3960.2018年3月17日(土) アイルランドの祝祭日・聖パトリック・デイ

 今日3月17日は聖パトリック・デイと呼ばれるカトリック教徒のお祭りであり、カトリック国アイルランドでは祝祭日である。このアイルランドは日本では意外に知られておらず、精々アイリッシュ・ティーか、ギネス記録で知られるギネス・ビール程度である。

 1992年秋旧文部省の教員海外視察団のお伴で、首都ダブリン郊外のダン・レアラ(DUN LAOGHAIRE)という小さな町を教育研修のため訪れた。都市名でも分かるように地名の発音が難しく、人名などは土地の人でも正確に読めず、本人に聞かないと分からない有様で、このダン・レアラも現地へ行ってから改めて正確な読み方を知った次第である。

 敬虔なカトリック教徒が多く、家族はほとんどが大家族で大所帯である。レストランで食事をしていると入店してくる家族連れが10人近いのに圧倒されたものである。伝統の聖パトリック・デイの日に際してふっと26年前のアイルランドを懐かしく思い出した。

 さて、先日マイカーのフォルクスワーゲン(VW)POLOを運転中に車内のブレーキ・ランプが点滅する警戒警報が表れたので、レッカー車でマイカーを運んでもらい代理店で点検、修理してもらった。それほど心配するようなことではなかったが、このPOLOが同じような不具合になったのはこれで2度目であり、2年前にはブレーキが利かなくなった怖い経験もある。その前に乗っていたトヨタ車や日産車に比べると問題が多いと感じていた。そのVWが今自動車販売マーケットでは世界的に成長著しいというから分からないものだ。もう車を買い換えることはないが、安全性と利便性を期待して購入したVWには些か期待を裏切られた。

 2017年の世界の自動車販売実績では、そのVW社が過去4年間トップの座にいたトヨタを追い越し、念願の首位に立ったことを知った。今やGMやフォードのようなアメリカの自動車メーカーは、アメリカ市場でもシェアを外国車に奪われ、かつての輝くような華々しい存在ではなくなった。これがトランプ大統領をイライラさせるひとつの原因でもある。

 だが、落日のアメリカ・メーカーに引き比べて日の出の勢いで伸びて来た日本のメーカーにもやや陰りの傾向が見えて来た。その中で日本企業の代表格とも言えるトヨタ自動車の首位陥落は、経済立国のわが国にとっては少なからずショックである。

 トヨタはVWにトップの座を奪われたばかりでなく、日産・ルノー連合にも追い抜かれ3位に落ちたのである。2015年には10位、2016年は4位だった日産・ルノー連合がついにトヨタを追い越すまでになったとはとても想像が出来なかった。その大きな原因は、中国市場と肝心なアメリカ市場においてVWと日産・ルノー連合に後れを取ったことにある。

 昨年中国市場においては、VWが418万台を販売して圧勝したのに対して、日産が151万台、これに傘下の三菱自動車の13万台が加わる。これに対してトヨタはVWの1/3以下の129万台である。アメリカ市場ではVWはトヨタの1/4であるが、VWは対前年5.8%の伸びに対して、悲しいかなトヨタは0.6%のマイナスの伸び率である。この先どうなるか予想は難しいが、月刊誌「選択」3月号では、アメリカ、中国市場で苦戦続きのトヨタの世界第3位は当分続くと見ている。

 日本の政治家や官僚らは、国会内で内輪もめや国民を騙して手抜きばかりやっているが、民間企業は厳しい世界の試練を味わっているところだ。

2018年3月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3959.2018年3月16日(金) 周囲から自然らしさが消えつつある。

