6201.2024年8月4日(日) 今世界を騒がせている3つの話題

 最近特に世界の注目を集めているニュースに、イスラエルによるハニヤ「ハマス」最高幹部の暗殺、ウクライナ戦争、そしてアメリカ大統領選の行方がある。中でも最も世界を驚かせ、アラブ諸国を憤慨させているのは、ハニヤ氏の殺害である。イランの新大統領宣誓式に出席のため、テヘラン滞在中にミサイル、または時限爆弾装置により殺害された。イランとしては賓客を殺害されるという不名誉な事件であり、明らかにイスラエルによるハマス、その他のイスラム組織、そしてイランへの事前攻撃と捉え、イランの指導者ハメネイ師は、直ちにイスラエルへの報復を辞さないと公言し、「ハマス」指導者カレード・カッドミ氏は、「戦争がレバノン、シリア、イラク、イエ―メンで起きている。イスラエルに対してイランも戦争状態に入った」と述べた。今のままだと、イスラエルを取り巻く報復合戦はこのまま当分収束しそうもない。

 流石にグテーレス国連事務総長も声明で「ガザ地区での停戦や、人質の解放などに向けた努力が必要な今、目の当たりにした攻撃で危険は増している」と事態の悪化を懸念した。その一方で、イスラエルの支援国アメリカは、「事態の激化が避けられないとは考えていない。差し迫っているという兆候もないが、注意深く見ている」とあまり深刻には受け止めていないようだ。そのうえ昨日オースティン国防長官は、中東地域に弾道ミサイルの防衛能力を備えた駆逐艦と巡洋艦の派遣を命じたと発表した。アメリカはあくまでイスラエルを支援しようとまた行動を起こしたのだ。イスラエルは、アメリカの支援を背にあくまでもイランをはじめとする中東諸国と正面から戦争をしようというのだろうか。

 それにしてもどうしてイスラエルはこれほど好戦的なのだろうか。レバノンに拠点を置くイスラム教シーア派組織ヒズボラ、イエーメンの親イラン武装組織フーシ派も黙ってはいないだろう。

 一方、ウクライナでは、長引く戦争に多くの犠牲者を生んでいる。父や夫が戦争に招集され、一向に帰ってくる希望がなく、初めて残された家族や遺族が戦争の終結を求めたデモを行った。これまでウクライナではこのような反戦的な行動が行われたことはなかった。危険な戦争が当てもなく続けられて、軍隊に招集された家族が帰る希望もなく、国民も疲れ果ててしまったのだ。これは伝えられてはいないが、ロシア国内とて同じだろう。どうしていつまでも戦争を止めることが出来ないのだろうか。

 また、最近アメリカ大統領選で民主党候補者として活動し続けているハリス副大統領への支持が高まっているが、民主党全議員の過半数の票を獲得し、民主党の候補者になることが確認出来たと民主党全国委員会のハリソン委員長が明らかにして、正式に民主党候補者に指名されることが確定した。もしハリス副大統領が大統領に選出されれば、初めての黒人女性、またアジア系の大統領となる。ハリス氏への支持はじわじわと増え続け、今ではトランプ氏と相半ばしている。我々外部の人間としても、人間的に欠点だらけで人間性を信用出来ず、他人を中傷ばかりするトランプ氏などに次のアメリカ大統領になって欲しくない。ハリス氏がこのまま支持を伸ばし、11月5日の選挙でトランプ氏を撃破してくれることを強く望んでいる。

2024年8月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6200.2024年8月3日(土) 円安から円高へ、株高から株安へ

 昨日の株価の暴落には驚いた。歴代2番目の下落幅である前日比2,216円は、市場のみならず、一般投資家に大きなショックを与えている。昨年10月には、日経平均株価は3万円を僅かに超えた程度だったが、それが先月11日には42,224円にまで値上がりしていた。その天国からあっという間に地獄へ突き落され、昨日の終値は35,909円にまで下がって、この1か月足らずの間に6千円以上も値下がりしてしまった。

