5813.2023年7月21日(金) 暑い最中に各種スポーツも盛り上がっている。

 北半球ではほとんどの地域が猛暑に見舞われていると思うが、今日も炎天の下では各種のスポーツ大会が行われている。福岡市で開催されている水泳世界選手権は、暑さをさほど気にしないスポーツだから別格だが、高校野球の地方予選が今はたけなわである。かつては、根性ばかり要求されて炎天下でプレイすることに格別配慮されることもなかった。ところが時代の経過とともに、選手の健康面が留意されることが多くなった。これから盛夏の8月甲子園の本番へ向けて野球ファンを沸かせてくれることだろう。

 いま大相撲名古屋場所が開催中で、3人の関脇が大関争いを行い、横綱、大関のひとりが休場しているにも拘らず、かなり盛り上がっている。今日は13日目だったが、まだ優勝の予想は難しい。1年で最も暑い今月の場所で、相撲界も疲れ気味ではないかと案じていたが、連日満員とはいかないまでも、かなりの観客が愛知記念体育館へ観戦に来ている。私も暑さでつい家の中に籠り勝ちのため、今場所は毎日テレビで相撲を楽しんでいる。

 そんな中で昨日からニュージーランドでは、女子サッカーのワールドカップが始まった。南半球で開催されたので、高校野球のような暑さ対策をしないで済む。2011年には日本女子代表チーム(なでしこジャパン)があれよあれよという間にエース沢穂希選手の活躍などで初優勝を成し遂げ、日本国内でも漸く女子サッカーが認知され、女子サッカーリーグも発足し、今やWEリーグとして男子のJリーグ同様に運営されている。しかし、海外でも同じだが、男子サッカーに比べて人気が劣り観客数も少ない。このため大会のテレビ放映局が決まらず、スポンサーも中々決まらなかった。そこへ国際サッカー連盟(FIFA)が、放映権料を男子大会の4分の1近い金額にまで引き上げた。日本での放送権が決まらず、先週になって漸くNHKが放送することが決定した。昨年の男子チームのワールドカップに比べれば、女子WCは世界的にもやはり関心と人気ではかなり落ちる。それでも今大会は出場チームが従来の24チームから32チームに増えた。かつてはマイナーだった女子サッカーが、なでしこジャパンの活躍のお陰で今やメジャーとないつつある。今WC大会では3大会ぶりの優勝を期待したい。

 さて、コロナ渦以来円安によるマイナス効果により日本の経済界もかつての景気を謳歌することもなくなったが、昨日財務省が発表した6月の貿易統計によると、意外にも貿易収支が430億円の黒字だったという。エネルギー資源を中心に輸入が大きく減ったことが大きな原因で、実に黒字になったのは、2021年7月以来23か月ぶりのことである。だが、これも一喜一憂である。確かに6月は、エネルギー資源の輸入が減り昨年6月に比べて、原油36%、石炭37%、液化天然ガス33%と軒並み3割を超す減少となった。しかし、半期単位で見てみると貿易収支は赤字続きである。今年上半期(1~6月)の貿易収支は、6兆9千億円もの大赤字だった。半期単位だと赤字は4期連続だそうだから、6月がまずまずだったとしても、単月の黒字ではとても喜べる状態ではない。

 それでも観光業などコロナをやり過ごして多くの外国人旅行者らが入国している。いずれかつての勢いを取り戻すだろう。1日も早くかつての繁栄を取り戻してほしいものである。

2023年7月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5812.2023年7月20日(木) 嫌がらせ国家中国による仕返し

 余程中国にぞっこんでない限り、覇権国家である現代の中国に対して快からず思っている国民はかなりいると思う。そもそも国家体制が、共産主義思想や哲学とは真逆であるにも関わらず、共産主義国家と強弁し、一国一党と言いつつ国家統治を中国共産党と称する非民主的政党だけに任せて、国民投票を行わず共産党が国民を支配し抑圧し、あまつさえそれを他国にまで押し付けようとする植民地主義は、とても納得できるものではない。

