5744.2023年5月13日(土) 防衛費増額が高齢者医療費負担増に

 昨日の本ブログにアメリカの週刊誌「TIME」が、「岸田首相は日本が長い間の平和主義を放棄し、真の軍事大国にしたいと望んでいる」と取り上げたことに対して、政府が「表題と中身に乖離がある」と「TIME」誌に掛け合ったと書いた。今日の朝刊によると同誌の記事中身は、「かつて平和主義だった日本に、世界の舞台でさらに積極的な役割を与えようとしている」に変更されたという。いくら軍事国家へまっしぐらでも、軍事大国でなくてまず関係者はホッとしているのではないだろうか。それにしても岸田首相と「TIME」は、両者ともに発言内容を確認することに甘かったような気がする。

 さて、高齢者にとってはまた厳しい仕打ちである。昨日一定額以上の収入がある75歳以上の高齢者の医療保険料を引き上げる健康保険料などの改正案が国会で可決された。これにより75歳以上の高齢者の約4割が医療費の負担増となる。改正案の内容は、75歳以上の高齢者が新たに出産育児一時金の財源の一部を負担し、現役世代の負担軽減のため、高齢者の保険料の伸び率と若い世代が高齢者医療に出す支援金の伸び率を同程度にすることが目標のようである。この法改正により高齢者の負担は段階的に増える。しかし、実はこれはこじつけのような理屈で、当てもない唐突な防衛費の大幅増額により財源が枯渇して、どうにもならず、少子化を口実に高齢者の医療費負担を減らそうとしていることは明白である。ミサイル購入のしわ寄せがお年寄りに来ただけのことである。

 例えば、現在年収が200万円の高齢者は、今年度の保険料は82,100円だったが、今回の改正で年間3,900円増え、更に2025年度の保険料は90,700円となる。また、年収400万円の高齢者は現在の保険料205,600円に今回の改正により14,000円増え、25年度には231,300円になる。これはほんの一例であるが、年収200万円というのは、月額16万7千円程度の収入で、とても余裕のある生活ではない。更にこの下には年収80万円の高齢者の保険料も引き上げられる。この法改正は少子化対策と言いつつ、高齢者全員に負担を押し付けたものだ。高齢者だってただ医療費を安くしてもらっているわけではない。そこには、これまで社会人として働き続け、働かなくなってからそのお返しとして病気になったら社会から医療費の一部を負担してもらうということから生まれた社会福祉制度の根幹である。それを若者の負担になるから一部を高齢者からいただくというのは、社会福祉の精神に悖ることにならないだろうか。

 世襲議員が多くなった政治家らの頭の中には、苦しい生活を余儀なくされている高齢者の胸の内を考える気持ちなぞさらさらない。貧しい高齢者から保険料をむしり取ろうとする前に、どうして憲法違反の軍事行動に加担する防衛費を大幅に支出する必要があるのか。もっと国民の立場に立って優先順位を考えるべきではないか。国民の声を聞き入れようともせず、世間知らずのまま防衛費だけは大量に支出しようという発想はどこから生まれてくるのだろうか。アメリカから兵器類を購入するために、苦しい生活を送っている高齢者から僅かな生活費を召し上げようとする今の保守政治家の阿漕なやり方を、このまま放置しておいても良いものだろうか。

2023年5月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5743.2023年5月12日(金) 岸田首相、日本を平和国家より軍事大国へ

 先月アメリカの週刊誌「TIME」が今年の「世界で最も影響力のある100人」のリーダー部門に日本の岸田文雄首相を選んだ。その「TIME」の5月22日・29日号の表紙と特集記事に「日本の選択」として岸田首相が取り上げられている。「岸田首相は何十年も続く平和主義を放棄し、自国を真の軍事大国にしたいと望んでいる」と紹介されたようだ。岸田首相が最近熱心に憲法改正と自衛隊を憲法上に明記することに躍起となっている様子がしばしば伝えられている。そのうえで、防衛費の大幅増額やアメリカから戦闘機「F35A」、新型輸送機「V22」オスプレイ、最新の迎撃ミサイル「SM3ブロックⅡA」など兵器購入を増やし、その前のめりの軍事姿勢を懸念していたところである。その姿勢を首相へのインタビューを通して「TIME」誌に掴まれてしまったのだ。

