4416.2019年6月15日(土) 孫娘がハンドボール・インターハイ出場へ

 今日嬉しいニュースがあった。奈良に住む長男の別々の高校に通っている2人の孫娘のひとりがインターハイに出場することが決まった。ともにハンドボール部に所属して全国大会予選を戦っているが、今日それぞれの高校がともに準決勝戦で勝ち、明日行われる奈良県予選決勝戦で姉妹が敵味方に別れて雌雄を決することになった。今日の結果により、2人の孫娘のうち、どちらかがインターハイ出場が決まったのだ。高3の孫は全国中学生大会にも出てハンドボール月刊誌に紹介されたくらい頑張っている。高1の孫はまだレギュラーではないが、姉より運動神経が優れているので、まもなくレギュラー入りすることだろう。どっちが勝とうと負けようと大いなる楽しみである。

 一方、国家レベルでは困ったことがある。かねてから気になっていたことだが、国が投資機関を設立して注ぎ込んだ資金が多額の損失を出していることである。これには税金が使われ国民の負担が増えることになる。国は賭けのようなことではなく、もっと堅実な投資方法が考えられなかったのだろうか。

 はっきりは覚えていないが、数年前にこの種の計画が発表された時、税金を投資資金として使うことに疑問を抱き、もし金融市場が思わしくなくなったら赤字になる恐れがあり、国家がこのような投機性の高い金融投資を行う必要があるのか、疑問を抱いていた。一時期利益があったとの報道もあったが、結局現在の株式市況から運用上プラスには働いていない。

 今朝の朝日新聞に投資機構のひとつ、農林業成長産業化支援機構(A-FIVE)の抜き差しならない実態が暴露されている。資金の元手は政府出資の319億円で、農産物の生産、加工、流通・販売などの産業を支援することが目的だった。ところが、2017年度末までに投資案件の3分の1を超える47件で減損処理に追い込まれ、損失拡大が止まらない。投資の失敗による赤字額は20億円を越える見込みである。民間ファンド経営者は、民間なら存続が許されない。損失が目に見えており解散させるべきだと厳しく批判している。

 財務省は、来年度末までに黒字化し、公的資金を完済する改善計画を作成するようA-FIVEに求めているが、A-FIVEから出てきた計画は、昨年度12億円だった投資額を今年度110億円に増額するというびっくりする話だ。それは過去6年間の投資額82億円を上回る額である。更に来年度以降も毎年80憶~95億円の投資を続けて2019~26年度で計700億円を注ぎ込む。この資金を来年度以降の農水省予算で要求するというから、機構を取り巻く当事者は税金の無駄遣いになりかねないこのような機構の存在に何の危機感も抱いていないようだ。赤字を出した機構がなぜそこまで拘って無駄な投資をするのだろうか。税金を使いこむことにまったく良心の呵責も感じないようだ。

 こういう底の抜けた樽に税金を注ぐようなやり方に疑問を感じないお役所的発想では何をやっても上手くいく筈がない。今の状態では税金をドブに捨てているようなものだ。農水省はこれを何とも思わなのだろうか。政官の恐るべき不感症であり、劣化である。呆れ果てるばかりである。

2019年6月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4415.2019年6月14日(金) 民間企業から官公庁へ「天上がり」

 上から目線の官僚の世界には、国民が与り知らぬ間に隠密的に行動しているとの陰の声があるが、いずれ判明しそうな事象についても官庁が大手民間企業と組んで不条理なことを冒していたとは、16日付「赤旗日曜版」に目を通すまでまったく知らなかった。

 いくつも同じような事例があるようだが、際立っているのは、中西宏明・経団連会長の出身企業である日立製作所社員が、「天下り」ならぬ「天上がり」で外務省に出向し、リトアニア日本大使館に勤務していたことである。2人の日立社員の目的が、リトアニアへの原発の売り込みであることは明白である。

