4070.2018年7月5日(木) 文科省局長、子息の入試不正合格で収賄逮捕

 昨日文部科学省局長にして、次期次官の有力候補とも見られていたエリート官僚が受託収賄の疑いで東京地検に逮捕された。東京医科大学が私立大学支援事業の対象校に選定されたことの見返りとして、浪人中の息子を同大入試で点数を水増しして合格させてもらったことが、金銭を伴わなくても賄賂に当たると認定された。一方の東医大側も見返りを得たのは贈賄に当たるとして理事長もそれなりの罰則を受けると見られている。何とも情けないことである。東医大は今年の入試では、16.5倍という難関だったという。幸か不幸か、志望校へ入学できた子息は、果たして他の同学年生に勉学面で付いて行けるのだろうか。知るや知らずや本人はどういう気持ちでいるだろうか。同時に、大学内で噂になり名前が分かっているだけに、今後本人は大学に居ずらいのではないだろうか。実際同大学在学生へのインタビューでは、ほとんどの学生がこの不正に、大学の信用を落としたと憤慨していた。場合によっては子息は自発的に退学を選ぶかも知れない。罪作りな父親である。

 それにしても昨今の官庁は、トップ官僚の間でスキャンダルが多すぎる。これでは益々官僚への信頼が失われるだろう。官僚は自分たちは国民の僕であることをよくよく肝に銘じてもらいたいものである。

 さて、先月23日にタイの北部チェンライの洞窟内で行方不明になっていたサッカー少年ら13名が、今月2日になって洞窟内に無事で潜んでいることが判明して、取り敢えず安否を気遣っていた家族を安堵させている。しかし、彼らを洞窟の外へ連れ出すのは、相当至難と思われ目下国を挙げて救出に懸命である。奥深い洞窟内には途中に高低があり、狭い通路のうえに、水が溢れた箇所がいくつもあって救助隊員が容易に連れ出すというわけには行かないようだ。一番確実な救出方法があるようだが、費用があまりにも掛かりすぎるとしてタイ政府はその手段は取らないと述べた。日米を始め多くの国々が援助隊を差し向けている。だが、これから雨季がやってくることもあり、慎重にも慎重に救出対策が練られている。テレビ・ニュースで観る限り、少年たちの生存は確認されたが、全員救出までは予断を許さないようで、この後の対策本部の判断と真価が問われるようだ。今から8年前チリ鉱山で70日間も閉じ込められ救出された鉱夫らからもエールが送られている。これで救えなかったらタイ政府は、世界中から非難されることになるのではないだろうか。

 一日も早く少年たちが救出されることを祈りたい。

2018年7月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4069.2018年7月4日(水) 報道されないアメリカ独立記念日

 どの新聞もテレビもまったく触れないが、今日は日米同盟のパートナーであるアメリカの独立記念日である。当然アメリカでは祭日である。20年ほど前シアトルで独立記念日を迎えたことがあった。夕食をいただきながら窓から夜空に打ち上げられた見事な花火を眺めたシーンを思い出す。

 そのアメリカ独立記念日について政府からも何のコメントもない。日米安保条約の誼もあり、アメリカ・ベッタリズムの日本政府から何らかの親米的な発言があるかと思っていたが、それもない。メディアはその気配さえない。まぁどうでも好いことではあるが、学校でもコロンブスに始まって、南北戦争、ワシントン、リンカーンなどはよく教えられただけに、今や時代が変わったかなぁとも思う。

 さて、今朝の朝日で初めて知ったが、バルカン半島のセルビア・クロアチア国境でドナウ川の中州に新しい国家を建設しようという動きがある。その名は「リベルランド自由共和国」という。他国の国土を自国領と言ったり、公海上に土地を埋め立てて自国領土と言ったり、とかく領土拡張のため、他国へ侵略することも厭わない国がある中で、最も近い島でありながらセルビアもクロアチアも領有権を主張していない土地である。

 興味深いのは国家作りの過程である。何もないところに国をどんな方法と手順で創建するのだろうか。今「大統領」として国家建設に挑戦しようとしているのは、34歳のチェコ人イェドリチカ氏である。何もない中州に「限りなく自由な国」の理想はともかく市民権申請者で国造りをやろうというのだ。市民になろうとする人は、5,000$を納めるか、労働や専門知識を提供するのが条件だというが、どうも理想が先走っているように思えてならない。実際インフラ計画がはっきりしない。仮に家を建てても電気、ガス、水道は当面どうするのか現状ではまったく分からない。それでも日本から276人が市民権を申請しているという。

