4066.2018年7月1日(日) 成田空港建設に反対した後輩が急逝

 昨日の朝日夕刊「惜別」欄に6月12日付本ブログに書いた高校の先輩、江橋慎四郎さんが取り上げられている。先月10日に読売「追悼抄」に大きく書かれていた内容とほぼ同じものである。終生背負った心の負い目であろうか、神宮外苑で行われた出陣学徒壮行会に学徒代表として答辞を述べた胸の内については、家族にはもちろん、いつまでも誰にも語らなかったと言われている。YouTubeで観ると江橋先輩の勇ましく国民を鼓舞するような論調はその時代の反映であろう。しかし、結果的に多くの学徒が戦死された中で、ご自分が生き残ったことに忸怩たる想いを抱いたまま戦後を生き抜いて来られたのであろう。

 さて、大学のゼミ仲間が上野・浅草シンフォニー・オーケストラのチェリストとして参加する定期公演会が毎年2度開催されているが、今日もゼミ仲間がいつも通り揃って鑑賞のため多くは夫婦同伴で浅草公会堂に集まった。この公演会では私には毎度あまり馴染みのない曲目が演奏される。前回はシューベルトの「未完成交響曲」が演奏されたが、今日は3曲とも残念ながらまったく知らない曲だった。

 それより何より今日はちょっとショックを受けた。それは、コンサートが終わってからいつも通り会食を楽しんだが、このところよく顔を見せていた後輩Kくんが癌で5月に亡くなったばかりだと聞いたからである。彼はゼミ同窓生の中でも極めて異色で個性的な男だった。在学中から成田空港建設に強く反対し、地域住民とともに徹底して闘っていた。そのために留年し、大学を中退した。それでも反対闘争を止めなかった。亡くなるまで空港近くに住んでいた。

 実は、ゼミの同期生の瀧鼻卓雄・元読売新聞社社長が昨年「記者と権力」という好著を上梓した。これは毎号月刊誌「選択」に書評を書いている河谷史夫氏が高く評価したドキュメントでもある。読んでみてその中に登場する大学の後輩と称する人物が恐らくKではないかと思い、瀧鼻くんに尋ねたところ、彼から違うと返事があった。人物を特定すると種々問題を惹起する恐れがあるので、彼はそれを避けたのではないかと思っている。Kくんにも「記者と権力」を読んでみるよう勧めたが、どうだっただろうか。私には、同書に書かれた人物は間違いなくKくんであると思っている。いずれにせよ、また個性的な人物が冥界へ去り寂しい限りだ。今日は楽しいような、辛いような複雑な演奏会&会食会となってしまった。

 次回コンサートは11月18日に予定され、演奏曲目は「くるみ割り人形」「展覧会の絵」とされており、知っている曲目だけに楽しみである。

2018年7月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4065.2018年6月30日(土) 長崎と熊本の潜伏キリスタン遺産が世界遺産に

 ユネスコの世界遺産委員会が、今日日本の「長崎と天草地方の潜伏キリスタン関連遺産」を世界文化遺産に登録することを決定した。日本の世界遺産は22カ所になった。その中で私が訪問・見学したのは15カ所目になる。今回登録された潜伏キリスタンは12カ所の遺産が含まれている。そのうち見学したのは、在職中仕事で訪れたことがある①平戸の聖地と集落、②天草の崎津集落、③大浦天主堂の3カ所である。これで訪問世界遺産は192カ所になった。目標の200カ所まで残りあと8カ所まで迫ってきた。今年か、遅くも来年中には何とか目標を達成したい。

 さて、今日警視庁から1通の書状が郵送されてきた。普段はまったくお世話になるところではないので、首を傾げながら開封してみると「臨時認知機能検査通知書」と書いてあり、指定日に認知機能検査を受けるよう通知するものだった。何のことはない、車運転の免許のために必要な認知テストを受けなさいという通知書である。天下の警視庁が脅迫まがいのことまで書いてある。もしこの検査を受けなかったら、自動車運転免許を取り消すと書き添えているのだ。その理由として「認知機能が低下した場合に行われやすいものとして政令で定める違反行為をしたため」と認められている。

