3781.2017年9月19日(火) 日本ペンクラブ財務上の課題

 明日成田へ前泊して明後日から念願のポーランドとバルト3国へ出かけるが、その間隙を縫って今日開かれた日本ペンクラブ財務委員会に出席した。ペンの大きな課題は、このところ年度予算が毎年赤字で、これを何とか健全予算へ立て直そうということが主題で、事前に私なりのたたき台を各委員に送った。ペン事務局員の説明だと、一般社団法人であるが、公益法人としての性格上利益を大きく産出するわけにはいかないという行政の指導があるという。どうも納得しかねる話だが、こうなると健全財政というのはどういうことだろうかとの疑問も生まれてくる。今日は第2回委員会とは言え、実務的には最初の委員会のようなものだ。

 営利目的の民間企業のようには、がめつくなる必要はないかも知れないが、それでも赤字が累積すれば、組織自体の存立が危機に瀕することになる。黒字は出さずとも、赤字は出してはならないという課題を実行するのがいかに難しいか、これから財務委員会の人々と侃々諤々議論し、検討して行かなければならない。

 さて、一昨日にも本ブログで取り上げたが、ビルマに住むイスラム系ロヒンギャへのビルマ政府の虐待が国際的にも大分厳しい批判を浴びるようになってきた。そこへこれまでまったくコメントしていなかったアウンサンスーチー国家顧問が、今日になって漸く国民へ向け話をした。スーチーさんに対する非難が、彼女をしてマイクへ向かわせたのである。ただ、彼女のステートメントは、直接的にロヒンギャへの虐待を止めろというものではなかった。「ロヒンギャ」という言葉さえ発しなかった。これには、軍部への遠慮、全国民のうち90%を占める仏教徒への気遣いがあるように思える。ビルマとしては、静かに事を収めたかったようだが、事件は国際的に拡散してしまった。しかし、これはあくまで国内問題である。だが、こうなったらビルマ政府は本腰を入れて問題解決に当たらなければなるまい。

 ビルマ政府とスーチーさんはこれからどう国際社会を納得させることが出来るか。

2017年9月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3780.2017年9月18日(月) 福岡ホークスに続いて、広島カープが優勝

 日本各地に計り知れない爪痕を残して台風18号は、本州に沿って日本海を北上し北海道沖へ去って行った。この2,3日台風関連ニュースに時間を注ぎ込んでいる間に、今月末臨時国会開催を前に自民党内では、こそこそと衆議院解散を決めようとしている。火事場ドロボーの如く、民進党内の家庭事情を利用して残り1年となった任期を前に思い切って総選挙をやってしまおうというのだ。

 確かに民進党内の乱れは酷い。今月初め党代表に選ばれた前原誠司氏が幹事長に山尾志桜里前政務会長を抜擢することを一旦は決めたが、急遽取り止めると発表した。山尾氏が幹事長就任を撤回され離党することになった原因は、親しい弁護士とのダブル不倫によるものだというから次元が低い。

 このどんでん返し人事に始まり、民進党からは党員の離党が相次いでいる。この数日でも8人が党を離れ、新代表も党内の掌握に大童の状態である。こういう民進党内のドサクサによる敵失のお陰で、森友学園や加計学園疑惑、暴言・暴行で自民党を離党した豊田真由子議員の行動などで低落傾向にあった自民党の支持率が若干上がった。今なら勝てると見たのか、自民党執行部はこの機会を捉えて10月解散の意思を固めたようだ。

 3日前にインドから帰って来たばかりの安倍首相は、山口奈津男公明党代表と解散について話し合った後、今日午後羽田から国連総会出席へ向け慌ただしく出発した。いずれにせよ来月衆議院総選挙が行われるのは、ほぼ決まりのようだ。

