4159.2018年10月2日(火) 元横綱貴乃花、日本相撲協会を退職

 昨年九州場所で暴力事件を引き起こした横綱日馬富士が引退することになって以来、何かと元横綱貴乃花親方の周辺は騒がしくなった。それが昨日貴乃花親方の日本相撲協会退職という厳しい現実を以て幕引きになりそうである。横綱引退後も勝負検査役、理事として相撲界に貢献する一方で、一代年寄として貴乃花部屋を創設し運営して3人の幕内力士を育て上げた。多くのファンが声援を送り、一世を風靡した平成の大横綱としては実に悲劇的な相撲人生の終末である。

 これには、外からは窺い知れない相撲協会の閉鎖的な組織、封建的な上下関係、保守性もあるが、他方で貴乃花自身の人柄や性格、個性が相撲協会と衝突するケースが多かったことが影響している。昨年九州場所の暴力事件では、相撲協会の理事でありながらその経緯を協会に話さずに、警察に届けるという組織人としては考えられない自分本位の行動があった。外部からの問い合わせには頑なに応えようとせず、一部に顰蹙を買っていたこともある。外部に開かれた相撲協会の体質を追求してはいたが、協会とは一切話し合う気持ちもないようで、理事会などにも無断で欠席することが多かったようだし、協会が出席するよう要求しても身勝手に拒絶したり、凡そ組織内で重責を担う役員としての自覚が欠如していたようだ。

 今回の件でも両者が話し合いすることもなく、お互いに相手の言動を非難しあう後味の悪い決着となってしまった。

 貴乃花親方にはもう少し大人として、また組織人として自分自身の主張だけを貫こうとせず、他人の意見を聞く懐の深い気持ちがあれば、こういう最悪の結論にはならなかっただろうと惜しまれる。これから貴乃花がどういう余生を送るのか分からないが、協会とは喧嘩別れをして後へは戻れない印象を与えたことは拭えない。相撲協会の閉鎖性もさることながら、貴乃花の独り相撲がこういう事態を招いてしまった。哀れなのは、千賀ノ浦親方に引き取られる力士8人ら10人の部屋付きの弟子たちである。

 実は、貴乃花は次男と同じ中学の1年上級生だった。在学中から父親が先代貴ノ花だったために目立った生徒だった。卒業後角界入りしたが、抜群の相撲技量はともかくもう少し人間的に成長して欲しかったというのが、偽らざる気持ちである。

2018年10月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4158.2018年10月1日(月) 日本人26人目のノーベル賞受賞者

 夕方になってビッグニュースが飛び込んできた。今年のノーベル賞医学生理学賞受賞者に本庶佑・京都大学特別教授がアメリカ人のジェームス・アリソン博士とともに選ばれた。日本人受賞者としては2年ぶりの受賞で、誠に誇らしいことである。本庶教授は癌の治療薬「オプジーボ」の開発に当たったことが評価され授賞の対象となった。残念なのは、今年はスウェーデン・アカデミー所属有力女性会員の夫が性的行為のつまらないスキャンダルのせいで文学賞受賞者が選出されないことになったことである。次元の低い下劣な事件で名誉ある賞の権威を傷つけないで欲しいものである。

 さて、昨日行われた沖縄県知事選で革新系のオール沖縄グループが推した前衆議院議員・玉城デニー氏が当選したが、保守系の自民、公明、維新などは、推薦した佐喜眞淳候補が落選したことに少なからずショックを受けている。もう少し接戦かと思いきや、玉城氏39万6千票に対して佐喜眞氏は31万6千票だった。8万票の大差がついた。他の人の候補者はともに4千票にも及ばなかった。安倍首相は過日行われた自民党総裁選で3選を果たしたばかりで、首相周辺には早くも来年4月の統一地方選、7月に行われる参議院選を前に深刻な気配が窺えるようだ。

