4255.2019年1月6日(日) 社会主義国家建設に失敗したソ連と中国

 1949年10月1日中国共産党の毛沢東党主席が中華人民共和国建国宣言をしてから、今年10月に満70年を迎えることになる。一昨年はロシア革命成って100年の節目の年だった。建国時代まだ貧しかったソ連、中国の両国が、その後アメリカと並ぶ米ソ時代から、体制崩壊に陥りソ連が社会主義国家の看板を下ろした。だが、近年中国の発展は目覚ましく今では米中両国が世界の大国として君臨しつつある。

 しかし、かつてのソ連は、国内に多くの矛盾を抱えて自壊作用を起こし、社会主義と決別することになった。一方、中国は今もって社会主義国家の看板を掲げたまま経済面で長足の発展を遂げ、今や国民総生産(GNP)ではアメリカに次ぐ大国となった。ただ、これはほんの表面的な一面であり、実態はそんなに楽観出来るものではない。

 今朝の朝日新聞によれば、意外なことに現時点でロシアの世論は旧ソ連の崩壊を惜しいと思っている人がかなり多くいるようで、それが年々増え今では国民の66%が旧ソ連を懐かしがっているという。当時社会主義国家で国民が平等に恩恵を受けられるという誤った期待から、近年ロシアにおける年金受給開始年齢の引き上げなどに反発する声が多く、待遇への不満が持ち上がっているようだ。これはソ連時代の社会の実態を知らない人たちが、幻想となったかつての社会主義を夢見ているだけに過ぎない。当時のソ連が果たして社会的に平等な生活を供与していただろうか。歴史を振り返ってみれば分かりそうなことである。

 現在の中国にしても、社会主義の看板はそのままであるが、とても社会主義と呼べるような社会体制ではなく、社会の格差が広がり資本主義経済のマイナス面ばかりが目につく。中国は共産党の権力の一極集中によって権力基盤を固め、言論の自由弾圧など資本主義の悪弊を通り越して、現状は独裁的な覇権国家に陥っている。加えて貧富の差が拡大して、支配者層の政治的不正も増え、むしろ窮屈で非倫理的な社会になっている。

 その中国では、4日に中央軍事委員会で習近平国家主席が、中国は発展のチャンスを迎えているが、同時にリスクも増えており軍事闘争の準備を進めなければならないと社会主義なんか忘れ去り、軍国主義的志向発言を行って世界に衝撃を与えた。翌5日には台湾の蔡英文総統が、中台統一を目指す中国が1国2制度を考えていることに反発し。当分中台間の外交関係はスムーズとは行かないだろう。

 果たして今日の中国人は、この現状をどう思っているのだろうか。

 結果としてマルクスが目指したような社会主義社会は実現しなかった。僅かにキューバの社会主義体制のみが国民の間に根付いて国家と国民が手を携えて、歩みは鈍いが、一歩一歩と前進しているように感じた。マルクスの唱えた社会主義は、経済面だけなら国民に幸せをもたらしたと思う。社会主義国家が政治面で権力を揮い出したことが、マルクスの考えとは大きく隔たったものになったのではないか。

 今ごろになってかつて失敗した社会主義を偲び、懐かしがるとは、ロシア人の頭は相も変わらず思考錯誤を重ねていると思う。

2019年1月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4254.2019年1月5日(土) トランプ・リスクが世界経済を震撼させる。

 一昨日中国の無人月探査機「嫦娥(ジョウガ)4号」が、世界で初めて月の裏側に着陸した。裏側は地球から直接見えないため、科学的に未解明な点が多い。新聞報道によると中国には将来の資源開発などで優位に立ちたいとの狙いがあるようで、今後宇宙開発でもアメリカとの覇権争いが激しくなりそうだ。アメリカにとっては、中国の力を一層警戒するようになり、実務面でもお互いの鞘当てがエスカレートするのではないか憂慮される。

 米中間の経済戦争が世界の経済、就中株式市場に大きな影響を与えて前日ダウ平均が大きく値下がりしたが、4日朝アメリカ労働省が発表した2018年12月の雇用統計でアメリカの景気堅調さが確認されたことから、反転して4日ダウ平均3.29%、$746も上がり、ダウ終値は$23,433となった。ダウと日経平均は相互に連動するので、週明けは日経平均株価も値上がりするのではないだろうか。

