今日メディアでは、朝から今物議を醸している森友学園問題に関する佐川宣壽・前財務省理財局長の国会証人喚問で持ち切りである。午前は参議院、午後は衆議院議員の質問に応えている様子を観ていると、いくら政治家が詰問してもガードの固いエリート官僚はボロを出さない。公文書改ざんについて安倍首相以下政治家から指示されたことはないのかと聞かれた時のみはっきり否定していたが、あとは「刑事訴追を受けるおそれがある」と逃げて何と50回も質問には応じなかった。結局これという野党側が期待するような言質を引き出すことは出来なかった。
午後1時から麹町でNPO法人JAPAN NOW観光情報協会理事会が開かれたので、それに出席し、帰宅してみてもまだ証人喚問が続けられていた。この問題にばかり関わっているわけには行かないだろう。これを観た評論家諸氏はどういう反応を示すだろうか。
国会周辺は騒がしいが、本来私立学園が国有地を購入したという単純な話で国を揺るがすような問題ではない。にも拘らず、長い間政治家、役所を巻き込んで恰も国政上蔑ろに出来ない大問題にまで発展したのは、安倍首相夫妻や政治家の関与があったからであると見られている。それを政官ともにひたすら否定するから大問題に発展するのである。明日以降の安倍首相以下政治家と財務省関係者の対応が注目される。
しかし、いつまでもこの問題に関わっているわけにはいかないだろう。
平和な日本を演出している間に、米中貿易戦争が始まったが、それほど悲壮感がなくアメリカ株式が急反発した。それに影響されたのか、或いは今日の証人喚問が評価されたのかは分からないが、今日の日経平均株価終値は対前日比550円高だった。
経済面ばかりでなく政治的にもアメリカは、突然ロシア外交官60人を国外追放の挙に出た。先日イギリスのメイ首相がイギリス国内で元ロシア人スパイ父娘が暗殺されかけたことに対して、ロシア外交官23人の国外退去を求めたばかりである。アメリカの対応はこれに呼応したもので、他のEU諸国や豪州など24カ国も同調してロシア外交官140人を追放するという。これに対して当然ロシア政府は報復措置をとると表明した。この問題の行き着くところは?である。
さて昨日の話の続きである。文章は長過ぎてはいけないと昨日の朝日連載小説「玉宝」の長文について書いたが、今朝の「玉宝」1回分はたったの5文節からなっていた。267+206+158+112+94=837文字から成る文章が、5文節で構成されていた。1文節が平均167文字で、これではいかにも長すぎる。やはり1文節が長すぎて読むのに息が切れ疲れる。こういう小説のスタイルが良いのだろうか。