6198.2024年8月1日(木) ハリス氏を差別、誹謗中傷するトランプ氏

 昨今の激しい気象の変化に人々の心情は目の回るような気持ちでいると思う。地域によって猛暑と豪雨が襲い、それぞれ大きな被害を与えている。昨夜は、都内23区にも6年ぶりの記録的短時間大雨情報が発表されたが、世田谷区ではそれほど大量の降雨はなかった。そして今日も朝から暑く、テレビでは危険なほどの暑さになると警告している。

 パリ・オリンピックも佳境に入り、日本選手のメダル獲得もあって盛り上がっている。今回の五輪を観て気になった点がある。それは審判の不審な判定とそれを誘うような疑惑的なプレイである。かつてシドニー五輪で柔道の篠原信一選手が明らかな誤審により金ではなく、銀メダルに終わったことがある。今大会も誤審ではないかと思える判定が気になった。他にもバレーボールや、バスケットで首を傾げるような判定がいくつかあった。確認のためにビデオでプレイを再現しているが、これとて視点によって見方は分かれる。それでも選手たちは不満を抑えて判定を受け入れているが、年々この種の微妙な判定は難しくなるばかりである。

 さて、アメリカの大統領選でバイデン大統領に代わってハリス副大統領が民主党の候補者に正式に指名されようとしているが、バイデン氏が大統領選から撤退を表明した時は、ハリス氏にはそれほど強い支持はなかった。それが日を追うごとに支持率が上がり、当初はトランプ氏もハリス氏はバイデン氏より戦いやすいと意にも介さないような口ぶりだった。しかし、ハリス氏がごく当たり前の正統的な論調で持論を訴えたことが、受けて支持率は徐々に上がって行った。トランプ氏の形勢は日に日に悪くなっている。流石にこの流れにトランプ氏も危機感を覚えたのだろうか、真向からハリス氏を批判し始めた。

 そんな時に昨日全米黒人記者協会の年次総会で登壇したトランプ氏は、司会の黒人女性記者の質問を受け、露骨にハリス氏をこき下ろした。ハリス氏は父親がジャマイカ人で、母親がインド系の移民であることを承知のうえで、「彼女が黒人だったことは知らなかった。それが突然黒人になって今では黒人と思われたがっている」とハリス氏の出自を侮蔑的に述べた。流石に共和党内からもハリス氏の人種的背景に疑問を呈したことは賢明ではないと指摘し、今後出自で攻めずに、政策課題で攻撃するべきだと声が強い。それにしても「全米黒人記者協会」などという黒人記者だけの協会があること自体、差別を意識させるが、これもメディアの間にも差別感があるということだろう。

 人種に限らず、多くの偏見と差別感を抱いているトランプ氏が、相手に対して悪口雑言をぶちまけるような差別的な言動を繰り返しているようでは、今後トランプ有利の流れは、逆転するだろう。もうすでにトランプ氏が「もし大統領になったら」との比喩的ワード「もしトラ」が、あまり使用されなくなったという。

 我々部外者の目から見ても、ハリス氏の方が「差別」、「対立」、「分断」などの視点、また人格的に見てもよほどアメリカ大統領に相応しいように思える。大統領選まで残り3か月余りであるが、これからもトランプ氏がハリス氏のアラ探しをして、差別と非難を繰り返すだろう。その一方で、ハリス氏は政策を真面目に訴えるだろう。さあて、どちらがアメリカ人にとってはプラスに働くのだろうか。

2024年8月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6197.2024年7月31日(水) コロナの再流行と全面戦争発展の懸念

 コロナ感染から10日後に通いつけの内科医から一応コロナは解消されたが、当分外出などは控えるよう忠告された。その時咳と痰が出ることをお話して、2種の咳止め服用薬1週間分をいただいた。それから半月が経過したが、今も咳は止まらず少々難儀している。

 実は明日の人間ドック検査の数日前、病院にコロナに感染した経過と現状を伝えて現在服用している薬と現在の症状を話したところ、しばらくして折り返し病院から連絡があり、明日の検査を21日に延期することになった。コロナに感染すると厄介なことになる。止むを得ないので、21日に昨年までの信濃町の慶應病院ではなく、今年は麻布台ヒルズ内へ移転した慶應病院予防医療センターへ検診に行くことになった。昨年のドック検査では、心臓に不整脈が見られるとの診察結果により、その後信濃町慶応病院循環器内科で心電図検査の結果、やはり不整脈があるということから、現在定期的に心電図検査を受けている。今年の検査で新たな症状が見つからないことを願っている。

