5774.2023年6月12日(月) 国の分離独立と鎖国政策

 アメリカではトランプ前大統領が来年実施される大統領選へ準備を進めている中で、機密書類の不正持ち出しなどで起訴された。今年3月に続いて2度目のことである。こんなことは中国やロシアでは絶対有り得ないことである。仮に習近平総書記や、プーチン大統領が違反行為を行って、仮に露見しても隠蔽し、知った周囲を抑圧して逮捕されるということはまずない。それだけ民主主義国家では、個人的に政治的な力があろうとも国家警察の力は毅然としている。また、こういうことも言える。例え多少傲慢であろうとも、法に逆らうことなく、自らを外の世界へ曝け出し、自らの力を訴える逞しさが評価されることだろう。

 イギリスで昨日こんなことがあった。スコットランドのスタージョン前首相が逮捕されたとのニュースが伝えられた。前首相はスコットランド民族党の前党首でもあり、スコットランド独立運動の中心人物だった。彼女は独立運動の疑いで逮捕されたのではなく、党の資金を巡る疑いで逮捕されたもので、政治的な匂いはないと見られているが、果たしてどうだろうか。

 日本では「イギリス」と一括りにされているが、旧大英帝国はその後互いに袂を分かち、民族的、また宗教的に分裂して、現在イギリスと呼ばれているのは、グレート・ブリテン島内のイングランド、スコットランド、そして海を隔てたアイルランド島の北部の北アイルランド地方である。同じ島内のイングランドがイギリスの実権を握っているのに対し、エディンバラやグラスゴーのような歴史的な都市のあるスコットランドは、イギリスからの分離独立を志向する動きがこれまでにもあった。今回のスタージョン前首相の逮捕も必ずしも独立運動とは無関係とは言い切れない点もあるのではないかと思う。

 この種の事象が起きるといつも思うことであるが、同じ国内に民族的、宗教的に異分子が居住していたら揉めることも多いと思う。その点で考えるなら、日本は民族的にも宗教的にも際立った異分子は国内にほとんどいない。支配、統治し易い国と言えるだろう。ただ、それが観光客なら大歓迎だが、難を逃れて日本へ難民として入国を希望する外国人に対しては厳しい政策を取っている。2021年の難民認定数も日本では僅か74人しか認めていない。これは難民希望者のほんの0.7%にしか過ぎない。昨22年に増えたとは言え、せいぜい202人でしかない。日本は、世界でも類を見ない極めて少ない難民認定数と言われている。ある面で鎖国政策と揶揄されても仕方がない。

 科学学術分野のような知識人だけが競争する世界ならともかく、これまで一般社会で外国人と交流し合う機会が少ないことが、逞しさを育てることなく、外国人と伍して行ける能力を育んで来なかったと言えよう。これからの世は、日本人だけの殻の中へ閉じこもっているだけではなく、積極的に外へ出て、外の人も迎え入れる逞しさがもっと必要だと思う。

2023年6月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5773.2023年6月11日(日) 東大名誉教授のナンセンスな提言

 いま日本では少子高齢化が大きな社会問題となりつつある。昨年は女性が生涯に生む子どもの数が過去最少となり、今後これは一層大きな社会問題となる。政府も「少子化対策」を喫緊の最重要課題と掲げているが、あまり明るい展望は期待出来ない。

 この重要課題に井堀利宏・東大名誉教授が、月刊誌「選択」6月号の巻頭にナンセンスな言い分を提言している。その最大のポイントは現状の選挙制度を改定して、不条理にも若者重視の制度に変えよというのである。その具体案として、先ず「世代別選挙区」制度の導入を訴えている。「青年区」「中年区」「老年区」に分けて、それぞれの代表を選出することを提案しているのである。青年区から選出される代表が若者の意向を反映することが出来るというのである。教授は、現状の18歳では若者票がまだ足りないという考えから、更に参政権の年齢を引き下げるべきだとも主張している。その極端な例が、子どもを持つ親は、子どもの数だけ投票出来るようにして、参政権年齢を実質的にゼロ歳まで引き下げようとの乱暴な説である。生まれたばかりの子どもに1票を与え、これを親が替わって投票する。まだ考える能力の備わっていない赤ちゃんにも1票を与えるというのだ。どこからそんな無謀な発想が生まれるのだろうか。

