5407.2022年6月10日(金) 財政健全化=国会議員の大幅削減

 衆議院議員について「10増10減」が実施されることが決まっているが、今以て実施への積極低な行動が見られない。特に昨日自身不信任案を提案された細田博之・衆議院議長が、あまり乗り気でないようだが、これは議員数を減らすわけではなく、有権者数にスライドして議員数を調整する作業なのでさっさと進めるべきである。自らの議席に少しでも関係するとなると消極的になるのが議員である。細田議長は、恥ずかしくもセクハラ疑惑でも糾弾されている。今朝の朝日社説でも今国会の残り会期中に、疑念に応える明確な説明を改めて求めると主張しているし、夕刊「素粒子」には「不信任案否決で、セクハラ記事への『訴訟も視野』は雲散霧消かな。細田衆院議長」と皮肉られている。

 それにしても現状では衆参両院とも議員数が多過ぎる。中国の議員数が世界最多で2,975人というのは別格であるが、日本の707人を下回る国はかなり多い。例えば、ロシア619人、アメリカ533人、カナダ430人、韓国295人、オーストラリア226人等々である。経費節減のためにも金食い虫の怠け者は削減すべきである。日本は国会議員数を半減しても国会運営上問題ないし、大幅な経費節減につながる。開会国会を休んだり、出席しても上の空で居眠りをしている議員が多いことは周知の事実である。高齢者の医療費負担増などは、これからの世代に負担がかかることを理由にして今秋実施されるが、これとて国会議員の数を相当数減らせば、その費用をかなり生みだすことは可能である。議員数を減らせば、国会議員が自らの地位を失う恐れがあり、それを恐れて彼らが手を出さないだけの姑息な料簡である。

 実は、今日地方議会で勇気ある若手市長が、抜本的な財政健全化の必要性を訴え、市議会に議員定数を16人から8人に半減する条例改正案を提案した。残念ながら16市議のうち、1人しか賛成者が現れなかった。広島県安芸高田市の石丸伸二市長である。根っからの政治家ではなく、京大経済学部を卒業して三菱UFJ出身の銀行マンである。16人の現職市議を一度に8人にまで減らすことに対して、市議の間では当然反論が出る。しかし、市議からは民意を反映しておらず、無責任であるとか、自分が注目を集めたいだけと圧倒的に反対が多いが、市民の受けはむしろ良いようだ。出来得れば、こういう声が全国的に広まって国会の場でも議論されるようになれば、日本の政治、財政は大いに改善されると思う。まだまだ日本の政治は、世襲政治家が幅を利かせ、一昔前の村社会と何ら変わらない。

 それに比べれば、日本の科学界は世界でも最先端の位置にいると思う。今日太陽系解明へ一歩進んだと見られる宇宙の砂の分析結果が明らかにされた。まだまだ謎が解明されない宇宙で、地球が生れた46億年前の小惑星「りゅうぐう」から探査機「はやぶさ2」が地球に持ち帰った砂を分析した結果から、生命の源につながるアミノ酸が豊富にあり、水分があったとする論文を北海道大と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は世界に発表する。日本はこれで世界をリードする立場になったという。政治の世界では必ずしも先進国とは呼べないが、科学分野で世界のトップを走ることは誇らしいことだ。

2022年6月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5406.2022年6月9日(木) 衆議院議長と日銀総裁の軽薄な発言

 今日衆議院本会議で立憲民主党から2つの不信任決議案が提出されたが、いずれも否決された。ひとつは、内閣不信任案であり、これまでもほとんどの内閣が野党から不信任案を突き付けられ、反対多数で否決されている。岸田内閣は、円安と物価高に無為無策で異次元の金融緩和を未だに見直さない愚策により円安は収まらず、ロシアによるウクライナ侵略も相まって想定以上の物価高の局面になりつつあるというのが、立憲民主党の主張である。自民党と公明党は、不信任案は来月行われる参議院選目当てであると批判し、結局共産党と社民党以外は反対を表明して数の力で否決された。