 さて、ウクライナ戦線も激戦が続き、パレスチナ・ガザ地区に対するイスラエル軍の容赦ない空爆により難民たちが生存の危機に晒されている。後者については、戦闘地域が拡大し、レバノンの首都ベイルートに拠点を置くヒズボラを攻撃の的にしてイスラエル空軍は昨日ベイルートを攻撃し、ヒズボラの幹部を殺害したと発表した。ヒズボラは、イスラエルと全面戦争を厭わないと宣言している。そこへ今日イスラム組織ハマスが、ハニーヤ最高幹部がイランの首都テヘランでイスラエルの攻撃により死亡したと発表した。昨日行われたイラン新大統領の宣誓式に出席するためにイランを訪問した翌日の災難である。これで、イスラエルに抵抗するハマス、ヒズボラ、或いはイラン革命防衛隊との抗争は益々激しさを加え、正面から向かい合う全面戦争に発展しかねない事態も予想される。ここまでくると大国と言われる国々の影響力も頼りにならず、弱いものだと思わざるを得ない。

 こういう生々しく緊張した戦闘地域とは遥かに離れているが、去る28日に行われた中米のベネズエラ大統領選の結果に不正があったと多くの国際機関が問題視している。2013年に発足した反米左派の現大統領マドゥーロ政権のバラマキ政策により、ベネズエラにハイパー・インフレが起き、GDPはピーク時の25%にまで落ち込み、生活苦や治安の悪化などで多くの国民が国外へ避難した。その数は実に770万人と言われている。ここで今回野党統一候補のゴンザレス氏が国民の不満を背景にマドゥーロ大統領に対抗して立候補した。その支持は、投票日が近付くにつれ高まり、事前の世論調査では大統領を25%も上回る支持を得ていた。ところが、昨日開票の結果、選挙管理委員会はマドゥーロ大統領が、51%の得票により勝利したと発表した。これに対して各国から選挙結果の見直しを求める声が上がっている。野党が各地の投票所に派遣した立会人の調査では、70%:30%でゴンザレス氏が上回ったという。

 これまで独裁的な政治手法により思いのままに国家を操ってきた大統領の言動については、ほとんどの国が信頼していない。大統領に近い左派のブラジル政府ですら、正確なデータが開示されるのを待つとして疑念を抱いている。

 国内に暴動が起きてはいない現実ではあるが、国民の気持ちの中は爆発、暴動一歩手前の懸念がある。マドゥーロ大統領も公明正大に選挙結果をありのままに公表し、国際社会へ向かって正直に審判を受けるべきであると思う。

2024年7月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6196.2024年7月30日(火) アメリカへミサイル移転は憲法違反では?

 政府が国会で野党と話し合うこともなく、また国民に説明することもなく、こっそり事を進めることがしばしばある。中でもとりわけ気になったのは、今回メディアで大きく取り上げられることもなく、防衛省が既定方針のように堂々と「PAC3」と称せられる国内配備型迎撃ミサイルを日本からアメリカへ移転する契約を結んだことである。はっきり言えば、迎撃ミサイルを日本がアメリカへ貸与するということであり、また見方を変えれば、日本がアメリカへ武器を輸出するということでもあり、明らかに憲法に違反する行為であると思う。しかも、その移転契約の裏には、アメリカがウクライナへ武器を支援したことによってアメリカの迎撃ミサイルが不足した背景があり、その内実は日本がアメリカを経由して、ウクライナ戦線へ武器を提供するということである。つまり、日本は実質的にはアメリカの名の下に、最戦線のウクライナ軍に武器・兵器を供給することになる。最近ほとんどの国会議員が戦争の実態を知らない世代となり、戦争を身体の臨場感ではなく、机上のゲーム感覚で考えていることが恐ろしい。今では憲法改正などの議論以前にすでに憲法違反を数々冒しているのだ。

 これについて木原防衛大臣は、「我が国の安全保障や、インド太平洋地域の平和と安定に寄与する防衛装備品の移転の推進に今後も取り組む」と語ったが、これを機に更に理由をこじつけてアメリカの言いなりにアメリカ軍が兵器の不足に困っている場合は、兵器類の提供を前向きに行おうとしているのだ。しかも国民に何ら説明することもなく、当然のように実行しようというのである。