 自民党としては、勝てるチャンスと見て解散の腹を決めたようだが、野党は足元を見透かされ、解散は加計、森友問題の疑惑隠しだと厳しく指摘して騒いでいるだけだ。

 さて、今日プロ野球セ・リーグでペナントレースの優勝チームが決まった。広島カープが2年連続8回目の優勝を成し遂げたのである。一昨日パ・リーグでは、福岡ソフトバンク・ホークスが一足先に2年ぶりの優勝を決めている。これで福岡と広島が日本一を争うのかと思いがちだが、その前にクライマックス・シリーズという訳の分からないトーナメント戦を行い、その勝者同士が日本一の覇権を争う。

 優勝が決まった甲子園の広島対阪神戦中継をNHKテレビで観ていたが、何とこの優勝決定戦を実況していたのが高校ラグビー部の後輩、豊原謙二郎アナだった。一昨年のラグビー・ワールドカップで日本代表チームが、ラグビー史上に残る劇的な勝利を収めた対南アフリカ戦でも実況担当していたが、実に運の好い後輩だ。昨年正月に会って以来、会っていないがこんな形で元気そうな様子を見て頼もしく感じた。

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3779.2017年9月17日(日) ビルマのイスラム系ロヒンギャは大丈夫か。

 北朝鮮の核実験のような荒々しい騒ぎと違って、あまり派手には報道されないが、このところビルマのイスラム系民族ロヒンギャに対するビルマ治安部隊の迫害が少しずつ国際社会でも問題になっている。国連のグテーレス事務総長は、この問題でビルマの治安部隊がロヒンギャ掃討作戦を激化させ、国外へ逃れたロヒンギャ難民が38万人に上がっていると指摘し、ビルマ政府を批判している。同じイスラム系住民の多いインドネシアや、マレーシアでは、露骨な反ビルマ・デモ隊が気勢を挙げている。中でも国家顧問のアウンサンスーチーさんへの批判が高まっている。スーチーさんが軍部の弾圧にもめげず長年に亘って抵抗し、ついにビルマの民主化をやり遂げたスーパーウーマンとして、ビルマ国民から敬愛され、ビルマ民主化の手本となっている。そのスーチーさんが、ロヒンギャへの治安部隊の弾圧に対して何の手も打たないという点で、特に海外ではスーチーさんへの批判は厳しい。

 現在のビルマの政権は、2015年アウンサンスーチーさん率いる国民民主同盟(NLD)が総選挙に圧勝して成立した。だが、憲法上の制約によりスーチーさんは国家元首である大統領職には就けず、国家顧問として実質的に国家運営を行っている。その際スーチーさんは、それまで軍事政権を担い強大な力を持っていた軍部に妥協したと見られている。それは国会議員のうち1/4が軍人であることでも分かる。スーチーさんには、軍部に遠慮するところが見られ、それが軍の治安部隊によるロヒンギャ抑圧に対して正面からそれを止めさせるような言動が取れない原因ではないかと見られている。

 しかし、このまま放置していると難民問題がヨーロッパやアラブで問題視されている折でもあり、世界のマスコミから批判の的となることははっきりしている。ここは難しい舵取りの場ではあるが、スーチーさんがいかなる裁きをするのか注目していきたい。

 さて、今日は台風18号が九州南部に上陸し、激しい雨をもたらしている。九州各地では河川が氾濫し、道路を滝のような洪水が流れている光景がテレビでも映し出されている。鹿児島に上陸した台風は、宮崎、大分県から海上へ抜けたが、四国へ再上陸した。兵庫県・京都府には記録的短時間大雨情報が出された。日本列島に添って北上しているので、今夜半には日本海岸に添って北進し続けるようだ。年中行事の台風が近年相当な水量をもたらし、豪雨による水害で多くの犠牲者と被害を与えるのがとても堪らない。

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3778.2017年9月16日(土) 沖縄慰霊の地を汚す少年たち

