5714.2023年4月13日(木) カジノに対する大阪府民、市民の本音は?

 政府が大阪府及び市から提出されている統合型リゾート(IR)整備計画を認定する手続きに入ったようだ。すったもんだして中々作業が進まなかった計画を、政府がこの時点で急遽認めようと判断したのは、9日の統一地方選前半戦で日本維新の会が、大阪府知事選、大阪市長選、奈良知事選で勝利を収めた他にも、県議選、市議選で圧倒的勝利を収めて今や大阪周辺ばかりでなく、その影響力は全国へ及んでいることが効いているようだ。実際全国の政令市議選で「日本維新の会」当選者は、4年前の16人から72人に増え、道府県議選では16人が69人にまで伸びた。立憲民主党はかなり議席を増やしたが、自民党は減らし、他の政党もすべて減らしている。そんなエネルギッシュな維新の勢いに恐れをなしたのか、政府自民党は大阪府・市が力を注いでいるIR計画をあっさり認めようとしている。政府も随分簡単に兜を脱いだものである。

 「日本維新の会」が大阪府と大阪市の首長選で勝利を収めたのは、もちろん大阪府民及び市民の支持を得たからであるが、この経緯がよく理解出来ない。というのは、大阪では住民がIRに賛同しているわけではない。むしろ反対の声が強いのは、IRによってカジノが開設され、近隣住民の間でギャンブル依存症が懸念されているからである。加えてかなり公的出資が予想される。IRに反対する住民団体は、その差し止めを求めて裁判所に提訴している状態である。そのIRを開設しようとしているのが、大阪府と市である。府と市は、当初IRについてあくまで民営の施設であり、公費を支出することはないと応えていた。だが、舌の根も乾かないうちに、会場である夢洲に液状化などの懸念が浮上するやIR事業者から土壌対策費を求められ、対策費として788億円の支出を決めた。更に今後地盤沈下対策も考えないわけにいかず公費負担が増えそうな様子である。

 問題にしたいのは、これだけ不本意な問題であるIRに反対している大阪の住民が、何故IRを推進する知事と市長を選出したのかという疑問である。大阪の例を見ていれば、いま同じようにIRを開設しようとしている長崎にも勢いがつくのではないかと思う。一連の流れを見てみると、自治体の首長には、住民の福祉や環境などに配慮するというよりあぶく銭を手に入れ、一時的に賑わいを得たいとの願望が強いことが明らかでその点がどうにも気がかりである。

 さて、今朝8時前に緊急事態として、北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、その内のひとつが北海道周辺に落下するという電撃的ニュースが伝えられ、テレビではその時点で定例の番組が臨時ニュースに差し替えられた。その後政府が北海道周辺への落下の可能性がなくなったと確認し、報道は訂正された。ホワイトハウスも国連安保理決議に対する明白な違反だとして、アメリカ政府も北朝鮮の長距離弾道ミサイルの発射実験を強く非難すると声明を出した。今年に入ってからすでに12回目のミサイル発射であるが、今朝のケースは北海道周辺が標的だと伝えられたことで、けたたましいばかりのニュースになってしまった。欧米諸国は強く非難するだろうが、中ロは知らぬ顔を決め込んで裏で北朝鮮をけしかけているのだろう。いつも食事しながら観ているNHK朝ドラ「らんまん」は、ついに観られなかった。

2023年4月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5713.2023年4月12日(水) 日本でも「黄砂」が春の恒例となるか。

 近年かつてはまったく報道されなかった自然現象が大きな話題となっている。特にこの数年は今頃になるとテレビでも大きく報道され、関心を呼んでいる。「黄砂」である。中国大陸のタクラマカン砂漠、ゴビ砂漠や黄土高原などで風によって巻き上げられた土壌、鉱物粒子などが偏西風に乗って中国東海岸から朝鮮半島を経て、遂に日本にまで飛来する砂の嵐のようなものである。昨日辺りから日本でも警戒する必要があると警告され、実際今日のテレビ画像などでも黄砂が流れてきた空模様を見せている。九州北部方面から北海道まで今年初めて観測された。肉眼ではっきり見える距離を示す言葉に、「視程」という言葉があるが、それが黄砂襲来の状態を表している。今日は日本海側に黄砂があったが、明日は東京にもやってくるようで、もしそうなれば2年ぶりだという。

