4296.2019年2月16日(土) 安倍首相の非常識、トランプ大統領をノーベル平和賞候補に

 アメリカのトランプ大統領が「国家非常事態」を宣言した。アメリカが非常事態とは何事か、本当か。そしてそれはどんな非常事態か。2016年の大統領選以来これまで散々話し尽くされて来たように、アメリカとメキシコの国境に壁を作り不法侵入者からアメリカを守るという理由で強引にそのための費用を予算化しようということが試みられてきた。だが、議会で予算化の承認を得られない。トランプ氏はアメリカが麻薬やギャングの侵略を受けているとか、違法薬物や人身売買が流れ込んでいるのに国境に遮蔽物もなく防げないようではアメリカを再び偉大な国家にすることは難しいと騒いで、強引に大統領権限により国防総省予算の内約8,800億円を壁建設費用として捻出すると公表した。当然民主党は反対する。民主党のペロシ下院議長とシューマー上院院内総務は、「存在しない危機を理由に法的根拠もなく非常事態宣言を行うことは、著しく憲法に違反している」と共同声明で指摘した。現職大統領が議会のトップから憲法違反と指摘されること自体異常である。更に両氏は、軍と国の安全のために緊急に必要な防衛予算を盗用することはアメリカの安全を損ねるとまで非難している。国内の市民団体からは抗議の声が上がり、各地の市民団体が地裁に提訴する動きがある。カリフォルニア州とニューヨーク州知事は、法廷で争うと述べているが、トランプ大統領はどこ吹く風という感じで、我々は最後には最高裁で勝つと強気一辺倒である。この行方はどうなるのか。

 トランプ大統領の無軌道のような言動については、かねてより国内外から批判が高まっているが、何を血迷っているのかトランプ大統領を高く評価している変わり者がわが日本にもいるのだ。それが世襲政治家・総理大臣安倍晋三だというのからその世間知らずぶりには呆れるばかりである。

 その安倍首相のトランプ贔屓というのが、何と首相がトランプ大統領をノーベル平和賞候補として推薦したということなのである。このフェイク・ニューのような話には開いた口がふさがらない。首相はトランプ氏に送った書簡の中で日本を代表してトランプ氏をノーベル平和賞に推薦したと書いていて、お調子者のトランプ氏は真に受けて喜んでいるようだ。しかし、誰が考えてもトランプ氏が平和賞にふさわしいとはとても思えず、トランプ大統領はもとより安倍首相の鈍感ぶりと非常識には二の句が出ない。アメリカの良識派の人たちからも呆れられるだろう。書簡では日本を代表してトランプ氏をノーベル賞候補者に推すということだが、我々普通の日本人はこんな馬鹿げたことはまったく考えていない。総理大臣の職権で身勝手にトランプ氏を忖度する、このような人物を総理大臣に選んでしまった我々日本人も謙虚に反省しなければならないと思う。

 極めて不愉快なニュースである。

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4295.2019年2月15日(金) 日本ペンクラブ例会に出席

 昨日日本ペンクラブ財務委員としていつも通り入出金伝票のチェック作業をしたところだが、今日は理事会に続き、例会があり慌ただしい1日だった。神保町の出版クラブビルで行われたが、新しいビルで随分大きく立派な建物だった。これまでは近くの如水会館で行われていたが、今回初めて出版クラブで開催となった。今後の予定としては、出版クラブと従来通り如水会館、そして総会には以前のように改装なった東京会館で開催することも考えている。財務委員の立場から言えば、やはり会場費が気になるところである。

 理事会も以前に比べて徐々に活発になってきたように思う。ただ、難しい問題もあり昨今話題になっている緊急事態条項について、ペンクラブとして何らかの会長声明を出すべきではないかとの提案がありほとんどの理事は‘YESだったが、その時期をどうするかという点で全理事の合意を得られなかった。東日本大震災が発生して8年になる3月11日をメドに声明文を発信すべきだと主張される理事が多く私も同意したが、反対というか、慎重な理事もいて先送りされ3月の理事会で結論を出すことになった。

 理事会は長引いたが、例会・懇親会はいつも通り和気藹々だった。今日はヴァイオリニストの佐藤久成氏が3曲ばかり演奏された。芸大出の有望若手のようで近くで聞いていてほれぼれするような気分になった。多くの会員と話したが、昨年12月に会員になった市川学園中のクラスメート近藤聰さんから、彼の海外との接触、初めての海外旅行について伺ったが、私より以前に海外へ出かけていたとは意外だった。

