3900.2018年1月16日(火) イスラム国で女性の車運転とスポーツ観戦は?

 イスラム国の間ではスンニー派とシーア派の確執は古来つとに知られている。イスラム教の中でスンニー派が全体の約3/4を占め、シーア派を圧倒している。教義はほぼ同じようだが、スンニー派が血統による世襲にこだわらない一方で、シーア派は預言者ムハンムドの血を引く子孫に特別の資格があると考えているようだ。

 近年保守的なイスラム教も少しずつ現代社会のルールに歩み寄りつつある。依然として頑なに伝統を守っているイメージがあるが、最近スンニー派のサウジアラビアとシーア派のイランに社会的に小さな動きがあった。

 つい先日サウジアラビアでは女性のスポーツ観戦が許されるようになったことである。男女の座席は別々で、家族席なら男女同席は可能だが、ペアで観戦というわけには行かないようだ。それでも今年6月からは女性が車を運転することが許可されるということは大きなニュースになった。一方で、イランでは女性が車を運転することは割合早くから認められている。今から20年ほど前にテヘラン市内でチャドルを身に付けた女性のタクシー・ドライバーを何人も見た。ところが、イランでは依然女性がスポーツを戸外で観戦することは認められておらず、ごく最近付け髭で男性に変装した女性がスタジアムに現れ、そのヒゲ面の女性が今イランで話題になっている。

 同じイスラム国でも女性の解放について、これほど異なった対応をしているのが現実である。対イスラエルとか、反イスラム的行動に対しては、一致するスンニー派とシーア派も普段は小さな伝統行事や、風習の違いにしばしばトラブルが起きている。これからは少しずつ欧米化していくであろうから風習も変わりつつあるだろうが、まだ女性の権利が完全に行使されるというところまでは行かないようだ。

 さて、毎年この時期になると取り組まなければならない個人的な年中行事がある。税の確定申告である。来月16日から税務署で申告出来るが、その準備が大変だ。今年もパソコンで書類を仕上げるのではなく、すべて帳簿につけて手書きで申告用紙を作成する。前以て日頃の入出金はチェックして領収書も揃えてあるので、1年分の金銭元帳に仕分けしながら記帳して完全なものにすることが時間的に大変である。それでも年々慣れてきているので、3週間程度をメドに完成し、玉川青色申告会で書類をチェックしてもらい、玉川税務署に届け出ないといけない。今年の確定申告は、家屋の耐震工事に大分投資したので、昨年よりは多めの返済金があるのではないかと期待している。来月16日までに何とか申告書類を作成したいと考えている。

 さぁ、今日はこのブログを書いてから3900日目を迎えた。あと3カ月余りで4000日というひとつの区切りとなる。1日も欠かさず書き続けられたのは自らを省みて「よくやった!」と褒めてやりたい。今年5月に12年目に入る。いつまで続けられるか分からないが、習慣づけて書き続けることは自分自身の力を向上させることに繋がるものと信じている。

2018年1月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3899.2018年1月15日(月) 安倍首相はなぜアウシュヴィッツを訪れないのか。

 ひと昔前なら今日は「成人の日」である。華やかな晴れ着を着た若者が集う姿も昔とは大分変っている。1月の第2月曜日が成人の日に変わり、今年は先週の月曜日が祝日となった。一部に「晴れの日」の晴れ着や関連付属品を扱う業者‘Hare no hi’が、成人式当日になって突然営業を止め、経営者が雲隠れしてしまった不祥事が多くの新成人にショックを与え、それが今も影を落としている。

 私自身20歳時は、祝うどころでなく2年も浪人していた時期で受験もラストチャンスとばかり血眼になって最後の追い込みをかけ、成人の祝いどころではない時期だった。あれから60年も経過した。受験生にとって第1関門のセンター試験も昨日終わって幾分ホッとはしているだろうが、本番はまだ先である。悔いのないよう全力を発揮されることを祈るばかりである。