 ただ、今年の景気予報、株価予想はアメリカ・ファーストと思いつき発言をするトランプ大統領の言動如何によって大きく変わる可能性がある。昨日大発会でトランプ氏の発言を懸念していた大和証券社長のように、今日の朝日夕刊「素粒子」欄でも「~米中摩擦、その震源のトランプ・リスクを何とかせねば」と書かれ、専門家の間ではトランプ大統領の存在自体が世界経済に影響を与えていると見ている。

 さて、今年はラグビーのワールド・カップが日本で開催され、その勢いを以て来年2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開かれる。スポーツ界で国内外に話題を提供していることがある。

 国外では、相変わらずロシアの国家ぐるみのドーピング問題がすっきりとしないことである。昨年末までに世界反ドーピング機関(WADA)がロシア側に要求していた検体データをロシアが提供しなかった責任を追及している。そもそも検体データ提供を条件に3年間のロシアの資格停止処分を解除していたこともあり、それが反故にされたことで、ロシアの対応に対してWADAはロシアに対して断固たる処置を取るべきだと強く主張している。いつも責任逃ればかりやっているロシアは糾弾されるべきであるが、そうなるとリオ・オリンピックに次いで、次の東京オリンピックにも出場出来ないことになる。ロシアはこの問題を国がらみで取り組んでいるが、国の姿勢がだらしないのか、現状はロシアに不利に傾いたままである。

 もうひとつ、国内で地味ながら問題となっているのが、アメリカン・フットボールのライスボウル試合形式である。一昨日行われた日本選手権(ライスボウル)は、社会人王者の富士通と学生王者の関西学院の間で行われ、52-17で富士通が3連覇を遂げた。今問題となっているのは、両チームの得点差である。今や社会人チームの10連覇となり、この間の勝者と敗者の得点差は開く一方で、今年最大となった。毎年チームに新人選手を迎え入れチームを固めたうえに、外国人選手を補強して力を付けている社会人チームに比べて、肉体的にも劣る学生チームが4年間の限られた期間にチームを強化するのは難しい。それが近年両者の間に、明らかな格差が出来てしまった。その差は開く一方である。当事者である関学のディレクターですら、社会人王者と大学王者のマッチアップは歴史的使命を終えたと語っている。

 かつてラグビー界も同じような問題を抱えていた。社会人チームに歯が立たなくなった大学社会人チームとの日本選手権は行われなくなり、日本選手権は社会人チームの中で行われるようになった。

 日本アメリカンフットボール協会でも、試合方式の変更を視野に今後ライスボウルの在り方を検討する考えを語った。果たして来年はどういう形式になるのか、楽しみでもある。

2019年1月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4253.2019年1月4日(金) 東京証券市場大発会で大幅値下げ

 昨日熊本地方で震度6のかなり大きな地震があり、被害が心配されていたが、その割には大きな被害は出なかったようだ。現時点でひとりの死者も伝えられていない。珍しいこともあるものだと思う

 その一方で、正月三が日が過ぎ、各企業は今日が仕事始めであるが、東京証券市場も今日が大発会で前日のニューヨーク株式市場安値の影響を受けて、午前中一時770円も下げた。午後になって若干取り戻し日経平均は昨年末比-452円となり2万円を割り19,561円で終わった。米中経済戦争の影響やら、ファーウェイ副会長の身柄拘束などの影響が一体いつになったら収まるのか、当分株式市場の動きから目を離せない。大和証券グループ社長が、今年の見通しとして懸念材料はトランプ大統領だとずばり言っていた。トランプ大統領の言動が、今年の世界中に不安を投じて、大きな影響を与えそうである。

 午後横浜に住む次男一家4人がやって来た。昨日まで嫁の祖母が年末に亡くなったので、新潟実家に帰っていた。小2と年中組2人の孫は、背がまた高くなり益々可愛くなった。健康に育って欲しいと願うばかりである。

2019年1月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4252.2019年1月3日(木) 箱根駅伝で東海大初優勝