 株の下落は、これまで植田・日銀総裁が金融緩和策に拘り、円安がいくら進行しようにも市場を注視すると言うばかりだったが、先月31日に総裁が政策金利を0.25%に引き上げることを発表し、円高が急激に進行したことと相関関係にある。昨年後半から徐々に進んだ円安に日本はエネルギー資源を輸入に頼るせいで、輸出で稼ぐ一面はありながらも国内経済は厳しい対応を迫られていた。円安の原因として挙げられたのは、アメリカの高金利に対して日本の低金利で、円安解決のためには、いつ日本が金利を引き上げるか、アメリカが引き下げるかという論点に焦点が当てられていた。そこへ植田総裁の金利引き上げの談話が敏感に市場に反映し、円高が急速に進んだ。今年1月には141円だったドルが、半年程度で161円にまで上がり続けていたが、一転して円高となり、昨日は1㌦=146円台となった。

 アメリカでも金利を下げるような連邦準備制度理事会(FRB)関係者の含みのある発言もある。問題は、国内で金利を上げることになれば、一般的には、金利が引き上げられ、企業や個人は資金を借り難くなり、経済活動が抑制され景気の過熱が抑えられることになる。家計にとって一番堪えるのが、住宅ローンの変動型金利である。長期の住宅ローンで住宅を購入した人の支払額に金利分が追加上乗せされることになる。これに伴って消費者物価に押し下げの圧力が働き、物価は安くなると言える。

 現実に如何なる影響が表れるかは、しばらく経過を見る必要があるが、いつも物価の動向を注意深く見守っていきたいと語って、一向に具体的な手段を講じなかった鈴木俊一財務相の発言を聞きたいところだが、こういう場面になると表に出て来ない。責任ある立場にいながら一向に責任を果たそうとしない困った御仁である。いずれにせよ鈴木財務相の発言を当てにせず、これからの金利引き上げの影響を注意深く見守っていきたい。

 さて、今日は朝から曇天模様だったが、昼ごろから晴れ間が広がり気象庁と環境省は、熱中症の危険が高まるとして、東北から沖縄にかけて37都府県に「熱中症警戒アラート」を発表している。

 気象庁によれば、今年の7月の平均気温は26.22℃で7月として日本の観測史上最も高かったという。昨年も25.96℃で史上最高だったが、2年続けて観測史上最高ということは、この猛暑が一時的なものではなく、今や地球上のみならず、日本列島にも根付いたものだと考えざるを得ない。これまで127年で日本の気温は1.6℃ほど上がったそうである。このまま行ったら10年後、20年後には危険な暑さを通り越して、「外出は死」の標語も生まれそうな時代になるのではないか。

2024年8月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6199.2024年8月2日(金) 男女共学化反対の本音とこだわり

 静かなる波紋である。今教育界で人格形成から男女共同参画社会構想が進められている一方で、それに反する制度が今も残されている自治体がある。公立高校の男女別学制度である。独自の教育理念のある私立校は別にして、公立校の3年間を在校生が男女どちらかだけにしか認めないということは男女共同の理念に反するとして、近年男女共学化の傾向にある。今から60年前の1964年度は、全国の全公立高校のうち、男女別学の高校は13%もあったが、昨年度には全体の僅か1%にまで減少した。30年前には男女別学の高校が約20校あった福島県などは、県の有識者会議で「男女共同社会が進行するなか、共学化を逐次進めていく必要がある」と答申し、昨年度までにすべて共学化されたという。

 現在全国の公立高校の別学は、42校にまで減ったが、歴史と伝統という名の下に共学に踏み切れない自治体、高校があり、それは関東地方と西日本、九州地方に固まっている。中でも6校も別学がある群馬県と埼玉県が際立っている。

 特に埼玉県では、県立高校137校のうち、男子校が5校、女子校が7校もあり、その別学への拘りは教育委員会や学校側ではなく、保護者やOB・OGらが、多くの人材を育成している別学には素晴らしい校風や伝統があると強く訴え、むしろ共学化は生徒の選択肢を奪うと主張して別学化継続を要望している。過去に度々共学化への要望が県教委などへ寄せられていたが、近年埼玉県で再び大きな問題となっている。その経緯として、一昨年弁護士らで構成する県の第三者機関「埼玉県男女共同参画苦情処理委員会」に、県民から県立の男子校が女子の入学を拒んでいるのは不適切との苦情が寄せられ、同委員会は昨年早期に共学化すべきと県教育委員会に勧告した。02年にも同じような要望が寄せられた経緯がある。埼玉県教育委員会は今月中に報告書を公表するが、どんな結論になるだろうか、強い関心がある。埼玉県には昔名門の旧制高校があった伝統から、今もその郷愁が強いのではないかと推察する。

