3970.2018年3月27日(火) 国会証人喚問で新たな事実は?

 今日メディアでは、朝から今物議を醸している森友学園問題に関する佐川宣壽・前財務省理財局長の国会証人喚問で持ち切りである。午前は参議院、午後は衆議院議員の質問に応えている様子を観ていると、いくら政治家が詰問してもガードの固いエリート官僚はボロを出さない。公文書改ざんについて安倍首相以下政治家から指示されたことはないのかと聞かれた時のみはっきり否定していたが、あとは「刑事訴追を受けるおそれがある」と逃げて何と50回も質問には応じなかった。結局これという野党側期待するような言質を引き出すことは出来なかった。

 午後1時から麹町でNPO法人JAPAN NOW観光情報協会理事会が開かれたので、それに出席し、帰宅してみてもまだ証人喚問が続けられていた。この問題にばかり関わっているわけには行かないだろう。これを観た評論家諸氏はどういう反応を示すだろうか。

 国会周辺は騒がしいが、本来私立学園が国有地を購入したという単純な話で国を揺るがすような問題ではない。にも拘らず、長い間政治家、役所を巻き込んで恰も国政上蔑ろに出来ない大問題にまで発展したのは、安倍首相夫妻や政治家の関与があったからであると見られている。それを政官ともにひたすら否定するから大問題に発展するのである。明日以降の安倍首相以下政治家と財務省関係者の対応が注目される。

 しかし、いつまでもこの問題に関わっているわけにはいかないだろう。 

 平和な日本を演出している間に、米中貿易戦争が始まったが、それほど悲壮感がなくアメリカ株式が急反発した。それに影響されたのか、或いは今日の証人喚問が評価されたのかは分からないが、今日の日経平均株価終値は対前日比550円高だった。

 経済面ばかりでなく政治的にもアメリカは、突然ロシア外交官60人を国外追放の挙に出た。先日イギリスのメイ首相がイギリス国内で元ロシア人スパイ父娘が暗殺されかけたことに対して、ロシア外交官23人の国外退去を求めたばかりである。アメリカの対応はこれに呼応したもので、他のEU諸国や豪州など24カ国も同調してロシア外交官140人を追放するという。これに対して当然ロシア政府は報復措置をとると表明した。この問題の行き着くところは?である。

 さて昨日の話の続きである。文章は長過ぎてはいけないと昨日の朝日連載小説「玉宝」の長文について書いたが、今朝の「玉宝」1回分はたったの5文節からなっていた。267+206+158+112+94=837文字から成る文章が、5文節で構成されていた。1文節が平均167文字で、これではいかにも長すぎる。やはり1文節が長すぎて読むのに息が切れ疲れる。こういう小説のスタイルが良いのだろうか。

2018年3月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3969.2018年3月26日(月) 文章(文節)は長過ぎてはいけない。

 「しかしこの身内にしか見せない陽気さがなかなか世間に伝わりませんので、良くも悪くもその印象が喜久雄を取っつきにくい男に見せているのですが、さすがに同じ釜の飯を食う役者や関係者には、日々の付き合いのなかでその陽気さが伝わりますので、そんな世間の評判に対しまして首を傾げる者も多かったのですが、俊介が亡くなったあとくらいからでございましょうか、昔、徳次がいたころのような笑い声が、喜久雄の楽屋から聞こえてくることもなくなりまして、その代わり、俊介亡きあとの歌舞伎界をなんとか盛り返そうと、人一倍奮闘する喜久雄は少し空回り気味で、ふと気がつけば、以前のように後輩役者たちが気軽に喜久雄の楽屋へ顔を見せ、                      

『三代目の小父さん、飲みに連れてってくださいよ』

 などと甘えられることもなくなっていたのでございます。」

 唐突だが、これは今朝の朝日新聞連載小説、吉田修一著「玉宝(こくほう)」の後半1/3ほどの文章である。何と息が切れる長い文章だろうか。とても一気には読めない。関西歌舞伎の主役の気持ちを描写した一部であるが、いくら吉田氏が名を知られている作家であるにせよ文章としてはこの一文節は少々長すぎるのではないだろうか。