 どうもこの世の話とは思えない。

2018年7月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4068.2018年7月3日(火) ワールドカップで夢のベスト8成らず。

 今日明け方、サッカー・ワールドカップの決勝トーナメント1回戦・日本対ベルギー戦が行われた。戦前の予想ではFIFA3位のベルギーに対して61位の日本の不利は免れず、ほとんどがベルギー勝利の予想だった。午前3時のキックオフにも拘らず、サッカー・ファンはパブリック・ビューイングなどで盛り上がっていたようだ。

 試合は前半0-0だったが、後半に入って日本が立て続けに2点を先取したことによって、ベルギーも必死になり逆に3点をもぎ取り、3-2で日本は敗れ、ベスト8はならなかった。それでも日本は善戦した。まだ日本にとってワールドカップの壁は厚いようである。それでも日本はアジアの中では唯一決勝トーナメントへ駒を進めてチームの存在感を世界に広めた。開幕2カ月前になって突然監督を交代させるというドタバタがあったが、その中でチームワークは乱れず、世界の強豪を相手によく戦ったと思う。日本は敗れたとは言え、まだ当分の間ワールドカップは盛り上がったままであろう。

 さて、昨日に続き、歯科へ予備の入れ歯を持っていき、現在の歯にフィットした入れ歯にしてもらうべく治療を受けた。まだ、2~3回は通わなければならないと思う。

 歯科へ向かう途上比較的混んだ東横線電車内でシルバー・シートに座ったところ、何と左右と前の3席をシルバーならぬヤングがすべて席を占めていた。そこへ隣の駅からひとりの老婆が乗車してきたが、誰一人ヤングは老婆に席を譲ろうとしない。見かねて私がその老婆に席を譲ろうとしたところ老婆が遠慮して2人のシルバーが譲り合いをする形になった。すると流石に私の隣席のヤング女性が立ち上がって席をどうぞと言ってくれ、私と老婆が並んでシルバーシートへ座ることになった。他のシルバーシートに座っていたヤングは相変わらずスマホに夢中だったが、これが今の若者のスマホとモラルの現実である。

 サッカーで日本の若者が活躍するようになった。試合後のスタンドでゴミを清掃する日本人の行為が外国では高く評価されている。しかし、現実の社会生活における若者の行動には、あまり高齢者を配慮するようなパフォーマンスが見られない。ちょっと残念なことである。

 ところで今日は日本中暑かったようだが、今九州地方には台風7号が接近して相当な雨量をもたらしている。沖縄・久米島では50年に1度の記録的な大雨となっている。一方北海道も停滞する梅雨前線の影響で大雨の被害をもたらせている。石狩川が決壊し旭川市内では道路の冠水があり、住民が避難している。今年も日本各地に大雨が降る可能性が高い。

 日本の国土は自然に恵まれる反面、自然災害にも襲われる可能性が高い。中々うまく行かないものだ。

2018年7月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4067.2018年7月2日(月) かつての健康優良児も下り坂へ

 戦時中の小学校入学から高校卒業までの12年間を無遅刻無欠席で通し、子どものころから自他ともに健康優良児と認めていたが、このところ膝が痛み出して先日整形外科医に相談したところである。その後痛みが出たり消えたりでちょっと歩くのにも苦労するようになった。日によっては痛みが消えるが、再び痛み出す。特に階段の昇り降りに苦労する。近日また整形外科医と相談しようと考えている。

 それに歩調を合わせるかのように3日前に上の前歯に痛みが走った。そこは入れ歯で、食事や硬いものを噛むのに悩むのではないかと心配していたが、幸い昨日辺りから次第に痛みが薄らいできた。だが、気にもなっていたので都内でも今年最高温度の暑い中を今日代々木の係りつけの歯科に具合を診てもらいに行った。それが不思議なことに、心配していた上の前歯よりも下の本物の前歯に問題があるとして、2枚もX線の写真を撮り事情を説明された。明日自宅にある予備の入れ歯を持参して、本物の歯にどういう治療をするかということを話し合うことにしている。