 因みに男子校の県立浦和高校と深い交流のある我が母校・神奈川県立湘南高校は、戦前は男子校で海軍士官養成学校とも言われたほど多くの卒業生が海軍兵学校へ進学していたが、1950年男女共学制となった。私が入学した1954年は、同学年生401人のうち、女生徒は僅か27人しかいなかったが、今ではむしろ男子より女生徒の方が多いくらい男女共学化が進んだ。埼玉県教育界にもそれぞれ学校、及び地域なりの事情があるとは思うが、長い伝統を誇る浦和高、浦和第一女子高、春日部高、川越女子高など共学化に反対の4校の同窓会長らは、公立校の別学も一つの選択肢として考えられるべきで、女子校の方が女子のリーダーを育てやすいと言う理由で共学に異を唱え、別学の維持を訴えているようだ。

 難しい問題ではあるが、共学反対を唱えている高校には、やや鳥瞰的に見る視点が欠けているように思える。男女共学の方が、長期的に見て教育面でプラスに作用すると思う。埼玉県教育委員会は、今月末までに一応の結論を出すことを求められているが、果たしていかなる決着をつけるだろうか。

2024年8月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6198.2024年8月1日(木) ハリス氏を差別、誹謗中傷するトランプ氏

 昨今の激しい気象の変化に人々の心情は目の回るような気持ちでいると思う。地域によって猛暑と豪雨が襲い、それぞれ大きな被害を与えている。昨夜は、都内23区にも6年ぶりの記録的短時間大雨情報が発表されたが、世田谷区ではそれほど大量の降雨はなかった。そして今日も朝から暑く、テレビでは危険なほどの暑さになると警告している。

 パリ・オリンピックも佳境に入り、日本選手のメダル獲得もあって盛り上がっている。今回の五輪を観て気になった点がある。それは審判の不審な判定とそれを誘うような疑惑的なプレイである。かつてシドニー五輪で柔道の篠原信一選手が明らかな誤審により金ではなく、銀メダルに終わったことがある。今大会も誤審ではないかと思える判定が気になった。他にもバレーボールや、バスケットで首を傾げるような判定がいくつかあった。確認のためにビデオでプレイを再現しているが、これとて視点によって見方は分かれる。それでも選手たちは不満を抑えて判定を受け入れているが、年々この種の微妙な判定は難しくなるばかりである。

 さて、アメリカの大統領選でバイデン大統領に代わってハリス副大統領が民主党の候補者に正式に指名されようとしているが、バイデン氏が大統領選から撤退を表明した時は、ハリス氏にはそれほど強い支持はなかった。それが日を追うごとに支持率が上がり、当初はトランプ氏もハリス氏はバイデン氏より戦いやすいと意にも介さないような口ぶりだった。しかし、ハリス氏がごく当たり前の正統的な論調で持論を訴えたことが、受けて支持率は徐々に上がって行った。トランプ氏の形勢は日に日に悪くなっている。流石にこの流れにトランプ氏も危機感を覚えたのだろうか、真向からハリス氏を批判し始めた。

 そんな時に昨日全米黒人記者協会の年次総会で登壇したトランプ氏は、司会の黒人女性記者の質問を受け、露骨にハリス氏をこき下ろした。ハリス氏は父親がジャマイカ人で、母親がインド系の移民であることを承知のうえで、「彼女が黒人だったことは知らなかった。それが突然黒人になって今では黒人と思われたがっている」とハリス氏の出自を侮蔑的に述べた。流石に共和党内からもハリス氏の人種的背景に疑問を呈したことは賢明ではないと指摘し、今後出自で攻めずに、政策課題で攻撃するべきだと声が強い。それにしても「全米黒人記者協会」などという黒人記者だけの協会があること自体、差別を意識させるが、これもメディアの間にも差別感があるということだろう。

 人種に限らず、多くの偏見と差別感を抱いているトランプ氏が、相手に対して悪口雑言をぶちまけるような差別的な言動を繰り返しているようでは、今後トランプ有利の流れは、逆転するだろう。もうすでにトランプ氏が「もし大統領になったら」との比喩的ワード「もしトラ」が、あまり使用されなくなったという。