 さて、安倍首相が昨日バルト3国訪問の最後の地、リトアニアを訪れ、カウナスの杉原千畝記念館や首都ヴィリニュスのさくら公園内の杉原顕彰碑を訪問したことをテレビで伝えていた。私より4カ月遅い。一昨年も私が訪問した1カ月後にキューバを訪れている。今回は折角近くまで来たのだから、戦争体験のない首相にはちょっと足を伸ばして「ホロコースト」の陰惨な現場である「アウシュヴィッツ収容所」も見学して欲しかった。拙稿「アウシュヴィッツを考える」についてほとんどの知人は好意的な感想を述べてくれる。その中には、元日本テレビ政治部長・菱山郁朗氏のように、拙稿を読んで感動し俳句を詠み、同社OB社員会作品展に応募して秀作と評価された人もおられる。

 因みに菱山氏は「収容所記 読みて粛なる 初湯かな」という名句を詠まれたそうである。

 その反面文中で差別を糾弾する意味で使用したユダヤ人の「成金」とか、「アイヌ」「在日朝鮮人」「穢多」などの表現をあげつらい、これらの言葉は危険だから使用しないよう妙な気の遣い方で「表現の自由」「言論の自由」にブレーキをかける理不尽な動きがあるとも聞いている。恐らく安倍首相のアウシュヴィッツ見学忌避には、今徐々に強まりつつある保守政権内の極右的な背景があるのではないかと気になっている。昨年核廃絶運動でノーベル平和賞を受賞した「核兵器廃絶国際キャンペーン」‘ICAN’フィン事務局長が今日広島を訪れ、事前に安倍首相との面会を望んだが、日程の都合がつかないと外務省からの回答で会うことは出来ないと言われたようだ。反核、反戦から益々遠ざかろうとする安倍政権の姿勢がここにも見えてきたようだ。

 残念ながらわが国も目に見えないところで、徐々に右傾化の環境が醸成されているようで心配でならない。

2018年1月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3898.2018年1月14日(日) 親しい人が去り、段々寂しくなる。

 受け取った年賀状を見ていて、訃報を知ることが結構ある。年末に亡くなられたために年末が迫っていたため、ご遺族が送る喪中の挨拶状が年内に間に合わず寒中見舞いをいただくことが多い。今年もそんな挨拶状を何通か受け取った。その中に従兄の他界を知らせる奥様からのハガキがあった。亡くなったことを知らなかったので、私が送った年賀状に対するご返事である。従兄は確か86歳で亡くなられた。71歳から80歳になる我々5人の兄妹もよく知っていた従兄だったので、妹に依頼して兄妹5人の名で今日お花を送ったところである。

 年々周囲の親戚や友人が旅立って逝かれるのは実に寂しいものだ。これも運命と思えば受け入れなくてはならないが、実に切ない。若い頃には深刻に考えもしなかった憂鬱であり悲哀である。

 それでも生きている間は前向きに少しでも前進しなければ生きている意味がないと考え直すことにしている。せめてあと5年はこの世に生息して、最低2冊の書を上梓し、毎日このブログを書き続けていきたい。

 さて、今日から大相撲初場所が始まった。昨年来世間に醜態を曝け出していた。昨日セクハラ問題を起こした立行司式守伊之助に対する処分が発表された。初場所以降3場所の謹慎とその間の無給であるが、伊之助の辞職願を受け入れ夏場所後に協会を去るようだ。初日恒例の日本相撲協会挨拶では、八角理事長は最近の不祥事については一切触れず、それが反って深刻さを象徴していたようだ。館内からもその点を批判するヤジが飛んでいたようだ。2人の立行司が不在となり、結びの取り組みを三役格の式守勘太夫が、結び前の横綱稀勢の里と話題の貴乃花部屋の小結貴景勝戦を同じ三役格の木村玉治郎が裁いたが、緊張していたせいか玉治郎は早くも差し違いをして、敗れた横綱に軍配を上げてしまった。前途は厳しそうだ。

 ところで、世界中から相変わらず人種差別がなくならないが、衣料品の扱いでは世界的に知られているH & M社の南アフリカの店舗が、販売広告が人種差別的だとして差別反対の暴徒に襲われた。原因はその広告に「ジャングルで一番カッコいい猿」と表示され、同社製の衣服を着たモデルに黒人少年を使ったのだ。つまり黒人は「猿」だというわけだ。何が面白いのか、無分別に過ぎる。こんな発想を安易にするから、差別主義者が益々増長し、差別は一向になくならないのだ。

2018年1月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3897.2018年1月13日(土) ラグビー日本選手権に思う。

