5931.2023年11月17日(金) 5人兄弟妹の敬老大宴会、大谷翔平選手にMVP

 数日前から今日は豪雨と強風に襲われると予報があった。やはり藤沢駅に着いた昼頃から雨が激しく降って来た。それでも今日は久しぶり、というか初めてわが兄弟妹5人が集いテーブルを囲んで会食をした。これは男兄弟4人が皆80歳を超え、それぞれ年齢なりの症状を抱えてはいるが、何とか無事に生きている今だから食事をしようとの声が自然に出ていた。そこでかつての実家があった湘南鵠沼に住む妹夫婦が自宅で会いましょうと声をかけてくれ、懐かしい鵠沼の地を訪れることになった。86歳の兄、85歳の私、83歳の次弟、81歳の末弟に、77歳の妹と84歳の妹の夫、私の妻78歳、末弟の妻76歳の後期高齢者8人が細やかながらも敬老大宴会?を開いたのだ。80歳代の兄弟がひとりも欠けることなく、元気でいられるのはかなり稀であるかも知れない。妹は、嫁ぎ先の義父母を亡くなるまで世話をし、特に昨年亡くなった義母は長寿で100歳で看取ることになった。実の妹ながらも実に面倒見が好いと感動している。コロナ渦もあり、私たち兄弟も久しぶりにお互いの顔を見ながら心から会話をエンジョイすることが出来た。帰路は旧実家跡近くを通り、しばし感慨に耽りながら藤沢駅まで末弟夫婦に車で送ってもらった。実に楽しい晩餐会だった。何とか元気なうちは、またいつか同じように会食をしたいものだと思っている。
 さて、今朝予想されていたことではあったが、ビッグ・ニュースが飛び込んできた。大リーグ(MLB)・エンゼルスの大谷翔平選手が、野球担当記者30人からアメリカン・リーグの今年度最優秀選手(MVP)に満票で選ばれた。2年ぶり2度目の受賞である。2度の満票は史上初めてである。投打の二刀流として開幕前から期待されていたが、その期待を裏切らず、打者として打率0.304、本塁打44本の本塁打王、打点95の実績を上げ、投手としても10勝5敗、防御率3.14の成績を残し、見事二刀流の活躍をして、ベーブルースの再来と言われた。一部のアメリカ人野球記者からは、大谷選手はこれまでの選手の中で最高の選手とも言われた。それはともかく、日本人選手がこれほどまでにアメリカ人の野球関係者や、ファンから高く評価された選手はいないかも知れない。だが、野茂投手や、イチロー選手がメジャーリーグで活躍するようになってから、その評価は高まって行ったが、まだ大したレベルではないと過少評価の声も随分あった。それでもイチロー選手が、首位打者を取り、日米通算3千本安打を記録するや、MLBで3千本を達成していたピート・ローズ選手が、ハイ・スクールとMLBで計3千本打ってもそれほどの価値はないと、日本の野球を低レベルと見做して、まるで相手にしなかった。それがあれから20年が経ってこの変わりようである。まさに昔日の感がある。実際今の日本人選手は、アメリカ人ファンも脱帽するほど目立って活躍している。

 大谷選手は今年エンゼルスとの契約が切れてフリーエージェントになる。来年度はどのチームでプレーするか、今ファンの注目を集めている。新チームとの契約は大リーグ史上最高額の大型契約となるだろうと噂されている。その巨額な契約金とは、実に5億㌦、日本円で750億円というから驚きである。

 実際の契約はどうなるか、何とも言えないが、いずれにせよ日本人選手が、これほど広く注目を集め実績を上げた選手はいない。来年は右ひじの手術を受け、来年度は投手を避け、打者のみの出場となるが、期待を裏切るようなことはないだろう。日本の野球界も進歩したものである。

2023年11月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5930.2023年11月16日(木) 国連安保理採択の「人道的休止」実現か?