 身近なところで、2点ほど気になったことがある。ひとつは、昨日日本政府観光局(JNTO)から発表された今年半年間(1~6月)の訪日外国人客の実数と分析である。コロナ渦前の2019年の同期に対して、64.4%まで戻ったという観光業界にとって歓迎すべき状態になったことである。その中で、地域別には近くの韓国、台湾、アメリカからの観光客が多いが、いつも首位を占める中国からの入国者が激減したことである。19年の訪日客の約3割が中国人だったことを考えると信じられない。今回の発表でも韓国人の55万人に対して、中国人はその半分にも満たない21万人である。ショッピングが、各地で常に話題になった中国人が激減したことは、一時的な現象だと思うが、その原因は中国政府が日本行の旅行商品の販売を禁止したためである。それは、コロナ患者が減少し始めた時に、日本政府が外国人観光客に対して条件付きで入国を認めた際に、中国のコロナ事情は落ち着いておらず、中国人の入国に対し日本が一時的に厳しい条件を課したことがあった。今回はその仕返しとも受け取れる対日観光政策である。

 2つ目の気になったこととは、中国の税関当局が日本の水産物に対する放射性物資の検査を厳格化して、鮮魚など一部の輸出が止められたことである。これは、政府が今年中に原子炉の冷却に使われた処理水100万トン以上を放出する方針を示した。すでに原子力規制委員会は処理水放出に関して設備検査の合格を提示し、処理水放出の設備が整ったことを表明した。

 また、国際原子力機関(IAEA)グロッシ事務局長も先般来日の際、2年間の科学的調査の結果人体や環境に対する影響は無視出来ると述べた。しかし、中国政府は日本やIAEAの調査結果や説明を受け入れようとせず、日本からの輸入を実質停止して、日本が処理水を放出しようとすることへの対抗措置を示したことである。従来からの傲慢な中国の対応から、ある程度予想されていたが、中国の対応は一切「問答無用」というもので、話し合いにすら応じようとしない。処理水放出については、即座に賛成、反対と言えるものではなく、徹底的に科学調査を行い、まったく問題がないということを証明し、懇切に説明する責任はある。ただ、中国のやり方はあまりにも政治的過ぎて話し合いの場を持とうとしないことが事態を複雑にし、問題を徒に混乱させている。

 感情論だけでなく、もう少し話し合いをするなり、条件付きで認めるとか、疑似共産主義国家は相手国の事情を配慮する気持ちとか、心の余裕がないものだろうか。

2023年7月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5811.2023年7月19日(水) 三波春夫に感動した外国人大学院生

 今日も相変わらず暑い。しかし、午後遅くなってから空は曇り気味となり、太平洋沿岸も雨の範囲が広がり、関東では発雷確率が高いとの予報が発せられた。未だに梅雨が明けず、梅雨前線は日本海から東北地方にのび、今日秋田県と岩手県には土砂災害警報情報が発令された。

 一方で、このところ日本だけでなく、世界各地から猛暑のニュースが伝えられてくる。ヨーロッパでは、エルニーニョ現象や地球温暖化に加え、北アフリカで発生した熱波の影響があるという。中国では16日新疆ウィグル自治区のトルファンで最高気温52.2℃に達し、中国国内の過去最高気温を更新した。アメリカでは、アリゾナ州フェニックスで19日間連続して43℃以上を記録した。世界気象機関(WMO)によれば、地球上で記録された最高気温は2013年アメリカ・デスバレーでの56.7℃だという。これも間もなく破られるのではないだろうか。
 地球は確実に温暖化の傾向を辿っている。誰しもこれを放置したままで良いとは思っていないだろうが、世界的な温暖化抑止対策が思うように取られていないのも現実である。どうしても他国の災難を他人事と捉えがちであるが、こればかりは喉元に突き付けられたナイフだと思うようでなければならない。今年の暑さを思うと各国とも自らの問題と捉えて連携して対策を講じる必要がある。

