5387.2022年5月21日(土) ホテルと百貨店ビルの懐かしい想い出

 昨晩NHK・BSテレビで新宿の小田急百貨店ビルに関するドキュメンタリー番組が放映されると知り、小田急関係の知人らにも連絡した。「すこぶるアガるビル」という珍しいタイトルの番組で、東京オリンピック前後に建設されたホテル・ニューオータニと小田急百貨店新宿店の効率性と特異性、更に建設に至る歴史も合わせて紹介された。中々見どころの多い番組で、観ていて懐かしい気持ちにもなった。

 ホテル・ニューオータニは、東京オリンピック開催に備えて外国人観光客の宿泊施設不足を懸念した東京都の要請に応じて、元大名屋敷敷地内に豪華な邸宅と広大な土地を所有していた創業者・大谷米太郎氏が莫大な資産と資金を提供して建設され、創業当初は屋上の回転式レストランが話題となったものである。私もあのデラックスな回転式レストランでディナーをいただいたことがある。昨日初めて知ったのだが、その回転は2018年に停止になったという。大谷氏が食事中のゲスト全員に富士山を見せてあげたいとの心遣いから、敢えて1時間内に1回転する動くレストランとして計画されたものだったが、ストップしてしまったとは泉下の大谷翁もさぞややるせない思いであろう。

 ニューオータニは、私にとっては結婚披露宴を行ったホテルで、披露宴会場も番組で事細かに説明していた豪華な「芙蓉の間」を間仕切りされた一角だった。その晩はホテルに泊まり、翌朝東南アジアへ新婚旅行に旅立った。思えば第2の人生の出発点となったホテルでもある。

 小田急百貨店については、これを設計したル・コルビュジェの弟子、坂倉準三事務所の方が、小田急線、営団地下鉄、旧国鉄、京王線が集中する広大な駅構内を人の行き来がスムーズに流れるように、かつ全般的に明るく分かり易さを狙って設計したと語っていた。地下1階は、70年安保やベトナム反戦のフォークゲリラでも有名になった場所であり、当時上司からこの周辺には近づくなと釘を刺されたことを思い出す。

 当時この一角は、国鉄新宿駅に接続して小田急と営団地下鉄の土地に小田急百貨店ビルが建てられたが、来年には残念ながら由緒あるその百貨店ビルは取り壊され、超高層ビルに建て替えるプロジェクトが進行中とかねてより聞いており、寂寞の感に捉われている。

 いずれも想い出がいっぱい詰まったビルである。小田急百貨店ビルには、数年前までテナントとして入店していた三省堂書店で、拙著出版の都度平積みにして販売してもらった。その三省堂も今では退店してしまい昔日の感がする。新型コロナウィルス感染により、百貨店のお客さんも少なくなったようだ。だが、今でもお中元とお歳暮の時期には必ず訪れている。時代の流れとともに変貌するのは止むを得ない。ニューオータニだって、あの一等地に広い敷地面積と耐久年数を考えると、やがて超々高層ビルに建て替えられる可能性も有り得ないわけではない。昨晩のテレビは、いつまでも若かった時代を想い出させてくれる記憶に残るドキュメントだった。

2022年5月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5386.2022年5月20日(金) コロナ感染が拡大する北朝鮮の惨状

 3年間もコロナ禍に苦しめられている世界の中で、唯一コロナ感染者は1人もいないと公言していた北朝鮮で、今月8日に初めて新型コロナウィルスの感染者が確認された。その後感染者が急激に増え続け、昨日までに198万人が発症したという。これは北朝鮮全人口の8%に当たる。

 中国のある情報通は、元々北朝鮮の無感染者状態自体が信用出来なかったとして、これまでの北朝鮮の防疫体制を批判していた。その後金正恩・総書記は初めてマスクを着け、建国以来の大動乱であるとまで強い危機感を示したが、同時に治療体制の不備を指摘し、放出した備蓄医薬品が届いていないとか、薬局を視察した後に薬の保管場所もない薬局など基準に達していないとして、自分自身の反省もなく公衆衛生当局を批判するばかりで、かなり苛立っている様子が窺えた。しかし、今以て国際ワクチン供給プロジェクト(COVAX)からのワクチン提供を拒んでいる。それでいて総書記本人は、ファイザー社製ワクチンの接種を済ませたと言われている。

