3940.2018年2月25日(日) 平昌冬季オリンピック閉会

 9日に開幕したオリンピックは今日閉会式を迎えた。毎日朝から晩まで各テレビ局も中継していたが、それも今日が最後だ。悲喜こもごもだったが、日本は予想以上に良い成績を挙げたのではないかと思う。金4、銀5、銅4、合計13個のメダルを獲得したのは冬季大会では過去最高である。日本チームとしては上出来だったと思う。トップのノルウェイは金14個を含む計39個のメダルを獲得したのは流石だと思うが、いつもメダル争いに参加する次期開催国の中国が金メダル1個というのは意外だった。

 今回特に印象的だったのは、選手を応援する家族や出身地の人々、関係者などへの密着取材が、ほのぼのとする空気を写し出していたことである。特に女子スピード・スケート500mで金メダルを獲得した小平奈緒選手と、銀メダルに終わった過去2連覇の韓国のイ・サンファ選手との温かい友情シーンが微笑ましかった。

 若干気になったのは、最近の大会で採用されるようになった新競技種目の中には、少し危険ではないかと思うような際どい曲芸のようなプレイを要求していることである。実際ハーフパイプとか、エアリアルなどで多くの選手がケガをした。スポーツ精神の観点から考えて少々疑問に感じた。北朝鮮の政治がらみの参加も主旨とは違いちょっと釈然としなかった。

 ともあれ大会は華々しい閉会式とともに成功裏に終わった。この後来月9日から10日間パラリンピックが開催される。オリンピック同様に盛り上がって欲しいものである。

 一方で、オリンピックにすっかり話題をさらわれてしまったが、今日東京マラソンが行われ、2位で日本人トップの設楽悠太選手が、2時間6分11秒の日本新記録をマークした。実に16年ぶりに高岡壽成選手の記録を5秒更新した。おまけに報奨金制度により1億円のボーナスを手にすることが出来る。立派なものだと賞賛してあげたい。

 さて、2008年に文芸社から「新・現代海外武者修行のすすめ」を上梓して以来、ちょうど10年を経過した。先日同社から契約により全国書店への販売依頼を取り止めるが、ついては在庫を処分するのでどうしたいかと照会があった。まだ230冊在庫があるようなので、書斎の空きスペースを考えて150冊ばかりいただくことにした。その内50冊を小田急トラベルに贈呈することで小田急の佐々木社長と話し合いがついた。私が同社在職中に手がけた、ビルマ旅行業界夜明け前のビルマへの旅行企画の苦労話なども書かれているので、同社の若い社員に多少参考になるのではないかという思いから、佐々木社長と了解したものである。残りの100冊の内、50冊は次回の高校ラグビー祭の折にでも現役ラグビー部員に寄贈しようかと考えている。

 この書物には、特別思い入れが強い。2004年新風舎が私の処女出版書として「現代海外武者修行のすすめ」を出版して再販を重ねていたが、同社経営が行き詰まり倒産して困惑していたところ、タイミング良くその経営権を継承した自費出版の大手・文芸社が拙著名を一部変え、文章も若干修正して再発行してくれたものである。

 これには、始めの頃夢中だった海外武者修行で危なかった事件に遭遇してショックを受けた体験や、親切な人たちとの交流など思い出深い話についても触れている。今年第16回を迎える「開高健ノンフィクション賞」の第1回の最終審査で、残念ながら選に漏れたが、自分でも珍しくも面白いノンフィクションだと自画自賛している。

 現在「海外武者修行男の言い分」(仮題)を書いているが、その中には「現代海外武者修行のすすめ」からアイディアを転用した個所もある。今年中に上梓しようと考えている新著も「現代海外武者修行のすすめ」のように重版となるよう心を籠めて仕上げたいと考えている。

2018年2月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3939.2018年2月24日(土) 日本新種目で金、カーリングで銅メダル

 生憎その瞬間をテレビで観ずに後になってニュースで知ったのだが、明日閉会となる平昌オリンピックの土壇場で今大会から採用されたスピード・スケートのマス・スタートという新種目で、ほんの4日前に女子団体パシュートで優勝した日本チームのメンバーのひとり・高木菜那選手が金メダルを獲得し、初代女王となった。日本が獲得した金メダルはこれで4個となった。