 すぐに思い当たった。今月5日夜間に知人を自由が丘駅へ車で送った際、駅前広場へ入る手前で一時停車を怠った現場を警察官に見つかり、「一時停止」違反として交番へ連行され聴取された事象である。その場で7千円を納めて書類に署名、捺印させられたが、それで終わりだと思っていた。

 ところが、高齢者となるとそう簡単には許してくれない。最近高齢者による運転事故が頻発しているからである。一番多いアクセルとブレーキの踏み間違いは高齢者認知症によるケースが多いとされているが、信号無視も高齢化に伴う認知症現象と見られているのである。言い訳を言えば、その現場に「一時停止」の標識があることはそれまでまったく気が付かなかった。翌日現場で確かに標識が掲示されているのを確認したので、違反に問われても仕方がない。このまま検査を受けないで来年の免許期限前に免許を取り消されるより、素直に検査を受けた後80歳になる今年いっぱいで免許を返納する方がすっきりすると考えている。

 それにしても次第に身体で感じる高齢化も然ることながら、別の面でも傍から高齢者を意識させられるようになったものである。

2018年6月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4064.2018年6月29日(金) 日本代表チーム、決勝トーナメントへ進出

 昨晩から今朝へかけてロシアのボルゴグラードで行われたサッカー・ワールドカップの対ポーランド戦で日本は0-1で敗れたが、決勝トーナメント進出が決まった。FIFAランクは61位であるが、世界の16強入りである。

 この試合で日本は敗れたので、決勝進出は微妙だった。1次リーグH組で日本はセネガルに対して勝ち点、得失点差、総得点で並び、直接対戦でも引き分けたため、珍しくもフェアプレーポイントによる警告・退場数が少なかったため、H組でコロンビアに次いで2位となり、決勝へ進出することになった。

 今朝から各テレビ局は大騒ぎでこの経緯と結果を伝えている。この試合の平均視聴率は44.2%で、最高視聴率は54%だったというからすごい。生憎中継を観なかったので、日本の決勝進出が決定した大事な試合で、全国民のうち観なかった半数の人に分類されることになった。まぁ真夜中だったので、ご勘弁いただきたいと思っている。

 ただ、決勝進出はコロンビア・セネガル戦の結果次第になったせいもあり、残り10数分になってから日本は0-1のスコアのままタイムアップを迎えるため積極的に攻めず、自陣内でパス・ワークを繰り返していた。それが、海外では消極的と非難され、かなり評判を落としている。

 しかし、いかに観客にとってつまらない試合であろうと、消極作戦もひとつの作戦として考えられることであり、これにクレームをつけるようなら、リーグ戦スタイルを止めて、すべてトーナメント形式に改めるべきではないかと思う。残念ながら、あまり後味の好い決勝トーナメント進出とはならなかった。

 決勝トーナメントでは、強豪ベルギーと顔を合わせるが、キックオフは日本時間の7月3日午前3時だそうだから、次戦は決勝トーナメントとは言え、どれほどの日本人ファンがテレビ観戦するだろうか。

 さて、今日の駒澤大学マスコミ公開講座で、戦前と戦後の新聞の文章構成に大きな違いがあることを、山田克講師から当時の新聞を参考に伺った。新聞記事では5W1Hを基本に、逆三角形で文を締めるものと講義された。興味深かったのは、戦前の記事は面白おかしく講談調で書かれている。例えば、昭和11年に起きた3大事件「2.26事件」「阿部定事件」「黒豹脱走事件」のうち、当時上野動物園から黒豹が脱走、捕獲された事実を5W1Hに囚われず興味深い文調で記事にしている。加えて文章上に句点がまったくなく文章の切れ目が分からないことや、文章の冒頭部分で1文字送ることをしていないことにやや違和感を抱いた。この戦前、戦後の新聞記事の違いについては詩人・谷川俊太郎氏と仏文学者・多田道太郎氏が討論していると伺った。昔の新聞コピーを読んでみると現代の新聞とのいろいろな違いが分かって興味深い。中々面白い講義だった。