 問題は、もうひとつの細田博之・衆議院議長に対する不信任であるが、立法府の長である衆議院議長が、議長としての資質を問われて不信任案を突き付けられるのは、屈辱的であり、恐らく前代未聞ではないだろうか。細田氏は、1票の格差是正を行う「10増10減」にも軽はずみな言葉を述べたが、議長になっても毎月の歳費は100万円しかもらえないなどとすねたような軽薄な発言をしたうえに、セクハラ疑惑が週刊文春誌に大きく取り上げられた。加えて今日発売の同誌にも一昨年の衆議院選で現金買収を行った公職選挙法違反が取り上げられたようだ。

 今回の細田議長の疑惑については、不信任案提出の立憲民主党に社民党と共産党が賛成をしたが、日本維新の会と国民民主党は棄権した。本会議場で反対の主旨を述べた自民党議員の言い分が、お粗末というか、主旨を取り違えたスピーチをしていた。資質に欠けるとした細田議長不信任案は議長の人格と品格を損なうもので、許せないと見当違いな議長擁護発言をしていたが、それより立法府の長として議長自身その言動に自らはどう思っているのか、セクハラ疑惑については事実無根だと強弁するだけで周囲を納得させていないではないか。

 さて、ロシア軍のウクライナ侵攻以来各物価の値上げが激しく、それに反して収入は横這いで一般国民の懐具合は益々厳しくなっているとの声が強い。世界銀行が公表した見通しでは、世界の成長率は2021年の5.7%に対して、22年は2.9%と減速予測されている。日本の2022年の1.7%は、対前年1.2%減である。その影響は円安にはっきり表れ、昨日の外為市場では、1㌦=134円を記録した。最近の2週間で7円も下落したことになる。

 こんな時に黒田東彦・日本銀行総裁が、物価の上昇に対して、無神経にも「家計の値上げ許容度も高まってきている」と講演で話したが、直ちに反発が高まり、その翌日「値上げ許容度を様々な指標で測っていたので、その言葉を使ったが、必ずしも適切でなかった」と一部修正した。しかし、野党議員や国民から依然として生活者不在であるとの声とともに、本人が実生活で品物を買う機会がなく、実態を知らないのではないかと批判された。

 そして昨日衆議院財政金融委員会で、黒田総裁は、「表現が適切ではなかった。誤解を招いたので撤回する」と陳謝した。

 立法府の最高機関の長である衆議院議長の軽はずみな発言にせよ、国内金融機関の最高責任者である日本銀行総裁の発言にせよ、もう少し踏み止まって思考してから発言することが出来ないものだろうか。

2022年6月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5405.2022年6月8日(水) 今東京と大阪が抱えている問題

 東京医療センターで眼科の野田医師との話し合いで、右眼の白内障手術は9月16日に行われることに決まった。右眼がやや霞んで見えるので、近くの土坂眼科で診てもらっていたが、やはり手術をした方が良いとのアドバイスにより今回の結論になった。これで右眼が、すでに手術をした左眼と同じような視力を回復することが出来たら、視力だけでも青春の高校生時代に戻ることになる。

 今日はこんなこともあった。医療センターへは普段は徒歩で出かけるが膝が痛いこともあり、バスで行こうとバス停で待っていたところへちょうど東急渋谷行バスがやって来た。ところが、運転手から満員なので、次のバスに乗ってもらえないかと言われた。運行頻度があまり多くないので次のバスに乗車する気持ちになれず、何とかひとりぐらいは乗れそうだと思ったが、結局乗せてもらえなかった。安全面から止むを得ないケースかも知れないが、バスで乗車を拒絶されたのは初めての経験である。次のバスまで待てず、歩いても高々20分程度なので医療センターまで歩くことにした。案外これが正解だった。医療センターまで歩いて行ったが、次のバスはまだ追いついて来なかった。

 さて、このところ大阪の統合型リゾート(IR)によるカジノ計画が話題になっている。海上の人工島に新たにカジノを含む総合的観光・レジャー施設建設に関して、自治体が約束違反の公費投入を決定したことに対して、住民から反対運動や、住民投票を求める声が寄せられているのだ。住民投票については、すでに大阪都構想に際して2度まで行っていずれも住民側が勝っており、3度目の敗北を避けたい大阪維新の会の松井市長、吉村知事サイドには実施する意向はまったく見られない。このまま強引に突っ切ってしまうのだろうか。