 昨深夜の豪雨と風の激しさには圧倒された。ちょうど12時にそろそろ床へ入ろうとしていた時、ドタンとベランダでものすごい音が聞こえた。書斎兼寝室の1枚の雨戸が風で外れてベランダに倒れた音だった。階下の庭に落ちるのを警戒して扉をベランダの上に横にした。階下では網戸が1枚庭に吹き落されていたが、網戸の周囲がひしゃげてしまった。他に被害はなかったが、真夜中に風雨が叩きつけるような物音は、久し振りに聞いたように思う。あまりにも風が強かったせいで、あちらこちらで風倒木の被害が出ている。京王線では線路際の家屋の塀が風倒木によって押し出されて京王線の電車とぶつかり、しばらく電車は不通になっていた。朝から交通機関があちこちで乱れて、ターミナル駅では乗客が駅舎の外まで溢れ出る有様だった。今日は台風24号が立ち去り、秋晴れではあるが、やや風が強い。気温は予想通りぐんぐん上がり暑苦しくなった。都内の最高気温は32.3℃の真夏日となった。

 心配なのは、またフィリピン東方洋上に次の台風25号が発生したことである。来週後半に日本へやって来そうな気配である。とにかく今年は台風の当たり年である。好い加減に勘弁してもらいたい。

 ところで、今日の東京株式市場は円安を好感して、去る9月28日のバブル後最高値を更に更新して前週末比で125円高の日経平均株価は24,245円となった。いくら天候が悪かろうとも株価には関係ないか。

2018年10月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4157.2018年9月30日(日) 台風24号の中で沖縄県知事に玉城氏当確

 今年襲来した台風の中でも、最も手強い24号が今朝になって沖縄から九州、四国を経て関西方面を目指し北上して、その後関東甲信越をも襲うと予想されたため、テレビでは朝から台風情報一色である。夜は7時のニュースが延長され、8時から楽しみにしていた大河ドラマ「西郷どん」が休止となり、そのままニュースは延長して放映された。

 台風が午後9時ごろに関東地方に接近するとの予報により、日曜日にも拘らず首都圏では交通機関や商業施設が慌てて台風対策を取ったため営業上も、顧客対策上も予定が狂ったのではないだろうか。

 都内のほとんどのデパートは8時の閉店時間を繰り上げ、6時に店を閉めたようである。最も大胆なのはJRで、新幹線はもちろん首都圏の在来線も軒並み運転を取りやめた。同時に都心と郊外を結ぶ路線もそれに合わせて運転を止めた。JRが早めに撤退作戦を取った中で、私鉄各社の対応はまちまちだったが、ほとんどの私鉄も早めに運行を止めた。

 明日は台風一過で秋晴れが予想されているが、都内の気温も最低24℃から最高34℃という暑さが予想され、熱中症に注意が必要とまるでマッチポンプの予報である。

 さて、一応台風は通過したとは言え、沖縄県では知事選投票が行われた。流石に午前中は5%台の投票率で前回選挙に比べて7%も低かった。ただ、前回に比べて予め台風を予測していたのか、期日前投票率が大幅に上がっていた。午後9時半になってNHKニュースで僅か1%の開票だったが、早くも玉城デニー候補の当選確実が伝えられた。詳しい得票率の公表は明日になるが、故翁長雄志知事の弔い合戦を戦い勝った玉城候補には万感胸に迫るものがあるだろう。だが、これから前途に問題は山積している。玉城氏にとっては難しい課題が多く、加えて今後政府の支援があまり期待出来ない中で、県民の所得が全国でも最も低い経済状態を財政的に苦しい県がどうやってきちんと財政基盤を確立することが出来るだろうか。

 辺野古への米軍基地移転という最も大きな問題についてまったく語らなかった佐喜眞候補が当選しなかったことは当然とは言え、新知事はこれから政府と対立している沖縄県として何とか経済面での基盤となる政策を打ち出していかなければならない。玉城新知事にとっては厳しい前途であり、試練である。

