5605.2022年12月25日(日) ゼレンスキー大統領、異例のアメリカ訪問

 厳しい寒さの中をウクライナは、ロシア軍の攻撃に耐えている。早いものでロシア軍侵攻以来早や10か月が経過した。24日のクリスマス・イブには南部ヘルソン市中心部がロシア軍に砲撃され10人が死亡し、重傷者も多数出た。ゼレンスキー大統領がこれはクリスマス・イブのテロであり、殺人だとロシアを激しく非難した。同時に大統領は、ビデオ声明で今が堪え時とばかり、国民に抗戦を継続するよう呼びかけた。

 そのゼレンスキー大統領は、21日にアメリカを訪問した。戦時下で開戦以来外国へ出たことがない大統領が、どういう手段で出国するか多少興味を持っていた。ウクライナから列車でポーランドへ入り、そこからNATOの戦闘機に護衛されて米空軍機でワシントン・アンドリュース空軍基地に到着したが、外国の首脳としては異例のアメリカ入国だった。普段テレビ出演する時と同じ装束で、アメリカ大統領のような首脳に会うための外交上の身だしなみなどに捉われず、トレーニング・スーツにスニーカーだった。アメリカではバイデン大統領と首脳会談を終えた後に、早速連邦議会で演説し、アメリカの軍事物資支援に感謝すると同時に、なお一層の支援を要望した。議場ではゼレンスキー氏への拍手が高まったが、第2次世界大戦中の1941年12月26日、チャーチル英首相が同じ米議会場で我々は決して屈しないと力強いスピーチを行ったのと同じように、ゼレンスキー大統領も同じ文言で、ウクライナは決して屈しないと演説を結んだ。

 実は、EU諸国では支援に対して最近やや腰が引けている感じがしているが、アメリカでも長引く戦いにそろそろ飽きがきたようだ。アメリカ国内では物価高騰が激しく、ウクライナ支援どころではなく物価対策を求める声がかなり強く上がっていた。連邦議会には、上下両議会全議員が出席する筈であったが、共和党議員の約6割が欠席していた。万々歳の歓迎ぶりとは少々異なっていた。しかし、バイデン大統領は引き続き、支援を約束し、地対空ミサイル「パトリオット」の提供を含む約2,450億円の追加軍事支援を約束した。

 当分の間、ウクライナは軍備面で息をつけるだろうが、いかに領土を侵されたとは言え、そういつまでも緊張感と強い意思を保ってロシア軍と戦うことが出来るだろうか、気がかりである。アメリカのウクライナへの兵器提供について、プーチン大統領は、直ちに軍隊に資金調達の制限はなく、国は軍が要求するすべてのものを提供すると語り、次世代大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実戦配備計画について言及した。これではイタチごっこであり、益々停戦の希望は遠くなった感がする。

 さて、このところ日本列島への寒波の襲来が激しく、鹿児島県内や高知市内の積雪に地元民も驚いていたようだが、今日は愛媛県久万高原町に大雪が降り、積雪で停電となり死者も複数出た。県は自衛隊に災害派遣要請をした。名古屋市内でも8年ぶりに10cmの積雪があった。気象庁から今年の気温は過去最高の高さだったと公表されたばかりだが、それも虚ろに響く。今冬はこれからも極寒に襲われそうだ。

2022年12月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5604.2022年12月24日(土) 日本人の平均寿命、男81.64歳、女87.74歳

 5年ごとに公表される日本人の平均寿命、直近の2020年では上記の通りとなった。幸いにも私自身平均寿命は通り過ぎた。明治、大正期には、男女ともに40歳台だったというから随分伸びたものである。年々寿命は延びているが、戦後10年経った1955年は、男63.6歳、女67.75歳だったから70年近くの間にほぼ20年寿命が延びたことになる。近年の伸びは、結果的に少子高齢化にもつながっていると言えよう。厚生労働省では2040年の寿命を男83.27歳、女89.63歳と推計している。その一方で新たに誕生する子どもの数は年々減り続け、昨年2021年に生まれた子どもは、前年比3.4%減の84万3千人で6年連続過去最少を更新した。自然増減(出生数-死亡数)は、前年より約10万人が減り61万人だった。こうして日本人の人口は確実に減っていく。