 「TIME」は、本誌の発行前にこのニュースをウエブサイトで去る9日に公開した。その特集記事を知った政府・自民党は慌てふためいて、今日午前林外務大臣が記者会見で詳しくは語らなかったが、「表題と中身に乖離がある」と真意とは異なることを説明した。外相の語るところでは、まったくウソでもないような言い方である。「首相は我が国の置かれた厳しく複雑な安全保障環境や防衛力強化、経済政策など幅広い事項について政府の立場を説明した。結論部分では世界の分断を防ぐ歴史的な役割を担う指導者という論調になっており、記事全体として見れば説明が反映されたものと受け止めている」と述べたようだが、これでは首相が日本を軍事大国に変えると語ったことを否定していることにはならない。「TIME」が訂正文でも掲載しない限り、「TIME」を読んだ人は、岸田首相の言葉を鵜呑みにすることだろう。つまり首相は日本を軍事大国にしようと考えているということである。憲法改正が行われたわけでもなく、憲法上日本は軍備を放棄したことになっているにも関わらず、歴代首相の中で唯一岸田首相だけが日本を軍事大国にしようと期しているというわけである。

 この発言がすんなり収まるとは思えない。明らかに現行憲法を無視して海外へ軍事大国として乗り出すということを宣言していることではないか。首相の真意を正しく知りたいものである。

 さて、昨日雨の中を天皇・皇后両陛下主催の春の園遊会がコロナ禍の影響で令和になって初めて5年ぶりに開催された。出席者は例年の半数の約千人ほどだったが、雨が途中から激しく降り出し、女性皇族方は和服を召されてご挨拶周りをするのは、さぞや大変だったのではないかとご苦労をお察しする。これまであまりなかったことだと思うが、今年は天皇がお相手と会話をする内容が良く聞き取れた。その中で若干気になったのは、天皇がお話したお相手の言葉に若干違和感を覚え、近頃の若者らしいなぁと感じた。それは普通の会話体で行われていたが、スピードスケートの高木美帆、卓球の伊藤美誠、男子車いすテニスの国枝慎吾選手ら若いスポーツ選手たちとの会話で、「思いますので~」という表現ではなく、彼らが普段話しているのと同じように「思うので~」と言ったり、天皇が国枝選手に「フェデラー選手に見てもらったことがあります」と仰ったのに対して即座に「そうですか。ヘェー」と応えていたのが少々気になった。他にもいくつも気になる言葉が使われていたが、格別丁寧な言葉を使わなければいけないということではないにせよ、お相手が天皇でもあるし、もう少し目上の人と話す時に正しく、丁寧に話すべきではないかと感じた次第である。

2023年5月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5742.2023年5月11日(木) 厳しい両手指の回復

 約1か月半ぶりに国立東京医療センターの膠原病内科で変形性関節症の定期診断を受けた。両手指が思い通りに動かない。そのため指先の作業思うように出来ない。もう1年以上もこの状態であるが、今日の検診では、毎日続けている手指のリハビリについてお伺いしてみた。採血検査の結果、数値的には症状としては前回に比べて悪くなってはいない。例えば、糖尿病の目安と見られるヘモグロビン値(HbA1c)は、前回の6から5.8に下がったし、CRP(炎症や細胞破壊が起きると増加する血の中のたんぱく質)は前回やや高くて0.72だったが、これは0.48に下がった。問題は、毎日手指を何度も屈折してリハビリ効果を上げようとトライしているのだが、医師によると関節の骨が固まっているので現状では好転する見込みはないと厳しい指摘である。確かに指の関節は、大分硬化して曲がり難い。しかし、リハビリをやらないと指が益々固まりそうな気がするので、無駄であろうとトライしている。そうするとその時点では大分硬さは緩まる。しかし、そのままにしておくと一層硬くなるような気がする。気持ちの上でもやはり前向きにやるように努めないと精神的にも辛い。例え無駄であろうとも毎日リハビリは続けていきたいと思っている。

