5555.2022年11月5日(土) コロナ規制は緩和して大丈夫か?

 新型コロナウィルス新規感染者がここへきて減るどころか、むしろ漸増傾向になって来た。それでも観光業を主にあちこちで制限緩和が行われているようだ。

 2020年1月に横浜港を出港した大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号(DP号)から香港で下船した男性乗客が、コロナに掛かっていたことから横浜へ戻って来た同船に何人かの感染者がいたことが分った。船は横浜港に足止めされることになり、その後もDP号から乗客が発症した。船員、乗客合わせて3,713人が乗っていたが、その内の714人が感染し、14人が死亡した。

 そのためクルーズ客船は、21年以降まったく日本へは寄港することなく、かつて17年にはクルーズで252万人が来日していたが、21年にはついにゼロとなった。クルーズ・ブームは消えつつあった。その後DP号は運行を停止していたが、来春3年ぶりに再開することになり、予約販売は好調だという。

 中学時代の友人が、来年5月に夫人とともにクイーン・エリザベス号で沖縄、台湾を巡る10日間のクルーズに参加すると手紙で知らせてくれた。世界でも最高級の大型クルーズ船でもあり、コロナ禍のうっぷん晴らしには最高のツアーだと思う。2度目の乗船というからよほどお気に召したのだろう。とにかく広い海と青い空の中をゆっくり旅をエンジョイ出来るのは船旅の魅力だと思う。私たち夫婦も、アテネ・オリンピックの前年にエーゲ海クルーズを、そして4年前にはニッポン丸で神戸港から横浜港までクルージングを楽しんだことがある。ただ、現在コロナ禍が完全に終息したわけではなく、むしろこれから患者が増えそうな時であるがけに、友人が楽しみにしている旅行が中止にならなければ好いがと願っている。

 さて、習近平・中国国家主席の独裁色が益々強まり、人権問題、台湾問題、ウクライナ危機などを巡り中国とヨーロッパ諸国との関係が懸念されている中で、ドイツのショルツ首相が昨日中国を訪問し、習主席と会談した。会談で習主席はアメリカ主導の「対中包囲網」に加わらないようショルツ首相に訴えた。一方のショルツ首相は、バランス感覚と現実主義が必要だとして、中国は最大の貿易相手国であり、アメリカのように関係を絶って行く動きには一線を画すと述べ、ヨーロッパ・エアバスと旅客機140機販売の契約を結んだ。最近ドイツでは貿易港ハンブルグの港湾管理会社に中国の海運大手企業が、35%も出資することが国内で問題となっていた。それを何とか24.9%に圧縮した。だが、ドイツは、他のEU諸国の対中国外交方針とは大分異なるようで、アメリカや他のEUとの間でさざ波が立たなければ良いがと懸念する。

 今日午後は、いつもお世話になっているITコンサルタントの小糸武彦さんに来宅してもらい、いつもこのブログを発信しているノートPCを新しいPCに替えてもらい、インプットしてある情報をすべて新PCへ移設してもらった。ブログも幸い今日で語呂合わせのような5555回連続というひとつの節目を迎えた。HPをはじめ全体に情報量が多いので、2時間ほどかかってしまった。これで時折PC操作上首を傾げるようなこともなくなるのではないかと期待している。

2022年11月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5554.2022年11月4日(金) 国際政界の著しい変転ぶり

 先日ブラジルの大統領選があり、右派の現職ボルソナロ大統領が左派のルーラ前大統領に敗れた。そのボルソナロ大統領は、トランプ米前大統領と同じように選挙に不正があったと主張して、敗戦を認めず、ルーラ新大統領にエチケットである祝福の言葉すら送ることをしなかった。

 ついては、昨3日イスラエルでも総選挙が行われたが、これはブラジルとはまったく逆の結果となり、現職ラピド首相が率いる中道左派と左派グループは、ネタニヤフ元首相の率いる極右「リクード」陣営に敗れ、政権を明け渡すことになった。ただ、ボルソナロ大統領と異なり、ラピド首相は潔く敗北を認め、ネタニヤフ氏に「イスラエル国民のために、ネタニヤフ氏の幸運を祈る」と祝福の言葉をのべた。