 さて、日本は台風24号に国中振り回されているが、一昨日インドネシアのスラウェシ島の地震による犠牲者の数が、パル市の他にドンガラ市の被害が判明するに伴い、その犠牲者は合わせて832名に増えた。まだまだ犠牲者は増えそうである。

2018年9月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4156.2018年9月29日(土) 大型台風24号、本土を直撃か。

 数日前から南方洋上に発達していた大型の台風24号が日本へ向かうと予想されていたが、今日沖縄へ上陸した。これから奄美群島から九州、西日本を通り日本列島へ襲来しそうで、明日から明後日にかけて関東へもやってくると歓迎されざる天気予報である。とにかく今年は台風の直撃によって全国的に大きな被害を受けた。北海道では地震の影響もあり、寒さが厳しくなる折自宅を破壊されて避難所生活を強いられている人たちにとっては、一層厳しい生活を迎えることになる。

 台風24号襲来に備えて今月4日台風21号によって大きな被害を被った関西空港は、明朝からまる1日滑走路を閉鎖することを決定した。関西地区では鉄道会社がかなり間引き運転をすると公表しているし、大坂市内の百貨店は明日1日臨時閉店を決めた。先の台風被害の反省から、予め事前に備えて被害を極力食い止めようとの考えのようである。

 明日は沖縄県知事選の投開票日でもある。今日は投票前日で本来なら候補者たちが、最後の追い込みをかけるところだが、降雨が激しく候補者は誰ひとり街頭には立たなかったようである。故翁長前知事の遺志を受け継ぐ玉城デニー候補に対して、自民・公明の支持を得た保守系の佐喜眞候補の接戦が予想される中で、この台風は選挙にどんな影響を与えるだろうか。

 さて、そんな折も折、昨日夕刻インドネシアのスラウェシ島でM7.5の地震があった。3mの津波を伴い、現在までに384人が犠牲となった。しかし、これは島のパルという市内だけの被害者であり、近辺市町村の被害状況は通信網が途絶していて分からない。まだまだこれから犠牲者は増え続けるだろう。滑稽と言っては失礼だとは思うが、この津波はインドネシア国家防災省が津波警戒警報を解除した後にやって来たというから甘い判断だったと思わざるを得ない。

 この地震については、現地で昨日午後6時、日本時間で7時だったが、昨日日本の国内テレビではどこも伝えていなかった。朝刊を見て初めて事の重大さを知ったほどである。日本のテレビ局が何を思ったのか、現時点で400人近い犠牲者が出た大惨事を昨日中はまったく報道しなかったというのは、これは正確、公正、平等、真実、即効性などを社是とするメディアとしては、滑稽を通り越して失態と言えるのではないだろうか。

 日本のメディアは、伝えるべきことを伝えなかったり、伝えなくても好いことを伝えたり、一般庶民の感覚からずれていると思うことがしばしばある。普段国民との距離が乖離している証左ではないだろうか。インドネシア地震災害の被害状況が気がかりだが、メディアの鈍感さも気になる。

2018年9月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4155.2018年9月28日(金) メディアの不公正なロヒンギャ問題報道

 今朝の朝日新聞のロヒンギャに関する記事を読んで愕然とした。朝日はまだ気づいていないのか、或いは知っていながら惚けているのか。後者であることは間違いない。昨年夏ミヤンマー(旧ビルマ)山中に住むロヒンギャ難民に対するミヤンマー軍兵士による殺害事件などについて、国連人権理事会が採択したミヤンマーの人道犯罪に対する非難決議をジュネーブとヤンゴン駐在の朝日記者が、その真因に触れることなく平板に伝えている。朝日はこの事件が起きた真の原因が、戦前植民地支配をしていたイギリスが、旧インド領(現在のバングラディッシュ領)からミヤンマー領内のアラカン山中へロヒンギャ民族を強制的に移住させたことが問題の火種であることを承知している筈である。にも拘わらず、このイギリスによる問題発生の責任に目をつぶり、昨夏ビルマ軍兵士がロヒンギャ民族を虐殺した事件以後の責任だけをミヤンマー政府に負わせようとする現状をそのままレポートするのは、真実を公正、公平に伝えるジャーナリズム精神に悖るのではないだろうか。この点については、今月3日付同紙「天声人語」の内容も同じ論旨だった。ミヤンマー政府に対してミヤンマー軍の行為はジェノサイド(大量虐殺)と決めつけていた。これに対して朝日新聞に歪んだ記事について疑問を呈したが、今のところ何のレスポンスも、反応もない。