 今日黄砂が観測された北陸地方の住民は、最近こそ話題になるが、黄砂なんてかつては知らなかったと言っていた。地球温暖化だけが原因とも思えない。健康に直接障害を与えるばかりでなく、農業や海洋の生態系や交通機関にも影響を与える。これから真剣にその原因と結果を精査して対症法が研究されることを期待している。自然現象としてやむを得ない一面もあるが、発生元である中国政府は甚大な影響を国外に与えていることをどう思っているのだろうか。核やミサイルを開発するより、発生地の土壌に水分を供給するシステムを開発して、風で土が舞い上がらないように手を打つことは可能だと思うが、何か対策を考えてくれているだろうか。

 さて、新型コロナウィルスの新規感染者が、減少したとのことで先月以来政府が各種の規制を解除したのを始めとして、国民にも自粛の解除を要請し、マスク着用も人が混み合わない場所では外すことを奨励している状態である。夏の風物詩である隅田川の花火大会も4年ぶりに開催されることが決まったようだが、各地でも催し物の復活を考えているところが多い。

 ところが、今月に入ってから東京都内では1日たりとて前週の同じ曜日の新規発症数を下回ることがない。今日で12日間連続して増え続けている。政府や医療関係者はこの事態をどう考えているのだろうか。今日テレビで知ったことだが、全体の数字を集約するのではなく、政府は今後日数の間隔を取り全国的にも限られた地域の数値を集めて予測することを検討している。これは明らかに手抜きである。これでは全国の数値を網羅することは難しく、また日にちの間隔を置いたのでは継続的に日ごとの数値を集められないのではないだろうか。

 これについて表立った発言を耳にしないが、政府としては経済を停滞させたコロナ禍現象のマイナス面を考慮して、恐らく余程コロナが大きく復活しない限りはこのままの状態にしておこうとの腹ではないか。もちろん経済活動は大事であるが、手を拱いて取返しの付かないことにならなければ好い。それにしてもいつも通りメディアはこの点についてもっと事実を報道してもらいたい。

2023年4月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5712.2023年4月11日(火) 政治家の世襲禁止法案を検討しては?

 一昨日行われた統一地方選前半戦の総合的評価として、「日本維新の会」の伸展ぶりが目立っている。特に、奈良県知事選で初めて当選者を出したことが注目を集めている。これは現職知事が立候補を宣言する一方で、総務省官僚を今国会で自らの発言によって物議を醸した高市早苗大臣が推薦して、自民党内に仲間割れの隙を与えた盲点があったが、それでも維新の会の成長は著しい。自民党内でも維新の会の急伸を見て、大阪では解党的出直しが必要だと深刻に受け止めている。23日は5つの衆参院補欠選挙戦が投開票されるが、野党の立憲民主党では自民党批判の受け皿になっていないとの自戒がある。23日に選出される当選者数は決して多くはないが、今後の中央政党の進むべき方向性を暗示してくれるのではないだろうか。

 それにしても今の政治に対する信頼は大分低い。それは、政治家自身の能力、資質が低下しているからであるが、それはあくまで国民が選挙によって公明正大に選んでいるので、その観点から考えれば、国民の政治、及び政治家を見る目が落ちているということにもなる。ただ、私の個人的な考え方を言うなら、個人の意思や考えを選挙で伝えようにも現状の選挙制度がこれを阻んでいると考えている。その大きな壁は、世襲政治家の跋扈である。政治家としての能力や、資質がなくても「世襲」というシステムに乗っかれば、まず当選するには有利であるということだ。かれら世襲派の側に言わせれば、選挙で誰をも妨害したり、不利な立場に追い込んでいるわけではなく、同じ権利を平等に行使しているだけだと言うだろう。だが、外から見れば、決して平等ではない。それは法律に違反しない「世襲」という無形の財産を「世襲政治家」は持って生まれて与えられているからである。この無形財産を他の政治家は持っていない。従って、選挙における優劣は明白である。政治家としての能力以前に理不尽な無形財産によって、世襲政治家の後塵を拝することになる。

