3950.2018年3月7日(水) 北朝鮮と韓国は本当に合意出来るか。

 今日の各朝刊紙のトップ記事は、ほとんどが南北朝鮮首脳会談の合意についてである。さしも強面の金正恩・北朝鮮労働党委員長と文在寅・韓国大統領との会談が、来月末に軍事境界線上の板門店で行われるとの見通しについて書かれている。1泊2日の行程でピョンヤンを訪れ、金委員長と会談した韓国大統領府の鄭義溶・国家保安室長が昨晩合意内容を公表した。

 急速に融和ムードが広がり、あのいつも仏頂面の金正恩委員長が温かく韓国代表団を迎え、終始笑顔を絶やさなかったことが不思議な気がする。

 ただ、これを額面通り受け取って良いものかどうか、各方面から疑問を投げかけられている。例えば、合意内容に「北朝鮮は非核化問題協議と関係正常化のため、アメリカと対話する用意がある」とあるが、トランプ大統領は話し合いの前提として核開発及び核実験中止を言っている。その一方で金委員長は核保有の正当性を主張し、核・ミサイル開発を続ける姿勢を変えていない。この辺りのずれをどう修正し、真の合意を取り付けることが出来るだろうか。

 さて、国内では、このところ森友学園問題が改めて注目を集めるようになった。それも近畿財務局が森友学園と国有地売却について交わした公文書を、財務省が一度は保管してないと言ったが、その後保管されていることが判明し、更にそれが書き換えられていたことが暴露され、国会参議院予算委員会でその書き換え疑惑が紛糾しているからである。

 今問題になっているのは、書き換えられたと見られている公文書が、捜査のため現在大阪地検にあり、野党議員から提出を求められているが、麻生財務相が捜査上提供出来ないような発言に不満の声が聞こえている。問題は段々大きくなり深みにはまっているようだ。最終的にはやはり佐川宣寿・国税庁長官と安倍昭恵首相夫人の国会証人喚問を行わないと前へ進まないと思う。

 3日前にノートPCの容量不足でいつも世話になっているITコンサルタントにソフトの取り換えを依頼していたが、取り換え作業が済んだと連絡があり田園調布駅でPCを引き取った。これまで使用していたソフトWindows10 を、Windows10更新版+Office16に代えてもらった。このブログは新しく代えたもので書いている。

2018年3月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3949.2018年3月6日(火) 「帝国主義国家」中国の独裁者

 昨日開かれた中国の全国人民代表大会(全人代)で、かねがね噂されていた通り、習近平指導部は国家主席の任期制限撤廃を取り入れた驚くべき憲法改正案を提案した。現在2期10年の国家主席の任期制限を撤廃して習近平長期政権へ道筋を付けようとの目論見である。テレビ画面を観ているとこれを提案した李克強首相は、共産党の指導を「中国の特色ある社会主義の最も本質的な特徴」と一般大衆には理解しがたい表現で、かつてはライバル視されていた共産党主席の習近平をほめそやし、習近平という名前を13度も挙げていた。少しでも反習近平的言動を行えば、直ちに要職から追放されかねない国家幹部にとって自らの地位保全のために、国家の№2が№1にしきりにヨイショするが如き茶番はあまりにも滑稽である。

 大体「中国の特色ある社会主義」という表現自体が矛盾を孕み、国民に分かるように表現されていない。今日の中国は、マルクス、レーニンが目指した社会主義国家とは似ても似つかぬ代物であり、真の社会主義国家とは最も縁遠い存在となっていると言って過言ではない。