 毎年正月に行われる関東大学対抗箱根駅伝で、今年5連覇を狙っていた青山学院大チームが東海大に敗れ、東海大が出場46年目にして初優勝を遂げ、大会新で錦上花を添えた。昨日往路優勝だった東洋大は東海大、青学に次ぎ3位に下がった。かつて青学は駅伝ではまったく無名の存在だったが、名将原貢監督が就任して以来常勝軍団となり、近年は毎年優勝候補の筆頭にリストアップされていた。捲土重来を期して欲しいものである。

 しかし、青学復活には心配な点もある。それは駅伝強豪に育てた原監督自身の性格的な弱点である。それほどのコーチ経験歴もなく名将へ駆け上った原監督には、少し思い上がった気持ちがあるのではないかと気になっている。メディアからチヤホヤされてつい調子に乗り過ぎた印象がどうしても拭えない。選手がトレーニングしている最中に陸上とは関係のないテレビ番組に出演して、あまつさえ見当違いや間違った発言までしている。講演では、好い加減な嘘をパワーポイントで説明する有様である。それも1度は2度ではない。加えて致命的な間違いを犯しても平気の平左で、この点を手紙で何度注意してもまったく意に介さない不遜さである。もう少し謙虚にならないとこれからもっと苦しい立場に追い込まれた時に、誰も庇ってはくれないのではないか。青学の復活は、原監督の人間性の回復如何ではないかと思う。

 さて、昨年末以来気がかりだった、アメリカのユネスコ脱退問題がすでに深く進行していたことを知った。テレビ・ニュースでは昨年末に12月31日を期してユネスコを脱退すると伝えてから、テレビや新聞ではまったくこのことに触れられなかった。実は、一昨年10月ユネスコが反イスラエル的であるとして、昨年12月にはアメリカとイスラエルがユネスコから脱退すると公表していた。そして12月31日実行に移されたというのが実態のようだ。

 これには、アメリカ国内のユダヤ教徒を味方につけたいトランプ大統領の戦略と、イスラエルのネタニヤフ首相の思惑が一致したことがある。だが、そもそもユネスコが第2次世界大戦後発足したきっかけは、アメリカが中心となり教育、文化、平和面で連携する組織を構築したことが原点であり、そこに時折政治的な、特にアメリカに不都合な動きが現れてきたことが今日の脱退問題となって浮上したのだ。とりわけ、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ヘブロン旧市街のキリスト生誕教会などをイスラエルではなくパレスチナの世界遺産として認めたことが、これに反対していたアメリカとイスラエルの不満を増幅させた。

 それにしてもどうしてメディアは、このような大きな問題を報道しないのだろうか。すでに報道したから済と考えたのかも知れないが、アメリカのユネスコへの拠出金がストップして財政的にもピンチになるうえに、アメリカがいなくなることによって中国が金も口も出す動きを見せたら、どういうことになるか。結局ニュースとして国内外の取り上げるべき事象を検討した結果が、メディアの国際感覚、感度が鈍いということが露呈されたということになるのではないか。相変わらずメディアに鈍感さが見られることに不安を感じる。

 夕刻6時10分ごろ熊本県で震度6弱の地震があった。3年前に熊本地震があって大きな災害を出したばかりである。3年前に壊れた熊本城も今再建中であるが、被害が些か気になるところである。大きな被害が出なければ良いが・・・。

2019年1月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4251.2019年1月2日(水) フォルクスオーパー交響楽団の演奏を楽しむ。

 今日サントリーホールで開かれたニューイヤー・コンサート妻と出かけた。オーストリアでウィーン・フィルハーモニーと並ぶ名門オーケストラで、創立100年を超えるウィーン・フォルクスオーパー交響楽団が、1994年以来毎年年末年始にかけて来日して日本各地で公演を行っているが、今年は日本とオーストリア修好150周年記念イベントと銘打って演奏している。有名なオーケストラだけにお値段はやや高かったが、それに見合うくらい充分に堪能した。