 今日も昨日同様相変わらず厳しい寒さである。

 快晴だが、その寒い中を秩父宮ラグビー場でラグビー日本選手権決勝戦が行われた。スタンドはラグビーファンで溢れんばかりだった。終始スタンドを沸かせるようなプレイが繰り返され、昨年に続いてサントリーがパナソニックを破り2年連続で日本一のタイトルを獲得した。テレビで終始目を凝らして観戦していたが、ノーサイド直前には一進一退の展開が手に汗を握る熱戦となり、久しぶりにラグビーの醍醐味を堪能した試合だった。スコアは12-8でサントリーが勝ったが、あと1トライを取ればパナソニックの勝利となったほどの接戦だった。最近実戦観戦から足が遠のき、テレビ中継でも最後まで観続けることが少なくなったが、今日ばかりは日本一決定戦に相応しい試合でノーサイドまでテレビにくぎ付けだった。

 実は最近のラグビーについて少々気になることがある。近年は大学チームにも外国人選手が増えたが、社会人チームとなると主力にラグビー強豪国の代表選手をメンバーに加えているチームが多いことである。今日も両チームともに有名無実化した外国人選手制限枠があるのかないのか分からないほど外国人選手が中心となって活躍していた。ワールドカップを睨んで実力向上を目指すなら、輸入選手が増えるのはある程度当然かも知れないとは思っている。しかし、あるべき姿としては日本選手権に外国人選手ばかりが活躍するのでは、ちょっと寂しい気がしている。

 外国人選手が増えて、実力向上に資するならそれはそれで佳しとして、些か気になるのは外国人選手にはジャージーの袖や首回りから見える腕、首に入れ墨(タトゥ)が目立つ選手が多いことである。特に島国のフィジー、サモアや、トンガ辺りから来ている選手の中に入れ墨選手が目立つ。何年か前に日本ラグビー・フットボール協会長の森喜朗元首相に直接お尋ねしたことがある。せめて入れ墨選手は、入れ墨を人目に付かないよう隠す配慮をしてもらえないだろうか。その選手だけは長袖のアンダーシャツで入れ墨個所を覆うことは出来ないだろうかと。森会長は、彼らの国にはそういう入れ墨の習慣・風習があるのでそれを隠すのは難しいとのご返事だった。それならかつてのジャージーが長袖だったように、入れ墨選手のいるチームは全員が長袖ジャージーを身に付けてプレイしたらどうかと思っている。ラグビーは割合インテリ層に好まれるスポーツだけに、私同様入れ墨を見えないようにすることを期待しているファンが多いと思う。ちょっと見苦しい入れ墨姿を隠す手段はないものだろうか。

 さて、問題児のトランプ・アメリカ大統領がまたもや下品な行動で物議を醸している。今度問題を起こしたのは、国内及び国際的な問題である。国内的な問題とは、大統領選前に大統領と元人気ポルノ女優が性的な関係を持ち、口外しない約束で大統領が口止め料を支払っていたことがウォールストリート・ジャーナル紙で報じられたスキャンダルである。もうひとつの国際的な問題となったのは、ホワイトハウスの会議でハイチやアフリカ諸国を「屋外便所のような国々」と呼んだと伝えられたことから大統領は人種差別主義との批判が広がったことである。いずれも大統領は若干ニュアンスが異なるなどとして否定しているようだが、それにしてもよくもこれほど非常識な言動をしてくれるものである。流石にアメリカ国内でも呆れて大統領としての資質を問題にする動きも出ているようだ。トランプ大統領の非常識に比べれば、わが安倍首相の方がまだましだと慰めるよりないか。

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3896.2018年1月12日(金) 今年の運勢は「辰巳天中殺」

 昨日から日本全国を寒波が襲い、就中日本海側では九州まで豪雪にやられている。新潟県では信越線列車が途中で動けなくなり、停車したまま夜を明かした。車内にはかなりの乗客がいたが、お互いに座席を譲り合っていたという。こういうおもいやりは麗しいものである。北陸道では一部車両通行止めとなり最大で410台もの車が立ち往生した。北海道・幌加内町では今日最低気温零下25.4℃を記録し、沖縄にも霙が降った。明日は大学入試センター試験が全国で行われるが、受験生も明日の天候を心配している。奈良にいる孫も明日受験するが、無事受験出来ることを祈るばかりである。

