5337.2022年4月1日(金) 新年度スタート、今日から18歳は成人

 今日から新しい年度がスタートした。企業の入社式が全国各地で開催されたようだが、そのスタイルも年々様変わりしている。外国人を採用する企業が増えたことや、大学新卒社員と中途入社社員がともに出席し、差別をつけることなく公平感をPRしている企業もある。

 また、今日から18歳と19歳の青年を成人と見なすことになった。1878(明治9)年以来、これまで成人年齢は満20歳だったが、これが146年ぶりに2年引き下げられ成人として大人の責任と振る舞いが求められることになった。すでに選挙権は18歳から認められており、誕生日を迎えた高校3年生は今後自ら大人としての責務を問われることになる。近年若者の政治、及び選挙離れが著しくなったと伝えられている。果たして選挙権を引き下げたことによって若者の選挙離れが回復するのかどうかについては、なんとも言えない。自分自身を振り返ってみても、18歳は高校生活最後の年でラグビー部活動も終え、いよいよ本格的に大学受験勉強に突入した。今でこそ選挙で投票するのは当然と心得ているが、当時選挙があっても投票所に足を運んだかどうかはわからない。それは2年後20歳になって選挙権を得たが、選挙が行われたかどうかは記憶にない。それでも当時まだ浪人中で投票所に行った記憶がない。

 最近若者が政治に対する関心が薄れたのではないかと心配する声をしばしば耳にする。それは、60年安保闘争とか、ベトナム反戦運動のような政治と密接な社会運動が見られなくなったせいでもある。

 社会運動と接する機会が少なくなったせいだろうか、政治にも関心が高いとは言えない。結果として、保守的傾向が強くなり、自民党が勢力を拡大し、憲法改正、核共有国問題が堂々と話題となるようになった。怖いのは、保守的傾向に歯止めがかからなくなってきたことである。その意味でも今年成人となる18歳の若者たちに、もう少し社会問題や政治問題に関心を持ってもらいたい。

 さて、世にも奇妙な事業が昨日を以て終了した。40年以上に亘って日本が、中国に対して行っていた途上国援助(ODA)の終了である。1979年に中国政府が戦時賠償を放棄する見返りに、当時まだ経済面で立ち遅れていた中国を支援する目的で、日本は有償、無償、技術協力を合わせて3兆6千億円を支援してきた。それが、その途上で中国経済の発展に伴い、中国自体がアフリカ諸国の経済支援を行うようになった。日本は国際協力機構(JICA)を通して中国へ支援していたが、同時に中国もアフリカへ支援している事態となり、実質的には日本から支援された資金がアフリカでは中国からの支援として受け取られるようになった理不尽な事態を招来した。中国は日本の褌で相撲を取っていたわけである。その時点で、日本は中国への支援は最早所期の目的を果たしたとして以後中止する旨中国政府に申し入れたが、中国は承服せず、約束は最後まで守れと主張した。とにかくすったもんだした末に、最終的に昨日になって、対中国ODAは終了した。中国を相手にするのは難しい。やれやれである。

2022年4月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5336.2022年3月31日(木) 任官辞退の防衛大卒業生は教育費を返還すべき

 一昨日近所の呑川緑道を妻とお花見がてら桜並木のトンネルを歩いたが、今日駒澤公園傍を通り東京医療センターへ行く途上で、満開の桜をつくづく見ていたが、ちょっとした小さな風で花びらがひらひらと舞い落ちる。今日が3月最後の日でもあり、これから花びらは毎日少しずつ散っていくことだろう。まもなく日本の春も終焉だ。そう言えば、今朝わが家の庭に今年初めて鶯のつがいがやってきた。もう白梅は散ってしまっている。気が付いたのは、これも初めて「ホケキョ」と一声あったからである。行く春を惜しんで別れを告げに飛んで来てくれたのだ。鶯の気持ちを嬉しく感じたところである。