 昨日の北朝鮮の弾道ミサイル発射について、国連安保理事会緊急会合でこれを挑発的と強く非難する報道声明を発表した。このところ制裁と行動の繰り返しで事態はエスカレートするばかりで、いつまで経っても明るい兆しが見えない。ロシアがあくまで対話による解決を主張して、制裁にむしろ向きであることが北朝鮮を強気にさせている一因ともなっている。制裁の効果は少しずつ効いているようだが、北朝鮮もしぶとく粘っている。しかし、このいたちごっこはまだこのまま決着がつきそうもない。

 アメリカは、トランプ大統領が北朝鮮は近隣諸国や国際社会をひどく侮辱したといらいらした気持ちを表した。大統領はそのうえで「北朝鮮の脅威に対処するため軍事的選択肢は効果的だ」と述べ、アメリカと同盟諸国と世界全体を完全に侮辱したと非難した。大統領は、軍事的選択を捨てることはないと怖いことを言っているが、一体いつになったら我々周辺諸国の住民はこのミサイルによる閉塞感から解放されるのだろうか。

 さて、沖縄で常識はずれの愚行を犯した沖縄在住の4人の少年が逮捕された。沖縄戦の際住民83人が「集団自決」に追い込まれた読谷村の洞窟「チビチリガマ」内を荒らし、器物損壊の容疑で逮捕された。この集団自決で知られる洞窟は、寂しい場所にあるが、村の文化財に指定されて平和学習の場として活用されている。そのような尊い場所で肝試しをやっていたというから呆れるばかりである。沖縄の悲劇を最も知っている筈の沖縄県民が、それを象徴する記念的な場所で関係の品々を破壊したことについて、何の目的でそんなことをするのかと遺族会会長も嘆いていたが、捕まえてみれば犯人が16~19歳の沖縄県民の少年たちと知りショックを受けている。

 これから訪れるポーランドのアウシュビッツ収容所跡は、今や「負」の世界遺産として世界中から多くの人々が見学にやってくる。ここを訪れることによって見学者は、2度と戦争を起こしてはいけないとの決意を噛みしめる。戦争の記念的なところというのは、そういうものである。ところが、これら沖縄の少年たちは、亡くなった人々に敬意と弔意を示すどころか、裏切り愚弄するような行為を犯したのである。何とも情けないことである。沖縄に住む住民が一番知っている戦争の傷跡、住民の心の痛みを、彼らがまったく顧みなかったことを知り、ショックである。

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3777.2017年9月15日(金) 日本ペンクラブ理事会、例会に出席

 今朝起きてみるとまたまた北朝鮮のミサイル発射が行われたとテレビが伝えていた。テレビでは通常の番組を変更して長い間関連ニュースを流していた。ミサイルは平壌郊外から北海道襟裳岬上空を飛行して太平洋上に落下したが、その飛行距離は2,000㎞に及び、前回より800㎞ほど伸びた。先日行われた水爆実験にしろ、今朝のミサイル発射にしろ、確実に北朝鮮の核開発技術は向上しているようだ。水爆実験を受けて11日に国連では制裁決議を採択したが、それでも懲りない北朝鮮に対して国際社会はこれからいかなる手を打とうとするのだろうか。

 さて、夏休みを挟んで日本ペンクラブ理事会が2カ月ぶりに開かれた。7月に初めて理事会に出席したが、率直に言ってあまり雰囲気に馴染めない。いままで出席した他の組織と比較して呼吸が合わないというのだろうか。これからこの雰囲気に馴染みながら少しずつでもペンクラブの改革、改善に寄与出来るようじっくり努めて行きたいと考えている。その意味でも4日後に開催されるペン財務委員会では、ペンクラブの厳しくなりつつある財務状況に目を光らせ、健全会計へ向けて一歩一歩前進して行かなければいけない。

 その後開かれた例会では、今月ペン会員になられた売れっ子作家の桐野夏生さんのショートスピーチが行われた。直木賞作家である彼女は、その他にもいくつもの賞を受賞されているが、体験から普通聞けない話を約15分で話された。2008年ニューヨークの国際ペン大会に出席し、各国の代表と座談形式の討論をした時の印象を話された。中には、今までのショートスピーチで一番印象に残ったという人がいたくらい興味深い話だった。