 風こそないので助かるが、寒波は今日も激しく外出するのも二の足を踏むところであるが、高校の友人、大塚武夫氏に相談ごとがあったので、呼び出して自由が丘駅まで来てもらった。昨年10月末の高校同期生会以来の再会である。駅前の天麩羅店「天一」で昼食を取ったり、カフェでコーヒーを飲みながら、ペンクラブの会計面で仮払金の処理方について意見を聞く。15日にペンクラブ財務委員会が開かれるので、その際建設的な意見を具申したいと考えている。大塚氏は一橋大学の同級生が集まる会合で度々持論を開陳していると聞いている。今日彼から珍しい占いのお説を承った。

 我々2人はお互いに今年傘寿を迎えるが、誕生日は僅か2日違いである。中々理解するのが難しいが、彼の説明によれば、今年はお互いに「辰巳天中殺」ということになり、運命のリズムとしては狂いがあるかも知れないので用心が必要ということらしい。特に、今年と来年は「価値あるものの獲得、或いは時間をかけて学ぶべきものを発見」することが出来るということで、好調期にいながら運命の大揺れが起こり、運勢の上下、浮き沈みが非常に粗いということでもある。気をつけなければいけないということのようだ。謙虚に受け止めたいと思っている。

 今年は大きな目標としては、これまで半世紀以上に亘って出かけた海外武者修行体験とメディア報道に対する所感をまとめた作品を上梓したいと考えている。更に来年上梓を予定している岡本太郎、藤山一郎ら100年前の慶應幼稚舎仲良し4人組のノンフィクションにもボチボチ手をつけようと考えている。

 油断さえしなければ、幸運も捕まえられる可能性もあるようなので、チャンスは逃さないようにしたい。

 それにしても運勢などにはほとんど無関心の私に反して、大塚氏はよくもこれだけ入れ込んで広く研究するものだと感心するばかりである。

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3895.2018年1月11日(木) 50年前の今日、危ういハプニング

 ちょうど半世紀前の今日、1968年1月11日、エチオピアの首都アジスアベバからジブチと呼ばれていた仏領アファル・イッサ(現ジブチ共和国)経由でアデンへ入った。日本出発前には駐日イギリス大使館からアデンのビザを取得していたが、この日対イギリス独立闘争と2つの民族解放戦線同士による内戦も漸く終了して、新国家「南アラビア連邦人民共和国」としてイギリスから独立する記念となる1日だった。ところが、その40日前の11月30日突如アデンは独立宣言を行った。独立について何も知らないままアデンへ入国した1月11日は、すでに新国家となっていた。当時は搭乗日前に航空会社に座席のRECONFIRMをしないと搭乗出来ない恐れもあったので、この難しい環境下でもあり、直接係員から実情を知りたく前日アジスアベバのAIR JIBOUTTI支店へ出向いた。そこでアデンの独立を初めて知った。係員の説明では、私が取得したイギリス政府発行の入国ビザでは入国出来るかどうかは保証出来ないと言われた。ただ、フライト搭乗は可能であるというので、ここまできたらイチかバチかでアデンへ行くより選択肢はないと覚悟を決めてフライトの確認を取り付けた。

  ジブチも灼熱砂漠の中の都市で、蒸し暑かったが面白そうなところだなぁというのが率直な感想である。小さなプロペラ機で紅海上空を飛行してアデンへ着いた時、ヨシズ張りの建物の入管で恐れていたことが現実となった。このビザはわが国のビザではないので入国出来ないと言われたのである。これからどうすべきか、はたと考えこんでしまった。しかし、自分で解決する以外にない。入管事務所前を行ったり来たりしている間に、私の動作が目についたのか、ひとりの入管係員が近づいて来て何をしたいのだと聞かれたので、入国出来ず困っていると打ち明けたところ、もう戦争は終わったので、アデンではなくわが新独立国家南アラビアのビザを取得すれば良いではないかとごく当然のアドバイスだった。そこで直ちに新国家のビザを申告し、新規発給のビザで入国することが出来た。何と日本人として初めての南アラビア共和国への入国者となったのである。

 思えば、今日はその当時海外武者修行中だった私にとっては記念すべき1日だったのである。アデン市内まで税関職員のお世話で小型トラックの荷台に乗せてもらい涼しい風を浴びながら、これも斡旋してもらったホテルへ辿り着いた。あれから早や半世紀が経った。感慨を憶えずにはいられない。