 偶々昨日政府は、2025年度基礎的財政収支(プライマリーバランス)の国家、並びに地方を合わせた黒字化試算を初めて発表した。経費を国債に頼らず税収などで賄えるようにするための試算で、25年度は8千億円の黒字を見込んでいるというが、取らぬ狸の皮算用であろう。都合の好い数字を根拠に、前記のように兵器類をアメリカの兵器産業から購入し、それをアメリカの指示に従い指定の地域へ送るのだ。

 問題なのは、このまま放置すると憲法違反の陰で、政府は防衛予算を益々増額し続けて武器弾薬を買い込み、それがアメリカの戦略構想の下で、戦地へ送られることである。

 因みに過去にも都合の好い試算が行われたことがあった。2001年「骨太の方針」として打ち出されて以降、度々黒字化の目標が掲げられた。しかし、黒字化が実現したことは、バブル景気直後の1991年度のたった1度だけである。まったく以て実現性のない試算を発表したものである。それこそ憲法違反の軍事国家への進捗を隠蔽するための安易な発想に他ならない。

 さて、今日も炎暑の中をパリでは、オリンピックが渦中に入りつつある。昨日までに日本は6個の金メダルを獲得し、参加国中で最多獲得国となった。それこそ過去にはあり得なかったことである。戦後初めて参加したヘルシンキ大会では、金メダルはレスリング・バンタム級の石井庄八選手が獲得した1個だけだった。正に昔日の感である。大会前半は日本が得意な競技が集中しているせいもある。今日も比較的新しい種目である女子アスリートと男子スケートボードで金を獲得したうえに、男子フェンシング・エペで加納虹輝選手が日本フェンシング界にとって初の金、男子体操団体がライバル中国に大逆転勝ちを収めて2大会ぶりの優勝を遂げたことは、あっぱれと言うべきであろう。

2024年7月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6195.2024年7月29日(月) 「佐渡の金山」、世界文化遺産に登録

 今日も暑い。今日の最高気温は、栃木県佐野市の41℃、群馬県館林市と静岡県浜松市の40.2℃が灼熱地獄上位3都市だった。これは今年の最高気温であるが、過去に2018年7月23日埼玉県熊谷市と、2020年8月17日静岡県浜松市で41.1℃を記録して、これが国内の史上最高である。あと0.1℃で日本最高気温にたどり着くという。国内各地で熱中症警戒アラートが発表され、熱中症の疑いで都内では多くの人が救急搬送されている状態である。今では炎暑が日本国中を覆っている。そして東北地方の日本海側では、ここ数日暑さの中を豪雨が襲い、救助に向かった警察官がパトカーともども水中に埋没して死亡するという悲しい話もある。

 その一方で、パリではオリンピックが花盛りである。日本ほどの暑さではなく、今日も東京都内は37℃だったが、パリは32℃だったうえに、日本より湿度が低いので、凌ぎ易いのではないだろうか。昨日兄妹で連覇を狙っていた柔道の阿部兄妹の妹が、2回戦で敗れるという思いがけない敗戦に、兄が連覇を果たして妹の屈辱を晴らしたことに称賛の声が上がっている。

 こうした日本中が、大騒ぎをしている時に、インドの首都ニューデリーで開かれていたユネスコの世界遺産委員会が、一昨日新潟県佐渡島の金山を世界文化遺産としてその登録を認める決定をした。40年以上も以前息子たちがまだ小学生だったころ、車でフェリーに乗り佐渡島内をドライブして金山を訪れたことがある。その後1997年に市民団体による世界遺産登録に向けた運動が始まり、紆余曲折を経て漸く世界遺産と認定されたのである。佐渡は江戸時代に手工業による純度の高い金の生産地となった。ただ、金山洞窟内で労働者として多くの朝鮮人に過重労働を課していたことが、世界遺産登録申請の折韓国側から問題点として提起され、韓国側のこだわりと要望が強く、日韓両国間で協議事項となり、長い話し合いの時間を経て、このほど日韓両国の間で了解点に達したものである。

 当初佐渡島民にとっては、狭い土地に世界遺産を登録しても島、並びに島民にとってそれほどのメリットはないと悲観的見方が強かった。それを市民団体が積極的に盛り上げ、自治体も協力して足並みを揃えることが出来て、今回漸く世界文化遺産の登録となったのである。先ずは、めでたしめでたしである。