 明後日糖尿病クリニックで定期検査を受けるが、今日東京医療センターで変形性手指関節症検査のために血液検査をしたところ、CRPが0.34、HbA1cは5.5だった。後者は主に糖尿病の基準数値とされているが、今日の医師はほとんど糖尿病の症状はないという嬉しいご託宣だった。明後日専門医にお話しを伺うことになるが、この数字に専門医も納得していただけるのではないかと思っている。今年7月にはHbA1cが6だったが、以後は低下傾向ですべて6以下である。一般的に糖尿病と見做されるのは6.5以上である。あまり油断せずに、この数値が維持されるよう取り組んでいきたいと思う。

 さて、このところパレスチナでは、イスラエル軍がハマスの本拠を壊滅させると宣言した通り、連日病院を含むガザ地区で激しい銃撃を加えて、子どもを含め大勢の犠牲者が生まれている。中でも医療施設を攻撃したために、病院の医療器具が破壊され、生まれたばかりの赤ちゃんや負傷者への充分な治療が出来ない状態である。

 昨日国連安全保障理事会が緊急会合を開き、イスラエルとハマス双方に「人道的休止」を求める決議を採択した。これまでの常任理事国の意見の食い違いにより、折角結論が出ても、一部の常任理事国の反対により、多くの一時停戦や休戦結論が否決されている。実に常任理事国の反対によりこれまで4度も実行されていないのである。このため国連の機能不全が問題になっていたところである。昨日の会合では、拒否権が認められておらず、法的拘束力がある。アメリカ、イギリスは、ロシアは棄権したが、日中仏など12か国の賛成により、初めてガザ地区の「人道的休止」が採択された。これで「人道的休止」が実際に行われる筈であり、やれやれである。アメリカやイギリスが棄権したのは、この決議案にはハマスを非難する言葉がないことに不満があるようだし、ロシアは停戦という言葉がないから賛成しなかった。

 ところが「人道的休止」で一応停戦が成立しようというのに、当事国であるイスラエルが反発し、何の意味もないとして傲慢にもこの国連決議を無視してハマス掃討軍事作戦を継続すると公言している有様である。イスラエルは本気でパレスチナ、その実験を握っているハマスを完膚なきまでに掃討するつもりなのだ。

 イスラエルが、これほどアラブ民族のパレスチナ人を排除しようというのは、国の立地が影響していることもある。西側は地中海に面して開けているとは言え、北はレバノン、東はヨルダン、南はサウジアラビアとエジプトなどアラブ諸国に取り囲まれ、更にその背後には、シリア、トルコ、イラン等々が目を凝らして注目している。いつも圧迫感を抱きながら生活して、いつ彼らが潜入してくるか不安でならない。これがイスラエル国民の根底にある。その辺りの恐怖心や不安感を取り除くことが出来ないと今の状態がいつまでも続くのではないかと気になっている。

2023年11月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5929.2023年11月15日(水) 宝塚歌劇団、早大相撲部、日大の規律破綻

 今日は、七五三お宮参りの日で幼い子どもたちの健やかな成長をお祝いする1日である。我が家の孫たちは皆すでに七五三を済ませたので、今では特別なこともしない。そんな爽やかな行事に反する騒ぎが今話題になっている。テレビのワイドショーで取り上げられているのは、宝塚歌劇団の25歳の劇団員が9月末に死亡した事件である。彼女の死は自殺ではないかと推察されたことから劇団内の先輩らによるパワハラが原因ではないかと、遺族が劇団に真相の究明、さらに謝罪と補償を求めた事件である。

 昨日外部の弁護士による調査チームの調査報告がまとまり歌劇団は会見を開いた。歌劇団側は管理責任を認めて謝罪したが、いじめを否定し、パワハラは確認出来なかったと公表した。これに対して遺族側は、納得できないと批判した。こんな状態だと恐らく問題の解決は大分先になることだろう。

 これまで宝塚歌劇団と言えば、「女の城」と言われ、多くの子女が憧れる劇団で、その入学試験も数十倍の倍率で数多くある試験の中でも最難関のひとつと言われている。宝塚は「清く正しく美しく」の校訓が爽やかなイメージを象徴している。これまでにも多くの著名な女優、歌手、タレントらを輩出し、常に話題を攫うような華やかな歌劇団だった。男役者だけによって演じられる歌舞伎に対して、女性だけが演じる宝塚は、それだけでもユニークで社会的にも評価されている。特殊な世界であることは間違いないが、現役の劇団員をはじめ、大勢のOGにとってこの自殺は悲しい事件だったのではないかと思える。容易ならぬ事件ではあるが、少女たちの夢を奪わないような形で解決することを願っている。