 気がかりなのは、元々極右のネタニヤフ氏が政権カムバックすることによって、以前の在職時と同じようにアラブ人への弾圧が一層厳しくなると見られ、国内でテロ騒ぎが頻発するのではないかという懸念がある。それにしても、今回のブラジルやイスラエルのように、政治が極端から極端へ転換すると国民が選択したことであるとは言え、かなりの国民は面食らうのではないだろうか。その点では、中道政治グループがもっと活動し存在感を示して、極端に走りがちの政権にブレーキをかけさせることが必要ではないかと思っている。イスラエルは最近4年間に5度の総選挙を行った。それだけ政局が不安定であることを表している。

 あまりにも過激に過ぎると、次のような手荒なことが起きる。アメリカのペロシ下院議長宅が暴漢に襲われ、ペロシ氏は留守で難を逃れたが、自宅にいた夫が負傷した。アメリカ国内には暴力の下地があり、民主主義国家としては恥ずかしいことである。政治家が襲われることは、昨日パキスタンでも起きた。イムラン・カーン元首相が集会の最中に銃で撃たれ負傷した。こういう事態が頻発するのは、アメリカに例えれば、今以て西部開拓時代の暴力野放し時代から抜け出せないということである。こうなると子どもが銃砲を持つのと同じである。民主主義社会が進歩していると言いながら、実際にはアメリカでは民主社会が後退していると言うことである。そうなると、国が核を持つ怖さが現実味を帯びて来る。日本の周辺にも、わからずやの暴力団組織が見られる。プーチン組と習近平組、そして金正恩組である。気を付けないといつ彼らに襲われないとも限らない。

 さて、このところコロナ新規感染者数が、全国的に拡大している。第8波の到来という警鐘があまり重視されず、全国旅行支援キャンペーや、外国人入国制限の緩和のように、全体的に緩和の傾向が窺える。だが、このままにしておいて良いのだろうか。今日東京都ではその対策について専門家会議を開いた。新規感染者数の7日間平均が、10月26日の3,305人から今月2日の1週間の間に4,306人に増え、約千人もの増加となった。入院患者も増え、去年末の高い水準を上回っている。夜の街への人出も3週間前に比べて、約38%も増えている。このままにしておいて好いのだろうか。いよいよコロナ第8波到来ではないだろうか。

2022年11月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5553.2022年11月3日(木) 84 歳の誕生日に忌むべきミサイル発射

 先月末から4日まで米韓軍事演習が軍事境界線を挟んだ海域で行われているが、昨日北朝鮮から日本海と黄海へ向けて20発以上のミサイルが発射された。これに対抗して韓国軍が北側の公海へ向け、3発のミサイルを発射した。少し緊張感が高まったと思っていた矢先の今朝、北朝鮮はまたもや弾道ミサイルを発射し、新潟、青森、山形、宮城などではJアラート(全国瞬時警報システム)が出され、東北及び北陸新幹線が一時運行を停止した。その後ミサイルは日本上空を通過して太平洋上に落下したと報道された。夜9時半過ぎになって、また警報が流れて来た。北朝鮮が性懲りもなく今朝に続いて再び3発の弾道ミサイルを発射したという。

 しかし、今朝のミサイルは、実際には日本上空は飛行していなかったことが分り、その点は取り消された。このJアラートには、しばしば誤りが起きる。先月4日には北海道上空を飛んだとJアラートが発せられたが、実際には北海道の上空飛行はなかった。今回も新潟県関川村では、Jアラートが発せられたが、音声が流れなかったことが分り、防衛省では現在調査を行っている。