 我々部外者の目から見ても、ハリス氏の方が「差別」、「対立」、「分断」などの視点、また人格的に見てもよほどアメリカ大統領に相応しいように思える。大統領選まで残り3か月余りであるが、これからもトランプ氏がハリス氏のアラ探しをして、差別と非難を繰り返すだろう。その一方で、ハリス氏は政策を真面目に訴えるだろう。さあて、どちらがアメリカ人にとってはプラスに働くのだろうか。

2024年8月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6197.2024年7月31日(水) コロナの再流行と全面戦争発展の懸念

 コロナ感染から10日後に通いつけの内科医から一応コロナは解消されたが、当分外出などは控えるよう忠告された。その時咳と痰が出ることをお話して、2種の咳止め服用薬1週間分をいただいた。それから半月が経過したが、今も咳は止まらず少々難儀している。

 実は明日の人間ドック検査の数日前、病院にコロナに感染した経過と現状を伝えて現在服用している薬と現在の症状を話したところ、しばらくして折り返し病院から連絡があり、明日の検査を21日に延期することになった。コロナに感染すると厄介なことになる。止むを得ないので、21日に昨年までの信濃町の慶應病院ではなく、今年は麻布台ヒルズ内へ移転した慶應病院予防医療センターへ検診に行くことになった。昨年のドック検査では、心臓に不整脈が見られるとの診察結果により、その後信濃町慶応病院循環器内科で心電図検査の結果、やはり不整脈があるということから、現在定期的に心電図検査を受けている。今年の検査で新たな症状が見つからないことを願っている。

 さて、ウクライナ戦線も激戦が続き、パレスチナ・ガザ地区に対するイスラエル軍の容赦ない空爆により難民たちが生存の危機に晒されている。後者については、戦闘地域が拡大し、レバノンの首都ベイルートに拠点を置くヒズボラを攻撃の的にしてイスラエル空軍は昨日ベイルートを攻撃し、ヒズボラの幹部を殺害したと発表した。ヒズボラは、イスラエルと全面戦争を厭わないと宣言している。そこへ今日イスラム組織ハマスが、ハニーヤ最高幹部がイランの首都テヘランでイスラエルの攻撃により死亡したと発表した。昨日行われたイラン新大統領の宣誓式に出席するためにイランを訪問した翌日の災難である。これで、イスラエルに抵抗するハマス、ヒズボラ、或いはイラン革命防衛隊との抗争は益々激しさを加え、正面から向かい合う全面戦争に発展しかねない事態も予想される。ここまでくると大国と言われる国々の影響力も頼りにならず、弱いものだと思わざるを得ない。

 こういう生々しく緊張した戦闘地域とは遥かに離れているが、去る28日に行われた中米のベネズエラ大統領選の結果に不正があったと多くの国際機関が問題視している。2013年に発足した反米左派の現大統領マドゥーロ政権のバラマキ政策により、ベネズエラにハイパー・インフレが起き、GDPはピーク時の25%にまで落ち込み、生活苦や治安の悪化などで多くの国民が国外へ避難した。その数は実に770万人と言われている。ここで今回野党統一候補のゴンザレス氏が国民の不満を背景にマドゥーロ大統領に対抗して立候補した。その支持は、投票日が近付くにつれ高まり、事前の世論調査では大統領を25%も上回る支持を得ていた。ところが、昨日開票の結果、選挙管理委員会はマドゥーロ大統領が、51%の得票により勝利したと発表した。これに対して各国から選挙結果の見直しを求める声が上がっている。野党が各地の投票所に派遣した立会人の調査では、70%:30%でゴンザレス氏が上回ったという。

 これまで独裁的な政治手法により思いのままに国家を操ってきた大統領の言動については、ほとんどの国が信頼していない。大統領に近い左派のブラジル政府ですら、正確なデータが開示されるのを待つとして疑念を抱いている。

 国内に暴動が起きてはいない現実ではあるが、国民の気持ちの中は爆発、暴動一歩手前の懸念がある。マドゥーロ大統領も公明正大に選挙結果をありのままに公表し、国際社会へ向かって正直に審判を受けるべきであると思う。

2024年7月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6196.2024年7月30日(火) アメリカへミサイル移転は憲法違反では?