 三寒四温であるかのように、昨日まで暖かかった陽気が今日はまた冷え込んだ。数日前の暖かかったある晩、天気予報番組を観ていて意外なことを知った。このところ日ごとに陽気も暖かくなり、テレビでは桜の開花日を予想していた。その時桜の開花について面白いことを耳にした。気象予報士は、2月1日以降の積算気温の合計が約600℃に達すると桜が開花すると言っていた。その時点で合計が500℃だったので残り1週間で桜は開花するでしょうと興味深いことを話していた。間もなくすぐ近くの宮前公園や駒沢公園では桜が咲くことだろう。その代わりにわが家の梅の花も散りいく運命にある。梅は例年通り見事に咲いてくれた。だが、大分蕾んでしまった。かつては毎年飛んできて枝の上で囀っていたウグイスは今年もやって来なかった。今年はオナガはやって来たが、楽しみにしていたシジュウガラは飛来しなかった。自然の姿を少しずつ見られなくなるのは、何と言っても寂しい。

 しかし、こんな自然の様子を嘆いている程度ならまだ良い。人間社会では、相も変わらず泥臭く陰湿な事件の繰り返しである。国内では森友学園問題が大分こじれた結果、安倍政権は公文書書き換えスキャンダルで、佐川宣壽・前国税庁長官の国会証人喚問を認めたようだ。そんな政治的な停滞から事件の核心的人物となった麻生太郎財務相は、アルゼンチンで19日から開催される主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議への出席を見合わせることになった。来年は日本がホスト国であり、引き継ぎや打ち合わせがあるのにこうなったのは、麻生太郎財務相にも大きな責任がある。

 アメリカでは相変わらずお騒がせ人間・トランプ大統領が人事問題で話題を提供している。つい先日ティラーソン国務長官を解任したばかりにも拘わらず、今度はマクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)を更迭するとワシントン・ポストが報じた。ホワイトハウスは否定しているが、トランプという気まぐれ大統領は感情の移り変わりが激しく、常に問題を起こす騒がしい男である。これからアメリカは対日貿易赤字を槍玉に日本にも厳しい注文を付けて来そうだ。安倍首相がトランプ大統領をいくらヨイショしても、自国優先のトランプ氏はそう簡単に日本の希望を取り入れる気持ちはない。中々思うようにならない我儘男にはそろそろ一歩距離を置いて、言うべきことは物申すという姿勢で対応した方が日本にとってプラスではないだろうか。

 イギリスとロシアの外交関係も波風が立っている。過日イギリスのメイ首相がロシアの元スパイ父娘がイギリス国内で暗殺を企てられたとして、関係あるロシア人外交官に国外退去を求めた。ロシアはこれに対抗すると言い、同日国連安保理事会でイギリスとロシアが激しく非難し合う愁嘆場だった。どうしてこうも真偽がはっきりしないことを取り上げて相手を罵りあうようなことになるのだろうか。どうも世界中がピリピリしているようだ。

2018年3月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3958.2018年3月15日(木) ノーベル賞受賞者根岸英一博士の身に不幸が

 今朝高校の同期生、大塚武夫氏から電話があった。朝っぱらから何事かと思いきや、アメリカ在住の2010年ノーベル化学賞受賞者の根岸英一博士が自動車事故を起こし、同乗の奥様が亡くなられ、博士は入院されたとNHKニュースが伝えているとわざわざ知らせてくれたのだ。あの優しい奥様が亡くなられたとは、愛妻家の博士にとっても大きなショックだろう。根岸博士はわが高校の誇るべき先輩であり、私にとっては4年先輩に当たる。お会いしても偉ぶらず、優しいお人柄だった。一緒に何枚も写真を撮らせていただいたし、ノーベル賞のメダルも手にすることが出来た。

 初めてお会いした時に、若者はどんどん海外へ出かけるべきだと仰っておられ、お互いに海外武者修行論で意気投合した。その際拙著を差し上げたが、博士からもご著書「夢を持ち続けよう!」に英語でメッセージとご署名をしていただいた。その帯文には「『若者よ海外へ出よ』元気をなくしかけたすべての日本人へ」と書かれている。若者が元気に活躍することを願い、そのためには若いうちにひとりで海外へ積極的に出かけることを提唱されていた。母校の後輩たちが海外短期留学プロジェクトでアメリカを訪れると、博士ご夫妻は彼らを案内しよく面倒をみて下さり、学校側からも感謝されている。母校へも並々ならぬ愛情を注いでおられる。