 そのうえ以下のような身勝手な主張までしている。それは、余命の長さと政治的発言力を比例させるために、90歳の人の投票権を1とした場合、20歳の人のそれは5倍とか6倍にするというものだ。お年寄りの票は軽視し、若者の票ほど重視せよと言っているのだ。この暴論には呆れかえる。これでは憲法が保証する国民誰もが平等に有するひとり1票の権利にそぐわず、憲法違反にも該当するのではないだろうか。

 教授は若者の権利と行動を重視するあまり、高齢者の自由、平等の権利を極端に制約して、若者の投票権利を高く評価するよう訴えており、極めて理不尽だと言わざるを得ない。その前に現実をもっと直視してもらいたいと思う。若者の意見があまり反映されないことを盾に主張されるなら、その前に若者が選挙に際し与えられた投票権をきちんと行使するよう教育することの方が先決ではないだろうか。現状では若者の投票率はあまりにも低過ぎる。彼らは国民の権利を充分行使していないのだ。それが出来ないからと若者有利な手段を講じたとしても、基本を守らないで若者以外の世代層を納得させることが出来る筈がない。

 70歳を過ぎた後期高齢者の学者が、あまりにも身勝手に若者重視の選挙制度をアピールするなら、もっと若者の教育に注力し、彼らが憲法の精神をしっかり身に着けるよう啓蒙すべきではないか。日本最高峰の東大教授が、このような暴論を提言するのは軽薄過ぎると思う。こういうアピールの仕方は、象牙の塔に籠り過ぎて、俗世間とほとんど接触せず、世間を知らなすぎるが故の「学者馬鹿」であろう。

2023年6月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5772.2023年6月10日(土) ジャングルで大人は「死」、幼児は「生」

 世の中には、驚くべきことや、奇々怪々なハップニングは起こり得るが、このニュースばかりは俄かには信じられない。ジャングルで発見された時の最初の報告が、「奇跡、奇跡、奇跡だ!」というものだった。これを聞いた大統領が、「国にとっての喜びだ! 国への贈り物だ!」と率直な喜びを表しツィッターに投稿した。

 こんなことがあるのかと思えるハップニングは、南米のコロンビアで起きた。ことの発端は、去る5月1日アマゾンのジャングルに小型飛行機が墜落し、操縦士と母親ら3人の大人の死亡は確認されたが、4人の子どもたちの行方はようとして分からなかった。そして約40日も経過して昨日になって奇跡的にも13歳、9歳、4歳、1歳の子どもが生きていることが確認されたという。しかも1歳の赤ちゃんはこの間に初の誕生日を迎えていたことが分かった。とても信じられない。彼ら母親と4人の子どもは、現地先住民だった。子どもたちには、脱水症状や虫に刺された症状があるというが、1か月以上もの間幼い子どもだけで野生動物が生息するジャングル内で、誰の助けを借りることもなく食事も与えられず無事という奇跡なんてあるだろうか。ネットで現場の写真を見るとジャングル特有の大きな植物や、適度な気候が幸いしたように思える。これがゴツゴツした岩山や、強い日射の砂漠地帯、海上だったらとてもこんな奇跡は生まれなかったと思う。

 子どもたちの母親は亡くなったが、祖父母や父親は生存しているようなので、肉親や周囲の温かい理解と助けを得て子どもたちが揃って、第2の奇跡である全員が天命を全うするまで健康に生きながらえるよう願って止まない。

 さて、世襲議員へ厳しい批判が高まっているが、「週刊ポスト」今週号は、「岸田バカ息子(翔太郎氏)が公邸追放、広島で『立候補準備』へ」と少々意地の悪い見出しで、先般首相政務秘書官を更迭された首相の長男を取り上げている。しばらく派手な行動を起こさないよう自重すれば良いのに、この長男もこうなったらこうするしかないとばかりに早変わりで世襲ぶりを発揮しているようだが、物笑いの種になるのではないだろうか。