2018年6月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4063.2018年6月28日(木) 「はやぶさ2」、小惑星リュウグウへ到着

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、探査機「はやぶさ2」が地球から約3億㎞も離れた小惑星「リュウグウ」に到着したと発表した。地球一周は4万㎞であるが、「リュウグウ」までの距離はまったく想像もつかない。

 2014年12月に種子島宇宙センターから打ち上げられて、地球の引力を使って太陽の周囲を回りながら飛行してリュウグウに着陸したが、そんな誘導を3年半もかけて地道に、事故もなく続けられたのは、JAXA関係者の努力もさることながら日本の科学技術のレベルが世界でも最高の域にあるからだと思う。「はやぶさ2」は今後1年半リュウグウに留まって表面の砂を採取して、同時に金属片を高速で打ち込んで小惑星内部の砂の採取も目指すという。その後リュウグウを離れ2年後に地球に帰還する予定である。

 ロケットと言えば、米朝首脳会談前までは北朝鮮が弾道ミサイル発射の都度、アメリカのトランプ大統領は金正恩・朝鮮労働党委員長を「ロケットマン」と茶化して呼んでいたが、わが国ではロケット開発に携わった東大航空宇宙研究所長だった糸川英夫教授が高名だった。糸川教授の名は小惑星のひとつにも名付けられている。また、糸川教授は東大卒業後、中島飛行機に勤めて旧陸軍の一式戦闘機「隼」などの設計に関わったことから、現在の「はやぶさ」「はやぶさ2」も糸川博士に因んで名付けられたのではないかと思う。かつて何度となく「加藤隼戦斗隊戦跡慰霊団」にお供する機会をいただいたが、その辺りに多少なりとも「はやぶさ」とのご縁があったと考えるのは、少々考えすぎだろうか。

 誇るべきことに現在日本の科学水準は、世界でも羨望されるほど高いレベルにある。それに引き換え「科学は一流、政治は三流」と揶揄されるほど、政治のレベルは低い。科学分野では、今後も大いにレベルアップが期待されるが、政治はあまり期待出来ないだろう。

 その元凶は、国会議員を始めとして地方議員までほとんどの政治家が世襲政治家であることが大きな原因として考えられる。今国会で審議中の健康増進法改正案では、年内から段階的に施行し、禁煙の全面施行はオリンピック前の2020年4月後からとなる。ところが、昨日可決された東京都の受動喫煙防止条例は、前記国の法令改正案より大分厳しい。国会議員の中には、禁煙志向の法律自体に後ろ向きの議員が多い。例えば、受動喫煙が問題になっている時期だけに、せめて公的に議員が使用するスペースは禁煙にすべきところを、典型的な世襲政治家の麻生太郎財務相は財務大臣室を禁煙にしていないことでも分かる。自分が喫煙者だからである。自分の立場も分かっていない政治家が、財務大臣の椅子にふんぞり返っている。喫煙に厳しいこの時世に遅れた政治家が、要職を占めているようでは日本の政治はいつまで経っても三流だろう。

 こんな低次元の政治家たちに実績を望むことはとても期待出来ないが、せめて世襲政治の流れを一日も早く断ち切れないものだろうか。

2018年6月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4062.2018年6月27日(水) スウェーデン・アカデミーの闇

 昨日小中陽太郎さんとお話しした中で、ちょっと気になっていたことがある。それはスウェーデン・アカデミーに対する見方である。小中さんらベ平連が1967年10月に横須賀米海軍基地に停泊中の原子力空母イントレピッドから脱走した4人の米海軍兵を匿い、スウェーデンに逃がした衝撃的な事件があった。その主役のひとりが小中さんだった。小中さんは4人のうちのひとりを自宅に保護し匿っていた。4人をスェーデン側に引き渡した際に条件で行き違いがあったのかも知れなかったが、仲立ちをしたスウェーデン・ペンクラブとの間に信頼を傷つけるような約束違反があったのではないかと思っている。それが彼らへの不信感の始まりだったように思う。