 ナチ・ドイツは戦前国家社会主義こそがドイツ帝国主義の目指すところだと、ヒトラーは言い放っていたが、その意味では現在の中国の社会主義というのは、ナチズムの目指す帝国主義国家と同じではないか。即ち今日の中国社会主義は、戦前ナチズムが唱えた「国家社会主義」と同根であると言っても好い。実際経済発展から取り残された中国農村地帯の現状は、中国帝国主義国家が重工業の発展に重点を置くあまり、第1次産業を見捨てた挙句の国の姿を映し出している。その帝国主義国家を習近平指導下に長期政権にして、うまくすれば永久政権にしてしまおうという算段なのだから、とても社会主義国家のテーゼではなく、露骨な帝国主義国家ではないだろうか。広い中国には流石に反対意見もあるようだが、現状では多勢に無勢で反旗を翻すことは追放、抹殺を意味する。しかし、長期政権の末路が惨めなことは、卑近な例を見ても分かりそうなものである。父親も党指導部の要職に就いていた世襲の指導者・習近平にはそんなことも分からないのだろうか。

2018年3月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3948.2018年3月5日(月) 「平成」の次の元号は?

 来年天皇が退位され、皇太子が新天皇に即位され、同時に新元号が使用される。現在の「平成」は今年30年を以って新元号に切り替わる。つまり今年は平成最後の年になることになる。

 義父は画家・岡本太郎さん、歌手・藤山一郎さん、作家・野口富士男さんらと慶應幼稚舎の竹馬の友で、この3人の文化人とはとりわけ仲良しだった。ともに明治最後の44年生まれだったが、生前明治最後の年に生まれたことについては格別感想を聞いたことがない。しかし、父方の伯母は明治45年、つまり大正元年の生まれだったが、どういうわけだか明治生まれと言われる方が良かったようで、暦上では明治45年はない筈なのに、明治45年生まれと言い続けていた。それほど「明治」への思い込みが強かったようだ。俳人中村草田男が「降る雪や 明治は遠く なりにけり」と詠ったが、「降る雪や 明治はそんなに 良かったか」などという皮肉っぽい句もある。それほど好い時代だったのかどうかは何とも言えない。想像するしかない。

 現在政府内に新元号の候補名が挙がっていて、すでに3案に絞り込まれたという。その他に一定の条件をクリアした元号案が残されているという。これらは宮内庁がすべて取り仕切っているのかと思いきや、政府関係者が主導権を握っているという。実際候補に残っている元号案は、首相官邸に近い庁舎ビル内の内閣官房副長官補室の金庫内に保管されているようだ。そう言えば、「平成」元号は首相官邸で竹下内閣の官房長官で、後の小渕恵三元首相が発表した。

 叱られそうだが、どうも私には官邸と宮内庁の間柄がすっきりしているように思えない。安倍首相が、皇室にあまり友好的ではないような話も耳にする。天皇、皇后がしばしば戦跡地へ巡拝されるのに引き比べて、安倍首相はあまり戦地へ足を運ばない。そんなこともあるのだろうか、「選択」3月号の皇室記事「『秋篠宮家』の内実~婚約延期で露呈した『皇嗣』への不安」を読んでも官邸と宮内庁の間に何となく不協和音が読み取れる。記事では、主に秋篠宮一家の一連の言動が、あまり好意的に書かれていない。ちょっと秘密主義で覆いかぶされているが、眞子さまの婚約延期などもマイナスに左用しているようだ。

 天皇と皇后に関しては、どこも好意的な報道である。あまり詮索しないでそっとしておいた方が、国民としては安心である。

2018年3月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3947.2018年3月4日(日) パソコンの容量不足に直面

 使用している2台のPCのうち、ノートPCの容量が一杯になり、先日来警報の表示がしばしば表れる。昨日夜いつもお世話になっているITコンサルタントの小糸さんに連絡したところ、早速今日わが家へ寄ってくれた。WINDOWS・10のソフトを入れ替えないとこのままでは同じような現象がまた起こるということで、ノートPCを持ち帰ってもらい、ソフトの取り換えをやってもらうことになった。PCは今ではなくてはならないものとなったが、情けないことにやはりIT関連については素人で、自分の能力では対応出来ない。