 今最も糾弾されるべきは、事件の種を蒔いたイギリスと争いを公平に判断すべき国連の責任である。その加盟国に対して平等に対応すべき国連が、先頭に立ってミヤンマー政府を一方的に非難しているていたらくである。国連はその事件が起こった背景をきちんと精査し、当然イギリスの罪悪が明らかになるので、その時点でイギリスの責任を詳らかにして、まずイギリスに救済、支援案を提出させて、以降国連の監視の下にイギリスが中心になって他の国連加盟国が貧しいビルマに手を貸して問題解決に当たるというのが、最も解決への近道ではないか。

 朝日を始め他のメディアも問題の原点を追求し真実を報道して、現在報道される記事を読んだだけではビルマの行為が非人道的であると一般読者が誤解しがちの実態から解放してやるのが報道機関のなすべきことではないだろうか。

 現状のままイギリスの犯罪が公に明かされることもなく、ミヤンマーが自分たちとはまったく異なる民族を自国領内に居住させることを押し付けられることは、それこそ非人道的ではないだろうか。これではいつまで経っても問題は解決しないし、貧しいビルマ政府には解決する資金も手段もない。かつて世界を支配していたイギリス帝国主義の残り香を彼らの気まぐれで一方的に押し付けるのは、それこそ大国の横暴であり、非人道的所業ではないか。

 さて、今日驚いたことがあった。日経平均株価が一時、対前日489円もアップして24,286円に達して、実にあのバブル崩壊以来26年10カ月ぶりに最高値を更新したのだ。最終的には終値は対前日323円アップの24,120円だった。アメリカ経済の好況がその要因と言われているが、トランプ大統領の発言次第ではどうなるか分からない。投資家にとっては当分目が離せない状況だろう。

2018年9月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4154.2018年9月27日(木) 日米貿易交渉は日本に不利では?

 昨晩のニューヨークで行われた日米首脳会談で、安倍首相とトランプ大統領は懸案の日米通商問題を話し合った。首相は2国間で新たな関税交渉を始めるということと、アメリカが要求している日本車の対米輸出への高関税措置を日米間で交渉中は発動しないことを確認したということで、凡その懸案は先へ進んだようなニュアンスの言葉を漏らしていたが、実際は安倍首相がトランプ大統領の手の中で踊らされていたように見受けられた。取り敢えず一難去ったような印象を与えたように見えるが、露骨な保護貿易主義を掲げるトランプ大統領に一本取られたように思える。

 それにしてもトランプ大統領は、どうしてこうもえげつないパフォーマンスばかり演じるのだろうか。昨日のアメリカと自らを自画自賛したスピーチには総会議場で各国首脳から呆れたと見られる失笑、嘲笑があり、流石にトランプ氏はその後のスピーチでは言葉を慎んだという。