 日本が高齢化社会になったのは、子どもの数が増えないにも拘わらず、高齢者が増える傾向にあるという根本的な構造がある。終戦直後は出生数が増加し、1947~49年の第1次ベビーブームでは、3年間で実に800万人超の誕生がありその後彼らは団塊の世代と呼ばれ今では年金生活者となっている。昔は衛生状態も悪く、特効薬もなく伝染病の流行に対処出来ず早死する子どもが多かったが、それらが解消されるに連れ、生まれる子どもの数は増えた。だが、次第に経済的な問題などから子どもが2人以下の家庭が増えている。実際特殊出生率(15歳から49歳までの女性が一生の間に産む子どもの数)では、1956年に2.22人を最後に、徐々に下がり始め、2005年には1.26人となった。それに拍車をかけたのが、若い世代の結婚が増えないことである。

 その一方で、高齢者の間でも死亡率が低下し長生きするようになった。特に、高齢者は男女とも年齢別に毎年死亡率が低下している。戦後時の経過とともに、生活環境の改善、食生活・栄養状態の改善、医療技術の進歩などにより高齢化は効果を上げている。今後日本がこのまま発展し続けるには、高齢者より以上に赤ちゃんの誕生を増やして活力のある国造りの対策が欠かせない。

 最近の政府の予算への関心度も、約束した子ども支援より、防衛費を増やすことに気持ちが向いている。結局人口減少、少子高齢化を少しでも改善しようとするなら、今の政治家の質を変え、政治制度も変えることまで考えてみる必要があると思う。

 さて、今日寒波の襲来は北海道から中国地方に押し寄せ、東日本にもやってきた。豪雪、停電、交通マヒ等々で市民生活にも相当な影響が表れている。アメリカでも中部から東部にかけて、クリスマス休暇を前に記録的な寒波による吹雪や大雪で、空の便から高速道路までかなりの影響が出ている。アメリカの気象当局が、大雪警報を発令した地域には、アメリカの人口の60%、およそ2億人が住んでおり、命に危険が及ぶ寒さであると警戒を呼び掛けている。アメリカも大変である。日米だけではなく、世界各地に異常気象の影響が及んでいる。これも気候温暖化動の影響である。生き難い時代になったものである。

2022年12月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5603.2022年12月23日(金) タリバン非道政権の女性差別・蔑視

 今日もかなり外は寒い。数日来日本海沿岸を襲っている豪雪の影響でかなり交通網がマヒ状態のようだ。そのため生鮮食料品の搬送が充分行き届かず、スーパー、コンビニなどでは食料品が大分不足しているらしい。この気象が日本海方面ばかりではなく、少しずつ太平洋沿岸にも及んでくるようだ。先日南国鹿児島に積雪があったように、今日四国の高知市に観測史上1位となる積雪があった。関東地方に積雪の予報はまだ出されていないが、油断はならない。明日はクリスマス・イブであるが、イメージ的にはトナカイのサンタクローズぴったりの‘Merry Christmas’にりそうだ。

 さて、昨年8月アメリカ軍が撤退したアフガニスタンでは、イスラム主義勢力タリバンが実権を握り暫定政権を樹立し。ところが、発足以来今以て正当な政府として承認した国が世界のどこにもない有様である。世界から国家としてまったく認められていないのだ。そのタリバンは、一昨日乱暴にも女性の大学通学を無期限に停止すると通知を出した。これまで大学に限り、校舎で学ぶ時間帯を男女で分けるなどして男女別学の授業を行ってきた。それも停止されることになった。中高では、男女別学の環境が整っていないとの理由で女子は学校に通学できず、自宅待機を求められている。女子に教育を与える機会を奪ってしまったのである。このように、またもや国際基準からはみ出す抑圧を国民に押し付けたのである。国際社会から孤立して独善的なイスラム式統治を進めた結果、人道危機深まるばかりである。