 今日のこのブログは書斎に固定のデスクトップPCを使って書いている。いつものように持ち歩いて別室でノートPCを使うというわけにはいかない。ノートのソフト交換が片付くまでは不便を忍ぶより致し方ない。

 さて、一昨日ブログに「労働裁量制度」を今国会で働き方改革法案から取り除くことを政府が決めたことについて触れた。ところが、その「労働裁量制」を全社的に違法に適用して、昨年末に厚労省東京労働局から特別指導を受けた野村不動産の50歳代の男性社員が、過労自殺して労災を認定されていたことが判明した。野村不動産のような不動産大手企業が、かくも人使いの荒い会社であることを世間に知らしめる結果となった。案外どの企業でもこの制度をすでに取り入れているのかも知れない。同社社員1900人のうち約600人が裁量労働制の下で働いていたことが明らかになった。裁量労働制とは、このところ与野党の攻防の中で徐々に明らかになって来ているが、予め定めた時間に基づいて残業代込みの賃金を支払う制度で、仮にそれ以上働いても追加の残業代は支給されない会社側にとって極めて有利な制度である。

 今働き方改革法案に盛り込もうとしている「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)も同じような問題を抱えている。これには年収1,075万円以上という条件があるようだが、これは1日8時間を規定する労働基準法に抵触することが問題ではないかと思う。野村不動産のような大手企業が、平気で違法的解釈を行うようでは、この「高プロ」ももっと多くの企業で、より過酷な労働環境・条件の下に使われているのではないかと考えざるを得ない。経済界に借りのある政府与党としては、こんな問題を抱えながらも「高プロ」を強引に法制化しようというのだろうか。

2018年3月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3946.2018年3月3日(土) 小田急線複々線工事完了

 元勤めていた小田急電鉄に関するニュースが最近しきりに伝えられる。今日もNHK朝の「おはよう日本」で代々木上原~登戸間11.7㎞の複々線工事完成に伴い、下北沢駅プラットフォームで行われた開通式のテープカット・シーンが報道されたばかりか民放でも伝えられ、朝日夕刊には社会面の半分を使って紹介されている。

 何が話題になったのかと言えば、首都圏の鉄道会社の悩みである朝夕のラッシュアワーについて小田急が30年かけて進めて来た前記工事が完成し、これまでの混雑率190%だったところが150%に緩和されるという朗報である。

 OB社員としても誇らしく思うし嬉しいことである。自分自身も駅員として現場でラッシュアワーに携わった。大学卒業後、入社して1963年3月から翌64年9月まで町田駅管内の4駅で駅員として働いた。当時、ラッシュアワーになると実際に通勤列車へ乗客を押し込む作業を随分やらされた。当時はあまり時差通勤なんてなかったので、その混雑は殺人的で気持ちが悪くなる乗客もいた。半世紀以上も昔の当時とは、今では駅の様子、車輛、勤務体制、駅員気質等々随分変わった。

 だが、これはグッドニュースであり、社会的貢献度も高い事業であり、そのうえ利用者から喜んでもらえれば、鉄道事業者冥利に尽きると思う。

 さて、昨日アメリカのトランプ大統領が一方的に鉄鋼とアルミの対米輸入について関税賦課を発表したが、実はこの御仁は今月初めにアメリカの核戦力全面強化を見直す報告も行っている。現在世界最強の核兵器国であるアメリカが、核兵器禁止条約採択など核兵器禁止・廃絶へ向けた世界の流れへ真向から挑戦を表したものである。これを唯一の戦争被爆国の日本の安倍首相が、高く評価すると衆議院予算委員会で述べたのである。戦争を知らない首相は、アメリカの言うことなら何でも耳を傾けるというのだから世界が呆れるわけである。