 高校時代は合唱部に入っていたので歌うことが好きで、東日本大震災の日は横浜のホテルで高校の同窓会があり、ちょうど好きな布施明の♪霧の摩周湖♪を唄っていた時に、グラッと来たのでこの歌はもう歌わないとその1週間後母校有志会でお会いした時仰っていた。

 博士のケガの状態ははっきり分からないが、大きなケガでないことをお祈りしている。博士には4度お会いしているが、ぜひもう1度お会いして現代若者論についてお話してみたいものである。

 さて、今日定例の日本ペンクラブ理事会が開かれた。今年度の決算予想と来年度予算案の報告が、財務委員長から行われた。昨年度までの赤字続きの決算が来年度は多少好転しそうなので、ほっとしているところだが、企業のように先行きの営業がある程度見通せるのとは異なり安心出来ない。だが、まずまずではないかと思っている。

 今日は各委員会に担当役員として配置されている「執行担当理事」制度について反対の意見を述べ、制度の中止、或いはベターな制度の検討を提案した。ペンでこのような権威主義的な人材を配する必要はまったくない。執行担当理事が委員長、或いは一委員として委員会で活動すれば済むことである。上席と思い違いしている担当理事が一委員の発言を一方的に排除する理不尽な事態も生んでいる。「言論の自由」を抑えつけているのだ。一応どうすべきかを取り上げてくれることになったが、言論の自由を主唱するペンクラブにあって発言を排除するようなことがあってはならない。これから業務執行役員はどんな結論を出そうとするのか注目したい。

2018年3月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3957.2018年3月14日(水) 安倍政権も窮地に追い込まれたか。

 朝から晩までテレビでは、森友学園国有地売却に絡む財務省公文書書き換え事件の報道に明け暮れている感じである。誰の指図があったのかはっきりしないが、卑しくも国家公務員が公書を書き換えるという許されない行為をやったのだから、誰もこれを擁護するような人物は現れない。実際小泉純一郎元総理も福田康夫元総理も容赦していない。安倍首相は、発言を消去された公文書に、夫人が森友学園土地購入について積極的に進めるよう話をしたことについて、夫人はそんな発言はしていないと述べたが、首相サイドと森友学園籠池前理事長の言い分のどちらが正しいのか判然としない。だが、安倍夫人が一時森友学園小学校名誉校長だったことや、夫人が籠池夫妻と睦まじく納まっている写真を見ると首相の反論も素直に受け取れない気がする。これでは国会の証人喚問に出て疑いを晴らしてもらうより手立てはない。

 さて、アメリカのお騒がせマン、トランプ大統領がまたドラスチックな更迭人事を公表した。これも常識的にはホワイトハウスか、国務省が公表すべきところだが、何とトランプ大統領は自らツイッターで報道官兼務をやってのけたのである。ティラーソン国務長官を解任して後任に保守強硬派のポンぺオCIA長官を起用することになった。ティラーソン長官は自らの解任をそのツィッターで知ったという。米朝首脳会談が5月に開催されることが決まったばかりで、これまで水面下で北朝鮮と接触してきたアメリカ外交のトップであるティラーソン氏を切り捨てるとは、どういう考えなのだろうかと思う。テイラーソン氏は、パリ協定離脱にも、エルサレムへの首都移転にも反対で、トランプ大統領と意見が対立していたという。パリ協定離脱には、今日亡くなった「車椅子の物理学者」ステイーブン・ホーキング博士も強く反対していたという。解任するトランプ氏より解任されるティラーソン氏の方がよほど良識派だと思う。