 北朝鮮国内では、コロナに対する防疫として原始的な「よもぎの葉で部屋を喚起する」とか、「ショウガ湯」や「塩水」でうがいをすることが奨励されていた。その非科学的対応がどれほど効用があったのだろうか分からない。北朝鮮にコロナ患者がいなかったこと自体とても信じられず、少しはいたことは認めざるを得ないようだ。それが今月初旬になって急増したのは、4月25日夜、朝鮮人民革命軍創設90周年記念に合わせ、金正恩総書記就任10周年の実績をPRして行われた過去最大の軍事パレードが終わった後のことである。テレビニュースでも目にしたが、夜間に派手にライトアップされた中で軍隊によって大陸弾道弾ICBMや、極超音速ミサイルが披露され、それを見守る熱狂的な国民のノーマスク姿が人目を惹いた。それがコロナ感染拡大に繋がったとも推測されている。これらミサイルを公開することによって、国威発揚と同時に日米韓を強くけん制する狙いがある。

 そして、予定通りアメリカのバイデン大統領は就任後初めて、今日日韓両国訪問へ旅立った。韓国訪問を終えて22日に日本を訪れ、翌23日に皇居を訪れ天皇にお会いになった後、岸田首相と首脳会談を行う予定である。その後、24日に日米首脳に交じってオーストラリア、インドの4カ国が加わり4カ国(クアッド)首脳会議を開く。

 北朝鮮はこの機会を捉えて、またまたミサイルを発射するのではないかと噂されている。ミサイルを発射するのは、国内向けに国威発揚のプロパガンダである。ロケット開発に巨額の投資をして、その結果国民を劣悪な生活に追い詰めて彼らを絞り上げ、特に地方では「北朝鮮には太った人はまずいない」と言われるように食料不足と栄養失調で国民の生活は最低レベルにまで落ち込んでいる。

 こういう時に、お祭り騒ぎのような派手な軍事パレードを行い、ミサイル発射も行おうとしている。果たして、バイデン大統領が日韓訪問中に愚かな支配者・金正恩総書記はマスクを着けてミサイル発射の現場に立つことがあるだろうか。

2022年5月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5385.2022年5月19日(木) 実態が分り難いウクライナ情勢

 ウクライナ情勢が一向に明るい展望が開かれない。東部マウリポリを攻撃していたロシア軍が同地でウクライナ軍の拠点となっていた製鉄所アゾフスターリに籠っていたウクライナ兵を退避させたと報道されている。だが、負傷兵は親ロシア支配地域に移送さたという。製鉄所から退避した人数は兵士1,730人で、まだ700人ほどが地下のシェルターも残っているらしい。ウクライナはロシア側に退避したウクライナ兵士をロシア人捕虜との交換を提案している。しかし、ロシア議会では兵士の捕虜交換を禁じる法案の審議が始まるとも報じられている。ロシア軍によって捕らえられたウクライナ軍兵士に対する尋問、拷問が懸念されている。製鉄所内に残っているウクライナ軍兵士が全員無事解放されるかどうかは不透明である。ロシア側の報道とウクライナの発表が輻輳していて、正確な実情を把握するのがどうも難しい。

 マウリポリ以外の土地では、ウクライナ軍が欧米からの兵器支援もあり退勢を挽回し、劣勢の空気は伝わって来ない。むしろ勢いづいていると伝えられている。イギリスのBBC放送が、ロシア軍の退役大佐のロシアの国営テレビを通した証言として伝えたところによると、ウクライナ軍兵士の祖国を守ろうとする願いはすさまじく、戦場における最終的な勝利は兵士たちの高い士気によって決定されるとまで述べた。更に最大の問題点は、我々が政治的に孤立していて、全世界が我々と敵対していることだと喝破した。これを聞いたらプーチンはどう思うだろうか。これほどロシア国内で思うところを述べるというのは、極めて珍しいことである。国内のタガが少し緩んできたのではないだろうか。まだまだロシア国内には、政府のいうことを鵜呑みに信じ切っている国民が多いようだが、いずれ大半が目覚めた時に果たしてどれほどの国民がプーチン大統領の言うことを信じることだろうか。