 更に深刻なことは、実は最近になって今年のノーベル文学賞がスウェーデン・アカデミーの内紛、セクハラ醜聞が公になり組織が混乱して肝心なノーベル文学賞受賞者が決められず、今年は受賞者がいないという異常事態を惹起させたことである。それ以前に国際ペンクラブが実質的にスウェーデン・アカデミーによって乗っ取られるような事態が発生し、意味不明な費用を日本ペンクラブも国際ペンクラブに支払うということがあった。それもこれもスウェーデン・アカデミーが絡んでいた。これについて小中さんは同人誌「川」3号の中で「スウェーデン、おまえもか」と題して批判的に書いている。スウェーデン・アカデミーのガヴァナンス欠如により文学界最高権威であるノーベル文学賞受賞者も決められない体たらくとなった。

 さて、一昨日イギリスのウイリアム王子がイスラエルを訪問して、今収賄容疑の渦中にいるネタニエフ首相夫妻と会った。訪問にはイギリス政府のそれなりの理由があると考えられている。しかし、イスラエル建国70周年にあやかり今年5月に。アメリカ政府がアメリカ国内のユダヤ教信徒らの心情を忖度して駐イスラエル大使館を首都テルアビブから一方的にエルサレムに移転して反発を招き、イスラエルとパレスチナ間に不穏な動きがある時期でもあり、あまりにもタイミングが悪過ぎ、イギリスに何らかの意図があると勘繰られても仕方がない。王子はこの後パレスチナ自治政府代表のアッバス氏とも会う予定だというが、どうも真意が理解出来きない。

 そもそも現在の宗教対立を超えたパレスチナ紛争を引き起こした最大の原因は、第2次世界大戦中にイギリス政府が、イスラエルにも、アラブ側にもエルサレムを首都と思わせるようなお得意の二枚舌手形を発行したせいであることは世界中が承知していることだ。そんな世界中から顰蹙を買っていた複雑な事情をイギリス政府もウイリアム王子も知らないわけがない。上手に丸め込まれたのかどうか分からないが、利用する方もされる方も、あまりにも配慮が足りないのではないだろうか。

2018年6月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4061.2018年6月26日(火) 小笠原諸島返還50周年記念

 今日は小笠原諸島がアメリカから施政権を返還されて丁度半世紀になる。現在小笠原は東京都に帰属して世界自然遺産にも登録されている。アメリカ領だった期間中は小笠原村では学校の授業が英語で行われ、生徒たちは家族とは日本語、学校では英語を話すバイリンガル環境だった。

 今朝もテレビで放送していたが、小笠原は東京都下とは言え、東京の中心部から海を隔てて1,000㎞も離れ、月1度の定期船の往来では生活物資などの物流面で不自由さを感じている。しかも片道24時間もかかるのがネックになっている。特に救急患者が発生した時の患者輸送手段に限界があり、島としては航空路線の開設を希望しているが、自然保護と環境汚染の面から空港建設は問題が多いとされ、実現は前途多難のようだ。

 振り返って1952年日本が漸く占領支配から解放されたサンフランシスコ平和条約締結、72年の沖縄返還、などに比べれば小笠原返還はやや地味な印象ではあった。しかし、自然ばかりが強調される小笠原諸島の中には、住民が1人もおらず、戦時中激しい戦斗により日本兵2万人以上が亡くなった「硫黄島」があることを忘れてはならない。現在海上自衛隊が管理しているその「硫黄島」には、日米防衛上の機密から旧島民ですらこの生まれ育った懐かしい故郷へ再訪することを許されていない。

 外国人から、日本人は人に優しいと言われ、礼儀正しく秩序を守る民族と評価されるが、それでは私たち日本人は、同じ日本人である戦争の惨禍を受けた沖縄や小笠原の人びとの気持ちを充分斟酌しているだろうかと考えると首を傾げざるを得ない。国は戦時中上陸する米軍の盾となって犠牲となった島民や、疎開させた島民にもっと温かい対応を行うべきではないだろうか。