 これから理事としてペンクラブのためにそれなりの貢献をしなければならないが、中々難しい組織だなぁと感じている。

  さあて、今日は妻とお見合いした日である。当時「敬老の日」という祭日だったが、そんな日にお見合いというのも珍しかったのではないだろうか。今から49年前の話である。結婚したのはその翌年だった。あと2年で金婚式を迎えることになる。まだまだ元気で出来ることは自分でやっていけるようでありたい。

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3776.2017年9月14日(木) 2020年東京五輪に続いて24年パリ、28年ロスで

 2020年東京オリンピックの次のオリンピック開催地と、その4年後の開催地が同時に決まった。2024年はパリ、そして2028年はロスアンゼルスで開催されることになった。両都市ともいずれも3度目の開催である。今回初めてこのように2大会開催地を決めたのには、それなりの理由があるようだ。その最大の理由は、開催経費があまりにも嵩むので、オリンピックを開きたくてもどの都市もそのための資金の裏付けがないからである。2024年大会には、当初パリ、ロスの他にローマ、ハンブルグ、ブダペストが立候補していたが、巨額の費用負担に対して住民が反発し、後の3都市は撤退してしまった。開催への意欲と熱意はあっても、とても経済的に厳しく開催の見通しが成り立たなくなっている。早くから開催が決まれば、それなりの手は打てるとも言われ、実際パリは7年後なら会場問題も何とかクリア出来ると主張していた。だが、開催に掛かる費用は相変わらず巨額になり、よほど景気が好い国、都市でなければ難しくなっている。これは東京でも同じで、最近になって自治体の経費分担問題がこじれてきている。

 問題を充分承知している筈の国際オリンピック委員会(IOC)は、今日の決定に満足しているようだが、IOCも費用の削減、大会のミニ・サイズ化にもう少し知恵を絞るべきではないだろうか。東京大会ではパラリンピックを合せて競技種目が史上最大になりそうだ。

 さて、安倍首相が4回目のインド訪問で現地において熱烈な歓迎を受けている。トップセ-ルと称し、新幹線建設、原発輸出、資金援助等々インドから歓迎されそうな案件をインドに提示した。ただ、原発建設契約を締結したことは、インドが核を持ちつつも核保有国と認められていない現状では、核保有国との間に今後問題を残しそうだ。

 その安倍首相とインドのモディ首相が、北朝鮮は核実験とミサイル発射を止めるべきだと北朝鮮への圧力を強める共同声明を発表した。これを受けて北朝鮮は、早速今日のテレビでアメリカの制裁圧力に追従して大騒ぎする日本の4つの島を核爆弾で海に沈めるべきだと辛辣な言語道断の発言をした。脅かしているつもりなのだろうが、どうして北朝鮮という国はいつも好戦的になるのだろうか。散々アメリカを始め多くの国々が迷惑至極な核実験に対して忠告を与え、経済制裁を課したことに対して、相手国を沈めるなどと傲慢な言質がどうして生まれるのだろうか。いつでも、どこでも外国へ迷惑をかけ続ける北朝鮮という国は、相変わらず嫌らしく困った国である。

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3775.2017年9月13日(水) ゾルゲ事件関係資料をいただく。

 NPO吉祥寺雑学大学で知り合った方から、昨日ドサッと宅急便で書籍10冊と貴重な資料・文献を拙宅へ送って来られた。それらはすべてゾルゲ事件、及び同事件関連の新聞切り抜きや、写真、学会関係書類である。私が山崎・ブケリッチ・洋さんの友人で、同事件を研究していて受取人として適任と考えられて、喜寿を迎えて自宅の荷物を処分するに際してそれらの資料をわざわざ私宛へ送ってこられたのだ。有難いことである。