 世界遺産登録と言えば、個人的に思い起こすのは、「鎌倉」である。今から四半世紀前に高校ラグビー部の親しい後輩が鎌倉市長となり、彼が鎌倉を世界文化遺産都市として登録したいと強い意欲を語っていた。「鎌倉幕府を開き、武士による政治を初めて行った都市」として世界遺産認定を訴えたが、ユネスコでは政治を行った幕府の建物などの遺跡がまったく残っていないのでは、要件に欠けるという見解を押し付けられ、その後ペンディング状態のままである。爾来今後どうするのか、鎌倉市は何の行動も起こしていない。鎌倉幕府の建物の跡地には、現在市立御成小学校校舎が建ち、武家社会を偲ばせるような空気や環境はない。2度申請して認められなかった場合は、3度目の申請が出来ないことから、鎌倉市は世界遺産登録を今後どう扱うのか、外からは分からない。当時の竹内謙・鎌倉市長にとっては何とも悔しい気持ちであろうが、彼はすでに11年前に他界してしまった。

 鎌倉市には、現下のオーバー・ツーリズムに乗ってインバウンド客を主に、多くの観光客が押し寄せている。経済的には世界遺産効果はなくとも、近くの江の島を含めて他の観光地に引けを取るものではない。泉下で竹内元市長は慙愧の念に堪えないかも知れないが、鎌倉市は今のところ世界遺産とは関係なく、それなりにその名と存在感をアピールしているのではないかと思う。

2024年7月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6194.2024年7月28日(日) 「コロナ」第11波となって再び流行

 新型コロナ・ウィルス感染から一応解放されたが、その後痰や咳が出て倦怠感もあり体調は万全とは言えない。一昨日医院で咳止め用の薬をもらい1日3度服用しているが、相変わらず咳は止まらない。医師は日本でコロナが再燃していると話されたが、昨日の厚生労働省発表によると最近の感染者数は第11波と呼ばれ、第9波(2023年夏)や第10波(23年24年冬)のピークを超えたというから恐ろしい。公式発表が出ているにも拘わらず、その重要な情報を一般の国民が充分承知しているようにはとても思えない。例えば、電車・バス車内、歩行者や、人混みの中でもマスクを着用している人が、第10波に比較して極めて少ないことである。これは厚労省、各自治体とメディアの責任であると思う。医師らが警戒を呼び掛けている時に、メディアなどではコロナ再発、コロナ警戒についてそれほどPRしているように思えない。感染ウィルスとしては、新たに「KP3」という新たなウィルスが流行っている。地方別にみるとトップ3の佐賀、宮崎、鹿児島ら九州勢が占め、北海道、東北にはまだウィルスがそれほど再襲来していない。

 しかし、コロナが再流行の兆しを見せている現状から、厚労省としてもマスク着用他の警報を発令すべきではないかと思う。

 コロナが再流行しつつある中で、厚労省は一昨日「簡易生命表」なるものを公表した。コロナ感染により日本人の平均寿命は、このところ一時的に短くなっていたが、3年ぶりに前年を上回ったようである。女性は前年に比べて0.05歳伸び、87.14歳となり、世界でも1985年以来長寿1位の座に留まっている。一方男性は、前年より0.04歳伸びて81.09歳となり、世界で第5位である。男性は4位のオーストラリア、女性は5位の韓国を除いて、男女とも上位5位内にはヨーロッパの国々が入っている。トランプ前大統領が、自慢するアメリカはこの点でもヨーロッパや、日本に見劣りしている。やはり国が安定して、文化が高い国が安心して生活出来るということであり、それこそが人類の願いであることを表している。

 さて、パリ・オリンピックが開幕し、各競技が行われるようになった。52年ぶりに金メダルを狙うと言っていた男子バレー・チームが、昨日惜しくもドイツに敗れてしまった。同じくNBAで活躍の八村選手らを加えて過去最強チームを作り上げたバスケット・チームも、接戦の末ドイツに敗れた。しかし、女子柔道では開幕戦の48㎏級で早くも門田夏実選手が金メダルを獲得した。残念なことには、兄の一二三選手とともに兄妹で五輪連覇を期していた、52㎏級の阿部詩選手が2回戦で一本負けを喫して敗者復活戦にも回れなくなってしまった。その分兄の責任が重くなってしまった。兄が期待に応えて東京大会に続いて連覇されるよう願っている。