 さて、今日の午後近くにお住いの小中陽太郎さんのお宅へお邪魔して健康状態のお加減を伺ってきた。このところ日本ペンクラブ理事会、例会にも出席されず、ひと頃は各種会合に出席の後2次会にも積極的に出られていたにも拘わらず、最近は欠席続きだったので、ペンの仲間が心配し、隣組の私が様子を伺ってくるよう仲間から申しつかっていた。

 お見かけしたところいつもと変わらず、お元気でいろいろ話し込んできた。ペンの現状について話し合ったが、ほぼ同意見だった。他に奥様を交えて話し合った時、奥様と意外に接点があるのに驚いた。父の上司の娘さんと奥様が友人で学生時代に私の鵠沼の実家近くに下宿されていたことや、その友人の娘さんが私の高校、大学の後輩であること、また彼女が私の高校同級生の兄である岡崎元神奈川県知事と結婚されたことなど、あまりにも偶然が重なったことである。

 とにかくお元気であることを確認出来たことがなによりだった。

2018年6月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4060.2018年6月25日(月) ワールドカップ第2戦はドロー

 サッカー・ワールドカップが益々ヒートアップしている。朝日新聞の一面トップ記事は、朝刊も夕刊も日本チームの活躍ぶりを紹介している。日本代表チームの第2戦対セネガル戦が昨晩というより、今日深夜にエカテリンブルグで行われた。キックオフが日本時間の深夜12時なのに、NHKは大河ドラマ「西郷どん」終了後ゴールデンアワーの時間帯にも拘わらず、そのまま試合予想の紹介、解説などの事前放送を始めて、民放の同時放映と合せて今朝2時過ぎまで実況中継を放映する状態だった。深夜にも拘わらず視聴率は30%を超えたというからすごい人気である。ほとんどの人が、セネガルが勝つと予想していたようだが、結果は2-2の引き分けとなり、勝ち点1を得て日本としては結果オーライだった。当然勝つものと決めていたセネガル人にとっては勝ち点3の筈が1となり、在日セネガル人らは少なからずショックを受けているようだ。

 自宅近くの在日セネガル大使館では、いつも朝10時前に玄関前で人の姿を見ることはないが、今日車で大使館前を通過したら3人ぐらいの姿が見られたので、いつもとは異なる風景だった。

 今日もテレビでは各局が日本、セネガル合せて4つのゴールをひとつずつくどいほど丁寧に解説をしてくれた。また、在日セネガル人の家庭内に入り込んでインタビューしながら勝敗予想とか、日本チームに対するコメントを聞き出していた。かつてないくらいの熱狂ぶりに唖然とするばかりである。

 海外のメディアも日本チームの活躍ぶりを注目しているようだ。別の意味でも日本人サポーターがスタジアムで清掃してから帰ることに賛辞を送ってくれている。実際外国チームの試合後のゴミの散らかり方は酷いものらしい。この点は、清潔好きな日本人は誇りにしても良いのではないか。

 早くも決勝トーナメント進出・ベスト16の夢が膨らんでいる。次のポーランド戦で勝てば文句なしに決勝トーナメントへ進める。ドローでも進める。だが、敗戦なら他チームの勝敗次第になる。

 3日後の予選リーグ最終戦を期待したい。

 さて、今日は朝鮮戦争が勃発した日である。今から68年前の1950年6月25日北朝鮮軍が北緯38度線を越えて南下して戦争は始まった。それから68年は早かったという印象である。当時小学校6年生だったが、担任教師がよく話題に採り上げて分かり易く説明してくれた。

 毎年北朝鮮はこの日を「反米闘争の日」と決めて、国民に対して闘争心を煽っていたが、今年は先の米朝首脳会談の影響もあり反米的アジは聞かれない。しかし、アメリカは約束したと見られている経済制裁中止を行わず、これをもう1年延長すると言っているので、先行きは安心出来ない。

 今日は国内いずこも暑い一日となった。栃木県佐野市では今年全国で最高気温の36.4℃を記録した。暑くてこれから先を考えるとゾッとする。

2018年6月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4059.2018年6月24日(日) 間違いだらけの歌詞、ワールドカップ・テーマ曲