 今日はかなり冷え込み、羽田空港は雪が降っていたようだ。寒さが続いているが、明日は大分暖かいとの予報である。このところやや多忙で気持ちがやや落ち着かなかった。今日ー応区切りがついたので、明日から久しぶりに現在取り掛かっている「80歳武者修行爺ヤの言い分」(仮題)に気楽に取り組むつもりだ。

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4294.2019年2月14日(木) バレンタイン・デイに沖縄県民投票告示

 今日恋人にチョコレートを贈って愛を告白する日と言われるバレンタイン・デイに、不似合いにも来る24日に行われる沖縄の県民投票が告示された。はじめは「賛成」「反対」の2択だったが、6つの自治体が県民投票を行わないと言ったことから、「どちらでもない」を加えて3択となった。これにより6つの自治体も県民投票に同意実施することになった。結果に法的拘束力はないが、具体的に県民の生の声が分かる。

 厄介なのは、普天間から辺野古へ米軍基地を移設する計画が問われているのだが、仮に「反対」多数なら名護市辺野古移設がダメで宜野湾市普天間基地はそのまま残ることになり、一方「賛成」多数なら辺野古移設ということになる。しかし、これでは根本的な解決にはならない。沖縄から米軍基地を撤去することが最終的な願いであり、目標である。また、本土でいくら騒いでも沖縄県民の気持ちが理解出来るわけではない。米軍基地撤去が最終的な目標であるが、当分の間それは極めて難しい。すべての沖縄米軍基地を県外へと無責任にも口約束した鳩山由紀夫元首相の責任は今更ながら重いと思う。

 県民投票の結果、有権者の1/4以上の票を得られた場合、知事は安倍首相とトランプ大統領に通知することになっている。ただ、結果がどうなろうと政府が進める辺野古移設計画は中止されることはないだろうと悲観的にならざるを得ない。この問題は国の防衛上国を揺るがしかねない問題になりかねないが、現状は沖縄という土地に限られた問題となっている。本土の人たちがこの沖縄基地問題にはあまり関心がないからである。沖縄県民にとっては気の毒な話である。実際今夕の朝日「素粒子」欄に、「辺野古埋め立て 政府の強権を、本土の無関心が支えている。本土も問われている」とある。我々本土の人間としては、どうすれば良いのだろうか。

 さて、昭和17年の今日、2月14日開戦間もない日本軍はマレー半島を南下してジョホール・バールを越えブキテマに至り、山下奉文中将とパーシヴァル将軍の会談の末にシンガポールを占領した。俗にいう「シンガポール陥落」である。長続きしなかったが、日本が勝ち戦をつづけていた時である。ところが、この日時が現地日本陸軍に所属していた元兵士の方から、正確には14日でなく、15日だと聞いた。戦史を読むとすべて15日になっている。偶々末弟の誕生日は17年2月14日で名前をシンガポールに因んで名づけられた。本人はどう思っているか分からないが、敗戦を味わった日本が唯一太平洋戦史上記念すべき1日と言えのかも知れない。

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4293.2019年2月13日(水) 平成30年確定申告書を提出

 このところ連日取り掛かっていた確定申告の資料が整ったので、例年通り税務署提出用確定申告書を作成してもらうべくいくつもの資料を抱えて玉川青色申告会へ出かけた。10時40分ごろに事務所を訪れたが、すでに午前の相談窓口はいっぱいになって午後2時半に再び来て欲しいという話だった。こんなことは初めてである。昨年は午後1時に来るように言われた。いずれにしても以前に比べて随分相談に訪れる人が増えたということである。時間を費やすために近くの玉川高島屋へ行き店内の紀伊国屋書店で本を買い、ロビーで読んだり、昼食で時間をつぶしていた。

 結局予定時間より早めに青色申告会へ戻ったが、まだ混んでいて大分待ち人がいた。それでも3時15分ごろお声がかかった。約3週間かけて資料を作ったので、担当者は持参した科目別・月別貸借数表を基に確定申告書をPCで難なく作成してくれた。

 訪問者は年配の女性が多い。一見中小企業風の人である。特に厚化粧の女性が多いので、多分飲食業経営者ではないかと思う。それだけにあまり時間がなくて事前に資料なんて作成していないようで、それぞれ相談にかなり時間を取られていた。担当者も大変だなぁと同情したくなる。