 ついては、昨日ウィーン・フィルハーモニーのニューイヤー・コンサートがNHKテレビで生中継されていたが、今日も主にワルツから、オペラまでソプラノ、テノール歌手の独唱とダンスを織り交ぜて楽しませてくれた。最後の曲目は♪美しく青きドナウ♪だったが、当然のようにアンコールの拍手が鳴りやまず、アンコール用に3曲演奏してくれたが、昨夜のウィーン・フィルハーモニーと同じ♪ラデツキー行進曲♪演奏されず、ちょっとがっかりしていたところ、4曲目最後の最後になって拍手とともに♪ラデツキー行進曲♪が始まり、印象に残るジ・エンドとなってほっと胸をなでおろした。ソロも、ダンスも中々素晴らしかった。

 更に、今日はコンサート開演前に度肝を抜くような驚愕的な事態があった。小ホールで4人の楽士がプレ・コンサートを行っていてほとんどのテーブルがいっぱいだったため、立ったまま聴いていた。そんな時に突然目の前に立っていた中年の女性がゆっくり真後ろにいた私に向かって背から倒れてきた。隣の女性と2人で支えて係員を呼んでから応急手当を施されて担架で外へ運ばれていった。生命には異常がないと思われるが、こんなハプニングは初めてである。女性意識はあったようだが、脳神経系の咄嗟の発作で倒れ込んだようだった。番外のハプニングに、正月早々かされる一幕だった

 本番の超一流の演奏は、心に訴える本物のクラシック音楽の良さを味わわせてくれた。やはり、一流の演奏をその場で耳にすることは臨場感が伴い、事件の現場に立ち会うようなピリピリする感覚である。やはり現場で本物に触れるということが最も魂を揺さぶられるものだと再確認した次第である。

2019年1月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4250.2019年1月1日(火) 平成最後の年に何をなすべきか?

 新しい年を迎えた。今年は例年とは異なる特別1年である。いつもと違い、5月1日新天皇即位とともに平成から新元号に変わる。その意味では、今日平成31年元旦は、いずれ消える運命にある。

 80歳の現在、残り火をどう有効的に活かしたら良いだろうか。今年はいま執筆中の「80歳海外武者修行爺ヤの言い分」(仮題)を仕上げて上梓することであるが、ややペンが遅れ気味である。何とか夏前には上梓したいと考えている。

 また5月10日には、我々夫婦は金婚式を迎える節目に当たる。どこかへ旅行したいと考えているが、まだこれぞという記念碑的場所が思いつかない。25年前の銀婚式には、カナダのロッキーとケベックへ出かけたが、日数がかかりそうなので健康面に留意して、今年は国内にしようと思っている。

 さて、昨夜遅く年末恒例東急ジルベスター年越し番組を観ていた。従って京都の寺院などで除夜の鐘を打つ光景は観ていない。ちょうど元旦0時を迎えた時、クラシック演奏曲を終える趣向だが、今回はヴェルディ曲♪アイーダ♪をイタリアの天才指揮者と言われるバッティストーニが指揮して、見事に演奏し終わったところで除夜の鐘となった。企画としては中々面白いと思う。

 元旦は、母校湘南高校ラグビー祭へ出かけるのが習いとなっている。幸い好天気に恵まれ、風もなく好い日和だった。現役1、2年生部員とOBチームの練習試合を観た後、湘友会館でOB会総会に出席した。その後現役部員らと懇親会に参加した。毎年のことながらお母さんたちが食事やお菓子類などを準備してくれる。

 私もこの席で、部員名を書いて署名をして更に「冒険心と行動力」という言葉を添えた拙著「新・現代海外武者修行のすすめ」を後輩部員たちにそれぞれ1冊ずつ贈ったうえで、2つのアドバイスを話した。ひとつは、文章を書く習慣を身に着けることで、出来れば日記や手紙を書くことと、もう1点は若いうち出来るだけひとりで海外武者修行を試みることを勧めた。今若者たちの間で大流行りのスマホは文章力向上には決してプラスにならないと話した。ひとりの生徒がこれまでスマホを使い過ぎて読書もあまりしなかったし、文章も書くことがあまりなかったが、これから拙著を読んでみたいと嬉しいことを言ってくれた。この機会に後輩たちが、文章を書くことに少しでも興味を抱いてくれれば嬉しい。