 また、女子カーリング3位決定戦で日本はイギリスを破り、銅メダルを獲得した。正に有終の美を飾ったと言えると思う。

 さて、昨日、今日と大分気候が緩んできて、わが庭の梅花も大分綻んで来た。近々ウグイスがやって来てくれるだろうと楽しみにしている。ところが異常気象の今年は北陸地方に大雪を降らせ、今日は北海道・幌加内町で一晩に313㎝の積雪により道路は雪で埋まっている状態だ。実に48年ぶりの豪雪だそうである。明日も大雪の予報が出ており、雪国の人たちのご苦労が思いやられる。

 午後幾分暖かいので、今年になって初めて駒沢公園へウォーキングに出かけた。公園はいつもと変わらず、家族連れや、ジョガーが多い。以前と同じようにもっと歩くことを習慣づけなければいけないと思ったのは、歩き出してしばらくしたら両足のふくらはぎ部分が痛み出したからだ。45分ほどして帰って来たが、痛みはほとんどなくなったので、出来るだけウォーキングは毎日というほどではないにせよ、以前のように回数を増やす必要がありそうだ。

 さて、問題児のトランプ大統領が昨日ホワイト・ハウス内の高校生の前で銃乱射から守るために教職員に銃を持たせれば抑止力になると発言し、あまつさえ銃を所持した教職員にはボーナス支給を考えていると馬鹿げたことを述べた。これに対して全米教員連盟が激しく反発している。事件が起きた日、銃を持った警官が校内にいたにも拘わらず、対処出来なかったことから、こうした対策の限界も露呈した。トランプ大統領は、銃所有をこのままにしておく積りなのか。もう少し国民の生命を守ることを真剣に考えたらどうか。

 そしてトランプ大統領は、今日になってまた節操のないことを言い出した。もう少し条件が良くなればTPPに戻っても好いなどと無責任な発言をしたのである。自分から勝手にTPPを出て行きながら、新たな貿易協定を提携出来ず、反って貿易環境が悪化したことから覆水を盆に返そうとしたのだろうが、そうは問屋が卸さないだろう。

 そのトランプ大統領は、昨日平昌オリンピック閉会式に出席させるため、娘のイヴァンカ大統領補佐官を韓国へ派遣した。どうも身内への贔屓ぶりが目に余る。ある評論家に言わせると、娘に拍付けしていずれアメリカ初代女性大統領に仕向ける腹ではないかと述べていたが、さもありなむと思う。日本の政治家も今やほとんどその中心人物は世襲議員になったが、民主主義国家の牙城であるアメリカでさえ、世襲政治を思わせるような親族優先人事を行うとは、アメリカも堕落したものだと思う。

 もうひとつ今日アメリカが世界中を驚かせたのは、昨年12月に発表したイスラエルのアメリカ大使館を首都テルアビブからエルサレムへ移転させる計画を前倒しして、来年中から今年5月に繰り上げるそうだ。イスラエル建国70周年記念日が今年5月で、この日に大使館移転を合せるという。これでパレスチナ自治区側の抵抗が一段と厳しいものになるだろう。

 錠規制に後ろ向きなのは、大スポンサーである全米ライフル協会へのポーズであり、大使館移設は同じく強力な資金サポーターである在米ユダヤ人への忖度である。こういう身勝手で独断的行動が、ゆくゆくはアメリカが世界中の信頼を失うことになるのだが、トランプ大統領を始めアメリカ人には分からないのだろうか。

2018年2月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3938.2018年2月23日(金) 鹿児島から文化の発信を続ける夫妻

 先日NPO知的生産の技術研究会・八木哲郎会長から素晴らしい地方の文化発信者のセミナーがあるので、ぜひにとお薦めいただき、今日セミナーに出席した。

 その文化発信者とは、鹿児島市内にNPOかごしま文化研究所を創立され、「月の舟自由大学」を主宰している三嶽公子・豊ご夫妻で、すでに24年間に亘って文学を中心にセミナーを主催して活動されている。趣味でもあり、ビジネスでもあるようだが、やはり採算の点でご苦労が絶えないようだ。鹿児島から関係者の方々も同行されたが、東京ではNPOが事務所を借りて定期的に「源氏物語」解説のような文化活動を続け、生活を賄うのは中々至難の技だと思う。それをやってのけられるのは、ご夫妻の前向きな意欲と、素晴らしい着想、文化を地方都市から発信しようという足場作りが明確で、信念がしっかりしているからだと思う。