 今後は戦闘状態が継続している中で、身柄を拘束した相手国の兵士らの保護、解放が問題となる。ウクライナ側はロシア軍に保護された自国兵士を拘束中のロシア軍捕虜と交換することをロシアに提案しつつあるが、上記の通りロシアにはまだそれを拒む動きがある。

 それと同様に、国境をロシアと1,300㎞に亘って接して、過去2度に亘ってロシアの侵攻を受けたフィンランドにとっては、安全保障上の懸念から隣国スウェーデンともどもNATOへ加盟を申請した。しかし、これも一筋縄では行かない。NATOの加盟には全加盟国40カ国の賛成が必要であるからであり、トルコが否定的な姿勢を崩していない。トルコが両国の加盟に反対するのは、トルコ国内に居住するクルド人に対する両国の対応が、トルコの考え方に反したからである。自らの国土を有しないクルド人民族に対して、トルコは厳しい弾圧を加えて来た。それをフィンランドとスウェーデン両国はトルコ政府の反対を押し切ってクルド人難民を国内へ受け入れて来た経緯が問題となっている。だが、NATO側は歓迎の意を表している。また、フィンランド、スウェーデン両国首相が、揃ってアメリカを訪問した。多分根回しのためだろう。トルコもある一線で妥協して受け入れるのではないだろうか。

 さて、左膝の痛みがこのところ強くなってきた。11日に東京医療センターの担当医師がこのまま次の診断日まで、薬もなく次の診断6月1日まで待とうと言っていた。だが、もし痛みが増したらセンターへ連絡して欲しいということだった。生憎痛みは止まらず、階段の上り下りや椅子から立ち上がる時に、辛いのでこのまま次の診断日6月1日までとても待てない。そこで今日センターへ連絡して23日(月)に予約をしてもらった。とにかく今までの膝の痛みとは違う。23日には医師にじっくり相談したいと思っている。

2022年5月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5384.2022年5月18日(水) 益々低下する郵便業務サービス

 このところ郵便のサービス低下に憤りを感じる時がある。2007年10月小泉純一郎元首相のお声がかりで始まった郵政民営化は、新たに発足した日本郵政㈱の傘下に入った郵便局㈱が、郵便事業㈱、㈱ゆうちょ銀行、及び㈱かんぽ生命保険から郵便局業務一切の委託を受けて実質的に郵便局事業を行っている。ところが、その郵便配達業務のサービスが小泉元首相の意気込みとは裏腹に、サービスの向上どころか、むしろサービスの低下が恒常化していると言ってもいい。

 大学ゼミの友人にお願いしていた資料を今日漸く受け取ったが、彼がそれを投函したのは去る13日(金)午後だった。彼も土、日が入るので、月曜日には私の手元に届くでしょうとわざわざメールで知らせてくれた。ところが、月曜どころか、火曜になっても届かず、今日水曜日になってやっと受け取ることが出来た。都内新宿区に住む彼から世田谷区内の我が家まで配達されるまでに実に5日もかかっている。こんなことは最近までなかった。

 このサービス面の低下の背景には、郵便局内の配達部門の厳しい労働事情があったと聞いているが、メディアでは、昨年10月に郵便物(手紙・はがき)・ゆうメールのサービスを変更するとの公告を報道していたので、それは承知していた。それによると普通扱いの郵便物とゆうメールについては、土曜日の配達を休止するということと、同じく郵便物とゆうメールの配達日を1日程度繰り下げる、つまり遅れるということだった。投函してもその翌日には、受取人の元へ届かないということである。それでいながら身勝手にも取り決めた約束を反故にしている。このルールに従えば、私宛の封書は遅くも昨日までに届いている筈である。郵便局は、一方的に約束を違えてサービスの低下を招来している。これでは顧客に迷惑をかけるばかりでなく、小泉元首相のメンツもまるつぶれではないか。

