4357.2019年4月17日(水) 日本の借金財政に異端の経済理論

 現在日本が抱える長期財務残高、つまり借金が2018年度末で1,100兆円を超える巨額に達した。以前から財政破綻が懸念され、小手先の解決策は時折講じられてはきたが、具体的、かつ効果的な対策は実施されなかった。しかし、長期的で抜本的な財政対策を実施することが出来ず、毎年国家財政は赤字を積み重ねるばかりで、いよいよ危険信号が灯っている。

 この点について、一昨日経済開発協力機構(OECD)は対日経済調査報告書の中で、日本経済の人口減少に対して警鐘を鳴らし、プライマリー・バランス(財政の基礎的収支)を黒字化するためには、現在の日本の消費税率8%を最大26%まで引き上げるべきことを提言した。消費税は、今年10月に現在の8%から10%へ引き上げることが決まっているが、その僅か2%の増税でさえ国内では強い反対の声が上がっているほどである。そんな中で26%という数字は目の玉が飛び出るような数字である。しかし、これもこれまで将来について考えない財政政策失敗のツケだと言わざるを得ない。現在の安倍政権になってからこの傾向は一段と強まった。一強他弱に浮かれすぎ、日本の将来を考えず、目先に拘り放漫財政を続けた財政政策の失敗である。

 経済人の中にもかねてより危機感を抱いて警告していた人物がいる。間もなく4年間務めた経済同友会代表幹事を退任する小林喜光・三菱ケミカルホールディングス会長で、終始訴え続けていた財政再建が進まない現状について、「今さえよければ、自分さえよければという考え方が国をダメにする」と空しい気持ちを訴えている。「財政出動や金融緩和をやっても国民は誰も痛まない。だが、それは次の世代、次の次の世代に大きな負担をかける」と言い、皮肉を込めて日本人は「ゆでガエル」だと形容した。

 一方で、異端の経済理論と言われる現代金融理論(Modern Monetary Theory=MMT)では、国は財政赤字が大きくなっても通貨を限度なく発行出来るから、インフレ率が一定水準に達するまでは財政支出をしても問題はないとの理論を展開している。小学生がお金が足りなければどんどん紙幣を印刷すれば好いと言っている感覚と変わらないように思える。ニューヨーク州立大ステファニー・ケルトン教授がこのMMTを積極的に啓蒙しているらしいが、彼女は日本の債務はまったく過大ではないと主張している。こんなMMTのような暴論は今まで聞いたことがなかったので、ホッとする浪費家がいるかも知れないが、これはあくまで例外論であってインフレ率が恐るべき水準に達したらここから抜け出す道はあるのか。見当もつかないだけに素直に受け入れるわけには行くまい。やはり、健全財政を貫くことこそが、経済安定、そして発展の道ではないだろうか。

2019年4月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4356.2019年4月16日(火) 「パリ中が泣いている」ノートルダム大聖堂火災に

 テレビ画像を見て思わず息を止めた。何とあのノートルダム大聖堂が真っ赤に炎上して尖塔が崩れ落ちてしまったのである。誰もがパリへ行けば必ず訪れる、世界的に名高い世界文化遺産である。年間1,200万人が訪れるという。私も度々訪れたことがあるが、同じ名のマルセイユの丘の上にあるノートルダム大聖堂も2度訪れたことがある。石造りの建物だったので、よもや火災如きで燃えるとは思いも寄らなかった。だが、屋根部分が木造だったために焼け落ちてしまったのだ。この大聖堂ではナポレオン1世の戴冠式が行われ、ジャック・ルイ・ダヴィッドによって描かれたその名画が、近くのルーブル美術館に展示されていて見る度に感慨に耽っていたものである。また、東日本大震災の1年後には、追悼ミサもここで行われた。現在修復工事中だったので、その影響による失火ではないかと見られている。テレビ画像で炎が上がり、火に包まれた尖塔が倒れるシーンには涙が出そうになった。夕方の火災だが外はまだ明るい。取り巻いていたパリ市民は、残念がって大聖堂へ向かって声を合わせ讃美歌を歌っていた。