 奇しくも今日は年男の私にとって84歳の誕生日である。選りによって、明治天皇と同じわが誕生日の「文化の日」に、祝砲を打ち上げてくれるなら嬉しいが、誰もが恐れるミサイル弾道弾を打ち上げるとは、相も変わらず悪魔・金正恩と悪魔が牛耳る北朝鮮という「自治体」は嫌なことをやってくれるものだ。今日は天候も良さそうなので、横浜に住む息子から一緒にお墓参りをしようと2,3日前から提案されていた。コロナ禍でしばらく訪れなかった妻方の多磨墓地と近藤家の中野・宝仙寺へ、息子の車で久しぶりに訪れ参拝した。暫くはこれで気分的に落ち着けることと思う。
 さて、84年の生涯を今改めて振り返ってみて、完全とは言えないまでも、まずは満足すべき人生だったと言えるのではないかと思っている。幸い家族にも恵まれた。子どものころより結構自分の思い通りに生きて来た。小学校(当時国民学校)1年生時に終戦となったので、戦争の怖い体験はいくつもある。国民学校で先生に連れられ、クラス・メートと田んぼ道を歩いていた時、突然米軍戦闘機編隊が急降下して襲われかかったが、パイロットが子どもの集団と判ったのか、急上昇して遠ざかり助かった。また、米軍機の来襲により慌てて防空壕に逃げ込んだり、戦後の物資不足の時代に苦労した両親の姿を目にしているだけに、両親の言い付けは守り、父の転勤に依る引っ越しと転校にも黙って従ってきた。大学入学試験では親に散々心配をかけた末に何とか2年浪人して、100%満足とは行かないが、それなりの大学へ入学することが出来た。大学で登山と専門課程で飯田鼎教授のゼミで社会政策を学んだことが大きかった。人生の見方、生き方を学んだのも飯田教授のご指導のお蔭である。それが、生来の海外志向と重なり、政治・経済的問題の多い政情不安定な途上国へ度々ひとりで出かけることになった。それでもやや無鉄砲とも言える海外武者修行のような旅が、自らの人生を深堀する習癖を身につけてくれたと思っている。鉄道会社へ入り、その後旅行会社設立時からずっと旅行業に携わり、多くの海外企画を行い、沢山の営業経験を積むことによって、旅行業の何たるかを曲がりなりにも知ることになった。200回もの海外渡航経験や多くのツアー経験により、多くのお客様から知己を得ることにより、益々旅行業を深く知ることになった。

 今朝新聞紙上に恒例の秋の叙勲者名簿の中に、最高勲章である「旭日大綬章」を受賞された6人の中に、旧厚生省の戦没者遺骨収集事業で何度となく南洋群島へご一緒した水落敏栄・日本遺族会会長のお名前を見つけた。数年前には副文部科学大臣として、甲子園の始球式の様子をテレビで観たこともあり、その後電話でお話しした。今度もお祝いの気持ちをお贈りしたいと思っている。

 当初は旅行業者としては、まだ駆け出しであったが、40年近く奉仕している間に多くの土地を訪れ、いろいろなことを学んだし、多くの素晴らしい方々にお会いすることが出来た。今では第一線から完全に身を引いたが、変わらず一旅行者として、またフリーランス旅行業者として、これからも健康である限り旅行には関わって行きたいと思っている。

 今日はミサイルは別として、大きな健康上の問題もなく、晴れやかな気持ちで誕生日を迎えられた。あと何回誕生日を健やかに迎えることが出来るだろうか。神のみぞ知るであろうか。

2022年11月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5552.2022年11月2日(水) 挨拶の欠如は現代風なのだろうか?

 今月に入ってから消費者物価の値上げが激しくなり、消費者から家計が苦しいと悲鳴が聞こえる。政府もない知恵を絞って物価対策に懸命で、補助金交付を主に考えているようだが、これという妙案はない。物価上昇率も最近ではほぼ毎月3%を記録し、この上昇率は消費税率引き上げの影響を除けば、1991年8月以来、実に31年ぶりのことである。昨日から家庭では今や必需品となった乳製品が値上げされたことにより、益々家計へのしわ寄せが増している。この他に家庭にとって欠かせない電気代が前年に比較して21.5%、ガス代が19.4%という大幅な値上げとなり、一般の家庭ではどうしようもなく、給料のアップを望むより手がない。

 一方、昨日財務省が発表した2021年度第4四半期法人企業統計によると、一般の消費者物価とはかけ離れて、各企業とも好調な決算で、全産業の経常利益は前年同期比13.7%増、22兆8千億円となり、過去最高となったというから俄かには信じられない。そのせいもあるのだろうか、昨年度の企業の内部留保が500兆円をこえて、これまた10年連続で最高を更新したというから分からないものだ。企業はコロナ禍の隙間を縫って儲けても、企業内に貯め込んで直ぐに社員に分配するということはやらない。家計のやりくりで苦しんでいる社員へ少しでも還元するように給料をアップすれば、それだけで家庭はどれだけ救われることだろうか。

 会社経営者にとって、得た利益をそっくり社員に還元するということは通常考えられない。将来的に不景気時を考慮して、いつも内部留保をため込むことを頭に入れている。利益をどれほど社員に還元するかは、組合、つまり日本労働組合総連合会(連合)の腕次第である。近年この連合が妙に経営者、政府与党に歩み寄り過ぎて労働者の切実な声をアピールし、目的を達することが少なくなっている。昨年10月に女性会長として初めて就任した芳野友子氏の政治力、交渉力が弱いせいもあるのだろう。共産党とはまったく話し合う気持ちがないようで、これまでの組合リーダーの姿勢とは随分違う。これでは、企業が得た利益の一部でも還元してもらうのは、厳しいようだ。労働者にとっては、益々厳しい冬を迎えることになりそうだ。