 加えて知らなかったことだが、他にも知らない間に値上げがあり面食らった。これも13日(金)のことだったが、ある団体に所定額を振り込むために郵便局へ出かけた。団体から送られてきた払込用紙により郵便局内のATMで振り込み手続きをしたところ、思いもかけず何と手数料110円を要求されたのである。払込用紙上には払込代金は団体が負担することになっており、不審に思ったので、郵便局員に尋ねたところ、今年1月より現金で振り込む場合は、払込手数料が受取人になっていても「送金手数料」として一方的に支払人に110円請求されるという。払込手数料にしろ送金手数料にしろ、いずれの費用も日本郵政が受領するものでこれは明らかに二重徴収になる。これは違法と言えるのではないか。こんなことはまったく知らなかった。つい先日亡くなった芸人・ダチョウ倶楽部の上島竜平の迷ギャグ「聞いてないよォ」と言ってやりたくなった。

 3年前にも日本郵政は、かんぽ生命の不正契約問題で世間を騒がせている。その件数も金額も馬鹿にならず、一部には、契約者に二重払いを強いた結果となった。しかも、その不正の兆候を以前から一部の役員が承知していたというから悪質さも極まれりである。

 とにかく、現在の日本郵政㈱は、小泉元首相が目指した会社内の業務効率化と顧客へのサービス向上がまったく空手形になり、むしろ損害を負わせて迷惑をかけているという体たらくである。

 一昨日の本ブログでも批判したが、メディアもこのような顧客に不利益、損害を与える恐れのある事実は前広に報道し、国民に広く周知させるよう努めてもらいたいものである

2022年5月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5383.2022年5月17日(火) デジタル化に合わせ戸籍に読み仮名

 法務大臣の諮問機関である法制審議会が、行政手続きなどのデジタル化を進める一環として、戸籍上の氏名に仮名をふる法制化に向けた中間試案をまとめた。戸籍上の氏名は、現在漢字しか記載されておらず、デジタル化の妨げになっているとして仮名をふることを2024年までに実現する計画である。現実には、パスポートやクレジットカードは、ローマ字で仮名がふられている。デジタル化が進めば、本家本元の漢字より、仮名の方が使用の用途が随分広がるからである。また、住民基本台帳は、出生届に基づいて仮名をつけているが、戸籍には反映されていない。

 これまで戸籍には仮名がふられず、簡単に読めない氏名が多々あった。これがデジタル化するための障害になっていたので、仮名をふることによってデジタル化を前進させようという試みである。日本のデジタル化の進捗度は、世界に比べて大分遅れているようで、それが昨年遅ればせながらデジタル庁を発足させる一因ともなった。

 これでデジタル化への道が一歩進むことを期待したいが、いくつか問題もあるようだ。それは一般に「キラキラネーム」と呼ばれる呼び方や、派手な名前、漢字の読みにそぐわない名前などに付けられるような読み仮名が、漢字本来とは異なる読み方でどこまで許されるかが議論されなければならないからだ。例えば、「大空」=「スカイ」とか、「光宙=ピカチュウ」、「騎士=ナイト」などのような、少々首を傾げるネーミングである。これは、何でも善しというわけではなく、命名権乱用や公序良俗に反するような「非常識なものは認めない」とか、「一般的に読めないものは認めない」、「漢字の音読み・訓読みなど慣用的に使われてきた仮名」などが考慮されるようになる。

 また、平仮名にするか、カタカナにするかの問題も検討しなければならない。ただ、これには、外国人の戸籍も考えなければいけない。日本に在留する外国人が戸籍を申請したケースでは、カタカナの方が馴染み易いと思うが、何とも言えない。また中国人や韓国人のケースでは、日本語の読み仮名にするのか、母国語風読み仮名にするのか、難しいところだろう。例えば、韓国の李承晩・初代大統領の読みは、日本語なら「リショウバン」だが、韓国語では「イースンマン」と言う。どちらにするのか、これには韓国人の気持ちもある程度配慮しなければいけないので、結論は早急には出ないのではないだろうか。

 少々年寄じみた考えだと思われるかも知れないが、最近の若者の名前、特に女性の名前を見ていると、親もよくぞ考えたなと思えるような語呂合せや華美な名前を見てびっくりすることがある。それに比べると小学生時代の女子クラスメートは26人だったが、その内21人が最後に「子」がついていた。とても「キラキラネーム」と呼べるようなものではなかった。昔の親は、子どもに願いと期待をかけて命名するところがあったようだが、今は見栄えとか、人目を惹くような、興味本位の名前をつけるような傾向があるように思う。