 政府が国会で野党と話し合うこともなく、また国民に説明することもなく、こっそり事を進めることがしばしばある。中でもとりわけ気になったのは、今回メディアで大きく取り上げられることもなく、防衛省が既定方針のように堂々と「PAC3」と称せられる国内配備型迎撃ミサイルを日本からアメリカへ移転する契約を結んだことである。はっきり言えば、迎撃ミサイルを日本がアメリカへ貸与するということであり、また見方を変えれば、日本がアメリカへ武器を輸出するということでもあり、明らかに憲法に違反する行為であると思う。しかも、その移転契約の裏には、アメリカがウクライナへ武器を支援したことによってアメリカの迎撃ミサイルが不足した背景があり、その内実は日本がアメリカを経由して、ウクライナ戦線へ武器を提供するということである。つまり、日本は実質的にはアメリカの名の下に、最戦線のウクライナ軍に武器・兵器を供給することになる。最近ほとんどの国会議員が戦争の実態を知らない世代となり、戦争を身体の臨場感ではなく、机上のゲーム感覚で考えていることが恐ろしい。今では憲法改正などの議論以前にすでに憲法違反を数々冒しているのだ。

 これについて木原防衛大臣は、「我が国の安全保障や、インド太平洋地域の平和と安定に寄与する防衛装備品の移転の推進に今後も取り組む」と語ったが、これを機に更に理由をこじつけてアメリカの言いなりにアメリカ軍が兵器の不足に困っている場合は、兵器類の提供を前向きに行おうとしているのだ。しかも国民に何ら説明することもなく、当然のように実行しようというのである。

 偶々昨日政府は、2025年度基礎的財政収支(プライマリーバランス)の国家、並びに地方を合わせた黒字化試算を初めて発表した。経費を国債に頼らず税収などで賄えるようにするための試算で、25年度は8千億円の黒字を見込んでいるというが、取らぬ狸の皮算用であろう。都合の好い数字を根拠に、前記のように兵器類をアメリカの兵器産業から購入し、それをアメリカの指示に従い指定の地域へ送るのだ。

 問題なのは、このまま放置すると憲法違反の陰で、政府は防衛予算を益々増額し続けて武器弾薬を買い込み、それがアメリカの戦略構想の下で、戦地へ送られることである。

 因みに過去にも都合の好い試算が行われたことがあった。2001年「骨太の方針」として打ち出されて以降、度々黒字化の目標が掲げられた。しかし、黒字化が実現したことは、バブル景気直後の1991年度のたった1度だけである。まったく以て実現性のない試算を発表したものである。それこそ憲法違反の軍事国家への進捗を隠蔽するための安易な発想に他ならない。

 さて、今日も炎暑の中をパリでは、オリンピックが渦中に入りつつある。昨日までに日本は6個の金メダルを獲得し、参加国中で最多獲得国となった。それこそ過去にはあり得なかったことである。戦後初めて参加したヘルシンキ大会では、金メダルはレスリング・バンタム級の石井庄八選手が獲得した1個だけだった。正に昔日の感である。大会前半は日本が得意な競技が集中しているせいもある。今日も比較的新しい種目である女子アスリートと男子スケートボードで金を獲得したうえに、男子フェンシング・エペで加納虹輝選手が日本フェンシング界にとって初の金、男子体操団体がライバル中国に大逆転勝ちを収めて2大会ぶりの優勝を遂げたことは、あっぱれと言うべきであろう。

2024年7月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6195.2024年7月29日(月) 「佐渡の金山」、世界文化遺産に登録

 今日も暑い。今日の最高気温は、栃木県佐野市の41℃、群馬県館林市と静岡県浜松市の40.2℃が灼熱地獄上位3都市だった。これは今年の最高気温であるが、過去に2018年7月23日埼玉県熊谷市と、2020年8月17日静岡県浜松市で41.1℃を記録して、これが国内の史上最高である。あと0.1℃で日本最高気温にたどり着くという。国内各地で熱中症警戒アラートが発表され、熱中症の疑いで都内では多くの人が救急搬送されている状態である。今では炎暑が日本国中を覆っている。そして東北地方の日本海側では、ここ数日暑さの中を豪雨が襲い、救助に向かった警察官がパトカーともども水中に埋没して死亡するという悲しい話もある。

 その一方で、パリではオリンピックが花盛りである。日本ほどの暑さではなく、今日も東京都内は37℃だったが、パリは32℃だったうえに、日本より湿度が低いので、凌ぎ易いのではないだろうか。昨日兄妹で連覇を狙っていた柔道の阿部兄妹の妹が、2回戦で敗れるという思いがけない敗戦に、兄が連覇を果たして妹の屈辱を晴らしたことに称賛の声が上がっている。