 その後隣の玉川税務署に出来上がった確定申告書を提出して今日一日費やした作業は何とか終わった。毎年のことであるが、やはり資料作成に時間がかかり過ぎるのが厄介である。もう少し簡潔に出来る方策はあると思うが、そのためにまた費やす時間がもったいない気がする。今後どうするか税理士さんに相談してみようと思う。

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4292.2019年2月12日(火) びっくりニュース、水泳の池江選手とテニスの大坂選手

 今日スポーツ界でびっくりさせられるニュースが2つもあった。そのひとつは、女子水泳の期待の星・池江璃花子選手が白血病に侵されていることを自身のツィッターで告白したことである。これを受けて日本水泳連盟が早速記者会見を開いた。これほど素早く会見を行うのは、池江選手がいかに期待されているかを言い表している。リオ・オリンピックにも出場し、100mバタフライで5位入賞を果たした。昨年ジャカルタで開催されたアジア大会では6種目に出場し、すべての種目で金メダルを獲得して大会最優秀選手にも選出された。5種目に日本記録を持っていて2020年東京オリンピックでは最もメダルを期待される高校3年生選手である。

 その池江選手がしばらく入院して療養に当たるようだが、病が病だけに元の身体に戻ったとしても、スポーツ選手として世界レベルの記録を目指すのは難しくなるのではないかと彼女に同情せざるを得ない。難病になったのならこればかりはやむを得ないので、一日も早く彼女が健康を取り戻すことを願い、その後に例え世界レベルにまで行かなくても思い切り泳ぐことが出来ることを願うばかりである。

 もうひとつのびっくりニュースは、先ほどテニス全豪選手権女子シングルスで優勝し、世界ランク1位に上り詰めた大坂なおみ選手が、サーシャ・バインコーチとの契約を解除することを発表したことである。一昨年サーシャ・コーチが大坂のコーチに就任してから彼女の成績はぐんぐん上がった。昨年全米選手権で優勝し、続く全豪選手権でも優勝した陰にはサーシャ・コーチの存在が欠かせない。試合中捨て鉢な気持ちになりそうな大坂を諭すようにゆっくりアドバイスしている光景は何度か見たが、あれほど冷静で説得力のあるコーチは滅多にいないと思う。それはテニス界でも高く評価され、昨年度の年間最優秀コーチとして表彰されたほどである。

 そんな素晴らしいコーチに対してなぜ大坂選手は縁を切るような行動に出たのだろうか。大人であるコーチに比べれば、大坂は若く少々子どもっぽい。これから世界に伍して活躍しなければならないのに、最も頼りに出来るコーチと別れて茨の道を歩いて行こうというのだろうか。もう少し話し合いを持ってから袂を分かっても遅くはなかったと思うが、後の祭りだろうか。

 ともかく今日は2つのニュースにマスコミも振り回されているようだ。

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4291.2019年2月11日(月) 日本もイランも建国記念日

 今日は建国記念日であるが、かつては紀元節と呼ばれていた。昭和20年国民学校初等科1年生時の夏休みに太平洋戦争は終わった。翌年の今日日本は敗戦国とはなったが、学校で紀元節の式典が行われ、紀元節の歌を唄ったことをよく覚えている。

 ♪雲に聳える高千穂の 高根おろしに草も木も なびきふしけん大御世を 仰ぐ今日こそ楽しけれ♪

 出だしと最後の方の歌詞はよく覚えているが、あとはあまり記憶にない。ただ、あの時の式典では子どもなりに随分緊張させられ厳かな空気があったように覚えている。今や小学校ではあのような厳かな式典は行われていないのではないだろうか。

 さて、日本が建国記念日を祝っている今日、イランでも40年前に新生イラン・イスラム共和国が誕生した。親米派のパーレヴィ国王が国王の座を追放され、国外へ脱出した後、入れ替わりにパリへ亡命していたイスラム教シーア派最高指導者ホメイニ師が帰国し、1979年2月11日政権を掌握しイラン革命が成った。1967年パーレヴィ国王が栄耀栄華を誇っていた当時のイランを訪れた時、テヘラン空港はパーレヴィ空港と呼ばれ、空港内には国王の大きな肖像画があちこちに掲げられていた。また、紙幣はすべて軍服姿の国王の肖像画で、イラン国内はパーレヴィ国王一色に包まれていた。その4年後の71年10月には、ペルシャ帝国建国2500年祭が由緒ある史跡ペルセポリスで行われ、世界中にその華やかな式典模様が伝えられた。その当時テレビ画面を観ていて、改めてパーレヴィ国王のペルシャ帝国への強い思い込みに感銘を受け、懐かしく思っていたものである。それがその8年後には、権勢を誇っていたパーレヴィ国王がよもや失脚するとは思いも寄らず、その当時豪華な車に乗ってにこやかに手を振る誇らしげな国王の姿が勇ましく見えたものである。