 日立はリトアニアへの原発輸出の話を進めていたが、2011年東日本大震災による東電福島第1原発により商談は頓挫した。この原発事故によりリトアニアでは原発建設が問題になり、その是非が翌12年の国民投票で問われ、国民の63%が建設に反対した。しかし、安倍政権は原発輸出に固執して密かに16年リトアニアと原子力開発協力の覚書を交わしていた。安倍政権と日立の癒着はあまりにも露骨である。孫崎享・元イラン大使も「両国民の利益のために働くのが大使館の仕事。一企業の原発建設について、大使がここまではっきり推進姿勢を示していたとは・・・」と当時の白石和子・リトアニア大使の原発へのめり込む姿勢に呆れているほどである。

 一昨年リトアニアを訪れた時、「命のビザ」で知られる杉原千畝・元副領事が第2次世界大戦末期にユダヤ人6千人の生命を救った行為が、同国のレジェンドとして、国中から日本人への尊敬を集めるに至ったことを知った。そのリトアニアでこのような行為が行われていたとは驚愕であるが、国と民間企業の癒着以外の何物でもない。

 調べてみると他にも役所へ「天上がり」している例がいくつもあるようだ。「働き方改革」と称して高度プロフェッショナル制度を創設して、残業時間に上限を設けたことも「天上がり」に利用されている。ところが、その上限自体が過労死ラインを超えるものである。そこには、佐川運送から厚生労働省労働基準局労働条件政策課に「天上がり」して、役所の考え方に従って労働者の労働条件を考えている実例がある。厚労省と民間企業の癒着にしてはあまりにも酷いものである。

 この他にも大企業を中心に省庁への「天上がり」が急増して、昨年10月時点で「天上がり」に該当する民間社員兼国家公務員が5890人もいるというから驚きである。

 よほど目を凝らしていないと、安倍政権は何をやらかすのかまったく見当もつかない。

2019年6月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4414.2019年6月13日(水) 安倍首相、ロウハニ大統領・ハメネイ師と会談

 昨日までの寒さから一転して今日は夏らしい陽気となり、やや暑かった。午前中妻とお中元贈答品の買い物にデパートへ出かけ、ランチにホテルでステーキを食した。その帰り道で渋谷区富ヶ谷の安倍首相私邸近くを走行した時、いつものように私邸は警察の大型車両2台が警戒に当たっていた。今首相はイランを訪問中で留守にも拘わらずあのような厳しい警戒ぶりである。

 当の安倍首相であるが、昨日テヘランでロウハ二・イラン大統領と会談して、今日はハメネイ師と会見した。反米的なハメイニ師に対してどうやってトランプ大統領と会談するように話を仕向けるのか、意欲満々の安倍首相であるが下手をすると鼎の軽重を問われかねない。実は、安倍首相は長期に亘り首相の地位に留まっているが、これという目立った実績がない。首相としては何とかして在任中に手柄を立てたいところだろう。国内ではモリカケ事件でミソをつけたし、今以てこれという実績、成果を上げられず、この先もそのようなプラス案件は見つかりそうもない。そうなると外交で何とか成果を上げたいと考えるのも宜なるかなである。それがいま取り掛かっているトランプ・ロウハニ首脳会談の実現である。イランで絶対的な権力を握っているのは、政治家ではなく宗教家であるハメネイ師で、行政、立法、司法を統括している。その意味では私より1歳若く実力者であるハメネイ師が首を縦に振れば、安倍首相の功績となる。

 今日の会談では、ハメネイ師は核を生産せず、保有せず、使用しないと言いながら、アメリカとは話し合う気持ちがないと言っていた。このニュースを現地のテレビでも伝えていた。安倍首相はこの会談の内容をトランプ大統領に伝える筈だが、大統領は何と言うだろうか。これに対して首相はどう応じるだろうか。

 こんな時に、偶然というにはタイミングが悪かったのか、緊張状態のホルムズ海峡で日本へのメタノール荷を積んでいたタンカーが銃撃され、全船員が船から退避する騒ぎとなった。他にも周辺海域で襲われた外国船がある。相変わらず不安定な中東地域である。この安倍首相のイラン訪問の成否はどう出るだろうか。

2019年6月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4413.2019年6月12日(火) 香港のデモと安倍首相イラン訪問の意味