 それ故平等な立場で選挙戦を戦う場合、世襲政治家には黙っても財産を手に入れることが出来るような理不尽なことをさせないことがひとつの方法である。それには最初の選挙では、「世襲財産」が手に入らない選挙区で戦わせることである。つまり偉大だった世襲政治家の父や祖父らと同じ選挙区からの立候補に制限を加えるべきであると考える。この期間をどれほどにするのかは、専門家が考えることにして取り敢えず一定期間は親族の世襲を継承出来ない形に制限し、時間が経ったらそれを認めることにしては如何だろうか。

 この点について、政治家の世襲が政治を変えることを拒絶し、政治が旧態依然としている原因であるとして警鐘を鳴らしている有識者も多い。その中で政治学者の間からも声が上がっている例として、「世襲禁止法案」というのがある。具体的内容については公的に詳らかにされていないが、世襲議員が力を持っている国会議員が反対し、素案として提案されるかどうかも分からない。根の深い難問である。しかし、このまま放っておくわくにはいかない。

2023年4月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5711.2023年4月10日(月) 地元OBではない天下り知事が増えた。

 昨日9道府県知事選など統一地方選の前半戦が投開票された。これというほどの大きな話題はなかったが、日本維新の会が推薦する候補者が、奈良県知事選で自民党内の分裂から2人の候補者が対立した間隙を縫って初めて大阪府以外で知事選を制した。しかし、維新の会は、カジノ・リゾート(IR)誘致に絡む会場誘致出資問題や、大阪都構想挫折などで失態を晒して不評、不満を買っていただけに大阪府知事、及び大阪市長選を制したというのは、一体どういうことなのか、府民の気持ちがよく分からない。

 もうひとつ話題となったのは、投票率がまた下がったことである。今回9道府県知事選の平均投票率は、戦後最低の46.78 %だった。41道府県議選の平均投票率も41.85%で前回の戦後最低だった44.02%を大きく下回った。こうなると知事、議員の質の低下も避けられないだろう。また、これは中央政治への関心の低下以上に地元である地方都市の政治への無関心が拡大しているということだろう。そして、年々顕著になり問題を提起しているのは、天下りの気風が官から民間へばかりでなく、中央官庁の高級官僚が地方自治体首長後継者へ転出するのが目立ち出したことである。

 例えば、昨日選出された9人の新知事の内、2人は総務省から県副知事に、1人は同じく総務省から県局長へ天下りをして時期を待ち、頃合いを見計らって知事選に出馬したものである。そして3人はいずれも自民党の推薦を受けている。エレベーター式に知事まで昇りつめたという印象が拭えない。従って地元出身者ではない知事が増えている。地元出身者でないエリートが天下って地元住民の感情が充分理解出来ないのに、知事になっちゃったという感じである。これは小池都知事にしてしかりである。東京都民が反対する神宮の森の木を伐採しようという発想が、至極安易に生まれてくる所以である。これでは地元住民のための政治が充分行える筈がない。

 来る23日には、統一地方選後半戦が行われるが、世田谷区でも区長選及び区議選が行われる。メディアではそれほど取り上げられることはないが、私自身は投票する候補者はもう決めている。せめて投票率は下がることがないよう願っている。

 さて、新型コロナウィルスの新規感染者数が減少傾向に向かい、政府もいくつかの規制を解いたが、ここへきて再び増加傾向へ向かい出した。まだマスクを着用している人は多いが、それでも大分マスクを着けない人が増えたのも事実である。東京都内では1週間前の感染者を上回る新規感染者が今日まで連続10日間も続いている。その割にはあまり騒がれない。メディアではまだ大げさには報じられていないが、我々の周囲には、コロナのバイ菌がうようよしているということである。当分の間生活上自粛を迫られることになろう。

2023年4月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5710.2023年4月9日(日) 徐々に難しくなる鉄道会社の経営