 さて、一昨日の本ブログに大学運動部の不祥事について批判的に触れたが、その大学運動部では相も変わらず不埒な問題が発生している。今度は、早稲田大学相撲部員が大麻を所持していて逮捕されたのである。日大アメフト部と同じである。早稲田の相撲部と言えば、戦前双葉山と同じ時代に活躍し、戦後しばらく学卒力士が生まれない中で学生相撲出身力士と持て囃された関脇笠置山がいる。断髪式が早稲田大の大隈講堂で行われたのは異例である。捕まった部員はその先輩の名を汚す結果となった。

 その他に今朝の朝日社説に、またもや「日大の不祥事」として日大が重大な岐路に立っていると取り上げられている。すでに澤田副学長がアメフト部員の大麻所持を12日間も警察に届け出なかったことから、林理事長から辞職を促されているが、当の副学長が納得していない。社説では、理事会にはコンプライアンス意識が欠如し、ガバナンスが機能しなかったとして林理事長、酒井学長が批判されている。別の報道では、理事会が理事長、学長、副学長の解任を求めたとも伝えられている。理事長就任を面白そうだからと遊び半分で引き受けた林真理子理事長の軽々しい言動が、重要な大学経営面で誤った方向に表れたと言えよう。現時点では、まったく展望が開けないという印象である。日本一のマンモス学園にも夕日が射してきたようだ。林理事長も今度こそ本気で改革をやり抜くことを行動で示さなければ、理事長の座を去ることや、作家としての評価が消えていくことを覚悟しなければならないだろう。

2023年11月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5928.2023年11月14日(火) 円安に無策の財務相はこのまま留任か?

 このところ円安市場が続き一向に止まる気配が見えない。根本的にはアメリカの長期金利が高く、日本の低金利との差が大きく開いているため、金利差の拡大が投資家にドルを買い円を売らせるような市況が続いている。13日のニューヨーク外為市場で円安ドル高が一気に進み、円相場は一時、1㌦=151.92円となった。これは今年の最安値である。今年1月には127円台だったものが、今や151円台である。これでは原油など輸入関連商品は堪ったものではない。

 この円安傾向について、管轄する鈴木俊一・財務大臣の対応にどうも納得がいかない。財務相は「よく市場を注視し、緊張感を持って見ながら、しっかりした万全の対応をしていきたい」である。またも「緊張感を持って注意深く見守る」の決まり文句である。何度同じ言葉を聞かされたことか、これは円安が進むたび毎に鈴木財務相が言う決まり文句である。いらいらしている投資家を安堵させる発言はまったく聞かれない。つまり下手に金利をいじくったりして大損害を被ったら、その時の批判が怖いので、判断はすべて日銀に任せて危険の伴う手は打たず、無難な発言に抑えておくという印象が強い。鈴木善幸首相の子息で二世議員らしい煮え切らなさである。

 鈴木大臣は、今回の神田憲治元副大臣の固定資産税滞納スキャンダルに際しても、直接の部下であり、同時に補佐役である筈の副大臣の行為に対して、何のお咎めもなかった。まるで他人事のような態度である。財務省とは無関係と言わんばかりである。本来なら大臣として財務省に務める職員の規律に関して厳しく対応すべきところを、一切触れようともしなかった。こういう大臣の「触らぬ神に祟りなし」の性格が副大臣の野放図な行動に表れたと言われても弁解出来ないほど、神田元副大臣同様に鈴木財務大臣の責任は重いと思う。国家の財政の総責任者であるので、鈴木大臣にはもう少し毅然として業務と人事管理に当たってもらいたいものである。財務大臣としては荷が重いなら、そろそろ適材適所の大臣に替えてもらった方が良いのではないかと思う。

 国内ではそんなすっきりしない大臣がいる一方で、イギリスの閣僚交代にはちょっと驚いた。スナク首相が、昨日ブラヴァマン内相を解任し、その後任にグレヴァリー外相を任命した。そして驚いたのは、外相にすでに政界を引退していたキャメロン元首相を推挙したことである。キャメロン氏は今では国会議員ではないために、政府によって上院(貴族院)に推され、一代貴族のキャメロン卿・外相として、大変な時の渦中にあるスナク首相を支えるという。キャメロン外相は2016年にイギリスが、EU離脱、いわゆるブレグジットを巡る国民投票で離脱が決まったことを受けて首相を辞任した過去がある。翻って元首相が政府に復帰するのは、1970年以降初めてということでイギリスでは一部に党内分裂の危機を孕むとの噂もあり、EU内でも大きな話題になっている。