 結論としては日米首脳会談の結果は、一時しのぎはあっても最終的には「日本譲歩」と見られている。これから日本はアメリカとどういう付き合い方をしていくのか。

 さて、秋のお彼岸が過ぎたばかりの今日午後、かつてお世話になった三軒茶屋の西澤さんのお宅へ伺った。西澤さんご夫妻のご仏壇でお線香をあげさせてもらい、ご冥福をお祈りしてきた。西澤さんは2004年2月に亡くなられ、奥様は昨年秋逝かれた。西澤さんには在職中仕事の面で随分お世話になった。とりわけ昭和46年に西澤さんが戦時中所属していた「加藤隼戦斗隊」(六四会)のビルマ戦跡慰霊団には多くの思い出があり、懐かしい。その当時ビルマ方面へのツアーはほ国内でとんど計画されておらず、五里霧中の中を自力で戦跡慰霊団を企画開発した。集客は長年六四会幹事をやっておられたので、西澤さんにお任せしたが、旅行の手配面では個人的なコネを頼りにひとりでビルマへ出かけて私なりの交渉と工夫でツアーを作り上げ、幸い現地メディアで報道されるほどの大成功を納め、その後15年も続いた。それがきっかけとなり、他の陸軍航空部隊のビルマ慰霊団を実施するチャンスを得たり、それが旧厚生省主宰の太平洋戦争戦没者遺骨収集事業の20年間に亙る受注に繋がったということが言える。これらはすべて西澤さんのお力添えに端を発したもので、いくら感謝してもし過ぎることはない。

 西澤さんのご葬儀以後、亡くなられてから奥様が体調を崩されたこともあって今日初めてお線香をあげさせていただいたが、長い間失礼してしまった。漸くご仏前に感謝の気持ちをお伝えして、一先ずホッとしている。

 昭和40年代は国際社会ではあまり出番のないビルマ(現ミヤンマー)だったが、今日俄かに良い意味でなく脚光を浴びているのがロヒンギャ難民問題である。ビルマに責任はないのに、問題を起こした当事者であるイギリスが、素知らぬ顔で責任逃れな言動を行っている。許しがたいことである。西澤さんが生きていたら何と思われるだろうか。人一倍ビルマへの愛情の深い西澤さんならどういう行動に出られるだろうか。

 いずれにせよ西澤さんの御霊にお参り出来て良かった。肩の荷が下りたような気がする。

2018年9月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4153.2018年9月26日(水) 気がかりな今晩の日米首脳会談

 恒例の国連総会がニューヨークで開かれている。加盟国の首脳も国連に出席して一般討論演説を行っている。昨日夜(日本時間)安倍首相、トランプ大統領も演説を行ったが、トランプ大統領は相も変わらず「アメリカ・ファースト」を前面に打ち出していた。貿易赤字を理由に輸入赤字国を標的に徹底して輸入品目に高額関税を課すとしている。その最大の相手国が中国であり、すでに第3弾段階まで進んでいる。それでいながら本音がどこにあるのか分からないトランプ大統領は、演説で「株式相場は歴史的な高水準、失業率も50年ぶりの低さだ。大型減税も行った。国境で巨大な壁の建設も始めた。米軍はまもなくかってないほど強力になる。アメリカはより強く、安全で豊かになった」と貿易赤字は本当なのかと首を傾げるほどアメリカ経済の好調を得意になって喋っている。

 時により都合好く相手を煙に巻いては脅す論法で、世界中の嫌われ者となったトランプ大統領には哲学や倫理観が欠け、しっかりした政治観や経済感覚がなく、いつも場当たり的な言動に走っている。現在目の前にある関心事は11月に行われる中間選挙で勝つことだけである。従って傍目に努力しているというポーズを示して計数的な実績を上げればそれで良い。

 典型的な例として、貿易相手国に脅しをかけるように、不平等な協定により貿易赤字を背負わされていると嫌味を言いながら、国連での演説では、株式相場は歴史的高水準などと矛盾したことを言う。

 安倍首相とも一見友好ムードを見せながら本音は日本との貿易赤字の解消のために、公正、平等なディールなどと言っては、日本の自動車産業と酪農業を標的に厳しい攻勢をかける勢いである。最大の協議課題としてアメリカ国内への日本車の輸入関税を現在の2.5%から、一気に10倍の25%に値上げしようとしている。アメリカが脱退したTPPに留まっていたら自動的に9%に収まるものを、一方的な「アメリカ・ファースト」の愚策のせいである。

 今晩遅く日米首脳会談が行われるそうだが、安倍首相も好い顔ばかりしないで、トランプ大統領に対して安易に譲歩せず、言うべきは言うという毅然としたスタンスで話し合ってもらいたいものである。