 こういう行き方もあるのかと意義深い示唆を与えていただいた。

 さて、つい最近アメリカ・フロリダ州のハイ・スクールで同校中退生が銃乱射事件を起こして17名の生徒が死亡した。アメリカにおける銃乱射事件は毎度のことながら、今回ばかりは一般の高校生の間から銃規制を求める動きが沸き上がり、それは全米に広がりつつある。それに呼応したのか、昨日トランプ大統領は事件被害者の関係者らをホワイト・ハウスに招き意見交換を行った。

 犠牲者の家族らが銃規制を要望すると、大統領は教職員に銃を持たせて対応させる考えを語り、その場で唐突にそれに賛成か、反対かを尋ねる有様である。それにしてもその場の被害者の中に賛成者が3割ほどもいたことには驚いた。結局いくら銃規制を訴えても、現状では大統領が自衛措置として銃で身を守らせると言うのだから銃の野放し状態は解決しない。その後に大統領は銃を持った教員にはボーナスを与えると発言したのだから、銃規制なんてまるで眼中にはないのだ。こうして、毎年アメリカ人が理不尽な銃発砲事件により尊い命を落としていくことになる。こんな杜撰で危険な銃砲管理の下に銃所持を憲法が認めているからと言って、事件防止へ一歩も踏み出さないとは呆れるばかりである。

 アメリカの民主主義は、これまでその時代のアメリカ社会にうまく機能してきたと思う。憲法に保障されているように、誰もが自由に意見を述べ、それを差し止めることは出来ない。日本でも段々揺らぎつつある「言論の自由」と「表現に自由」であるが、アメリカにはその礎がある。その意味ではトランプ大統領の発言は、憲法によって守られているとは思う。だが、他所の国に自分の考えを押し付け、気に入らないと恫喝まがいの発言をしたり、自衛手段として銃砲規制より銃砲所持の方が効果的だと考えるのはどうかと思う。自分の身は自分で守る自衛権のため銃所有を認めるという点は、明らかに行き過ぎだと思う。自主防衛は結構だが、そのために所持する銃砲が、自分の身を守るために使われるより他人を殺戮する目的のために所有されるとするなら、銃所持は危険極まりない。また、銃所持を一切認めないことこそ、市民同士の虐殺事件を無くすための唯一無二の手段として理解されるというのがアメリカ憲法の精神ではないかと考えている。

 共和党は、来年の中間選挙で勝ちたいがため、今では強力な支援者、全米ライフル協会の意向を無視出来なくなっているのである。どうして常識的判断が出来ないトランプ氏のような非常識で無責任な人物をアメリカ人は世界のトップ・リーダーであるアメリカ大統領に選んでしまったのだろう。

2018年2月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3937.2018年2月22日(木) プロ野球界が「野球くじ」を検討

 プロ野球界が「スポーツ振興くじ」(TOTO)の一環として「野球くじ」の導入を検討しているという。近年野球賭博を「特区」構想の下に公営化して競馬、競輪、パチンコなどと同じようにギャンブルとして公的に認めさせようという動きが進められている。「サッカーくじ」と同様公的資金集めのためと言われているが、あまりにも安易で軽薄な発想である。それでも当事者には少しは後ろめたい気持ちがあるようで、いくつか制約を設けて実施しようとの気持ちがある。だが、所詮「野球くじ」はギャンブルであり、ギャンブルは賭博である。倫理的にも教育的にも周囲に与える影響は好ましいものではない。これまで夢を与えるスポーツとして青少年に胸を張って来たプロ野球界が、甘い囁きにいとも簡単に落ちたのかと思うと、これまでのように健全なスポーツのイメージが剥がされる。

 これまでプロ野球コミッショナーには、裁判官経験者が多かった。昨年7月野村證券副社長、東京証券取引所社長、日本取引所グループCEOなどを歴任した株式業界に精通した斎藤惇氏が就任した。株式売買だって賭博性が強い。その賭博性が身体に沁み込んだ斎藤氏の指導の下に、プロ野球界は賭博街道を歩むことになった。過去においてプロ野球界は八百長に絡む黒い霧事件で賭け事には懲りている筈である。これまで何度となく「野球くじ」への誘いはあったが、その都度断っていた。それが、今度は斎藤コミッショナーの下で防止策を講じたうえで甘い話に乗るようだが、これでは高校野球のイメージも暗くなるのではないだろうか。プロ野球界としては、安易に濡れ手に粟で資金をもらい、球場などの整備費に充てるようだが、そんなことより今サッカーに押されて人気が下がり気味の現状を押し上げる改革を考えた方が良いのではないか。