 ことの是非は別にしても派閥争いにうつつを抜かしている日本の政治家にはとても考えられない発想と行動力である。

2023年11月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5927.2023年11月13日(月) 優秀な中学生が公立高校に入学しない。

 昨日講演をした会場に、途中から母校・湘南高校校長が来場され、母校の現況についてかいつまんでお話をされたが、その折に公立高校の受験についてこんな話をされた。それは、今小学生が私立中高一貫教育校の中学校を受験・入学してそのまま高校へ進学する傾向が強く、公立高校を受験する優秀な中学生が少なくなったという話だった。特に神奈川県は東京都と同じような問題を抱えている。そこで県内の公立高校ではその対策として、小学生対策を考え始めたそうである。昨日も校長はその会合に出席した後で同窓会支部総会に出席された。受験競争もひところのように塾へ通って受験勉強に勤しむような傾向は薄れつつあると考えていたが、その奥深いところで受験競争は別の形で進んでいたのだ。実際自由が丘駅周辺には、‘SAPIX’など中学受験学習塾に小学生が大勢通っている姿をよく見かける。少子化とは言え、受験戦争は相変わらずホットで子どもたちにとっては、大きなハードルとなっているようだ。多くの優秀な中学生が母校を受験して、入学してくれることをOBとしては期待している。

 さて、次は大学運動部の不祥事についてである。日大アメフト部の大麻事件がその事後処理と大学側の対応の不手際を巡って、大学執行部の運営管理問題にまで発展しているが、それでも死者が出るような事態にまでは至っていなかった。ところが先月明るみに出た近畿大学剣道部では、酒のうえのことから遂に死者が出てしまった。驚いたのは、事件の際飲んだ過剰なアルコール量である。未成年者1人を含む6人の剣道部員が飲み屋で飲んだアルコールの分量は、とても並みではない。ビール10杯、レモンチューハイ12杯、赤ワイン13杯、日本酒18合、サワー酒2杯、梅酒5杯、焼酎3杯というから驚きで、如何に酒好きとは申せ、6人の大学生が飲むには大量過ぎるのではないだろうか。挙句に酔っ払ったひとりが、仲間を殴り死なせてしまったのである。

 近年大学運動部には、不祥事が続出している。219大学が加盟する「大学スポーツ協会」の調査によると、過去10年間に運動部員が処分された不祥事は、76件もあったという。その背景には、大学による運動部の管理体制が、緩いことが原因として挙げられている。どうしても学生自治の原則があるために、運動部の運営に大学側が口を出し難いという。また、個別にはスポーツ中心の生活になる運動部員は、社会との接点が希薄になり易いとも言われている。スポーツ強豪大学の運動部員には、合宿所と練習場間を往復するだけの毎日が当たり前になっていて、授業に出席せず、社会とのふれあいもなく、個人主義的な生活を檻のような中で送り勝ちになる。スポーツだけが取り柄の大学生は、仮にそれを止めれば存在感のない学力不足の大学生となってしまう。これでは、もしスポーツの力が伴わなかった場合には、落伍者になってしまう。大学にとっても由々しき問題である。

 ところで、国会議員の不祥事でこんなふざけた事態があった。ほんの4日前に神田憲次・財務副大臣の固定資産税滞納問題が発覚して、政務3役の不祥事続きにより3人目の辞任から思いきや、当人は職務の遂行に全力を尽くすと開き直っていた。しかし、税金関係の本家本元の財務相の№2が冒した脱税については、野党のみならず与党内からも批判の声が上がっていた。その神田副大臣が今日になって辞表を提出した。実情は更迭のようである。辞任の弁も「国会運営にこれ以上、迷惑をかけられない」というものであるが、税金滞納の自身の責任を取るとは一言も言わない。これでは、自らの罪を逃れ責任転嫁しているようなものではないか。それにしても「適材適所」と岸田首相が9月に新政務3役を任命した時は胸を張っていたが、「不適材不適所」となってしまった。岸田号はこのまま下り坂を下りっ放しとなるのだろうか。