 このアメリカの動きに対抗するかのように、ロシアのプーチン大統領が核には核で対抗するかのような施政方針演説を行った。プーチン大統領の演説は、大画面を使って武器の宣伝のようなPRぶりだった。原子力エンジンにより事実上無制限に飛ぶ巡航ミサイルや、核兵器を積める無人潜水艦など開発中の兵器の威力を動画で得意げに紹介していた。そのうえで、「例え小さな核でも、使用されれば核で報復する」とまで言い切った。核不拡散条約(NPT)に加盟している米ロは、核軍縮に取り組む国際的な義務を負っている。それにも拘わらず、お互いに非難の応酬をしている。

 ロシアには、今月6年に1度の大統領選がある。プーチン大統領の強いロシアを国内にアピールするための演説であるが、核開発競争で今また東西対立時の米ソ関係に戻りつつあるのが、何とも不気味である。

 それにしてもどうしてトランプ大統領は恐喝的な手法で、ガンガン突き進むのだろうか。プライドの高いプーチン大統領も我こそはと思っているだけに、丸く収まる筈がない。世界の平和を壊そうとしているのは、米ロの2大強国ではないか。

2018年3月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3945.2018年3月2日(金) 安倍政権、「裁量労働制」を削除

 一強多弱に胡坐をかいて国民を甘く見たのか、このところ安倍政権がしばしば失態を犯している。働き方改革国会と銘打ち、目玉法案のひとつとして力を入れている「裁量労働制」の対象拡大を目論んでいたが、データのねつ造が洗い出され、それも400を超えるデタラメ数値を参考にしていたことがばれ、ついに違法なサービス残業を合法化すると受け取られている裁量労働制を「働き方改革関連法案」から除外することを決めた。これは経済界から強い要望があって実施しようとした制度であり、今国会の提出を断念したことに榊原定征・経団連会長も失望しているようだ。

 この他にも怪しい事象がある。森友学園との国有地売却に伴う財務省の決済文書でも、契約時の文書の内容と、1年前に国会議員に開示した文書のそれが違っていることが分かった。交渉記録も変わっているという。問題発覚後に書き換えられたのではないかと疑問を持たれている。きょうの参議院予算委員会でこの点を質問された麻生太郎財務相は、大阪地検の捜査に影響を与える恐れがあるとして答弁を差し控えた。

 どうしてこのように国家がらみの事象に、嘘の報告書が作成されるのか。これは偏に政治家と高級官僚が示し合わせた私利私欲の成せる技である。

 後者については、しきりに言われているように関係者、とりわけ森友学園小学校の名誉校長に就く予定だった安倍首相昭恵夫人と、国会で重大な嘘つき発言をして出世した佐川宣寿・国税庁長官を証人喚問すべきだと思う。

 さて、このところニューヨークと東京の証券市場の値動きが異常に激しく、直近の日経平均株価の対前日終値は、一昨日321円、昨日344円、今日は543円と3日連続して大幅な下落を示した。3日間で実に1,208円も値下がりした。これは経済不況に伴うものではなく、お騒がせ男・トランプ大統領の輸入制限発言が水を差したのである。トランプ大統領の保護主義、アメリカ・ファーストの一端である。EU委員会のユンケル委員長を始め、最大の鉄鋼取引国カナダ外相、EU諸国や中国からも反発の声が上がっている。

 トランプ大統領は、鉄鋼に25%、アルミに10%の関税賦課を表明したのだ。早速自社株が対前日96円も下がった進藤孝生・新日鉄住友社長が、この発言に対して批判的な会見を行った。義父はすでに亡くたったが、生前アルミ業界最大手の日本軽金属会長を務めていたので、存命なら進藤社長同様にカンカンになって怒ったことだろう。これが貿易戦争に発展してアメリカ経済に悪影響を及ぼすばかりではなく、中国経済にも影響し、両国への依存度が高い日本にも響くと予測されている。

 これには自然もびっくりしたのか、北海道では急速に低気圧が発達し、数年に一度の豪雪に襲われている。やれやれである。

2018年3月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3944.2018年3月1日(木) ロヒンギャ難民の元凶・イギリスを糾弾すべし!