 この懇親会の場は、先輩と後輩の交流の場であ同じ釜の飯を食ったラガーマン同士が触れ合う貴重な機会だと思っている。今年は関東大会が神奈川県で開催されるので、いつもの出場枠4校より1校増えるので、出場のチャンスが増える。出場したいと張り切っている部員もいたので、大いに楽しみである。今年のチームはかなり期待できそうだ。

 ところで内外の普通のニュースを期待しているが、これという目立ったニュースが伝わって来ない。気になっているのは、昨日のブログで取り上げたアメリカがユネスコから脱退するとのニュースである。31日を期して決断されると報道されたが、今日の朝刊、テレビ・ニュースでもまったく取り扱われていない。まさか、フェイク・ニュースではあるまい。昨今は大事なことが、なおざりにされる風潮があるが、もう少ししっかり報道して欲しいものである。もう1日待とうと思う。

2019年1月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4249.2018年12月31日(月) 2018年と平成30年よ、さようなら

 年々早く感じるようになった時の流れであるが、今年もとうとう最後の1日となった。大晦日、古風に言えば、「大つごもり」ということになる。寒さは身にむように厳しい。明日から2019年、平成31年となる。そして、平成31年は4月30日に今上天皇退位と共に終わり、5月1日新天皇即位と同時に新元号となる。

 今年もNHK紅白歌合戦が話題を呼んでいるが、出演歌手が若手中心になり、我々年寄には親しみが薄れて、番組自体をあまり観る気がしない。それにしても年々つまらなくなるどうしてだろうか? あまりにも若者向きの歌手の歌合戦になってしまったからである。そのうえ演出にあまりにも奇をてらっているからである。本道から外れて脇道を歩き出した印象である。歌手の平均年齢は発表されないが、恐らくどんどん低年齢化していると思う。それが歌詞にも表れ、意味のない言葉に英語を交えて声張り上げて喚き散らすような歌が多い。曲もメロディーを差し置いてダンスを入れてリズムばかり力を入れているからではないか。かつては重鎮ともいえるようなベテラン歌手が何人か出演したものだが、それも若手に取って代わられてしまった。これでは年配者が楽しみに年末最後の娯楽を楽しめなくなってしまったと言える同じ時間帯にテレビ東京で「大晦日に本当に聞きたい100曲」と副題をつけた「第51回年忘れにっぽんの歌」という、NHK関係者を当てこするようなタイトルの紅白歌合戦を放映していた。恐らくNHKの視聴者の気持ちとしては、この番組の方が観てみたいと思う。懐かしい歌手も次から次へ登場した。NHKのディレクターの間では、この辺りのセンスがやや弱いと思った次第である。

 さて、今年の掉尾を飾るびっくりニュースは、トランプのアメリカが国連組織のひとつ、ユネスコから脱退するということのようであるこれだけの話題を各テレビ局があまり伝えないが、2011年にユネスコがパレスチナを一国家の扱いとして受け入れたことに反対を唱えてユネスコへの分担金の拠出を取り止めて以来、イスラエルに同調したアメリカがイスラエルともどもユネスコから脱退するという、これまた自国第一主義を露骨に打ち出した。すでにアメリカは、首都テルアビブにある大使館をエルサレムに移転すると発表している。2011年にパレスチナを独立国家並みの扱いをすると決めたユネスコに強く異を唱えたアメリカは、その後パレスチナにあるキリスト生誕教会がイスラエルの世界遺産として認められずにパレスチナ自治区の世界遺産と認められたことに不満を述べていた。12年に同教会を見学した際、ガイドは収まるべくして収まったと述べていたが、そういう一般論はアメリカも、イスラエルもお気に召さないらしい。アメリカのユネスコ脱退は、来年の新たな問題となるであろう。

2018年12月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4248.2018年12月30日(日) 世界最速で人口減を続ける日本

 少子高齢化が言われて久しいが、大分深刻なことになっているらしい。年々日本の人口は減り続け、世界でも最速スピードで進行し、今年だけで赤ちゃんの誕生を上回る数の日本人が来世へ旅立たれた。実に日本人のうち45万もの人たちが少なくなったが、それは長崎市の人口にほぼ匹敵する。国立社会保障・人口問題研究所の調査によるとそれぞれの組織には「社会の歳」というのがあるそうで、1970年の日本人のそれは、29.1歳だった。若々しくバイタリティ溢れる年代である。それが、若者の数が減り、高齢者が増えるとともに社会も老人化して1980年には40歳目前の39.7歳となり、2015年には46.7歳となった。このまま子どもの数が増えなければ日本は老け込むばかりで、2050年には54.7歳となり、2.7人ひとりが高齢者になる。