 すでに、南太平洋の小さな島では、島、つまり国が海底へ埋没する危険が身近に迫っている。各国が自分たちの我がままを言っている場合ではない。

 さて、去る16日の朝日新聞「オピニオン&フォーラム」に投書した三波春夫ファンのシンガポール出身の大学院生がいる。他愛ないことだが、外国人でこういう風に三波の唄う所作に感動したのかと、大変興味深く感じた。それは、今日19日の歌手三波春夫生誕100周年を前に、いかに彼が歌手としての歌唱法に優れていたか、そしてその三波の厳しさと笑いを交えた身の変わりように感銘を受けたとして寄稿したのだ。彼は三波の歌唱法を「ひとりミュージカル」と感動している。特に♪大利根無情♪の唱いっぷりに感心しているのだが、確かに歌詞も筋が通っているうえに三波の芝居がかった所作に感動している。大学院生は、「何より残念なのは、若いファンが少ないことだ。この魅力的な歌手の芸術的で熱い歌をもっと聞いてほしい」と言っている。日本人ではなく、外国人がそう言っているのだ。三波春夫の歌については私自身にも楽しい思い出がある。それは、1967年大晦日にエジプトのカイロからスエズ運河へ向かった列車内で地元の人たちを前に♪チャンチキおけさ♪を唄って拍手喝采をいただいたことである。これについては、拙著にも書いた。私も♪元禄名槍請俵星玄番♪の浪曲調歌謡に興味を覚えるが、それは歌詞がストーリーとして面白く納得できるものだからでもある。三波は浪曲家出身で声量も充分で声も良いし、真剣に長い曲を芝居交りで歌いこなす。シンガポールの大学院生と同様、私も三波春夫は好きだった。

 それには、今の歌謡界の歌手や、楽曲とは大分様子が変わっていることも影響していると思う。現代のヒット曲は、私たち老骨にとってリズムやメロディーに付いて行けず、また歌詞の意味が理解出来ないようなものが多く、ロマンや情緒もなく歌詞が詩にもなっていない歌が多い。単に、「愛」、「恋」に絡めて衝撃的な言葉や、英単語を思い付きでひとつの歌詞の中へ放り込んでいるだけのような気がする。決定的なことは、歌詞に一貫したストーリー性がない点であると思う。その点で、外国人である大学院生が、よくぞ典型的な日本人歌謡歌手・三波春夫を評価してくれたものだと敬服する次第である。

2023年7月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5810.2023年7月18日(火) Googleから貴重なブログ資料

 今日も暑い。世田谷区では36.8℃、東京都心では最高37.5℃を記録した。この暑い中を例年通り出入りの植木屋の職人さん2人が、朝からやって来て庭の樹木や植木の手入れをしてくれている。この炎暑の中をつくづくご苦労様だと思う。明日も来られると言っていた。この暑さに私は今日もウォーキングを中止した。

 幸い外へ出かけなくても家でやらなければならないことがいくつかあるので、退屈することはない。いつも通りブログを書いているが、昨日Googleより6月の‘Google Search Console’を送ってくれた。それによると6月にブログへのアクセス数が伸びた項目の1位は、2022年8月16日に書いた「つまらない新聞小説」だった。2位は22年4月19日の「旧ソ連絶対体制の残り火が発火?」、3位は23年6月19日の「失態続きの大手建設会社」だった。1位は、これまでも何度となくトップ3に入ったが、その日の2日前まで朝日朝刊に連載されていた多和田葉子氏の「白鶴亮翅」を批判したものである。もう1年近く前に取り上げたブログへ今以てこれほど多くのアクセスがあるとは、多和田氏の作品が人気がある故に意外感を持たれたのだろうか。2位は、東西対立が崩壊した直後の東側諸国の印象を、NHK「映像の世紀―バタフライエフェクト」について感じた率直な感想を書いたものだ。3位は、つい最近大手ゼネコンの大成建設㈱が、自治体などから受注した大型プロジェクトを2つも約束の工事期間内に完成させることが出来なかった、不誠実で不始末な点を指摘したものだ。

 この他にブログについて思ったのは、そのアクセス数について時折異常な現象が起きることである。最近では、1日のアクセス数が減って100を下回って80前後にまで減少している。3年前の今頃は1日当たり200ぐらいあった。時には、不意にアクセス数が急上昇することがあった。特に驚いたのは、2020年9月15日に「革共同の清水丈夫さん、半世紀ぶりに出現」と題して、かつての60年安保闘争当時の清水丈夫・全学連書記長がほぼ半世紀ぶりに姿を見せた衝撃的なニュースについて書いた。清水さんは高校ラグビー部の1年先輩で、60年安保闘争に誘われた経緯がある。よほどニュース・バリューがあるのか、その日のアクセス数がなんと3,300件もあったのだ。このアクセス数は今以て1日当たりの最多である。このころは1日平均150~200だったのが、けた外れに増えたので他にアクセス急増の原因があるのではないかと考えた。ネットでWikipediaの「清水丈夫」を調べると下段の「出典」に清水さんについて私が書いたブログが2件掲載されている。恐らくこのルートから多くの方が私のブログへアクセスされたのではないかと想像している。