 イスラム主義に凝り固まっていた政権首脳らは、それでも発足直後は人材を登用し、女性の権利を尊重すると約束していた。だが、その約束は空約束で毛頭守る気なかった。世界中から総スカンを食った挙句に経済制裁によりアフガニスタンの人口約4千万人のうち、約2割が貧困に喘いている。国際社会からの経済的支援を受けられない現状から、今後益々貧困層が増えることが予想される。国連のグテーレス事務総長は、教育の否定は女性の権利の侵害だけでなく、国の将来に壊滅的な影響を与えると強く非難した。

 男女差別、女性蔑視の突出したイスラム原理主義は、何故政治の表へ出てくるようになったのだろうか。他のキリスト教や、仏教などでは過去はともかく、現代ではほとんど政治的活動を抑えている。それはイラン、サウジアラビア、イエーメンなどイスラム主義の色彩の濃い国々でもこれほど露骨ではない。こうなると宗教は人を救うという教えが意味をなさない。気の毒なのは女性ばかりでなく、アフガニスタン国民すべてである。22年前パキスタンからアフガニスタン国境のカイバル峠へ至る道筋で、心理的に段々嫌な雰囲気が感じられた時のイメージを想い出してしまう。それにしても昨年8月にアメリカ軍が撤退してから、アフガニスタンはまとも人間が住める国とは言えなくなった。そうしたのは、タリバンのせいばかりではなく今日を予想して撤退したアメリカであるとも言える。今やウクライナ問題に世界中が強い関心を抱いているが、気持ちはとかく冷めやすいように、アフガニスタンの非道な政治にはそれほど関心が示されていないように見える悪魔「サタン」とも思えるタリバンには、お灸をすえることを忘れてはならない。さもなければ、いつまで経ってもこういう非業な差別はこの世から消えないだろう。

2022年12月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5602.2022年12月22日(木) コロナは収束どころか、再拡大?

 夏以降コロナ新規感染者が一時減少したことから、日本のみならず世界各国でも大分緩和措置が取られている。特に影響の大きかった観光業には、支援策を講じて海外観光客の入国制限を緩め、観光業者には優遇策を提供した。ところが、その後申し合わせたように各国で感染が再拡大し、特に中国のようにゼロコロナ政策を実施していた国では、規制を緩めたかと思いきや一転して締め付けを厳しくするなどの処置を講じている。挙句に近況では、広がるコロナ感染者の死者が急増し、北京では火葬場の予約がいっぱいでお別れが滞っている状態だという。日本でも昨日は東京都内で2万人を上回る新規感染者が生まれ、感染者数は前週の同じ曜日に比べて16日間連続して増えている。全国的にも新規感染者数は20万人を超えた。アメリカではついに昨21日累計感染者数は1億人を超え、死者は100万人を上回った全世界で6億5千万人が感染し、667万人が亡くなった。どうしてこんな収束のぬか喜びになるのだろうか。これからも拡大する一方である。

 コロナ渦のためしばらく休店していた飲食店なども再開したらしい。新宿の歌声喫茶「ともしび」も再開店したという。欧米などではコロナの怖さを過少評価しているのではないかと思う。欧米では、マスクをあまり着用しないうえに、多くの人が群がっているように思える。特に、スポーツ大会などでは観客たちが熱心に応援するあまり、大声を上げ、拍手をし、肩を寄せ合っている姿を観る。特に先日のサッカー・ワールドカップでは、スタンドが盛り上がり、まるでコロナどこ吹く風の雰囲気だった。優勝したアルゼンチン・チームを出迎えたアルゼンチンの首都ヴェノスアイレス市民の歓迎ぶりは、夜中にも拘らず熱狂的でそのまま市内中心部までパレードが続き、選手たちを一目見ようと集まった沿道のファンは、実に5百万人だというから驚くばかりである。安全性を考えてパレードは途中で中止され、選手らはヘリコプターで寄宿舎へ帰って行った。