 さて、来る19日から広島市で先進7か国首脳会議(G7サミット)に7か国の首脳が全員訪れるが、会議の後広島を去った首脳はもう一つの爆心地・長崎市内を訪れる予定で準備を進めていたところ、アメリカのバイデン大統領は日程上の都合で長崎訪問をしないということが分かった。バイデン氏は日本を出た直後にパプア・ニューギニアを訪問する予定があり、日程上の都合がつかないというありふれた言い訳である。G7は早くから決まっており、今更日程上無理ということこそ理解するのが難しい。勘ぐるなら、長崎へは行きたくないというのが本音である。否長崎どころか、広島で行われること自体が敬遠したくて本来なら蹴っ飛ばしたいところだろう。取り敢えず広島だけは行くことを了解したが、このうえもうひとつの爆心地長崎までは、原爆を投下したアメリカ人の気持ちとしてはどうしても行く気持ちにはなれないのだろう。

 しかし、この辺りがアメリカ人の利己的な点で、世界で初めて原爆を使用したのはアメリカであるとの認識が薄い。その結果は、2つの都市で50万人を超える死者を出した。影響を受けた罹災者は更に多い。結果的に太平洋戦争は原爆投下により終戦となった。その効果は予想以上のものであり、日本への原爆投下を機に軍備の重要な手段との固定観念が生まれ、原爆保有が各国で検討されて、それが新しい原爆、新たな核開発へ進展させている。

 今もウクライナ戦争では、ロシアが核の使用をちらつかせることによって、戦争の拡大を警戒して戦争拡大、防止に大きな抑止力となっている。だからこそ、バイデン大統領は、G7広島開催と長崎訪問の機会に核拡散防止を世界に訴え、世界から戦争をなくすことに力を注いで欲しかった。世界でアメリカただ一国だけが原爆を投下した責任、反省と抑止のためのアピールをしっかりと演じてもらいたかった。ひとり逃げるようなアメリカだけの我がままは、核開発禁止と世界平和の国際社会への発信の視点からも許せない。

2023年5月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5741.2023年5月10日(水) 恙なく結婚54周年記念日を迎える。

 今日は我々夫婦にとって結婚記念日に当たる。あれからもう満54年が経った。幸いにして今日まで健康面で大きな支障はなかった。だが、最近はお互いに若干健康上の症状を抱えることがあり、年齢を重ねるとこれも止むを得ないかなと思いながら、リハビリに励んだり、通院したりしている。我々夫婦は今では少なくなったようであるが、互いの両家を良く知るお仲人さんのご紹介により、お見合いにより結婚式を挙げることになった。妻は23歳、私は30歳だったが、今では幸いにも2人の息子と5人の孫に恵まれ、皆健康に過ごしているのは、幸せであり嬉しく思っている。

 我々の結婚自体とは別に不思議な縁と呼んでも良いようなことがある。実は今日明治記念館でアジア・大洋州26か国の大使夫人が会員である一般社団法人「アジア婦人友好会」の支援による「第45回アジアの祭典・チャリティーバザー」が開催され、ミクロネシア大使夫人からご案内をいただき、妻ともども参加した。場内は各国のブースが出店され、珍しいお国自慢の特産品などが展示、販売されていた。このところコロナ禍で中止されていたが、今年は恒例の全日空ホテルから明治記念館に会場を変更して催された。多くの人々が来場して展示場内は大分混みあっていた。その中へ常陸宮妃が車いすで会場内を巡回され、直ぐ退場された。以前に来られた時には、ステージ壇上にずっと座っておられた。しかし、今日はにこやかにしておられたが、健康面で万全ではないように見受けられた。

 ミクロネシア連邦とは、20年以上に亘り厚生省主宰太平洋戦争戦没者遺骨収集事業に関わったことと、2014年に上梓したドキュメント作品「南太平洋の剛腕投手」でジョン・フリッツ大使や、そのご親戚についてかなり突っ込んだ取材をしてからのお付き合いで、それ以来交流を続けている。特にこの国が独立したのは、1986年11月3日で偶然にも私の誕生日というめぐり合わせもある。更にホテルニューオータニでは毎年日本との国交締結記念の式典が開かれ、いつも招待されているが、そこは我々が結婚式を挙げたホテルでもある。何かと縁のあるミクロネシアとの交流をこれからも続けていきたいと思っている。

 さて、今朝の新聞記事を見て些か驚いた。というのは、大阪府では2026年度内に大阪公立大学を含むすべての学校の完全無償化を目指すというのだ。これには多額の予算を必要とするだろうし、全国の自治体でも全く初めてのことである。