 いずれにせよ、読み仮名をつけることによって、作業が効率化するようであるなら、それ自体どんどん進めるべきではないかと思う。

2022年5月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5382.2022年5月16日(月) 事件の報道がメディアによって歪められる。

 昨日の本ブログに、最近昭和のクーデター・5.15事件がほとんど報道されないと嘆き節を書いたところ、今日ツィッターに望月衣塑子・東京新聞記者が、今朝の東京新聞に5.15事件に関して、日本近現代史が専門の小山俊樹・帝京大教授の分析を紹介していた。小山教授の解説によると当時の日本国内には、昭和恐慌のさなか1930年のロンドン海軍軍縮会議の結果への不満、並びに31年の満州事件発生で社会的に不安定な時代という事情があり、その不安な空気の中で政友会犬養毅首相が青年将校によって殺害された5.15事件が起きた。その後後継首相に海軍出身の斎藤実が就任し、日本の軍事国家化が進んだ。しかし、昭和天皇が当時の政党政治に不信感を抱いていたとの指摘には、記事から真意を読み取ることが出来ない。

 納得出来るのは、世論が実行犯に同情的で当時の新聞も「憂国の至情」と言って一部の新聞を除いて大勢は世論に水を差す論調は少なかった。驚いたことに前年満州事変が勃発した影響で新聞の販売が伸びたために、新聞社が軍部から情報を得るため軍部に迎合したと見られたという。

 実際実行犯である青年将校らは、軍刑法の反乱罪で起訴されたが、首謀者は法定刑が死刑しかないにも拘わらず、禁固刑15年、他の被告たちも求刑よりも大幅に軽くなったというから当時の新聞上に「5.15事件被告に感激 減刑運動猛然起こる」と全国の在郷軍人らも減刑のために立ち上がり、それを新聞が後押しした効果があったのだろう。

 それにしても5.15事件について書物は別にして、メディアで具体的に報道されたのは最近ほとんど記憶にない。小山教授は、事件の背景には昭和恐慌の中で格差の拡大や、社会不安の増大という現代との共通項もあったし、同時に実行犯に甘かった新聞の影響も少なくなかったと指摘している。良かれ悪しかれ日本の歴史上で大きなランドマークとなった事件でもあり、それは2.26事件についても言えることである。5.15事件に比較すれば、2.26事件はまだ取り上げられるケースが多いが、それでも近年あまりメディアで報道されるようなことは明らかに減った。メディアはもっと公平な立場から日本の歴史的画期的な事件の事実を、ありのままに報道することは責務であると思う。

2022年5月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5381.2022年5月15日(日) 沖縄本土復帰50年とブログ開始15年

 今日5月15日は、言わずと知れた沖縄が日本本土へ復帰してから50年になる。この数日メディアでは、戦時中の戦禍、アメリカの占領時代、アメリカとの復帰交渉、50年前の復帰当時の様子、そして今日の沖縄について映像を交えてその歴史を時系列的に伝えていた。沖縄が日本に復帰したからこそ日本内地と同じ生活が送れるというのは建前では分かるが、実際に沖縄に住む人々に言わせれば、随分差別されているという。実際沖縄の人びとの収入は、全国47都道府県の中で最も低い。経済的に最も恵まれないとも言える。

 今日午后2時から国が主催する「沖縄復帰50年記念式典」が那覇市内で開催され、岸田首相、玉城知事も出席してスピーチを行った。天皇もオンラインでお祝いの言葉を述べられた。

 沖縄が日本に返還されたとは言え、当初から幾多の難問が発生し、今以て解決されていない根深い問題がある。その最大のものは、沖縄にあるアメリカ軍基地の存在で、基地自体もさることながら基地が沖縄県民との間で引き起こす問題が多いことである。戦後アメリカ軍基地は日本から徐々に撤収されたり、規模が小さくなったが、国内の米軍基地が少なくなっているのに対して、沖縄の基地はそのまま残っていることであり、そのため終戦後は沖縄の基地は全体の1割程度だったが、復帰前後には6割となり、今では沖縄の基地の割合は全国の米軍基地の7割にまでなっていることである。沖縄の基地は、その規模が縮小されず、そこに核兵器が貯蔵されていたことまで、後に当時のアメリカ軍高等弁務官によって明かされた。米軍兵士たちが、沖縄県民に対する迷惑行為も後を絶たなかった。