 3月と言えば、卒業シーズンで、各地の学校でそれぞれ卒業式を挙行している。卒業式と言えば、昔は必ず歌った♪仰げば尊し♪が近年はあまり歌われなくなったという。その代わりに海援隊の♪贈る言葉♪や、松任谷由美の♪卒業写真♪がよく歌われるようだ。実は笑い話のような実話があった。いつかNHK番組「鶴瓶の家族に乾杯」で、女子高校生2人が「仰げば尊し」を知らず、鶴瓶が冒頭部の♪仰げば~尊し~♪と歌ったのに続けて♪わが師の恩~♪と口ずさんだところ、女高生が「和菓子の恩?」と首を傾げたので、流石の鶴瓶も呆気に取られて笑ったほどだ。これほど酷いのは、珍しいが、そういう時代になったということだろうか。

 ところで、自衛隊幹部養成校の防衛大学校でも例年通り卒業式が行われたが、全大学の中でも唯一、総理大臣と防衛大臣の2人も大臣が出席する豪勢なものだ。しかし、今年は、また新たな問題が表面化した。卒業生479人中72人が自衛官への任官を辞退したのだ。実に卒業生の15%に上る。彼らは卒業式に出席出来ず、別の場所で卒業証書を授与されるようだが、岸防衛相も遺憾の意を表していた。これは過去2番目に多い。

 問題なのは、任官辞退の卒業生は他の卒業生とともに、将来各自衛隊で幹部候補生となるために防衛大学校に入学して学び、必要とされる知識を学び取った筈だ。卒業までに彼らにかかった教育費は馬鹿にならない。すべて国民の税金によって賄われたが、授業料は免除され、給与まで支給されてきた。こうなると彼らが自ら好む道を進むのは止むを得ないとしても、自衛官となるとの約束を裏切っており、財政的にも国家が彼らを養い教育してきたことを考えると、彼らに投資した費用を返済させるのが筋ではないだろうか。経済的に困った学生たちを救うためには奨学金とか、育英資金を貸し付けているが、普通それらは社会人になってから全額返済が義務付けられている。ならば、任官辞退の防衛大生から国は注ぎ込んだ費用を返済してもらうことは至極当然だと思う。彼らは国との約束を履行しなかったので、国に返すべきものは返さなければいけないと思う。

2022年3月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5335.2022年3月30日(水) ウクライナの首都は、キエフか、キーウか?

 ウクライナの首都キエフがロシア軍の攻撃を受けていたが、最近になってロシアは首都攻撃を弱め、その分東部地域へ力を注ぎ込んでいるようだ。

 ところで、その地名キエフであるが、数日前からキーウという名称がテレビ画面に現れるようになった。日本テレビでは、それまで括弧つきでキエフと呼んでいたが、この2,3日キーウと表示していて、これではテレビ局によって呼び方が異なるので、どちらかに統一すべきではないかと思っていた。

 かつて、アメリカのレーガン氏が大統領選挙に立候補した時、日本では「リーガン候補」と呼称されていたが、アメリカでは「レーガン」の方が実名に近いとされ、メディアで話し合った末、「レーガン」と統一変更して報道することに決めた経緯がある。

 日本政府としても混乱を招くので、呼称を統一すべきだと考えたようで、外務省がウクライナ政府と調整を始めたと報道された。そもそも「キエフ(Kiev)」というのは、ロシア語の発音に由来するようで、ウクライナ語だと‘Kyiv’と綴り「キーウ」と発音する。近日どちらの都市名に決めるのか公表される予定である。

 さて、昨年来文教関係を驚愕させていた巨額脱税事件で訴えられた日本大学前理事長・田中英寿氏に対する公判で、昨日東京地裁は懲役1年、執行猶予3年、罰金1,600万円の判決を言い渡した。田中氏個人に関する公判は、わずか3回であっさり幕となった。13年間に及ぶ日本一のマンモス大学のトップとして、権力を恣にして統治し、学問の府に独裁体制「田中王国」を築き上げた。日大板橋病院の建て替え工事を巡る事件をはじめとして、取引業者らからリベートとして約1億2千万円を受け取りながら申告せず、約5千万円を脱税したとして所得税法違反に問われたものである。