 14世紀にヨーロッパで流行したペストでは、僅か数年でヨーロッパ全域に広がり、人口の約60%が死亡したと伝えられている。現代のペストにならないことを願っている。

 こういう事実を踏まえると現在のコロナ対策はやや生ぬるいのではないかと考えている。今の国の防疫体制は必ずしも完璧ではない。しかし、出来るだけ知恵を絞って殲滅させなければ、この世に生きている楽しみを奪われるだけだ。特に高齢者にとっては老い先短い人生で、出来る限り余生を楽しもうと思っていた終末期に、唐突にこのような不幸に見舞われて残念で仕方がない。すでに3年を無駄に過ごした。この先あと何年コロナ渦が続くのだろうか。仮に10年も続くようだと老いの楽しみを奪われたまま恐らく冥界へ召されてしまうことになるだろう。

2022年12月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5601.2022年12月21日(水) 豪雪と日銀の金融緩和策修正

 この数日北陸、東北地方を中心に寒波が襲来し、国道8号線柏崎と結ぶ国道17号上では積雪の中を自動車が立ち往生して、その車列は実に26㎞にも及んでいる。車のマフラーが雪で塞がれ、一酸化炭素中毒により車内で亡くなった人の外に、屋根から落ちた雪の下敷きになり命を落とした人も出ている。自衛隊が緊急出動して救助に当たっているが、まだ雪は止みそうになく、このままテレビなどでは雪と苦闘する人々の姿が映し出されそうである。明日以降も日本近海は強い冬型の気圧配置になり、更に強い大寒波が襲来すると予想されている。今冬は近年になく厳しい寒さがやって来そうである。

 さて、北陸地方に劣らず厳しい寒さの東京であるが、昨日脈拍が急上昇したことで、山内クリニックへ服用薬「シロスタゾール錠50㎎」の扱いの相談と処方についてお話を伺いに出かけた。昨晩から服用を中止したが、今朝になって脈拍は91にまで下がった。これら血圧脈拍の変化表をクリニックの医師にお見せしたところ、僭越だが随分感心されてこういう監視をしていれば普通では分らない異常に気付くものだと言われた。その場で計測した脈拍は84にまで落ちていた。「シロスタゾール錠50㎎」を中止した効果が表れたというべきであろう。医師からその代わりに血液が固まり難いとされる「キャブピリン配合錠」を毎朝食後に飲むようアドバイスされた。これでしばらく様子を見たいと思っている。

 ついては、昨日日本銀行が漸く円安に伴う諸々の経済的マイナスを修正しようと考えたのか、長期金利の上限をこれまでの「0.25%程度」から、「0.5%程度」へ引き上げた。2013年春以来ほぼ10年間に亘って続けていた大規模な金融緩和の修正である。金融関係者は事実上の利上げと受け止めているが、日銀は国債買い入れで長期金利が著しく下がったことにより低下した市場機能の改善を図るためと詭弁を弄している。

 安倍元首相の下でアベノミクス運営に大きく関わってきた黒田東彦日銀総裁は、金利を上げたことをあくまで「利上げではない」と強弁している。任期切れを前に一向に良くならない市場経済と、先進国中央銀行の高利率との板挟みに苦しんでいる総裁の窮余の一策が、この利上げならぬ「利上げではない」の言葉に表れたのだろう。この発表を受けて株式市場は敏感に反応し、長期金利は急上昇し、大幅な円高、株安となった。1㌦は131円台へ、そして日経平均株価は、一時800円も急落した。新聞の解説を読んでも、黒田総裁に厳しい見方が多い。長期に亘る長期金利の抑制策は、日銀が作った超金融緩和政策の屋台骨であり、事実上の国債買い支え策である。当然市場にはこの修正を「政策転換」と受け止める向きもある。だが、黒田総裁は否定している。中々分かり難く説得力を欠いていると考えざるを得ない。年明けに引退すると考えられている黒田総裁としては、「立つ鳥跡を濁さず」を願っていることだろうが、円安や物価高などを生んだ政策は、修正を迫られたと言うべきであろう。今後株式や住宅ローンなどに影響が表れないことを願うばかりである。

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5600.2022年12月20日(火) 脈拍が急速に上昇した原因は?