 昨年8月ビルマ国内ラカイン州に住んでいたイスラム系ロヒンギャの人々がバングラディッシュ領内へ逃れて以来、難民問題として国際社会でも大きな問題となっている。ラカイン州に暮らすロヒンギャは約百万人とも言われているが、その内約70万人が居住地を離れて難民となった。

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を主に、国際社会が救済の手を差し伸べてビルマ、バングラディッシュ両国政府の間で難民帰還について何とか話がまとまり、先月から帰還を開始する予定だった。ところが、頓挫して話は進まない。バングラディッシュ側の難民キャンプでは、間もなくやって来るサイクロンを前に戦々恐々の様子である。

 この問題の解決に際しては、元凶であるイギリス政府が物心両面で動かないと根本的な事態解決は難しいと思う。そもそも戦前のイギリス植民地時代にイギリスが彼らを旧インド領からひとまとめに同じ英領だったビルマのラカイン州に移動、定着させたことに問題の発端がある。最大の責任を負うべきはイギリス政府である。そのイギリスがだんまりを決め込んで本件に関しては一切発言しない。これだけの異常事態を自らの無定見により引き起こしておきながら、責任を取ろうとしないばかりか知らん顔を決め込んでいる。あまりにも無慈悲ではないか。不思議なのは、この理不尽さについてどの国もイギリスをまったく責めないことである。例え詰問しなくても後片付けをすることぐらいははっきりとイギリスに言うべきだと思うが、どの国も何も言わない。日米はもとより、いつも好い顔をするロシアや中國も何も言わない。こんな理不尽なことがあるだろうか。国内問題として貧しいバングラディッシュとビルマ政府に解決を委ねると言っても、身に降りかかったお荷物は貧しい両国にとっては、とても納得出来る解決策が生まれるとも思えない。

 1972年1月「加藤隼戦闘隊戦跡巡拝団」で加藤建夫・隼戦闘隊長が戦死されたベンガル湾に面したラカイン州のアキャブ(現シットウェイ)で、慰霊祭を執り行った時、ロヒンギャ族と見られる人たちが大勢寄り集まって来た。その時ガイドは、彼らは山中に住んでいるイスラム系人種で、ビルマに溶け込まないので、あまり接触しないようにしていると話していた。当時から異民族同士で、接点がなかったのだ。それは、イギリスによる形を変えた侵略でもある。

 加えて私がもうひとつ不満に思っていることがある。それはイギリスがロヒンギャ難民を生み出した元凶だということをどのメディアも報道しないことである。こちらの方が罪が深いと思う。今日の難民はどうして生まれたのかと詮索するコメントも見られない。メディアというのは、事実を報道することは当然であるが、その因果関係も伝えなければ価値はない。ロヒンギャについては、ビルマにとってイギリス植民地時代の負の遺産である。それをイギリスがどう償うのかという点についてメディアが論じなければ最終的な解決は難しいと思う。この点については、問題が沸騰している現在きちんと伝えないといけない。現在執筆中の「海外武者修行男の言い分」」(仮題)の中で、メディアに対して不満や不信を取り上げつつあるが、このロヒンギャ難民問題に対する無責任なイギリス政府の対応と、これを報道しないメディアについても大上段に振りかぶって厳しく書くつもりだ。

 国家顧問アウン・サン・スー・チーさんの対応もとかく非難の対象になっているが、亡夫と子どもが英国籍の立場上思い切った行動に出にくい点をメディアは伝えず、一方的に批判するばかりである。

 大好きなビルマが、イギリスによって降りかけられた民族問題で困惑している現状が気の毒に思えてならない。

2018年3月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3943.2018年2月28日(水) 不安定な財政をどう立て直し、安定させるか。

 日本ペンクラブ財務委員会が開かれた。一財務委員として赤字予算続きの来年度予算案をチェックし、黒字化へ向けた対策を考えることが大きな課題である。大雑把に言って、決算書類が一般の企業のそれと違ってやや分かり難い。民間の営業会社などと異なり一般社団法人として利益を上げることを目的にしているわけではないので、収益を上げる企画を考えることも必要だが、無駄な経費を削減することが重要である。