 これほど急速に日本が高齢化するとは想像を絶するが、それが現実だから仕方がないただ、この現象は日本が突出しているというから困ったことである。これでは若者が高齢者から影響を受ける度合いも強まるばかりで、それが現代若者が一般的に元気がなく年寄染みていると言われる所以かも知れない。しかし、もし若者がお年寄りの影響を受けるなら、もう少しプラスあって良いのではないだろうか。残念ながら今どき高齢者のプラス面はあまり若者に受け入れられていないようだ。

 さて、今夕テレビ東京の「たけし古代エジプト‘新・世界七不思議’」という番組で、エジプトのギザのピラミッドとメキシコのチチェン・イッツァ他のピラミッドについて比較紹介していたが、これまで前者は国王の墓、後者は太陽神を崇める施設と理解していた。実際現地でもそのような説明を受けたが、今日の番組ではどちらも王墓ではないと解説していた。つまりギザのピラミッドが王墓ではないという事実は、私には晴天に霹靂である。半世紀前に階段を昇って内部に入った時、空間の端に安置されていたお棺を指して、ガイドはそこにクフ王の遺体が安置されていたと説明していた。ところが今日ギザのピラミッドもチチェン・イッツァと同じように太陽神に敬意を払う施設だということが、テレビ番組で公表されたのだ。エジプト考古学の権威・吉村作治氏がこれにお墨付きを与えるように、クフ王の墓はピラミッドの西側にあることを2年前ご自分が発見したと話していた。しかし、これほど重要な史実が一般にはあまり伝えられていないように思う。これについて国際的な歴史学会などでも何のコメントも発表していないと思う。一体真実はどちらだと問いたい。

2018年12月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4247.2018年12月29日(土) 長く交流していたブラジルの友人を想う。

 年末になるといつもながらテレビで普通のニュース番組が少ないような気がする。賑やかなエンタメ番組が多く、それもこの時期特有だと思うからある程度やむを得ないが、外国ばかりでなく日本を取り巻く重大ニュースもたくさんあるのにもう少し報道機関としての使命を理解して欲しいものだと思う。

 いま日本で最も注目されている外交問題は、韓国海軍艇が日本の経済水域内で航空自衛隊P1哨戒機に向けて特殊なレーザー光線を照射したことであり、まかり間違えれば大きな事故に繋がりかねないし、軍事衝突の危険もはらむ恐れがある。問題をややこしくしているのは、韓国国防省が照射を最初から否定していることであり、防衛省は記録した証拠があると昨日テレビでその現場動画を公開した。しかし、韓国側は未だにこの事実を認めず、北朝鮮の漁船を追跡していたとか、自衛隊機の警告は雑音で聞き取れなかったとか、日本の主張を頑として否定している。日韓両国の間には、近年従軍慰安婦問題の蒸し返し、戦時中の徴用工賠償、そしてこの海軍艇照射問題が持ち上がり外交関係も穏やかではない。この他に国内には株価低迷もある。海外でもアメリカのメキシコ国境閉鎖問題、イギリスのEC離脱、米軍のシリアからの撤退、フランスの反マクロン・デモなど目白押しである。

 身近なところでは、昨日辺りから寒波襲来により各地とも積雪に悩まされている。交通機関も、特に航空機に欠航が増えているが、年末恒例の海外へ出かける旅行客は、今日だけで8万人というから景気が良いのか悪いのか分からない。