 それらの資料の中にはすでに私が所有しているものもあるが、それにしても素人が蒐集するような一般的な書物とは異なり、写真や、価値のあるもの、珍しい研究資料もある。これらは知人が大学在学中からゾルゲ事件にライフワークのように関心を持ち、今日まで半世紀以上に亘って研究され、大切に保管された資料である。荷物の整理とは言え、そう簡単には入手出来ないアカデミックな資料を手離すのは忍び難かったに違いない。これらにすべて目を通すというのは中々時間のかかることで大変ではあるが、知人の気持ちを酌んで時間をかけて少しずつ読んで行こうと思っている。

 さて、「選択」7月号の連載シリーズ「本に遇う」に毎号読み応えのある評論を書いている元朝日記者の河谷史夫氏が、大学ゼミの友人・元読売新聞東京本社社長で、巨人軍のオーナーも務めた滝鼻卓雄くんの新刊書「記者と権力」を高く評価して採り上げてくれた。早速購入して読んだところ、流石に腕利きの新聞記者らしく中々よく書いてあると思った。その中のある章で、私にも思い当たる仮名の人物について書いていたので、メールでズバッと彼に尋ねてみたところ、その人物ではないと直ぐに返事が返ってきた。名前の1文字に私の知る人物の「衛」という字を当てはめているところから考えても彼の言は本当だろうかと納得し難いが、疑うわけにはいかないので、或いは別人なのかも知れない。

 尋ねた序に日本ペンクラブへ入会しないかと誘ってみたが、これまでもペンクラブやエッセイストクラブ入会を勧められたが、会合に出るのが面倒なので断っているから折角だが入会しないと言っていた。理事になったら積極的に会員獲得に努めるようノルマらしきものがあるが、第一発目のトライアルは不発だった。残念だが、別の友人に声をかけたい。

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3774.2017年9月12日(火) 北朝鮮に対する国連制裁採択

 昨夜国連安保理事会で6回目の核実験を強行した北朝鮮に対する制裁決議が採択された。但し、当初アメリカがこれまでで最も厳しい制裁を望んでいたが、ロシアと中国が受け入れる意向がなかったためにかなり譲歩した制裁案となった。最も効果的と考えられていた石油の全面禁輸は見送られた。中ロが北朝鮮の混乱につながると制裁に慎重だったからである。結局同じ穴のムジナである中ロが北朝鮮に貸しを作り、北朝鮮にとって最大級のダメージは避けたことになる。

 そのすべてに後ろ向きの中国が産業面でアレっと思う取り組みを始めた。何とガソリン車やディーゼル車の製造、及び販売を禁止することを表明し、導入時期の検討に入ったと伝えられた。これは、7月にイギリス、フランスが2040年までに禁止することを発表したことに追随したものである。ドイツのフォルクスワーゲン社は独自に2025年までに電気自動車製造を強化すると発表した。中国は現時点ではいつごろまでにガソリン車を禁止するのか発表していない。しかし、ガソリン車の二酸化炭素排出による都市公害が空気汚染、及び地球温暖化の大きな原因であるとされ、その大気汚染元凶の中国にとっては世界の厄介者扱いされている非難の現状から、一刻も早く逃れ出たいとの気持ちの表れであろう。2016年の中国における新車販売台数は2800万台で、世界最大だった。これはアメリカの1.6倍、日本の5.6倍になる。だが、現在ガソリン車のシェアは欧米日のメーカーに独占されている。中国としては、新しい電気自動車やハイブリッドカーの製造販売において既存のシェアの一角を崩そうとの考えがある。それが、中国がガソリン車やディーゼル車の製造、及び販売を禁止すると決めたもうひとつの理由であろう。すべてマクロ的に勝負する中国が、結果的に大気汚染の除去に取り組むことになるわけで、大いに結構なことだと思う。

 それにしてもアメリカ、及び日本のメーカーは未だにガソリン車の廃止について政府ともどもビジョンを示さないのはどうしてだろうか。気が付いたら中国の自動車メーカーに追い抜かれていたということにならなければ良いと思っている。