 開会式前に南米1位のパラグアイを撃破した男子サッカー・チームは、予選リーグ第2戦でアフリカのマリに1-0で勝ち、早くもベスト8でトーナメント戦に進出したことがビッグニュースとして伝えられた。

 これから各競技とも少しずつその力を発揮してくれると思うが、何せ7時間の時差があり、テレビを観ながら応援出来ないことが忌々しい。

2024年7月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6193.2024年7月27日(土) 天才バカボン「五輪開会式、これでいいのだ 。ん?」

 昨真夜中に行われたパリ・オリンピックの開会式は、生憎テレビで観ることは出来なかったが、今日午前中に2時間ほどテレビでダイジェストを観た。他にも過去の大会の懐かしいビデオも放映されたので、併せて楽しむことが出来た。

 大会前からスタジアム外の開会式は、従来のブラスバンドに乗って選手が入場行進するのをはじめ、一挙手一投足が大勢の人びとから注目され、終始開会式に流れがあってそれなりに満足して観ていたものだ。それが今回は、初めてセーヌ川を選手がボートに乗ってパレードするということもあり、かつてなかった目新しい企画である。どういう流れになるのか、想像もつかなかった。

 「世界で一番美しい街パリ」を現代的にどうアピールするかという点で主催者は知恵を絞ったようだが、物珍しさはあるものの、どうもまとまりのない開会式だったような印象である。前記の通りスタジアムならメディアや観衆の目はそこから離れないが、今回はステージの移り変わりが忙しく、どれもこれも置いてけぼりを食ったように思えた。

 何といっても観客の間に一体感らしきものはなかったのではないだろうか。企画が散発的な印象が強かった。ところどころで見せられたショー、川辺で人気歌手のレディ・ガガのショーもダンスを交えて歌を披露していたが、セーヌ河畔のどれだけの人びとが彼女のパフォーマンスを楽しむことが出来ただろうか。

 聖火リレーもランナーがトーチを掲げて走るというイメージがあったが、船上だったり、ただ隣の人に手渡すだけだったり、そして聖火最終ランナーは、男子柔道で連覇したテディ・リネール選手と女子陸上400mでやはり連覇したマリージョゼ・ペレク選手がエッフェル塔に置かれた球体の下部に点火すると球体は宙に浮いた。他に動きがあるのかと期待したが、それだけだった。この聖火がスタジアムの聖火台に運ばれるというのもイメージに沿わない。エッフェル塔聖火台前では、映画「タイタニック」の主題歌を歌ったカナダ人歌手のセリーヌ・ディオンが♪愛の賛歌♪を唄ったのが、大うけだった。

 一通り観て開会式の中心がどこにあるのかよく分からなかったというのが率直な印象である。企画全体に、やや奇を衒った節があるように思っている。

 一方、過去の大会のビデオを観て懐かしく想い出す場面もかなりあった。まだ小学生だった1948年、古橋、橋爪選手が競泳で当時の世界記録を出しながら、日本は第2次大戦敗戦国としてドイツとともに出場出来なかった。次の1952年ヘルシンキ大会開会式中に暴漢が乱入した実況を寝床で聴いたり、チェコのザトペック選手が陸上長距離で3種目を制覇したことも知った。悲しいかな、この大会で最盛期を過ぎた古橋選手は現役を辞めることになった。1964年東京大会では、勤務先近くの甲州街道を走る金メダリストのアベベ・ビキラ選手と、銅メダリストの円谷選手を街道脇まで出かけて応援したことが強く記憶に残っている。

 これから8月11日まで、フランス各地で熱い熱戦が展開されるだろうが、日本選手の活躍が期待されている競技もかなりある。精一杯応援したいと思っている。

2024年7月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6192.2024年7月26日(金) 待ちかねていたパリ・オリンピック開幕

 日本時間では明日の未明にパリ・オリンピックが開会式を迎えるが、テレビ各局は現地からいろいろな趣向で明かされぬ開会式をそれぞれに思いを込めてイメージを描いている。パリはこれまでに何度も訪れ、催しが行われるセーヌ川をはじめ会場周辺の空気は何となく想像出来るが、オリンピックでびっくりするような秘蔵の演出がどのような形で示され、思いがけないカラクリもどう展示されるのか想像だけだが、興味を掻き立ててくれる。今回開会式は真夜中なので、残念ながら明日テレビでさわりを観るだけになるが、今頃になって7時間の時差がこれほど忌々しいものになるとは思ってもいなかった。