 コロナ禍で経済界は大きな打撃を受けたが、中でも観光業界は行動の自粛要請などもあり旅行客が激減し大打撃を受けた。更に2020年4月政府が緊急事態宣言を発したことにより、宿泊施設や飲食業界は言うまでもなく観光地のお土産店なども多大な影響を受けた。それでも今年に入ってから少しずつ新規感染者も減少し、政府もいくつかの規制を撤廃した。この間観光業への直接的影響とは若干異なるが、首都圏の鉄道会社も大分影響を受けていた。全般的に利用客が大きく減少したが、コロナの影響が少なくなっても一度減った乗客が中々元へ戻らないことに鉄道会社は頭を抱えている。最近あまり鉄道を利用することはないが、時折乗車した時に車内が随分空いていると思ったことが何度かある。そのひとつの原因は、企業、特にIT企業などでリモートによる在宅勤務を奨励したことである。まだコロナ以前のような勤務体制には戻っていない企業が多いことである。

 乗客が減少すれば、当然ながら鉄道会社の収入は減少する。それでも経営に打撃を及ぼさない範囲内ならいくらでも対応出来るが、それが鉄道会社の収益を圧迫して赤字になるようだと鉄道の安全管理面にも影響が現れる。社有地の売却や、終電時間の見直しなど何とか経費の削減を進めているようだが、背に腹は代えられず、鉄道各社は一様に運賃の値上げの検討を始めた。そしてこの20年来運賃値上げをしなかった鉄道各社が揃って国土交通省へ運賃値上げを申請する事態となった。今年3月からJR東日本、小田急、東武、西武、東京メトロ、相鉄、西鉄、4月からはJR西日本、京阪、阪神、阪急が値上げを実施した。更に来年4月からJR東海が値上げを実施する。

 鉄道会社の経営は、本業より付帯事業の方が大変である。鉄道本業では運賃収入が収益となり、かかるコストが経費として出費され、その差が会社の利益となる。しかも現金収入で前受金であり、確実な収入が確保出来る。電車が混雑すればするだけ利益が増え、コストを抑えればその分利益が残る。鉄道会社へ入社間もないころは、駅でラッシュアワーに見習い駅員として混雑した乗客を電車内へ押し込んでいた。それが経営上プラスになったわけである。その後経理部に務めて経営の実態を多少なりとも知るようになると、本業にだけ集中すれば鉄道会社の経営は問題が起きないと知り、亡父から鉄道会社の経営は小学校を出ていれば出来ると皮肉っぽいことを言われたことを思い出す。それが、今ではラッシュアワー利用客には定期券代を割り引くとか、国交省が値上げ分と値引き分で収支を均衡させるよう求め、計画以上の利益が出た場合、利用者に還元する仕組みを作るよう要求し、かつての単純経営がそう簡単ではなくなったようだ。

 しかし、都内の鉄道駅では安全上プラットホームから転落を防止するためのホームドアを設置するなど経費の増加が著しい。その反面ホーム上に駅係員の姿があまり見られず、安全対策上チグハグな印象を受ける。かつて夢中になってホームで汗を流していたことと、下っ端ではあったが、経営の一面を見たことから鉄道経営の今昔を想い懐かしさと現代の経営の苦労を思っている。

2023年4月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5709.2023年4月8日(土) 物事への関心事で若者とずれ?

 毎月定期的に糖尿病医院で検査をしてもらっている。基準数値のHbA1cは昨年1月から6月にかけて6.0から6.4だったが、まあ安定している感じで医師からもまずまずと言われていた。その後更に好転しこの1年間は6.0を下回り5.8~5.9を示すことが多かった。ところが、今日数値は僅かに上がり再び6.0へ戻ってしまった。医師には多少上がってはいるものの安定していると言われたが、それでも気分的には少々がっかりしている。まあ来月の検診でどうなるか。更に上がらないことを願っている。

 ついては、余談であるが、今日医院で女性看護師2人と、先般NPO紙に寄稿した世界文化遺産の古代都市「ペルセポリス」について話をしたところ、2人ともペルセポリスを知らなかった。高校の世界史で習わなかったかと尋ねても2人とも知らないと言い、それはマニュアックな都市ですねと言うので、スタンダードだと応えた。古代ペルシアが繁栄した当時の首都で、BC4世紀にマケドニアのアレクサンドロス大王によって壊滅させられ現在に至るまで手つかずでそのまま残った歴史的由緒のある古都だとざっと説明したところ、笑いながら調べてみますと言っていた。

