携わって度々サイパン、グアムなど中部太平洋諸島を訪れていた。その時遺骨収集団団長だった厚生省課長から度々横井さんとフィリピン・ルパング島で発見され帰国した元陸軍少尉・小野田寛郎さんの話を聞いた。偶々小野田さんは今年生誕百年にあたる。2人の軍歴と人間性が大分異なることに興味を抱いて、2014年に上梓した「南太平洋の剛腕投手」の中に1章を書いた。ところが、出版社から文章全体が長すぎるので、少しカットして欲しいと要望され、全体的に少しずつ削除してみたが、どうも思わしくなく、止むを得ず横井さんと小野田さんの1章をまるまる削除してしまった。今考えて見ると実に惜しいことをした。しかも不思議な縁であろうか、グアム島で横井さんが見つかった洞穴を訪れたこともあり、また小野田さんがフィリピンから羽田空港に帰国した日、1974年3月12日に行違うように「陸軍航空飛行第12戦隊」の戦友さんたちとビルマへ慰霊巡拝団の添乗員として旅立ち、小野田さんとすれ違いとなったが、「戦地へ行く人、帰る人」と翌日の新聞紙上に取り上げられたことがある。横井さんも小野田さんもすでに黄泉の世界へ旅立たれたが、改めていつか2人に関して、同じ旧日本兵でもその環境、現れ方、性格の違い等々について書いてみたいと思っている。

2022年1月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5369.2022年1月23日(日) 沖縄2市長選の行方

 今日2つの決戦が行われた。ひとつは、沖縄県名護市長選挙である。米軍基地のある沖縄県では、財政的に援助にはなるが、基地がある故の問題点と難しさがあり、トラブルが絶えない。今問題になっているのは、宜野湾市にある米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移転である。そのため沖縄県では反基地、反米、反自民に偏りがちであるが、この名護市は意外に保守層が多く自民党が強い。名護市のある沖縄3区では、自民党議員が衆議院議員に選出され、現市長渡具知武豊氏が自民・公明党の推薦である。かつて社会党を中心にリベラル派は「オール沖縄」の旗印の下に、野党の支援を得て来た。今日の名護市長選は、現職市長に対する立憲民主党、共産党、れいわ新選組、社民党が支援する「オール沖縄」の岸本洋平・前市会議員の一騎打ちとなった。午後4時現在の投票率が、パッとしない。前回の選挙に比べても約5%も低い。沖縄にとって大きな問題である辺野古への移設の可否を問う選挙であるにも拘らず、市民の関心はそれほどでもないのだろうか。少々意外である。やはり名護市は保守気質が強いのだろう。気になるところである。

 深夜近くになって渡具知武豊氏 19,524票、岸本洋平氏 14,439票で現職市長の勝利が確定した。予想以上の差がついた。

 今日は沖縄でもうひとつ別の市長選が行われた。「オール沖縄」の現職・瑞慶覧長敏市長と知念村が南城市としてスタートして以来3期に亘って市長を務めた古謝景春氏のリベンジである。こちらの開票結果は、23:55現在まだ入っていない。

 もうひとつの決戦とは、大相撲初場所の優勝争いである。千秋楽の今日、優勝争いは、12勝2敗の関脇・御嶽海と11勝3敗の横綱・照ノ富士の決戦となった。照ノ富士が勝てば、もう1人相星の平幕阿炎を交えて12勝3敗同士の優勝決定戦が行われる予定だったが、そうはならず、御嶽海の勝利で御嶽海が13場所ぶり、3度目の幕の内最高優勝を勝ち取った。このところ2場所連続で照ノ富士が優勝して、照ノ富士の3連覇ではないかと優勝争いは興味が薄かっただけに、御嶽海が優勝したのは来場所以降に興味を繋いでくれる。それでも今場所は照ノ富士の対抗馬となる筈の大関が些かだらしなかった。貴景勝は途中休場、もうひとりの大関・正代は負け越しという体たらくだった。それだけに御嶽海が窮地を救ってくれた印象が強い。すでに大関昇進の話に信憑性が出ている。

 さて、両手にしびれを感じる一種のリューマチのため、毎月1度東京医療センターで定期的に検査を受けている。昨年3月以来診ていただいているが、幸い徐々に回復し、痺れもほとんど消滅しつつあった。その間服用薬も少しずつ分量を減らしていた。糖尿病にとっても基準数値でもあるHbA1cも6.3で徐々に回復し、間もなく完治するのではないかと期待していたところ、昨年末辺りから朝起床時に再び痺れを感じるようになり、日に日にその度合が強くなり、今朝は両手ともしっかり拳を握れないほどだった。すぐにも医師に診てもらいところだが、明後日予約をしているので、その時医師にじっくり相談したいと思っている。しばらくは気がかりである。

2022年1月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com