2018年9月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4152.2018年9月25日(火) 今年が最後の小田急山岳部OB会

 小田急山岳部創部65周年を祝うOB会が海老名市内の小田急海老名クラブで開かれた。最近は企業のクラブ活動が停滞気味の一般的な傾向として小田急電鉄山岳部もご多分に漏れず現役部員が減少して、退職後そのままOB会に入る会員が少なくなった。OB会も年々高齢化傾向が強まり、今日の出席者平均年齢は、76.7歳である。今日集まった女性2人を含めた18名の中でも、90歳の福登世治さんに次いで私が2番目の高齢者となってしまった。1週間前には87歳の石川茂さんが旅立たれ、今日になって急に来られなくなった人が2名もおられた。。

 岡裕基会長を中心に各幹事が事前に万事万端よく準備してくれた。特に過去における節目の年のOB会の記念写真なんかよく保存して展示してくれたと有難く思っている。会食中に幹事から今後のOB会の在り方について提案がなされた。人員的には年々減少化は避けられず、高齢者団体になると以前のような活発な活動は難しく、この際現状のOB会を同好会に変えようという提案だった。これまでのように幹事から会合の連絡をせず、日時、場所を予め決めて自由に集合する簡便なやり方である。全員幹事案を了承し、来年以降は小田急山岳部同好会として活動することになった。

 今日の出席者と関係者23名に対して山岳部創部65周年を祝って拙著を差し上げた。米寿を迎えられた小林経雄さんが来られる予定だったが、欠席されたのが残念だった。体調がかなり悪いと聞いた。小林さんとは何度も山行をともにして山ばかりでなく、こけしの人間国宝になった木地山の小椋久太郎の工房まで訪ねたり、同じこけし・肘折系の肘折温泉の民宿に泊まったり、妙高・戸隠について「アルパイン・ガイドブック」を書かれた、その妙高高原へも案内してもらった好い思い出をいただいた。段々寂しくなる。

 小田急山岳部員としてこれまで随分登山を楽しんできたが、それは今もって楽しい思い出として心に残っている。膝を痛めてしまったので、今後はいわゆる本格的な登山は難しいと思っているが、学生時代に続いてサラリーマンになっても機会を捉えては近場の丹沢登山から冬の厳しい北・南アルプス登山まで夢中になったことは自分自身の財産となり、その時代の仕事面ばかりでなく、武者修行で海外へ出かけた際や、今日においても多くの面で役に立っている。今日も山仲間同士の打ち解けた会合となり随分楽しいものになった。OB会は12時から始まり、二次会も含めて解散したのが何と午後5時になってしまった。

 OB会は今後形を変えるが、山との接点がなくなるわけではなく、山仲間との交流もなくなるわけではない。今後は山岳部活動としてあまり深刻に考えることなく、気楽に山と付き合っていきたいと思う。

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4151.2018年9月24日(月) 不安視されるバチカンと中国の接近

 キリスト教ローマ・カトリック教会の法王庁・バチカンと中国政府が長年対立していたが、懸案だった司教の任命を巡る協議が暫定的な合意に達した。これまで中国が国内で独自に任命した、ローマ法王が破門した司教7人について、バチカンが司教として認めるとの内容が盛り込まれた。この司教破門問題が両国断絶に至った最大のネックだったが、双方の歩み寄りで国交正常化の動きが加速する可能性がある。しかし、バチカンの内外から異論や懸念が噴出しているようでもある。フランシスコ法王は、中国との国交正常化を視野に積極的な外交姿勢を示しているが、中国へ相次ぐ譲歩によってキリスト教が中国政府の支配下に置かれるとの危惧があるからである。