 実は、先日女子大生の2人の孫娘が我が家に滞在した折に、60年安保闘争について気軽に尋ねてみたところ、2人ともまったく知らないと言っていた。これこそ落胆した。学生時代に60年安保闘争に参加していたことを祖父として初めて話したのだが、どうも空振りだった。関心事ではないのか、知らないのか、或いは現代の政治に無関心な学生には、一般的に無関心だったのかは分からないが、それにしても歴史上あれだけ社会問題となり、今も日米同盟の柱ともなっている日米安全保障条約の延長、廃棄を問われた昭和を代表するデモの経緯を全く知らなかったとは、がっかりというよりむしろショックだった。どうも私には若い女性に限らず現代の若者との間に世間の意識、関心は単なる温度差以上に大分ずれがあるように感じて愕然とした次第である。

 さて、先週いつも通りGoogleから3月分のブログ・アクセスの概要を知らせてくれた。私のブログの内書いた日時と、どんな話題が興味を持たれたのか、私自身も関心があるので、毎度楽しみに連絡を待っている。3月では一番アクセス数が多かったのが、2021年11月29日に「アメリカのお節介と置き土産」と題してハガティ前駐日米大使が離任に際して、しゃべった日本政府への不遜な要望である。アメリカの軍事予算は対GDPで3.5%以上であり、日本は中国の動向に照らして軍事的貢献が不可欠なのに足りない、せめてGDPの2%に引き上げるべきだと提言したことである。まったく余計なお節介である。この傲慢な要求に腹が立って不満をぶちまけたことが受けたのだろう。

 2番目にアクセスが多かったのは、今年3月4日「高市早苗氏のような3流人物が大臣とは?」だった。自分の粗相と不作法を棚に上げて公文書が偽造されたとの傲慢な主張を繰り返して、一向に責任を取ろうともしない現職大臣を批判した内容である。3番目は、かなり古いブログで、2009年9月13日「奥穂高のヘリ墜落事故に思う」で、遭難しかけていた登山者を救助するために奥穂高で救助隊員がヘリから降り救助作業中に飛行中のヘリが墜落し乗員が死亡するという悲惨な事故だった。今自衛隊ヘリが沖縄・宮古島周辺で行方不明の最中でもあり、偶々このヘリ事故を思うと何とも言えない因縁を感じるが、これは業務を遂行中に起きた事故で殉職された乗務員に同情の気持ちを覚えた。

 いずれも読んでいただいた人たちの心に届いたことを嬉しく思っている。これからも及ばずながらも誰もが同じように納得し同感してくれる文を書く責任のようなものを感じている。

2023年4月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5708.2023年4月7日(金) 天才藤井聡太六冠、名人戦に先勝

 将棋界の天才と言われる藤井聡太六冠が、一昨日と昨日の2日間「名人戦」第1局に臨み渡辺明名人に先勝した。これから6月にかけて先に4勝した方がタイトルを獲得することになる。藤井六冠にとっては、先ずは幸先の良いスタートとなった。

 渡辺名人は3年前に「名人」のタイトルを獲得し今まで守り抜いてきたが、これまで「棋聖」「王将」「棋王」のタイトルを悉く藤井六冠に奪われている。藤井が勝てば、「名人」獲得の谷川浩司17世名人の最年少記録「21歳2か月」を更新することになる。渡辺名人は藤井六冠に対して過去の対戦成績では分が悪く、3勝16敗と大分圧倒されている。これまで3つのタイトルを奪われ、今また藤井によって名人位まで失えば、無冠となってしまう。それだけに期するところがあるに違いない。それにしても近年では羽生棋士が天才といわれ、一時は当時の全タイトル七冠を独占していた時期もあったが、今では無冠となってしまった。

 私は将棋自体には普段からそれほど関心も興味もなく、子どものころに遊んだ程度でほとんど将棋を指すことはなかったが、こういう若き天才が出現してくると将棋界の棋士としてではなく、勝負事の世界の若き成長株としてその動向に注目し期待してしまう。名人戦が果たして何回戦われるのか、藤井七冠となるのか、興味は尽きない。今後の勝負を追ってみたい。