 歌手のビヨンセや、女優のレディー・ガガがパフォーマンスを行うような噂が流れている。

 そこへ現地で昨夜パリを結ぶ鉄道TGV3路線で施設放火事件があり、運行に支障を来たしている。五輪開幕に向け警備は、軍隊、警察を大量に配置して史上最大規模と言われているが、虚を突かれた感じである。しかし、これもひとつの兆候であり、今後どんなテロ行為が起きるか予測出来ない。

 五輪はすでに一部のゲームが始まったが、昨日奇跡的に南米1位のパラグアイを破った日本男子サッカーチームに続いて、昨晩女子サッカー「なでしこジャパン」も緒戦を、世界1位のスペインと行った。先取点を奪ったが、その後2-1で逆転負けを喫してしまった。2匹目のどぜうは手に入らなかったが、世界1位チームを相手の惜敗であり、よく戦ったと思う。

 こうした平和の祭典とも言える世界最大のスポーツ大会が、開かれようとしている時に、ウクライナとパレスチナ・ガザ地区の戦闘は日に日に激しさを加えている。とりわけガザ地区ではイスラエル軍が避難民へ攻撃を加え、多数の女性や子どもたちが犠牲となっている。世界中から停戦の声が上がっているにも拘わらず、イスラエルは容赦なく密集地区を空爆し、その非人道的な行動に強い非難が向けられている。その最中にアメリカ大統領選で盛り上がっているアメリカ議会をイスラエルのネタニヤフ首相が訪れ、都合の良い持論と軍事費おねだり演説を行った。珍しく欠席する議員が目立ち、出席議員の中に反イスラエルのプラカードを掲げる議員も目立った。議会の周囲では、戦争の早期停戦を求めるデモ隊が反イスラエルのシュプレヒコールを繰り返していた。ネタニヤフ首相の思惑通り、ことがうまく運べるだろうか。

 こんな中でニューヨーク・タイムス紙が最新の大統領選に関する世論調査を行い、現時点ではトランプ前大統領48%、ハリス副大統領47%の接戦だと報じた。バイデン氏が撤退表明直後は、その差が6ポイントあったが、急速にその差が迫っている。こうなるとトランプ氏も勝ち戦気分ではいられないと思ったのか、正面からハリス氏を卑劣にこき下ろすようになった。これから選挙戦は激しくなることだろう。2人をあらゆる点で比較してどちらが国にとって、また世界にとってプラスになる実績を上げてくれるだろうかとアメリカ人有権者は、真剣に考え、票を投じて欲しいものである。

 地球温暖化の影響により、今年は地球上で広範に亘り自然災害が起きているが、日本でもこの数日灼熱地獄が起きる反面、暴風雨を襲い多くの犠牲者を出している。昨日は秋田県と山形県に最高の警戒情報が出されたが、河川が2つも決壊した。今日も秋田、山形両県には豪雨が襲来し、災害をもたらしている。

 

2024年7月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6191.2024年7月25日(木) 円高効果か? 日本サッカー、南米王者を撃破

 必ずしも国内の経済状態だけが影響するわけではないので、この先のことは何とも予測し難いが、意外にもこのところ外為市場では円高傾向が着々と進行していることが分かった。昨日1㌦=153円台にまで進んだので、オヤッ?と首を傾げていた。先週はほぼ160円台を行き来していたので、久しぶりに円高に戻りつつあるのかなと期待を抱かせる。今年の年初は、1㌦=140円92銭から始まった。その後日を追うに従い円安が進む一方で、1年半前の2023年初の1㌦=131円16銭なんか遥か遠くへ追いやられてしまった。

 若い時から海外を旅していたので、日本経済がまだ立ち直れていなかった半世紀以上前は今から考えれば超円安だった。外国為替管理法も厳しく、ひとり500㌦までしか持ち出せず、しかも1㌦=360円の固定相場制だった。それが節約・貧乏旅行を私自身に課すようになったわけである。1973年以降は変動為替相場制になり、2011年10月には、実に1㌦=75円32銭の超円高相場となった。当時の日本円は、今の約2倍の価値があったと言えよう。

 円高相場で、一体1㌦は日本円でいくらが適当なのかは、難しいところだが、貿易で輸出は優位となる円安でも反面輸入は価格の高騰により厳しくなる。原油など大量の輸入に頼る日本経済は苦しくなる。いずれにせよバランス次第であるが、極端な外貨の上下降は避けてもらいたいものである。その意味では、現在の1㌦=160円前後は、日本経済にとって厳しい面が多い。思い返してみるとコロナが流行していた2020年ごろは、1㌦=110円前後だった。コロナにより円の価値も下がってしまったと言えよう。