 文章の長さについて作文に関する著作からだと思うが、大分前に文章は長くならないように、一文節は精々150文字まで、長くても最大限200文字以内に収めるべきだと書いてあったように記憶している。爾来肝に銘じているつもりだが、この吉田氏の一文はあまりにも長いのではないかと思う。約350文字もある。何年か前に吉田氏は「悪人」という作品を日経夕刊に連載したことがあったが、ストーリーが分かり難く面白くもなく途中で読むのを止めてしまったことがある。それが単行本として発行され結構売れたと知り、そんなものかと思ったことがある。

 この作品読み続けているが、それほど興味深いわけではない。ただ、歌舞伎界舞台にした登場人物の設営が面白く何とか読んでいるが、これも間もなく最終回を迎えるようだ。

 以前加賀乙彦氏からタイトルは短い方が良いと直接アドバイス頂いたことがあるが、文章だって同じことだと思う。それにしても冒頭の文章は何度読んでも息が切れる。

 さて、昨日八が岳の阿弥陀岳を登攀中の関西の男女7人グループが全員滑落し、3人が死亡し4人が重軽傷を負った。全員がザイルで身体を結びお互いに安全を確保していた筈であるが、先頭を歩いていた人が滑落したのに伴い、全員が墜落したようだ。1人滑落しても他の仲間が助けるのがザイルを使用する目的だが、あっという間に引きずられて300m墜落したようだ。

 八が岳には、学生時代から阿弥陀岳、赤岳、権現岳を始めとして何度も登っているが、3月は北八が岳の高見石でぶらぶらした程度だ。日本アルプスとは異なり独立峰のような存在だが、上りやすい山で、ある程度登山に親しんだ人はほとんど挑戦したのではないだろうか。ちょっと残念な遭難事故である。

2018年3月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3968.2018年3月25日(日) 「ビルマの竪琴」を懐かしく鑑賞

 先日映画「ビルマの竪琴」がテレビで放映されたので、録画して今日ゆっくり鑑賞した。竹山道雄著「ビルマの竪琴」は、元々子供向きに書かれた作品だが、市川昆監督、和田夏十脚本のコンビで2度も映画化されたほど大人の胸をも打つ傑作である。第2次世界大戦末期から終戦直後のビルマ・ムドンの日本人捕虜収容所を舞台にしてビルマの僧侶になった日本人兵・水島上等兵井上隊長以下の兵隊仲間との交流と友情を描いた心温まる作品である。終戦後間もない昭和24年に発表された時代制もあり、意外にも旧制一高教授だった竹山はビルマを訪れることもなく、ビルマ僧侶ビルマに関する格別な知識もなしにペンを執ったので、肝心な点で見落としや間違いが見られる

 僧侶には竪琴のような楽器を奏でて楽しむことは、敬虔な仏教徒の国ビルマではとても考えられず、私自身この点をビルマで現地の人から指摘されたこともあるくらいである。1956年に制作された最初の作品は映画館で観た。安井昌二が「水島上等兵」を演じラングーンのシュエタゴン・パゴダ境内で軍靴を履いて走っていたが、どこのパゴダも土足は禁じられていて一度でも訪れた人には分かることである。

 今日観たのは、1985年版で水島上等兵は中井貴一、井上隊長は石坂浩二が演じていた。いずれも全編を通して♪埴生の宿♪が度々聞かれてほのぼのとした心境になる。ただ、作者が同じで、映画自体も監督、脚本とも同一人物であるにも拘らず、ストーリーの重点的な取り上げ方と水島と他の日本人軍人への力点の置き方が少々異なる。尤もそれ故に同じ作品を同じ人が2度までも作ったということだろう。

 私にはビルマに対して格別な思い出と同時にノスタルジアがあるので、ビルマについては他の旅行番組でも好んで鑑賞するようにしている。映像に写る山川の景色や、パゴダ、ビルマ人の笑顔、人々の生活模様がとても印象深く、興味が尽きない

 今ビルマは、第2次世界大戦中イギリスが強制移住させたイスラム系ロヒンギャの難民問題で、問題を起こした仕掛け人のイギリスが何らのお仕置きも受けずに理不尽にも彼らを受け入れさせられたビルマが国際社会から非難され、国家顧問のアウンサン・スーチーさんも苦しい立場に追い込まれている。そのスーチーさんの側近だったティン・チョー大統領が健康上の理由で辞任した。スーチーさんにとっては痛手だと思う。