 この他、去る8日に書き続けて連続5,800回に達したことに対して友人からお祝いをいただいたところである。

 それにしても習慣的にブログを書くようになってから、広範に学ぶようになったし、時間を上手に使うようになったことや、堅実に恰も日記のように毎日書き続ける習慣が身に付いたのは自分でも由しとしている。Googleの情報、資料は大変有難く思っている。これからも有効に活かしたい。

2023年7月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5809.2023年7月17日(月) 中国国歌作曲家とN響チェリスト

 今日は3連休の最終日である。北陸、東北地方、特に秋田県では豪雨により雄物川が氾濫し、家屋への床上浸水など大きな被害が出ている。太平洋沿岸は幸いにして大雨はないが、反面猛暑が押し寄せ、各地で熱中症対策に大わらわのようである。東京都内の最高気温は36.2℃で、世田谷区でも35℃の猛暑日となった。明日も暑さは一層増しそうで、環境省と気象庁は早々に東京、愛知、大阪など21都府県に対して熱中症警戒アラートを発表した。

 そんなわけで、毎日夕方陽が落ちる6時過ぎに出かけるウォーキングも、昨日は大分汗をかきシャツも大分湿ったので、反って身体に良くないと考え、今日は蒸し暑さを考えて日課であるウォーキングを中止することにした。

 今日この暑い「海の日」にテレビは各地の海水浴の様子を映していた。しばしば紹介される江の島の片瀬東浜海岸の浜辺では、大勢の海水浴客が真っ青な空の下で存分に楽しんでいる様子が観られ懐かしく想った。東浜海岸から江の島へ渡る橋をまたいで西浜から鵠沼海岸では、高校生のころは夏休みに入るとほとんど連日のように泳いでいた。そして鵠沼海岸から茅ヶ崎方面へ向かった外れに小さな公園らしき広場に聶耳(ニエアル)記念碑が立っている。あまり人が立ち寄るような場所でもないので、地元の友人の中でもこの存在を知っている人はそう多くはないようだ。地味な石碑であるが、その揮毫は、著名な政治家であり、歴史学者でもあった郭沫若によって「聶耳終焉の地」と書かれている。この聶耳こそ現在の中国国歌「義勇軍行進曲」を戦前に作曲した英才だった。僅か23歳の若さで私が生まれる前の1935年にこの鵠沼海岸で遊泳中に溺れ死んだ。聶耳の出身地・昆明市と藤沢市は、葉山峻・元藤沢市長が在任当時の1981年に友好都市の協定を提携して以来今日に及んでいる。今でも藤沢市消防団音楽隊は、この中国国歌を定期的に演奏することがあるらしい。

 さて、昨晩NHKの「クラシック音楽館」で、5月に開催されたNHK交響楽団定期公演会が放映された。昨年からN響常任指揮者に就任したイタリア人のファビオ・ルイージ指揮の下に、私の最も好きなクラシック曲、ベートーベンの交響曲第6番♪田園♪を演奏してくれ、久しぶりに40分間じっくりこの名曲を聞き入ることが出来た。

 意外だったのは、この演奏会をテレビで観ていてオーケストラの中にチェリストの藤森亮一氏の姿を目にしたことである。実は、9年前に京都市立上桂中学校(現桂中学校)の卒業60周年同窓会が京都市内のホテルで開かれ、出席した折に女子同級生から子息がN響でチェロを弾いているとその名前を聞いた。早速現在アマチュア・オーケストラでチェリストとして活動している大学ゼミの友人に尋ねてみたところ、藤森氏はN響で首席チェリストとして活躍していると聞き、以後N響の演奏の都度気にかけていた。しかし、いつごろからかオーケストラからその姿が見えなくなった。多分定年とか、個人的な事情などでN響から身を退いたのではないかと思っていた。ところが現在複数の音楽大学で教授として学生を指導しながら、再びN響で首席チェリストとして活躍しているようだ。昨晩久しぶりに首席チェリストとして演奏をしているその姿を観ることが出来た。まだ60歳だそうだから、これからも藤森チェリストの名演奏を聴けるのではないかと期待している。