 大聖堂は、場所的にもパリ発祥の地・セーヌ川中島のシテ島に12世紀に建てられた。ルーブル美術館、オペラ座、凱旋門などからも割合近い。目をつぶればあの威容が浮かんでくる。とりわけ学生時代に観たジーナ・ロロブリジーダとアンソニー・クイーンが主演した映画「ノートルダムのせむし男」のイメージが強く頭に残っている。正面キリストのファサードの下をくぐって聖堂内へ入ると正面上部には素晴らしいステンドグラスと十字架が目に入って来る。3つのバラ窓のひとつは全壊したそうだ。尖塔は全壊したが、幸い16聖人の像は難を逃れたようだ。

 火災現場を訪れたマクロン大統領は、必ず再建すると語ったが、相当な年月を要することだろう。偶々3年前の今日、犠牲者273名を生んだ熊本大震災が発生した。基礎の土台部分が大きく破損した国宝熊本城は現在修復工事が進められている。

 失われた重要な建造物は再建されるケースが多いが、やはり建物自体に染み込まれた歴史が失われることであり、オリジナルとはどうあっても違うと思う。それは戦後間もなく火災に遭った法隆寺金堂や、放火された金閣寺にも言えると思う。再建される大聖堂にフランス人は同じような気持ちを込めることが出来るだろうか。

 さて、昨日このブログに書いた小谷汪之著「中島敦の朝鮮と南洋」(岩波書店発行)を直ぐにアマゾンへ申し込んだところ、早々に今夕届けてくれた。これからゆっくり読んでみようと思っているが、確かに友人が教えてくれたように同書最後の「文献一覧」に著名な金子兜太、志賀重昴、島木健作、矢内原忠雄氏らの著書と並んで、光栄にも拙著「南太平洋の剛腕投手」が紹介されていた。やはり嬉しい気持ちが強い。今執筆中のノンフィクションにも力が入る。

2019年4月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4355.2019年4月15日(月) 拙著「南太平洋の剛腕投手」が参考図書欄に

 来る21日に統一地方選後半戦が実施されるが、昨日告示された。昨日から近所を選挙カーが大きな音声で走り回っている。それに先立つ27市長選は昨日無投票で当選が決まった。最初から勝負が見えていて勝ち目はないとみて新たな対抗馬が立たなかったのである。三重県津市長選では現職が連続2回、3回目の無投票当選と決まった。香川県高松市長選では現職が4選で、無投票は3回目である。いずれも東大卒の元官僚である。名のある地方都市首長選のパターンとなってしまった。2人とも50歳代なので、まだまだ無投票当選が続く可能性が高い。こういうルーティンが出来ることが地方政治にとって良いことなのかどうか、市としても考えるべきではないだろうか。その他にも信じられない現象が起きている。何と北海道伊達市長選と茨城県日立市長選は5回連続無投票だったそうである。

 果たしてこのような難しい時代に市行政のトップが市政について論戦を交わさぬまま再選される弛緩したような状態が続くことは、決して歓迎すべきことではないと思う。市議や県議の中からわれこそはと市長選へ挑戦しようというチャレンジャー精神を持った市民が生まれないものだろうか。

 さて、今日テレビでは、プロ・ゴルファー、タイガー・ウッズの復活優勝で話題が持ち切りである。オーガスタで行われた男子ゴルフのメジャー第1戦、マスターズ・トーナメントでウッズは14年ぶり5回目の優勝を果たした。実力者であるだけに普通ならこんなに大騒ぎをすることもないのだが、スランプに悩んでいた長い屈折期間の後、見事に復活した。

 そもそもウッズは絶頂期に度重なるスキャンダルとケガのため、低迷し好成績を上げることが出来なかった。しかし、元々抜群の才能のある選手だけに、思ったより復活は早かった。これでメジャー優勝は、ジャック・ニクラウスの18回に次ぐ15回の歴代2位となった。これから再び脚光を浴びることだろう。例え頂点からドン底に落ちても実力さえあれば、努力次第で再び頂点へ返り咲くことは可能であることを、タイガー・ウッズが教えてくれた。