 今に始まったことではないトランプ氏の気ままな外交戦略は、目覚ましく移り変わりが激しく、わが国にもめくらましを噛ませているようだ。金魚のウンコのようにトランプ氏の尻を追いかけ回し、常に対米追従外交を行ってきた安倍首相が、先般トランプ氏が唐突に決めた鉄鋼関連関税の値上げに、同盟国としてカナダ、メキシコ同様に日本を除外することを期待したが、対日貿易赤字を理由にけんもほろろで袖にされた。

 安倍首相もここへ来て、国内的にはファジーな森友学園問題から財務省公文書書き換え問題で責任論が出ている。海外でもタイムズ紙やニューヨーク・タイムズ、ル・モンドなど外国紙にも大きく報道されている。一強政治の油断と思い上がりによる夫妻揃った軽薄な言動が、安倍政権の寿命を縮める結果になるのだろうか。

2018年3月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3956.2018年3月13日(火) 財務省、公文書書き換えを認める。

 このところ大きな話題となり、疑惑が隠せなくなった財務省の森友学園への国有地売却に関する公文書の書き換えを、昨日ついに財務省が認めた。14件の決裁文書について約300カ所の書き換えを行っていたというから前代未聞の悪質な不祥事である。財務省内を始めとして自民党内でも上へ下への大騒ぎである。国有地を大幅に値下げして森友学園に売却したとするなら、国家の財産を不当に喪失させたという点でも重大な責任がある。特に問題に関わったとされる関係者の中に、当初記載されていた安倍首相昭恵夫人や自民党国会議員の名前も削除されていたことが問題を一層大きくしている。

 前日には佐川宣壽・前理財局長が責任を取るように国税庁長官職を辞任したうえに、近畿財務局担当職員の自殺まで明るみに出てしまった。責任問題を追及され、辞任する気持ちはないかと問われた麻生太郎財務相は、理財局職員の間で書き換えが行われたようで、そのトップである当時の理財局長が責任を取り辞任したので、自分は辞めるつもりはないと発言している。すべての罪を役人に押し付け、政治家は責任を取ろうとしない。この場合は倫理的にも財務相が責任を問われる性質のものであり、相も変わらず政治家の狡い責任逃れを垣間見る思いである。

 新聞もテレビもこの問題を集中的に報道しているし、野党各党は一致して財務大臣辞任と安倍内閣総辞職を訴えるようだ。

 近年省庁トップの人事権を省庁から内閣人事局に移して、トップ人事は官邸が行うようになって以来、官僚の首相以下の取り巻きに対する忖度が度を越しているようだ。首相夫人に傷がつきそうなことは、首相に傷がつく。これをブロックしなければいけないと妙な出世争いの空気を官僚間に蔓延らせているようだ。森友学園に深く関わって、一時は小学校名誉校長まで務めた安倍首相昭恵夫人へ影響が出そうだと考えた財務省が、安倍夫人の名前を消そうとした。一強支配により長期政権に胡坐を掻いている安倍政権も、少しずつ落城が迫っているように感じられる。政権を握った最初の頃の謙虚さが、少しずつ失われている安倍内閣もついに背水の陣に追い詰められたか。

2018年3月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3955.2018年3月12日(月) 楽しい先輩との会食

 今日は、3~4カ月に1度の頻度で新宿の「ハイアット・リージェンシー東京」で会食を楽しんでいる自称「4賢人会?」集まりの日である。兄の同期生お2人、天野武和さんと神沼克伊さんに兄と私の4人である。2021年4賢人?の母校・湘南高校は創立百周年を迎える。一昨日も天野さんと神沼さんは、その祝賀行事計画の打ち合わせに参加されたという。4人は揃って同窓生だからどうしても母校の話が多くなる。