 したたかな田中氏は、当初は現金受領を否認していたが、執行猶予付き判決で早めに幕引きすることを優先的に考え、一転して現金受領を認めた。結果的に名誉は傷つき、君臨した大学を去ることになったとは申せ、やったことの大きさに比べれば、傷は浅かったと言えよう。

 それにしても日本大学のガヴァナンスは何ともお粗末ではないか。マンモス大学でたった1人の元学生横綱に所狭しと暴れまくられ、どの理事も物言いをつけられなかったというのだから呆れるばかりである。まだ問題点はいくらでもある。大体脱税額が5千万円と追及していながら、追徴額でもある罰金はその1/3にも及ばない。日大には危機管理学部という名称の学部があるようだが、一体全体こんな杜撰さで危機管理が出来ると考えているのだろうか。大学入学式で、大学のトップである学長を差し置いて、普段学生たちとは直接接しない理事長が最初に新入生に入学の祝辞のスピーチをするというのもおかしな話だ。

 この裁判で田中氏個人に対する法的追及は終わるようだが、リベート事件では他に理事らが関係した事象の裁判は今後も続けられる。

 本当の意味で、日大は田中氏の影響力を排除して、立ち直ることが出来るのだろうか。あまり信用出来ないが、そう願うより仕方があるまい。

2022年3月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5334.2022年3月29日(火)  桜満開、春よ 来い! 日本の春

 今や東京都内では桜の花が満開で、正にまたとない桜の見ごろである。銀行に所用があり、いつも自由が丘支店で用を足すのだが、今日は満開の桜を見んがために都立大学駅近くの支店へ出かけることにした。自宅からすぐ呑川緑道へ出て見事な桜並木を銀行近くまで桜のトンネルの中を感動しながら歩いた。桜花繚乱である。一輪の花も落ちておらず、実に見事なもので、ビッグイベント・チェリー・ショーと呼んでも好い。三々五々ご年配のご夫婦が連れ立って桜を楽しんでいる姿を見て、微笑ましく思った。

 良寛の辞世の句として知られる「散るさくら 残る桜も 散る桜」のように、今満開の桜もいずれ散ることになるが、どんな桜であってもすべて素晴らしいと詠っている。

 都内のお花見スポット・ベストテンは、①目黒川、②東京ミッドタウン、③千鳥ヶ淵、④上野恩賜公園、⑤隅田公園、⑥六本木ヒルズ、⑦六義園、⑧新宿御苑、⑨代々木公園、⑩靖国神社の順で、以下浜離宮恩賜庭園、日比谷公園、小石川後楽園、墨田区立旧中川水辺公園、国営昭和記念公園、小松川千本桜と続くようである。この内数か所しか訪れて鑑賞していないが、大体夜間の人工的な光による桜の方が見栄えが良いせいか、人気がある。とりわけ近年は、東横線中目黒駅近くを流れる目黒川河畔の桜並木の人気が高いようで、昨年はコロナのため取りやめたが、今年はナイト・クルーズが運航されている。

 桜と言えば、自然に浮かんでくるのは、小野小町が詠った「花の色は うつりにけりないたずらに わが身世にふる ながめせしまに」、紀友則が古今和歌集に詠った「久方の 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ」、と「詞花集」で伊勢大輔が詠い、百人一首にもある「いにしえの 奈良の都の 八重桜 今日九重に にほゐぬるかな」が私の好きな3首である。

 やはりいつの時代でも桜は日本を象徴する日本の花であり、美である。百人一首の中に紀貫之が詠った「人はいさ 心も知らずふるさとは 花ぞ昔の 香に匂ひける」があるが、これも桜を想って詠ったものである。平安貴族が館で桜を愛でながら詠った桜を茅屋近くで思い切り愛でることが出来るとは、幸せというべきであろう。