 自民党内では頭の蠅も追い払えぬ内に、岩手県では筋金入りの世襲候補を自民党県連が自民党本部へ次期衆院選公認候補の申請を行う方針だという。その世襲候補とは、米内紘正・岩手県議員で帝国海軍の総司令官として海軍大臣も務めた米内光正元首相の曾孫だというから、並みの世襲候補とは別格である。学歴も開成高校から東大農学部卒というから、安倍氏や麻生氏のようないわゆるお馬鹿首相とは違うようだ。ただ、それでも米内県議の名を出せば、必ず曽祖父の米内光政元首相の名が思い出されるだろうから、世襲の恩恵を受けることは間違いない。本人は当然曽祖父の高名を利用したいだろうから、どうやって世襲候補者のイメージを払拭しつつ、自らが出来る行動と政策をアピールするかということになろう。

 残念ながら一時世襲制度を批判的にアピールしていたメディアに、昨今「喉元過ぎれば熱さを忘れる」の傾向が見えるのがどうも気になるところである。

2023年6月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5771.3023年6月9日(金) 知っている筈の道を間違えるとは?

 今日所属しているNPOで講演会があり、聴講に出かけたが、私にとっては初めての会場だったので事前にコピー地図を持参した。ところが、雨が降っているせいもあったが、渋谷駅からいくら歩いても目的のビルへ行きつかず、途中で宅急便のドライバーに道を尋ねたところ道路が違うと言われ、それらしき目的地は距離的には行き過ぎていることが分かった。挙句にドライバーからは、雨が降って目的地へ行くのは大変なので、タクシーを拾った方が良いとアドバイスまでされてしまった。宮益坂から青山通りへ向かわなければいけないのに、明治通りを歩く大チョンボをやらかしてしまったのだ。現役のころならこんなチョンボはなかった。況してや通勤で乗り換えしていた渋谷駅近辺の道路を間違えるなんて恥ずかしいことだ。結局タクシーを捉えてドライバーに地図を示しながら目的地へ向かったお粗末だった。周辺の環境は知っていただけに油断したのか、最初から道を間違えていた。認知症第1期かな? それにしてもこの周辺は最近来たことがなかったので気が付かなかったが、新しいビルが建て込み、洒落たファッションの高級店舗が軒を並べて環境は随分変わってしまった。

 さて、毎度お騒がせのトランプ・アメリカ前大統領が連邦検察から政府の機密文書を不適切に持ち出した疑いで起訴されたとびっくりするようなニュースが入った。元大統領が不名誉にも起訴されることなんて、3月のトランプ自身の初めての起訴に続き、アメリカ大統領史上初めてのことだ。トランプ氏は、即座に自分は潔白だと主張し、これはバイデン政権による選挙妨害であり、魔女狩りだと断固反論した。相変わらず責任逃れの弁明を繰り返している。来年実施される大統領選を巡って共和党内ではかなりの有力者が名乗りを上げている。すでに10人が手を上げている。トランプ氏の最大のライバルと見られているのが、デサンティス・フロリダ州知事である。その他の大物としてヘイリー元国連大使、ハッチンソン・アーカンソー州前知事、バーガム・ノースダゴダ州知事らが名乗りを上げたが、昨日トランプ大統領の下で副大統領だったペンス氏が、トランプ氏に盾突くように立候補宣言を行った。しかし、現状ではトランプ氏の地盤が支持率56%とかなり固いので、票が拡散して一層トランプ氏が有利である。そこへトランプ氏の不祥事が大きく報道されることになった。このままではトランプ氏もうかうか出来なくなってしまった。この先裁判の成り行きが注目される。