2023年11月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5926.2023年11月12日(日) パレスチナについて異なる視点から話す。

 11 月3日85歳の誕生日に依頼された講演を今日行ったが、僭越ながらも、まずまずお役目を果たせたと思う。講演したのは、7月末以来である。母校・湘南高校同窓会の神奈川県大和市の湘北支部本年度総会の行事の一環として、もうひとりの講師、アマチュア講談師とともに時間を半々に分け合って行われた。私の講演タイトルは紹介者の希望もありタイムリーな「パレスチナ・イスラエルの紛争の原因」とした。中東問題の専門家でもなく、研究者でもなく、あまり詳しく解説するほどの知識もないので、この紛争の実態を知ることが出来るのは、日ごろから臨場感なしには難しいと考えているので、私なりに持論の要点を3つほど絡ませたいと思った。それは、1つには、臨場感の大切さ、2つ目はイスラム国に囲まれいつもその圧力を感じるイスラエルの立場、3つ目は、戦争の恐怖と不安、というような点を主題と絡ませながら話を進めた。私の武者修行中の危機一髪の体験も話すことによって臨場感の大切さを分かってもらえたと思っている。講義中に聞き手が興味深そうに耳を傾けてくれていた表情を見て安心した。講演後何人かの人に聞いてみたら反応は良かったので、ホッとした。今日の講演を紹介してくれたのは12年先輩で今年95歳になる酒造会社の経営者である。お世辞もあるだろうが、良かったと仰っていただいた。

 途中から仕事を終えられた校長も出席されたが、一番驚いたのは、母校OGでもある初代赤木愛太郎校長のお孫さんが、杉並区荻窪から出席されたことである。赤木先生は母校創立時の校長で、極めて稀なことだが、27年間もの長期に亘り校長を務められた。赤木先生の銅像が教職員室の前に建てられて周りは小綺麗に整備され「赤木苑」と呼ばれている。先生は、当時一流校だった新潟長岡高女の校長だったのに、敢えて新設される母校の初代校長になり、母校を日本一の中学校にするとの強い意思と熱意で、今日文武両道の母校の校風を確立された功労者である。特に今日講談師が話された「赤木愛太郎校長一代記」では、母校の建設場所などについても、当時の藤沢町町長とともに関係筋に交渉して結果的に現在地に建設されることが認められたと話された。また、校歌についても、他校の素晴らしい校歌の作詞者、作曲者を調べて、北原白秋作詞、山田耕筰作曲以外は考えられないとして、お2人に直接お願いし、母校にも来ていただき環境、風景、などを実際に知っていただいてあっという間に作っていただいたという話だった。

 われわれの在校時代にも生徒は皆見ぬ赤木先生を尊敬し、恰も創立者の如き扱いは、県立高校としては少々異質であったかもしれない。それでも母校では、今でも何かというと赤木先生の噂話が出てくるというのは、やはり人格的にも秀でていて多くの生徒たちが慕っていたからだろう。残念ながらご存命中にお会いしたことは無かったが、創立時の校長がこのように立派な方だったことを母校とともに大いに誇りにしたい。

 さて、今日びっくりするようなニュースを知った。先日プロ野球・日本シリーズで59年ぶりとなった関西チーム同士の対決が、関西地区を盛り上がらせ、セ・パ両リーグの阪神とオリックスが優勝したのを祝い両チームの優勝祝賀パレードを行うことに、大阪の経済団体や、大阪府と兵庫県などが作る実行委員会が寄付を募った。それはそれで好いと思う。問題なのは、その寄付を大阪府が教職員を主に公務員へ3千円以上、更に交通誘導のボランティアを募り、あくまでボランティアということから交通費など一切支給しないというのだ。プロ野球のお祭り騒ぎによくぞこんな乱暴で半強制的な指令を公務員に出すものである。いかにも大阪らしいと言えば、そうかも知れないが、プロ野球ファンでもない公務員らはどうしたら良いのか。大阪府の良識と判断力はここまで落ちてしまったのか。

2023年11月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5925.2023年11月11日(土) ドイツ人はホロコーストのトラウマに