 さて、陸上自衛隊熊本県分屯地に駐在するヘリコプターが昨日から沖縄宮古島海域で行方が分からなくなった。搭乗員は第8師団長以下幹部8名を含めて10名である。今朝未明になって使用されていない救命ゴムボートが見つかったことや、すでに燃料消費分の飛行時間を経過していることから、何らかの事故により海中に墜落したと見られている。自衛隊ヘリの事故としては、1968年に愛媛県内で墜落して乗員8人が亡くなって以来の大事故である。搭乗していた師団長は3月30日に着任したばかりだった。機種は胴体の長い「UH60JA」だったようだ。楽観視出来ないが、海水へ不時着して乗員の生命だけは救われることを願っている。

 ヘリコプターと言えば、これまでに4回ばかり搭乗したことがある。最初は、今から半世紀ばかり前に三重県明野にある航空自衛隊基地で同じような胴体の長い通称「バートル」と呼ぶヘリに旧陸軍航空隊戦友会の方々とともに乗せてもらった。その時は周辺を軽く周回飛行した程度で、爆音が煩いことが印象的だったが、その後海外で絶景を眺めるために3度ばかり観光ヘリコプターに搭乗してみた。

 最初はブラジルでイグアスの滝を訪れた時である。現地のガイドから流れる滝の水と岩の隙間につばめが巣を作り沢山いるが、ヘリからだとそれが良く見えると言われた。実際ヘリに搭乗してみて滝に接近してみると集団で水をかいくぐり巣の周囲を飛び回っていたのが良く見えた。2度目も滝だった。南アフリカのヴィクトリアの滝上空だった。これも迫力満点で、飛び立って滝に行く前に象の集団を見たことが印象深い。3度目は、妻とニュージーランドへ旅行した時、妻は怖がって乗らず、私だけがマウント・クック上空を飛行した。

 いずれも所謂鳥瞰的に、つまり鳥の目で光景を立体的に眺めることが出来る。今ドローンが大分活用され、これまで思うように訪れることが出来なかった奥深い山中などをくっきりと映写してくれるが、その先駆けとなったのがヘリである。この事故を機に、ヘリ恐るべしとの声が聞かれないことを願っている。

2023年4月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5707.2023年4月6日(木) 甥のジャズ・ライブショーを鑑賞

 一昨日夜横浜・関内のライブ・ハウスでジャズ・ライブショーを行うから来ませんかと甥っ子から先月末に誘いの案内をもらった。残念ながら今回は妻の都合がつかなかったので、ひとりでライブ・ハウスへ出かけた。これまでにも、都内や横浜、鎌倉で行ったライブ・ショーを何度か鑑賞しているが、何年か前に初めてバンドを主宰してショーを行うと聞いた時には驚いた。まさかプロとしてこういう興行の世界で活動するとは考えてもいなかった。甥は大学へ入った当時は、音楽ではなく美術を専攻して学んでいた。それがいつのころからか、趣味で楽しんでいたピアノや弦楽器を嗜み出し、挙句にはそれらを本格的に学んだらしく、仲間とバンドを結成してリーダーに祭り上げられてしまったようだ。父親は官僚であり、祖父は大学教授としてそれなりの実を上げていただけに、若干はみ出して異次元の世界へ飛び出してしまったように思える。それでも伯父である私の目から見ても甥っ子は性格が真面目で、人付き合いも良く、相手の気持ちを配慮する優しい人柄である。まずは、この世界の暗い闇のような道には進まないだろうと確信している。

 そのライブ・ショーでその日はトークとピアノを担当し、サックス、ベース、ドラムの3人と演奏していた。彼は普段からオリジナル曲の作曲にも興味があるらしく、この日も自作の曲をいくつか演奏した。中でも興味深く感じたのは、ベートーベンの♪月光♪とシャンソンの♪枯葉♪を自分なりにうまくコラボレートした楽曲だった。店内には甥のCDの販売も行っている他に、今後の開催のライブ・ショーのパンフレットなども置かれていた。コロナ禍で苦戦していると思うが、その中でもまずまずの活動をしているように思えた。トークも適度にユーモアを交えてお客の笑いを誘ったり、評判はまずまずだったのではないかと思う。私自身も食事を取りながらその場の雰囲気に堪能することが出来た。今後も堅実に自分の目指す道を歩んで飛躍して欲しいと願っている。

