5832.2023年8月10日(木) 終戦直後から続いたGHQの報道管制

 6日「広島原爆の日」の本ブログに子どものころは原爆投下後の被災地の惨状についてはほとんど知らなかったと書いた。当時は広島、長崎に原爆が投下され、大きな被害を出してそれが終戦へ直結したとの単純な理解だった。小学校5,6年生時の恩師は、ちょうど戦闘中だった朝鮮戦争については随分話してくれたが、原爆の被害などについてはほとんど語ってはくれなかった。気持ちを込めて生徒に何でも話してくれた恩師が、当時広島や長崎の被災者の焼けただれた惨めな姿については話してくれなかった。それが昨夜のNHK「歴史探偵」で分かった。終戦から6年間は連合軍総司令部(GHQ )の報道統制により、被災地の実情についてはメディアの報道に規制があったからだと知った。それ故恩師も実情を知らず、我々小学生には話してくれなかったのだと推察出来た。ありのままの現実を伝えてアメリカに対する非難が高まるのを警戒したGHQの姑息な対日占領政策が、報道の自由、言論の自由を拘束していたのである。「歴史探偵」の中で、アメリカ国内向けのフィルムが紹介されたが、原爆が投下されても屋内へ逃げ込むか、頭から衣類を被り防護するようにと宣伝していて、放射能の危険性なんかまったく伝えない身勝手なフィルムだと知り、アメリカ人の利己的で他国人への思いやりとか、配慮がまったく見られないことに、今更ながら驚き憤慨している。今漸くワシントンにあるスミソニアン博物館内に広島と長崎の原爆被災地の残酷な写真を展示することが決まったが、アメリカは常にロシアや中国の原子力核開発にブレーキをかけることを要求しているが、自らを律して核廃絶の行動の先頭に立って核廃棄をやって欲しいと願う。それが、原爆を世界で唯一使用し、悲惨な惨禍をもたらした当事者としてなすべき責任であると思う。

 昨日のブログに取り上げた麻生太郎・自民党副総裁の中台間の戦争を煽るかのような台北市内での演説に対して、早速中国外務省が「日本の政治家が勝手なことを言い、台湾海峡情勢の緊張を騒ぎ立て、対立をあおった」と批判した。そのうえで日本の政治家が台湾問題についてつべこべ言う資格などないと手厳しいパンチを食らった。出過ぎた行為であるし当然だと思う。しかし、自民党内には麻生発言を言うべきことを言ったと評価する声もあるようで、現状では自民党内の右傾化現象は留まらず、その攻撃的な論陣は極めて危険である。

 さて、先日元テレビ会社政治部長だった知人から、1枚の美術展の招待券を送っていただいたので鑑賞に出かけた。それは「第25回文化人・芸能人の多才な美術展2023」と題する作品展で、銀座の‘TOKYU PLAZA’で開催された。安倍元首相や岸田首相も出品している。その2人の作品を正面から見つめ監視する場所に知人の水彩画が飾ってあった。著名な政治家、芸能人、スポーツ選手ら95名の出品が展示されている。中々興味深い作品が多く、中でも入口に飾られていた、Kazu Hiroが制作した人間の頭と手を優勝カップのような台に載せた作品には度肝を抜かれた。やや大きいが本物の頭と手と全く同じである。パンフレットの表紙にも飾られているが、作者はこれまでアカデミー賞を2度も受賞している芸術家である。多岐に亙る芸術品をもっと多くの人々に見てもらった方が良いと思うほどであり、新聞社の協力を得たらどうかと思っている。来年も鑑賞出来ることを楽しみにしている。

2023年8月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5831.2023年8月9日(水) 長崎原爆記念日と低次元の麻生発言・日大首脳陣

 6日の広島原爆の日に続き、今日は世界で2番目の原爆投下78年目を迎えた長崎の原爆記念日である。6日(広島原爆投下)+9日(長崎原爆投下)=15日(終戦)を辿って終戦、否敗戦を迎えた。生憎台風6号が長崎周辺を回遊しているために平和公園内で予定されていた平和祈念式典は、60年ぶりに屋内の「出島メッセ長崎」で行われ、岸田首相をはじめ、各国の要人も出席しないことになった。首相からはビデオ・メッセージが送られてきた。発信力も小さくなり規模も縮小され被爆者にとっては悲しく寂しい1日であろう。