 ただ、些か気がかりなのは、今夜から明日にかけて空模様が怪しいことである。出来るだけ長くその美しい姿で、人々の目を楽しませて欲しいものだ。

 今ウクライナや、アフガニスタン、ミヤンマーでは、国民は花を慈しむような気持ちにはとてもなれないと思う。自然に咲く花を静かに眺めて楽しめるのは、そういう国々の人たちに比べれば、遥かに恵まれていると思う。彼らにも一日も早く国の花を楽しむ日が訪れることを願って止まない。

2022年3月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5333.2022年3月28日(月) 友人の住むセルビアの複雑な立場

 相変わらずウクライナに対するロシア軍の攻勢は、衰える兆しが見えない。部分的にはウクライナ軍の抵抗が激しく後退を余儀なくされているエリアもあるが、東部マリウポリ地域は空陸攻撃により街は完膚なきまでに破壊されている。欧米の首脳らは、いかにプーチン大統領に戦争を終わらせるかを考えあぐねている。
 日本の海外報道がとかく欧米寄りのきらいがあり、些か中立性、公平性で首を傾げざるを得ない点があるが、それでも伝えられるニュースを見る限りロシアに肩入れする人はほとんどいないようだ。

 先日セルビアの首都ベオグラードに住んでいる友人、山崎洋さんから西欧寄りの主張の点で厳しい指摘があった。大学卒業以来約60年に亘ってセルビアに住み、前世紀末の北大西洋条約機構(NATO)軍の激しい空爆によって厳しい生活を強いられた彼の言い分だと、もう少しロシアの立場に配慮した論調をメディアが伝えないことに不満を漏らしていた。彼のメッセージを友人らに送ったところ、理解する友人もいた。

 今朝の朝日新聞に「EUかロシアか 揺れるセルビア」と題した記事が掲載された。主張は、これまで民族や宗教が似通うロシアと関係が深かったセルビアが、去る2日の国連緊急特別会合で、ウクライナに侵攻したロシアを非難する決議に賛成したことが各国を驚かせたという内容である。更に、セルビアはロシアへの圧力を強めつつある欧米とともに賛成に回った背景には、ウクライナを支援するEUへの加盟を目指していることもある。その一方で、セルビアはロシアへの経済制裁には加わっていない。それは、セルビアの自治州だったコソボが2008年独立を宣言した時、セルビアは国家として承認せず、ロシアも同じ立場に立ってくれたからである。

 しかし、ウクライナ侵攻は、セルビアにとっては「領土の一体性」の原則からロシアに対して反対せざるを得ない。ところが、ことコソボ問題に限れば、セルビアにとって「領土の一体性」を保障しているのはロシアだという複雑な構図である。ここにセルビアの悩みがある。

 以上のような主旨の記事を早速ベオグラードの山崎さんへメールで送った。セルビアはコソボ紛争でNATOの空爆を受けた過去があり、今も変わらずNATOへの反感が根強く、山崎さんもこの記事をどのように受け止めるだろうか。

 1984年に初めてユーゴスラビア連邦共和国を訪れた。その時通訳を務めてくれたのも山崎さんだった。今では、そのユーゴも今や6つの独立国家に分裂し、7番目の国家「コソボ」が誕生するかもしれないというバルカン情勢である。友人に何の手助けもしてやれないが、これからも揺れ動く複雑な国家の中で力強く生きて欲しい。

2022年3月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5332.2022年3月27日(日) エジプトの首都カイロが移転

 桜も満開となり今日は絶好のお花見日和で、昼前に妻と近くの呑川沿道の桜並木を通りながらじっくり日本の春をエンジョイした。

 さて、今年7月からエジプトの首都カイロが首都機能をナイルの川向うのナイル・デルタ砂漠地帯の新都市に徐々に移されるとは、びっくり仰天である。インドネシアの首都ジャカルタが、ヌサンタラというカリマンタン島の密林の中に移転することは承知していたが、それとて20年以上も先の2045年の話である。エジプトの新首都名は、まだ決まっていないようだが、いかに人口過密でカイロが首都として機能しなくなったとは言え、古代エジプト王朝の偉大な歴史と伝統を誇り、世界的に世界遺産の宝庫でもあり、東京より遥かに多くの人口2千百万人を抱える首都が、カイロから東45㎞の砂漠の真っ只中に人口650万人の新都市となって生まれ変わるとは、奇想天外と言っても好い。