 今日は、昨日の話の続きとしてひとつ感じたことを付け加えたい。それは、1日から努力義務化された自転車に乗る場合のヘルメット着用である。昨日ウォーキングの際にどのくらいの人が実際にヘルメットを着用しているか調べたところ、12人の自転車走行者の内たったひとりしかヘルメットを身に着けていなかった。今日はどうだろうと性懲りもなくチェックしてみたところ、同じ40分の間に32人が自転車で走っていたが、何と誰ひとりとしてヘルメットを着けている人はいなかった。あまりにも寂しい。昨日ヘルメットを着用せずに自転車走行中に転倒、ケガをして反省し、ヘルメットの重要さを訴えていたタレントの滝川クリステルさんの警報もまるで功を奏していないようだ。

 いくら努力義務として法によって義務付けされないにせよ、これでは法律が空文化しているようなものだ。警察庁ももう少し法律をつくる以上効率を考えるべきではないか。国の法律が、国民によって守られないばかりか、むしろ法律との間に距離感があるような気がする。こんな調子では、新しい法律を決めようにも国民の気持ちは、新法から離れていくようなことになるのではないだろうか。

 努力義務をもっと義務化に近づけるために、警察庁は自転車走行者にヘルメットを着用するようPRをしたり、もっと頻繁にパトロールで注意を促すようなことも検討すべきではないかと思う。現状は、まるでよその国の法律のようだ。

2023年4月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5706.2023年4月5日(水) 自転車のヘルメット着用義務は?

 4月1日から改正道路交通法の施行により自転車に乗る際は、ヘルメット着用が努力義務とされた。随分強制力のない緩い法律だなと思っていたが、実際に1日以降着用している人はほとんど見かけなかった。そこで今日近所をウォーキングしながらヘルメットを着用している人がどのくらいいるかチェックしてみた。自転車に乗っている人と行き違ったのは、40分間に12人だったが、そのうち何とたったひとりの成人男性しかヘルメットを着用していなかった。他の人はほとんどが家庭の主婦らしく、子どもを乗せている人が多かった。一番転びそうな人がヘルメットを着用していなかったのだ。主婦らは、近くの住宅地を走っているだけで、髪が崩れることも懸念してつい横着を決めているように思える。

 そんな時にネット・ニュースでタレントの滝川クリステルさんが昨日子どもを乗せて自転車で走行中に転倒し、目元の眉の脇を傷つけ10数針縫った顔写真まで披露して、転倒には気を付けてほしいということと、ヘルメットを着用して欲しいと訴えていた。幸い車道ではなかったために大きなケガを負うことはなかったが、子どもが乗っている時の電動自転車は怖いと語っていた。

 一般的に着用しない理由に挙げられるのは、「恥ずかしい」からである。その他には「着けづらい」や、「ヘルメットの置き場所がない」からである。自転車利用者の事故が多く、それも頭部を打撲して致命傷が多いことからヘルメット着用を義務化したのは賢明だったと思う。しかし、そこには上記のように困惑する利用者が多いことから、一気に着用の義務化へ進む前にもう少し検討して着用し易い配慮が必要だったのではないかと思う。あまりにも短兵急だったような印象が強い。まだ当分の間ヘルメットを着用せずに自転車で走行する人は減らないのではないだろうか。

 さて、昨日の朝日夕刊に木村伊兵衛写真賞を受賞された写真家新田樹氏の作品が紹介されていた。写真集「Sakhanlin(サハリン)」である。新田氏は1996年初めてサハリンを訪れた。夕刊に現地在住の朝鮮人の写真が2枚載っている。州都ユジノサハリンスクに住む金公珠さんとロシア人と朝鮮人の両親のもとに生まれた李富子さんという旧日本人である。私はその4年前の92年にサハリンを訪れ、やはり現地の道端で日本名を「福原」という朝鮮人のおばあさん金さんに偶々出会った。日本への郷愁と若干恨みがましいことを言っていた広島県出身の金さんは、久しぶりに私と日本語を話せたといいながら鉄砲玉のようにしゃべくった。そのエピソードについては拙著「八十冒険爺の言いたい放題」に紹介したところだ。金さんと同じように2人の朝鮮人の内、日本語を話す金公珠さんは2014年に、李富子さんは21年に他界されたという。新田氏はその後にもサハリンを訪れたが、今ではロシアのウクライナ侵攻の影響もあり現地を訪れることが出来ないという。李さんが新田氏に歌ってくれた「蛍の光」の後半部が♪~台湾のはても 樺太も 八洲のうちの 守りなり♪だったそうだが、戦後進駐軍の命令により歌われなくなった「蛍の光」4番にはこう書かれていた。♪千島の奥も 沖縄も 八洲の内の 護りなり 至らん国に いさおしく 努めよ我が兄 恙無く♪ 軍国日本を象徴するような歌詞である。