 さて、近年お隣づきあいが薄くなり、近くで顔を合わせても挨拶どころか、声もかけないという話をよく耳にする。これが現代風とでも言うのだろうか。我々が子どもだったころに比べて随分つれなくなったものだ。実際ご近所で顔を合わしても挨拶を交わすのは精々左右の向こう三軒両隣くらいで、道路を隔てた新興住宅に住む若い人たちとは、ほとんど挨拶を交わすことはない。地方都市ならあり得ないが、都会では段々向こう三軒は縁遠いものとなったようで、一抹の寂しさを感じる。

 実は、今朝の朝日新聞「声」欄に投書された79歳の男性が、登山中に出逢った登山者に声をかけたが、無反応だったと嘆いていた。登山中に行き会った人に声をかけ、応答があったのは約7割ということに、失望と同時に自分自身も相手の心境を慮ると仕方ないと分ったと書いているが、私にも思い当たることである。私自身学生時代と会社では登山クラブに入っていたので、年中山登りをしていた。山中で登山者と行き会えば、まずは「こんにちは」とか、「おはようございます」と声かけをして、必ず同じような返事が返ってきたものだ。こういう会話が少なくなったことは、山中ばかりでなく世間で挨拶が交わされなくなった最近の一般的な風潮である。挨拶や、普通の会話を気兼ねなく交わすことが親近感を深め、固く緊密な人間関係を築くことが出来ると思うのは、今風からはずれているのだろうか。

2022年11月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5551.2022年11月1日(火) 山中竹春・横浜市長の裏切り行為

 安倍晋三元首相の国葬が国民の半数以上の反対を押し切って強行されたことに、今でも国民の間では批判があるが、国葬以前の9月初めに山中竹春・横浜市長が国葬参加を決断したことに対して昨年の市長選で市長を支援した市民らが抗議を行っていた。旧聞に属する話かも知れないが、今振り返って昨年の横浜市長選は、中央政府の与野党対立を象徴するような厳しい選挙だった。山中市長が市長選に立候補したのは、横浜市の統合型リゾート施設(IR)を巡り誘致に積極的だった林文子前市長に対抗し、医師として政治には素人の山中現市長が、誘致に反対する市民の支持を受けて立候補し、並み居る大物候補者を降して当選したものだった。

 戦前からこの市長選は稀に見る激戦を予想されていた。著名な候補者がずらりと顔を並べていた。田中康夫・元長野県知事、松沢成文・元神奈川県知事、福田峰之・元衆議院議員、最強の対抗馬だった現職閣僚だった小此木八郎氏、4選目を目指した林市長ら8人が立候補した。結局最大の争点は、IR施設誘致に賛成か、反対か、だった。林市長が実績をかざしてIRが港町横浜にとって、更なる発展の礎となると主張した一方で、自民党の小此木氏は菅首相の強い支持をもらいながら、自民案に逆らいIR誘致反対を唱え、党内から支持が得られない乱戦となった。結果的にクリーン・イメージの山中医師が全投票数の1/3を獲得して圧勝となった。それほど山中市長への信頼感は高かったのである。

 それが、自民党支持者の間でも反対の声が強かった国葬実施に、クリーンなイメージの山中市長が参列すると決断したのには、支援者から大きなブーイングの声が上がった。どうしてこういうことになったのだろうか。やはり市長当選後に政府、自民党筋との接触が増えるにつれて少しずつ自民党体質に染まって行ったのだろうか。裏切られた感のある横浜市民にとっては、どうにも納得出来ない。市長はなぜ国民の半数以上が反対する元首相の国葬に出席したのか、支援する市民らにきちんと説明すべきではないだろうか。さもないと3年後の再選は難しくなるだろう。