 ところが、今東京都でも大きな問題になりつつある案件がある。樹木伐採計画の見直しなど神宮外苑の再開発である。昨年オリンピック・メイン会場となった国立競技場はすでに改装された。今問題とされているのは、秩父宮ラグビー場を現在の第2球場跡に移し、ラグビー場跡地に神宮球場を建て、現在の神宮球場跡には185m以上の高層ビルを2棟建設し、オフィスや商業施設を入居させて同時に地域の1千本近い樹木を伐採して、若木を植える計画で、完成は2036年とされている。事業者として、明治神宮、日本スポーツ振興センター、三井不動産、伊藤忠商事など大手企業が参加する。

 今問題となっているのは、果たして現在の常緑樹が元通り確実に保全されるのかということであるが、気になるのは、どうしてこれほどの大プロジェクトを実施する必要があるのかということである。また、都民もあまりこの計画を知らされておらず、少々啓蒙不足だと思う。それにラグビー場と野球場を交換し巨額の投資をしてまで実施する必要性と価値があるのか。実際樹木の伐採には10万人近い反対の署名が集まっている。外苑周辺の住民が増え、緑の環境が幾分減るということでもあり、その陰に関係者がビジネスで金儲けを企む思惑が働いている。現在の神宮外苑は樹木に囲まれ、多くの人びとに愛されていると思う。それをややこしい施設の移転やら、交換をしてまで実施する必要があるのか疑わしい。結局大手企業の口車に乗せられて、彼らに儲け口を与えただけなのではないだろうか。

2022年6月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5404.2022年6月7日(火) その後ミヤンマーはどうなった?

 昨日から関東甲信地方は梅雨入りとなった。今日も一日中朝から晴れたり、降ったりしている。

 ウクライナ情勢が日々詳しく伝えられる中で、昨年2月軍部クーデターによりアウンサンスーチー政権を追放したミヤンマー情勢が一向に伝えられなくなっている。人間はひとつのことに関わると、それまで関心を抱いていた事象に興味を抱かなくなるものだろうか。少々気になっていたところへジャーナリスト望月衣塑子氏のツィッターで、とんでもないことが起きていることを知った。ミヤンマー軍事政権は、テロ関連の罪で死刑判決を受けた国民民主連合(NLD)のピョーゼヤトー元議員や、民主活動家ら合わせて4人に対して執行日は未定としながらも絞首刑に処すると公表した。これほど重大なニュースをメディアでは、まったく報道していない。アフガニスタン情勢にしろ、その後女性への顔を隠すヒジャブを身に着けるよう通達したこと以外に報道されていない。もう少しバランスよく、大事なニュースを伝えられないものだろうか。

 さて、先月までのHP上の拙稿について、恒例によりGoogleから先月までのアクセス数ランクの報告書が送られてきた。それによるとアクセス数1位は、大分前の2010年1月31日のブログ「クレオパトラの妹アウシノエの遺骨が発掘された」だった。これは初めてであるが、クレオパトラが実の妹を恨んでトルコのエフェソスに追放し、そこで殺害し、その遺骨が発掘されたことについて書いたものである。

 次いで2位は、これも初めてだが、2003年のNPO誌に寄稿した「『ありがとうございます』は動詞か?」だった。NHKのアナや、一般人の言葉遣い「ありがとうの丁寧語」に疑問を感じてNHKディレクターとやりとりをした内容である。拙稿では、「『ありがとうございました』という表現は、間違いであり、正確には『ありがとうございます』である」との論旨を主張したものである。