 あのギャンブル好きで、競走馬も所有している浅田次郎・日本ペンクラブ前会長が、最近読んだ「ペンの力」(集英社新書)の中で吉岡忍現会長と対話しているが、カジノ法案に批判的である。「カジノをそこら中につくってどうすんのよ。ギャンブル好きの僕ですら、疑問を持つよ」と語っている。

 このカジノ法案だって元々は地元選挙区民の声を取り上げた政治家のごり押しによって作られた。その声を受けた代行者が賭博的人生を送って来た斎藤惇コミッショナーで、その口車に乗ったのがプロ球団のオーナーたちである。そこには、暴力団の介入の心配とか、教育的配慮は一切見られない。

 プロ野球の魅力がまたひとつ消えた。

2018年2月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3936.2018年2月21日(水) 明暗/女子団体金と俳人・金子兜太さん死去

 平昌オリンピックも後半に入り、残り競技も少なくなった。最も優勝の可能性の高い女子団体パシュートが行われた。3人が先頭位置を交代しながら一周400mのリンクを6周する女子パシュート決勝レースで、日本は強豪オランダと抜きつ抜かれつの接戦の末これを破り、今大会3つ目の金メダルを獲得した。メダル獲得数も長野大会の10個を凌駕して過去最高の11個となった。

 さて、今朝新聞フロント・ページを見てびっくりした。「金子兜太さん死去」の記事が掲載されていたからである。金子さんは昨20日に亡くなられた。享年98歳だった。

 なぜ驚いたかと言うと、一昨19日に時事通信社が金子さんの死亡記事を配信し、お粗末にもその僅か1時間後に誤報であったと記事全文を取り消し謝罪するハプニングがあったからである。あまりにも拙速だったと思っていたところ、1日経って今度は本当にその金子さんが亡くなられたのである。面食らう話である。時事通信社の誤報は早とちりだったが、笑うに笑えないエピソードになってしまった。

 金子さんは戦後日本を代表する俳人だったが、東大卒後に日本銀行に就職した経済人だった。戦時中海軍主計中尉としてトラック島に赴任し、同地で終戦を迎えた。実は4年前に拙著「南太平洋の剛腕投手」の執筆中にトラック島へ取材で出かけた折、金子さんが戦後トラック島で抑留されたことを知った。話題として採り上げようと考えたこともあったが、本題主人公トラック島の大酋長とは接点がなかったので、取り止めたことを想い出す。金子兜太さんは私にとっても忘れられない人だった。トラック島で15カ月の捕虜生活を終えて帰国船上で詠んだ句「水脈(ミオ)の果て 炎天の墓碑を 置きて去る」は金子さんの代表句として知られ、戦死した部下の魂をトラック島に残したまま島を去る金子さんの辛く悲しい気持ちをよく表した鎮魂の俳句であると思う。それが、悲惨な戦争の体験者として不戦を訴え続ける気持ちとなり、晩年まで政治や国際情勢に関心を抱き、社会の行く末を案じていた行動力の原点になったと思う。安全保障関連法案への反対が強かった2015年には、「アベ政治を許さない」と揮毫したことでも知られる。

 1962年に同人誌「海程」を創刊し、その後主宰となったが、高齢と健康を理由に今年9月での廃刊を決めていた。しかし、一足お先に冥界へ行かれてしまった。心よりご冥福をお祈り致したい。    合掌

2018年2月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3935.2018年2月20日(火) 米戦闘機、燃料タンクを湖へ投げ捨てる。

 このところ沖縄駐留の米空軍ヘリや航空機がとかくのトラブルを起こしているが、今朝米軍三沢基地を離陸したばかりのF16戦闘機が、燃料タンクを小川原湖に投げ捨てた。最近は米軍機事故のオンパレードで、一昨年12月以来ほぼ2カ月に1度のペースで事故を引き起こしている。特に昨年は6件のトラブルを起こし、今年1月にすでに3件もヘリの不時着事故を起こしている。今朝飛んだ戦闘機は、エンジン火災を起こし危険を避けるために燃料タンクを湖に投下したそうだが、湖では休魚日に当たっていたため漁をしている漁師はおらず、10隻のシジミ漁船が出ていただけだった。幸いけが人はいなかったが、油が湖面に流れて当分の間漁業が出来ない。こう度々空から危険物を落とされたのでは安心して生活出来ない。