 今の円高傾向がもう少し進み、コロナ前の為替相場に戻れるなら由しとすべきだと思っている。但し、今日は日経平均株価が対前日比1,285円も下がり、3万8千円を割り、37,869円まで下がった。株価の大幅値下げは、円高の影響が表れていると専門家は解説している。株価については、分かり難い点が多いが、取り敢えず円高基調ならしばらくこのまま見守っていきたい。

 明後日からパリで開催されるパリ・オリンピック開会式に先立って、今日早朝ボルドーで男子サッカー1次リーグ開幕戦対パラグアイ戦が行われた。びっくりしたのは、日本代表チームが大方の予想を覆し南米王者のパラグアイに5-0の大差で勝利したことである。こんな大番狂わせが演じられるとは誰もが予想もしておらず、テレビの報道番組でもスタッフは驚いている。正に1996年アトランタで日本がブラジルを下した時と同じ興奮ぶりである。幸先の良いスタートとなった。第2戦マリ戦に勝てば、予選リーグ突破が決まる。これでパリ大会の前途は大分明るくなった。

2024年7月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6190.2024年7月24日(水) ハリス氏、初の米女性大統領への期待

 アメリカ大統領選に現職のバイデン大統領が撤退を表明したことにより、民主党としてはバイデン氏の強い支持もあり、ハリス副大統領への支持が固まりつつある。8月に実施される民主党全国大会で最終的に民主党大統領候補者が決定されるが、一時はハリス氏に対する支持がそれほど高いように思えなかった。ところが、バイデン氏が無念の撤退を表明し、民主党有力者が団結してトランプ氏を再選させないことを強く訴えた。民主党有力議員らの間にハリス氏支持への動きが見られ、8月の全国大会ではハリス氏に勝る有力候補者が手を上げる雰囲気は薄くなってきた。民主党3,900人以上の代議員のうち、すでに2,600人以上がハリス氏への投票を決め、大統領候補の指名獲得に充分な支持を確保したとAP通信が報じたほどである。

 ロイター通信が現時点でどちらに投票するかとの世論調査を行ったところ、ハリス氏39%、トランプ氏39%でほぼ拮抗した結果となった。これがバイデン氏撤退表明前には、バイデン氏36%、トランプ氏39%でトランプ氏がやや有利とされていた。トランプ氏がハリス氏をバイデン氏よりも楽に倒せるとあまりにも軽く見下していたところへ、民主党によるハリス氏支持で結束した効果が徐々に現れてきた。

 翻って、この選挙戦について一般論としてどちらが勝利を収めた方が、国、また国際社会にとってプラスとなるだろうかと考えてみると、「ハリス氏勝利」と断言できる。トランプ氏は政治家以前にその人間性に信用を置けないことである。自分が不利だと知るとこれはフェイクだと受け入れず、公正な選挙において敗れると選挙に不公正が行われた結果だと選挙の結果を受け入れようとせず、自らの立場が常に正しいと主張する。女性との不倫などのスキャンダルは数限りなくあり、それが不利だと裏工作まで行って隠蔽し国民を騙そうとし、刑事、民事の裁判を多く抱えている状態である。国家の機密資料を黙って持ち出したり、連邦議会堂を襲撃するデモ隊を支援したり、国際的にも地球温暖化に反する一方的な「パリ協定離脱」や、国連が認めないイスラエルの首都エルサレムを、イスラエルと組んでテルアビブからエルサレムへ移転させたり、世界中から顰蹙と警戒の目で見られている。

 これに対して、ハリス副大統領は、元検事だったせいもあり、清潔感と潔癖感に満ち、真っ当な主張を貫いている。相手を口汚く罵るトランプ氏とは異なり、正義感が強い。是々非々が明確である。アメリカ国内ではもとより、国際社会においても論理的なハリス氏の方がトランプ氏より受けは遥かに良いと思う。

 アメリカで銃乱射事件が起きる度に、銃規制の問題が出るが、すぐに葬られてしまう。それほど西部開拓時代の空気が流れている実際のアメリカ社会では、これまで銃規制は憲法に認められているとの一項だけを頼りに、党の資金源である銃砲業界などに制約を課すことに後ろ向きだった。ハリス氏はこの空気に一部「待った!」をかけている。すでに前回大統領選前にヘイトクライム(憎悪犯罪)を計画している兆候がある人物の銃器へのアクセスを一時的に制限するよう求めてもいた。

 協調というよりも日本がアメリカに譲歩し過ぎの傾向がある日米同盟も、ハリス大統領になればもう少し対等になるのではないかと思う。願わくば、人間的にとても信用ならないトランプ氏を蹴落として、何とかハリス氏に大統領になってもらいたいものである。

2024年7月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6189.2024年7月23日(火) 小池知事、都知事選・公職選挙法違反か?