 内容は若干異なるが、偶然のようにこれに関連する内容のツィッターに目が留まった。「自分でも違和感があるのに、会話でもメールでも多用する『させていただく』という」語法について疑問を投げかけているのだ。この人の主張には私も全面的に賛同している。国会議員の質疑でも「させていただく」という表現が異様に氾濫して、私もうんざりしていたほどである。学生時代に法政大学で日本社会党の理論的支柱ともなったマルクス経済学者・向坂逸郎氏の講話を聴講した時、氏もこの使い方に疑問を呈して、一見相手の了解を得るように思える言い方だが、相手に有無を言わせず押し切る話し方で傲慢であり、使用は賛成出来ないと仰っていた。

 ともかくこのような気難しいとも思われ勝ちな拙稿をお読みいただいた方が、複数もおられたことに感動と感謝の気持ちを覚えている。

 ランク3位は、今までにも度々ランク入りしていた2013年9月30日のブログ「評価の分れる盗作作家・山崎豊子さん」だった。中々骨のある作品を書かれた作家だが、あまりにも盗作が多く、その反省もしない人間性に呆れて批判的に取り上げた文章である。

 いずれにせよ、どんな内容で、どんな書き方が読む人に興味を抱いてもらえるかという点でこの報告は参考になる点が多く、有難いと思っている。

2022年6月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5403.2022年6月6日(月) アメリカでまた銃乱射事件発生

 昨日北朝鮮が日本海へ向けて弾道ミサイル8発を連続発射したところ、今日米韓合同演習軍がお返しとばかり地対地ミサイル8発を同じ海域へ発射した。「常時監視態勢を維持し、発射地点を直ちに精密打撃出来る能力を具えていることを示した」と説明した。併せて、「北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイルによる挑発を強く糾弾し、朝鮮半島の軍事的緊張を高める行為を直ちに中断するよう厳重に促す」と付け加えた。今のうちは、お互いに傷つかない探り合いのような報復合戦であるが、ひとたび判断を誤ったら新たな戦争への一歩となる危険をはらんでいる。ウクライナ戦争が一向に収束の兆しを見せない中で、戦地から遠く離れた極東の海域で事態が暴発するのを憂慮するばかりである。

 そんな時に一般国民の銃乱射事件が頻発しているアメリカで、またまた銃撃による殺人事件が連続して起きた。いつも事件が起きるたびにどうして民主国家を自認するアメリカで、このような暴力事件が度々発生するのか、またなぜ原因が分っているのにそれを防止することが出来ないのか、疑問であり、不思議でさえある。

 先月だけでもアメリカでは銃撃殺人事件が3件も起きている。ニューヨークのスーパーで黒人を狙った乱射事件が起き、黒人10人が死亡した。テキサス州の小学校では生徒ら21人が殺害され、オクラホマ州では医療施設で5人が死亡した。流石にバイデン大統領もこれにはショックを隠し切れず、去る2日にホワイトハウスで銃規制強化の必要性を訴えた。

 アメリカでは今年1月から5月までの5か月間で、発砲事件は231件も発生し、銃による死亡者は実に8,031人、負傷者は15,119人に上るという。とても現実の話とは思えない。人口より所持する銃の数の方が遥かに多いという危険な数字もある。それでも多少の救いは、ある世論調査によると、銃規制を強化すべきであるとの声がアメリカ人全体で53%もあり、本気で対応するなら、銃は規制され、所持数も減少する筈である。それにも拘わらず、世界でも唯一と言ってもいいほど市民が所定の手続きさえ済ませば銃の所有が許される国は、アメリカ合衆国以外には見られず、アメリカ独特の西部開拓時代の歴史と現行憲法がそれを容認していることが、銃規制へのハードルとなっている。

 銃規制が困難なのは、合衆国憲法第2条に記された建国の理念にあるとされている。規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要と規定して武器を所有する権利を認めているのである。そしてややこしいのは、「民兵」は政府の圧政に対する存在で、政府が暴力を独占してしまえば、その暴力が国民に対して向けられる可能性があり、国民が自衛する必要があるというおかしな論理が、銃規制に反対する底流にあることである。

 もうひとつ、アメリカ人の発想の根底には、都市部と農村部に大きな差があるという問題がある。都市部では近くの警察がすぐ対応できるが、農村部では隣家が離れて警察を頼りに出来ず、西部開拓時代さながらに自衛せざるを得ないという考え方を無視出来ないという。