 イギリスも、国際社会もビルマを責めることばかりで一向に救いの手を差し伸べようとしない現状では、ビルマの近未来もあまり明るいものとは言えないのが、ビルマ・シンパとしては悲しいことである。

 今日大相撲春場所が千秋楽を迎え、横綱鶴竜が13勝2敗で8場所ぶり4度目の優勝を飾った。京都市立中学卒業の1954年の今日、中学の同級生と春場所千秋楽を観戦に大阪府立体育館ったことを思い出す。大関三根山が12勝3敗で初優勝を果たしその後に優勝パレードの追っかけをやって三根山と握手したことを懐かしく思い出す。その直後に京都から藤沢市へ引っ越して、ここで高校へ入学した。今から64年も前のことであるが、つい懐かしく思い出してしまった。

2018年3月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3967.2018年3月24日(土) 難しくなった同盟国との外交

 昨日のトランプ大統領の対中関税制裁措置発表により、中国が報復措置を取ると公表したことでいよいよ貿易戦争の火ぶたが切られそうだ。カナダ、メキシコ、EU、韓国などが対象国から除外された一方で、今まで親密な同盟国としてアメリカに従ってきた日本は、制裁対象国と見做され、重い関税を課せられることになった。

 梯子を外されたとか、袖にされたとか、恨み節が聞かれるようだが、外務大臣を始め外務省、及び経産省などの対米交渉の当事者がしっかりアメリカと話し合っていなかったというしかない。日本はアメリカを信頼し過ぎて裏切られたということを肝に銘じて、これからはアメリカに対して言うべきことはどんどん言い、聞けない話にはノーと言える毅然とした論理と姿勢が大事なのではないだろうか。それでなければ、また同じような煮え湯を飲まされることになる。

 アメリカの裏切りには、許せないものがあるが、今後はふんどしを締め直し、甘い顔をしないで本当の意味の日米対等の同盟関係を改めて構築すべきである。

 それにしてもお坊ちゃん安倍首相は、あの裏切り者のトランプの口車に乗せられ、好い気になって一緒にゴルフをプレイして悦に入っていたが、やはり一枚上手のしたたか者・トランプ大統領に出し抜かれたのだ。

 さて、お隣の韓国では、李明博・元大統領が大統領在任中の収賄、職権乱用などの疑いで逮捕された。昨年3月には朴槿恵・前大統領が逮捕されたばかりである。同じように逮捕された元・前大統領はこれで4人目であり、そのうち私よりも10歳も若かった盧武鉉氏は自らの命まで絶っている。どうして一国の最高権力者だった人物がこうも次々と逮捕、収監されるような惨めな事態になるのだろうか。韓国の世論調査によれば、法による厳正な処罰を求めるとして、「汚職と不正腐敗にまみれた過去9年が明らかに幕を下ろした」と歓迎の報道をしているようだが、彼らを選んだのは韓国国民であり、彼ら自身にも大きな責任があるのではないか。移ろいやすい国民の気持ちが、果たしていつも正しいとは必ずしも言えないが、後追いのように正義が前面に出されて、その一方では常に国民世論が最大に評価されるというのは如何なものかと思う。

 それは今日の日韓関係でも取沙汰されているように、日韓政府の合意を国内世論に押されて韓国政府が踏みにじるが如き振舞いは、外交場面では国際的に通用しない。日韓両国間の相互協定を反故にして自説をゴリ押しする行動によく表れている。中国、ロシア、北朝鮮に劣らず、隣国韓国との付き合いも難しくなってきた。

2018年3月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3966.2018年3月23日(金) 中西準子さんと高校卒業以来初めて会う。