2023年7月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5808.2023年7月16日(日) 夏祭りシーズンに際し安全面の配慮を

 昨日辺りから梅雨前線が日本海沿いに北上して北陸地方や秋田県では、豪雨による大きな被害が出ている。その反面関東方面では朝から空は真っ青で暑く、今日東京の最高気温は34.7℃だった。

 一方、この豪雨は日本だけに留まらず、お隣の韓国でも記録的な大雨により崖崩れや冠水が相次ぎ、地下道の浸水などで33人が死亡し、10人が行方不明だそうである。豪雨をもたらす一方で、猛暑が襲う近頃の気象には、聊か手の施しようがない。これも地球温暖化のなせる業であろう。年々地球上の気温は上がっており、このままいくと人間が生きていくには、地球は遠からず厳しい惑星になるのではないだろうか。

 この炎天下に日本各地では恒例の夏祭りの季節がやってきた。各地で古来のお祭りが何年ぶりかで復活した。小学生時代に房州の勝山町(現鋸南町)で毎年七夕ごろに行われていたお祭りは、今思い出しても楽しかった。数日前から町のあちこちで太鼓の音が聞こえてきて、お祭りに入ると道路の両側はお土産屋が並び、お小遣いをもらって友だちとぶらついた思い出がある。祭り本番には、地区ごとのお神輿と屋台が町内を練り歩いたものだ。まだ終戦後間もなく普段からあまり派手な行事がない時代だっただけに、それは賑やかで思い出深いものだった。

 昨日から3日間京都では、日本3大祭りの祇園祭が行われている。5年前に妻と高齢者用のツアーに参加し、山車にも上った。また、その一方で九州博多では伝統の夏祭の「博多祇園山笠」が開催されたが、昨日不幸にも死亡事故が発生した。山車の担ぎ手が、転んだ上に挽き山車に挽かれたという。他にも山笠に乗る「台上がり」の2人が山車の傾いた時に落下して負傷した。日本古来のお祭りは威勢が良く、元気づけられるが、時には危ないと感ずる時がある。原因を徹底的に究明して、不幸な事故を2度と起こさないよう気を引き締めてもらいたいものである。

 中でも毎年9月と10月に行われる大阪の岸和田だんじり祭りは、テレビ・ニュースなどで放映されるが、前々から危ないなと思っていたお祭りである。実際には、だんじり祭りは、岸和田市だけではなく、関西では堺市、淡路氏、泉佐野市、三田市、尼崎市、富田林市などでも行われているが、前記の市では近年祭りの最中にほとんど死亡事故が起きている。今これらの自治体では、継続開催に反対の考えも多く、土地の文化と伝統を生かすか、或いは危険を考え中止するかと住民の間でも結論は出ていないようだ。難しい問題ではあるかも知れないが、いかに伝統行事とは言え危険性が高いと思われ、その上で実際に事故が発生するようでは、やはりペースダウンするか、一部or全面中止するのも致し方ないと思う。

 岸和田だんじり祭りは大きな山車が道路上を大勢の勢子に引かれて走り、カーブでもそのスピードを落とさない点でバランスが崩れ危険度が高いと思う。あまり伝統にこだわることなく、先ずは安全第一を心掛け、伝統行事を楽しむことを考えたらいいのではないだろうか。夏祭りシーズンたけなわに際して感じたことである。

2023年7月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5807.2023年7月15日(土) 昔読んだ藤村の「夜明け前」を懐かしむ。

 昨晩NHKの「ドキュメント72時間」というシリーズ番組を初めて観た。昨日のテーマは「初夏の木曽路をゆく!深緑の木々に石畳の道」というもので、旧中山道の馬籠宿と妻籠宿間を行き交う人々の姿を72時間、つまり3日間観察したものである。