 この原爆投下に合わせて核使用反対の動きがある中で、昨日台湾を訪問した麻生太郎・自民党副総裁が現地で講演し、とんでもない発言をした。台湾有事を念頭に蔡英文総統ら台湾政府の幹部を前に「お金をかけて防衛力を持っているだけではだめで、いざとなったら台湾防衛のために使う」と述べ、「日本、台湾、米国をはじめとした有志国は強い抑止力を機能させる覚悟が求められている。戦う覚悟だ」と強調したというから、この御仁は元々自己制御が利かない政治家であるが、憲法違反を物ともせず、日中平和友好条約すら一顧だにしない勢いである。この発言に対して批判的な声があちこちで上がっている。「戦うのは我々現役世代。勝手なリップサービスは迷惑極まりない。政治家は戦争を防ぐべく存在している」、「本当に迷惑なジジイやね。自分が竹槍持って戦う分には勝手にしろだが、他人を巻き込まないでほしい」など至極当然なコメントである。更に調子に乗る副総裁は、来年1月の台湾総統選に関し、「台湾はきちんとした人を選ばないと、台湾の存在が危なくなる」と当該国の外交について余計な口出しまでした。案の定今夕の朝日「素粒子」に「82歳の麻生氏が『戦う覚悟だ』と。いつの世も戦場に行かぬ人が軽々しく言い募る」と皮肉を込めて取り上げられている。戦争を知らない人は、戦争の怖さというものを臨場感では分らないものだ。だからちょっとでも右へ傾くと好戦的な発言が後から後から飛び出してくる。こういう憲法で最も重要な武器を放棄して戦争をしないと約束した第9条の精神を理解しようともせずに、戦争好きな政治家が国会で活動するのは国民にとって危険であり、不幸であり、不条理であると言える。どうしてこんな知性のない政治家が一時的であったにせよ、首相まで務めることが出来たのだろうか。年齢的にももう引退しても良い時期ではないか。さっさと表舞台から去りなさい!

 さて、昨日日大アメフト部員の大麻及び覚せい剤所持により逮捕された事件に関する記者会見で、出席した日大林真理子理事長、酒井健夫学長、澤田康広副学長らの言動があまりにも稚拙で不評だった。林理事長の2人に対する遠慮がちの発言や、自らが応えるべき質問を副学長に振ったのが目立って、あるジャーナリストは「小説家出身であるにもかかわらず、あまりにも言葉足らずの部分が目立ったのは残念だった」と述べていた。日ごろより肝心なことは耳に入れられていないことが分かる。理事長はお飾りとの声に憤慨していたが、そう見られるのは会見を見てみれば分かる。

 今日になって知ったことだが、澤田副学長は日大法学部を卒業して、かつては検事を務めていたことが分かった。それにしては、大麻らしき物体を見つけても直ぐには警察に届けることをしなかったことなど、検事らしき行動が見られなかったことについて、多くの人々が首を傾げている。この様子では、田中英壽前理事長時代の学園経営から一歩も進歩していない印象を受ける。今度はどんな組織改正と人事の刷新を行うのだろうか。日大の前途は多難である。

2023年8月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5830.2023年8月8日(火) 人間ドックの結果、エコーとホルター心電図を

 今月1日に慶応病院で恒例の人間ドックを受診したが、格別大きな問題となるような症状はなかった。ただ1点だけ、心臓に不整脈が見られるので、かかりつけの内科医か、慶応病院で詳しく検査した方が良いとアドバイスされ、去る3日にかかりつけの森内科へ1か月ぶりに受診に行き、どうすべきかを相談したところ心電図を撮った資料が慶応にあるので、慶応で診てもらった方が良いでしょうとご回答いただいた。直ぐに慶応病院で今日の診断を予約してもらった。