 これまで何度かカイロを訪れたことがあるが、下町にも古都らしい雰囲気が窺え、ナイル河畔のヒルトン・ホテルの窓から遥かにピラミッドが望める絶好のロケーションだ。どうしてあんな魅力的な古都をもっとうまく活用出来ないものだろうか。実に勿体ないと思う。財政的にも厳しいエジプトが、そんな大プロジェクトを実現出来るのか疑問であるが、すでに都市としての輪郭は出来上がって、エンパイア・ステート・ビル(381m)より高く、アフリカ随一の385mの高さを誇る超高層ビルを中心に20棟の高層ビル街が完成しているようだ。それらは、当面エジプト政府の財政負担はなく、砂漠の土地売却とほとんどが中国国有企業の一括受注と民間企業の投資、及び支出によって賄われる。エチオピアの高速鉄道をはじめとして、中国の開発援助によりアフリカは赤い中国カラーで塗り尽くされている。

 折も折、ロシアのウクライナ侵攻に関して国際的にロシア非難の声が強くなっているが、去る24日国連総会でウクライナの人道危機について、「ロシアの敵対行為の結果」と明記した決議案が140カ国の支持を得て採択された。だが、その直後に南アフリカが国際社会はロシア非難で一致しているわけではないとする決議案を提案した。これにはウクライナ国連大使が激怒したようだ。南アがロシア寄りの対応を取るのは、反アパルトヘイト闘争で旧ソ連から支援を受けたことが影響しているようだ。ロシアを非難しないアフリカ諸国が多いのは、南アばかりでなく、国連加盟のアフリカ54カ国の内、採択された決議に20か国が棄権したことでも分かる。ロシアと中国を非難しない国を挙げたら、アフリカ諸国の内過半数が手を上げるだろう。

 似たような事例がある。一昨日国連安保理事会で、大陸弾道弾(ICBM)「火星17」を発射した北朝鮮への追加制裁について、ロシアと中国が反対を表明した。彼らはむしろ制裁緩和に言及したほどである。ロシアと中国の言い分がふざけている。ロシアは、「制裁の強化は、北朝鮮市民を社会経済的、人道的なリスクにさらすことになる」と言い、中国は「一方的に制裁を強調するより現実的な行動を取るべき」とモラルの基点を都合の良いようにシフトしながら主張して、まるで論理の正当性が感じられない。それならウクライナに対してはどうなんだと反問したい。日本政府もウクライナ問題が一段落してから、今後ロシアと中国との外交には、よほど褌を締め直して取りかからないと足元を掬われる恐れがある。

2022年3月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5331.2022年3月26日(土) 北朝鮮が発射したミサイル「火星17」

 昨日北朝鮮が発射した新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」については、ロシアのウクライナ侵攻で欧米対ロシアの対立が深まっている隙間に行われたことに、国際社会はショックを受けている。岸信夫防衛大臣も「これまでの一連の発射とは次元の異なる深刻な脅威だ」と述べた。アメリカが受けた衝撃もとりわけ大きいようだ。

 トランプ前大統領が金正恩総書記と直接取引し、核実験とともにICBM実験中止の約束を取り付けようとしたが、まとまらなかった。だが、アメリカが無条件で協議再開を呼び掛けたが、北朝鮮は制裁解除を最優先に求めて無視した。北朝鮮にとって重要なことは、アメリカとの軍事力の差を埋めるための核戦力であり、ICBMは必要不可欠だとみている。将来の米朝協議を見越して核ミサイル開発を進め、「非核化」どころか「核軍縮交渉」に持ち込もうとの狙いもある。それらを考えて北朝鮮は発射に踏み切ったと考えられる。