 木曽路と言えば、いわずもがなであるが、文学としては島崎藤村の名作「夜明け前」の舞台となった宿場街道である。高校生のころ同じ藤村の「破戒」を読んで藤村作品の魂と息に触れ、その後学生時代に「夜明け前」上下2巻を夢中になって読んだ。明治維新前後に社会が変革しつつある中で社会の荒波を乗り切ろうと努めたが、狂人となって獄舎で命を落とし哀れな生涯を果てた主人公である庄屋の当主・青山半蔵と、宿場町で生き残りのために苦悩した集落の住民を見事に描いた力作である。学生時代は登山クラブに所属していたこともあり、何とかして心を打たれた木曽の宿場街道、約8㎞を歩いてみたいと思いながら、志成らずサラリーマン時代に馬籠を訪れただけに終わってしまった。

 この地域もこのところのコロナ渦により観光客が大分減ったようだが、昨晩のテレビを観る限り、かなり訪れる人々は戻ったようだ。特に驚くのは、東京、京都、奈良のような人気観光地ならともかく、道路幅2mもないような田舎道を多くの外国人観光客が行き交っていることである。ある休憩所では、立ち寄った165人の内105人が外国人だという管理人の話には、驚くとともに意外感が強まった。しばしば紹介されるのは、馬籠と妻籠の2つの中心地であるが、木曽路はその間を結ぶ道幅2m程度のアップダウンのある道路である。感銘を受けたのは、案内所や休憩所などは、個人経営でなく集落の人々が、それも高齢者が輪番制で交代に仕事をしていることである。個人的に職業としているのではなく、地域を盛り立て多くの観光客を呼ぶための町づくりの計画である。あまりこういう例はないのではないかと思う。残念ながら私自身今や健康上からも訪れることが出来る可能性は消えてしまったが、こういう地域を守るやり方もあるのだなと感銘を受けた。

 ところで、首相の諮問機関である自民党税制調査会で怪しげな税制改悪案が考えられているようだ。その理由は、はっきりしなかった防衛費の大幅増額の財源として、先月防衛費増額をめぐる財源確保法なる得体の知れない法律を成立させた。法人税、所得税、たばこ税の3税を引き上げることを決めた。その他俎上に上がったのが、退職金増税である。次いで、配偶者控除、扶養控除、生命保険控除に手を付け、現在非課税の通勤手当や社宅の貸与などもリストアップされているらしい。通勤定期代なんて全額必要経費ではないか。お抱えの運転手付きの車に乗り、ガソリン代、高速道路代金まで国が支払っている?国会議員はどの面下げてここまで国民にたかり、苛めようというのだろうか。

 基本的には財務省の強い希望を聞いたようだ。鈴木俊一財務相の日ごろの自信なさそうな言動と答弁から察すると、税調と鈴木財務相は財務省の意向を抑えきれなかったようだ。増税談義も交わされたが、防衛費の予算編成上明確な財源が見つからずに、姑息にも税調は前記のような税金徴収を考え出したのである。岸田政権の国民への「増税・負担増」路線は留まるところを知らないようだ。

2023年7月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5806.2023年7月14日(金) パリ祭前に健康上厳しい宣告

 フランス革命の導火線となったバスティーユ監獄が襲撃されたのが、1789年の今日、7月14日である。これをきっかけにフランスはルイ王朝が崩壊し、共和制国家となった。フランス革命を機によく言われる「自由」「平等」「友愛」を彩った三色旗がフランスの国旗となったことはあまりにも有名である。今ではフランスではこの日を祝い、革命記念日、或いはパリ祭と称して、全土で1日中花火が打ち上げられている。

 10年ほど前のパリ祭前に森喜朗元首相と国会議員会館内の森事務所でお会いした折に、誕生日が間もなく14日に来ると仰ったので、「その日はパリ祭ですね?」とお話したところ嬉しそうに「そうです」と言われたので、誕生日が革命記念日に当たったことを密かに喜んでおられるようだった。森元首相も今日86歳になられたわけである。