 今日出かけたのは慶応病院循環器内科だった。40歳ぐらいの木村雄弘医師が担当してくれた。人間ドックの資料をパソコンに映し出しながら、不整脈ではあるが、これが頭部へ届くと脳梗塞の恐れもあるので、もう少し心電図でチェックしたいというお話だった。お手元にあるのは心電図ではないですかと尋ねたところ、これは瞬間的に抑えた数値で長時間に亙る流動的で精密な心電図を撮るホルター心電図検査を行いたいということから、再来週2日間をかけて心電図を撮るためにエコー検査とホルター心電図検査を行うことになった。その間血液が固まるのが心配なので、血液サラサラの薬・リクシアナOD30㎎錠を毎日1錠ずつ服用するように言われた。そしてそのほぼ1か月後に最終的診断を仰ぐことになった。心電図の結果が吉と出るか、凶となるか分からないが、心配ではあっても早めに症状を発見出来たのは、幸運だったと思うようになればいい。

 それにしても今日驚いたことがあった。それは記入を求められた問診表の2つの質問である。「これまでの記入した性と今の性と違うか?」と「現在までの性が変わることはあるか?」という質問だった。これまでこんな質問を受けたことはなかったので唖然としたが、常識的に応えた。これも時代性であろうか、性同一性などが世界中の大きな話題となっているからだろう。

 さて午後3時ごろ日大田中真理子理事長、酒井健夫学長らが、日大アメフト部員が大麻と覚せい剤を隠し持って1部員が逮捕された事件について釈明記者会見を開いた。最も厳しく糾弾されるのは、当然理事長である林真理子氏である。お飾りのような存在で、このような事象が伝えられていなかったことが不幸に拍車をかけた。林理事長は、お飾りとの報道について、残念に思っていると述べたが、昨年10月にアメフト部の学生が大麻を使用している疑いがあると保護者から調査を求められ、大学が聞き取り調査を行った結果は確認されなかったという。ただ、今年6月にアメフト部で大麻を使用している可能性があると警視庁から連絡があり、調査をしたが、違法薬物は発見されなかったという。だが、7月6日所有者不明の「茶葉」のようなものが入った袋が見つかった。ただ、これを警視庁に報告したのは、12日後の7月18日だった。

 これだけ怪しいとの情報を入手しながら、日大内で徹底的に調査をしたとは思えないし、警察に前向きに相談したとも思えない。こういう不審な事件が次々に明るみに出る。その都度大学は毅然とした対応をしていない。お飾りはともかく、林理事長は大事な情報を正確に把握していないことが何となく分かる。こんな対応をしているようでは、再起を期して出直した筈の日大は世間の信用を回復出来ないだろう。

2023年8月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5829.2023年8月7日(月) 埼玉県知事選の投票率が低い原因は?

 連日日本各地は猛暑と暴風雨に襲われているが、今月初め以来台風6号の襲来に被害を被った沖縄地方では、それがUターンして再び近海が台風に荒らされている。今も向きを北に代え九州及び西日本方面を視野に入れているようだ。沖縄では昨日線状降水帯が発生し、それは今日夜にかけて奄美大島、九州地方にも現れた。暑いばかりの関東地方にも少し雨の恵みがないものかと願っていたが、今夜辺りから雨模様となり、今週後半には、恵みの雨が降りそうだ。

 ついては、九州方面への台風の接近を考慮して、長崎市は9日に予定していた原爆犠牲者を悼む平和祈念式典の会場を平和公園から60年ぶりに屋内に変更する予定とし、岸田首相も危機管理や台風による交通インフラの懸念で欠席することに決まった。この長崎の式典は、正式には「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」といい、略して長崎平和祈念式典と呼ばれている。一方で、広島の場合は、「広島市原爆死没者慰霊式並びに平和記念式」と呼ばれ、略して平和記念式典といわれているが、広島は「記念」、長崎は「祈念」と別の文字を使用している所以がよく分からない。
 話題は一転するが、昨日行われた埼玉県知事選で現職の大野元裕知事が再選された。ところがその投票率たるや意外にも戦後全国で実施された都道府県知事選で最低の23.76%だった。東京に近く都内へ通勤するサラリーマンが多く、インテリ層が多く居住する埼玉県の投票率がこれほど低いとは意外だった。これには有権者だけの行動ばかりではなく、猛暑という天敵が立ちはだかったのではないかとも考えている。だが、2011年の同じ埼玉県知事選の投票率(24.89%)が、今回の投票率によって破られるまではやはり全国で最低だったことを考えると、そこには埼玉県民特有の選挙に対する見方や思いがあるのではないかと考えている。立候補者が必ずしも有名人でなかったこともあるだろうし、最初から勝負が分かっていたことも原因として考えられる。結局教育レベルが高く、若い世代が多く住む埼玉県の県民が、国民の義務である選挙権を行使しないというのは理解に苦しむが、国及び県の意向に沿えない住民が多いということであろう。この問題は単純に一過性で済ませられるものではなく、埼玉県民の意識や良識も疑わせる現象であり、埼玉県としても真剣に調査をして投票率低下の原因を究明し、それを高める対策を検討すべしであると思う。今回圧勝して再選された大野知事は、今回投票しなかった有権者のX%の人々が自分に投票しなかった場合には、自身が落選した可能性もあると冷静に捉え、全体の投票率向上のために何をなすべきか、今後県内の投票率を上げるための工夫を凝らす責任があると思う。