 このところソウルの人身事故のせいもあり、多くの人が密集するハロウィーンの現場を警戒する空気があり、それは昨年までコロナ禍のため、人との接触を避けるよう警戒がされていたことに表れていた。しかし、今年はコロナもやや収束気味ということから大分緩和さ、いろいろな場面で密集の緩和が許されつつある。ところが、この1週間ばかりは少しずつではあるが、リバウンド現象を示し、新規感染者の数は全体的には下降傾向にあるが、直近の感染者数だけを見てみると、逆に増加傾向にある。因みに昨日の全国合計と47都道府県の新規感染者数はすべて、一昨日より増加している。これらを考えると、ハロウィーンの緩和はやや早過ぎたように感じている。自粛は辛いが、将来的に長く自粛が続くことを思えば、一時的に厳しい自粛もやむを得ないのではないかと思う。

2022年11月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5550.2022年10月31日(月) 世界で蔓延る人命軽視の風潮

 昨日韓国ソウルで154人もの死者を生んだハロウィーン騒ぎが、今日多くのTV番組で報道され、今まさに日本もハロウィーン最中にあるだけに注目されている。いつも話題になる渋谷スクランブル交差点の群衆の動きと彼らの行動が、殊更詳しく報じられている。だが、集まった群衆は、所詮烏合の衆である。識者の語るところでは、これらの群衆には主催者とか管理者がいないので、全体を統率出来ないから止めさせろというより、新しい文化のひとつと考え、むしろ参加者がルールを守り常識的に考えて行動するよう仕向ける方が良いとの考えも強かった。しかし、これが文化がどうかについては、異論も出ていた。今日はソウルの事故を受け、日本各地の大都市でも改めて警戒を厳しくするようだ。

 ソウルで多数の死者が出た昨日、インドでもグジャラート州で吊り橋が崩落して、通行中の120人が死亡した。この釣り橋は約140年前に建設され、半年間の修復工事を終え、通行が再開されたばかりだったという。233mの橋を500人近い人が通行して、橋はその重量に耐え切れずに崩落したと見られている。これは責任の所在がはっきりしているから、再発防止策が講じられることだろう。更に、その前日には、アフリカのソマリアの首都モガディシオでは仕掛けられた爆弾が2発爆発し、死者が少なくとも100人、負傷者が300人を超えるイスラム過激派によるテロ攻撃が発生していた。

 どうしてこうも簡単に尊い人命が失われていくのだろうか。結局は、人命がそれほど尊重されていないという証しではないだろうか。自然の災難ならある程度理解できないことはない。だが、ソマリアのような人為的な殺害や、ロシアのウクライナ侵攻などは、為政者の胸三寸で決められる。特に、途上国に成り下がったロシアは、相変わらず次から次へと人為的な企みによって人命を犠牲にしようとしている。恐ろしいことである。いつまで続くのかウクライナ戦線の今後を思うと、ロシアが人為的に核を使用するのではないかと考えざるを得ず、つい不安な気持ちになる。

 さて、地球の裏側のブラジルで昨日大統領選挙が行われ、左派のルーラ・ダシルヴァ元大統領が、僅差で現職の右派ボルソナロ大統領を破り、12年ぶりに大統領に復帰することになった。ボルソナロ氏は、ブラジルのトランプ(米前大統領)と呼ばれて、傲慢で強引な手法が一部では敬遠されていた。アマゾンの森林破壊により地球温暖化防止計画を逆向させた張本人である。ルーラ氏が大統領在任中国民の貧困解消に努めた経験から、国家主導の経済・社会保障政策を復活させると公約し、アマゾンの森林破壊などの環境問題にも力を入れると述べている。一方のボルソナロ氏は、早くもトランプ氏の大統領選敗戦直後と同じ行動に出ている。選挙に不正があったと主張し、選挙結果の受け入れを拒否し、支持者がデモを行う動きを見せている。

 選挙戦は稀に見る接戦となり、勝者50.83%対敗者49.17%でその差は1.66%という際どいもので、新大統領の今後の政局運営は厳しいことが予想される。これからルーラ新大統領が、国民に公約した社会政策をどう実施するのか、過去の実績があるとは言え、したたかな前大統領が隙あらばと狙っているだけに、気を許せない。

2022年10月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5549.2022年10月30日(日) ワクチン接種にPC予約は出来ない。

 今年のハロウィーンは3年ぶりの自粛規制が解かれたせいもあり、繁華街ではかなりの人出があるようだ。東京・渋谷も最盛期ほどではないが、アニメキャラクターなどの仮装をした多くの若者や外国人観光客が群れて歩いていた。