 さて、先週土曜日に糖尿病医院、昨日東京医療センターの膠原病内科、そしてパリ祭の今日は診察方々整形外科へ立て続けに診察に出かけた。糖尿病は大分順調に回復していて、土曜日に測った症状のバロメーターであるHbA1cは6だった。そして昨日東京医療センターで採血したHbA1cの数値は、更に改善され5.8に下がった。今年に入ってから測った11回のHbA1c検査の結果で、1度だけ6.1だったが、残りは5度の5.8を含み、すべて6以下である。糖尿病は順調に回復線上にあるので、少し安心している。厄介なのは2か月ぶりの東京医療センターの検診で、担当医から悲観的な言葉をまたもや聞いたことである。高齢者特有の「変形性(手指)関節症」の症状である。両手指の先端が自由に曲がらなくなり、現状では治らないと厳しい指摘をされた。毎日リハビリをトライしていること自体は良いと思うが、この症状が完全に回復することは難しいとのご託宣である。高齢と言う点と、日常生活にさほど不自由さを感じない範囲内では、それほど悪化することはないと言われた。しかし、どうにも納得がいかないので、担当医に質問した。

 近代医学が進歩して新薬も次々と開発されている今日、このような症状の患者が割合多いにも拘わらず、効果的な新薬の開発がなされず、症状の回復が絶望的というのはなぜでしょうかとお尋ねしてみた。医師の回答はまとめるとこういうことだった。これは高齢者特有で、重症ではなく日常生活に特に支障があるわけではない。そういう人たちのために巨額を注ぎ込み開発するより、若い世代の重症者を救済するための新薬を開発した方が、全般的に見るなら未来志向の観点では、社会的にプラスであるというような主旨だった。

 国立病院の医師からそこまで説明されたことは理不尽で、容認しがたいことである。だが、治らないものはいつまでも拘っていては精神的に良くない。あまりくよくよせず、達観して不自由を忍びながら、これはこれとして胸に収めて前向きに余生を生きていく方が賢明と言うべきだろうか。日常生活には格別不自由を感じているわけではないので、あまり気が向かないが、不承不承そう考え直すことにしようと思う。

2023年7月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5805.2023年7月13日(木) 戦時体験がなく、臨場感で戦争を知らない政治家

 僭越であるが、事あるごとに臨場感の重要さをアピールし、著著でも訴えるし、講演でも本当の臨場感というものの大切さをアピールしている。

 実は、昨日の朝日「天声人語」に臨場感についてこんなことが書かれていた。少々長いが引用する。

 「『私は、海のかなたで、今戦争があるということを信じることが出来ない――』。明治、大正、昭和を生きた作家の小川未明は小説『戦争』にそう書いた。まさに第1次世界大戦の激しきさなかである。多数の戦死者を伝える新聞を見て、『作り話ぢゃないのかしらん』▼なぜかといえば、『みなが大騒ぎしてゐない』からだった。欧州の戦争への関心はどうしてこんなに低いのか。作家は『新聞の報道が事実であるなら、誰でもかうしてぢっとしてはゐられない筈である』とひとりごちた」
 これこそ戦争の臨場感が伝わっていないことを表している。童話作家だった小川未明によれば、第1次世界大戦を国民が、恐ろしいとか、怖い、ぞっとするというような気持ちを当時の新聞報道から感じ取ることが出来なかったと知った。臨場感とは、現場に臨んで現場に溢れている熱っぽい空気を身体全体で感じ取ることである。従って現場で取材した記者が、臨場感を感じてそれを記事にして読者がその記事を読んでも、実感として現場の空気は必ずしも伝わるものではない。

 実際、私自身の戦時体験からしても、小学生(当時は国民学校)当時に、空襲警報で近くの防空壕に慌てて避難したり、先生に引率されて校外のお花畑に行く途中で米戦闘機編隊に低空飛行で銃撃されそうになった時は、先生が「みんな!伏せなさい!」との叫び声に地面に伏した時の恐怖感は明らかに臨場感に溢れていた。ところが、6年生になった時朝鮮戦争が勃発し、連日新聞、ラジオで報道され、担任教師から地図を使いながら解説されても怖いという気はしなかった。戦場の厳しい臨場感が伴っていなかったからである。

 その後ベトナム戦争の現場に出かけ、いくつか怖い体験をした。それこそ生命を失いかねない危機一髪の場面では、戦争の臨場感があった。第3次中東戦争直後の戒厳令下でもヨルダン軍兵士にライフル銃を突き付けられ身柄を拘束された時は、一瞬この世の終わりかなとも思ったほど怖かった。いずれもそこには、臨場感がたっぷりあった。