 実際昨秋には、伊豆市・河津町主催の「ふるさとと文学」と称して川端康成に関するプロジェクトを共催した。今年も菊池寛について同じような企画が計画されている。

 会議ではいろいろなアイディアも提案された。そのひとつは、毎度東京で開催する例会のうち、いくつかを地方都市で開催してみてはどうかということである。地方から出席した委員から出されたアイディアで、もし実施出来るなら地方会員の獲得に効果的であり、手ごろな会場費で地方の公立施設を利用することによって経費も節減出来るのではないかとの提案だった。東京にいては中々気づかない着眼である。やはり常設委員の決まりきった考えもそれなりに大事だが、異なった視点を持つ地方人の意見はより大切だとつくづく思った。

 とにかく当面は財政面で不安のないようにしたうえで活気を注ぎ込むことである。

2018年2月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3942.2018年2月27日(火) 本を読まなくなった大学生

 近年街の多くの書店が閉鎖に追い込まれ、新聞や書籍が読まれなくなった。その原因のひとつは、学生が読書をしなくなったことが大きい。全国大学生協連合会によると近年大学生が本を読まなくなり、彼らの読書量も大分落ち込んでいるらしい。驚ろいたことに、大学生でありながらその半数以上が読書をしないというのだからお話しにならない。2時間以上読書に時間を費やす学生は、僅か5%程度だというからこれも酷いものである。学生でありながら本を読まない。彼らは一体何のために大学へ行くのだろうか。これでは高い学資を払って大学に進学する意味も必要もない。彼らには大学で勉強する目的が分かっていないのではないか。大学生にとって本を読むことは学問の基本ではないだろうか。専門書であろうとなかろうと本を読まなければ先へ進まない。本を通して知識を得て、思考力を養うものだと考えている。

 本を読まない人間は信用出来ないと言った財界人がいる。特に専門書がそうだが、その他の文芸書も思考力と想像力、構想力を育てるうえで社会生活を送るうえに欠かすことが出来ない。恐らく本を読まなくなった大きな原因は、スマホに時間を注ぎ込み、知識ならそこから吸収できると安易に考えているからだろう。スマホ集中の反面読書へかける時間は当然少なくなる。困ったことに、そのため彼らには文章を書く時間も少なくなり、手紙も書かなくなり、手紙やレポートを書くコツを身に付ける余裕もなくなり、まともなレポートが書けなくなる。社会に出てから困るだろう。

 ちょっと寂しく感じている。

 さて、昨秋ポーランドを訪れる前に新聞で、1980年代に一世を風靡した自主管理労組「連帯」委員長だったレフ・ワレサ氏に批判の声が挙がっていると知って意外な感がした。ポーランドでガイドに直接尋ねてみると確かにそういう声はあると承知していた。1980年に起きたベルリンの壁崩壊のさきがけとなったワレサ氏らのグダニスク造船所における行動が、東西対立を崩壊させた。その後ポーランドで大統領となり、ノーベル平和賞も受賞した英雄が、なぜそれほど評価が下がったのか、理解出来なかった。

 先日テレビで港湾都市グダニスクを紹介した場面に登場したワレサ氏は、今の若い人たちは平和というものを分かっていないし、平和とは自分たちで作り出すものだと若者に注文をつけていた。かつてソ連からの大量受注に沸いた造船所は、今受注が落ち込み、労働者も最盛期の約2万1千人から、僅か1千人にまで大きく落ち込んだ。経済が停滞し、グダニスクの活気も衰えた。