 夜になって大学ゼミの友人・池田博充くんから電話があった。最近購入した岩波書店発行の小谷汪之著「中島敦の朝鮮と南洋」の参考書欄に5年前に上梓した拙著「南太平洋の剛腕投手」がリストアップされていると教えてくれた。これにはびっくりしたが、彼も驚いたようだった。実は、拙著を執筆中に戦時中中島敦がミクロネシアで役人として働き生活していたことを知り、中島敦の名著「山月記」「李陵」などを興味深く読んだ。拙著の中で中島敦と感動した著作について触れたのだ。すぐにも同書を購入して読んでみたいものである。

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4354.2019年4月14日(日) 中国はなぜアジアで嫌われるのか?

 最近中国とフィリピンの間がぎくしゃくしている。両国間には中国の経済的な支援もあり、近年は大きな問題がなかった。特にフィリピンの南沙諸島周辺に中国が埋め立て工事を行って人工島を造設し、軍事基地化した。今では中国軍の軍事拠点化して界隈に目を光らせている。それに対してフィリピンのドゥテルテ大統領は、自国民の間にわだかまる反中感情を封印してきた。それがここへ来て南沙諸島周辺の自治体が、中国の漁船が操業していると抗議した。これまで中国に対して気を遣っていたフィリピン政府も、一昨年ごろから従来の対中姿勢を一転して改め、中国に対して厳しい態度を示すようになった。

 フィリピンへの経済支援は主にインフラ整備のための公共工事であるが、多数の中国人労働者がフィリピンへ流入していることから労働市場への貢献が少ない。これはアフリカ諸国における中国の経済支援の一環として行われてきた公共工事などでも同じである。中国本土から労働者を連れて来て、アフリカ人を雇わないで工事を行い、アフリカ諸国の労働市場拡大にはほとんど寄与していない。そんな点が問題視されたが、中国側は一切自らの方式を代えようとはしていない。そこへ最近の中国船問題が反中感情に火をつけた。中国政府はこれに対して開き直り自己弁護しているが、両国関係は悪化するばかりである。

 中国をめぐるトラブルは、ベトナム海域でも起きている。西沙諸島周辺ではベトナムの漁船が中国船によって沈没させられたり、ベトナム海域で違法操業をしていた中国漁船が警告に従わず、ベトナム側が高圧放水で撃退するような事件もあった。

 中国との関係が近ごろ悪くなった国は他にもある。それは台湾である。最近中国と台湾の関係が緊張状態となっている。両国の間を隔てる台湾海峡の空・海で危険な動きが見られる。中国空軍機が両国中間線を越えて飛行したり、アメリカ艦隊が台湾海峡を繰り返し通過していることが両国軍事関係者の神経を尖らせている。中国に対する台湾国民の感情は、決して芳しいものではない。中国が求める「一つの中国」に対する反感が強いからである。そのせいであろうか、来年の総統選を控えてアメリカ寄りに傾斜して中国に厳しい姿勢を示している蔡英文現総統の支持率が徐々に上がっている。1月に行われた世論調査では従来の支持率24.5%に過ぎなかったが、僅か2ヶ月の間に10ポイントも上がり、34.5%になった。これも中国と合流すれば、大国中国に飲み込まれてしまうと考える台湾人が増えたせいだと思う。「一帯一路」政策で周辺諸国のみならず、イタリアまで虜にしたが、今になって当初恩恵を受けた国々がそのマイナス面に気が付いたようだ。

 これだけアジアで警戒され、嫌われるようになった中国は、これからいかなる手を打ってアジアの国々との友好関係を再構築し、更なる経済発展を遂げようとしているのだろうか。

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4353.2019年4月13日(土) 運転を止め、車処分に一歩踏み出す。