 今喫緊の問題は、普天間基地の辺野古への移設である。沖縄県では、玉城知事以下県民大勢が反対を唱えているが、政府はこれこそが最善の方法として地元の反対を受け入れず、着々と工事を進めている。誤解され易いのは、中国の海洋進出と直近のロシアのウクライナ侵攻により、防衛力の拡充に抵抗がなくなりつつあることであり、国の安全保障の観点からも日米防衛同盟を強化すべきとの論調が出回っていることである。それは更に憲法改正により、自衛隊を条文に明記して軍隊とすべきとの説になって罷り通っている。

 かつて私も沖縄本土復帰運動に参加して、会社の勤務の合間を縫ってデモに参加したこともある。当時の沖縄人は、純粋に日本への復帰を望んでいただけだったが、今や米軍の存在によって地域の発展とか、個人的な利益など、視点がずれているような気がする。

 自戒を込めて言うなら、残念ながら、日本国民の気持ちが、沖縄の米軍基地撤去へ気持ちがまとまっておらず、沖縄県人の基地撤去運動を他人事のように見ていることが、最も沖縄の米軍基地問題の解決を遅れさせていることになる。
 さて、今日は私個人にとっても沖縄復帰とは別に、画期的とも呼べる1日となった。ホームページを公開し、同時にこのブログを書き始めたのが、今から15年前の今日であり、今日から16年目に入る。この間海外へ出かけても彼の地のホテルで書き続けて1日も休まず、昨日まで連続5,380回も書き続けて来た。よくぞやったと少しばかり自分を褒めてやりたい。問題は、今後いつまで書き続けていけるだろうかということである。体力的にも少々問題を抱えている。整形外科医師にも以前からPCは少しセーヴするように言われている。だが、暫くはこのまま走り続ける気持ちでいる。

 その15年前の書き出しには、1932年の今日、青年将校らによって犬養毅首相が殺害された日本初の反乱事件である5.15事件が発生したが、最近この事件について報道されることがほとんどなくなったことに悲憤慷慨している。この日以降日本は徐々に軍国国家へ傾斜して行った。それほど日本近代史上重要な1日であるのに、どうして報道しないのだろうか。実際今日もどこのメディアからも5.15事件については伝えられず、今や事件はまったく蚊帳の外である。メディアは、これを何とも思わないのだろうか。

2022年5月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5380.2022年5月14日(土) 糖尿病回復基調、基準数値が下降6.1へ

 毎月定期的に診てもらっている糖尿病の山内クリニックで、今日採血の結果、糖尿病の目安となる基準数値HbA1cが、6.1にまで下がっていた。このところ6.3まで下がってもそれ以下には中々下がらなかった。これにはステロイド系のプレドニン薬を先月末に止めたせいもあると思うと医師も言っておられた。

 2020年2月にかかりつけの森内科でそれまで6点台だった数値が、突然11.3にまで急騰し、森医師が慌てて我が家に電話で知らせて下さり、翌日森医師のご紹介で山内医師に診てもらったところ10.8を表示して糖尿病の恐れがあると診断された。爾来毎月定期的に山内医師に診てもらっている。その後薬の効果も表れこの2年余の間に少しずつ数値が下がって来た。それでも6点台を彷徨っていたが、幸いにして今日は20年2月以来最低値に下がったが、まだまだ油断は禁物である。食事や間食に糖分を避けるよう妻も食事に気を遣ってくれているが、私自身としても忍耐精神を発揮して極力糖分を避けている。元の木阿弥とならないよう糖尿病征服に努めたい。