 そんなご時世に、現在の不景気をかつての「鉄の男」ワレサ氏の責任にされても困るだろう。ワレサ氏は「民主化を実現した後、連帯が権力を独占するのは避けるべきだ。複数政党制による民主主義を目指しているのだから」と語っている。一方で政権政党「法と正義」は、民主主義に不可欠な報道の自由や司法の独立への介入を強めている。経済成長の果実にありつけない国民の不満を吸収するため、内向きのナショナリズムを煽るような動きも顕在化している。ワレサ氏の理想は実現の途上にあったが、民主化後に襲った経済停滞により、元同士らは対立し内部分裂して今やかつて名前だけだった社会主義とは逆行して保守・右傾化へ向かって走り始めている。ポーランドへ行くまでは寡聞にして知らなかったが、ちょっと残念なストーリーである。

2018年2月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3941.2018年2月26日(月) 習近平国家主席、長期独裁政権へ向け踏み出す。

 「社会主義国家」を唱える中国の習近平国家主席が、長期政権へ踏み出すべく憲法条文を改正する。現在の2期10年を反故にしようというのだ。元々毛沢東が社会主義国家を目指していた時代とは異なり、今日中国が社会主義を理想として実践しようとしているとは到底思えない。社会主義国家どころか、資本主義を超越して帝国主義国家ではないかと思うくらいである。どうして中国が非現実的な「社会主義国家」という名称に拘るのか分からないが、私なりにこう考えている。

 資本主義国家の抑圧から脱出しようと毛沢東らが中国共産党を起ち上げ国民党を破り、資本主義体制を打倒し革命を成就させた歴史の教えから、現代中国の礎を作った先人の功績を称え、共産党主導による社会主義国家の発展を信じた後継者らが、毛主席こそが新中国建設の創建者と考え、毛主席らと別の路線を歩むこと、つまり社会主義国家以外の国家を唱えることは自らを破滅へ追い込むとの考えがあるのではないかと考えている。

 胡錦濤・前国家主席、及び江沢民・前々国家主席はいずれも憲法に基づき、2期10年を全うしてその地位を去った。然るに習近平・現国家主席は、昨年秋の中国共産党大会で後継者を指名せず、自らの任期を無限に延長しようとして、そのまま居座ることを示唆している。

 毛沢東はあまりにも長期政権だったことが、文化革命などの混乱を引き起こしたとの教訓がある。仮に権力絶大となった習近平氏が仮に道を間違えた場合、素早く次の手を打つことが出来るだろうか。現状は習近平氏の独裁的権限が強まるばかりである。失脚した他国の独裁者らと同じ哀れな末路を辿ることにならないだろうか。

 偶々来月ロシアで大統領選が行われる。似て非なるものとは言え、プーチン大統領と習近平国家主席の目指すところはどうも同じようだ。プーチンも自らの強大な権力を長期的に保持するため、憲法を改正した。任期は2期8年だったが、一旦野に下り、傀儡のメドベージェフ大統領の下で離職したうえで、憲法を改正して再選され期間も延長し2期12年の長期政権を可能にした。プーチン大統領は、2度目の任期で、3月には2期目の大統領選に臨む。圧倒的な勝利が安定政権への最大の支援である。

 プーチン氏のクリミア半島併合を厳しく批判した野党指導者ネムツォフ氏が、3年前に暗殺された。ネムツォフ氏は元エリツィン大統領の下で第一副首相を務めていた人物で、プーチン批判を繰り返していた。プーチン氏はライバルを追放、抹殺することによって長期政権を担い、自らの権限を強めて独裁政権の基盤を構築しようとしている。

 わが国でもスケールは小さいが、これを真似しようと考えている政治家がいる。一強多弱に胡坐をかき、最近綻びが見えて来た安倍晋三首相である。自民党は現在2期6年の総裁任期を3期9年に延長して、現在の安倍政権をこのまま長期政権にしようと企んでいる。安倍首相も自己顕示欲の強いプーチンや習近平と考えることは基本的には同じである。

 図らずも、メディアではまったく伝えないが、今日は昭和時代の闇が深まって軍部の力が強まった「2.26事件」発生の日である。3人の行動は何やら暗示的である。

2018年2月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com