 3日前香港で103万人が参加した激しいデモがあった。香港の人口が約750万人であり、それを考えると7人にひとりが参加したことになる。香港のような狭い土地にこれほど多くの群衆が集まりデモを行うのはよほどのことである。きっかけは、香港政府立法議会が香港で拘束された刑事事件の容疑者を、中国政府の裁量次第で本土に引き渡すことを可能にする「逃亡犯条例」改正案を審議する動きに対して、若者を中心にそれを阻止しようとデモ隊が反対行動を起こしたことにある。改正案が通れば、香港滞在中に中国政府から訴追されれば捕らえられ、中国へ身柄を引き渡される可能性がある。

 そして「逃亡犯条例」を審議する予定だった今日、立法議会前にデモ隊が座り込んで警備隊との間で激しい争いとなり、立法議会開催は延期された。

 近年1国2制度の香港の国家体制が、中国共産党の必要以上の介入により揺らいでいる。中国は民主主義を装っているが、3権分立がほとんど機能していない。司法権は共産党政権行政下にあり、裁判は共産党の意向次第である。

 それにしても5年前に雨の中の民主化デモ「雨傘運動」に続き、今年も若者たちが中心となって反民主化運動で行動し世界にアピールした。彼らの民主主義擁護の信念と行動力には敬服している。それに引き換え、現在の日本の若者の社会運動への参加はずっと少なく、そのパワーも社会へのアピールも弱い。熱意もあまり感じられない。年寄りじみた考えで恐縮だが、60年安保世代として少々失望している。

 さて、今日安倍晋三首相は2泊3日の予定でイランへ飛び立った。父・晋太郎外相の秘書官として同行して以来2度目の訪問だそうである。このイラン訪問の目的は何か。中東地域の緊張緩和とされているが、巷間噂されるところでは、対立しているアメリカとイランの橋渡しという大役を担っているらしい。トランプ大統領が、昨年イラン核合意から一方的な離脱を宣言して、イランに対する経済制裁を復活させ、原子力空母まで中東に派遣してイランへ圧力を強めたことが、両国間の緊張の背景にある。

 イランは資源大国である。原油の埋蔵量は世界4位であり、天然ガスの埋蔵量は世界1位である。今ではイギリスのメイ首相、ドイツのメルケル首相らがやや精彩を欠く中で、アメリカとイラン両国と並行的に友好関係にあるのは、日本の安倍首相以外に見当たらなくなったと言われている。だが、そうそう甘いものでもあるまい。安倍首相は最高指導者ハメネイ師のご機嫌を取ってトランプ大統領との首脳会談へ結び付けられれば大成功で、世界的にも一段と知名度が高まるだろう。

 ところで僅か3日間のうちにロウハニ大統領とハメネイ師に会うだけでは、イランを広く2度訪れた私自身の経験から考えてみても、イランを知ったことにはならないし、ペルシア帝国以来3千年の歴史を誇るイランを訪れた意味はあまりないと思う。多忙な身ではあるが、地方都市、それも古代遺跡ペルセポリスなどを訪れて初めてイランという広大な国が分かってくるものである。今回も首相のような多忙な人には気の毒な海外出張である。

2019年6月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4412.2019年6月11日(火) たるみ切った麻生財務相、金融庁と防衛省

 いま国が国民に不信感を与えている出来事が2つある。ひとつは、金融庁が老後に月5万円、30年で約2千万円が必要であると国民に資産形成として貯金するよう勧める報告書が、参院決算委員会で野党から厳しい批判を浴びたことである。アベノミクスが成果を上げたと自画自賛していた自民党は、思わぬ反撃をされる事態となった。「100年安心」と言っていた年金が、担保されるのか、改めて課題を提起することになった。現役世代の負担で高齢者の生活を支える年金制度を持続的に可能ならしめてこのまま年金制度を維持するのか、或いは支給水準を下げて制度自体を守りながら、若い世代の過重負担を取り除くのか、今後の大きな問題である。

 国会討論の場で金融庁も担当する麻生太郎財務相の説得力のない答弁には最早呆れるしかない。件の報告書を読み通していないばかりか、記者会見ではこの報告書自体を受け取らなかったことにするという、無責任な答弁をしていた。これには与野党とも呆れていた。自分が統括する金融庁が作成した報告書が、問題になったからと言って受け取らなかったことにするとは前代未聞で呆れるばかりである。これまでも失言、方言など麻生語録の多い麻生大臣は、あまりにも大臣としての資質に欠ける。国家国民にとってマイナスをもたらす大臣は、その職に綿々とせず、潔く大臣職から身を退くべきではないか。安倍首相は思い切って更迭すべきではないか。なぜ出来ないのか。