 さて、今朝の日経新聞に2頁大のカラー広告が載っていた。2018年4月新たに開校する大学の広告である。その名を「東京通信大学」という。情報マネジメント学部と人間福祉学部の2学部を有する大学である。最近首都圏の大学の新規学生増員を認めないと文科省が発表したばかりで、オヤッと首を傾げた。よく見てみると、この新規開学大学は通信制で英語名では‘Tokyo Online University’と呼び、通学不要、授業は動画配信、スマホで学ぶということをアピールしている。大学は現在モード学園を経営する学校法人日本教育財団によって運営される。財団は、新宿西口前にコックーンタワーという一際目立つビルに入居しているが、そこをキャンパスのひとつとする他に、大阪駅前と名古屋駅前の異才を放つビル内にサテライトキャンパスを構え、スクーリングは札幌から那覇まで全国各都市で実施されるらしい。

 来年4月の開学と言えば、すぐに今問題になっている加計学園獣医学部が頭に浮かぶが、実際に認可されるのかどうか目下注目を集めているところだ。これからは、社会で直ぐに役立つ優秀な学生を輩出する大学とか、特徴を有する教育施設でないと学生集めに苦労するだろうし、そういう意味ではIT産業が成長過程にあるだけにこのような通信制大学も案外うまく行くのかもしれない。

2017年9月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3773.2017年9月11日(月) ニューヨーク9.11テロから16年

 あの忌まわしい9.11ニューヨーク同時多発テロ発生以来16年目を迎えた。同時に東日本大震災から6年6カ月が経過した。

 こんな日に戦争映画を観るとは不謹慎だと言われそうだが、一昨日公開され以前から観たいと思っていた映画「ダンケルク」を鑑賞に渋谷へ出かけた。映画を観ながら補聴器の具合をチェックするのも目的のひとつだった。

 「ダンケルク」は、イギリス人クリストファー・ノーラン監督制作のハリウッドらしからぬハリウッド映画だ。「ダンケルクの戦い」で名高く、ベルギー領に近いフランスのドーヴァー海峡に面した港町ダンケルクの海岸と沖合が舞台でイギリス軍の撤退がテーマである。行動範囲が狭く、ダンケルクの街以外は海上のみである。空海軍、及び民間船協力によるイギリス軍撤退作戦をイギリス人の視点で描いた戦争映画である。空中戦や、艦船攻撃など熱いシーンが数多く観られてかなり迫力があるが、実は当初映画のストーリーがよく分からなかった。また、助けられた艦船の中で給仕をしてくれた女性を除いて、ただひとりの女性も登場しないというのもハリウッドらしからぬ点である。当然恋愛もまったくなし。プライベートの話も一切なく、戦場の勇ましい場面ばかりが映し出される珍しい映画だと思う。

 最後に撤退作戦がほぼ成功して、イギリス国内の新聞に大きく取り扱われる。恐らくイギリス人にとっては痛快事だっただろう。だが、映画らしいストーリー性がほとんどなく、映画自体はちょっと期待外れだった。

 さて、昨日昼間信じられないようなトラブルがあった。かつて勤めていた小田急電鉄の車両が沿線火災の煽りを受けて線路上で引火し、車両の屋根部分から火が出て燃えた。幸い停車した電車から乗客は外へ出ることが出来て、けが人はいなかった。火元は参宮橋・代々木八幡間のボクシング・ジムということだが、画像で観る激しい炎には慄然とする。危ないと思った踏切近くにいた警察官が咄嗟に非常火災報知器を押したことで、運転士も気が付かないうちに火災現場に最接近した場所で電車がATS自動停止装置により停まってしまったことが何ともついていなかった。そのため火が電車に燃え移り、長い間電車は停まってしまった。今夕も7時と9時のNHKニュースで詳しく報道していた。一旦停止した電車が動き出し、再び停まった点が問題と見られている。小田急と警察、消防署との連携に問題があるとされた。