 恐らく防衛省は在日米軍に抗議をするであろうが、いつもながら厳しい対応は求めないであろう。アメリカ軍には、日本周辺の空を守ってやっているとの驕りがあり、本音では日本人にどれほど危害を与えようと、今まで通り飛行訓練をやらせてもらうというであろう。

 とにかくアメリカに対しては、これまであまり強く物を言わないのが、日本政府の対米従属政策の基本的なスタンスとなっている。恐らく整備を再点検したうえで、異常がないと分かったら日本側の都合は考慮せず再び飛行し、沖縄のように学校上空などの飛行を避けるような要望も守らないだろう。日本政府はアメリカと歩調を合わせて、北朝鮮に対して圧力を加えると事あるごとに強調するが、アメリカに対しては何も言わないし、何も言えないので、これまでの対応は何ら変わらない。

 我々が1960年に反対闘争を行ったが功を奏さず、改定された安保条約により今日も「同盟」という「協調」ではなく、「従属」を強いられ、わが国は日米地位協定によりアメリカの言いなりの立場に甘んじさせられている。在日米軍の誠意のない対応を見ていると、在日アメリカ軍の危険な飛行に怯えている日本国民の惨めな姿が、森友学園と親しかった安倍首相には見えないのではないかと考えざるを得ない。安倍首相には国民のひとりひとりに目配りする気持ちが欠けているように思えてならない。

 さて、国会議員のみならず、全国自治体のトップには、常識はずれで不誠実な人が結構多い。だが、つい最近唐突に辞表を提出した今村岳司・西宮市長ほど無責任な市長も珍しい。取材した新聞記者に向かって「殺すぞ!」と怒鳴りつけた傲慢な行為が批判されたというからお粗末である。流石に市議会や市民も呆れて辞任を思いとどまらせようとはしなかった。辞任の説明もせず、一方的に市長職を去ると言って退庁した。下衆の勘繰りのようだが、5月に任期が終了するが、その際退職金は1980万円受け取れる。ところが途中退職なら遥かに上回る2710万円を頂けるというからその根拠が分からない。ガメツイ市長さんが出した結論は、どうせ悪く言われるなら大金をもらって辞めようとでも考えたように思える。それにしてもこの退職金制度もちょっとおかしいと思う。こんな制度がこれまでまかり通っていたこと自体常識を欠くと思う。こんな不条理なルールがまかり通るようでは地方自治がまとまるわけがない。

2018年2月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3934.2018年2月19日(月) 中国の人権抑圧と非民主化政策の行方

 言論の自由、表現の自由が殊更抑圧されている中国国内の中でも、比較的緩やかなのが門戸が開かれた元イギリス領の香港である。香港返還後中国政府はここを香港特別行政区として、特定の組織・団体による選挙で選ばれた人物を行政長官に任命している。中国の社会主義国家制度への移行期間として2047年まで資本主義システムが容認されているのだ。しかし、現在の中国が社会主義国家とは笑止千万であり、それどころかむしろ資本主義を通り越して帝国主義国家ではないかと思える場面が随所に見られる。現状では香港はすべてが中国共産党の監視、指導下にあり、かつての自由貿易港だった時代の自由は認められにくくなっている。集会の自由も徐々に制限されるようになり、社会主義を標榜しながら社会主義思想に関する書籍は、書店店頭から次第に姿を消しつつある。

 中国本土でさえ、今や名前だけの社会主義となって自由、平等などが制約され、とりわけ表現の自由や言論の自由は、国家の監視の下で厳しく制約されている。

 そのような折先月末中国国内の大都市の中でも、伝統的に外との窓口が開かれていると見られていた上海で、20年間続いていた書店「季風書園」が閉店させられた。この書店は民主主義に関する書物が充実していた。話によれば、中国社会の問題点を議論するサロンも名物となり、上海文化の象徴となっていたという。これが当局にとっては認めがたかった。

 2012年習近平氏が総書記に就任して以来、中国は国家の秩序維持を重視し、年々言論の統制を強化しつつある。13年には、人権などの普遍的価値や報道の自由などの内容を大学の授業で禁じる「七不講」が通知されたり、16年7月には改革派の月刊誌「炎黄春秋」が当局の圧力により停刊になり、17年6月にはネット上の言論統制を強化する「インターネット安全法」が施行されている。中国は軍備強化にも力を入れ、中国海軍による公海上の東シナ海への突出した進出も際立っている。