 昨日不具合だったPCが今日ITコンサルタントの小糸氏による遠隔操作指導により何とか問題解決となり、拙稿をブログにアップすることが出来た。

 ところで、昨年80歳になったのを機に、次の車の車検期限、今年7月に自家用車とはおさらばしようと思っていた。この6月いっぱいで車を処分し、運転も止めることをすでに車のディーラーに伝えているが、ディーラーのフォルクスワーゲン代理店から車を処分するなら彼らのVW店ではなく一般の中古車販売店の方が有利と言われ、車価格を査定してもらおうと今日近くのGULLIVER自由が丘営業所へ処分予定の車で訪れた。引き取り時期によって価格が変動すると言い肝心な価格は教えてくれず、今月末から始まる10日間の連休以前なら良い値を出せるが、その後だと下落し、最悪の場合タダ同然という話だった。つまり6月に処分するのではなく、今こそチャンスだと頻りに言うのだ。われわれとしては、金額に拘るのではなく、予定通り6月末まで車を有効に使い処分したいだけである。

 1961年に免許証を取得以来、58年間いろいろな車を運転してきたが、やはり最後の自家用車となるとこのVW・POLOにも愛着があり名残惜しい気がする。処分する前に妻と最後のドライブで箱根へ1泊旅行をしようと考えている。特別ドライブが好きというわけではないが、やはり感慨深いものがある。これから6月まで2ヶ月足らずの間愛用の車を愛おしみながら別れを惜しむことにしよう。

 さて、玉城・沖縄県知事が、昨日日本以外にアメリカとの間にアメリカ軍駐留地位協定を結んでいるヨーロッパ4カ国の協定内容の概略を発表した。ドイツ、イタリア、ベルギー、イギリスの4カ国との地位協定と日本のそれが基本的に大きく異なるのは、国内法を適用しているかどうかという点である。残念ながら日本との協定だけが日本の法律の適用を認めていないのである。これが、アメリカ兵が沖縄で犯罪を犯した際最も揉める点である。これが最大の差別とされている。毎度沖縄で事件が起きる都度問題になりながら、日本政府に問題を解決しようとの気持ちがまったくない。玉城知事は「ヨーロッパ諸国のように国内法を適用させる必要がある」と述べたのに対して、河野太郎外相は切り捨てるように「様々な国内法を含めた一つの体系なので、何かを取り出して比較することにまったく意味がない」とまるでつれない。政府と沖縄県の距離が益々遠くなるばかりである。

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4352.2019年4月12日(金) PC不具合でHPに拙稿をアップ出来ない。

 PCのホームページに拙稿をアップしようと昨日来何度もトライしているが、一向に思うようにアップ出来ず、活路が開けないので、日頃PC関係でお世話になっているITコンサルタントの小糸氏に遠隔操作で教えてもらいながら試みてみたが、やはり思うように行かない。PCの記憶量が大分少なくなっていることが最大の原因であるが、今日領域を広げるよう試みたが、やはりダメだった。小糸氏も「転送データの作成に失敗したため、サイトの公開を中止します」との表示は初めてなので、メーカーに問い合わせてみるということだった。先月までは問題なくアップ出来たので、PC自体に支障があるのかも知れない。専門的な知識がないので、こうなるとお手上げである。小糸氏がメーカーから情報を得て連絡してくれるのを待つよりアイディアが浮かばない。PCも中々難しいと思う。

 今日驚いたのは、昨日世界貿易機関(WTO)上級委員会が韓国による東電福島原発事故の被災地から水産物全面禁輸について、日本の逆転敗訴の判決を出したことである。日本にとっては大きな誤算である。第一審では韓国に是正を求め日本輸出容認と受け取れる判断だったが、それを破棄して韓国の輸入規制を容認した。日本は第一審の結果からみて、上級委員会でも日本の主張が認められると思って外交面で手を打っていなかったのではないかと思う。菅官房長官は日本の主張が認められなかった点で遺憾の意を表したが、気の毒なのは福島県を中心とする東北地方の漁師や漁業関係者である。震災後すでに8年余が経過したが、負の遺産は今も庶民に試練を与えている。