 バイデン大統領は、不充分ながらもひとつの提案を示した。銃規制の一歩として、銃所有年齢を現在の18歳以上から、21歳以上へ引き上げることである。この程度の改革ではとても大した効果は期待出来ないと思うが、取り敢えず小さな改革でもまずはやってみることである。問題は、これとて全米ライフル協会や、トランプ前大統領ら保守的な共和党勢らが反対するだろう。まずは小さな一歩からスタートしてみてはどうか。さもなければ、アメリカは核所有による自滅より、銃社会の暴力王国となって滅びることだろう。

2022年6月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5402.2022年6月5日(日) 北朝鮮、またもやミサイルを連発

 今日またもや北朝鮮が弾道ミサイルを発射した。今年に入って17回目である。今日の発射は連続して6回(韓国報道では8回)で、しかも短時間の間に3か所以上から打ち上げたというのは異例である。いずれも日本の排他的経済水域の外であるが、相変わらず北朝鮮側の真意は不明である。米韓共同軍事訓練をけん制したようだ。政府は、早速国連の安保理決議に違反していると抗議したが、近年の国連の機能不全ぶりと、相手が北朝鮮であることを考えるとほとんどその効果はないと思える。

 さて、これまでに何度も統合型リゾート(IR)について触れて来た。今日本のIR開発の主たる目的は、カジノ、つまり賭博場の開設であり、それがいくら自治体にお金を落すからとて自治体にとってカジノをオープンすることが住民にとり必ずしもハッピーとも思えない。現時点では、7都市ほどあった候補地が徐々に撤退を表明して、現在残っているのは、大阪と長崎県佐世保市の2都市だけである。開設のメリットとして、国内外からの観光客の誘致とカジノ税が地元に入ることであるが、カジノとは賭博、バクチであり、周辺住民への影響が懸念されている。昨年はすったもんだの末、横浜市が事業申請から撤退した。そこにも住環境の悪化ということが、大きかった。

 佐世保市のケースは、じり貧の地方経済を掘り起こすという地方議員らに目くらましをかけられた傾向があり、粛々と開設へ向けた準備が整いつつある。一方、大都市の大阪では、着々と構想が現実化しつつある。無用の長物となったテクノポートと呼ばれる人工島を夢島地区と称して、施設を建設して土地の賃借料収入を充てにするばかりか、カジノ、ホテル、劇場、レストラン、美術館などを建設して、その手数料と賃借料収入を期待している。

 当初発生した多額の汚染処理費は支出しないと約束した大阪が、負担することになり、住民から約束違反の反対論が出た。ところが、大阪府、及び大阪市と元大物官僚が特別顧問契約を結び、開設へ向けたゴーサインに拍車がかかったとの情報が入って来た。それこそ誰あろう、いわく付の人物・和泉洋人・元首相補佐官である。和泉氏はカジノ事業者との間ですでに高額でアドバイザリー契約を結び、その一方で主宰者の自治体の特別顧問に就任した。和泉氏は2つの懐にお金が入る。菅前首相の押し込みで元補佐官を受け入れ、大阪はいよいよカジノ事業計画にアクセルを踏もうというのである。松井大阪市長も、吉村大阪府知事もこれについては、明確なコメントを発していない。いつもの通り闇の世界で事を処理するのだろう。

2022年6月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5401.2022年6月4日(土) 天安門事件から33年

 33年前の1989年の今日、北京の天安門広場で民主化を求める学生、若者の抗議デモに対して軍隊が武力を行使して弾圧を行い多数の死傷者を出した「天安門事件」が発生した。いつもながら中国政府は治安を守るためとのきれいごとばかり述べて、弾圧を行い今以て事件の詳細を詳らかにしない。今日もデモ騒ぎを警戒した当局は天安門広場で厳しい警戒をしていた。習近平国家主席が自らの3期目政権発足を視野に今秋の共産党大会を控えて、民主化を求め反政府デモによる抗議活動の発生を防ぐために、北京市中央部に多数の警察官を配置し厳重な警戒態勢を敷いた。