 毎朝晩血圧と脈拍、体温、そして朝だけ体重を測定して健康状態を自己管理しているが、この数日脈拍数が急に上がり出した。それまで60~70辺りを安定的に前後していたが、去る15日に初めて100を超えた。それから連日100を超えている。いつか90辺りになった時心配でかかりつけの森内科医にご相談したところ、このくらいの数値なら問題ない。ただ、100を超えたら要注意だと言われていたので、その注意の領域に入ってしまった。今日森医師とじっくりお話してみた。実は、今年8月慶応病院での人間ドック検査で脈波の数値が高いと指摘された。その後病院から脈波について専門医と相談されたかと問い合わせがあり、勝手に経過観察を決め込んでいたが、慌てて内科全般を診ている糖尿病クリニックの山内医師と相談して検査を受けたところ、左の末梢動脈がやや硬くこのまま放置すると動脈硬化の発症にもつながりかねないと診断された。そこで少しでもそれを和らげるために、毎朝夕食後に「シロスタゾール錠50㎎」を服用することになった。ところがそれを服用して数日後から脈拍数が高くなったのだ。こんな経緯と私が「シロスタゾール錠50㎎」服用したことが影響してはいないだろうかと気にしていることを森医師にお尋ねしてみたところ、同薬品には動脈硬化を軟化させるプラス面がある一方で、脈拍数を増やす反作用もあると仰った。そこで出来るだけ早く山内医師に「シロスタゾール錠50㎎」服用の是非についてお尋ねしたいと思い、電話で明日午前に診てもらうお約束をいただいた。明日どんな処方をいただけるのだろうか。

 ところで、先日来年賀状を印刷し、宛名書きをしていたが、何とか書き終えることが出来、今日ポストへ投函した。枚数は年々少なくなっているが、今日投函したのは、360枚である。来年以降あと何回年賀状を書く機会があるか分からないが、書ける間は出来る限りこちらの現状と元気なことを兄弟妹、親戚、友人、知人に伝えたいと思っている。

 さて、岸田首相が防衛費の増額と増額の財源を増税によって賄うと公表してから、岸田政権への風当たりが一段と強くなっている。ついに支持率が最低に落ち込んだ。各メディアによって若干その数値は異なるが、最も厳しい毎日新聞では、政権発足以来最低の25%だった。朝日の支持率でも31%で急落とされ、不支持率57%は、菅内閣、第2次~第4次安倍内閣まで遡っても最高となった。このまま岸田首相は政権を維持出来るのか危ういところだが、防衛費以外にも旧統一教会の被害者救済法などでも、被害者の救済などについて期待出来ないとあまり評価されていない。

 そんな中で昨日2023年度の一般会計の歳出総額を114兆円台にするべく自民党内で会合を重ねているようだ。今年度の107.6兆円から6兆円以上も増える。経済学部の大学生となって、経済原論の最初の授業で知った時の一般会計予算は今思うと僅少の1.4兆円だった。あれから63年が経つが、今の国家予算は当時のそれより100兆円も増えたことになる。国民に説明することもな自己本位に防衛費を主に膨らんだ膨大な予算を組むことが、国家財政を破綻させ、将来の日本を展望の開けない国にしてしまうことに岸田首相は、まったく無頓着なのである。若ければ、デモでも何でも反対運動をやりたいところだが、健康が許さない。まったく溜息が出るばかりである。

2022年12月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5599.2022年12月19日(月) サッカー・ワールドカップは大成功か?

 昨日でNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が終わった。その13人の主役である北条義時の死をもってドラマは幕を閉じた。執権義時の名前は知ってはいたが、どんな人物かはまったく知らなかった。このドラマのおかげで、北条一族の指導力と威勢を知ることが出来た。鎌倉は実家鵠沼に近かったので、高校時代の友人にも鎌倉に住んでいる仲間が多く、しばしば鎌倉には行ったものだ。不思議にもこの続きではないが、朝日朝刊の連載小説、今村翔吾の「人よ、花よ、」が、鎌倉幕府の後継とも言える足利尊氏と戦っている楠木正成・正行親子を取り上げているのも偶然とは思えない。これからも1日1日楠木父子の戦いぶりを楽しみに読み続けようと思っている。