 もうひとつ女子テニス界で事件が起きた。どうも落としどころを間違えたようですっきりしない。去る4日全仏オープンの女子ダブルス3回戦で日本の加藤未唯選手が、コートの外へ打ったボールが、運悪くボール・ガールを直撃した。審判から直ちに警告を伝えられたが、相手ペアが異議を唱えて審判は警告を覆し、失格処分とした。これに対してプロテニス選手協会をはじめ、一部の人を除いて加藤選手の失格は厳し過ぎると対応に批判が出ている。加藤選手は賞金と獲得ポイントまで取り上げられた。失意のドン底に突き落とされた加藤選手は、気を取り直し翌日の混合ダブルス準決勝、そして昨日決勝で勝ち、堂々初のタイトルを獲得した。現在加藤選手は全仏大会主催者のフランステニス連盟とグランドスラム委員会に失格を取り消し、賞金とポイントの返還を求めて提訴している。加藤選手にそれほど落ち度はないと思われるが、陰ではアジア人選手に対する人種差別ではないかとの声も囁かれているようで、結論はどういうことになるだろうか。まだひと悶着ありそうだ。

2023年6月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5770.2023年6月8日(木) 戦時歌謡、軍歌の良いところ

 今日梅雨入りしたようだ。先日の台風2号に続いて今フィリピン東方に台風3号が発生しているらしい。これから1週間ほど悩まされそうだ。

 今取り掛かっているドキュメント作品の中で戦時中に流行った軍歌について若干頁を割いているので、YouTubeなどで調べてみると軍歌についていろいろなことが分かって興味深い。初めてビルマ(現ミヤンマー)やインドネシアを訪れた時、随分現地の人々が日本の軍歌を愛し唄っているのに驚いたものだ。軍歌についてはすでに上梓した拙著にも書いているが、軍部従属、戦意高揚に手を貸したとして、戦後まもなくマッカーサーの連合国司令部によって禁止された。しかし、その後徐々に緩和され今ではどこでも歌えるのだが、 歌詞が忠君愛国の軍国調のため、また再軍備に利用されるとの懸念からあまり大っぴらには流行ってはいない。

 ただ、「愛国行進曲」が、戦時中流行って第2の国歌とも言われたとは知らなかった。フランスの国家「ラ・マルセイエーズ」は、フランス革命に因んで作られた「ライン軍軍歌」というのがオリジナルだそうで、他にも戦争や革命を機に作られた国歌はかなりあるようだ。案外東南アジアの人たちにとって日本の軍歌はメロディーが馴染みやすいようで、かつてジャカルタ郊外の集落で知り合った警察署長さん宅の近くで随分日本軍歌を聞かされたものだ。それ以前にスカルノ大統領が来日してテレビ出演した際には、大統領が「愛国の花」を日本語で唄われたのを観て現地では大統領にまで唄われていたのかと感銘を受けたことがある。また、フィリピンのマルコス大統領イメルダ夫人は、大統領とともに皇居を訪れた際、前記の「愛国行進曲」を香淳皇后とともに合唱したとの話もある。それほど戦前の軍歌は、東南アジアでは受け入れられていた。とにかく言葉がはっきりしていることと、元気の良さを感じさせるところが良い。

 この他に「空の神兵」が、藤山一郎をはじめ多くの歌手によってレコード化され、戦後も国内では唄われているようだ。加藤隼戦闘隊がインドネシアの石油基地パレンバンを攻撃し、空挺団が奇襲的に落下傘降下したことを唄ったこの軍歌は、今では習志野自衛隊空挺部隊の隊歌とも言われ、各種行事の折には、その開会に当たり必ず音楽隊が演奏する。確かに兵士を元気づける歌詞になっていたり、神国日本をカモフラージュするようなとても今日受け入れがたい点はあると思う。難しいことではあるが、歌詞の内容は別にして良いメロディーをこのまま放っておくのは惜しいような気がする。

 個人的には「加藤隼戦闘隊戦隊歌」と「ラバウル海軍航空隊」が勇ましくて好きだが、特に前者は、長年旧陸軍戦友会慰霊団を計画、添乗や、太平洋戦争戦没者遺骨収集事業などに関わりよく戦友会の人たちと唄う機会があった。この戦隊歌の作詞者や、加藤戦隊長未亡人らをも存じ上げていたので、思い込みも人一倍強い。一般に軍歌を単に戦争を賛美する歌と思わず、良い点をもっと理解して欲しいと思っている。東南アジアの人々と同じように・・・。