 毎年今日3月23日は高校23組(2年3組)クラス会の日である今日は以前から一度会いたいと思って昨年メールでお誘いをしていた中西準子さんが出席してくれた。卒業初めて会ったが、実に61年ぶりである。高校時代女子生徒数が少なく、その中で彼女は成績優秀で元気も良く目立っていた。今日は同級生50人中13人が出席したが、彼女の隣席で久しぶりにいろいろ話をする機会を得られた。茨城県つくば市にある国立研究開発法人・産業技術総合研究所名誉フェローで、同時に横浜国立大学名誉教授で工学博士でもある。我々クラスメートに比較して彼女が卓越しているのは、彼女が高校の同窓生であるノーベル賞受賞者・根岸英一博士や、指揮者・大野和士氏とともに国の文化功労者に選ばれたことである。この3月で大分忙しさから解放されると言っていた

 お父上が上海の東亜同文書院を出られた社会運動の闘士であり、戦後長らく日本共産党参議院議員として活動されていた。最近になってかつて上海市内の魯迅公園の近くに居住していた頃の住居が分かったので、近いうちに個人的に訪れたいと言っていた。彼女は英語の成績が優秀だったので、つい文系と思っていたが、理系に進んだ。今日話の中で自分自身も文系だと思っていたが、ある時から理系に進むようになったようなことを言っていた。父上のご経歴から推測しても、文系路線を進むものとばかり思っていたが、今日図らずもご本人からその経緯を聴いて納得した次第である。

 ただ、キューバの社会主義について随分懐疑的なことを言っていたので、一応知っている限りキューバが最も社会主義国家らしいと話し、一度キューバを訪れて自分の目で観察することを勧めた。幸いミャンマーのロヒンギャ難民については、同じ意見だった。そもそもロヒンギャ問題は、イギリス植民地時代にイギリスが、旧インド領(現バングラディッシュ領)からミャンマー山中のラカイン州へ強制移動させたことが問題の発端であり、メディアがもっとイギリスの惨い植民地政策について糾弾する報道をすべきだとの見解では一致した。

 長い間お会いしたいと思っていたので、その望みが叶えられ気軽に話し合い楽しいひとときを過ごすことが出来た。中西さんの今後益々のご活躍をお祈りしている。中西さん、ありがとう。

 さて、今日アメリカで2つの大きなニュースがあった。ひとつは、すでに米紙でスクープされていたが、現実に外交と安全保障を取り仕切っていたマクマスター大統領補佐官を解任し、後任に元国連大使ボルトン氏の起用を発表したことであるトランプ政権の迷走ぶりを象徴するような人事には首を傾げるが、後任に指名されたアメリカ第一主義と強硬派のボルトン氏がまた悩みの深いところである。トランプ政権発足後、この補佐官職はこれで3人目である。トランプいう大統領は、いつも感情が抑えられない激情タイプで、気持ちが変わり易いひとである。

 もう一つのニュースは、気持ちの変わり易い大統領が、知的財産の侵害に関する通商法題301条に基づき、中国に対して関税などの制裁措置をかける大統領令に署名したことである。ざっと約6.3兆円の輸入品に関税をかける。これに対して中国政府は、アメリカ製品に報復関税をかけると応答した。米中貿易戦争の懸念が高まっている。実際中国が大量購入するボーイング社の航空機をヨーロッパのエアバス社へ変更したり、アメリカ産大豆購入を止めてこれもブラジルやアルゼンチンから買ったら、アメリカ経済も苦しい立場に追い込まれる。この措置は、日本に対しても例外ではなく、アメリカが緊密な日米同盟なんて思っていやしないことが分かる。アメリカ追従外交の結果が、トランプ大統領の「安倍首相は素晴らしい友人だが、これまでアメリカを利用してきた。そんな日は終わった」との本音に表れている。対米外交もそろそろ考え直すべき時ではないか。

 トランプ声明を受けてニューヨーク株式市場を始め、世界中に株価下落の影響が表れている。日経平均株価も一時1,000円超を下げたが、対前日比終値は974円の大幅な下落だった。これから各国はいかなる対応をしてこの経済危機を切り抜けるのだろうか。

2018年3月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3965.2018年3月22日(木) 女子プロテニス界に新星現る。

 テニスはプレイしないので、格別関心はないが、男子のプレイヤー錦織圭選手が世界で活躍しているので彼の成績は興味深く見ている。最近はケガのせいで、出場機会減り世界ランクもる一方で、直近では世界ランク33位にいる。一日も早く健康を取り戻し捲土重来を期してもらいたい。