 中国共産党の公式発表では、天安門事件で319名が死亡したことになっているが、その信憑性は怪しいものだ。一部には死者の数は、数百名から数万人に及ぶとまで言われて共産党の数字は信用されていない。1999年に公表されたアメリカの外交文書では、天安門広場で1万人が死亡したと記されているし、イギリス政府の公文書には、最低でも一般市民の死者は1万人以上が中国軍により殺害されたと報告されている。遺族は中国政府に対して対話を求めていながら政府から何の反応もないと批判しているが、政府は遺族の訴えへの対応について、これまで通りとっくに結論を出していると遺族を突き放している。昨日も共同記者会見の場で、報道官はNHK記者が批判のある現状をどう考えているのかとの質問に対して、かなり長考の末、質問をはぐらかして、次の質問に移ってしまった。これではいつまで経っても中国国民の不審感は沈潜し消えないだろう。

 先月28日に、中国政府に対して少数民族への弾圧が民主化抑圧との非難がある中で、バチェレ国連人権高等弁務官が新疆ウィグル自治区を視察したが、中国政府が自治区内の行動を制約したことから視察には限界があったと言われている。新疆ではイスラム教徒を中心とするウィグル人ら少数民族百万人以上が、収容所や刑務所に収容されていたが、これに対しても中国政府は、施設を職業訓練所として使い強制収容の事実はないと説明した。

 中国の人権抑圧、規制強化などに対して各国から不満が燻っている折だが、アメリカのブリンケン国務長官は、一昨日新疆ウィグル自治区の状況をめぐり「中国がジェノサイド(集団殺害)や弾圧を続けている」と改めて非難した。いくら中国政府が言い逃れをしようとも、すぐ新たな中国への批判的材料が聞こえてくる。

 さて、60年前単身アメリカへ向け無寄港で太平洋をヨット「マーメイド号」で横断した、あの海洋冒険家の堀江謙一さんが、今度はサンフランシスコから太平洋を横断して無寄港で今朝3時前にゴールの和歌山に帰って来た。航行距離は実に8,500㎞、69日間をかけた長旅だった。今回は前回1962年の時とは逆コースを辿ったが、前回は私がまだ大学生時代だったが、私にはとても真似の出来るような冒険ではなかった。その勇気と行動力に心を打たれ、心から羨ましく感じたことを覚えている。前回日本からサンフランシスコへ向かった時は、旅券もビザもなく所謂密出入国だったが、その勇気に心を打たれたアメリカ人から歓待され、それが日本で法的な処分を回避されることになった一因となった。その行動をお祝いし、心よりお疲れさまと申し上げたい。

2022年6月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5400.2022年6月3日(金) 国費支出の不備で悪事が増える。

 梅雨期の6月から消費者物価をはじめ、約3千品目の値上げが始まると伝えられ、今後家計へ及ぼす影響は計り知れない。その反面コロナ禍も漸く下火に向かい、日本でもマスク着用について議論が始まっている。一昨日コロナ禍対策で市内を封鎖していた中国の上海では、2か月ぶりに封鎖を解除した。日本政府も外国人の入国者を1日1万人制限から、2万人にまで拡大して、漸く鎖国状態を解くことになった。海外旅行も隣国韓国へ行こうという若者の人気が高いようで、かつてはノー・ビザだった韓国への入国に対して韓国政府は、日本人観光客にビザ取得を入国条件にしたため、韓国大使館領事部へビザ申請する日本人の長蛇の列が人目を惹いた。今日もその傾向は変わらず、長い列が続いていた。

 意に反して日本政府は、コロナ禍によりこの2年間海外出入国を制限したため観光業、交通業を中心に日本経済に大きな打撃を与えていたが、これから徐々に解消に向かうことを期待したい。コロナ前には観光業は大きな外貨収入を期待され、国家財政にとっても今ではドル箱と考えられている。コロナ前の2019年に外国人の来日者は、3,200万人だったが、昨年21年には、僅か25万人にまで減少してしまった。特に2015年からは、入国者が出国者を上回るほどの日本ブームを示してきたのに実に不本意である。インバウンド業界もホクホクだった。この勢いをもう一度取り戻し、旅行・観光業力世界一の日本の素晴らしさを世界の人びとに再び訴えたいものである。