 アメリカにとって今までのミサイル発射と比べて、より深刻に受け止めているのは、「火星17」が大型化し、飛距離も大幅に伸びて1万5千㎞以上を飛行出来ると見られているからである。そうなれば、首都ワシントンをはじめ、全米の都市がすべて射程距離内に収まる。韓国内でモンスターと恐れられているこの「火星17」については、今戦争中のロシアと北朝鮮の後ろ盾の中国が、従来から新たに北朝鮮に対して制裁を科すことについてアメリカと正反対の姿勢を示しており、国連の緊急安保理事会で一致して見解を示すことは、難しいと思われる。

 些か横道に逸れるが、「火星17」と呼ばれている、この「17」という数字は、イタリアでは最も忌み嫌われている数字である。その理由を調べてみると、「17」をローマ数字で書くとXVIIとなり、これを並べ替えるとVIXIとなる。これはラテン語でVIXIが、VIVO「私は生きている」の過去形になり、「私は生きていた」と言う意味で、墓石に刻まれる言葉だからだそうである。因みにイタリアでは、ホテルに「17号室」はなく、各空港に「17番ゲート」がなく、アリタリア航空では「17便」はなく、機内に「17列」がないほど徹底しているらしい。奇跡でも起きて「火星17」が、落下して墓石に刻まれることを願うばかりである。

 それにしても世界中から経済制裁を受けて、国内経済は行き詰まり状態で国民は貧しい生活を強いられているが、その中でどうして金正恩・独裁政権は巨額の経費を注ぎ込んでまでミサイル開発に熱中しなければならないのか、金正恩総書記以下共産党幹部の頭の構造がどうなっているのか覗いてみたいものである。

2022年3月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5330.2022年3月25日(金) うんざりする事件の連鎖発生

 世界はロシア軍のウクライナ侵攻で騒がしくなり、昨日も北太平洋条約機構(NATO)や主要7カ国(G7)の首脳らが、ロシアに対する制裁をどう加えるかと話し合った。その最中に東部マリウポリでは孤立した住民1万5千人がロシアへ強制連行されたとの情報が入った。そしてこの騒ぎの最中に世界の非難を気にもせず、毎度自分勝手に振舞う北朝鮮が、またICBM「火星17」を発射した。射程距離1万5千㎞と予想され、今までの弾道弾を遥かに上回る能力を有するミサイルだ。

 このような世界の騒ぎとはまったく無関係のような姑息なことが、国内の政界や、実業界で行われていることに情けなくなる。前者について言えば、かねてより釈然としなかった、国会議員に支給される文書通信交通滞在費(通称文通費)について、与野党間で名称と目的を変更し、月払いだった支払いを在職日数に応じた日割り支給することで合意したというのである。実質的には何の改正でもなく、言い繕っているだけだ。

 国会議員は基本的に昭和22年に決められた歳費、旅費及び手当等に関する法令によって支給額が決められている。衆参院両議員ともに、毎月129万4千円を支給され、年に2度のボーナス各314万円、計2180万円が支払われる。その他に政治活動を支える経費として毎月100万円が手渡される。実はこれが、文書通信交通滞在費(通称文通費)と言われるあやふやな費用で、使い道を明らかにする必要がなく、出費を証明する領収証も不要で、他にJR新幹線グリーン車も無料という手厚い待遇である。他にも秘書の給与3人分を支給し、議員会館に1室を用意され、東京以外の議員には、都心に宿舎をあてがわれるという厚遇ぶりである。今回特に問題となったのは、文通費が表面上1日でも在籍とあれば、1か月分が支払われるという理不尽さを国会議員自身が問題視したのである。ところが、議員同士お互いに特権を放棄する気はなく、従来と変わらず、表面的には改正したように見せかけているが、その実態は元の木阿弥という体たらくである。日本の政治家なんて自らの利得ばかりを考えているだけだということがよく分かる。