 もうひとつ国民が困惑している問題は、防衛省が迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の設置場所について、予定地の地元・秋田市における住民説明会で防衛省の失態が続き秋田県と防衛省の間で、話がまとまらず振り出しに戻ったことである。

 そもそも防衛省が地元に提出した報告書が、「イージス・アショア」設置予定地を実測せずに、安易にデジタル地球儀「グーグルアース」を使用した際縮尺を間違えたという初歩的なミスを犯したことである。昨日開かれた住民説明会では、住民から防衛省側に厳しい声が浴びせられた。8日の説明会ではその最中に防衛省職員が居眠りをしたことが住民の怒りに拍車をかけ、昨日岩屋防衛相と菅官房長官が反省の意を表した。

 これでは秋田市に設置する予定の「イージス・アショア」問題は、当分まとまらないだろう。住民側には防衛省に対する不信感が強まっている。佐竹敬久・秋田県知事も「防衛省に真摯な姿勢が見られない現状では、県有地の提供について検討の段階には至らない」と防衛省を批判している。

 相も変わらず杜撰な国家のありようである。

2019年6月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4411.2019年6月10日(月) 「時の記念日」に海外武者修行を想う。

 今日は国民の祝日ではないが、1920年に初めて時計が使われた日を記念する日として「時の記念日」と制定されている。しかし、近年あまり特別の日として話題には上がらなくなった。そのせいで天が同情したわけでもあるまいが、100回目の今日の「時の記念日」は、朝から小雨が降り続けてすこぶる寒い。昨日から仕舞っていたカーディガンをまた引っ張り出して身にまとっている有様である。挙句には、夕方には部屋の暖房スイッチをONにしてしまった。札幌ですら20.4℃だったのに、今日の東京の最高気温は17.4℃で全国で最低だった。

 さて、ネットで興味深い記事を見た。レクシー・アルフォードさんという21歳の若いアメリカ人女性が、先月末に北朝鮮を訪れて最年少で世界の独立国196か国すべてを訪れる珍しい記録を作ったという記事である。これにより21歳にして、2013年に24歳の青年が打ち立てたギネス世界記録を破ることになった。彼女は両親が旅行会社を経営していたこともあって、幼いころより海外旅行が身の周りにあった。3年前彼女は自らが72か国を訪れているのに初めて気づき、最年少記録にトライしてみようと思ったそうである。この間3年で124か国を訪問したというから、10日間に一つの国を訪れている計算になる。私自身現在までに79か国を訪問しているが、年齢的に考えても残りの人生で196か国はとても無理だ。

 彼女の話に素直に頷けたのは、両親が彼女に世界中の人の様々な生き方を見せることが大切だと考え、それが彼女に大きな影響を与えたと語っていることである。彼女の両親と同じように私自身も出来るだけ多くの国の人々の生活の実態を知ることが、人生において大切なことだと考えている。

 先日新刊共著「令和の観光」(仮題)の最終原稿を書き終えて、その前に取り掛かっていた、過去の海外武者修行をテーマに取り上げた拙著の執筆に再び向かっているが、そこでもこれまで80年の人生を振り返って半世紀以上もの間海外を旅して体験した諸々の経験をベースに現実に見聞し参考になった事象を取り上げている。特に拙著では、メディアに対する不満と言い分を書いている。メディアがあまり情報が取れる最前線へ足を踏み入れることなく、安易に伝聞で書いたり臨場感を感じることなく記事を書いている現状を私なりに憂いているからである。

2019年6月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4410.2019年6月9日(日) 保護主義のアメリカは世界の疫病神

 関東地方も梅雨入りした。今日は朝から時折小雨交じりの曇り空で肌寒い。昨日から今日までこの梅雨時に日本で2つの国際会議が開かれた。各国の閣僚が梅雨空のような気持ちで参加しているのではなかろうか。20か国・地域が参加したG20 だが、茨城県つくば市で主要経済閣僚会議、福岡市では財務相・中央銀行総裁会議が開かれた。最大の議題は、米中貿易摩擦とアメリカの保護主義がもたらす世界経済に対する大きな下方リスクである。多国間協定ではなく2国間の話し合いを迫るアメリカの保護主義的対応から貿易摩擦の激化について、多くの国々から懸念の声が高まっている。