 大阪府は吉村洋文知事が今春の知事選でこの完全無償化を公約として掲げた以上、何が何でも実施す腹づもりであろう。そして授業料が無償ということに対しては、就学生を抱える家庭にとっては大助かりである。しかも世帯年収などに制限を加えてきたが、それも取り外すという。

 少子対策や、教育費補助などは大いに歓迎される政策ではあるが、多くの問題点がある。子どものための教育費の補助とは言え、一切を自治体が面倒をみる反面、子どもがいない家庭には何の補助もないということになる。何より気がかりなのは、子どもの多い家庭には多大な恩恵がある一方で、子のいない家庭には、何らの補助もないというアンバランスではないか。差別化に繋がらないだろうか。また、私立学校生も全額無償対象にするようだが、彼らは多少経済的に余裕がある筈で、そこまで補助する必要があるのだろうか。むしろもっと子供に関係なく貧しい家庭を支援することが必要だと思う。

 補助金は出せばすべてが良いというものではない。同じ自治体に生活する人々に教育費云々ではなくすべての面で公平に支援することが大切だと思う。このプロジェクトのために、大阪府では年間427億円の手当をするようだが、これは今年度当初一般会計予算36,421億円の1.17%であるが、大阪府は評判の良くないカジノでそれくらい儲けられるとでも考えているのだろうか。

2023年5月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5740.2023年5月9日(火) つまらない新聞小説が出版された。

 今朝の朝日の広告欄を見て「本当だろうか?」と疑問を抱いた。そこに多和田葉子著「白鶴亮翅(はっかくりょうし)」の出版が告知されていたのである。書名も難解だが、そのストーリーもややこしくて読んでいてよく分からない。実は、昨夏まで朝日朝刊に連載され毎朝読んでいた。あまりにも退屈でつまらなく、早く終わらないかなと思っていたところ、百回少々の連載で終わりやれやれと思ったものだ。ついこのブログ上に面白くない新聞連載小説と書いたところ、関心を持たれたのか意外に多くの方々にブログを読んでいただき、これまでに3度ほど月例のGoogleレポートで読まれた私のブログの中で1位にランクされたほどこのブログを読んでいただいていた。著者は芥川賞ほか多くの文学賞を受賞した著名な多和田葉子氏である、ドイツに在住してドイツ文学の権威としても知られている。それ故連載が決まった時は大いに期待して読み始めたものである。ところが、まるで興味が湧かず登場人物の人間関係もよく分からなかった。

 それが新たに出版されたのだから、売れるのかなと思ったくらいである。よくよく広告欄を見てみると出版社が「朝日新聞出版」とある。加えてPRメッセージが揮っている。「世界文学を切りひらく作家によるはじめての朝日新聞連載小説」とある。そして「人びとと歴史が交錯する傑作」とコメントしてある。朝日社内でどれほど評価されたのか分からないが、ネームバリューがあり、異色の著名作家であり、朝日新聞の連載小説にも掲載された作品であり、何とか手を取り合って販売効果を高めようとの思惑があるのではないだろうか。

 さて、今日はロシアでは第2次世界大戦で当時のソビエト軍がナチス・ドイツを破った日を記念した第78回対独戦勝記念日である。ただ、去る3日にパレード会場近くのクレムリンがドローンによる攻撃を受け、それはどちら側が仕掛けたものか不明だが、ウクライナが対ロ反撃を開始するとの前宣伝もあり、警戒してパレードは縮小された。式典で、プーチン大統領はウクライナへの軍事進攻を正当化し、最前線で戦っている兵士を誇りに思うと述べ、今後も戦いは続けると国民に一層の結束を呼び掛けた。クレムリンへのドローン攻撃については一切触れなかったのが、なぜか腑に落ちない。

 このロシアでは、戦地バムフトで戦っている民間軍事組織ワグネルの創設者ブリゴジン氏が、数日前にロシア国防省が武器を送ってくれないから撤退すると喚いてショイグ国防相らをやり玉に挙げた舌の根も乾かぬ内に、武器を送ってくれる約束を果たしてくれたので、このまま戦い続けると語った。ところが、前言を翻し約束された弾薬をまだ受け取っていないとまたもや不平不満を述べている。ウクライナ軍に比べてロシア軍は統率が取れていない印象を受ける。