 近年戦没者の慰霊祭に出席することがほとんどなくなったが、かつて旧厚生省主宰の太平洋戦争戦没者遺骨収集事業に関わっていたころは、しばしば慰霊祭で御霊にお参りしていたものだった。

 今朝の朝日新聞投稿欄「声」に「御霊」について、20歳の大学生と62歳のNPO職員の投書が掲載されている。それは開催中のサッカー・ワールドカップに因んで民放がテーマ曲として流した「HINOMARU」の歌詞について疑問を呈したものである。そのNPO職員は投稿で「RADWIMPS」が唄ったテーマ曲の歌詞がおかしいと首を傾げている。

 投書では、「~歌詞に『僕らの燃ゆる御霊』とある。『僕ら』の『御霊』? 『御霊』は死者の霊魂。生きている『僕ら』はまだ『御霊』ではないし、そもそも、敬意を表す『御』を自分の『霊』につけるのはおかしい。~」と言って歌詞は誤用であり、作詞者は歌詞の意味を理解していないと鋭く批判している。まったく同感である。そもそも「御霊」とは死者の霊魂を尊んでいう言葉であり、「僕らの燃ゆる御霊」とはどうあっても理解できない。作り手も歌い手もこの意味することが分かっていないのに、語感とか思い入れだけで「御霊」という言葉を安易に使ったのではないか。

 慰霊祭で献上する言葉は、普通彼岸へ旅立った死者に向かって敬意を込めて安らかに眠って欲しいとの気持ちを捧げるもので、誰もが心を打たれるものである。特に旧戦場の慰霊祭などで散華された戦没者に捧げられる言葉には、万感の思いが伝わりそれが傍で聞いている人たちの心に響き、つい涙が溢れてくるほど感動的なものである。たかがスポーツの場面で興奮して荒々しく魂を鼓舞するものとはまったく異質のものである。意見を述べた男性の気持ちがよく分かる。この曲では作詞者が「御霊」という言葉を使い方も分からず安易に使ったものと思える。言葉は乱れ、不愉快な表現が頻発する。言論の自由とは言え、戦没者に関わる表現だけに彼らの気持ちを慮って少しは慎んでもらいたいというのが、戦没者の慰霊行事に関わってきた者の気持ちである。

 年寄臭い言い草になるが、近ごろの若者はあまり読書をしないと言われるし、手紙もあまり書かない。従って文字や言葉の意味をあまり知らない若者が多い。その彼らが、「御霊」という言葉を軽々に使うことが世間に誤解を広めるのだ。

 大体グループの名称「RADWIMPS」なんてどういう意味だかさっぱり分からない。また、日本人なら国旗「日の丸」を「HINOMARU」なんて軽率にローマ字で書くなんてことは遠慮してもらいたい。こんな曲をテーマソングに使用する民放のレベルもかなりいい加減で、これでは泉下で戦没者も浮かばれないだろう。

2018年6月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4058.2018年6月23日(土) 沖縄最後の戦いの日

 沖縄における最後の戦いが名実ともに終わったのが、73年前の今日である。死者の数、実に20万余人と言われ、県民の4人にひとりが犠牲になった悲劇だった。

 今日正午過ぎから犠牲者を悼む沖縄全戦没者追悼式が、糸満市の摩文仁の丘の平和祈念公園で行われた。主催者の翁長雄志・沖縄県知事を始め、安倍晋三首相、大島理森衆院議長、伊達忠一参院議長、米軍関係者らが列席され、冒頭に翁長知事が平和のメッセージを述べた。安倍首相らを前に戦後73年を経て、なお米軍基地の7割が沖縄に集中して県民が事故や環境問題に悩まされている理不尽を訴えた。また、民意を顧みない辺野古新基地建設は基地負担軽減ではなく、アジアの緊張緩和に逆行していると指摘した。県遺族会長も普天間基地移設と新基地建設に反対を述べた。これに対して来賓挨拶をした安倍首相は、基地負担軽減に努力すると語ったが、出席していた遺族にはどう映っていただろうか。