 樺太は戦前日本のために大いに尽くしたということを言いたかったのだろう。彼らの立場を慮れば泣かせる話である。

2023年4月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5705.2023年4月4日(火) WBC日本戦テレビ視聴率、すべて40%超

 一昨日本ブログに取り上げたお役人の天下りの張本人が辞職すると、今朝の朝日新聞がトップ記事で伝えている。国土交通省から「空港施設」へ天下り、自ら副社長就任を強引に主張して希望通りその要職に就いた元航空局長を、元事務次官から東京メトロへ天下った同社会長が来る6月の役員改選で副社長から社長に昇格させるようグルになって「空港施設」へ圧力をかけた一件である。副社長はポストを要求したことを認め、責任を取らざるを得ず辞意を表明した。本事件はこれで一応落着となるであろう。しかし、業務上省庁と許認可権がからんだ民間企業には、不本意ながら天下りを認めざるを得ない屈折した空気があり、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」の類で、いずれまた同じような不祥事は繰り返されることだろう。

 問題は、国家公務員法では省庁による再就職のあっせんや現役職員による利害関係企業への地位の要求などが禁じられているが、元職員による圧力がらみのあっせんを縛るルールがないということである。元職でも退職後しばらくの間はまだ影響力があるので、せめて公的年金が支給される65歳までは、このルールを適用すべきではないかと思う。

 さて、もう少し明るい話題を取り上げよう。先日大盛況の内に終わったワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の興奮が未だに冷めやらず、出場した日本人メジャーリーガーがメジャー・リークの開幕戦でも引き続き活躍し、メディアで大きく取り上げられている。

 実は、WBCのテレビ中継全7試合の視聴率は、多くのテレビ番組の中でも軒並みトップを占めたが、予選リーグ全4試合と決勝トーナメント3試合の視聴率は何とすべて40%台だった。とりわけ準々決勝のイタリア戦の視聴率は48%台で計算上ほぼ国民の半分がテレビ観戦したことになる。オリンピックやサッカー・ワールドカップに比べて、野球はCMを画面に流しやすいスポーツであるとも言える。それは、前者が試合開始から終了まで連続的にプレイが続けられるスポーツで、CMを差し挟む機会が少ないことである。それに比べて野球は、イニング終了ごとにCMを流すことが出来る。その点で野球には、中継放送との相性の良さがあるとあるスポーツ・ジャーナリストは語っている。

 ただ、この高視聴率には厳しい問題もあるようだ。それは、近年オリンピックや、サッカー・ワールドカップでテレビ放映権料が高騰しつつあり、WBCでも今後放映権元は高額の放映権料を要求してくることが考えられる。問題は、放映権料が上がったらスポンサーが必ずしもそれに見合ったCM料を支払えるわけではなく、テレビ局としては放映自体は赤字になる可能性がある。それでも多数の視聴者が自社の放映番組を観てくれるメリットと、今後の放映権獲得を考えると権利を手に入れて放映せざるを得ないようだ。

 そもそも最近のプロ・スポーツ界は、観客が支払う入場料で得る収入より、テレビやラジオから得る放映権料の方が遥かに多い。今回のWBCもアメリカ大リーグ機構のMLBが大分本腰を入れて運営に携わったこともあり、今後放映権料は一層高くなることだろう。最悪のケースとしてテレビ放映されないことも考えられる。野球ファンとしてはそうならないことを祈るだけである。

2023年4月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com