 奢れるものは久しからず、アメリカべったりだったパーレヴィ国王治世下のイランは、皮肉にも今では反米デモの先頭に立ち、アラブの沿岸諸国とも対立している有様である。

 わが国の誕生を祝う建国記念日が、思い入れの強いイランの建国記念日であったとは寡聞にして知らなかった。その後イランに再び出かけてペルシャ帝国の史都ペルセポリスも訪れたが、あの時地方都市で楽しい思い出をいっぱいもらった。他方で、今日のイランは、核開発を進めたり、シリアに軍事支援を続けるとか、ホルムズ海峡を艦艇で警戒して戦争と一触即発の状態である。イスラム教内部の宗派対立があるとはいえ、優しく親切なイランの人々がどうしてこういう危険な状態に自らを追い込むようになったのだろうか。残念で仕方がない。

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4290.2019年2月10日(日) 韓国国会議長の言語道断な発言

 今朝も外はうっすらと雪化粧だった。暑い国から来ている外国人旅行者が無邪気に戯れている姿が微笑ましい。幸い湿りっ気があって庭の樹木が生き返ったようだ。しばらくすれば梅の花が咲き、昨年はやって来なかった鴬が訪れるかも知れない。雪国では大変だと思うが、普段雪が降らない地方では反って落ち着いたムードになっているとも言える。

 さて、この静かな雰囲気を破る言語道断な発言を韓国の立法のトップが唐突に行ったのである。韓国国会議長の文喜相氏がブルームバーグ通信社のインタビューに応えた話の中身は、日本に対してあまりにも失礼であろう。彼は、従軍慰安婦問題は天皇が慰安婦に直接謝罪すれば解決すると軽々に述べたのである。一国の国会議長という自らの立場も弁えない失礼極まる言葉を、アメリカの通信社に軽薄に語ったというのだから、非常識も極まれりである。

 韓国は日本と協定を締結しても時が経てば、それを無視することをこれまで平気でやって来た。時間が経てば当初の主旨とは異なると言ったり、締結に携わった人物はそういう解釈で締結したのではないと言ったり、関係者は今はいないと言ったり、協定を締結しても時間が経てばそれをないがしろにする国民性である。それは慰安婦問題同様に徴用工問題にしてもしかりで、1965年結ばれた日韓請求権協定や、2015年締結した日韓基本条約で不可逆的解決がなされたにも拘わらず、約束を守らずに都合よく持論を主張するお国柄である。慰安婦や徴用工の問題はすでに日本が多額の賠償金を支払い解決済みの筈である。それをあれは筋が違うとか、そういう趣旨ではなかったとか、あらゆる手練手管で言いがかりをつけるのだ。今や日韓両国が穏やかならぬ感情に捉われているのは、日本がいくら誠実に話しても解決済みの問題を再び持ち出して新たな難題を持ちかけてくるからである。韓国という国を今ではまったく信用出来なくなった。これからは日韓2国間交渉、或いは協定は第三国に加わってもらい3国間協約を締結するしか手段がないように思う。

 仮に今回国会議長の言葉通り天皇が謝罪しても、何年後かには、まだ問題は解決していないと言う出すことは明白である。韓国には「解決」「誠実」「約束」「遵守」「履行」という言葉がない。韓国の言うことを今では日本人全体が不信感を以て受け止めている。北朝鮮の日本人拉致に対する姿勢を見ても、同じ朝鮮人として韓国の対日感とほぼ同じものだと言えるような気がする。自分たちはいくらアコギなことをやっても一方的に「解決」済という。韓国とは隣国同士でもあり、仲良くしたいが、あまりにも傲慢で常識を無視する不誠実な対応には、残念だが、しばらく深い付き合いを避けるより仕方がないのではないかとさえ思っている。