 少ないニュースの中でちょっと気になったのは、カイロ郊外で観光バスが道路に仕掛けられた爆弾爆破によって死者4名が出た事件で、ふっとブラジルの親しい友人を想い出した。観光客らは、ピラミッド脇で毎夜行われる光と音の素晴らしいイベント・ショー「SOUND & LIGHT」を鑑賞に向かう途次だった。実は、半世紀近く昔このオプショナル・ツアーに参加して堪能したが、その時知り合ったのがブラジルから来ていたアーリンド・フルタードさんというお医者さんだった。それ以来アミーゴが来日した際には、富士山、箱根、日光、我が家へ案内し、逆にブラジルに行った時は彼の自宅を訪ねたり、リオ市内も案内してくれた。半世紀近くに亘って文通を続けていたが、昨年からX’mas card送付を断腸の思いで取り止めた。あれほどまめだった彼からこの数年手紙が送られて来なくなったからである。音信不通状態になってしまったのである。彼はひとり暮らしでもある。偶々2年前にブラジルへ出かけた友人に彼のマンションを訪ねてもらったところ、体調が悪そうでインターフォンで話しただけで会えなかったと言っていた。年齢的にも90歳近くで、勝手な想像ではあるが、すでに亡くなられたのではないかと悲しい判断をせざるを得なかった。

 これも少ないニュースの中から「SOUND & LIGHT」に想いが至り、偶々辿り着いた外国人友人の消息である。寂しい気がしている。それにしても今日はいつもよりニュース番組を観ることはなかったが、嫌な事件がなければ好いと思う。

2018年12月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4246.2018年12月28日(金) 手紙を書こうという気持ち

 今朝の「天声人語」にはちょっと驚いた。このところ年々手紙やはがきを書く人が少なくなり、それは正月恒例年賀状にして然りである。「天声人語」氏は小学生の例を挙げて嘆いている。親や周囲が葉書の書き方を教えないから、葉書の受取人、差出人の住所、名前をどこに書いたら好いのか分からない。郵便番号欄に電話番号を書いたり、出席番号を書く子がいるという。葉書代がいくらか、また全国同一料金であることも知らない子が多いらしい。その犯人像として、やはりイの一番にスマホがやり玉に挙がる。意外に感じたのは、子どもたちが手紙を書かなくなった原因に、相手の住所が分からないということがある。これも不思議である。これは個人情報保護法のせいで、クラス名簿を作ることが難しくなって住所を知ることが難しくなったからだという。それより手軽にメルアドを聞いてスマホを容易に使うことがあるといことである。

 時代が変われば文化も変わるということは分かるが、それにしても作文、手紙を書こうという気持ちが一番大事だと思うし、それを周囲の親や先生が手を貸してあげていない現実が問われるべきであろう。

 元旦に母校の湘南ラグビー祭で1、2年生部員に拙著「新・現代海外武者修行のすすめ」を贈り、2つばかりアドバイスすることを考えている。そのひとつが、文章を書く習慣をつけることであり、そのためには毎日習慣的に日記を書くことと手紙を書くクセをつけることである。もうひとつは、拙著名の通り若い時にひとりで海外へ出かけることである。果たして彼らがどういうリアクションをして、心に留めてもらえるかは分からないが、いずれも若者にとっては最も大事なことだと確信している。

 それにしても文章を書かなくなったというのは、ペンクラブ内でも一般的にも感じることである。コツコツ仕上げることや地道に作業を行うことを避けて、簡単に手をかけずに事を進めようとする時代の風潮だろうか。

 手紙についていえば、先日まとめて投函した年賀はがきのうち1通が戻ってきた。「あて所に尋ねあたりません」ということだが、数年前にも同じことがあった。転居先の連絡することもなく引越しと同時に姿を隠してしまうような感じでちょっと寂しい気がしている。年賀状というのは、気持ちが通い合ってお互いを慮って現状を1年に1度確認するということが、大きな目的だと思うが、そういうことも面倒だと思うようになったのだろう。寂しいことである。

 さて、ほとんどの会社が今日御用納めのようだが、東京証券取引場も今年の取引を終えて大納会となった。第2次安倍政権は今年7年目に入ったところだが、過去6年は毎年日経平均株価は対前年で上昇していたが、今年は対前年2,750円(-12%)の大幅ダウンの20,014円で終わった。10月には、実に26年11カ月ぶりに24,270円まで上昇したが、年末が近づくにつれ下落する一方で、さしも強気だったアベノミクスも終焉に近づいている前兆ではないだろうか。

2018年12月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com