 これから中国は果たして言論の自由と表現の自由、そして民主化を実施することが出来るのだろうか。そしてそれはどうやって実施し、世界へアピールするのだろうか。本当に出来るのかどうか、中国の動きを注目してみたい。

2018年2月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3933.2018年2月18日(日) スピード・スケート500mで小平選手が金メダル

 昨日の男子フィギュア・スケートの羽生結弦選手の金メダル獲得に続いて、今日も女子スピード・スケート500mで日本期待の小平奈緒選手が、オリンピック新記録で堂々金メダルを獲得した。日本の金メダルは2つとなった。

 先日行われた1000mではあと一歩のところで及ばず、惜しくも銀メダルだった。500mは小平にとって最も得意な種目で、今季ワールドカップで15連勝を飾っている。絶対本命視されてストレスも大変だったと思うが、それに打ち勝ち期待に応えてくれた。だが、前評判ではほとんどが小平本命の中で、昨日辺りから優勝候補に韓国のイ・サンファ(李相花)選手の名が挙がって来た。何とイ選手は前大会、前々大会で連覇した金メダリストである。実際イ選手は今日も小平に次いで銀メダルを獲得した。どうしてメディアは、韓国でも優勝候補筆頭として金メダルを期待されていた強豪選手をこれまで小平選手のライバル、かつ金メダル有力選手として名を挙げなかったのだろうか。いくら小平が今季負け知らずだったにせよ、この辺りのメディアの事前の取材や報道の仕方に少々疑問を感じている。それはともかく先ずは、小平奈緒選手におめでとうと言ってあげたい。

 さて、現在国会では、相変わらず森友学園の国有地売却問題が採り上げられている。森友学園→加計学園→森友学園と順次疑念は移動しつつ、再び森友学園に新たな疑問が生じている。安倍首相夫妻を取り巻く関係者の首相夫妻への忖度の度が過ぎ、今や疑似疑獄的事件と化しつつある。

 確定申告のシーズンに入り、納税者が書類を作成して正しい申告をしようとしている矢先に、前財務省理財局長だった疑惑の佐川宣壽・国税庁長官が正しい納税申告のためには、必要書類をきちんと保管しなければいけないと当然のことを述べた。だが、その本人が国会では書類は廃棄したと言っていたのだから佐川長官の本音はどこにあるのか、また納税者には厳しいことを言っておきながら、自ら言を翻すが如き言動に、納税者からは厳しい非難の声が集中している。先日霞が関周辺では佐川長官の解職を求めるデモが行われた。一官僚の辞任を求める街頭デモなぞ異例である。佐川氏は安倍首相を逆風から守った功労者として、国税庁長官へ栄転したばかりである。明らかに安倍グループが与えた論功行賞でありやらせである。

 今回の佐川氏の二枚舌は、廃棄した筈の文書が保管されていたことが判明して明らかになった。だが、それにも拘わらず財務省が会計検査院の検査の際には、その文書を提供しなかったことも問題になっている。財務省OB氏の言によれば、これほど糾弾すべき材料が揃って佐川氏と安倍首相夫人を証人として国会喚問すべしの声が出ているのに、その必要がないと逃げているのは、森友学園と財務省近畿財務局との国有地売却の話し合いに、事件に絡んでいる森友学園名誉校長だった首相夫人に忖度しているからだと語っている。事実前記話し合いの前後に首相夫人から籠池夫人へのメールが34通もあったそうだから、まったく関与していなかったというのは、筋が通らないのではないか。叩けばまだまだ埃が出る。日本の総理大臣である安倍晋三、昭恵夫妻というのは、どこまで図太い神経をして国民を騙そうとしているのだろうか。

2018年2月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3932.2018年2月17日(土) フィギュア・スケートで金・銀メダル獲得

 平昌オリンピックで日本人金メダル第1号が誕生した。日本が期待するスケート男子フィギュアで、昨日行われたショート・プログラム(SP)首位の羽生弓弦選手が、今日フリー種目でも華麗に舞って優勝を飾った。今大会日本人選手金メダリスト第1号である。同時に、SPで3位だった宇野昌磨選手が2位に勝ち上がり銀メダルを獲得した。昨日日本人選手が1位と3位の時点で、テレビでは演技を繰り返し放映していたが、今日も何度も繰り返し見せられた。それにしても男女日本選手がフィギュアでこれほどの活躍をするとは、ひと昔前には想像も出来なかった。羽生選手は前回ソチ大会に次ぐ連覇で、これは66年ぶりのことだという。これからも彼の英姿は度々テレビで見られることだろう。