 懐かしい話題として3人にとって同期生であり、私にとってはラグビー部の先輩、清水丈夫さんに関する資料をネットからコピーして持参した。どうもネットで清水さんを検索すると好い加減な情報があって不愉快で気になる。特に気になったのは、心臓発作で亡くなったとか、組織内対立の元凶であるとかのフェイク情報である。60年安保闘争では全学連の書記長として華々しく活躍した清水さんに関して些か礼を失している。偶々Wikipediaの「清水丈夫」項目に私の書いたブログが2度掲載された。3人にとっても関心のあるご友人であるので、それもコピーした。それには、大学入学直後の安保闘争時に、清水さんからキャンパス内にオルグを作るよう、大学の友人を通して指令のようなメッセージを受け取ったことなどが書いてある。ご期待には応えて差し上げられなかったが、60年安保闘争と言えば、すぐ清水さんを思い出す。

 懐かしい話や印象的な話が多かったが、その他にも福岡県柳川市にある北原白秋記念館に白秋作詞の母校校歌が飾られている。それは私が訪れた10年ほど前には取り立てて特別なものではなかったが、今では名古屋に住まわれている白秋のお孫さんで、母校後輩の女性大学教授が書いた直筆の校歌が額縁に収められているという。それも当時母校同窓会長を務めていた天野さんがお孫さんに直接会ってお願いして書いていただいたという。

 地球物理学の専門家であり、南極の専門家でもある神沼さんからは、鎌倉海岸には当分津波はやって来ないと聞かされた。2年前に訪れたボリビアの世界遺産ウユニ塩湖の塩をいただいた。神沼さんは7日にケニアから帰られたばかりだが、久しぶりにサファリや、キリマンジャロの話を伺った。依然から癌の兆候があったが、つい最近の検査では要注意の心配はなくなったと伺い、ホッと一安心である。

 懐かしく楽しい会話にすっかり時の経つのを忘れたほどである。次回は6月頃に会いましょうということで再会を期してお別れした。

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3954.2018年3月11日(日) 東日本大震災7年目を迎えて気になる原発

 東日本大震災から今日で7年となった。全国各地で犠牲者を慰霊する集いがあった。あの時のことははっきり覚えている。丁度パソコンに向かっていた午後2時46分突然大きな揺れに襲われた。すぐ止むだろうと思っていたところ一向に止む気配がなく、戸外の電線がいつまでも大きく揺れていたことを憶えている。

 その震災は死者・行方不明者併せて1万8千人を出して、その後も震災関連死亡者とされる人が3,647人もいる。その他に避難者が今以って7万3千人もいる。それは震災自体より東電福島原発事故によるところが大きい。それでも東電福島原発の後始末は一向に終束のメドが立っていない厄介なもので、完全な終息宣言が出されるのは、いつになるのか見通しが立たないほどである。

 原発に関しては多くの問題が提起されている。中でも深刻なのは、一旦事故を起こせば物心両面で大きなダメージを負うことが分かっていながら、原発再稼働を計画しようとする動きである。もしこの次原発事故が起きたら、機械の故障や地震などの可能性を承知したうえで稼働させたことになるので、その責任は限りなく大きいと考えている。特に今警戒しなければならないのは、今後20~30年の間に東日本大震災以上の南海トラフ地震が襲ってくる可能性が70~80%もあるという。その時原発はどうなるのか。政治家はもっと日本の将来性を慎重に考えてもらわなければ困る。

  もうひとつの問題は、未稼働原発の維持、管理費として巨額の経費がかかることである。

 実際現在原発を持つ10電力会社のうち、原発を稼働していない7社が支出した「原子力発電費」なるものが、過去5年間で5兆円を超えている。その半分以上が東電第1、第2、柏崎刈羽に掛かっている。現状でもこれだけ「無駄」な経費が必要とされているのである。電力を節約すれば、現在の発電能力で電力が決して不足しているわけではない。今後は電力を節電するよう啓発運動をもっと積極的に進めて原発を再稼働しないようにすべきではないだろうか。街を歩いていて無駄な電気の消費を目にすることが多い。派手な電飾広告板や、スポーツのナイトゲームなんか少し考える必要があると思う。

 それらは、大震災の貴重な教訓でもあると思う。

2018年3月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3953.2018年3月10日(土) 天皇・皇后両陛下のご尊顔を拝する。