 幸い糖尿病は回復基調へ向かっているが、他に両手の変形性関節症による浮腫みと膝の痛みはむしろ進んでいる。両手が硬直化してしっかり拳を握ることが出来ない。毎日リハビリを続けているが、それほどの効果が現れない。膝の痛みは特に左膝が酷い。毎日湿布を張り付けているが、以前なら1日経てば痛みは取れたものだが、今では痛みが消えない。それどころか、椅子に座ると立ち上がる時に、すっと立てない。前のめりになりゆっくり立ち上がるような高齢者特有の動作である。先日東京医療センターで患部をX線で調べてもらったところ、膝関節の隙間に白い影が映って医師は、これが膝の痛みの原因だろうとの説明があった。残念ながら治療の処方箋は教えてもらえなかった。このままで痛みがきつくなった時初めて手術をするというような話をされた。年齢を重ねれば、身体の節々に症状が現れるもので、ある程度年齢のせいと割り切ってはいるが、自分の身体の痛みだけに辛いところだ。

 出来るだけ頻繁に専門医に診てもらい、リハビリと節制をして乗り切るより仕方がないと覚悟はしている。ありきたりだが、年は取りたくないものである。

 さて、立法府の最高位にいる細田博之・衆議院議長が、こともあろうに「議長になっても毎月もらう歳費は100万円にしかならない」と発言して、国会内外で呆れ果てられている。他に給料に値する報酬をうんともらっているくせに、このような愚痴を言っている。ひとりの納税者の立場から言わせてもらえば、100万円なんて多過ぎると言ってやりたい。細田議長は、その前にも衆議院の小選挙区を次期選挙では「10増10減」決まっているのに、この10人減員がお気に召さないようで、国会議員を多少増やしてもバチは当たらないとも発言して、国会議員の中からも批判が出て、議長としての資質も問題だとされている。こういう軽薄な発言をする議員というのは、3日前の本ブログに取り上げたフィリピンのマルコス次期大統領にも言えるように、苦労知らずで世間しらずのまま要職に就いた世襲議員に多く見られる。以前自民党内で世襲議員を同じ選挙区から出馬出来ないようにする計画もあったが、結局世襲議員に潰されてしまった。日本の政治のガンは、ヘドが出る世襲天国にある。

2022年5月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5379.2022年5月13日(金) 北朝鮮にもコロナ感染者が・・・。

 昨日北朝鮮がまたミサイル弾を3発発射した。今年に入ってから何と15回目である。北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射に対して、国連安全保障理事会は、11日緊急理事会を開催して北朝鮮への追加制裁を求める決議案を提出したが、北朝鮮の後ろ盾になっている中ロの反対で採択は難しい。中ロ両国は、制裁強化よりむしろ制裁を緩和する決議案の準備を進めている始末である。中ロが大勢に反対するのは、いつものことである。

 その北朝鮮について今日2件ほどホットニュースが伝えられた。

 ひとつは、北朝鮮国内に急速にコロナ感染が拡がっていることである。アメリカで100万人が、日本でも3万人のコロナ死者が出て、世界的に5億人を超える人々が感染している状況にも拘わらず、これまで北朝鮮は国内のコロナ感染者をただの1人も公的には報告されていなかった。それは中国との陸路国境を封鎖すなど厳しい水際対策を取り、完全に感染を抑え込んでいるとの自信の下に、これまで長い間国内の感染例は発表されていなかった。この感染者発生の事態に対して、韓国政府がワクチンなど積極的に支援する意向を示したが、これまでアメリカなどが、WHOの国際支援組織を通じて再三支援を申し出たが、北朝鮮が不要だと断っていた経緯もあり、今回アメリカ政府は現状では支援する気持ちはないと突っぱねている。

 それにしても2千数百万人程度の人口の内、あっという間に35万人もの国民が感染したというからその感染力は恐ろしい。実に短期間の間に国民の2%近くが感染したことになる。この感染禍を北朝鮮は、全都市を封鎖することによって抑え込むつもりのようだが、果たして思惑通り行くだろうか。

 もうひとつのニュースは、韓国の文在寅・前大統領の側近だった卓賢明秘書官が、不覚にもつい口を滑らせたのか自慢話が一部に物議を醸しているという。秘書官は前大統領と北朝鮮を訪れた際、軍事パレードについて北朝鮮側に次のようにアドバイスしたというのだ。軍事パレードは昼間に実施するより夜間に行った方が、ライトが当たり効果的だと自分が話したので、今年のパレードは夜間に行われたということのようである。その効果とは、ライトアップにより全体にアピールし、特に国民に見せたいパートは明るくライトを当て、見せたくないところは光を当てずに隠すことが出来ると北朝鮮側に伝えたのだという。この反響はまだ表れていないが、李相哲・龍谷大学教授によると、北朝鮮は自国の国家的イベントが韓国人のアドバイスによって行われたことに対する不審感、また北朝鮮に隠すような秘密の箇所があると言われたと受け止められ、北朝鮮が不快感を示して新たな対応に出る可能性があるという。同時に韓国国内でも卓秘書官が得意気に北朝鮮に対する自慢話を語ったことに対して批判が出るだろうとコメントしていた。