 更に理解し難いのは、現在の車輛は不燃構造に設計されていると考えていたが、屋根はそうでなかったことである。1951年発生した100名以上の犠牲者を生んだ国電桜木町事故を思い出す。一部木造だった車両と、車輛内を移動出来ない構造が脱出口を塞いだと糾弾され、以降極力不燃性材質を使用するようになったと思っていた。

 乗客の安全を守るためにも国交省の指導を受けて、電車は早く停止することはもちろんであるが、停めるべき安全な場所についても検討されることだろう。

2017年9月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3772.2017年9月10日(日) 3横綱休場で秋場所初日を迎える。

 多磨墓地で行われた義母の17回忌法要に出席した。亡くなったのは、2001年9月9日で正に昨日のブログに書き込んだように重陽の節句、北朝鮮建国記念日に当たる。奇しくも2日後の葬儀当日、11日にあの9.11ニューヨーク同時多発テロが勃発した。犠牲者の数は約3千人とも言われている。桐ケ谷斎場待合室のテレビで観る、航空機が世界貿易センタービルへ突っ込むあの衝撃的なシーンは俄かには現実のものとは信じられなかった。その4か月前この辺りをメジャー・リーグ観戦に来た二男と一緒に歩いたものだ。

 アメリカのブッシュ大統領は「これは戦争だ!」とばかり、直ちにタリバーンの根拠地アフガニスタンを攻撃し、2003年にはイラク戦争、或いは第2次湾岸戦争と呼ばれた戦争が始まった。それからシリアの内戦が始まり、地球上どこでも戦火が見られるようになった。そして、今や弱者北朝鮮が貧しい国民生活を見向きもせず、身の程知らずの核開発成功により、今ではちょっとしたボタンの掛け違えによって全面戦争勃発の可能性すら生まれて来た。

 ところで、義父母の墓前でお経をあげていただいた、山梨県北杜市の臨済宗龍岸寺から遠路来られた住職によると、今お墓の存続、特に放置された荒れ放題のお墓がお寺の間でも話題になっているという。結局家族(子ども)の数が減少したことが墓地の維持を難しくしているという話だった。妻の実家でも、遠い祖先は今も龍岸寺に眠っているが、東京で弁護士となった妻の祖父母以後義父母も多磨墓地内に眠っている。龍岸寺に眠る祖先の墓を今後どうするか、義兄がお寺と相談することになった。

 さて、今日から大相撲秋場所が始まった。残念なのは、初日から4人の横綱のうち、白鵬、鶴竜、稀勢の里の3人が休場することになったことである。途中休場はともかく、初日から3横綱が休場するのは昭和以降初めてだそうだ。いずれもケガが休場の理由である。中でも白鵬は2場所連続優勝を飾っており、3連覇と同時に自らも前人未到の40回目の優勝を目指していただけに本人にとっても残念なことであろう。はっきり言えることは、1年に6場所も務めなければならないノルマは、身体が資本の力士にとっては負担が重すぎると思う。大ケガをしても平均45日内に次の場所を迎えるというハード・スケジュールをクリアしなければならない。ケガを完全に治している時間的余裕がないのだ。毎場所好景気を謳歌している相撲協会も金儲けばかり考えていないで、もう少し力士の健康面の心配をしたらどうかと思う。昔は1年に2場所、それも1場所10日間だった。ここから「1年を20日で暮らす好い男」なんていう言葉が生まれたくらいだ。私が小中学校時代は1年4場所が定着していた。そのくらいで程々ではないだろうか。現在相撲協会の手に入る収入の約1/3の収入を減らすことは財政的には厳しいと思うが、反って待ち遠しくて新鮮さがあり、力士の相撲寿命にも大きく関わってくるので、検討してみてはどうだろうか。今のまま同じようなスケジュールで場所が続けられるなら、いずれ力士も疲労、ケガなどで勝負に手を抜くようになり、協会自らの命を縮めることに繋がるようになるのではないかと心配になる。

2017年9月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com