 東京大空襲73年目の今日、東日本大震災復興支援チャリテイ・コンサート鑑賞のため、妻と新宿の東京オペラシテイへ出かけた。昨年もこのコンサートを鑑賞したが、楽しいものだった。その時公務ご多忙の天皇・皇后両陛下が鑑賞にお越しになられた。2階席の中央に腰掛けられて最後までコンサートをお聞きになっておられた。果たして今日も来られるのかなと半信半疑の気持ちでいた。しかし、来られるような雰囲気は感じられなかった。ところが、第1部が終了して第2部開始前に大勢のカメラマンが2階席の一角へどっと集まったので、或いは今年も両陛下がお出ましになられるのではないかなと少し期待していた。すると第2部開始直前になって両陛下が実際にお越しになって着席された。確かに両陛下のお姿を拝することが出来た。

 そしてコンサート終了後、両陛下は席を立たれ会釈をされながら手を振られ、観客の拍手に応えられていた。私も思わず身を乗り出しお席の真下辺りまで進んで拍手をしていたが、天皇と視線が合いにっこりされた。天皇とはほんの3mほどの距離だった。そんなことからすっかり好い気分になって帰宅した。夜8時45分のNHKニュースで両陛下のコンサート鑑賞の場面を伝えていたが、残念ながら写った動画の中に私の姿は確認し損なった。

 コンサートは著名なテノール歌手の錦織健、ソプラノ歌手の森麻季らの他に福島県立磐城高校合唱部が出演してコーラス合唱をしたが、公演終了後に両陛下から生徒たちに慰労の言葉をかけられたとNHKニュースは伝えていた。

 コンサートではあまり知っている有名な曲目が唄われず、錦織のサン・サーンス♪ノッテ・ステラータ♪と最後に出演者全員で唄った大震災支援の♪花は咲く♪くらいだった。ただ、アンコールで♪ふるさと♪を観客ともども大きな声で唄った時は、両陛下も唄われたとこれもNHKが伝えていた。とても印象に残るコンサートとなった。

2018年3月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3952.2018年3月9日(金) 佐川国税庁長官辞任と米朝首脳会談開催

 あれっと信じがたいようなニュースが今日日本とアメリカを駆け巡った。

 日本のニュースとは、このところ国会でも話題となっている森友学園問題の当事者だった前財務省理財局長、佐川宣壽・現国税庁長官が辞任したことである。更に森友学園への国有地売却に当たっていた財務省近畿財務局の担当者が、一昨日自殺していたことも分かった。疑惑の国有地売却が問題となり、その間の交渉記録が改ざんされ、その挙句に当時の理財局長が辞任して関係者が自殺するという不祥事が起きたが、最高責任者の麻生太郎・副首相兼財務相は、自身辞任するかとの質問にはどこ吹く風の表情だった。例え自らが担当する役所の不祥事であっても決して責任を逃れようとするのが政治家である。今問題になっているのは、売却にからむ公文書の改ざんであるが、事件はいよいよ深みに嵌まっていく。安倍首相以下政治家が絡んでいるとされる森友学園問題は疑念が深まるばかりである。関係者が辞任するとか、この世から消えるということで、この謎の多い問題に決して終止符を打ってはならない。

 一方の海外ニュースは、つい先日金正恩・北朝鮮労働党委員長と会談した韓国大統領府の鄭義溶・国家保安室長が、昨日会談内容を報告すべくワシントンへ飛んだ。早速トランプ大統領と話し合って、金正恩委員長とトランプ大統領の初めての米朝首脳会談が5月にほぼ決まったと公表したことである。

 鄭義溶・国家保安室長によれば、金正恩委員長が北朝鮮はこれ以上の核実験や弾道ミサイルの発射実験を自制すると誓いトランプ大統領との出来るだけ早い会談への意欲を示したとして、金正恩委員長がトランプ大統領との首脳会談開催を提案しているとトランプ大統領に伝えたことを明らかにした。