 因みに埼玉県知事選に次いで、過去低投票率だったのは、茨城県、千葉県、栃木県とワースト3は軒並み関東圏である。東京都は3位で1位は秋田県、2位は山形県で東北県勢が上位にいるのは、やや意外な感がする。東京都の投票率が高いのは、話題の著名人が立候補するケースが多いせいでもある。ともあれ如何なる選挙であれ、公明公正であるなら、多くの有権者が関心を持ち、投票所へ足を向けて投票率の上昇が望まれる。

2023年8月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5828.2023年8月6日(日) 広島原爆記念日、核廃絶は遅々として進まず。

 今朝の朝日新聞に「第九条の会ヒロシマ」が全面意見広告を掲出した。その意見広告では、こういうことを主張している。少々長いが、以下に引用してみたい。

 「1945年8月6日8時15分 米軍は広島に原子爆弾を投下。43秒後、上空600mで爆発。それは1000000℃超えの火球となり、熱線を放射して約10秒間輝き続けた。爆心地は約3000℃~4000℃。発生した衝撃波の気圧は爆心地から500m地点で11t/㎡。秒速の爆風は中心部の空気をさらい、のちに逆方向に吹き戻された。爆心地から2.5㎞地点の物体にまで自然着火した炎は午前10時頃から午後2~3時頃を頂点に、終日、天を焦がす勢いで燃え続けた」。原爆の衝撃が如何に激しいものだったか、想像するより仕方がない。

 78年前の今日午前8時15分に広島へ世界で初めて原子爆弾が投下され、市内には一瞬にして破壊と狂乱の地獄が襲った。一発の爆弾によって広島市民35万人のうち、14万人が瞬時に亡くなった。この1年間に命を落とした人は5,320人で、これまでに原爆関連死者は約34万人に上がる。戦後の日本経済の発展もあり、広島市民をはじめ、国民の努力により原爆投下の市街は表面上蘇ったように見えるが、心の傷跡は消えるものではない。

 今朝広島市内の平和記念公園で開かれた平和記念式典では、ピカドンの時間に合わせて弔魂の鐘が鳴らされ出席者が黙とうを捧げた。式典には海外から過去最多の111か国の代表が出席した。

 地元広島出身の岸田首相の挨拶は、そつなく2度と悲劇を繰り返さないために、平和のために努力すると誓っていたが、過去の首相挨拶は皆揃って同じ文言を繰り返している。しかし、永遠に誓った筈の核廃絶の動きは一向に前進していない。今から半世紀余も前に国会で決議した「非核3原則」で核の被害を被ることはないと安易に考える政治家が、アメリカの核の傘の下で守られているとの妄想に捉われ、アメリカに気を遣い積極的に核廃絶への行動を起こそうとしないからだ。

 一方、松井一實・広島市長は最初の平和宣言で「核抑止論は破綻していることを直視する必要がある」と強調した。そして「各国の為政者には核による威嚇を直ちに停止し、安全保障体制の構築へ一歩踏み出すよう」求めた。現在のウクライナの戦況を考えると、ロシアはウクライナが一歩でもロシア領内を攻撃すれば、核の使用も辞さないと威嚇的な発言をしている。他方、現在の岸田政権の外交戦略から考えれば、日本は日米同盟を重視するあまりアメリカに協調的な行動を取ることしか考えていないようで、残念ながら広島県民や多くの国民の望みは当面期待薄であると思う。