 世界では、昨晩行われたサッカーのワールドカップ決勝戦で興奮の坩堝となっていたようだ。結果は、アルゼンチンが前回優勝のフランスを破り、36年ぶり3度目の優勝を果たした。真夜中の12時に始まった外国チーム同士の試合にも拘わらず、NHK中継の視聴率は15.6%もあったというから驚く。国際サッカー連盟(FIFA)が4年前のロシア大会のテレビ視聴者数は、4歳以上の世界人口の半数以上と言われる推定35億7,200万人と公表していたが、今大会はこれを上回るのではないだろうか。サッカー王国のアルゼンチン国内では全国民が興奮と歓喜に盛り上がっている。首都ヴェノスアイレスの中心街には、道路いっぱいに人が溢れてお祭り騒ぎでその熱気には圧倒される。カタールへ応援に行くために自宅を売り払ったというファンもいたくらいである。

 フランスでも準決勝戦勝利の後にマクロン大統領が選手を激励にスタンドを訪れる有様である。国民感情はいくら日本人が勝った時に興奮したとは言え、やはり大分差がある。試合自体も白熱して、前半はアルゼンチンが2点を取り、後半は逆にフランスがエース・エンバペの2つのゴールで、延長戦に入り両チームともに1点ずつを獲得して、3-3の同点となり、結局PK戦の結果フランスが2人の失敗でアルゼンチンの勝利となった。

 サッカーは国民の文化を表す証であるかもしれないが、これほど世界中が熱気に包まれるとは想像以上だった。11月20日にカタール対エクアドル戦で始まって以来、昨日までの約1か月間は世界がサッカーに熱を上げていた。これほど熱中するスポーツは他には見当たらないだろう。これからも大会を重ねる都度、サッカー熱は国民を巻き込んでいくことだろう。

 少々気になったのは、身体に入れ墨(タトゥー)をしている選手が随分目についたことである。アルゼンチンのエース・メッシ選手の入れ墨なんか大きく派手で、むしろ不快な印象を与える。かつては南洋諸島やアイヌ民族などの民族的象徴だった入れ墨が、一般人、中でも世界的に注目されるような有名人に目立つようになったのは、聊か気になる。普通人にとっては他人が見て不快な印象を与えるような細工は極力避けるべきではないかと思う。現時点ではFIFAが何の注意もする様子は見えないが、今後WCが一つのきっかけとなり全選手が入れ墨を身体の所かまわずするようになると見苦しく、スポーツとして見ていられなくなり、敬遠されるような事態になるのではないだろうか。折角成功裏に終わったWCが、今後こんなことで問題を起こさなければ良いがなぁと気になった次第である。

2022年12月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5598.2022年12月18日(日) 誇らしく懐かしい母校中学校の活躍

 正午前に鎌倉市内に住む弟から電話があり、テレビBS4で母校の京都市立桂中学校が滋賀県希望ヶ丘文化公園特設コースで行われた全国中学校駅伝大会女子の部で、今ちょうどトップ争いをやっていると知らせてくれた。少々取り込んでいたが、高校や大学ならまだしも、懐かしい中学校がテレビで放映されるとは珍しいことだったのでテレビのスィッチを入れてみた。ちょうど12㎞5区間の4区で首位争いを演じていた。トップで最終区間のバトンを受けたアンカーは頑張ったが、惜しくも兵庫県稲美町立稲美中学校に追い抜かれ2位でゴールインした。稲美中は昨年に続き連覇である。大変残念だったが、母校は昨年の3位を上回ったので、まずはよくやったと褒めてあげたい。