 こうした日本中が、大騒ぎをしている時に、インドの首都ニューデリーで開かれていたユネスコの世界遺産委員会が、一昨日新潟県佐渡島の金山を世界文化遺産としてその登録を認める決定をした。40年以上も以前息子たちがまだ小学生だったころ、車でフェリーに乗り佐渡島内をドライブして金山を訪れたことがある。その後1997年に市民団体による世界遺産登録に向けた運動が始まり、紆余曲折を経て漸く世界遺産と認定されたのである。佐渡は江戸時代に手工業による純度の高い金の生産地となった。ただ、金山洞窟内で労働者として多くの朝鮮人に過重労働を課していたことが、世界遺産登録申請の折韓国側から問題点として提起され、韓国側のこだわりと要望が強く、日韓両国間で協議事項となり、長い話し合いの時間を経て、このほど日韓両国の間で了解点に達したものである。

 当初佐渡島民にとっては、狭い土地に世界遺産を登録しても島、並びに島民にとってそれほどのメリットはないと悲観的見方が強かった。それを市民団体が積極的に盛り上げ、自治体も協力して足並みを揃えることが出来て、今回漸く世界文化遺産の登録となったのである。先ずは、めでたしめでたしである。

 世界遺産登録と言えば、個人的に思い起こすのは、「鎌倉」である。今から四半世紀前に高校ラグビー部の親しい後輩が鎌倉市長となり、彼が鎌倉を世界文化遺産都市として登録したいと強い意欲を語っていた。「鎌倉幕府を開き、武士による政治を初めて行った都市」として世界遺産認定を訴えたが、ユネスコでは政治を行った幕府の建物などの遺跡がまったく残っていないのでは、要件に欠けるという見解を押し付けられ、その後ペンディング状態のままである。爾来今後どうするのか、鎌倉市は何の行動も起こしていない。鎌倉幕府の建物の跡地には、現在市立御成小学校校舎が建ち、武家社会を偲ばせるような空気や環境はない。2度申請して認められなかった場合は、3度目の申請が出来ないことから、鎌倉市は世界遺産登録を今後どう扱うのか、外からは分からない。当時の竹内謙・鎌倉市長にとっては何とも悔しい気持ちであろうが、彼はすでに11年前に他界してしまった。

 鎌倉市には、現下のオーバー・ツーリズムに乗ってインバウンド客を主に、多くの観光客が押し寄せている。経済的には世界遺産効果はなくとも、近くの江の島を含めて他の観光地に引けを取るものではない。泉下で竹内元市長は慙愧の念に堪えないかも知れないが、鎌倉市は今のところ世界遺産とは関係なく、それなりにその名と存在感をアピールしているのではないかと思う。

2024年7月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6194.2024年7月28日(日) 「コロナ」第11波となって再び流行

 新型コロナ・ウィルス感染から一応解放されたが、その後痰や咳が出て倦怠感もあり体調は万全とは言えない。一昨日医院で咳止め用の薬をもらい1日3度服用しているが、相変わらず咳は止まらない。医師は日本でコロナが再燃していると話されたが、昨日の厚生労働省発表によると最近の感染者数は第11波と呼ばれ、第9波(2023年夏)や第10波(23年24年冬)のピークを超えたというから恐ろしい。公式発表が出ているにも拘わらず、その重要な情報を一般の国民が充分承知しているようにはとても思えない。例えば、電車・バス車内、歩行者や、人混みの中でもマスクを着用している人が、第10波に比較して極めて少ないことである。これは厚労省、各自治体とメディアの責任であると思う。医師らが警戒を呼び掛けている時に、メディアなどではコロナ再発、コロナ警戒についてそれほどPRしているように思えない。感染ウィルスとしては、新たに「KP3」という新たなウィルスが流行っている。地方別にみるとトップ3の佐賀、宮崎、鹿児島ら九州勢が占め、北海道、東北にはまだウィルスがそれほど再襲来していない。