 こうした平和を願う国家的行事が厳粛に行われている一方で、今日甲子園球場では晴天下に夏の全国高校野球大会開会式が行われ大会が始まった。若々しい高校生がグランドを元気よく行進し、スタンドから大きな拍手が起きる光景は、実に平和そのものである。このように何の不安もなくスポーツを楽しめるというのが平和の有難いところである。ちょうど70年前の1953年の中学3年時に開会式を甲子園のネット裏から見ていたものだ。あのころは広島の惨状について詳しくは知らず、目の前の野球に夢中だった。あの時代が懐かしい。

2023年8月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5827.2023年8月5日(土) 日大理事長は面白そうだと興味半分の林真理子氏

 昨日のブログ後段に取り上げた日大アメフト部学生寮内から大麻・覚せい剤が見つかった事件は、その後3年生レギュラー部員が所有していたとして逮捕され、その部員の名前も公表された。

 実は、今年5月で休刊となった「週刊朝日」最終号の「休刊特別増大号」に28年間もの長期に亘り連載されていた、「マリコのゲストコレクション」対談の最終回で対談したのが、ゲストのエッセイスト阿川佐和子氏とホステス役で今話題の林真理子・日大理事長だった。その対談の冒頭で、阿川氏が林氏に「エッセイなどの連載の他に、日本文藝家協会理事長を務めて超多忙なのに、日大理事長なんてそんなに大変なことを引き受けたのですか」と尋ねた。それに対する林理事長の答えが不真面目というか、不誠実であると感じた。「だっておもしろそうじゃないですか。阿川さんもどうですか~」だった。況して長年に亘ってやくざ気質の田中英壽・前理事長が組織、職員ともに牛耳っていた大組織を、その実態を知らず組織で勤務経験のない林理事長がそんなに簡単に改革出来るわけがない。林理事長はこんな甘ったれた気持ちでマンモス大学日大の理事長に収まったのである。はたして林理事長が話したように理事長職はそんなに面白いのだろうか。この数日間のメディアで伝えられる様子から察するととてもそうは思えない。むしろ林理事長は神棚に祭り上げられ、大学の運営は実質的には学長以下の幹部が理事長に相談することもなく、行われていたというのが本当のところではないだろうか。日大は付属校も全国に数多く抱えるマンモス大学であり、その割にはあまりにも軽々に考えているのではないかと思う。因みに明日から始まる全国高校野球大会出場校49校のうち日大付属高校は実に4校にもなる。

 8日の記者会見では、もう少し詳細を把握したうえで林理事長は会見に臨むと思うが、日大内に度々起こる不祥事を根絶するには、トップが遊び感覚では並大抵のことではうまく運営出来る筈がない。今後捜査が進められ日大も真剣に反省のうえに、不祥事が再発しないようしっかりした防止策を講じる必要がある。

 さて、今日も朝から猛暑である。全国40都府県に熱中症警戒アラートが発せられた。福島県伊達市では最高気温が40℃に達し、全国で今年初の酷暑日となった。福島県内で40℃になったのは観測史上初めてのことである。東京都内でも35.9℃の猛暑日となった。これで東京都では猛暑日が今年16日目となり、過去最多タイとなった。

 その反面、沖縄県に相当な被害を与えて東シナ海へ抜けた台風6号が、向きを変え沖縄、鹿児島、奄美大島の一部を暴風域に巻き込みながら再び接近して明日には線状降水帯が発生する恐れがある。奄美大島は最大瞬間風速45mを記録している。この勢いは衰えず、東日本、東海地方に押し寄せ、来週火曜日辺りから東京地方も降雨が襲来すると予報されている。

2023年8月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5826.2023年8月4日(金) 地球は夏と冬だけの1年に2つの季節に