 このような内部で割れているようでは、統率の取れたウクライナ軍の反転攻撃をロシア軍は凌ぐことが出来るだろうか。

2023年5月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5739.2023年5月8日(月) 原発回帰となった日本の原発政策

 昨年11月経済産業省が原発について一歩前向きに突っ込んだ素案を公表した。11月29日付の新聞を読むと、その骨子は、1)原発活用に再びカジ、2)廃炉の建て替え推進、3)原発延長を60年超、ということのようである。

 政府は東日本大震災後、原発の新増設及び建て替えを封印してきた。しかし、ロシアのウクライナ侵攻でエネルギーの供給に不安が生じ、当面化石燃料に頼ることになった。そこで将来的な電力の安定供給と脱炭素化の両立のためと称して、国として被災者の感情に目をつぶっても原発開発の見直しをして原発回帰にカジを切ることに踏み出すようである。また、新しく原発を作ってもすぐには営業運転が出来ないので、現行法では最長60年と定めた運転期間を延ばすことを明記した。これによって新たな原発開発が決定したわけではないが、多くの問題が山積みされているので、時間をかけて検討していくという主旨である。

 そもそも世界で唯一の被爆国として原爆、及び核関連事業に対して最も拒絶反応が強い筈の日本が、こう簡単に初心を忘れるとは思いも寄らなかった。自民党の姿勢は、核に対して拒絶どころかむしろ行動的なのである。

 今ウクライナ侵攻で世界中から非難されているロシアが、保有する核兵器の使用を仄めかして核戦争の緊張感と危機感を煽ったことによって、世界はロシア領土への反攻は控えざるを得ない心境である。それでも核を保有していること自体が、大きな軍事的な防衛になると考えている国が多い。現在核拡散防止条約加盟国のアメリカ、イギリス、フランス、中国、ロシアの他にインド、パキスタン、北朝鮮が核を保有している。その中で、インドとパキスタンは度重なる印パ紛争の過程で、互いに核開発競争を繰り広げてきた。パキスタンのシャリフ元首相の如きは、「日本も核兵器があれば、被爆しなかったはずだ」などと愚かな発言をし、自国の核保有を正当化せんがために日本をダシに使っている。インドとパキスタンの核開発競争は、元々同一民族でありながら宗教対立により国が分離したせいもあり、1988年には印パ両国は、ともに相手国に対する威嚇として2度の核実験を行ったほどである。

 日本の場合は、核開発から核戦争へ進むことを恐れて、すべての核実験に反対を唱えてきた。だが、アメリカへのお追従もあり、日本だけでは決められない体たらくである。日本は今後原発を開発、推進した後に核問題の対応をどうしようというのだろうか。

 さて、一昨日と昨日の暖かさから一転して今日は寒い1日となった。昨日の都内の最高気温が22.3℃だったが、今日は16.6℃である。今日から新型コロナウィルス感染症が、感染症法上のランク「5類」に引き下げられた。東京都内で初の新規感染者が発症してから今日でちょうど1,200日だそうである。国民生活に大きな影響を及ぼしたコロナ対応は、今日から平時へ向けたものとなる。それでも今日コロナの対応は「5類」に引き下げられたものの、世田谷区役所からの案内により、個人的に第6回目のワクチン接種を来る20日に行う予約をしたところである。

2023年5月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5738.2023年5月7日(日) 英王室の今後の在り方と共和制への動き

 GWも今日が最後の1日であるが、朝から雨模様で午後になってかなり強い雨となった。高速道路もかなり混んでいるようだ。交通渋滞は毎度のことでもあり、ある程度やむを得ないが、事故が起きないよう願っている。こんな雨の中でウォーキングも出来なかった。

 昨日ロンドンで行われたチャールス3世の戴冠式について、今朝の新聞に目をやるとそれなりのスペースは割いている。しかし、記事の内容はあまり前向きでなく、好意的でもないようだ。大雑把に言えば、下記のような内容である。