 そんな中で、女子にひとり有望な若手選手が現れた。今年20歳の大坂なおみ選手で昨年辺りからその活躍ぶりが少しづつ目につくようになっていた。驚いたのは、先週行われたBNPパリバオープンで強豪選手をなぎ倒し、あれよあれよという間に決勝戦でもストレート勝ちで初優勝を遂げた。パリバオープンは世界の4大大会に次ぐレベルのイベントで、ポイント獲得により、戦前の44位から22位まで駆け上った。

 そして今日行われたマイアミ・オープン1回戦では、優勝候補のウイリアムス姉妹の妹、セリーナ・ウイリアムス選手をストレートで破り、2回戦へ進出した。最近の強気ながらのびのびしたプレーぶりを見る限りこのままどこまで勝ち上がるのか興味が尽きない。

 日本女子選手の活躍ぶりとしては、沢松和子選手、杉山愛選手、伊達公子選手らに次ぐ伸びしろのある選手だが、ちょっと性格的にも異色な感じを受ける。物おじせずに物申す印象だが、ちょっと我儘な感じがする。父親がハイチ人で母親が日本人で、明らかにハーフであるが、180㎝の長身で体格的にも恵まれこのまま力を発揮してくれるのではないかと期待している。

 これまでは、テニスは日本選手にはあまり適合していないスポーツのように思っていたが、このように突然変異的に才能ある選手が現れるのは嬉しいものである。ただ、懸念される点がひとつある。彼女がアメリカと日本の二重国籍者で、アメリカのテニス協会では彼女がアメリカ人選手として活躍してくれることを希望しているらしい。生活のベースもほとんどアメリカ国内で、日本語もそれほど得意ということはないので、さてどうなるだろうか。

 いずれにせよ異色の女子スポーツ選手の出現が、テニス界のみならず全スポーツ界に光を与えてくれそうである。大いに期待したい。

2018年3月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3964.2018年3月21日(水) 銀世界を見て考える政治の裏世界

 春分の日である。午前中からこの時期にしては珍しく雪が舞ってきた。3時を過ぎて漸く雪は止んだが、書斎から外を眺めれば庭の樹木や、家々の屋根は白い薄化粧で何やらロマンチックである。家にいても気のせいかどうも寒い気がする。都内の気温2.6℃は札幌の3.1℃より低い。これではやっと開花した桜はどうなるだろうか。

 ところが、最近の政治の世界は銀世界よりずっと寒々しい。森友学園問題で来る27日に当事者だった佐川宣壽・前国税庁長官の国会証人喚問が決まったところだが、政治がらみでまた国民にとって不愉快な事件が明らかになった。

 2人の自民党文教族国会議員が、前川喜平・前文部科学事務次官が2月に名古屋市立中で行った講演について、文科省が名古屋市教委から得たその内容につき議員にその質問案を見せ、一部修正していたという。つまり国会議員が教育の現場へ介入し、それを受けた文科省が市教委へ議員の意向を反映させるという飛んでもない事件があったのである。どういうつもりで2人の文教族はこのような非常識なことをやったのだろうか。前川氏は政治の介入が行政に及ぶようになり、行政が思うように業務を遂行し難いと発言して、政府筋から睨まれた過去がある。それが尾を引き退職後も政界の官僚いじめは延々と続いていたわけである。

 そんな折市民団体が起こした国の文書開示請求に関して、今年1月その一部を最高裁が認めた。それはとかく秘密性のあった内閣官房報償費、つまり官房機密費である。だが、その詳細は不明のままである。内閣官房の仕事を円滑に進めるために機動的に使える経費とされ、月額約1億円という途方もない金額である。問題なのは、このうちその9割が領収書を必要としない政策推進費という名目の出費であることである。現状では後になってから何のために、誰に対して使ったのかは分からず仕舞いになってしまうのだ。いわゆるブラックボックスである。閣僚の海外出張時の土産代にも使われたというから、かなり私的に使われていた可能性がある。官房長官が財布のひもを握っていたが、歴代の官房長官は揃って情報開示には「情報が入らなくなる恐れがある」として否定的だ。菅官房長官は「国民の不信を招くことがないよう引き続き適正な執行を徹底していきたい」と述べたようだが、隠し事をしておいて不信を招かない努力とはどういうことだろうか。これでは闇世界ではないか。

 政治家のやることは、強欲、弱い者いじめ、たかり根性、無責任、ご都合主義ばかりで、庶民のために真面目に働いているとは到底思えない。

2018年3月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3963.2018年3月20日(火) 日本年金機構から中国へ情報流出?