 実は、かねてから関係修復の動きはあったが、ここへ来て台湾との外交関係を持つ国に台湾との断交を求める中国の外交方針と、現在1000万人の信者がいる中国で布教を拡大したいバチカンの思惑が図らずも一致したことがその背景にある。中国は宗教宗派を公式には認めず、地下教会が迫害を受けながらも活動している厳しい現状である。1957年唯一公認のキリスト教「中国天主教愛国会」なる教会は独自に司教を任命してきた。バチカン任命の司教を、必ずしも中国側が認めないケースもあり、両者間の溝は続いていた。爾来長い間に亘って中国とバチカンは対立してきた。近年両者間の往来が増えて行ったのは、冒頭のように両国の思惑がほぼ一致したことからである。そこには、宗教とは別の側面がある。

 それはいうまでもなく政治的な問題である。中国にとってバチカンとの接近は、台湾とバチカンの関係を断ち、台湾を孤立化させるメリットがある。その一方で、バチカンにとっては司教任命権を法王の手に取り戻すチャンスでもあり、中国国内での信教の自由を獲得し、宣教活動を拡大したいとの思惑と期待がある。

 ただ、これは中国とバチカンだけの問題ではなく、台湾との外交関係を締結している国々にも微妙に影響してくる。台湾と外交関係を維持している国は僅か17か国であるが、それらの国々はカトリック信者の多い地域である。これらの国々へも影響が及ぶのではないかと一部に懸念されている。

 果たして1951年に国交を断絶した中国とバチカンが、再び撚りを戻すことになるのだろうか。

2018年9月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4150.2018年9月23日(日) ロシアのドーピング停止処分解除に日本が賛成とは!

 「彼岸の中日」の今日、朝日朝刊の「社説」を読んで些か驚いた。テーマは「ドーピング問題」で、「禍根残した処分の解除」とある。

 このほど世界反ドーピング機関(WADA)が、ロシアの国家ぐるみのドーピングによる資格停止処分を条件付きで解除した。これに対して社説はスポーツの公平性と信頼性に欠けるとしてロシアの停止処分解除を強く批判したものである。ロシアは罰金支払いや再発防止に向けた法整備は認めたものの、国がらみのドーピング違反は終始認めていなかった。しかし、国際オリンピック委員会(IOC)は、2016年リオ・オリンピックと18年平昌オリンピックへロシアの国としての公式参加を認めなかった。ロシアは依然として政府の関与を認めていないが、IOCがスポーツ大国ロシアに対して毅然とした対応が取れず、今回事態が曖昧なままロシアに甘い対応で停止処分を解除してしまった。

 この背景には、世界的に大きな大会はロシアなしには飛車角落ちの印象が残り、記録的にもレベルダウンを免れず、集客力を懸念したIOCがロシアの意向に折れたというのが本当のところのようだ。

 社説には次のように書かれている。「ロシアは14年ソチ五輪、18年サッカーW杯に続き、23年にはアジア大会に相当する『欧州競技大会』の招致に動いている。これを成功させたいIOCの思惑と重なり、まさに『政治』優先で事が進んでいる感が深い」。

 私がショックを受けたのは、日本の対応の件についてである。日本がロシアの処分解除に賛成したことである。ロシアの参加を得て2020年東京オリンピックを盛り上げたいと願っている日本は、見かけの成功のためにスポーツの本質をゆがめてしまった。社説はその罪は極めて重いと断定している。強い衝撃を受けたのは、ロシアの処分解除に賛成票を投じた人物が、世界反ドーピング機関(WADA)の理事を務め、よく知る水落敏栄文部科学副大臣だったからである。

 水落副大臣は、日本遺族会会長を務めているが、私はかつて遺族会職員時代に中部太平洋戦没者遺骨収集事業で20年近くに亘って毎年のようにともにサイパン島に滞在して気持ちの通いあう人だった。昨年夏の全国高校野球大会閉会式では文部大臣代理としてスピーチを行い、その数日後久しぶりに電話で話し合ったものだ。あの真正直な水落さんが、戦争遺族ということもあってやや保守的ではあるが、戦争とも、教育とも一切無関係なロシアのドーピング停止処分解除に1票を投じたとはとても信じられないことであり、少々面食らっている。

2018年9月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com