 さて、このところ政府の思いやり支援のひとつ、コロナ対策に関して国の中小企業に対する持続化給付金支給に絡んで、これを悪用した不正受給が相次いでいる。特に、悪質だと思うのは、国税庁職員が勝手知ったる手口で元証券会社員や、学生らをグループ化して不正を指図して、総額約2億円を不正に受給したことである。この他にもこの道のプロと思える税務署員や税理士が関わり、持続化給付金に関する詐欺容疑で逮捕された不正は2020年以降全国で多数に上る。これらの他にも、家族4人で10億円近くも騙し取り、首謀者は海外へ脱出してしまった。

 どうしてこれだけ多くの不正が安易に行われてしまうのか、これは支払い制度に問題があると考えられる。支払い側にその原資は国民から取り立てた税金であるとの認識が甘く、手続きが安易に行われた杜撰さにあると思う。そこへ支払いのカラクリを知った内部の人間がじっくり調べれば、弱点や曖昧さを見抜けるのではないか。支払い側のチェックにも問題があると思う。複数で不正申告をチェックしていないのではないか。

 ある程度経済が安定すると、費用の支出にそれほど抵抗がなくなる傾向はある。話は大分飛躍するが、与党自民党内には財政健全化に対して必ずしも積極的でない政治家が大分いるようだ。その中でも最近声高に財政健全化推進本部に対して発言するようになったのは、アベノミクスを推進して借金を大幅に増やした安倍晋三元首相である。今や1,026兆円の国債残高(借金)を抱えるほどにまでなった日本の債務は、1975年から増え、アベノミクスが始まった2012年から国債発行高は急増した。安定した経済に財政支出積極論者が乗っかるといくらお金があっても足りなくなる。このところアベノミクスを批判する人物をいびっている安倍元首相がその典型とならないことを願う。

2022年6月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5399.2022年6月2日(木) エリザベス英女王在位70年記念式典

 今日イギリスのエリザベス女王が在位70周年を迎えられ、今日から4日間イギリス全土で「プラチナ・ジュビリー」と呼ばれる記念行事が行われる。今晩7時半から1時間半に亘りNHK・BSの生中継で放映されるのを興味深く最後まで観ていた。予定のパレードには、女王は健康上の理由から参加されなかった。軍楽隊によるタイプの異なるパレードや、最後にバッキンガム宮殿上空を通過した英空軍による70機の空中パレードも見事だった。流石にやることすべてが旧大英帝国らしくスマートてある。

 1952年王位継承の戴冠式が行われた時、まだテレビもなく中学生になったばかりだった私は、ラジオ中継を耳にして一種の興奮と憧れのような気持ちを抱いていた。日本から当時皇太子だった現上皇陛下が出席された戴冠式が、その後カラー化されて記録映画となり、映画館で鑑賞したことを懐かしく思い出す。

 父君のジョージ6世が崩御された時、女王はケニアを旅行されていてアバーディア国立公園内のツリートップホテルに泊まっておられたということから、この異色のホテルが一躍有名になり、女王が宿泊されてから20年ほど後に単身訪れたことがある。樹上のホテルから目の下を眺めると猪豚や他の野生動物が近くを彷徨っているのが見えた。まあ日本では考えられない場所のホテルによくぞ高貴な方が泊まられたものだと思う。

 アメリカの女優マリリン・モンローと同じ年で、今年96歳になられた寅年生まれの女王は、近年皇室内でさまざまな事件やスキャンダルに見舞われ、決して幸せな気持ちに満たされたわけではないと思う。それでもイギリス国民には、敬愛され、慕われ、国民の間では憧れと絆の象徴でもある。だが、今最も注視されているのは、国民からはやや敬遠気味のアメリカに住んでいる孫のヘンリー王子とメーガン妃の動向である。王妃がアフリカ系の家系で離婚歴があるとの理由で、英王室の一員としてはそぐわないとのイギリスのメディア攻勢から逃れるためにイギリスを脱出したことが、更に評価を下げた。それでも今回ヘンリー王子はメーガン妃と2人の子どもとともにイギリスへ帰ってきた。