 それにしてもこんな風にかつては考えられなかったような健康問題で悩むようになるとは、少々情けないと思っているが、これも高齢の成せる技だろうか。

 さて、メキシコで大統領選挙の結果、新大統領が選出されたようだ。新たに大統領に選出されたのは、アンドレスマヌエル・ロペスオプラドールという長い名前の元メキシコ・シチー市長である。4年前に創立されたばかりの左翼政党の党首で、左派政党が1929年以来政権を握っていた制度的革命党(PRJ)を倒したのは、メキシコ歴史上初めてである。これまで対米弱腰のペニャニェト大統領のやり方がメキシコ国民には不満だった。大統領交代は、北米自由貿易協定(NAFTA)への強い不満からこの再交渉に影響を与えると見られている。更に深刻なのは、アメリカのトランプ大統領がメキシコ人ら中南米移民を侮辱する発言を繰り返していることにペニャニエト大統領があまりにも弱腰だと批判している。このままだと、アメリカとメキシコの外交関係はかつてないほど深刻な問題になるのではないか憂慮される。

2018年7月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4066.2018年7月1日(日) 成田空港建設に反対した後輩が急逝

 昨日の朝日夕刊「惜別」欄に6月12日付本ブログに書いた高校の先輩、江橋慎四郎さんが取り上げられている。先月10日に読売「追悼抄」に大きく書かれていた内容とほぼ同じものである。終生背負った心の負い目であろうか、神宮外苑で行われた出陣学徒壮行会に学徒代表として答辞を述べた胸の内については、家族にはもちろん、いつまでも誰にも語らなかったと言われている。YouTubeで観ると江橋先輩の勇ましく国民を鼓舞するような論調はその時代の反映であろう。しかし、結果的に多くの学徒が戦死された中で、ご自分が生き残ったことに忸怩たる想いを抱いたまま戦後を生き抜いて来られたのであろう。

 さて、大学のゼミ仲間が上野・浅草シンフォニー・オーケストラのチェリストとして参加する定期公演会が毎年2度開催されているが、今日もゼミ仲間がいつも通り揃って鑑賞のため多くは夫婦同伴で浅草公会堂に集まった。この公演会では私には毎度あまり馴染みのない曲目が演奏される。前回はシューベルトの「未完成交響曲」が演奏されたが、今日は3曲とも残念ながらまったく知らない曲だった。

 それより何より今日はちょっとショックを受けた。それは、コンサートが終わってからいつも通り会食を楽しんだが、このところよく顔を見せていた後輩Kくんが癌で5月に亡くなったばかりだと聞いたからである。彼はゼミ同窓生の中でも極めて異色で個性的な男だった。在学中から成田空港建設に強く反対し、地域住民とともに徹底して闘っていた。そのために留年し、大学を中退した。それでも反対闘争を止めなかった。亡くなるまで空港近くに住んでいた。

 実は、ゼミの同期生の瀧鼻卓雄・元読売新聞社社長が昨年「記者と権力」という好著を上梓した。これは毎号月刊誌「選択」に書評を書いている河谷史夫氏が高く評価したドキュメントでもある。読んでみてその中に登場する大学の後輩と称する人物が恐らくKではないかと思い、瀧鼻くんに尋ねたところ、彼から違うと返事があった。人物を特定すると種々問題を惹起する恐れがあるので、彼はそれを避けたのではないかと思っている。Kくんにも「記者と権力」を読んでみるよう勧めたが、どうだっただろうか。私には、同書に書かれた人物は間違いなくKくんであると思っている。いずれにせよ、また個性的な人物が冥界へ去り寂しい限りだ。今日は楽しいような、辛いような複雑な演奏会&会食会となってしまった。

 次回コンサートは11月18日に予定され、演奏曲目は「くるみ割り人形」「展覧会の絵」とされており、知っている曲目だけに楽しみである。

2018年7月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4065.2018年6月30日(土) 長崎と熊本の潜伏キリスタン遺産が世界遺産に

 ユネスコの世界遺産委員会が、今日日本の「長崎と天草地方の潜伏キリスタン関連遺産」を世界文化遺産に登録することを決定した。日本の世界遺産は22カ所になった。その中で私が訪問・見学したのは15カ所目になる。今回登録された潜伏キリスタンは12カ所の遺産が含まれている。そのうち見学したのは、在職中仕事で訪れたことがある①平戸の聖地と集落、②天草の崎津集落、③大浦天主堂の3カ所である。これで訪問世界遺産は192カ所になった。目標の200カ所まで残りあと8カ所まで迫ってきた。今年か、遅くも来年中には何とか目標を達成したい。