 人伝えの話とか、新聞などを通して知る「事件」は、冷静に受け止めることが出来る。ところが、生の現場で実際に目にした「事件」は、興奮と狼狽で落ち着いて実態を受け止めることは中々難しいが、臨場感を感じ取ることは出来る。臨場感が伴わなければ、筋道を通した話に中々説得力が伴わないものだ。それは今の岸田首相をはじめとする保守政治家も同じで、戦時体験がなく、アメリカの言いなりに従っているだけで戦争の臨場感を知らない。それが彼らを戦争へ向かわせるのだ。

 来る22日(土)に吉祥寺市内で、自分自身が体験した臨場感のエキスと、それにより9.11テロを予知したことを話す心積もりで、今パワーポイント画像を作成中である。「臨場感」について、気持ちを籠めて少しでも臨場感という言葉の意味を知って貰いたいと願っている。

2023年7月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5804.2023年7月12日(水) 戦争の足音が聞こえてくる岸田首相の言動

 九州地方の記録的大雨により大きな被害が発生し、岸田首相は今日から予定の外国訪問を被害の状況次第と見ていたが、災害の発生が懸念される段階から必要な態勢を構築し、被害状況を把握して地方自治体と緊密に連携するよう指示して、予定通り今朝リトアニアとベルギーへ向け羽田空港を発った。水害対策よりリトアニアの会議出席を優先したのである。バルト3国のひとつ、リトアニアでは、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が開かれ、早速岸田首相は出席した。日本はNATO加盟国でもないのに、なぜ国内の水害を気にしながらも敢えてNATO首脳会議出席に拘ったのか。

 今NATOは、ウクライナへの支援を支障なく続けたい。更に喫緊の課題としてスウェーデンの加盟を容認するのか否かが取り沙汰されている。これまでスウェーデンの加盟に反対の立場を取っていた唯一の国がトルコだった。そのトルコのエルドアン大統領が、昨日加盟を支持すると述べた。ロシアとウィンウィンの関係だったトルコの豹変ぶりに驚いているが、その後にウクライナが加盟を正式に申請すれば、これもトルコは支持するだろう。こうなるとヨーロッパ中に張り巡らされた軍事の安全保障条約は、一層大きな力を持つことになる。その軍事組織の首脳会議に岸田首相が出席しようというのである。しかもNATOはその名の通り北大西洋諸国に限られている。どうもすっきりしないと思っていたところ、NATOは日本に事務所を設置することを計画しているようだ。NATOは軍事同盟である。これについてNATOが地域的にアジアの日本に事務所を設置するのはおかしいと、NATO内部でもマクロン・フランス大統領がクレームを付けているくらいである。

 とにかく最近の岸田首相の戦争のめり込みパフォーマンスは、危なっかしく心配でならない。戦争、或いは戦争関連事象に少しずつ近づいている。昨年末国家安全保障戦略と称する3文書を成立させた。その中には反撃能力と称して敵基地攻撃能力を有することを公約して、また一歩戦争へ踏み出した。先ず、身勝手に防衛予算を大幅に増額した。そして、去る5日には、自民・公明両党の間で防衛装備移転3原則の要件緩和について合意した。殺傷能力のある武器輸出に関し、それを認めようとの考えである。そして今前向きに検討しているのは、前記のNATO東京事務所設置計画である。この様子では、いずれ1967年に公表された「核は保有しない、核は製造もしない、核は持ち込まない」との非核3原則も危ういものである。戦争の怖さを知らない岸田首相以下現自民党首脳陣らは机上で戦争ごっこを楽しんでいるようだが、何せ実戦を臨場感で知らないので、このまま行ったら今にひどい目に遭うことが分かっていない。

 さて、今日は昨日に続き暑かった。このところ九州地方の死傷者を伴った大雨情報が伝えられ、関東でも北部では豪風雨に家屋の屋根が吹き飛ばされたようだ。東京では昨日から蒸し暑い陽気であるが、今日八王子市内では、39.1℃の猛暑日となり、これは全国でも今年最高気温となった。当分の間熱中症が心配である。気を付けよう。

2023年7月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com