 パレスチナ・ガザ地区で1日4時間の休戦を承認したイスラエルのネタニヤフ首相が、意外にも今国内では批判に晒されているという。政府寄りの新聞が、首相として相応しくないという人が28%だと伝えたが、これは岸田首相の支持率とほぼ同じである。その大きな理由は、安全保障上の不安があり、その最たるものがハマスの空爆を防げなかったことである。首相は軍部との軋轢もあり、前国防相とは相容れなかったが、前国防相への国民の支持率が、首相を遥かに上回る48%だったというから国内の混乱は収まりようがない。

 そんな折も折、ナチス・ドイツによるユダヤ人への本格的な迫害の転機になったと言われる事件「水晶の夜」から85年が経った一昨日、例年通りドイツ各地で追悼式典が行われた。その折ショルツ首相が強調したのは、あらゆる反ユダヤ主義と戦うと述べた。併せてイスラエルを支持すると語った。公共放送ARDが行った世論調査では、民間人に被害を及ぼすイスラエル軍の攻撃については、「正当化できる25%」を「正当化できない61%」が大きく上回っており、シュルツ首相とドイツ国民の間には、イスラエル政府の対応について考え方が大分離れている。これには、第2次世界大戦中アウシュビッツ収容所のようなホロコーストにより、ユダヤ人を痛めつけたドイツ人のトラウマが依然として身体の中に沁みついていることが影響している。これについてドイツの国債安全保障問題研究所は、「イスラエルへの連帯は今後も示す必要があるのは明らかだが、ドイツが重視する国際法順守などの観点で『連帯の限界』が非常に重要な問題になってきている」と指摘している。敗戦後78年が経った現在、ドイツは今もホロコーストの亡霊に悩んでいる。今更ではあるが、民族殲滅のためのジェノサイドがいつまでも加害者を苦しめているのである。

 さて、10月14日、及び16日の本ブログに取り上げた前衆議院議長の細田博之議員が、昨日多臓器不全で死去された。享年79歳だった。やはりと言うべきだろうか、辞任の際の記者会見の場で歩行もふらふらして、言葉もはっきりせず、激職に耐えられるだろうか気になる印象ではあった。長い間の勤務にご苦労さまでしたと言ってあげるべきだろうが、あの場で次期衆院選に立候補すると強い意欲を示したのには、あの健康状態で、あの年齢でなおも国会議員の職に留まっていたかったのだろう。後味の悪さが残ったのは、随分メディアにも質問されながら、女性へのセクハラや、旧統一教会との強い関係については一切説明しないままだったことである。最早死人に口なしである。その死人に鞭打つ気はないが、代議士としてもっと毅然として言うべきは言って、出処進退を明確にしてもらいたかったと思う。

2023年11月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5924.2023年11月10日(金) ガザ攻撃、1日4時間の休戦とは?

 このところ連日に亘ってイスラエル軍によるパレスチナ・ガザ地区への攻撃の様子が、メディアを通して伝えられている。荒れ果てた瓦礫の中を逃げ惑う子ども連れの家族の様子などは、とても見るに忍びない。あまりにも非人道的な住民への攻撃に対して、世界中からイスラエル及びハマスに対して厳しい非難の声が浴びせられている。国連はグテーレス事務総長が非人道的な攻撃に対して口頭で非難する以外に、これという有効な手を打てない。イスラエルのあまりにも容赦ない攻撃に対して、流石にアメリカも同国へ停戦を求めているが、ネタニヤフ・イスラエル首相は、停戦を受け入れる気持ちは毛頭ないようだ。

 そんな時に今朝になってビッグ・ニュースが入って来た。アメリカのホワイトハウスが、ガザ地区へ地上侵攻を続けているイスラエル軍が人道目的のために1日に4時間に限って戦闘を休止すると発表したのである。そして、その戦闘休止は実施の3時間前に発表される。これまで休戦とあれば、普通は日数による期間を決めていたものだ。それが今回は1日4時間などと時間を区切り、それ以外は戦闘は連日続くという中途半端な休戦には、呆気にとられる。まるで戦争ごっこである。この4時間の間に避難させるという主旨のようだが、一種の「取り敢えず休戦状態」にする世論操作のような気がしている。アメリカがイスラエルと協議した結果、一時的休戦は現地ガザ地区北部で9日から実施されることに決まったそうだが、アメリカもよくぞこんな中途半端な休戦に納得したものである。イスラエル軍は、ガザ地区内のハマス地下都市にある数百mに及ぶ地下トンネルを大分破壊したこともあり、一定の成果は上げたものとして、支援国アメリカの声を聞き入れ一時的に攻撃の手を緩めることにした。

