明日成田へ前泊して明後日から念願のポーランドとバルト3国へ出かけるが、その間隙を縫って今日開かれた日本ペンクラブ財務委員会に出席した。ペンの大きな課題は、このところ年度予算が毎年赤字で、これを何とか健全予算へ立て直そうということが主題で、事前に私なりのたたき台を各委員に送った。ペン事務局員の説明だと、一般社団法人であるが、公益法人としての性格上利益を大きく産出するわけにはいかないという行政の指導があるという。どうも納得しかねる話だが、こうなると健全財政というのはどういうことだろうかとの疑問も生まれてくる。今日は第2回委員会とは言え、実務的には最初の委員会のようなものだ。
営利目的の民間企業のようには、がめつくなる必要はないかも知れないが、それでも赤字が累積すれば、組織自体の存立が危機に瀕することになる。黒字は出さずとも、赤字は出してはならないという課題を実行するのがいかに難しいか、これから財務委員会の人々と侃々諤々議論し、検討して行かなければならない。
さて、一昨日にも本ブログで取り上げたが、ビルマに住むイスラム系ロヒンギャへのビルマ政府の虐待が国際的にも大分厳しい批判を浴びるようになってきた。そこへこれまでまったくコメントしていなかったアウンサンスーチー国家顧問が、今日になって漸く国民へ向け話をした。スーチーさんに対する非難が、彼女をしてマイクへ向かわせたのである。ただ、彼女のステートメントは、直接的にロヒンギャへの虐待を止めろというものではなかった。「ロヒンギャ」という言葉さえ発しなかった。これには、軍部への遠慮、全国民のうち90%を占める仏教徒への気遣いがあるように思える。ビルマとしては、静かに事を収めたかったようだが、事件は国際的に拡散してしまった。しかし、これはあくまで国内問題である。だが、こうなったらビルマ政府は本腰を入れて問題解決に当たらなければなるまい。
ビルマ政府とスーチーさんはこれからどう国際社会を納得させることが出来るか。