 ①多宗教と多人種を配慮

 ②立憲君主制から共和制への動き 

 ③広がる英王室離れ 

 それは世界、並びにイギリスの社会状況と取り巻く環境がエリザベス女王時代と大分変化しているからだと思う。加えて大きな影響を与えているのは、チャールス国王自身の首を傾げるような過去の私生活面であると思う。世界でも最も権威があり、日本の皇室に次いで長い伝統を誇る英王室の後継者としては、新王妃ともども配偶者がいながら不倫により、相手と別れて一緒になったというスキャンダラスな経歴では、紳士の鏡のような国イギリス社会では、その行動に理解を得ることは難しいと思う。国王は74歳という歴代最年長で国王の座に就いたが、このままいけばそう長くない間に次のウイリアム皇太子にその座を譲る可能性が高い。それらを考えたうえで政治的権限はないが、伝統ある英王室の玉座を継承する決断をした。

 ①多宗教、多人種を意図的に配慮し、これまではあり得なかった多くの宗教代表者を戴冠式に招いたり、人種の壁を外したり、いろいろ試みていた。実際パレードで行進する兵士の後方には、かなり多くの男女黒人兵の姿が見られた。

 ②については、大英帝国時代の植民地制度の負の遺産にどう向き合うかが問われている。王室として、王室の果たした役割を認めて謝罪すべきであるとの声がある一方で、認めることは賠償問題を助長すると反対意見に分かれ、王室は今板挟みになっている。

 ③ チャールス国王は、現在15か国の元首である。その中でも先進国のカナダとオーストラリアでは近年立憲君主制に反対の声が強い。カリブ海や中米諸国の間でも立憲君主制から共和制へ移行するために憲法改正の動きの国もある。実際オーストラリアでは、エリザベス女王の肖像画が使用されていた5オーストラリア・ドルを先住民の文化と歴史を尊重したデザインに変更すると発表したくらいである。

 そこには、英王室が王室専用の多額の資産を有し、贅沢三昧の王室制度を維持していると反発の声がある。翻って日本の皇室は、すべてを国民の税金によって運営されているので、そのような声は聞かれないが、それでも秋篠宮家の各宮様には、それぞれに別宅があてがわれ、それもかなり贅沢なものだと漏れ聞く。イギリス国民が寄せる英王室への思いを、宮内庁も参考に予算内で処理しているという前に謙虚に控えめに対応すべきであると常に国民の目を意識するよう余計なお節介であるが、一言申し述べたい。

2023年5月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5737.2023年5月6日(土) 能登半島地震とコロナ緊急事態終了、英国王戴冠式

 昨日午後2時42分(東日本大震災は同じく金曜日の午後2時46分)に能登半島の珠洲市でマグニチュード6.5の大きな地震があり、1人が死亡し、数多くの家屋が倒壊した。夜のテレビ・ニュースでも大きく報道していたが、その最中に2度まで大きな余震があった。その後も余震があって震度1以上の余震は52回もあったという。加えて昨夜から雨が降り出し、今夜には震源地の珠洲市、能登町周辺には大雨警報が出された。これでは被災者は家の中で過ごすわけにはいかない。

 地震と言えば怖いのは原発である。原子力規制庁によると近くの北陸電力志賀原発と東京電力柏崎刈羽原発には異常はないというが、これほど余震が頻発する近くの原発だけに心配である。ドイツがつい最近原発を廃止すると公表したばかりだが、日本では過日今後も原発稼働を進めることを確認したばかりである。これからも地震の都度心配で落ち着かない。

 さて、この3年以上に亘って世界中に蔓延り多くの人々を不安と恐怖に陥れていた新型コロナウィルス緊急事態の終了を世界保健機関(WHO)が宣言した。テドロス事務局長は、根絶はされておらず今後も感染拡大が起こるリスクは残ると語った。事務局長の緊急事態終了宣言の背景には、専門家の助言を受け、ワクチン接種や感染により免疫力が高まり、死亡率が下がったことを挙げている。同時にテドロス事務局長はコロナが世界的な健康上の脅威ではなくなったというわけではなく、今以て3分にひとりのペースで死者が出ていると指摘している。つい一昨日区役所から6回目のワクチン接種の案内が郵送されたばかりで、今月中には接種をする予定である。