 日本年金機構が年金受給者の個人データの入力作業を情報処理会社に委託していたが、その業者が契約に違反して中国の会社に下請けさせていたことが発覚した。年金機構が委託した約500万人分のデータのうち、どの程度中国企業に情報が伝えられたかははっきりしないが、その中にはマイナンバーが含まれていたという。

 実は、マイナンバーについては、区役所で書類を申請するたびにマイナンバーの所持を確認されたり、先月14日に確定申告を行った時には来年以降はマイナンバー・カードの提示を求められると聞いたので、帰る途上三軒茶屋の都庁出張所へ寄りマイナンバー・カードの発行申請した。

 カードは個人のマル秘情報を絶対他人には漏らさないための仕組みも考えられているので、申請時と受領時に本人の確認に随分配慮している。特に受領には「本人限定受取郵便物」という、今回の申請で初めて知った郵便配達制度により受け取る。事前に本人と日時を確約し、そのうえで本人に直接手渡しする方法で本人以外は家族でも受け取れないほど厳しい特別な配達制度によって第三者の手に渡ることを避ける受け渡し制度である。一昨日私の受け取り希望日昨日と連絡していて昨日自動車免許証を提示のうえ郵便配達人から受け取った。つまりそれほど情報管理者が慎重に取り扱わなければならない情報を、親方日の丸の日本年金機構が、しかも禁じられている下請け処理を行って安易に情報漏れの危険性を冒したことは許しがたい。私のマイナンバー、その他の情報がその中国の業者に伝わったのかどうかは不明だが、不信感は募るばかりである。

 かつて旧厚生省管轄下の日本年金事業団が杜撰な取り扱いをして社会的問題を引き起こして、制度、機構を抜本的に改革して現在の日本年金機構が新たに発足した。それからまだあまり時間が経っていない。今回の事件は、関係者間に業務の内容についての初歩的な知識と重要性に関する認識が甘かったのではないかとの疑念が消えない。役人というのは、今注目されている財務省、国交省、厚労省にしろ、どうしてこれほどの手抜きを行って無責任で軽はずみな対応をしているのだろうか。官僚の中でタガが緩んでいるとしか思えない。

 今日日本年金機構理事長と当事者の情報処理会社社長がそれぞれ別に謝罪会見を行ったが、両人ともあまりことの重大さを認識しているようには見えなかった。今後充分反省し、2度とこのような失態を冒さないよう徹底的に原因を究明してもらいたいものである。

2018年3月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3962.2018年3月19日(月) 第2次安倍内閣発足後最低の支持率

 森友問題で安倍首相夫妻の関与が疑われていることから、各メディアが行った直近の世論調査は、ことごとく公文書改ざんについて「首相に責任あり」で、内閣支持率が下がっている。

 朝日の内閣支持率は31%まで下がり、先月に比べて13%も下がった。不支持率は48%でこれは逆に11%も上がっている。安倍首相に責任があると応えた人は、実に82%にまで達した。他の報道機関の内閣支持率を見ても、毎日33%、NNNは30.3%で、危険水域とされる30%割れは目前である。

 安倍昭恵夫人の森友学園との親密な関係から、国会証人喚問の要望が強い中で、とかく興味本位の話題を取り上げる週刊誌「週刊現代」最新号トップ記事には、些かやりすぎとも思える「ついに別れのときが来た 安倍総理と昭恵夫人結婚31年目の『決断』」と見出しにあり、まったく容赦ない。

 今日の国会においても政府、財務省ともども与野党議員の質問攻勢で懸命な防戦に追われていた。こんなすっきりしない後ろ向きの国会運営には、国民としては失望させられるばかりである。