 3年前に母校のクラス会に出席した折に、母校は今や陸上競技の強豪校になったと知らされ、我々の時代にはその片鱗もなかったので、意外に感じ誇らしくも思ったものである。事実母校は2015年、2016年、2017年と全国大会で3連覇を果たしている。全国でも屈指の強豪校にのし上がっていたのだ。学校名もかつての上桂中学校から桂中学校に変わった。在学したのは、3年生時の僅か1年間だけだったが、恩師と友人たちに恵まれ楽しい思い出は尽きない。今とは異なり、塾なんてなく、毎日学校から帰ると教科書を放り出し、近所の山々から、時には自転車で京都駅周辺まで遠出したりしていた。担任だった理科担当の清水先生とは一昨年他界されるまで手紙による交流を続けていた。自宅は阪急電鉄嵐山線の上桂駅に近く、桂離宮や、嵐山、西芳寺・通称苔寺など名所旧跡や自然に恵まれ、気の合う仲間とは、野球をしたり野山を駆け巡ってよく遊んだものだ。松尾山でメジロを捕獲に行った時には、図らずも突然姿を見せたイノシシに追いかけられ、獣道を左上の草むらを必死にかけ登って、猪突猛進の猪を直進させて辛うじて難を逃れたことがある。2年前には、久しぶりに妻と京都を訪れ母校周辺を彷徨ってみようと旅行を計画したが、生憎コロナ渦が拡大しつつあり中止せざるを得なかった。

 今も付き合っている当時の友人は、もう3人だけになってしまった。お互いに離れているので、そう頻繁に会うことは出来ないが、年賀状や時折手紙の交換だけは絶やすことはない。上桂中学校を卒業したタイミングで父親が東京本社に転勤になったので、急遽母方祖父の別荘がある藤沢市鵠沼へ引っ越すことになった。高校進学は藤沢市内の県立湘南高校と兄が通学していた京都府立桂高校を受験して、桂高校の合格が分かった時点で、もし湘南が不合格なら桂に進学して、1年後に湘南に編入する手立てを両親は考えていた。幸い湘南も合格したので、藤沢へ転居し湘南高への入学手続きを行ったことが、もう70年近くも前のことになるが、しみじみと思い出される。

 それにしてもまだ少年で元気いっぱいに戸外を遊びまわって、中学時代を奔放に過ごした当時の記憶を呼び覚ましてくれた中学校後輩たちの活躍には、拍手をあげたい。久しぶりにあの頃のノスタルジアに浸ることが出来た。

 なお、弟の母校・藤沢市立鵠沼中学校も、今日神奈川県代表校として出走して48校中31位だった。

2022年12月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5597.2022年12月17日(土) 専守防衛なのに敵基地攻撃能力保有とは?

 この1週間ばかり防衛費増額に関する話題が、メディアをてんてこ舞いさせてきた。岸田首相の意外に強気な決断と憲法に抵触しかねない実行宣言には、驚かされている。何といっても短期間に身内だけで防衛費増額を増税しても実行すると決める強引さと、物事を決める順序を間違えている支離滅裂さに、これが他人の意見を聞く性格と自らを評していた岸田文雄であろうかと不審に駆られている。

 今朝の朝日には、ほぼ3頁分を埋め尽くすように一連の経緯を批判的に取り上げている。大きな見出しを挙げてみよう。「戦後日本の安保 転換」「敵基地攻撃能力保有 防衛費1.5倍」「骨抜きの専守防衛」「撃たれる前に『反撃』」等々である。特に気がかりなのは、周辺国から先制攻撃を受けることのないよう事前の攻撃準備を整えておくことに関して、過度に拘っていることである。例えば、安保関連3文書の特筆すべきポイントは、①中国は「これまでにない最大の戦略的な挑戦」、北朝鮮は「従前よりも一層重大かつ差し迫った脅威」、ロシアは「安全保障上の強い懸念」と位置づけ、②相手の領域内を直接攻撃する「敵基地攻撃能力(反撃能力)」を保有し、③国産ミサイルの能力を向上させ、米国製巡航ミサイル「トマホーク」などを導入、等々である。攻撃される可能性のある国名を具体的に表明したことはいかがであろうか。これに対して、中国政府は直ちに警戒と反発を強めた。前から中国は、米国製の中長距離ミサイルが在日米軍や自衛隊に配備されれば、中国の安全保障に対する直接の脅威になると警戒していた。日本の実行宣言に対して、中国外務省副報道局長は「日本は事実を無視し、日中間の共通認識に背いて中国の顔に泥を塗り続けている」と非難した。最近の中国は台湾への干渉や台湾上陸を想定した軍事作戦を強行したり、東シナ海の日本の排他的経済水域内にミサイル弾を落下させたり、その過度の刺激的行動には日本政府も頭を痛めていたところである。しかし、だからと言ってそれを正面から反撃的な言動に出る前に、外交交渉という手を打てなかったものだろうか。国名まで露骨に挙げられたのでは、事前に侵略国と誤解されかねないと中国を強く刺激した形になった。どうして現時点で中国をこれほど強く刺激する手段を取ったのだろう。