 原発事故で54の国や地域が魚の他にも桃やコメなどの輸入を規制していたが、現在輸入禁止がまだ23カ国・地域で行われている。しかし、輸出再開への機運が高まっていた時だけに関係者は落胆している。いつになったら韓国は日本から魚類を輸入してくれるのだろうか。ソウルの日本大使館前では、汚れた日本の魚類の輸入規制は当然と勝ち誇ったようにデモ隊が気勢を上げていたが、福島産魚類は検査の結果問題ないとされている。それでも相変わらず反日的行動は衰えない。日韓関係はまだまだ溝が深い。

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4351.2019年4月11日(木) BREXIT、またもや期限延長

 昨日は雨も降っていたせいで気温が低く、真冬の気候と言われ実際に寒かったが、今日は気温も上がり春爛漫というポカポカ陽気となった。昨日は日中ほとんど5℃前後で湿度は100%だったが、今日は15℃前後で湿度はぐんと下がって40%以下だった。とにかく気温の変化が著しい。そのせいだろうか、桜が長い間花を咲かせてくれている。我が家の2階のベランダから宮前公園を見るとまだ大分開花している様子が見える。例年に比べて桜を鑑賞できる期間が長い。嬉しいことに、もう半月以上花見を楽しませてもらっている。

 さて、行き詰ったイギリスのEU 離脱は、昨日からベルギーのブルュッセルで開催されたEU緊急首脳会議で長時間にわたる協議の末、今朝になってイギリスから求められていた離脱の決定期限を再延長し、明日の期限を10月末日まで延長する結論を出した。イギリスのこれまでの動きを見ていると新しい航海に乗り出す前に港内で座礁したような印象を受ける。今夕刊には「‘BREXIT’出口見えぬイギリス」とも、「突進メイ首相結局孤立」とも書かれている。かつての栄光と国力が失われたイギリスではメイ首相が東奔西走しているが、果たして10月末にイギリス国内世論とEU諸国を納得させるようなすっきりした形で問題解決出来るだろうか。

 一方で、またアラブの春が訪れるのか、アフリカのスーダンで軍部によるクーデターが起き、現職のバシール大統領が辞任を表明して失脚した。当のバシール大統領も今から30年前に同じようにクーデターで政権を握った人物である。しかし、その後独裁色を強め、国民を弾圧し殺りくしている。特に2003年にダルフール地方で勃発した紛争の際には、30万人もの国民を大量虐殺した罪で国際刑事裁判所から殺人者として逮捕状が出ているほどである。

 それにしてもアフリカでは次から次と軍人によるクーデターが企てられ、その挙句に軍人が独裁者となり国民を弾圧するパターンがあまりにも多い。このままでは、アフリカに民主的な国家が生まれる希望が見えない。悲しいことである。

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4350.2019年4月10日(水) 天皇・皇后陛下ご成婚60周年

 今日4月10日は、ヨット界では「4」と「10」を組み合わせて「ヨットの日」と呼ぶのだそうである。1959年の今日、間もなく天皇を退位される皇太子殿下と正田美智子さんのご結婚式が行われた。あれから60年の時が過ぎ、今日ご結婚60周年のダイアモンド婚を迎えられたことになる。その年大学生になった私は、天皇ご夫妻より10年遅れて今年結婚50周年の金婚式を迎える。年齢的にも80歳になったので、今年免許更新をせず今後車の運転を止めると同時に、7月に車検期限の自家用車フォルクスワーゲン・POLOを処分する予定で、近々箱根へ最後のドライブをしようと考えている。

 さて、例年通り今年も「アジアの祭典チャリティバザー」が六本木の「ANAインターコンチネンタルホテル」で開催され、ゼミの仲間とホテルで待ち合わせてショー、ショッピング、食事を楽しんだ。ところが、これも認知症の表われであろうか、同ホテルをこれまで何度も訪れていながら、地下鉄南北線「六本木一丁目」駅で下車すべきところを日比谷線「六本木」駅で降り大失敗してしまった。周辺のコンビニや通行人にホテルへの道筋を尋ねたところ、あれほど大きく著名なホテルであるにも拘わらず、案外知られていないのには少々意外な感がした。かつて「全日空ホテル」という名前を現在の英語片仮名に変更したことが影響したのかも知れない。