 しかし、コロナが再流行の兆しを見せている現状から、厚労省としてもマスク着用他の警報を発令すべきではないかと思う。

 コロナが再流行しつつある中で、厚労省は一昨日「簡易生命表」なるものを公表した。コロナ感染により日本人の平均寿命は、このところ一時的に短くなっていたが、3年ぶりに前年を上回ったようである。女性は前年に比べて0.05歳伸び、87.14歳となり、世界でも1985年以来長寿1位の座に留まっている。一方男性は、前年より0.04歳伸びて81.09歳となり、世界で第5位である。男性は4位のオーストラリア、女性は5位の韓国を除いて、男女とも上位5位内にはヨーロッパの国々が入っている。トランプ前大統領が、自慢するアメリカはこの点でもヨーロッパや、日本に見劣りしている。やはり国が安定して、文化が高い国が安心して生活出来るということであり、それこそが人類の願いであることを表している。

 さて、パリ・オリンピックが開幕し、各競技が行われるようになった。52年ぶりに金メダルを狙うと言っていた男子バレー・チームが、昨日惜しくもドイツに敗れてしまった。同じくNBAで活躍の八村選手らを加えて過去最強チームを作り上げたバスケット・チームも、接戦の末ドイツに敗れた。しかし、女子柔道では開幕戦の48㎏級で早くも門田夏実選手が金メダルを獲得した。残念なことには、兄の一二三選手とともに兄妹で五輪連覇を期していた、52㎏級の阿部詩選手が2回戦で一本負けを喫して敗者復活戦にも回れなくなってしまった。その分兄の責任が重くなってしまった。兄が期待に応えて東京大会に続いて連覇されるよう願っている。

 開会式前に南米1位のパラグアイを撃破した男子サッカー・チームは、予選リーグ第2戦でアフリカのマリに1-0で勝ち、早くもベスト8でトーナメント戦に進出したことがビッグニュースとして伝えられた。

 これから各競技とも少しずつその力を発揮してくれると思うが、何せ7時間の時差があり、テレビを観ながら応援出来ないことが忌々しい。

2024年7月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6193.2024年7月27日(土) 天才バカボン「五輪開会式、これでいいのだ 。ん?」

 昨真夜中に行われたパリ・オリンピックの開会式は、生憎テレビで観ることは出来なかったが、今日午前中に2時間ほどテレビでダイジェストを観た。他にも過去の大会の懐かしいビデオも放映されたので、併せて楽しむことが出来た。

 大会前からスタジアム外の開会式は、従来のブラスバンドに乗って選手が入場行進するのをはじめ、一挙手一投足が大勢の人びとから注目され、終始開会式に流れがあってそれなりに満足して観ていたものだ。それが今回は、初めてセーヌ川を選手がボートに乗ってパレードするということもあり、かつてなかった目新しい企画である。どういう流れになるのか、想像もつかなかった。

 「世界で一番美しい街パリ」を現代的にどうアピールするかという点で主催者は知恵を絞ったようだが、物珍しさはあるものの、どうもまとまりのない開会式だったような印象である。前記の通りスタジアムならメディアや観衆の目はそこから離れないが、今回はステージの移り変わりが忙しく、どれもこれも置いてけぼりを食ったように思えた。

 何といっても観客の間に一体感らしきものはなかったのではないだろうか。企画が散発的な印象が強かった。ところどころで見せられたショー、川辺で人気歌手のレディ・ガガのショーもダンスを交えて歌を披露していたが、セーヌ河畔のどれだけの人びとが彼女のパフォーマンスを楽しむことが出来ただろうか。

 聖火リレーもランナーがトーチを掲げて走るというイメージがあったが、船上だったり、ただ隣の人に手渡すだけだったり、そして聖火最終ランナーは、男子柔道で連覇したテディ・リネール選手と女子陸上400mでやはり連覇したマリージョゼ・ペレク選手がエッフェル塔に置かれた球体の下部に点火すると球体は宙に浮いた。他に動きがあるのかと期待したが、それだけだった。この聖火がスタジアムの聖火台に運ばれるというのもイメージに沿わない。エッフェル塔聖火台前では、映画「タイタニック」の主題歌を歌ったカナダ人歌手のセリーヌ・ディオンが♪愛の賛歌♪を唄ったのが、大うけだった。