 さて、今日警視庁から1通の書状が郵送されてきた。普段はまったくお世話になるところではないので、首を傾げながら開封してみると「臨時認知機能検査通知書」と書いてあり、指定日に認知機能検査を受けるよう通知するものだった。何のことはない、車運転の免許のために必要な認知テストを受けなさいという通知書である。天下の警視庁が脅迫まがいのことまで書いてある。もしこの検査を受けなかったら、自動車運転免許を取り消すと書き添えているのだ。その理由として「認知機能が低下した場合に行われやすいものとして政令で定める違反行為をしたため」と認められている。

 すぐに思い当たった。今月5日夜間に知人を自由が丘駅へ車で送った際、駅前広場へ入る手前で一時停車を怠った現場を警察官に見つかり、「一時停止」違反として交番へ連行され聴取された事象である。その場で7千円を納めて書類に署名、捺印させられたが、それで終わりだと思っていた。

 ところが、高齢者となるとそう簡単には許してくれない。最近高齢者による運転事故が頻発しているからである。一番多いアクセルとブレーキの踏み間違いは高齢者認知症によるケースが多いとされているが、信号無視も高齢化に伴う認知症現象と見られているのである。言い訳を言えば、その現場に「一時停止」の標識があることはそれまでまったく気が付かなかった。翌日現場で確かに標識が掲示されているのを確認したので、違反に問われても仕方がない。このまま検査を受けないで来年の免許期限前に免許を取り消されるより、素直に検査を受けた後80歳になる今年いっぱいで免許を返納する方がすっきりすると考えている。

 それにしても次第に身体で感じる高齢化も然ることながら、別の面でも傍から高齢者を意識させられるようになったものである。

2018年6月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4064.2018年6月29日(金) 日本代表チーム、決勝トーナメントへ進出

 昨晩から今朝へかけてロシアのボルゴグラードで行われたサッカー・ワールドカップの対ポーランド戦で日本は0-1で敗れたが、決勝トーナメント進出が決まった。FIFAランクは61位であるが、世界の16強入りである。

 この試合で日本は敗れたので、決勝進出は微妙だった。1次リーグH組で日本はセネガルに対して勝ち点、得失点差、総得点で並び、直接対戦でも引き分けたため、珍しくもフェアプレーポイントによる警告・退場数が少なかったため、H組でコロンビアに次いで2位となり、決勝へ進出することになった。

 今朝から各テレビ局は大騒ぎでこの経緯と結果を伝えている。この試合の平均視聴率は44.2%で、最高視聴率は54%だったというからすごい。生憎中継を観なかったので、日本の決勝進出が決定した大事な試合で、全国民のうち観なかった半数の人に分類されることになった。まぁ真夜中だったので、ご勘弁いただきたいと思っている。

 ただ、決勝進出はコロンビア・セネガル戦の結果次第になったせいもあり、残り10数分になってから日本は0-1のスコアのままタイムアップを迎えるため積極的に攻めず、自陣内でパス・ワークを繰り返していた。それが、海外では消極的と非難され、かなり評判を落としている。

 しかし、いかに観客にとってつまらない試合であろうと、消極作戦もひとつの作戦として考えられることであり、これにクレームをつけるようなら、リーグ戦スタイルを止めて、すべてトーナメント形式に改めるべきではないかと思う。残念ながら、あまり後味の好い決勝トーナメント進出とはならなかった。

 決勝トーナメントでは、強豪ベルギーと顔を合わせるが、キックオフは日本時間の7月3日午前3時だそうだから、次戦は決勝トーナメントとは言え、どれほどの日本人ファンがテレビ観戦するだろうか。

 さて、今日の駒澤大学マスコミ公開講座で、戦前と戦後の新聞の文章構成に大きな違いがあることを、山田克講師から当時の新聞を参考に伺った。新聞記事では5W1Hを基本に、逆三角形で文を締めるものと講義された。興味深かったのは、戦前の記事は面白おかしく講談調で書かれている。例えば、昭和11年に起きた3大事件「2.26事件」「阿部定事件」「黒豹脱走事件」のうち、当時上野動物園から黒豹が脱走、捕獲された事実を5W1Hに囚われず興味深い文調で記事にしている。加えて文章上に句点がまったくなく文章の切れ目が分からないことや、文章の冒頭部分で1文字送ることをしていないことにやや違和感を抱いた。この戦前、戦後の新聞記事の違いについては詩人・谷川俊太郎氏と仏文学者・多田道太郎氏が討論していると伺った。昔の新聞コピーを読んでみると現代の新聞とのいろいろな違いが分かって興味深い。中々面白い講義だった。

2018年6月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4063.2018年6月28日(木) 「はやぶさ2」、小惑星リュウグウへ到着