 さて、今朝の新聞を見て驚いた。昨日小泉純一郎、細川護熙両元首相らが国会内で記者会見を開き、国内すべての原発を直ちに停止する「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」を発表したばかりだったからである。法案は原発を即時に停止し、再稼働や新増設を禁止することや、2050年までに電力を再生可能エネルギーで賄うことが柱である。2人の元首相が実行しようとすることは、筋が通り分かり易い。日本にとって原発は必要ではないということを分かり易く説明している。

 そんな時に新聞一面に日本政府がイギリスの原発2基の総事業費用約3兆円に対して、日立が請け負う事業に政府保証をつけるなどして2.2兆円も融資しようという大盤振る舞いの話である。他国の原発建設にそれほどの資金援助をする必要があるのだろうか。

 日本国内の原発環境が否定的になっている中で、日本市場に今後あまり期待が出来ず、海外の原発事業に目を向けたものと言える。アメリカで東芝の原発事業が失敗した二の舞を日立も演じかねない。そうなった場合国民にそのしわ寄せが押し寄せる。国家財政から巨額の資金を捻出するのではないにせよ、借入金の担保保証をすることは、事業が失敗すれば国の大借金になる。国民にはそれを納得出来るように説明して欲しい。この辺りは政府としてきちんと国民に説明する義務があるのではないだろうか。1強に浮かれて何にでも手を出す安倍政権の行動をメディアももっと丁寧に伝えるべきではないだろうか。

2018年1月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3894.2018年1月10日(水) 日韓合意に関する文在寅大統領の説明

 昨日北朝鮮と韓国の閣僚級協議が行われ、今日文在寅大統領は新年の記者会見で元従軍慰安婦問題日韓合意について苦しい弁解を述べた。

 両国が公式に合意をした事実は否定出来ないとして、昨年の大統領選で公約した「合意について再交渉する」との言葉を撤回し、日本に配慮する姿勢を見せた。そのうえで、「完全な解決」のためには日本による被害者への心を尽くした謝罪が必要との認識を示し、日本の行動を促した。再交渉はしないとは言ったが、その裏には朴槿恵前政権が慰安婦に対する配慮が足りないことに日本は承知しながら便乗しているとの考えが見られる。そこで再交渉を要求することで解決するわけではないと言いながら、間違った結び目は解かなければならないと語り、日本が真実を認め、被害者の女性たちに心を尽くして謝罪するべきであると語っている。この言質には、韓国政府特有だが、国民の気持ちを常識とかルールよりも採り入れようとする姿勢が見える。韓国国内だけの問題ならそれでも済むと思う。しかし、国民を説得し納得させるにしても毅然として公的ルールを守るのが、国家の立場、役割ではないだろうか。この状態では、この問題の本質的な解決がいつまで待たされることになるか見通せない。

 今回の発表には、撤去するとの約束だったソウル市内の日本大使館、釜山総領事館前に建立された従軍慰安少女像については何のコメントもなかった。合意はほとんど実施されてはいないのだ。

 この一連の言動に韓国各紙の報道は意外に冷めていて、国民に忖度しようとする政府の対応に同情的であるわけではない。日本が拠出した10億円について返還することを日本政府が受け入れる筈がないとコメントしている。

 保守系の中央日報は、「間違った合意を改正するという大義名分と韓日関係を台無しに出来ないという現実論が入り交じった、辻褄の合わないその場しのぎだった」と分析している。同じ保守系の朝鮮日報は、文政権の慰安婦合意の検証は、朴槿恵前政権を批判するためだったと論じて、「外交上の裏合意を公開したり、合意を覆そうとしたり、周辺国との信頼関係が崩れた」と厳しい指摘である。一方で、左派系のハンギョレ新聞は、「一部元慰安婦らの返還要求もあるが、両国関係の未来を考慮した避けられない決定だった」と支持した。

 概してメディアは左右ともに、文政権は韓国民の意向の酌み過ぎと日本側の反する要望の前に難しい選択を問われたが、現状ではこの辺りを落としどころに日韓関係にも留意すべきだと主張しているように思える。