 沖縄が台風6号の影響を受け、暴風雨に襲われてんてこ舞いだったようだ。風雨が激しくまるまる2日間すべての航空便が運航を中止して、夏休みに家族連れで訪れた観光客も家へ帰ることが出来なくなってしまった。停電による不自由さに加えて空海路の物資輸送が出来ないこともあり沖縄諸島には食料品が不足して、県民は大分窮屈な生活を強いられていた。明後日から始まる夏の高校野球大会に出場する沖縄尚学高校野球部員も、漸く昨日になって臨時便で甲子園へ向かったという状態だった。中には、東京へ帰るのに偶々予約が取れた高知便で高知へ渡り、陸路大阪へ出て新幹線で東京へ帰るという家族連れもいた。心配なのは、一旦西方へ過ぎ去った台風6号が東シナ海洋上から季節風に乗って向きを東方に変え、再び沖縄に上陸する可能性があるということである。これまで台風が連続的に襲来してもそれは別の台風だったが、今回のように同じ台風が向きを変えて再び上陸するようなケースは恐らく初めてではないだろうか。

 一方で豪雨、他方で猛暑のパターンとなり、東京は昨日も今日も暑い1日となったが、昨晩のテレビ朝日「報道ステーション」に出演した立花義裕・三重大学教授が、今後夏は益々暑く長くなり、そのしわ寄せで春と秋の期間が短くなって、いずれ1年が夏と冬の2つの季節になると話されたのには驚いた。大越健介メインキャスターをはじめ、他のレギュラーメンバーも呆気にとられた表情をしていたのが、何とも印象的だった。世界各国が地球温暖化防止に一丸となって結束が出来ない現状では、温暖化、灼熱化現象はこのまま止まることもなく、人類が炎暑の中で丸焦げになるのも時間の問題かも知れない。

 さて、芸能人やタレントらの覚せい剤使用がしばしば話題になるが、今度は選りによって大学の運動部で大麻・覚せい剤が見つかった。それは日大アメリカン・フットボール部の学生寮内だった。大学から連絡を受けた警視庁が、家宅捜索をした結果見つけたものである。日大アメフト部と言えば強豪校として知られ、これまでに日本選手権「ライスボウル」をはじめ、大学日本一の「甲子園ボウル」で度々頂点を極めている。だが、スキャンダルも度々発生し、5年前には関学大の選手に悪質なタックルをして負傷させ、指導体制などが問われた。大学自体としても2年前に日大病院建て替え工事に関して当時の田中理事長が背任事件で糾弾され、理事長は所得税法違反で有罪確定となり、文科相の日大への私学助成金も不交付となった。その反省に立ち返り組織改革に取り組み、権力を独り占めにしていた田中前理事長から、一切しがらみのない作家林真理子氏が替わって理事長に就任した。

 しかし、一昨日林理事長のインタビュー会見では、理事長はほとんどこの問題に関して知らないように思え、長年続いた田中前理事長当時の独裁体制による悪習が残っている印象を受けた。敢えて言うなら林理事長はお飾りで、実質的には経営に深くコミットしておらず浮いているような感じを受けた。日大は、2年前に懲りた筈の世間からの批判、非難を正面から受け止めず、再び過去の悪しき組織、体制のまま運営されているとように思える。テレビで有識者のコメントも林理事長に対して厳しいものだった。

 これでは、また同じようなスキャンダルが学内で起きるのではないかと懸念している。取り敢えず、来る8日に理事長と酒井健夫学長が記者会見を開くというが、どんな応答が行われるか、視聴者を納得させる説明をして欲しいものである。

2023年8月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5825.2023年8月3日(木) トランプ氏3度目の起訴、アメリカの堕落と劣化

 民主主義国アメリカの大統領職を1期全うし、今また2度目の大統領を目指す議員がこれほど民主主義を蔑ろにするような行為を度々実行するとは、誰しも想像もつかなかった。ところが「俺が!俺が!」の自意識過剰のトランプ前大統領は、恥ずかし気もなく3度も刑事事件に問われ、いずれも起訴されたのである。

 この好い加減な人物の周囲には、彼を大統領へ押し上げようとする非民主的輩が大勢いるというのが、アメリカ民主主義社会の根本的な欠陥であり、とても理解出来ないところである。

 一昨日トランプ前大統領が連邦地裁に起訴された。もちろん過去に大統領だったような人物が起訴されるような不祥事はこれまで一切なかった。名誉ある大統領職を汚した「罪人」とも「悪人」とも言える。