 去る7日行われた東京都知事選で、現職の小池百合子知事が3選されて一応落ち着いている。元側近が知事の学歴詐称について、月刊「文藝春秋」5,6月号に詐称とその経緯について寄稿し、その問題をそのままにするなら刑事告発すると公言していた。ところが、ポスターには疑惑の「カイロ大学卒業」と記されていたが、選挙戦では学歴問題はほとんど話題に上がらず、元側近の告発も行われたようだが、学歴詐称はそれほどの話題にはなっていない。

 そこへ一昨日かつて元都民ファーストの会でともに戦った、若狭勝弁護士が、テレビで小池知事が公職選挙法違反に問われる可能性について言及した。それは選挙前に知事が、知事の立場を利用して都内のほぼ8割の区市町村長に出馬要請文書を書かせたことである。これがかなり広範因に亘り、若狭氏は悪質であると述べた。場合によれば、裁判沙汰になり、起訴の可能性があり、仮に罰金が確定すれば公民権が停止される。そうなれば、知事は失職ということになる。ただ、控訴すれば4年間ぐらい直ぐ経過するので、任期は全うすることが出来るが、世論の評価はどうだろうと疑問を投げかけている。

 折も折、国際政治学者で前東京都知事だった舛添要一氏が、小池知事都政に対して任期の4年間小池都政はもたないのではないかと厳しく批判した。小池知事に対しては、都市計画について発想と構想がほとんどなく、国際金融都市の視点がないと厳しい見方である。確かに舛添氏の指摘は、その通りだと思う。例えば、東京都の都市計画の内、再開発はどこのエリアにおいて行うとの考えが見られないという。舛添氏は新宿と池袋地区を再開発すべきであると提言している。渋谷地区が再開発されているのは、舛添氏らしく自身が主張したからこそであると自身の売り込みも忘れない。更に江東区など東部5区の洪水対策に手を打たないと取返しが付かなくなると述べている。

 もうひとつ、日本経済が地盤沈下している中で、東京の国際金融都市復活を期すべきであると主張している。かつてはニューヨーク、ロンドンと並ぶ国際金融都市だった東京が、今や上海にも追い抜かれている。加えて舛添氏の指摘は、小池知事は豊かな財政を当てにして、「18歳以下に毎月5千円支給の『018サポート』」や、「高校授業料を実質無償化」などバラマキと見られる安易な人気取り政策が目立つと非難している。舛添氏は、自身全う出来なかったが、知事職を経験したからこそ、冷静に知事の職務を分析出来るのかも知れない。果たして、小池知事に都市計画構想や、国際金融都市復活への構想はあるのか知りたいものである。

 ついては、今日は唯ひとりの妹の78回目の誕生日でもあり、メールで祝辞を送った。終戦の翌年に疎開先の房州で男ばかりの5人兄妹の末っ子として生まれた。藤沢市内の連れ合いの実家で生活しながら、連れ合いの両親を看取り、今彼がパーキンソー病に罹り歩行などの介添えが大変なようだ。そのためにクリニックや、介護施設に出かけることも多く、車の免許は返納出来ないと言っていた。

 よく家のことや、家族の世話でずっと追い回されていたようだが、献身的に世話をしていて、妹ながら感心している。中々難しいだろうが、少しでも連れ合いの体調が回復し、彼女がこれからも健康であるよう祈念するばかりである。

 さて、今日も暑い。このところ家の中に籠っているケースが多いが、今日は銀行への用事があり久しぶりに外出した。あまりにも暑いので、麦藁帽を被ってみたが、それでも日射の強さがひしひしと感じられる。北海道十勝地方から鹿児島県奄美地方までの41区域に熱中症警戒アラートが発せられたようだが、これは今年最多である。当分この暑さに耐えなければならない。

2024年7月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com