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、探査機「はやぶさ2」が地球から約3億㎞も離れた小惑星「リュウグウ」に到着したと発表した。地球一周は4万㎞であるが、「リュウグウ」までの距離はまったく想像もつかない。

 2014年12月に種子島宇宙センターから打ち上げられて、地球の引力を使って太陽の周囲を回りながら飛行してリュウグウに着陸したが、そんな誘導を3年半もかけて地道に、事故もなく続けられたのは、JAXA関係者の努力もさることながら日本の科学技術のレベルが世界でも最高の域にあるからだと思う。「はやぶさ2」は今後1年半リュウグウに留まって表面の砂を採取して、同時に金属片を高速で打ち込んで小惑星内部の砂の採取も目指すという。その後リュウグウを離れ2年後に地球に帰還する予定である。

 ロケットと言えば、米朝首脳会談前までは北朝鮮が弾道ミサイル発射の都度、アメリカのトランプ大統領は金正恩・朝鮮労働党委員長を「ロケットマン」と茶化して呼んでいたが、わが国ではロケット開発に携わった東大航空宇宙研究所長だった糸川英夫教授が高名だった。糸川教授の名は小惑星のひとつにも名付けられている。また、糸川教授は東大卒業後、中島飛行機に勤めて旧陸軍の一式戦闘機「隼」などの設計に関わったことから、現在の「はやぶさ」「はやぶさ2」も糸川博士に因んで名付けられたのではないかと思う。かつて何度となく「加藤隼戦斗隊戦跡慰霊団」にお供する機会をいただいたが、その辺りに多少なりとも「はやぶさ」とのご縁があったと考えるのは、少々考えすぎだろうか。

 誇るべきことに現在日本の科学水準は、世界でも羨望されるほど高いレベルにある。それに引き換え「科学は一流、政治は三流」と揶揄されるほど、政治のレベルは低い。科学分野では、今後も大いにレベルアップが期待されるが、政治はあまり期待出来ないだろう。

 その元凶は、国会議員を始めとして地方議員までほとんどの政治家が世襲政治家であることが大きな原因として考えられる。今国会で審議中の健康増進法改正案では、年内から段階的に施行し、禁煙の全面施行はオリンピック前の2020年4月後からとなる。ところが、昨日可決された東京都の受動喫煙防止条例は、前記国の法令改正案より大分厳しい。国会議員の中には、禁煙志向の法律自体に後ろ向きの議員が多い。例えば、受動喫煙が問題になっている時期だけに、せめて公的に議員が使用するスペースは禁煙にすべきところを、典型的な世襲政治家の麻生太郎財務相は財務大臣室を禁煙にしていないことでも分かる。自分が喫煙者だからである。自分の立場も分かっていない政治家が、財務大臣の椅子にふんぞり返っている。喫煙に厳しいこの時世に遅れた政治家が、要職を占めているようでは日本の政治はいつまで経っても三流だろう。

 こんな低次元の政治家たちに実績を望むことはとても期待出来ないが、せめて世襲政治の流れを一日も早く断ち切れないものだろうか。

2018年6月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4062.2018年6月27日(水) スウェーデン・アカデミーの闇

 昨日小中陽太郎さんとお話しした中で、ちょっと気になっていたことがある。それはスウェーデン・アカデミーに対する見方である。小中さんらベ平連が1967年10月に横須賀米海軍基地に停泊中の原子力空母イントレピッドから脱走した4人の米海軍兵を匿い、スウェーデンに逃がした衝撃的な事件があった。その主役のひとりが小中さんだった。小中さんは4人のうちのひとりを自宅に保護し匿っていた。4人をスェーデン側に引き渡した際に条件で行き違いがあったのかも知れなかったが、仲立ちをしたスウェーデン・ペンクラブとの間に信頼を傷つけるような約束違反があったのではないかと思っている。それが彼らへの不信感の始まりだったように思う。

 更に深刻なことは、実は最近になって今年のノーベル文学賞がスウェーデン・アカデミーの内紛、セクハラ醜聞が公になり組織が混乱して肝心なノーベル文学賞受賞者が決められず、今年は受賞者がいないという異常事態を惹起させたことである。それ以前に国際ペンクラブが実質的にスウェーデン・アカデミーによって乗っ取られるような事態が発生し、意味不明な費用を日本ペンクラブも国際ペンクラブに支払うということがあった。それもこれもスウェーデン・アカデミーが絡んでいた。これについて小中さんは同人誌「川」3号の中で「スウェーデン、おまえもか」と題して批判的に書いている。スウェーデン・アカデミーのガヴァナンス欠如により文学界最高権威であるノーベル文学賞受賞者も決められない体たらくとなった。