2023年6月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5769.2023年6月7日(水) 日ごろの健康管理について思うこと

 元々健康優良児だった。小学校から高校までの12年間1日も学校を休んだことがないことを自慢していたくらいである。だが、加齢とともに何かしら健康面で異変を感じる時があり、最近では健康管理のためにいくつか心掛けるようになった。普段はウォーキングを日課として、大体1日6千歩前後を歩いているが、サラリーマン現役時代には計ったことはなかったが、営業部門が長かったので、連日1万歩から2万歩はクリアしていたと思う。しかし、今では1日1万歩は遠い目標になってしまった。去る3日には吉祥寺方面へ出かけたので、久しぶりに1万歩を超えたが、何とそれが2月以来4か月ぶりに小さな壁・1万歩を超えたのだ。医師は今のペースで無理しないよう仰っているので、あまり無理せずこれからも6千歩程度を目標にしていこうと思っている。

 現在やや困惑気味なのは、高齢者特有と言われる変形性関節症による両手指の硬直化である。東京医療センターの専門医からは、治る可能性はほとんどないと冷酷な通告があったが、通いつけの整形外科医はそれでも両手のリハビリは続ければ、硬直化の進行は防止出来ると言っていただいているので、毎日気が付いた時に両手のリハビリを続けている。些か気になるのは、両手が時間と場所を選ばず、急に痛むことであり、その箇所も時間によって変わるからややこしい。少々面倒だと思いながら、痛みを感じる都度そこへ小さく切り取った湿布を貼っている。

 全体的な健康法としては、毎年8月に慶応病院で人間ドックを受診することをベースに、そこで指示されたことは実行するようにしている。この他に内科、整形外科、糖尿病は通いつけの医師がいるので、定期的に診てもらっている。この他に自分自身で1日に2度体温と血圧、脈拍を、そして体重を1度測り、それを一覧表にして医師に報告している。

 卑近な例としては、昨日内科で診てもらい、今年に入ってからずっと続けていた黒子のような出来物を塗り薬で治療していたが、それもほぼ消えたので、医師からしばらく止めましょうとアドバイスされたので、昨日から塗り薬は止めている。

 全般的には格別心配するようなことはなさそうなので、今まで通りやや神経質に受け取られがちだが、このまま続けていきたいと思っている。

 さて、相変わらず戦闘状態が続いているウクライナのロシア占領地域のひとつであるヘルソン州ドニプロ川のカホウカ水力発電所のダムが決壊し、1万6千人ほどの住民が危険にさらされ避難を進めている。ウクライナのゼレンスキー大統領がロシア占領軍はここ十数年で最大の生態系破壊の罪を犯したと強く非難した。これに対してロシアは、ウクライナの命令で実行されたもので、クリミアから水を奪うためだと反論した。今日の国連でも両国が相手国非難の応酬である。このダムは、クリミアに水を供給している外に、ロシアが占拠しているザポリージャ原子力発電所にも冷却水を供給している。幸い国際原子力機関(IAEA)は、現時点では原発の安全への影響はないと見ている。ただ、ウクライナの水力発電公社は、発電所の施設は破壊され、ダムの貯水池から大量の水が流失し、今後4日間は給水出来るが、冷却水の供給を受けているザポリージャ原発は危険な状態になると警戒している。

 立地的にこの地域には原発があり、一旦ことが起きると極めて危険な状態が予想される。それだけに両国の良識以外に危険を避ける手立てはない。いつまでロシアはこんな馬鹿げた無謀な戦いを楽しんでいるのだ。 

 ロシアについてはごく最近こんな話があった。ロシア国内には、元々無類の酒好きの人たちが多いが、西部地域の数か所で違法のアルコールを飲んで大量中毒死者を生んだ。30人もの中毒死を引き起こしたメタノールが含まれたアルコールは、30mlで致死量に達するという。ロシアは、戦争で自らの健康管理が出来ない若者を無駄に死地に追いやるのではなく、アルコール漬けにして死へ追いやっている。もう少し普段の生活を常識的なものにしてアルコール管理を厳しくした方が良いのではないか。