 トラブルが起きなければ好いと懸念していたところ、昨夜お隣の韓国・ソウルの繁華街・梨泰院でぶったまげるような事故が起きた。ハロウィーンで狭い路地のような商店道路に押し合いへし合いとなっていた人の群れが、1人転び2人転んだことによって大勢の人が折り重なるように道路上に倒れ、下の人が逃げ出せなくなり押しつぶされたような形になった。驚いたことに、死者153人、負傷者133人が明らかになった。死者の中には、外国人が25人いるが、その中に2人の若い日本人女性がいる。これから明日、明後日と続くハロウィーン期間中、日本でも渋谷を主に、大きな事故が起きないことを祈るばかりである。

 さて、収束しそうで一向に収束の動きを見せない新型コロナウィルス新規感染者の動向であるが、今日も1週間前の日曜に比べてその数は増加に転じている。8日間連続して前週より増えている状態である。このため5回目のワクチン接種が奨励され、先日当初は4回目の接種が終わってから5か月後と言われていた接種が、3か月後と修正された。我々夫婦は7月に4回目の接種を受け、3か月が過ぎたこともあり、先日我が家にも妻と私宛に5回目の接種の案内状が郵送されてきた。今日区役所のコロナワクチンコールへ電話をして来月9日に予約をしてもらったが、今回に限って理解出来ない新たな事象が見つかった。

 それは、今政府はデジタル化を進め、昨年9月にはデジタル庁を設置し、河野太郎デジタル担当大臣が、国の事務は極力デジタル化すると強い口調で意気込みを語ったにも拘わらず、ワクチン接種受付は相反する扱いだったことである。

 案内書には、申込は電話、スマホ、パソコンで行うよう書かれている。前4回と同様にパソコンで申し込もうとしたところ、案内書類にはどこにも申込先のメール・アドレスが書かれていない。首を傾げて区役所のHPで調べてみたところ、今回に限ってどこにもアドレスが書かれていない。止むを得ず、今日電話することになったのだが、この対応は政府の主張するデジタル化促進方針とは逆向しているのではないか。電話で申し込む場合は、容易につながらないことを警戒して、電話回線を増やしたとか、普通の役所休日にもオープンして随分窓口を広げてくれた。そのおかげで電話も簡単に接続出来た。しかし、これでは明らかにデジタル化路線ではなく、アナログではないか。しかも、デジタル化の動きから後退しているように感じた。よく分からないが、スマホなら掲げられたQRコードからアプローチ出来る。HPからもQRコードからアクセスしなさいということだろうか。そのため前回まで掲示されていたメール・アドレスを削除してしまったのだろうか。用件は果たしたので、今更騒ぐことではないが、どうしてメール・アドレスを掲示しないのか理解できないし、私と同じようなことを考えている人に対して不親切であると思う。

2022年10月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5548.2022年10月29日(土) 到来! ハロウィーンの時節

 近年恒例になったハロウィーンの時節がやって来た。毎年東京・渋谷のスクランブル交差点で仮装した若者たちが人混みの中で騒ぎを起こし、話題になるとともに物議を醸してきた。過去2年間はコロナ禍の影響もあり、人混みで騒ぎまくるこの時期の集会は自粛を求められ、ごく一部を除いては静かなハロウィーンだった。しかし、今年はコロナが下火になったからとの理由(実際にはこの1週間新規感染者は増加傾向にあり、第8波到来と言われている)で、この3日間は路上飲酒禁止で、酒販売店は酒類の販売を自粛するよう求められたが、行動自粛を要請されることはなかった。これで以前と同じように多分交差点周辺で若者の乱痴気騒ぎが引き起こされなければ良いが・・・と願っている。

 そもそもハロウィーンが日本で話題になり、若者が異様な衣装を着て騒ぐようになったのはごく最近である。現在国内では格別時期を特定せずに、9月辺りから11月初めにかけてハロウィーン期間としているようだが、正式には、ケルト人の1年の終わりが10月31日で、この日を以て秋は終わり、冬が始まりに際して行われるケルト人のお祭りとされている。今ではアメリカで民間の行事として定着し、祝祭本来の宗教的な意味合いはない。カボチャをくりぬいた提灯を飾ったり、子どもたちが魔女やお化けに仮装して家々を訪れてお菓子をもらう温かく穏やかな風習で知られている。

