今日は祭日「体育の日」である。今から53年前のこの日、1964年東京オリンピック開会式が行われた日(実際には開会式は翌日の10日に行われた)として知られている。あの日も快晴だったが、今日も上空はまずまずの秋日和である。思い起こすと、鉄道会社に入り社会人となってまだ2年目で、1年半の駅勤務の現場研修を終えたばかりでて経理部門に配属されてまだ1カ月しか経っていなかった。生憎会社は決算時期に入っていたために、機械化されていない当時の会社経理部にあっては、1年に2度の繁忙期のひとつで、毎日残業続きだった。自宅に帰れず、近くの契約旅館に泊まったこともあった。開会式も会社のテレビで観た。
今2020年東京オリンピックを前に、いろいろ心配な問題が焙りだされている。開催都市である東京都の最高責任者である小池知事が、来る衆議院選挙で国政に大きく関与することになり、落ち着いて都政に専念することが出来ないのではないかと憂慮されている。その他に肝心な開催費用問題、新国立競技場建設問題、各競技場施設の不都合な点、またつい最近になってお台場のトライアスロン会場の水質汚染問題が発覚した。これからも新たな問題が発生する可能性がある。それだけに小池都知事には、国政に色目を使わずオリンピックの準備を含めて就任間もない都政を堅実に行ってもらいたいと思う。
さて、今朝NHKで「ダイアナ妃没後20年、王子が語る母の姿とは」というイギリスのダイアナ妃死後不幸な思春期を送った2人の王子の成長の過程と王子の気持ちの移り変わりを描いた、40分のドキュメンタリー番組を興味深く観た。偶然ではあるが、今から20年前にカナダへ出張しバンクーバーに到着したその日、8月30日にダイアナ妃急逝のニュースに出遭った時の驚きとその時の気持ちについて、先月NPO誌に書いたばかりだった。王妃が亡くなった事実は30日に知ったが、実際に王妃が亡くなられたのは31日だった。時差の関係で私はダイアナ妃の死をその1日前に知ることになった。その摩訶不思議な事実とその時の印象について感慨を込めて綴ったのだ。
仮に日本の皇室だったら、これほどプライバシーに関する、スキャンダラスなドキュメントは絶対放映されないだろう。流石に事故当時同じ車に乗っていてともに亡くなった薄幸のダイアナ妃が交際中のエジプト人資産家については黙殺された。
ついては、今日はキューバの革命家チェ・ゲバラがこの世を去ってちょうど半世紀に当たる。今も世界中のゲバラ・ファンからその死を惜しまれている。今夏ゲバラの子息が訪日し、ゲバラが世界中で撮った写真展が東京・恵比寿で開かれた。19日間に3万5,863人が訪れたそうだが、そのひとりに私が含まれている。
世界にはこれまで幾人もの革命家が誕生したと言われているが、真の革命家はこのゲバラと同じキューバの同志、フィデル・カストロしかいないのではないかと思う。農地解放を行い、国民はすべて教育費と医療費が無料で配給制度を整備し、社会主義的国民生活を構築した。カストロは昨年亡くなったが、キューバの2人こそ真の革命家と言えると思う。功成り名遂げてこれほど権力欲や私利私欲を持たないリーダーはいないと思う。これだからこそキューバ国内には、2人への強い敬愛の気持ちが満ち満ちているのだと思う。
昨年念願のキューバを訪れて2人の足跡と2人が育ち、活動しつつ触れた空気に接して感慨無量だった。やはり現地を訪れ臨場感で接しなければ、本当のことは分からないことを改めて実感として受け止めた。