 一通り観て開会式の中心がどこにあるのかよく分からなかったというのが率直な印象である。企画全体に、やや奇を衒った節があるように思っている。

 一方、過去の大会のビデオを観て懐かしく想い出す場面もかなりあった。まだ小学生だった1948年、古橋、橋爪選手が競泳で当時の世界記録を出しながら、日本は第2次大戦敗戦国としてドイツとともに出場出来なかった。次の1952年ヘルシンキ大会開会式中に暴漢が乱入した実況を寝床で聴いたり、チェコのザトペック選手が陸上長距離で3種目を制覇したことも知った。悲しいかな、この大会で最盛期を過ぎた古橋選手は現役を辞めることになった。1964年東京大会では、勤務先近くの甲州街道を走る金メダリストのアベベ・ビキラ選手と、銅メダリストの円谷選手を街道脇まで出かけて応援したことが強く記憶に残っている。

 これから8月11日まで、フランス各地で熱い熱戦が展開されるだろうが、日本選手の活躍が期待されている競技もかなりある。精一杯応援したいと思っている。

2024年7月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6192.2024年7月26日(金) 待ちかねていたパリ・オリンピック開幕

 日本時間では明日の未明にパリ・オリンピックが開会式を迎えるが、テレビ各局は現地からいろいろな趣向で明かされぬ開会式をそれぞれに思いを込めてイメージを描いている。パリはこれまでに何度も訪れ、催しが行われるセーヌ川をはじめ会場周辺の空気は何となく想像出来るが、オリンピックでびっくりするような秘蔵の演出がどのような形で示され、思いがけないカラクリもどう展示されるのか想像だけだが、興味を掻き立ててくれる。今回開会式は真夜中なので、残念ながら明日テレビでさわりを観るだけになるが、今頃になって7時間の時差がこれほど忌々しいものになるとは思ってもいなかった。

 歌手のビヨンセや、女優のレディー・ガガがパフォーマンスを行うような噂が流れている。

 そこへ現地で昨夜パリを結ぶ鉄道TGV3路線で施設放火事件があり、運行に支障を来たしている。五輪開幕に向け警備は、軍隊、警察を大量に配置して史上最大規模と言われているが、虚を突かれた感じである。しかし、これもひとつの兆候であり、今後どんなテロ行為が起きるか予測出来ない。

 五輪はすでに一部のゲームが始まったが、昨日奇跡的に南米1位のパラグアイを破った日本男子サッカーチームに続いて、昨晩女子サッカー「なでしこジャパン」も緒戦を、世界1位のスペインと行った。先取点を奪ったが、その後2-1で逆転負けを喫してしまった。2匹目のどぜうは手に入らなかったが、世界1位チームを相手の惜敗であり、よく戦ったと思う。

 こうした平和の祭典とも言える世界最大のスポーツ大会が、開かれようとしている時に、ウクライナとパレスチナ・ガザ地区の戦闘は日に日に激しさを加えている。とりわけガザ地区ではイスラエル軍が避難民へ攻撃を加え、多数の女性や子どもたちが犠牲となっている。世界中から停戦の声が上がっているにも拘わらず、イスラエルは容赦なく密集地区を空爆し、その非人道的な行動に強い非難が向けられている。その最中にアメリカ大統領選で盛り上がっているアメリカ議会をイスラエルのネタニヤフ首相が訪れ、都合の良い持論と軍事費おねだり演説を行った。珍しく欠席する議員が目立ち、出席議員の中に反イスラエルのプラカードを掲げる議員も目立った。議会の周囲では、戦争の早期停戦を求めるデモ隊が反イスラエルのシュプレヒコールを繰り返していた。ネタニヤフ首相の思惑通り、ことがうまく運べるだろうか。

 こんな中でニューヨーク・タイムス紙が最新の大統領選に関する世論調査を行い、現時点ではトランプ前大統領48%、ハリス副大統領47%の接戦だと報じた。バイデン氏が撤退表明直後は、その差が6ポイントあったが、急速にその差が迫っている。こうなるとトランプ氏も勝ち戦気分ではいられないと思ったのか、正面からハリス氏を卑劣にこき下ろすようになった。これから選挙戦は激しくなることだろう。2人をあらゆる点で比較してどちらが国にとって、また世界にとってプラスになる実績を上げてくれるだろうかとアメリカ人有権者は、真剣に考え、票を投じて欲しいものである。

 地球温暖化の影響により、今年は地球上で広範に亘り自然災害が起きているが、日本でもこの数日灼熱地獄が起きる反面、暴風雨を襲い多くの犠牲者を出している。昨日は秋田県と山形県に最高の警戒情報が出されたが、河川が2つも決壊した。今日も秋田、山形両県には豪雨が襲来し、災害をもたらしている。

 

2024年7月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com