 韓国には3度ばかり訪れて親しくなった人もいる。シンポジウムに参加しパネリストを務めた時には、個人的に随分懇切にお世話になった。とても親切で良い印象を持った。だが、現実には日韓関係は悪化する一方である。いつになったら日韓友好が本物になるのだろうか。大変残念に思っている。

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4289.2019年2月9日(土) 北海道で観測史上最低の気温

 今朝起きたら庭にはうっすらと雪がかかっていた。関東地方の南方洋上を低気圧が通過している影響だそうだ。都内23区では5cmの積雪だった。昨晩から今朝にかけて積雪があると天気予報が伝えていたが、確かに冷え込んで雪が降ってもおかしくない陽気である。今日も時々雪がちらついていた。全国的にもかなり冷え込んで予報では明日にかけてまた雪が降るという。北海道では観測史上最も強い寒気が入って各地とも厳しい寒さで積雪も多く、道内でも最も寒いと言われる陸別町では今冬全国で最低気温の零下31.8℃を記録し、陸別町を含めて4地点で最低気温が零下30℃を下回った。

 さて、今日は呆気にとられた外電が2つあった。ひとつは、タイのタクシン元首相派のタイ国家維持党が、ウボンラット王女を次期首相候補として届け出たことである。王女はプミポン前国王と美貌のシリキット王妃の娘で、ワチラロンコン現国王の姉に当たる。アメリカ人と結婚して話題となり一時王室を離れたが、その後離婚して現在は王室の待遇を受けている。AKB48のヒット曲をタイ語で唄って話題になったり、王室の固い印象とはかけ離れた明るいイメージのある解放的な王女であるが、これに対して現国王が中立であるべき王室としては、王女が首相候補として立つのは不適切と表明した。今ひとつ力不足のタクシン派としては、起死回生の一手だったようだが、国王から反対されては選挙を続けられまい。夜になって王女が立候補を取り下げたとのニュースが伝わって来た。

 もうひとつどうかと思ったのは、米朝首脳会談の開催場所が当初話題になっていたダナンではなく、首都ハノイに決まったが、その決め方と公表の仕方である。その決定をホワイトハウス・スポークスマンが公表するのではなく、トランプ大統領自身が個人的にツィッターで発信したことである。大統領自身はツィッターをどう捉えているのか分からないが、少々軽薄な気がしている。世界中から注目を集めている情報を国の公的機関から発するのではなく、大統領の私的(公的?)なツィッターから飛び出てくるというのは、閣内で十分な根回しも出来ていないのではないか。アメリカ人にとってダナンはベトナム戦争中に上陸を行ったエポックメーキングな湾岸都市であり、幾分拘りもあったのではないだろうか。しかし、金正恩委員長にとっては北朝鮮の外交機関のないダナンより、自国の大使館がある首都ハノイの方が何かと便利だったのではないだろうか。いつも強気のトランプ氏が、「ロケットマン」に譲歩したのだろう。国内経済が苦境に追い詰められている北朝鮮にとっては、経済制裁解除を強く望んでおり、金委員長にとっても重要な首脳会談である。

 これだけ注目されている会談が、気まぐれのような形で公表されるようだが、トランプ大統領としてはそれで佳しとしているのだろうか。

2019年2月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4288.2019年2月8日(金) 昨今の残酷な児童虐待の実態

 このところ連日児童虐待に関する悲惨なニュースがメディアで報道されている。事件は1月24日に10歳の小学4年生の女児が父親から虐待を受けて亡くなったことから、学校、及び教育委員会の子どもの気持ちを考えない対応、そして児童相談所の杜撰な扱いが問題視されている。それにしてもこれまでの児童虐待とは、若干問題の捉え方が異なり、死亡した女児をどうして救うことが出来なかったのか、専門家も交えて意見が交換されている。一連の報道をよくよく考えてみるに、あまりにも女児に対する接し方の中にか弱い女児への心の通った対応という点に関係者全員が問われるべき問題点があると思う。今朝の朝日でも一面トップと社会面でも大きく扱われ、異常な事件だということがよく分かる。

 幼い子どもを保護すべき父親が暴力を振るい、それを承知していた母親が救いの手を差し伸べなかったことが悲劇をもたらした大きな原因である。すでに両親ともに逮捕されている。女児が父親からの暴力に耐えられず、学校に訴えたにも拘わらず学校は彼女を助けられず死亡させられた。彼女が学校に訴えた手紙の最後部には「~先生、どうにかなりませんか」と4年生にしては、しっかりと自分の置かれた辛い環境と先生へ本当に助けて欲しいとの懇願が表れている。それは無駄だったということになるのだろうか。学校は助けてあげようとの気持ちが空回りして、その手紙を父親に見せてしまった。児童相談所の対応も拙かった。