 さて、一昨日イギリスのウイリアム王子がイスラエルを訪問して、今収賄容疑の渦中にいるネタニエフ首相夫妻と会った。訪問にはイギリス政府のそれなりの理由があると考えられている。しかし、イスラエル建国70周年にあやかり今年5月に。アメリカ政府がアメリカ国内のユダヤ教信徒らの心情を忖度して駐イスラエル大使館を首都テルアビブから一方的にエルサレムに移転して反発を招き、イスラエルとパレスチナ間に不穏な動きがある時期でもあり、あまりにもタイミングが悪過ぎ、イギリスに何らかの意図があると勘繰られても仕方がない。王子はこの後パレスチナ自治政府代表のアッバス氏とも会う予定だというが、どうも真意が理解出来きない。

 そもそも現在の宗教対立を超えたパレスチナ紛争を引き起こした最大の原因は、第2次世界大戦中にイギリス政府が、イスラエルにも、アラブ側にもエルサレムを首都と思わせるようなお得意の二枚舌手形を発行したせいであることは世界中が承知していることだ。そんな世界中から顰蹙を買っていた複雑な事情をイギリス政府もウイリアム王子も知らないわけがない。上手に丸め込まれたのかどうか分からないが、利用する方もされる方も、あまりにも配慮が足りないのではないだろうか。

2018年6月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4061.2018年6月26日(火) 小笠原諸島返還50周年記念

 今日は小笠原諸島がアメリカから施政権を返還されて丁度半世紀になる。現在小笠原は東京都に帰属して世界自然遺産にも登録されている。アメリカ領だった期間中は小笠原村では学校の授業が英語で行われ、生徒たちは家族とは日本語、学校では英語を話すバイリンガル環境だった。

 今朝もテレビで放送していたが、小笠原は東京都下とは言え、東京の中心部から海を隔てて1,000㎞も離れ、月1度の定期船の往来では生活物資などの物流面で不自由さを感じている。しかも片道24時間もかかるのがネックになっている。特に救急患者が発生した時の患者輸送手段に限界があり、島としては航空路線の開設を希望しているが、自然保護と環境汚染の面から空港建設は問題が多いとされ、実現は前途多難のようだ。

 振り返って1952年日本が漸く占領支配から解放されたサンフランシスコ平和条約締結、72年の沖縄返還、などに比べれば小笠原返還はやや地味な印象ではあった。しかし、自然ばかりが強調される小笠原諸島の中には、住民が1人もおらず、戦時中激しい戦斗により日本兵2万人以上が亡くなった「硫黄島」があることを忘れてはならない。現在海上自衛隊が管理しているその「硫黄島」には、日米防衛上の機密から旧島民ですらこの生まれ育った懐かしい故郷へ再訪することを許されていない。

 外国人から、日本人は人に優しいと言われ、礼儀正しく秩序を守る民族と評価されるが、それでは私たち日本人は、同じ日本人である戦争の惨禍を受けた沖縄や小笠原の人びとの気持ちを充分斟酌しているだろうかと考えると首を傾げざるを得ない。国は戦時中上陸する米軍の盾となって犠牲となった島民や、疎開させた島民にもっと温かい対応を行うべきではないだろうか。

 さて、今日の午後近くにお住いの小中陽太郎さんのお宅へお邪魔して健康状態のお加減を伺ってきた。このところ日本ペンクラブ理事会、例会にも出席されず、ひと頃は各種会合に出席の後2次会にも積極的に出られていたにも拘わらず、最近は欠席続きだったので、ペンの仲間が心配し、隣組の私が様子を伺ってくるよう仲間から申しつかっていた。

 お見かけしたところいつもと変わらず、お元気でいろいろ話し込んできた。ペンの現状について話し合ったが、ほぼ同意見だった。他に奥様を交えて話し合った時、奥様と意外に接点があるのに驚いた。父の上司の娘さんと奥様が友人で学生時代に私の鵠沼の実家近くに下宿されていたことや、その友人の娘さんが私の高校、大学の後輩であること、また彼女が私の高校同級生の兄である岡崎元神奈川県知事と結婚されたことなど、あまりにも偶然が重なったことである。

 とにかくお元気であることを確認出来たことがなによりだった。

2018年6月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com