 列席していた来賓の中に、当然のように福井照沖縄・北方領土担当大臣もいたが、安倍内閣の閣僚はこの沖縄担当相に見られるように能力、資質、人格において首を傾げざるを得ないような閣僚が多い。それを証明しているのが、この福井大臣である。沖縄県民を愚弄していると思わせるのは、素行不良の議員が沖縄担当大臣に任命されたことである。これまでに女性とのイチャツイタ破廉恥な写真漏洩、愛人自殺など問題児として週刊誌に取り上げられてきた。そんな人物が沖縄戦戦没者追悼式に出席して、沖縄県民が素直に喜ぶだろうか。安倍首相は世間知らずで甘い。

 テレビで追悼式の実況中継を観ていたが、知事が首相を見る様子もなく、お互いに挨拶を交わすようなシーンも見られず、首相が挨拶を終えた後にはヤジが浴びせられていたことを考えると、この追悼式は、終戦記念日に天皇・皇后両陛下ご臨席の下に日本武道館で政府が主催して開催される「全国戦没者追悼式」とは随分雰囲気が異なる。国と県との間にわだかまる感情が尾を引いている。白々しい空気が流れていたように思えた。それもこれも安倍首相の沖縄に対する不誠実な対応によるものである。戦争犠牲者への追悼の言葉を言い、戦争を避ける努力を続けると述べながら、憲法9条改定をして戦争準備を進めようとしている鉄面皮ぶりに、翁長知事を始め沖縄の県民は皆気がついているからである。

 これでは戦争を知る生存者は納得しないままであり、慰霊される戦没者にとってはいつまで経っても浮かばれないことだろう。

2018年6月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4057.2018年6月22日(金) アメリカ、国連人権理事会から脱退

 19日アメリカは国連人権理事会からの脱退を表明した。トランプ政権になってからアメリカの行動は些か異常であるが、このところ加速度がついてきた。アメリカは国連人権理事会のイスラエルへの姿勢が政治的変更、偽善であると批判して、国際社会がアメリカの意向に沿わなければ、アメリカは自らの国益を優先して脱退するという強迫的な脅しである。

 2006年国連人権理事会が発足してから同理事会は、70回以上もイスラエル非難決議を採択して反イスラエル傾向を徐々に強めてきた。一方でそんな時に、アメリカ大使館を今までのテルアビブからエルサレムへ移転したことが、各国がアメリカの対イスラエル政策への批判を一層強めることになった。

 折も折タイミング悪くイスラエルでは、ネタニヤフ首相の収賄容疑が追求されていた。それに加えて今度は、首相夫人まで公的資金を不正に使用した罪で横領と背任の罪で起訴された。

 今日までイスラエルではネタニヤフ首相の強気な対パレスチナ政策が一定の評価と支持を得て、9年間もの長期間に亘って政権の座を維持してきたが、今やそれも風前の灯火となりかねない情勢になってきた。イスラエル首相夫妻が窮地に追い込まれているのである。そんなイスラエルを支援、擁護しているトランプ政権が、ことここに至って更にことを荒立てようとしている。

 加えてトランプ大統領は、アメリカ国内における不法移民の取り締まりを批判されるや毀誉褒貶の言動を繰り返している。結局アメリカ国民の厳しい批判を受けてさしもの強気大統領も元の鞘に納めた。これまで国境の壁建設など一連の移民規制を行って、一度は不法移民の取り締まりで「ゼロ寛容」政策を導入し不法移民親子を切り離すことまで決めたが、世論の反発が強く方針転換を図りこれまで通りにすると決定したのである。こんな人権問題にかかわる重要なことをいとも簡単にひっくり返すのが、トランプ流のやり方だ。

 それにしても最近のアメリカの血迷った放浪ぶりは、大国として些かみっともない。いかに利己的で不見識な「アメリカ・ファースト」とは言え、TPP離脱に始まり、イラン核合意離脱、パリ協定から脱退、不法移民の取り締まり、輸入品高額関税賦課、アメリカ駐イスラエル大使館の移転などは、世界の共存にとってマイナス面しか浮かんで来ない。

 ぶれるアメリカ外交が、これからもどれほど世界の信頼を得ることが出来るだろうか。

2018年6月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com