2023年6月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5768.2023年6月6日(火) Googleよりブログ等HP上の検索結果報告

 毎月GoogleからHPの検索パフォーマンスとして前月のアクセスの内訳を知らせてくれ、大変有難く思っている。

 5月の最多アクセス上位3点は、すべてブログだった。1位は2022年8月16日に書いた「つまらない新聞小説」だった。実は、この日のブログは今年1月に2位、昨年11月にも2位に入っている。余程関心を持たれたのか、納得されたのかは不明だが、私のコメントが少々きつかったので、反って興味本位に読まれたのかも知れない。その「つまらない新聞小説」とは、昨年2月から8月まで朝日新聞朝刊に連載された多和田葉子著「白鶴亮翅(はっかくりょうし)」で、タイトルもよく分からず、読んでいて内容もあまり分からず、重箱の隅をつついているような狭い舞台の内容で、率直に言ってつまらない小説だった。ほんの半年で朝日は連載を打ち切った。著者は著名な作家であり、父娘ともどもドイツの専門家であり長らくドイツに居住しながら広くドイツを紹介していることで知られている。朝日もそこに目をつけたのだろう。申し訳なく思っているが、私のブログ内容が批判的であり過ぎたのか、どういうわけか、多くの方々から「いいね!」を押してもらったようだ。ともかくこの多和田作品は落胆させられた連載小説だった。

 この他に少々気になったのは、大分昔の2010年にある親しいジャーナリストの娘さんのご主人が急逝されたことについて書いたブログが、アクセス数3位に入っていたことである。私もその娘さんは良く存じ上げている。実は、このブログは前月4月にも3位入りし、昨年12月にも2位に入っていたのである。どうして最近になってそのような古いブログがベスト3入りするのか不思議に思っている。実は、その事実を知ったのは、同年6月にその著名なジャーナリストからいただいたメールで亡くなられた事実を知らされたからである。多くの方々からブログに興味を抱かれたのは、義父として現地へ飛び葬儀に出席されたが、多分娘婿が韓国籍の人だったことに関係があるかもしれない。式次第は韓国様式で準備万端執り行われたと伺った。娘さんはもちろん夫の故郷へ行かれたが、若くもあり悲しみも深いだろうし、今後を考えると随分気になっていた。そういうプライバシーをブログに書いただけで、多くの方々がアクセスしてくれ、またかなり時間が経ってから唐突に目に入るようになったのはどういう経緯か知りたいくらいである。ある面でご迷惑をかけたのではないかと気にもなっている。

 このGoogle情報は、多くのことを教えてくれ、大変有難いと思っている。これからも筋の通る内容で問題点を含んだ文章を綴るよう心掛けたいと思う。

 ところで、今年2月24日はロシア軍がウクライナ侵攻を始めてからちょうど満1年となった。その日の朝日夕刊「素粒子」欄に、数字の語呂合わせのような興味深い「戦争開始日の数字合わせ」について掲載されていた。

 それに依ると、第1次世界大戦の開戦日は、1914年7月28日で、年月日の1桁か2桁の数字を足すと19+14+7+28=68となる。第2次世界大戦の開戦日も、1939年9月1日で19+39+9+1=68となる。そしてウクライナ侵攻は、2022年2月24日であるから同様に計算すると、20+22+2+24=68となる。

 一体これはどういうめぐり合わせであろうか。不思議でならない。これでは「68」の数字合わせは戦争の開始を意味するようなものである。これからは、「68」となる年月日をよくよくマークしなければなるまい。悪賢い「戦争男」は、「68」の日を狙って戦争を仕掛けてくるかも知れない。

2023年6月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5767.2023年6月5日(月) 懐かしの故郷もトリプル無投票の町に

 中国や北朝鮮のような覇権国家では、前時代的で非人道的な指導者が独裁的権力を揮い、国民に民主主義の基本である立法、行政、司法の3権を認めず、選挙で国民の声を聞く気持ちもない。民主化抑圧を行っているのが実態である。
 言うまでもなく民主国家では、大なり小なり選挙によって住民の気持ちを汲み取るのが、自治体のリーダーとして基本的に欠かせないことである。ところが、それについて今春の統一地方選では、驚くべきことに選挙が行われない無投票の自治体が大分あったのである。法律的に、また自治体の選挙管理委員会としても実施する計画であったが、それが出来なかった自治体が相当数に上った。しかも、それは過去に比べても大分増えている。