 高齢の女王はバッキング宮殿のバルコニーでチャールス皇太子ら皇族方とともにパレードを見守っておられたが、そこにヘンリー王子の母ダイアナ妃の死の遠因でもあるカミラ夫人はおられたが、ヘンリー王子一家の姿は見られなかった。かつては次男坊らしい無邪気な行動が好意的に見られていたが、結婚後ヘンリー王子一家は、皇室に波風を立てるようになってしまった。女王の心労にならなければ良いがと思う。

 今日は久しぶりにイギリス王室の豪華なパレードをじっくり鑑賞することが出来た。

2022年6月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5398.2022年6月1日(水) 亡命中の日本赤軍・岡本公三が姿を現す。

 先月27日の本ブログに50年前イスラエル・テルアビブ空港銃乱射事件に、パレスチナ解放人民戦線(PFLP)と事件を共謀した日本赤軍について書いた。日本人3人の内、2人は亡くなったが、ひとり岡本公三だけが逃げて、その後身柄を捕捉された。しかし、日本赤軍はPFLPがイスラエルに対して仕掛けたテロに同調して、パレスチナ難民に協力的だったことを理由に、レバノン政府は岡本に亡命を認め、PFLPの保護管理下に消息不明のままレバノン国内で生活しているとされていた。これまで岡本の行方について日本ではまったく知られていなかった。

 ところが、唐突にその岡本が世間に姿を現したのである。奇しくも一昨日は、テルアビブ空港で銃乱射事件が勃発してからちょうど50年になり、レバノンの首都ベイルートで記念集会が開かれた。そこへ亡命中の岡本公三が、支援者に付き添われて姿を現した。日本でちょうど日本赤軍元最高幹部だった重信房子が、収監されていた都内の収容所から刑期満了で出所したタイミングに合わせたかのようである。今朝の朝日新聞国際版には、全面のほぼ1/4を占めるほどのスペースに支援者に取り巻かれ、しゃがみこんでいる笑顔の岡本の姿が映っている。更に夕刊にも第一面のトップ記事として大きく報道されていた。國際手配して身柄を追っている警視庁をあざ笑うかのようにあの亡命中の岡本が堂々と顔を見せたのである。

 まるで2年前の9月、高校ラグビー部の1年上級生だった元全学連書記長で中核派リーダーだった清水丈夫さんが、同じように50年ぶりに地下活動から公の場に姿を現し、メディアでも大きく取り上げられた時と似た構図である。

 今や国内ではかつてのような学生運動や、過激的な反政府運動がすっかり影を潜めた。そのせいで世の中は幾分静かになり、過激なデモは姿を消したように思える。ただ、騒がしく街に異様な雰囲気を漂わせ、一部には危険な気配も感じさせた学生を主とする若者たちの民主化運動が消えると同時に、社会からエネルギーやバイタリティ、活力が失われたように感じるようになったのも事実である。そして、少しずつ保守層が勢力を伸ばし、今では自民党支持率が過半数を超えるようになった。それは憲法改正の声を徐々に高めているようだ。いずれこの状態が続くなら、自衛隊を軍隊にして、恐ろしいことだが、核兵器まで保有して、軍事大国日本となる日もそう遠くないことだろう。

 重信や岡本は何が故に革命思想に捉われ、海外で国際的テロ組織過激派に身を投じて危険でリスクの高い生涯を送ることになったのだろうか。2人とも残念ながら今日まで本心を明かしてくれない。私自身60年安保闘争に没入していた頃は、真剣に日米安保条約の基本である基地問題や日米不平等協定に反対し、ベトナム反戦運動ではベトナムにおける戦争を1日も早く終息させることを願ってデモ行進をしていたものである。その頃の熱気は、今や街には感じられない。これが平和国家日本?なのだろうか。

2022年6月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com