 そもそもこの一連の蛮行は、2020年の大統領選に自信満々で臨んだトランプ氏が、民主党候補者バイデン氏に敗れそうになり投票日後まもなく、投票に不正があったと喚きだしたことが発端である。そのために当時のペンス副大統領にバイデン氏の勝利を承認しないよう圧力をかけたことが最初の起訴となった。更に21年1月前年の選挙は「不正選挙」だったと虚偽の主張をして支持者をワシントンの連邦議会に向かわせ議事堂を襲撃した。これが2度目の起訴となった。そして、選挙による平和的な権力の移行という民主主義の根幹を、大統領が自ら踏みにじる行為が問われた。それが3番目の起訴へ繋がった。トランプ氏には、この他にも不倫の口止め料を巡る虚偽記載のスキャンダル、フロリダの別荘へ持ち出した機密文書事件などでも世間を騒がせた。

 以上はトランプ氏に対する虚偽や、作為、隠蔽等々のモラル面が暴かれた例だが、問題はもっと深部にある。それは、トランプ氏の常人とも思えぬ人間性に多くの支持者がまつわりついていることである。彼らもトランプ氏同様に人間性に問題を抱えた人たちが多いと想像するが、一番好ましくないと思われるのは、自分たち、或いは自分と考えが合わない人たちを差別することである。それは黒人層や、移民に対して厳しい見方をすることへ行き着いている点である。

 懸念されるのは、今共和党内の大統領候補者として一番有力なのが、トランプ氏であることであり、とても理解することが出来ない。もし仮に再びバイデン大統領と選挙で争ってトランプ氏が勝ったら、冒頭自身に対する起訴を取り下げ、非民主主義的リーダーが超大国アメリカを統治して、リンカーン大統領の理想は崩れ、人種差別感をむき出しにして国際社会に顔を晒すことになる。

 我々としては外野席から声をかけるようなものだが、何とかトランプ氏が選挙で敗れ、もう政治の世界へ顔を出さないで欲しいと願うばかりである。同時に強く感じるのは、アメリカ人が今や民主主義が分からなくなり、大分病んでいるということである。

2023年8月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5824.2023年8月2日(水) 今年7月の猛暑は過去最高、8月は?

 昨日は日中ほとんど病院の建物内にいたため、一時的な降雨がさほど凄いものとは思っていなかったが、テレビ画面で観るとそれまで猛暑に襲われていた関東各地では局地的に激しい風雨が襲い、ゲリラ雷雨と言われるほど激しいものだった。沖縄では台風6号の影響もあり暴風雨に襲われ、夏休みに入り大勢滞在していた観光客が、外へ出られず、沖縄発着の航空便は今日も全便欠航となった。

 ともかく今年の夏は随分暑いと感じたが、7月の暑さは45年ぶりに最高平均気温を更新して25.96℃を記録した。それどころか、過去120年間で、今年7月は観測史上最も平均気温が高い1か月だったという。7月の平均気温は45年前より1.5℃ほど上がったが、特に2000年以降に急に上がり始めている。

 こういう統計もある。これらの数値は全国の観測地点の平均値であるが、都市化の影響の大きい東京都千代田区、大阪市中央区、名古屋市千種区、福岡市中央区の大都市4観測地点だけの調査なら、今年7月の平均気温は全国15地点の平均値25.96℃より3℃近くも暑い28.84℃だった。更にアスファルト道路上などでは照り返しが強く地上すれすれの直射日光が当たるような場所では、正式に観測された気温より20℃程度高いというから、小さな子どもたちや、乳母車の赤ちゃんにとっては熱波であろう。心配なのは、気象庁係官が、「日本は8月が最も暑く、今年は例年に比べても高温になる予報だ」と述べていることである。先日グテーレス国連事務総長が、地球沸騰化の時代に入ったと語ったが、このままの状態では毎夏蒸し風呂に入るようなものである。愚かな世界の政治家どもは、核開発競争には熱心だが、地球温暖化防止対策には口先ばかりで一向に具体的な対策を踏み出そうとしない。いずれ皆石川五右衛門になることだろう。