 特にショックだったのは、道県議選、市町村長選、市町村議選の3つの選挙が行われなかったトリプル無投票の町村が16もあったという現実である。実施されなかった理由は、単純に立候補者数が定数に満たなかったからである。それは全国的に拡散しているが、16町村の内7町村が北海道内の自治体である。

 私にとって驚きだったのは、北海道以外の9町村の中に千葉県鋸南町が入っていたことである。鋸南町は、文字通り鋸山南部の東京湾沿いの勝山町と保田町が昭和34年に合併して誕生した、人口7千人弱の小さな町である。私たち一家は、昭和20年4月終戦直前に父が千葉市へ転勤という事情により藤沢市から旧勝山町へ転入し、私は戦時下に勝山国民学校初等科へ入学した。米軍の空襲が激しい中を近所の人たちと近くの岩山の防空壕へ逃げ込んだものだ。旧勝山町には4年半に亘って生活し自然に溢れた海山と友だちに恵まれ自由奔放に楽しい時を過ごしたが、町には勤め人はほとんどおらず、ほとんどが漁師と農家だった。そんなせいもありこの町を去ってから親しく付き合っていたのは、たったひとりである。学校でも優秀だったその友人は国立大学から大手商社に勤務し、彼のロンドン在任中に私の出張と偶然重なり現地で一度夕食を共にしたことがある。最近は体調があまり優れないようで、交流も途絶えがちだが、鋸南町との唯一の絆である。

 終戦直後は町も豊かでなかった中で、威勢の良かったのは漁業だった。その網元が町長を務めていたが、今年は4月の町長選挙に誰も立候補者がいなかったという。千葉県議選の地区議員と町議会議員も定員に達しなかったというから、随分冷めた町に変貌してしまったようだ。毎年7月に行われていた町内の夏祭りや、相撲大会はどうなったのだろうか。3年ほど前の9月に大型台風が襲来してかなり家屋が損壊したシーンをテレビでしばしば放映していた。1度末弟と鋸南町をしばらくぶりに訪れてみようと約束したが、それもコロナ渦で実現出来なかった。久しぶりに知った現在の鋸南町は、選挙でトリプル無投票の町にリストアップされてしまった。でも今以て子どものころの思い出がいっぱい詰まっている鋸南町には、ノスタルジアを感じている。今年辺り行ってみようかと言う気持ちもある。

2023年6月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5766.2023年6月4日(日) 天安門事件から34年、中国益々非民主化国家へ

 あれから34年である。世界を震撼させた天安門事件発生からである。1989年4月に改革派の胡耀邦元総書記が死去し、その死を追悼するために学生らを中心に北京市民が天安門広場に「自由」と「民主化」を求めて集まった。そこへ中国人民解放軍が無差別発砲を繰り返し、多くの犠牲者を生み、彼ら市民を武力で抑え込んだ。犠牲者の数は、当てにならない中国政府公表の「319人」を遥かに上回る、1万人以上(イギリス政府外交文書)と推定されている。習近平政権は、天安門事件の武力鎮圧を正当化している。遺族は、政府が事件の犠牲者遺族に謝罪し、人民に懺悔することを求め、その一方で政府が残酷な事実の記憶を消そうとしていると批判している。

 この事件をきっかけに中国政府の中国人民に対する反民主化対策に拍車がかかった。1997年イギリスから中国へ香港が返還された後、中国は50年間1国2制度体制を保持すると約束したが、間もなくしてそれは中国の一方的な行動により破られた。2020年6月中国政府は、香港への統制を強める国家安全維持法を成立させ、中国政府が司法、行政、立法を直接支配することによって1国2制度は実質的に崩壊した。