 残念ながら会場でフリッツ・ミクロネシア大使にお会い出来なかったが、式典とショーはずっと見ていた。ステージ前には各国の大使夫人がズラッと座っておられたが、ショー進行の司会者の長い説明には観衆から説明が長すぎるとの苦情が囁かれていた。英語と日本語で話される主催者らのスピーチに影響されたとは言え、過剰に丁寧な説明は聞いている人をいらいらさせるばかりである。

 例えば、「説明致します」で済ませられる表現を「説明させていただきたいと思います」と一事が万事こんな調子だった。自分自身も反省したいと思うが、聞いている人の立場をよほど考えないと座が白けるばかりだと感じた。

 さて、今日2つの突発的ニュースがあった。ひとつは、昨夜航空自衛隊三沢基地を離陸した航空自衛隊ステルス戦闘機F35の機影がレーダーから消え、今日洋上で機体の尾翼が回収された。航空自衛隊はこの機種を今後重点的に考えるとして、1機116億円もする同機をすでに100機以上配備することを計画中である。同機は先月三沢基地に配備されたばかりだったという。あまりにも高価な防衛機材がこうしてあえなく消失していく。これからどう航空戦略を練り上げていくのか。

 もうひとつのニュースは、またまた桜田義孝・五輪パラリンピック担当相が失言して、今度は辞表を受理された。これほどお粗末な大臣は過去にもあまりいなかったのではないだろうか。五輪・パラリンピック担当大臣であるにも拘わらず、一言で「パラリンピック」と言えず、五輪憲章にも目を通していないお粗末ぶりである。パソコンもこれまで使用したことがないという。東日本大震災に関する失言もこれまでに度々で、大臣としての資質に欠けると野党に責められて辞職を求められながら、安倍首相は更迭を認めなかった。今日東日本大震災被害者にまたもや失礼な発言をして、ついに寿命は尽きた。桜田氏は今日何と言ったのか。「東日本大震災の復興以上に大事なのは高橋比奈子衆議院議員(比例区選出)だ」と言った。被災地出身の高橋議員の激励会席上で高橋議員を持ち上げるつもりでつい軽口が出た。これではもう持たない。ひどい大臣もいたものである。

2019年4月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4349.2019年4月9日(火) 2024年度にお札のデザインが変わる。

 唐突なニュースにちょっと驚いた。政府は現在通用している日本銀行券の紙幣デザインを2024年度内に刷新するという。平成から令和に代わるこの時期に、政府も何か考えているなとは思っていたが、記念硬貨を発行するぐらいの考えしか頭に浮かばなかった。それを1984年に新デザインとなった現在の1万円札を40年ぶりに福沢諭吉から渋沢栄一に、そして5千円札は樋口一葉から津田梅子に、千円札を野口英世から北里柴三郎に2004年以来20年ぶりに変更することを決めた。2000年に発行された2千円札は流通枚数が少ないことからこのまま見送るという。

 紙幣裏面も刷新され1万円札は東京駅丸の内駅舎、5千円札は藤の花、千円札は富嶽三十六景とされる。早速ネットで反響を見てみると実に70%の人が反対している。政治的な思惑や意図がなければ良いのだが・・・・。

 それでも日本ではこれまで度々紙幣のデザインが変更されたが、知る限りではアメリカなどでは何十年間もほとんど変わることがない。ドル紙幣というと歴代大統領の初代ワシントンの1㌦紙幣、16代リンカーンの5㌦紙幣を思い浮かべる。紙幣は1、2、5、10、20、50、100ドル札のサイズがまったく同じであることも日本とは違う。王政の途上国では国王の顔を終生紙幣に見ることが多い。