 もうひとつ後者について言えば、昨日SMBC日興証券副社長が逮捕された事情である。大手証券会社が、株価を操作する金融商品取引法違反容疑ですでに同社役員ら5人が逮捕されていたが、昨日彼らは起訴された。同社は2009年にアメリカのシティグループから買収した前後に法人部が頼ったのか、起訴された外資系の即戦力の人材だった。エクイティ部と呼ぶそうだが、何と‘EQUITY’とは「公正」と言う意味ではないか。その彼らが今回の相場操縦の主役だった。ただ、逮捕された副社長は親会社の三井住友銀行から派遣された。今後社長の責任も問われるだろう。行政処分も行われるものと見られている。

 いずれにせよ前記2件の政治、及び経済界の事件は、いずれも世間を舐め切っているとの印象が拭えない。

2022年3月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5329.2022年3月24日(木) 6月に右眼白内障手術を予定

 昨日はかかりつけの整形外科医院で、その前日東京医療センター担当医師からほとんど回復見込みがない高齢者特有の症状だと、厳しい診断をされた両手指の変形性関節症について、ご相談したところ、陽気が暖かくなれば多少回復するでしょうとのお話しに加えて、両手指のリハビリ体操を教えていただいた。指の関節が痛むので、指を揉むことはあるが、ぐっと強く握りしめることはなかった。今日握ったり、伸ばしたりした方が効果的だとアドバイスをいただいた。新しい取り組みなので出来るだけ拳を握ったり伸ばしたりしている。少しでも回復するのを期待しつつ、これからも続けて行きたいと考えている。

 そして、今日は眼科医に出かけた。昨年12月に診てもらった際、やや早いので、今年3月になったら右眼の白内障手術を受けるかどうかを判断しましょうということだった。今日は眼底検査をやり、しかも右眼の視力が低下したということから、手術をすることに決まった。そこで左眼の手術でお世話になった東京医療センター野田医師に再び診ていただくよう予約していただき、6月8日に野田医師を訪ねることになった。前回問題なく手術していただいたので、気持ちとしては安心している。

 さて、ロシアがウクライナへ侵攻を開始してから今日でちょうど1か月が経過した。ロシア軍がウクライナを北東南の3方から攻め入り、情け容赦なく無差別に病院、学校、施設などを爆撃して子どもを含む多数の犠牲者を生んだ。母国から命からがら隣国へ逃げた避難者の数も360万人を超えた。怖いのは、ロシア軍が生物・化学兵器を使用する恐れがあることである。更に、狂ったプーチン大統領が核のボタンを押すことである。それでもここへ来てロシア軍の勢いがやや衰えたと報道されている。それを巡っては、昨23日アメリカ国防総省高官が、首都キエフ周辺でウクライナ軍がロシア軍を押し返したとの見方を示した。同時に、北太平洋条約機構(NATO)が、侵攻後のロシア兵の死者が最大1万5千人にのぼると伝えた。ロシア軍は短期決戦に失敗したとも言われている。ひとつには、ウクライナ軍の抵抗が厳しくなったことで目指す首都キエフを占拠出来ないことである。もうひとつは、ロシア国内に反戦運動がじわじわと膨らんできたことである。

 国際司法裁判所は、プーチン大統領を戦争犯罪人として裁くことを検討しているようだ。戦争がロシアの勝利に終わるか、ウクライナが望む停戦協定に持ち込めるか不明だが、どうあっても、戦後国際社会におけるプーチンの行動に対する責任追及と非難は止むことはあるまい。プーチン自身もそのことは百も承知で、聞く耳を持たずに突撃している。ナチの終末期に、ヒットラーが自殺したようにプーチンもそれと同じような行動に出るのではないだろうか。

 かつて共産国家だったロシアが手当たり次第に他国民を残虐に殺戮している時に、奇しくもアメリカのクリントン政権で女性として初の国務長官を務めたマデレーン・オルブライト氏が昨日死去された。84歳だった。オルブライト氏は、旧チェコスロバキアで生まれ、ナチス政権下では迫害から逃れてイギリスで過ごし、その後一家でアメリカへ移住した、旧ソ連や東ヨーロッパに精通した政治家だった。ナチスの支配下から逃れたアメリカ政府の元高官の死が、今度ウクライナ侵攻を冒したナチ化した今日のロシアのイメージと重なるのは、仕方がないだろう。

 夜になって久しぶりに海外から朗報が入って来た。11月カタールで開催されるサッカー・ワールドカップの最終予選で、日本がオーストラリアを2-0で破り、日本は7大会連続出場を決めた。メデタシ!メデタシ!