 コロナ渦対策でも中国帝国主義政府の人民弾圧は止まらず、昨年11月厳しいコロナ政策に対する市民の怒りが沸騰し、その怒りは珍しくも抗議デモとなって、それは中国全土に拡大した。意外だったのは、デモには市民の本音である習近平総書記に対する日ごろのうっ憤が示され、習近平支配を辞めさせることをアピールしたことだった。反抗のシンボルとして、デモ集団は白紙を掲げた。白紙が意味することは、「白い紙は、我々が何かを言いたくても言えないことを表している」とデモ参加者は述べている。これほど大っぴらな反習政権を行動で示したのは珍しい。ところが、それもつかの間で抗議行動は平和的に行われたが、それでも警察当局はこれを放っておかなかった。警察は通りを封鎖し、デモ参加者を逮捕した。結果的にデモ行動は、治安当局によって鎮圧されてしまった。毎度のことながら中国帝国主義政府の常道である。

 今や中国には、習近平独裁政権に抵抗出来るものはなくなってしまったのである。民主主義的行為はすべて否定され、行動を起こせば直ちに逮捕され、その圧制はお隣の独裁国北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党総書記に似て、国民に平和で安心できる生活を保障するより、自らの権力志向を優先させ、それを邪魔するものがあれば、断固として個人と言わず組織であろうとすべてを弾圧する構えである。国際的にも国際法を犯し、自国領土の拡大を目論んで、他国との間に紛争の種をばらまいている。まったく共産主義者の対極にいながら、共産主義者を名乗り、恥ずかしげもなく共産主義思想を傷つけている。いつになったら中国は今の悪逆非道の政治を止めるのだろうか。

2023年6月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5765.2023年6月3日(土) 熊本城復興支援チャリティコンサートを鑑賞

 大学ゼミの友人長谷川くんと吉祥寺駅近くの武蔵野公会堂で開かれた「熊本城復興支援チャリティコンサート」に主催者「クラシック音楽同好会」山本富士雄会長のご案内により鑑賞に出かけた。この数年コロナ渦のせいで中止となっていたが、今日は久しぶりに復活し、終始楽しく鑑賞することが出来た。山本さんはすでに米寿を迎えられたにも関わらず、今も矍鑠としてプロ・アマの出演者の中で企画、演出、歌唱面で中心メンバーとして活躍されておられる。歩き方もやや膝と腰が曲がり、やはり年齢的なものを感じるが、ステージで歌い始めると声量のある声で見事なテノールを聴かせてくれる。最初の1曲は♪ゴンドラの唄♪をやや元気がないように唄って気になっていたが、後のオペラ2曲はジェスチャーも交えて自信たっぷり見事に唄いあげ、最後に全員でヴェルディの「椿姫」の♪乾杯の歌♪を唄った時は、まさにわれこそは主役なりと言えるように腹の底から声を張り上げ気持ちを籠めて唄われたのは圧巻だった。

 プロのソプラノ歌手をはじめ、山本さんの大学同窓生のお仲間、ずっと伴奏を務めたピアニスト、小学生を交えたフルート・グループなどそれぞれの見事な歌唱と演奏ぶりには敬服している。

 それにしても山本さんは、日ごろより一級建築士として建築事務所を経営しながら、Facebookに専門的で多岐に亙る話題に富んだ意見や感想に写真を添えて発信するなどまったくエネルギッシュで、若者も顔負けしそうなほど年齢を感じさせない人である。来年のコンサート計画についても話されていたから、まだまだやる気充分のようだ。閉演して帰り際にご挨拶したが、疲れも見せず笑顔を欠かさなかった。中々出来ることではない。友人も満足したと言って、吉祥寺駅で別れた。楽しい1日だった。

 大型の台風2号や活発になった梅雨前線の影響で、昨晩も東日本を中心に記録的な大雨が降り続いた。昨日から西日本から東海方面へかけて線状降水帯となり、東海道新幹線が運休になって今日も始発から東京・名古屋間では運転見合わせが続いた。都内では午前中はまだ雨が降り続き外出するにもちょっと気持ちが進まなかったが、コンサートから帰るころには空は真っ青だった。帰宅したら庭でウグイスが「ホー! ホケキョ!」と出迎えてくれた。

2023年6月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com