 このような嫌なムードの中で、9日から開催されていた平昌パラリンピックが昨日閉幕した。日本チームは先の平昌オリンピックに続いて、パラリンピックでも金メダル3個を含む10個のメダルを獲得して好成績を上げることが出来た。中でも日本選手団の旗手を務めた村岡桃佳選手は、5種目に出場してそのすべてで金を含む5つのメダルを獲得した。スポーツ分野では、この他にもオリンピックで活躍した女子スピード・スケートの高木美帆選手がワールドカップで今季総合優勝を果たしたうえに、オリンピックで銀メダルを獲得したノルデイックスキー複合の渡部暁斗選手がワールドカップでも、日本人としては23年ぶりの総合優勝を飾った。

 さて、昨日行われたロシア大統領選挙の結果は、予想通りプーチン現大統領が圧倒的な勝利を収めた。戦前立候補を予想された対立候補にあらゆる手を使って圧力をかけることまでして、在任期間中に権限を振るうべく80%以上の投票率を目指していたが、ほぼそれに近い76.62%の得票を得た。過去3回の選挙では、2期目2004年の71.31%が最高得票率だっただけに、これでプーチン大統領は一応安定政権の基盤を築き、自信を持って政権運営に当たることだろう。この勝利により国際社会へ余計なチョッカイを出してくるのではないかとつい疑心暗鬼になる。

2018年3月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3961.2018年3月18日(日) 彼岸の入りにお墓参り

 彼岸入りに当たり横浜の二男家族とともに先祖のお墓参りをした。いつも通り最初に多磨霊園で妻の実家のお墓へお参りしたが、連休でもないのにかなり道路が混んでいた。気候もちょうど好い按配で見事な枝垂れ桜も見られた。小1の孫がNHK大河ドラマ「西郷どん」に凝っていて夏休みに鹿児島へ連れて行って欲しいとせがまれている。お墓参りの後、妻の実家のお墓の近くに西郷隆盛の弟・西郷従道の立派なお墓があり、その隣に夫人のお墓が並んでいるので、そこへお詣りして来た。

 その後東中野の近藤家の菩提寺・宝仙寺で先祖のお墓参りを済ませて、取り敢えずホッとしたところである。

 今日墓参りに際して初めて恥も外聞もなく車に高齢者運転用「もみじ」マークを付けてみた。今年傘寿を機会に運転は止めようと思っているので、今後はあまり運転のチャンスはないと思うと感慨が湧いてくる。後ろに従っている車も何となく私の車に遠慮がちに見えるから不思議である。

 さて、昨日中国の全国人民代表大会(全人代)で、国家主席に習近平氏が再選され無期限の最高位に就いた。人民大会堂では出席者の投票により圧倒的多数で信任を得た。だが、それが賛成2970票で棄権、反対が0票というのだから俄かには信じがたい。これには、反対しにくい隠れた理由があるのではないか。仮に反対票を投じると、誰がそうしたかが分かるようになっており、いずれ現在の地位から追放されるような仕組みになっているのではないかと思う。あまりにも作為的であると思う。世界には長期政権にしがみつき泥に塗れてその地位を追放される独裁者が多く見られるが、この意図的な仕組みにも習近平国家主席の落日を想像させる。卑近な例では、エジプトのムバラク元大統領、南アフリカのズマ前大統領でも明らかである。

 そんな中で今日、ロシアでは大統領選が行われている。国内に時差が10時間もあるので、結果が分かるのは少々時間がかかる。プーチン大統領が2度目の再選、つまり4期目を目指しているが、今度は在任期間を4年から6年に延長したので、中国の国家元首のように永久というほどの長期政権を目指している訳ではないが、再選されれば2024年まで大統領職に留まることが出来る。これによりプーチン氏は18年の長きに亘ってロシアの大統領を務めることになる。自己都合により選挙のルールも変えてしまうのだ。長く大統領の権力を保持して君臨するためには、何でもありなのだ。在位期間を伸ばしたのも少しでも大統領でいたいからに他ならない。国内でこの動きを止められないのがもどかしい。ロシアも中国も国家としては、今や独裁国家となり、とても民主国家とは呼べない。

2018年3月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com