2022年3月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5328.2022年3月23日(水) ウクライナ大統領、国会で演説

 今日午后6時より、国会議事堂内の会議室でウクライナのゼレンスキー大統領がリモートによる生演説を行った。NHKが同時中継したので、ずっと目を凝らして観ていた。大統領は日本がロシアの侵攻と同時に援助の手を差し伸べ、アジアで最初にロシアへの制裁に踏み切ったと日本に感謝し、引き続き制裁をかけ続けて欲しいと述べ、日本の調和能力と文化に敬意を表し、日本とは価値観の基準が同じだと話した。国際機関に協力をお願いしているが、中々機能しない。国連をはじめ国際機関をあまり信頼出来ないようで、国連を改革する必要があるとまで述べた。最後に「ウクライナに栄光あれ!日本に栄光あれ!」とともに手を携えて苦境を乗り切って行こうとする意思を示した。終わって山東昭子参院議長が心はひとつと挨拶された。約12分間にしか過ぎなかったが、衆参両院議長以下国会議員が聴講した。岸田首相は感銘を受けたと話していた。外国の元首が日本の国会議員に向けてメッセージを画像で伝えるというのは極めて異例である。

 ところで、ウクライナ情勢と新型コロナウィルス感染拡大の話題が、大きく取り上げられ、とかく看過されがちだが、昨日参議院本会議で2022年度予算が成立した。野党の国民民主党が、野党間で存在感がないと見られていることに匙を投げたのか、これまでの立場を変え賛成に回ったのも前代未聞である。予算の総額たるや、何と過去最大の107兆5964億円である。私が大学に入学し、初めて経済学を学んだ1959年度の一般会計予算が1兆4千億円だった63年前に比べれば、ざっと百倍近くもあり雲泥の差である。中でも社会保障費35兆8千億円と、防衛費5兆3千億円はいずれも過去最大となり、コロナ対策のための予備費として今年度と同様に5兆円が計上された。特に防衛費の膨張は年々加速され、かつては一般会計予算の1%以内との取り決めが、今やその枠は取り外された。世界で第9位の軍事国家である。今やあのロシアの2020年度軍事予算が7兆1千億円であるのに比べてもそうひけは取らなくなった。

 ウクライナへのロシア軍の侵攻以来、中国の台湾侵攻が懸念されているが、最近台湾のシンクタンクが行った台湾国内の世論調査によると、台湾有事に備えて米軍の参戦を信じている人が、34.5%であるのに対して、自衛隊が参戦すると回答した人が、米軍を遥かに上回る43.1%だった。台湾の人たち日本への信頼が高いのは嬉しいことであるが、それほど期待されるのは迷惑千万である。それほど日本の防衛力は外国人から見ても強大に見え、頼りにされているようだ。しかし、日本国憲法には、日本は軍備を有しないとはっきり明記されている。このことを日本政府ももっと外国にPRすべきである。

 さて、アメリカのブリンケン国務長官は、21日ミヤンマーの少数民族ロヒンギャに対するミヤンマー国軍の迫害を「ジェノサイド(集団殺害)と人道に対する罪」に認定したと発表した。本件に関して私は機会を捉えて度々、持論を披瀝しているが、この迫害事態は確かに残酷なものと思えるが、その迫害の真の責任は、ミヤンマーではなく、仕掛け人であるイギリスにこそ問われるべき問題である。このロヒンギャを彼らの母国バングラデッシュから強制的にミヤンマーへ移住させたイギリスにこそ、その迫害の責任は問われるべきである。アメリカの調査も判断も甘い。ジェノサイドの原因を作ったのはイギリスであるということを忘れてもらっては困る。

2022年3月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com