 さて、時の経過や、ロシアのウクライナ侵攻などで人々の関心が薄れつつあるが、昨日でクーデター発生から2年半が経過して未だ事態が解決へ向かおうとしないミヤンマーで、ミンアウンフライン国軍最高司令官が首を傾げるような決定を下した。それはミヤンマー国軍が拘束した民主化運動指導者アウンサンスーチー氏に対して、33年の刑期を27年に減刑する恩赦を与えると発表したのである。どういうつもりで国軍がこの時期にスーチー氏に無意味で非情な恩赦を決定したのか理解に苦しむ。まったく茶番である。

 そもそも国民から圧倒的な支持を得た国民民主連盟(NLD)の指導者として、スーチー氏は国家顧問在任中に国軍の軍事クーデターによって理不尽にも身柄を拘束されたまま、今日までその居場所すら分からない状態である。世界中から非難を浴びた国軍は、この期に及んで一方的にスーチー氏に科した刑罰を減刑することによって、国軍の寛大さを示して市民の抵抗を和らげる狙いと受け取られているようだが、あまりにも現実離れした対応であり、その意図が不明である。現在78歳のスーチー氏の刑期を33年から27年に短縮したところで、スーチー氏は刑期を終えれば105歳となっており、今釈放しなければまったく意味はない。

 世界が非難するこのスーチー氏の身柄拘束に対して、世界の良識はまったく生かされていない。スーチー氏解放について、世界はもっと実行力のある行動を起こすよう広く訴えるべきではないだろうか。

2023年8月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5823.2023年8月1日(火) 人生を前向きにしてくれる人間ドック

 今日は慶応病院予防医療センターで人間ドックの受診日である。今朝早めに起きたらベランダに雨滴が随分残っており、昨晩雨が降ったことを知った。こんなことなら昨日暑い中を庭の樹木に散水しなくても良かったかなぁと思っている。降雨のせいもあり朝からいつもより大分涼しい。慶応病院へは予約時間の15分前に着いた。80歳を越えたら身内が誰かひとり付き添わなければいけない。この2年間はコロナ渦のせいでひとりで出かけたが、今日は妻を同伴した。例年のことでもあり、病院には私の検査に関する過去11年間の資料があり、今日1回だけの数値によるコンサルティングではなく、数値の変化に対する体調の傾向なり、予想なりを話してもらえる。特に最後に妻を交えて総合的な話し合いをした医師からは、かかりつけの医師との連絡方まで話し合い、大変有意義だったと思う。指摘されたのは、静脈に不整脈が見られるとのことで、かかりつけの内科医と今後の方針を話し合うことである。体力の衰えはあるが、全般的には安全圏内ということだった。3週間後に送られてくる詳しい調査結果資料を、かかりつけの各医師にお示ししてそれぞれの問題点を話し合うようアドバイスされた。

 今日の検査の中で、食堂、胃、十二指腸の内視鏡による検査で口内の麻酔をかけてベッドに横たわり作業が終わった時、口から内視鏡の管を抜き出した際担当医師から反応が中々好いですよとおだてられたことは嬉しかった。私も口外へゲロを吐き出すかも知れないと思っていたが、それはなく順調に写真が撮れたと仰っていただいたことである。

 取り敢えず懸案事項をクリアしてホッとしたところである。ここの人間ドックは、清潔で関係者は皆親切で丁寧であり、他の医療情報も併せて相談に乗っていただけるので、心強く、症状はチェックしてもらえるし、自身の健康維持のためには必要なことだと思っている。ただ、若干コストがかかるが、健康な生活のために安心出来るところが大きい。

 病院の屋上階にあるレストランでランチを食べていると目の前には神宮界隈の巨大なスポーツ施設がいくつも見ることが出来る。国立競技場、神宮野球場、秩父宮ラグビー場に、今話題の神宮周辺の伐採予定の樹木の緑が目に優しい。とその時である。目の前のガラス越しに、突然ところどころ雷鳴が轟き出した。都内各地で正午過ぎに突然のように激しい雨と雷の音でゲリラ雷雨が襲ったと伝えられた。東京都内では実に久し振りの降雨である。

 ところで来年から予防医療センターが、病院本部のある信濃町から麻布の六本木ヒルズへ場所を替えるという。2012年の今日開設して以来12年間に亘って通い続けたこの人間ドックを扱う予防医療センターは、生きるための元気と前向きな生活のためのバイタリティーを与えてくれる。齢を重ねてやや健康面では不安があるが、それが何と言っても有難い。

2023年8月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com