 3月10日時点でコロナに罹った感染者は、世界で6億7千6百万人、死者は688万人である。断トツに多いのは、アメリカで感染者1億3百万人、死者は112万人である。日本は感染者が3千3百万人で、死者は7万3千人である。世界でも6番目に多い。異様なのは、ブラジルとロシア、中国であろう。ブラジルは感染者数が日本とそれほど変わらず、3千7百万人である中で、死者がアメリカに次いで多く日本のほぼ10倍の70万人を数える。ロシアも感染者が日本の3分の2であるにも拘らず、死者は日本の5倍の39万人である。あと中国が提示する数値がまったく信用出来ないことである。感染者数は僅か2百万人しか発症しておらず、世界で49位である。その一方で死者は8万7千人で世界でも5番目に多い。コロナ発生の地と言われながらもその責任感が感じられず、何か月も死者が出なかった点を追求されるや、以後中国国内の感染者と死者などの統計資料をWHOに提出することもなく、その数値はまったく当てにならない。アメリカに拮抗する世界の経済大国と大言壮語するくせに論理的な言動を示して責任を果たすことはしない。世界をただ煙に巻いているだけである。もう少し自国のことばかりでなく、世界の人々のために有益な行動を取ることは出来ないのかと中国政府に問いたい。

 さて、今日5月6日は、チャールス・イギリス国王の戴冠式が行われ、日本からは天皇・皇后両陛下の名代として秋篠宮ご夫妻が出席された。日本時間で今夜7時から戴冠式の実況放映が行われた。チャールス新国王は、これまでその言動やスキャンダラスな私生活面であまり芳しい評判は聞かれない。戴冠式を終えて雨の中ではあったが、多くの人々が戴冠式会場のウェストミンスター寺院からバッキンガム宮殿へパレードして戻り、バルコニーから新国王夫妻が観衆に手を振られた。恙なくスケジュールをこなしたようだ。イギリスも政治的には難しい舵取りを迫られる立場にいるが、国王には政治にかかわる権限はない。それでも英帝国時代の宗主国としての影響力は依然強いものがあり、国王としての鼎の軽重を問われることもあるのではないだろうか。

 

2023年5月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5736.2023年5月5日(金) 「子どもの日」に際して思うこと

 GWも後半に入ったが、天候は暖かさを通り越して暑い感じすらある。今日の東京都内の最高気温は25.6℃だったので、もう夏日である。横浜に住む次男家族と自由が丘で食事をしたが、5人の孫たちの中で最年少の小学4年生の孫娘の背丈が、しばらく会わない間に随分高くなって140㎝だと聞いて正直驚いている。尤も今日はラグビーの試合があるからと言って来なかった上の男の子は、中学1年生に進学したばかりだが、すでに170㎝を越えているので、祖父の私や父親を追い越してしまっている。2人の孫は、素直な性格で健康なので、このまま横道に逸れず生地のまま逞しく成長して欲しいと願っている。

 さて、今日は「子どもの日」で国民の祝日である。国民の祝日に関する法律の第2条に「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日と定められている。この日から1週間は、「児童福祉週間」とされ、この1週間は、子どもの健やかな成長、子どもや家庭を取り巻く環境について、国民全体で考えることを目的に、児童福祉の理念の普及・啓発のための行事が行われることになっている。翻って自分自身の子ども時代を思うと、昭和14年の初節句の折に、床の間の兜と鯉のぼりの五月人形をひな壇に飾ってそのひな壇の前でソファーに座らせられた生後半年の写真が、時代を思わせる。その写真は恥ずかしながらHP上に載せている。

 この国民の祝日を定めた法律は昭和23年に制定されたものだが、それ以前は「端午の節句」の日として、子ども全般ではなく男の子のためのお祝いの日だった。その後戦後になって男の子と女の子の垣根は取り払われ、子ども全般に対する国の支援は、少子化ということもあり、年々手厚くなっている。

 今内戦中のスーダンや、タリバンが政権に復帰して露骨な女性蔑視社会となったアフガニスタンでは、子どもに対する放置、虐待も目に余る。とても「子どもの日」法案と同じ考えの欠片も見られない。その点では日本では漸く欧米並みに子どもの人権に対してリスペクトする空気が社会に漂ってきている。