 ところで偶然と言えば、その通りであるが、今日はもうひとりの羽生さんは敗れた。これも大きなニュースになっている。日本棋院の朝日杯準決勝でこのほど人間国宝となった羽生善治永世7冠が、将棋界若手のホープである中学生の藤井聰太5段に敗れてしまったのだ。余勢を駆って藤井5段は決勝戦でも広瀬章人8段を破り優勝すると同時に、6段へ昇段することが決まった。僅か半月前に5段に昇段したばかりである。棋界最年少6段の誕生である。

 ニュースで「羽生敗れる」との文字を見たスケート・ファンの中には、一瞬羽生弓弦選手が金メダルを逸したと早とちりした人もいたらしい。今最も熱い2人「羽生」が、同じ時間帯に最高の勝負を賭けていたので、無理もない。

 それでもスケートの羽生選手は「ハニュウ」と呼び、将棋の羽生さんは「ハブ」と読むので外国人にとっては別人であることは明らかである。「ハニュウ」の活躍は日本スポーツ界にとっても大きな勲章であり、当分その栄光は日本人の記憶に残り、賞賛されることだろう。とにかく3か月前の足首の故障にもめげずによく戦ったと思う。ハニュウ選手、金メダル獲得、おめでとう。

2018年2月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3931.2018年2月16日(金) 心配な放射性廃棄物の処理と年金減額

 2011年3月11日東日本大震災が起きて間もなく7年になる。東電福島原発が津波に襲われ排出された原子炉のゴミ、廃棄物の処理が中々思うように捗っていないようだ。また他の電力会社の原発で計画中の廃炉に伴う「低レベル放射性廃棄物」の処分地も、依然確保出来ていない実態が明らかになった。原発から排出される核廃棄物は、現状では長い年月に亘って地下深く埋蔵したまま放射能が自然に消えるのを待つより対応策がない。それは地下70mに3~400年もかかると言われている。更にこの他に原発から出るゴミには使用済み核燃料を再処理して出来た「高レベル放射性廃棄物」もある。これは300m超の地下に10万年も埋めておくことが求められているというから気が遠くなるような話である。その処分地を政府が探すことになっているが、今以って見つからない。

 東電以外にも原発廃炉を考えている他の電力会社では処分地を確保出来ていない実態がある。それは原発を解体する時にも低レベル廃棄物が1万㌧も排出されるから中々難しいのである。

 いつか事故を起こすのではないかと怯えながらも経営上のメリットを優先させ、また政府の原発政策への同意を示す姿勢から原発稼働を会社の中核と捉えている電力会社としては、万一原発事故が発生した場合の対応、処理の厳しさを知ったうえでどこまで本気で原発政策を進めていくのか、現在派生的な影響を及ぼす廃棄物処理の難しさを充分考えて欲しいと思う。

 さて、霞が関の各省庁の中でも日常的に厚生労働省の業務が最も国民生活に関係深いが、それだけに予算が最も高額である。何といっても近年は社会保障関係費が増えているが、中でも年金問題が深刻である。その年金は、かつては60歳になれば受給出来た国民厚生年金も、今では65歳が受給開始年齢となった。それが年々高齢化の影響もあり、将来的に厚生年金原資の確保が厳しくなりそうだということから、当初約束した支給額が徐々に減額されるようになった。実際私自身が受給する年金は、企業年金が変わらないのに比べて国民厚生年金は大分減額されている。現在厚労省が考えている次のステップは、支給開始年齢を70歳以上に引き上げることである。これには問題点が多いが、支給開始が遅れると60歳の定年後に年金受給までの時間が長くなり、その間の生活費をどうやって工面するのかという深刻な問題である。厚労省も働く環境づくりの具体策を考えているらしく、現在60歳の一般的な定年を65歳まで延長したり、その後も継続して雇用することを考えているらしい。

 確かに高齢化に伴って年金原資が減り、それをカバーするために年金支給年齢を引き上げるというのはひとつの案ではあるが、このまま寿命が延びると国と年金受給者の年金授受戦略のイタチごっこになりかねない。高齢者が安心して余生を送れるようなシステムをしっかり構築出来ないものだろうか。

2018年2月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com