 海外へ行くと紙幣、貨幣にまつわるトラブルに巻き込まれることもある。かつてのビルマ(現ミヤンマー)では、現地通貨チャットの価値が短期間で下落していくために大量の紙幣を持たされることがあった。中央銀行が新札を発行しないために汚れて破れたような紙幣が多かった。現地で大金を支払うときには、片端を大きなホチキスで留めた束のまま手渡したりしていた。また、2000年に2千円札が発行された直後にビルマへ行き、インレー湖上の寺院に1枚寄進したこともビルマの良い思い出として心に残っている。小さなチョンボでは、パリでタクシーを利用し代金を支払う時に、うっかり当時のフランをドライバーに手渡そうとしたところ、これはもう使えないと言われたことがあった。そのころフランスはEU加盟国になっていてフランではなくユーロが通貨になっていたのである。

 それにしても「金」のことになるとつい問題を起こす事件が多い。今話題のカルロス・ゴーン日産元会長の例は、ケチで金に目が眩んでボロが出た典型的なケースである。金に限らず万事多過ぎず、少な過ぎず、ほどほどが良いということである。

2019年4月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4348.2019年4月8日(月) 統一地方選挙にいくつかの課題が・・・

 昨日行われた統一地方選挙前半戦の結果は、党内に分裂あり、造反ありで話題の多い選挙だったと言える。北海道で全国最年少知事が誕生したり、政令都市相模原市議選では最下位当選者と次点が同数で、くじ引きで当選者を決めるようなこともあった。また、当選した知事11人のうち、8人がエリート官僚(東大卒7人、京大卒1人)だったことに驚いている。知事になる近道は地元出身というより官庁OBの方が有利であることが分かったが、どうも素直には納得しにくい。

 選挙全般について心配なのは、近年になって懸念されていた投票率の低下傾向が顕著になってきたことである。特に道府県議選は戦後最低を記録した前回を更に下回った。特に香川県と大分県の投票率は、前回より10%も下がった。全投票率の平均は44.08%となり、前回より1%、前々回より3%以上も下がっている。指定市議選の平均投票率も前回より1%減の43.28%である。今後どこまで下がっていくのだろうか。投票率が下がるということは、民主化率が下がることと同じではないだろうか。

 さて、最近ではあまり紹介されなくなってしまったが、今日はお釈迦様の誕生日で仏教の宗派によっては花祭りという行事が行われる。戦後間もない小学校低学年生のころ「国語」、或いは「読み方」と言っていたかも知れない授業で「今日は楽しい花祭り 天井天下を指さしてお立ちになってるお釈迦様」という文言があったことを覚えている。お釈迦様はインドのルムピニで生まれた。若いころバンコックへ行くと決まって宿泊したのは、ルムピニ公園前の中クラスのバンコック・タワーホテルだった。今年われわれ夫婦は金婚式を迎えるが、50年前の新婚旅行でもそのホテルに泊まり、ルムピニ公園内を散歩したものだった。

 そのお釈迦様の誕生日に日産自動車臨時株主総会が開かれ、前会長で身柄拘留中のカルロス・ゴーン氏が取締役を解任された。ゴーン氏の特別背任容疑はもちろん糾弾されるべきだが、日産経営陣がゴーン氏を言いなりにさせた経営責任も問われるべきだと、株主からは現経営陣に対して厳しい批判的な声が浴びせられた。

 ゴーン氏を拘留した地検サイドにも凡ミスというか、手抜かりがあった。ゴーン氏再逮捕の際妻のレバノンの旅券、携帯などを押収して妻の出国を防止したつもりだったが、何ともう1冊所有していたアメリカの旅券を使われ彼女はフランスへ出国してしまった。ゴーン氏は再逮捕前に自分の無罪の主張を述べた録画を公開するという。どう考えてもゴーン氏に同情出来る余地はないが、それでも自己主張を翻さない姿勢には検察もほとほと手を焼いているのではないだろうか。妻はフランスで何と弁明するだろうか。

2019年4月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com