 自分自身振り返ってみてハロウィーンを知ったのは、1976年旧文部省の教職員海外派遣団とともに初めてアメリカを訪れた時に、マサチューセッツ州ニューベッドフォードの小学校で珍しい飾り物を見せてもらい意味を説明されて知ったのが最初である。現地の先生の案内で子どもたちが「trick or treat!」と繰り返し叫びながら、家々を訪れる行動に附いて行きその場面を見せてもらった。それまでまったく知らなかっただけに、随分変わった趣向の風習だなと思った印象がある。同行した日本の先生方も初めて知るこの風習には、些かびっくりしていたようだった。この当時、日本ではこの風習はほとんど知られておらず、記録によると1983年にキディランドが自社製品の販売目的で、ハロウィーン・パレードを行ったのが最初らしい。まだ認知度が低かったが、97年になって東京ディズニーランドがハロウィーン仮装パレードを採り入れてから認知度が急速に高まったといわれている。

 その後この時期にアメリカの教育施設を訪問する都度、ハロウィーンに出逢ったが、素朴で子どもたちにとっては楽しいお祭りで、さぞや子どもたちの幼いころの良き想い出になるだろうと思っていた。しかし、日本では特異なお祭り騒ぎとなってしまったような気がする。日本には日本特有の歴史を持つ伝統的なお祭りが各地で行われているが、それぞれが神社のルールの下で整然と実施されている。その中で並外れてお行儀の悪い日本式ハロウィーンは主宰者がいないだけに、荒れるのも若者任せになっているが、好い加減にきちんとしたルールを決めて周囲に迷惑をかけることなく実施してもらいたいものだと思う。この先30日から11月1日へかけて3日間不祥事が起きないか心配でもある。

 さて、来年フランスでラグビー・ワールドカップが開催されるが、その強化試合として今日日本代表チームが、強豪ニュージーランドのオールブラックスと国立競技場で戦い、善戦空しく31対38で敗れた。しかし、WCへ向けて頼もしい試合ぶりだった。前回WCでは初めてベスト8に入ったが、来年は世界のベスト4を目指している。実力も年々上達しているので、何とかベスト4入り出来るよう願っている。

2022年10月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5547.2022年10月28日(金) 上級者は最前線で戦え!「戦争絶滅受合法案」

 寒さが厳しくなってきたウクライナの戦線で、相も変わらず侵略者であるロシアのプーチン大統領が、最前線で戦っている兵士らの旗振り役となって愛国魂を鼓舞しているようだ。ついては、昨日の朝日夕刊「素粒子」になるほどと思わせる一文が載っていた。ジャーナリストの長谷川如是閑が、100年も前に紹介した「戦争絶滅受合法案」という奇妙な名の法律に関することである。その中身が揮っている。その法案はデンマークの陸軍大将の原文を如是閑が翻訳したものである。

 如是閑は明治、大正、昭和3代に亙り反権力論陣を張ったジャーナリストとして大正デモクラシーに活躍し、ファシズム批判でつとに注目された。この訳文を原文の法案に深く近づけてみると、概ね以下のように書かれてある。「開戦後または戦線布告の効力発生後10時間以内に次の者を最下位兵卒として最前線に送り、敵の砲火の下に実戦に従わせるべきであるとして、①元首で男性、②元首の16歳以上の男性親族、③首相・大臣・次官、④戦争に反対しなかった男性の国会議員及び高位聖職者」である。更に厳しく本人の年齢や健康状態などを考慮してはならずとしている。妻や娘、姉妹なども看護婦や使役婦として招集、最も砲火に接近した野戦病院に勤務させるべきだと、上級の立場にいる者は命じることよりも戦線の最先端で戦えと辛辣にアピールしている。

 「素粒子」で取り上げたのは、戦前の日本の軍隊でもそうだったが、軍隊で上位にある者ほど背後で命令だけを発して弾丸飛び交う戦争の最前線には出て来ないことを皮肉っている。それはビルマ・インパール作戦を強行した牟田口廉也・第15軍司令官の態度によく表れている。いま「素粒子」で「戦争絶滅受合法案」を取り上げたのは、プーチン大統領が自らはクレムリンの奥深く引っ込み、30万人を徴兵して口先では兵士たちに愛国心に訴え、彼らを厳しい前線に押し出し戦わせようとしている態度に皮肉を込めて非難したものだろう。「素粒子」の後半には「為政者が『愛国』を唱えるなら、動員令でも戒厳令でもなく、率先垂範この法の制定こそ」とある。「戦争好きなプーチン大統領よ! 兵士を前線に派遣するだけでなく、今直ぐにでも自身が戦火の中へ飛び込め!」と言ってやりたい。