 アメリカからの強い要請があったが、イスラエルとしては自発的に一時的休戦を行うものではなく、当分の間渋々要請を受け入れて休戦の期間についてはアメリカも知らされていないようだ。基本的には戦闘行為は今後も続けられるということであり、まだまだ犠牲者が出てくる。ネタニヤフ首相とハマス両者には、今では戦闘行為を続けることに意地のようなものを感じる。

 ついては、このほどNPO紙「世界遺産物語」に「負の世界文化遺産・アウシュビッツ」と題してアウシュビッツ収容所について拙稿を書いたが、実はこの収容所内を見学した際に、ナチスによって否応なく地獄に突き落とされたユダヤ人の怨念のようなものを感じたものである。今朝の「天声人語」に次のような言葉が紹介されていたのを見て、何となく納得がいった。そこには次のように書かれていた。

 「ぞっとするようなホロコーストからくむべき教訓は、私たちも犠牲になりかねないということではなく、私たちも加害者になりうるという自覚だ」

 今パレスチナ・ガザ地区で行われているイスラエルによる激しい攻撃は、ホロコーストによって地獄を味あうことになったユダヤ人による執拗な逆恨みであるように思えてならない。決してあってはいけないことである。まぎれもなくホロコーストによる被害者のユダヤ人が、今度は加害者に成り代わったおぞましい姿であると思う。

2023年11月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5923.2023年11月9日(木) 自民党が決定した減税論の矛盾と対立

 岸田文雄内閣の支持率がじりじりと下がって、首相も前のめりの人気取り政策を生み出すことにばかり気を取られ、少々ガードが甘いようだ。首相が適材適所と胸を張った政府3役の内、先日山田太郎・文科政務官、柿沢未途・法務副大臣がスキャンダルで辞めて間もないが、また神田憲次・財務副大臣の税金滞納問題が週刊誌に暴露され、野党からは辞任を求められたが、本人は反省しつつも職務の遂行に全力を尽くすと辞める気は毛頭ないようだ。卑しくも国の財政を扱う部門の副大臣で、税理士でもあろうものが、長らく税金を払わなかったなんて冗談としか思えない。愚かにも本人は誤魔化せると思っていたのだろう。これで、岸田政権は益々窮地に追い込まれることになる。

 この財務副大臣の不祥事に呆れていたところだが、他にも鈴木俊一財務大臣に首を傾げるような発言が公になり物議を醸している。問題になったのは、昨日衆院財務金融委員会の質疑応答の場で、鈴木財務相が応えた内容である。前々から岸田首相が「税収増の国民への還元策」として打ち出した所得減税について、鈴木財務相は、「過去2年間で増えた分は、政策経費や国債の償還などですでに使っている。減税するなら国債の発行をしなければならない」と原資はないと皮肉か、本音か分からないようなことを暴露した。それが真実なら首相が人気対策として言い出した、所得減税なんて最初からあり得ない話だということになる。閣内の意見の不一致も甚だしいが、これに振り回されている国民や経済専門家たちも「ふざけんな!」と言いたいに違いない。流石にこれには事実を知った国民の一部からSNSなどで「財務省からも見放されたぜ どうすんだ岸田や!」とか、岸田首相がハシゴを外されたとの声が上がっている。

 それにしても、首相と財務相の意見がまったく真逆であることを、なぜ今頃になって財務相はぶち明けたのだろうか。こうなると政権も末期症状である。元々この鈴木俊一大臣は、鈴木善幸首相の子息であり、姉の夫は麻生太郎自民党副総裁であり、典型的な政治家一家の二世であり、親族と派閥の力によって現職に就いている印象が強い人である。日ごろから感じているのは、業務に精通しているのか疑問に感じていたところである。財務官僚の言いなりの言動をしていたのではないかと思っている。現今の円安市場について、すべて監視、対策を日銀、或いは財務省に任せっきりで、財政のトップとしての毅然とした行動や矜持が見られない。

 そして、閣僚の一員である自らが内閣不一致のお粗末さを外部にさらけ出すとは、情けないし、一国民としても国家財政を任せることは不安で早晩交代させて、それこそもっと適材適所の閣僚を任命して欲しい。