 一方、トランプ大統領は8日、ツイッターで「金正恩委員長は韓国の代表と非核化について話し合った。この期間は、北朝鮮によるミサイル実験も行われない。すばらしい進展が見られるが、制裁は合意に達するまで維持されるだろう。会談を計画中だ!」と書き込んだ。トランプ大統領が、今年5月までに米朝首脳会談を実現させる意向を示したことについて、韓国統一省の李有振・副報道官は、「韓国政府は、最近の平和のための一連の流れが、朝鮮半島の非核化を実現し、平和を定着させる重要な契機になると期待する」と述べて歓迎したうえで、アメリカとの緊密な協調を続けていく意向を示した。「金正恩委員長は非核化に関与すると話し、北朝鮮がこれ以上の核実験や弾道ミサイルの発射実験を自制すると誓った」とも付け加えた。

 この北朝鮮の宥和路線は、北朝鮮に対する経済封鎖の効果が上がって来た結果だろうか。約束反故の常習犯、北朝鮮の金正恩委員長の発言を直ちに信頼することは出来ないが、平昌オリンピックを機会に宥和の姿勢を見せ始め、アメリカに少しでも近づこうとしていることは間違いないと思う。果たして米朝首脳会談が行われるかどうかは、必ずしも100%信じることは出来ないが、少しでも緊張状態が解消されるのであれば歓迎したい。

2018年3月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3951.2018年3月8日(木) アウシュヴィッツの悲劇とユダヤ人の影響力

 昨日ドイツ人監督が制作した「アウシュヴィッツ」、今日は別のドイツ人監督が作った「アウシュヴィッツへの最終列車」のDVDを観た。いずれも死の直前の断末魔の状況を写し出したものだ。その後に昨年NHK・BSが放映した「ただ涙を流すのではなく~(分断する世界)とアウシュヴィッツ」をまた観てしまった。昨秋アウシュヴィッツを実際に訪れてからいろいろ考えさせられている。暫し重苦しい気持ちにはなるが、いつも元アウシュヴィッツ博物館長が話していたという「ただ涙を流すより考えて欲しい」という言葉が蘇り、考え込んでしまう。

 極論であるので誤解されると困るが、第2次世界大戦時この世にドイツ人とユダヤ人が存在しなかったらあの忌まわしいホロコーストはなかった。その加害者であるドイツ人は敗戦によってどん底に突き落とされたが、優秀な民族であるゲルマン人は戦後不死鳥の如く立ち直った。一方抑圧されたユダヤ人は、誕生の地パレスチナを追われて2000年に亘って世界各地を流浪する過程で迫害を受け、近世ではドイツ人によるおぞましいホロコーストにより徹底的に痛みつけられた。しかし、文化面でも人材を輩出されるほど優秀なユダヤ人は、制約されなかった金融業を主に世界各地で逞しく生き抜いてきた。今ではアメリカ社会でユダヤ人の存在と力がなければ、アメリカは1等国の地位を保ってはいられないだろうと言われている。そのユダヤ人の影響力がアメリカの政治に及んで、アメリカ政界ではユダヤ人を味方に引き寄せようとの思惑が、トランプ大統領の「イスラエルの首都はイスラエル」宣言になり、5月にはアメリカ大使館をテルアビブからエルサレムへ移転させる動きになった。

 現在アメリカ人が信仰する宗教では、キリスト教徒が圧倒的に多く全体の4分の3を占めるが、キリスト教の中でも宗派のトップはプロテスタント系の福音派と称する人たちで、全体の25%を占めてイスラエル寄りの立場を示すことが多い。福音派以外のプロテスタントは15%、カトリックが20%、ユダヤ教徒は僅か1.9%にしか過ぎない。

 今年11月に行われる中間選挙では、これまで表面上は大きく存在感を示さなかったほんの1.9%のユダヤ教徒が、福音派や母国イスラエルと連携しながら想像以上の影響力を示すのではないだろうか。興味深い中間選挙となるだろう。

2018年3月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com