 言葉と言えば、同じような比喩的な言葉が、昨日の日経新聞朝刊「春秋」欄にも紹介されていた。「ドロナワ」である。旧統一教会に対する宗教法人法の質問権行使の基準を話し合うために文化庁の専門家会議が設置された経緯こそが正にドロナワ式である。そこにはこう書かれている。「『泥縄』という言葉はいつ生まれたのだろう。泥棒を捕らえて縄をなう。ことが起こってから慌てて対策を練るお粗末さを言い表して、かくも的確な表現はない」。

 前者は戦争最前線の上級者の狡猾な行動を皮肉たっぷりに批判したものであり、後者は言葉の面白みを突いているものだが、言葉というものはいかようにも使い分けが出来るということを改めて教えてもらった気がする。

2022年10月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5546.2022年10月27日(木) 「汚い爆弾」と「世界一汚い男」

 一向に停戦の気配が見えないウクライナ戦線で、ロシアはウクライナが「汚い爆弾」を使用する計画があると突然主張した。ウクライナは、これはロシアが「汚い爆弾」を仕返しとして使うために使った口実であると反論している。欧米は偽りの情報としてロシアを批判しているが、ロシアは現状この戦争の成り行きが効果的ではなく、あらゆる裏の手を考えているようだ。

 実際最近ではロシア空軍機の墜落が相次いで、去る17日に南部グラスノダール地方で訓練飛行中の戦闘爆撃機が、アパートに突っ込んで炎上し15人が死亡した。23日にもイルクーツクでテスト飛行中の戦闘機が、住宅に墜落して炎上し乗員2人が死亡した。2月にウクライナ侵攻後、戦闘以外で11機のロシア空軍機が墜落したが、そのほとんどが酸素ボンベに不具合があったり、緊急脱出装置が機能しなかったり、事故は通常あり得ない異常な状態から発生している。これらは、ロシア軍の士気を低下させる原因となっており、ロシアとしては下がった士気を向上させるために、戦闘や戦闘員らとは無関係な理由をつけて別の戦略を考えているのではないか。それが言いがかりのようなウクライナ軍の「汚い爆弾」説であると思う。

 それにしてもこれまで軍需物資に具体的な名称や、科学的根拠に基づいた名前で呼ばれず、漠然とした形容詞「汚い」などを付けた軍製品は耳にしたことがない。これが、放射能を含んだ爆弾であることからあまりにも露骨な恐怖感と被害を与える爆弾であることから、敢えて「放射能爆弾」のような呼び方を避けたのだろう。

 ロシアのプーチン大統領は、ロシアにとって形勢が悪くなれば、世界中の批判も恐れず強引に核爆弾を使用する考えのようだ。ウクライナを始め、欧米諸国はロシアが窮鼠猫を嚙む状況に追い込むことは、避けたいところだ。しかし、核や放射能を使用すれば、世界にとって取り返しのつかない状況を生み出すことは、いかに愚かなプーチンと言えども分かっている筈である。相手を脅しによって怯えさせ、自国を有利に導こうとするロシアの戦略では、ロシアの勝利は絶対あり得ないし、下手をすると世界が共倒れになる。それを世界の良識がどうやって止めることが出来るだろうか。相変わらずロシアの動きから目を離せない。

 さて、話は180度転換するが、「汚い爆弾」が騒がれる一方で、このほどイランで亡くなった「世界で最も汚い男」が話題になっている。アモウ・ハジという94歳の男性で、半世紀以上も風呂やシャワーを浴びなかったというから、その不潔度も想像出来る。彼は風呂に入ると病気になると考えていたが、数か月前に近くの村民が風呂に入れたという。その挙句に死亡した。恐らく風呂に入らなかったら生き延びたかも知れない。彼は、衛生的な生活は好まず、1日に4リットルの水を飲み、腐った動物の死骸を食べ、動物の糞やタバコを喫っていたという。不潔な生活が続き、歳月とともに肌は練炭のように黒ずみ、肌は固まってワニの皮のように固くなった。身体からは悪臭が漂っていたという。確かに生前の写真を見てもそのご面相にはびっくりする。

 彼が幸せだったかどうかは分からない。しかし、医師の世話にもならず、不衛生な生活をして、よくぞ94年も生き抜いたというのは奇跡的である。これほど極端でないにせよ、あまり周りであれこれ世話を焼き過ぎるのも考え直した方が良い、ひとつのヒントになるかも知れない。

2022年10月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com