 いつもながら韓国政権は国民の気持ち、本音を過度に斟酌するあまり、政府のなすべきことが実行出来ず、問題の解決も出来ない。これでよくぞ国家のマネジメントが出来るものである。このような対応ではこれからもしっかりした国家の運営は出来ないのではないだろうか。

2018年1月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3893.2018年1月9日(火) 厳しい日韓関係改善

 昨日まで寒かったが、今日は激変して東京都内の最高気温は16℃で沖縄の15.4℃を抜き17.4℃の埼玉県熊谷市に次いで全国2番目の暖かさだった。20日は大寒だが、明日からまた厳しい寒さになるそうである。

 さて、世界中の注目を集めている北朝鮮と韓国の閣僚級会談が板門店でほぼ2年ぶりに開かれた。駆け引きばかりが先行して、主要議題はどうなっているのかはっきり分からないまま今日に至った。予想されるのは、北朝鮮が来月開かれる平昌冬季五輪に参加するのかどうかということと、北朝鮮が核開発を中止するのかどうか、ということについて一定の結論が出されるかが気になるところだ。

 これと歩調を合わせるように、日本にとって難題の元従軍慰安婦問題日韓合意についても中間的な報告がなされた。康京和・韓国外相は2015年12月締結された日韓合意について分かり難い説明をした。韓国政府は日本政府が元従軍慰安婦らに対して名誉、尊厳の回復へ向けた努力の継続を期待すると述べた。日本政府は一貫して合意事項を履行するよう言い続けている。だが、韓国政府は日本が支払った10億円をどうするかについては元従軍慰安婦に対する支払い予定分の残額を凍結すると公表した。韓国の担当省によれば、昨年末現在元従軍慰安婦のうち199人が亡くなり、生存者は47人となった。これまで生存者のうち34人に1人当たり約1千万円、58人の遺族にそれぞれ約2百万円を支給する予定だという。

 これまで財団運営費を含む総使用額は4億7千万円で、残額5億3千万円だという。関係筋によれば、現在の生存者は、日本政府の損害賠償を望むと言って受け取りを拒否しているという。現状ではこれ以上先へ進まないので、現在日本が供出した資金は凍結しているという。その代わり韓国政府が10億円を支出するというのだから、どうもその思考回路がよく分からない。凍結された残額は金融機関に預託して、日本に返す予定はないというから日本が支出した10億円の行方はどうなるのかまったく見当もつかない。

 これが韓国流なのだろうか。国同士の交渉は、国際的なルールに基づいて行われるのが道理であるが、日韓合意ほど他国人にとって理解し難い協定もないと思う。

 まあ日韓合意より世界が注目しているのは、北朝鮮と韓国の協議であるが、日本人にとってはいずれも素直に理解し難い国柄であるので、この先合意事項が生まれても果たして日本人がすんなり理解、納得出来るものかどうかは何とも言えない。

 とにかく日本政府は、韓国政府の身勝手な対応に振り回されている。このままでは日韓関係が好転する見通しはまったく立たないようだ。

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3892.2018年1月8日(月) 星野仙一氏死去と立行司式守伊之助の醜聞

 プロ野球楽天イーグルスの副会長・星野仙一氏が亡くなった。訃報は一昨日朝日夕刊の第1面に写真付きで8段扱いだった。更に昨7日の同じ朝日朝刊の同じ場所に6段扱いで同種の記事がまたもや掲載された。いかにニュース・ヴァリューがあるにせよ、この過剰報道はちょっとやり過ぎではないかと思う。他に記事になるような事件やニュースはないのだろうか。星野氏は投手としても、また監督としても実績を上げ、熱血人物として存在感のある人だった。それにしてもすごい取扱いである。今日もエンタメ番組では、星野氏を知る人物がいろいろ好意的なコメントを紹介していた。スポーツ人の死亡に関連した報道としては稀に見るほどの扱いである。

 ところで今日は成人の日であるが、そんな若者を祝う祝日より星野氏関連記事でメディアは右往左往している。明日韓国と北朝鮮の閣僚級会議が板門店で開かれるが、他国の忠告には一切耳を傾けない北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長がどういう風の吹き回しか、前向きだというから北朝鮮核・ミサイル発射問題も少しは良い方向へ動き出すだろうか。しかし、明日にならなければ大きな記事にならない事象ではメディアにはあまり関心がないのだろうか。そう言えば、あまり話題にもならないが、今日は何度目かはっきりしない金正恩の誕生日である。