 このところ岸田内閣は、あちこちでボロが出ている。前記以外にも財務関係では、1人4万円の所得減税について、宮沢洋一・自民党税制調査会長は首相と同じく減税の期間を当然1年内と考えているが、萩生田光一・同党政調会長は「1年限りと決定しているわけではない」と述べるなど、自民党内の幹部の間でも考えの不一致が際立っている。党内が結束して、行動して総選挙に打って出るべき時に、党内が大事な問題で支離滅裂ではとても戦えないのではないか。案の定これでは年内に解散とも言われたが、とても総選挙では戦えないと悟ったか、解散は来年以降に持ち越しと言明した。何とも夢遊病者になったような岸田政権のふらつき状態である。

2023年11月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5922.2023年11月8日(水) セルビアの郵便ストと旧統一教会解散命令

 3週間前にセルビアの友人に月刊誌を送ったところ、受け取ったとの連絡がなかったので、少々気になり2週間が経過した先週友人にメールで尋ねたらまだ受領していないと返事が返って来た。そこで郵送した郵便局へ出かけて聞いてみたところ、セルビアは直行便がないのでやや遅れがちになるので、もう少し待って欲しいということだった。その時、届いたかどうかの確認は取れないのかと尋ねたら書留ではないので、追跡番号がないから難しいとの回答だった。友人もベオグラードの郵便局に尋ねたところ、該当の郵便は届いていないと知らされたという。こうなると何とか届いて欲しいと願うものだ。それから1週間語の昨日友人に再びメールで照会したところ、彼も郵便局へ行ってみたが、届いておらず10月4日付の奥さん宛ての手紙が届いていたくらい郵便が遅れていると伝えてくれた。まだ可能性はあるようだ。セルビアでは低賃金と過剰勤務でやっとストが解消したばかりで、郵便局に務める人がいなくなるのではないかと懸念していた。もう少し様子を見るより仕方がない。書留でないので、送った証拠としては領収書だけだが、もし届かないと雑誌代と郵送料がまったく無駄になってしまう。特に、今回の雑誌代金は1,000円だったが、郵送料は遥かに高い1,560円もした。追求する手段がないので、理不尽とは思いつつも諦めるより仕方がない。だが、郵送料が無駄になってしまうことが何ともシャクだし、どうもすっきりしない。時々海外へ郵便物を送ることはあるが、ほとんど書留便にしたことはない。これからは費用がかかっても送り届けたい品物は、書留便にすることを考えなければいけないと反省しながらも悩みどころである。

 さて、昨年安倍晋三元首相が若者によって銃砲で殺害された原因は、容疑者の母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)にのめり込み、資産を注ぎ込み家庭を破壊してしまったことにあるようだが、安倍元首相が旧統一教会と強いつながりを持っていたことを知り、安倍氏を恨んでいたと容疑者が告白した。この事件発生以後教団に多額の献金をして家庭、家族が大きな被害を受けたと申し出た人々が続々と名乗りを上げた。挙句に教団は、本来の宗教活動を逸脱していると判断され、遂に文部科学省は、先月13日教団に対して解散命令を東京地裁に請求した。その理由として法令違反が約1,550人、解決金の総額が約220億円もあったそうである。

 この事案に対して先日教団は、唐突に「供託金」として政府に100億円を拠出する考えを表明した。そして、昨日教会の田中富広会長が当事案に関連して記者会見で、その意図を説明した。教会はトラブルが明るみに出た内容について、謝罪し反省の言葉を述べた。しかし、心から詫びたわけではなく法的な責任は認めることなく、解散命令請求について到底受け入れがたいと述べ、不満を露わにした。一方、この提案に対して弁護士を始めとする関係者らは、教団側の「供託金」を実現するには、立法措置が必要とされるが、政府がそれを推進する気持ちはなく、教団側が解散命令を避けようとする「情状酌量戦略」ではないかと見ている。気がかりなのは、教団への解散命令によって財団が所有財産を隠匿したり、海外へ移転させたりすることである。教団は否定しているが、「供託金百億円」の意図は透けて見えるようだ。どうもすっきりしない昨日の会長記者会見であるが、決して教団の逃げ得を許してはならない。広く国民の監視が必要ではないだろうか。

2023年11月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com