 野田市、千葉県だけの問題ではなく、全国的に注視される虐待対応問題となってしまった。厚生労働省も乗り出し、昨日は安倍首相も2度とこのような事件を起こさないよう関係個所へ通達を出すようなことを公表した。

 今回の事件が異常なのは、暴力を振るった父親はとても許されるものではないが、傍にいた母親が子どもに対して何の力にもなってあげられなかったことが、このような悲惨な結果を招いた。

 かつてはあまり騒がれなかった児童虐待が、メディアが発展したせいもあり公に知られるようになった。背筋の寒い思いがする。昨年1年間に虐待の疑いがあるとして警察が児童相談所に通告した子どもの人数は8万人、対前年22.4%増となり過去最多となった。これは刑法犯が前年より10.7%、16年連続で減少している中であまりにも過剰である。これは厚生労働省と文部科学省だけの問題ではなく、国を挙げて取り組むべき課題であると思う。

 偶々国連子どもの権利委員会は、昨日日本に対して体罰の全面的禁止の法制化について勧告した。内容的にも日本では学校で体罰が禁止されていても親が子どもをしつける時に許容されている現状があると指摘した。いつになったらすっきりした解決案が作成されるのだろうか。

2019年2月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4287.2019年2月7日(木) マリア・カラスの映画を鑑賞

 昨日妻から映画「私は、マリア・カラス」を観に行きたいが一緒に行かないかと誘われ、マリア・カラスのソプラノを是非聞いてみたい気持ちもあったので、午後日比谷シャンテ・シアターへ出かけた。一昨年フランスの映画会社が制作したもので、日本では昨年12月に公開されたものである。ドラマ風のストーリー性のある映画かと思っていたら、デビュー以来名声を博してから亡くなるまでのオペラ歌手人生を時系列的に追って彼女の私生活と、周囲で起きた諸々の出来事を彼女へのインタビューを交えながら描いたドキュメンタリーである。

 映画の中で「トスカ」「椿姫」「カルメン」等々名曲が披露される中で彼女のソプラノを聴いていると、声の質や、歌唱力において20世紀の歌姫、最高のオペラ歌手と言われたのもムベなるかなと頷ける。ギリシャ人で世界の海運王と呼ばれたアリストテレス・オナシスと愛人関係にありながら、オナシスが彼女に無断でジャクリーン・ケネディと結婚して世界を騒がせた。その裏話が面白い。オナシスは息子や娘がおりながら浮名を流してジャクリーンと結ばれたが、カラスとは9年間も付き合いながらジャクリーンとの結婚については一言も話すことなく、彼女は大きなショックを受ける。意外だったのは、その後オナシスとカラスは縒りをもどすが、オナシスとジャクリーンの結婚生活はどうなったのか。別れたのかと思いきや、ジャクリーンの経歴を見るとオナシス夫人とある。

 3人とも金も名声も得て自由で思い通りの生活を送っていたと想像される。まるで別世界の話でもある。ただ、映画自体はカラスの歌声をじっくり聞かせてくれた。楽しいひとときであった。

 それにしても持病もあっただろうが、贅沢三昧な日常生活を送っていたのだろうと想像させるのは、3人それぞれにあまり長命ではなかったことである。カラス53歳、オナシス69歳、ジャクリーン64歳で天に召された。

 さて、今日は「北方領土の日」であるが、テレビではそれぞれニュース番組で国土返還の熱気がトーンダウンした様子を伝えていた。では、新聞はどうか。残念ながら朝日は今日の朝刊、夕刊ともこの件については1行も触れていない。これまでロシアが何と言おうと不法占拠されたとする日本の立場を堂々主張していたが、最近では完全にロシアペースになり主張が弱くなっている。安倍政権の対ロ交渉が段々後ろ向きになっている。それは現場での元島民の姿勢にも表れている。例えば、北方領土返還全国大会のスローガンとシュプレヒコールが、「北方4島を返せ」から「日ロ平和条約を締結しよう」に代わっている。この様子では、盗人国ロシアに無法に奪われた北方4島は永久に日本に帰ってこないのではないだろうか。

2019年2月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com