 さて、このところ騒ぎを起こしている大相撲である。15日に初場所を迎える大相撲についてメディアの報道がどうなされるか。日馬富士暴行事件が幾分収まってはいるが、こともあろうにこのほど58歳の立行司・式守伊之助の若手行司に対するセクハラ問題が明るみになった。最高位の立行司・木村庄之助が引退して今では式守伊之助がただひとりの立行司であるが、その当人が恥ずかしいセクハラ事件を起こしていたというから穏やかではない。初場所に出場禁止になったら立行司がいない本場所となる。元々伊之助の酒癖の悪さは相撲界では定評があり、誰も止められなかったというが、こんな非常識なところも相撲界が他の世界から遅れた特異な体質であることを暴露している。事前に脱線する人物がいると分かって誰も止めさせることが出来ないとはどういうことか。特殊な日本相撲協会の管理の甘いところではないだろうか。近々式守伊之助には処分が下されるそうだが、何度処分を下し、反省の言葉を繰り返しても再び顰蹙を買う事態が起きるのがこれまでの相撲協会である。年間売上高120億円に対して収める税金がたったの15万円だというから、左団扇の気楽な稼業には違いない。国技としてあまりにも国の保護に胡坐を掻いているのではないだろうか。協会組織をこのままにしておいて大丈夫なのだろうか。国として公益財団法人資格を返上させるくらいの厳しい処分をする時に来ているのではないだろうか。協会が後進的な自らの体質にどうメスを入れるか、これから協会の改革を注視したい。

2018年1月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3891.2018年1月7日(日) 江戸城天守閣再建のための活動

 12年前発足時に誘われて会員となった「NPO法人・江戸城天守を再建する会」が、あまり積極的に参加しない間に内部で抜き差しならぬもめ事があったことを知った。我々通常会員が知らない間にNPOから分離した新しい別の財団が発足していたのである。NPO事務所の近くに「一般財団法人・江戸城天守再建・歴史文化街づくりルネッサンスの会」という長たらしい名前の新組織が設立されたのである。そして同じような活動を始めたようだ。どうもその間の経緯がはっきり分からなかったので、一度手紙を出して返事をいただいたが、依然として実態がはっきり分からず、そのまま放置しておいた。

 すると昨年末になって後者の財団からNPOとの現段階における関係について、隙間風が吹いているような関係を匂わせる説明書を送ってきた。はっきり言えば、双方の理事同士間の考え方の違いと、旧体制が的確に事業を進めなかったことから計画が遅れたとの批判があったようで、お互いを非難し合っているように受け取れた。私をNPOに誘ってくれた理事長は新たな財団の代表理事になった。

 当NPO会員になったのは、偶々父方曾祖父が徳川幕府の御家人だった事情もあり、入会を誘われたタイミングで会員になった。だが、最も好ましくない内部の対立により、ヴィジョンが具体化する前に組織が割れ袂を分かったということに失望している。不明朗な組織に愕然として、このまま首を突っ込んでいるのも不本意なので、いずれこの組織から脱会しようかと考えているところだ。

 当初このNPOには、先は読めないが天守閣再建という大きな夢と希望があった。全国各地のお城が再建されたり、お色直しをしたり、お城は観光地の目玉として脚光を浴びている。これまではオリジナルな建築様式を無視して数多くのコンクリート製のお城が作られたが、最近ではオリジナル通りに木材建築の昔の姿を残すことが考えられるようになった。この江戸城再建計画は最初から木材を使って建築する基本計画があり、その図面も残っていた。最大の難問は天守閣の土台が皇居内にあり、宮内庁の許可を得るのが難しいとの不安である。しかし、再建されれば東京の大きな観光スポットになり、外国人観光客を呼び寄せる大きな観光資源とも考えられ、政治家を動員して国民運動を起こせば不可能ではないとの考えがあった。それが計画も固まらないうちに些細なことで挫折してしまう恐れが生じてしまった。会員であるかないかは別にしても、こういう史実に基づいた建物を再建することは重要なことであると思う。会員でなくなるにせよ、このまま計画が進み、新しい江戸城が再建されることを願って止まない。武士だった曾祖父は天界でこの騒ぎをどう思っているだろうか。

2018年1月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com