 韓国の立場としては、北朝鮮とは同じ朝鮮民族としてあまり対立したくないというのが本音だろう。ウクライナではウクライナ人がロシア人とは同じスラブ民族で、今では対立してしまったが、居住するロシア人に対して同じ仲間としての民族意識が強かった。それは幾分韓国人の北朝鮮人に対する想いと相通ずるものがある。

 それが、南北首脳会談の場でも象徴される場面があった。日本やアメリカが、北朝鮮に対する接し方とは基本的に違うものである。しかし、現状北朝鮮は他国へ迷惑をかけながら唯我独尊的言動で世界中に不信感を植え付けている。韓国の尹錫悦・新大統領は、これから如何なる対北戦略を練るのだろうか。近くにミサイルを発射されている隣国の日本人にとって目を離すことが出来ない。

2022年5月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5378.2022年5月12日(木) コロナ禍に企業の営業実績も二極分化

 このところ消費者物価、特に日常生活用品、食料、電気・ガス料金の値上げが激しい。そこへ円安の加速もあり輸入品が値上げしている。庶民の生活は厳しくなる一方である。

 大手企業の中でもコロナ禍の影響をもろに受けた観光関連産業の航空、鉄道、ホテル、旅行業などは軒並み苦しい決算であるが、その一方で輸出に頼る製造業はホクホクのようである。このところ民間企業の2021年度決算報告が次々に発表されているが、大手商社の好決算に続いて製造業の中でも、ソニーが一昨日1兆円を超える利益を計上したと思ったら、昨日はトヨタが2.9兆円の利益を出した。その一方で、このところ上げ潮だったソフトバンクが、大きな赤字を計上したという。日立、パナソニック、三菱電機、富士通、NEC、オリンパスなどもそれぞれ好実績を残した。NTTも法人向けの事業が好調で、初めて1兆円の純利益を計上したそうだから、昨年度の会社経営は、コロナ禍により恩恵を受けた企業とそうでなかった企業が二極分化したようだ。

 財務省が今日発表したところによると昨年度の国際収支は、経常収支こそ対前年比▲22.3%の大幅な赤字だったが、全般的に12兆6千億円の黒字だった。

 9日ロシアの対独戦勝記念日に行われた軍事パレード以来、ロシアのプーチン大統領の目算や、ロシア国民の気持ちなどがメディアを通じてしばしば報道されている。ウクライナ戦線もロシアが攻撃を続けているが、開戦当時に比べて予想以上に苦戦しているらしい。その一方で、ウクライナへはアメリカやヨーロッパ各国から兵器など支援が続けられ、戦線を盛り返していると伝えられている。

 この戦争を終結させるためには、ロシアのプーチン大統領の思い切った決断が大事であるが、プーチンは自らを抹殺することになる終戦、否敗戦を絶対承認しないだろうと推測されている。そのプーチンにはまたもやスキャンダル紛いのプライバシーが暴露された。ごく最近愛人との間に子どもが生まれたという。元夫人との間に2女が、愛人と噂される元新体操女王のカバリワさんとの間に2人の子がいて、ここでもう1人隠し子が生れた。本人は私生活を公開しようとせず、懸命に隠し続けているが、一部に漏れてしまったようだ。

 更にプーチン側近の自殺が相次ぎ周辺は穏やかではない。国内の支持率は案出方法が疑問だが、80%を超えている。とにかくこの戦争はプーチンの腹ひとつで振り回されている。これから国際社会では戦争犯罪人としてその罪悪を糾弾されているプーチンが、複雑な空気をどのように感じて始末をつけるのか、当分鉄の男・スターリンを理想の人物と考えているプーチンの動きから目が離せない。

2022年5月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com