 問題は、子どもたちに手厚い保護をして行き届いた教育を行うのは当然であるが、それを子どもたち自身が、当たり前と思い、つい甘え過ぎるようなことになると、折角そこまで育てた父母の愛情の他に、金銭的な支援を提供してきた国や社会に対して厳しく言えば裏切ったことにもなりかねない。愛情深く育てるのは良いが、指導の方法を間違えると逆効果になる。その典型を世襲政治家たちの行動の中に読み取れることがしばしばある。

 ついては、Google Search Consoleとして毎月Googleが、私の HPへのアクセス分析を知らせてくれるのだが、4月分が一昨日送られてきた。その中でアクセスが多かったのは、昨年8月16日にブログに書いた「つまらない新聞連載小説」で、これは過去に2度ばかり挙がったもので、その都度コメントした。新たにアクセスが多かったのは、2003年ギリシャ政府観光局長賞に入賞した拙稿「フィロクセノス」というエッセイだった。その時の審査委員長は阿刀田高・元日本ペンクラブ会長で、その後私がペンクラブへ入会するようになったのは、小中陽太郎氏にその阿刀田氏をご紹介いただき、お二方のご推薦をいただいたからである。このGoogleの視点と分析には中々興味深いものがある。

2023年5月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5735.2023年5月4日(木) プーチン暗殺を狙い?ドローン飛行 

 昨晩突然モスクワのクレムリンにドローンが飛行し、撃墜されたシーンが出て驚いた。ロシア側は、ウクライナがプーチン大統領暗殺を謀って攻撃が試みられたものだと公表した。それに対してウクライナのゼレンスキー大統領は、我々は自国の領土内で戦っていてプーチンやモスクワを攻撃はしないと否定した。ホワイトハウスの報道官は、憶測で言いたくないし、現時点で真偽は確認出来ていないと慎重なコメントを述べたに過ぎないが、アメリカのシンクタンクはクレムリンへのドローン攻撃はロシアの自作自演の可能性があるとの分析を明らかにした。このところロシア国内で、2日続けて列車が爆破され脱線事故を起こして何かと疑心暗鬼に陥っている。

 今朝のワイドショーを見ていても専門家たちが、いくつもの可能性を推測していたが、私の見方はアメリカのシンクタンクが分析したようにロシア側の独り芝居のような気がしてならない。その理由は、ドローンが正しく撃墜された時クレムリンの建物の上には落下しなかったし、ウクライナからモスクワまでスピードは速くもないドローンが無傷でロシア領内を飛行することが可能か否か疑問だからである。つまりロシア国内から発射されたのではないかと思う。それにプーチン大統領暗殺を企むなら、深夜どこにいるか分からない建物を狙撃するより、プーチン氏が屋外で儀式などに出席している時に狙った方が狙う立場からすれば、狙いは確実である。その意味でもっと可能性のある暗殺実行計画を立てるのではないだろうか。ロシアはこの事件を言いがかりに身勝手な理屈をつけて、核戦争へのボタンを押しかねない。それだけは絶対避けてもらいたい。

 さて、今日は「みどりの日」である。憲法記念日と子どもの日に挟まったゴールデンウィーク(GW)も真っただ中で、各地の観光地の人出は予想以上である。交通機関も混み、道路の渋滞も想像を超えるものだ。コロナ対策も緩和され、これまで苦戦を強いられていた観光業者らはホッとしているかも知れないが、逆に最近のコロナ新規感染者は増え続けている中で、このままマスクを着けない人々がひしめき合って大丈夫だろうかとつい気になる。

 近くの駒沢公園で先月27日から今月7日まで「餃子フェス」が開かれ、大勢の人が繰り出しているのを昨日テレビで観て、今日ウォーキングの足を少し伸ばして会場である駒沢公園内の大広場へ行ってみた。広場では数多くの屋台やテントが張られて、歩くことが出来ないほどの混みようでそれぞれ店のカウンターも覗き込むことが出来ない。隣の陸上競技場では、ジュニア陸上競技チャレンジカップと称する小学生の全国大会が開かれていて、レースを2つほど見学した。いつもは比較的静かな公園周辺であるが、餃子フェス会場の熱気たるや相当なものだった。単なる冷やかしだったので、直ぐに帰ってきたが、マスクを着けていない人が、これだけ押し合いへし合いだとコロナ新規感染者が増えるのではないかと少々不安になった。

2023年5月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com