 そして、相変わらず、国民を納得させていないのは、一挙に防衛費を大幅に増やすことを既成事実のように議論を行わず、しかも財源がない中で岸田首相が取ってつけたように将来世代に負担をかけたくないために現在の国民が背負うべきであるという考えを悪びれずに公言していることである。

 恐れているのは、今までなかったこのような論法とやり方が、政治家の胸三寸で当然のように行われては、民主主義の精神を揺るがしかねないということである。すべて自分たちのやりたい放題で議論を抜きにして、「結論先にありき」で事を進められたのでは、国民は堪ったものではない。これまで多少岸田首相の実行力に理解をしていたつもりであったが、首相の本質は民主主義というより独裁主義であることを、この度の防衛予算決定の杜撰なやり方によって思い知らされた気がしている。

2022年12月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5596.2022年12月16日(金) 一戸建てに太陽光パネルの義務化とは?

 全国の自治体のトップを切って東京都が新築の建造物に太陽パネルの設置を義務づける条例改正案が、昨日都議会で可決され、成立した。これまでにこれほど話が進んでいたとは都民として寡聞にして知らなかったし、小池知事が昨秋パネル設置化の検討を表明したこともまったく初耳である。何はともあれ2025年度から条例は施行される。問題は、25年度以降新築する家屋に費用のかかる太陽パネルを設置することを義務付けられるのだが、こういう大事なことを都民に充分説明せずに都議会の決定だけで強引に行っても良いものだろうか。

 議会が決めた主旨は理解出来る。その理由のひとつは、気候温暖化が進み脱炭素化の流れの中で一般家庭の二酸化炭素ガス(CO₂)排出量が一向に減らないことである。もうひとつの理由として挙げられたのは、都内にはあまりにも未活用の一般家屋の屋根が多すぎて、都内ではメガソーラーの空き地が少ないことがあるようである。

 しかし、一般的に設置すれば約100万円ほどの費用がかかり、寿命も30年程度の設備を自治体が設置の義務を押し付けるような上から目線の姿勢こそ問題である。ロシアのウクライナ侵攻の影響で電気料金が高騰していることを理由のひとつにしているが、それならなぜそれより前に一般に設置の必要性について啓蒙せずに、拙速に決定してしまうのか。しかも、豪風雨等でパネルが破損する可能性がかなり高い。設置の場所、方向、角度によっては自宅のみならず、近隣に影響を与えかねない懸念もある。
 条例改正案自体はすでに都議会で決定したことであるが、理解し難いことに、本改正案は普通の議案の審議や結論の出し方がいつもと大分様子が違うことである。冒頭都議会の採決に先立ち、最大会派の自民党が採決反対のスピーチを行った。他の会派、都民ファーストの会や、公明党、共産党、立憲民主党などは賛成するといういつもとは逆の採決だった。

 これは、今自民党が防衛費増額を決めるに当たり、閣僚の了解を取り付け、予算を増税や復興特別所得税から転用するような姑息な手段を取っているのと同じことだ。繰り返すが、どうして都民に前広に説明し、理解を得ようとしないのか。小池知事も岸田首相と同様に判断の手順を間違えている。

 我が家も一戸建てで10年ほど前にリニューアルをしたが、すでに建築後42年を経過した。いずれ我々夫婦が冥界へ去った後に、この土地に誰かが新築家屋を建てるとすれば、条例により屋根に太陽光パネルを取り付けることになるのだろうか。

 それにしてもいつもなら都民に負担を負わす政策に反対を唱える共産党が、こともあろうに自民党の反対とは逆に賛成に回るとはちょっと考えられないことである。どうも排出ガス削減のために太陽光パネル設置を全国で最初に実施した自治体として、リードオフマン(ウーマン?)たらんとする小池都知事特有のパフォーマンスに引き込まれたのではないだろうか。

2022年12月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com