 結局どちらの会議の共同声明にも、トランプ政権への配慮から「保護主義に対抗」との文言が入らず、G20の権威は弱くなるばかりである。

 米中間の摩擦の行く末が誰も読み切れず、通商紛争が世界経済に影を落とす中で、主要国は景気下支えのため金融緩和の方向へ向かっている。新興国では利下げに踏み切り、アメリカ連邦制度理事会も利下げを視野に入れ始め、ヨーロッパ中央銀行は、予定していた利上げを半年間先送りする方針を決めた。

 米中間の緊張と同時に、過日トランプ大統領がメキシコからの不法移民問題に絡めて、メキシコからの全輸入品を対象に追加関税5%の発動を表明したことが、メキシコのみならずメキシコで製品を製造しアメリカへ輸出している日本の自動車産業やヨーロッパの企業を心配させていた。自動車業界では、部品供給のためにメキシコとアメリカの両国国境を何度も行き来するためにその都度税金がかかっており、そのうえ追加課税されれば、そのコスト莫大なものになる。これはアメリカ経済にも大きな打撃であり、全米商工会議所など経済団体は強く反対している。その発動をトランプ大統領は、昨日メキシコが移民対策を講じることに同意したとして見送ると発表した。日本の自動車業界では振り回されながらもホッとしているようだ。

 それにしてもトランプ大統領は、こんな重大な問題をツィッターでいとも簡単に公表しているが、これでは議会も要らないのではないかと思ってしまう。少々軽々に過ぎるのではないかと思う。

 今月28、29日には大阪でG20 サミットが開かれるが、ここでもトランプ大統領に忖度して、「保護主義」に言及しないと見られている。しかし、これでは各国の首脳が集まって会議を開く意味も目的も薄くなるのではないだろうか。どこまでも世界の秩序を乱す厄介な男・トランプ大統領である。

2019年6月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4409.2019年6月8日(土) 出生者最少の中、男子陸上100mで日本新

 少子高齢化が叫ばれて久しいが、統計的にもそれを裏付ける2018年人口動態統計が厚生労働省から公表された。出生数は91万人で過去最少だった。一方で死亡数は戦後最多の136万人で、出生者数から死亡者数を差し引いた自然減は約44万人で、過去最大の減少幅となった。相変わらず日本人の人口は年々減り続けている。

 戦争直後の第1次ベビー・ブーム時には、毎年200万人以上の新生児が生まれ、昭和24年には最高の269万人の出生を数え、実に昨年の出生者数のほぼ3倍だった。そんな赤ちゃんブームも、今では遠い昔の話になってしまった。私が生まれた昭和13年は、軍靴の足音が聞こえ「産めよ増やせよ」の軍国時代に入ったせいもあり、192万人も同年齢者がいた。昨年の出生者の2倍強もいたことになる。

 外国に比べてもこれだけハイ・スピードで少子高齢化が進むと、解決しなければならない問題や課題が次々と出てくる。少子化の原因としては、夫婦共稼ぎで子育てと仕事の両立の難しさや経済的な事情などが考えられる。さりとて仕事に専念できるようにするため必要な子どもたちの保育園や託児所の数が不足したまま、施設増設の声だけは上げるが政治には解決しようとのビジョンがはっきり見えない。

 それは自分たちにとって直接関係のない老後の資産形成についても、政治家たちに無責任な発言がよく発せられることでも分かる。。

 老後の資産形成について生活費が30年間に約2千万円不足すると金融庁が公表したが、まるで他人事のようで高齢者に対する思いやりと配慮があまりにも足りない。一方的に厳しい予想数値を公表するだけで救いの手を差し伸べようとはしないのだ。政官は、国民に不十分だとしても手助けできる方法を知らせるのが、彼らの責任であり使命である。にも拘わらず、現実はこの通りだから自分たちで努力しなさいと突き放すようなことばかりである。

 昨日麻生太郎・財務大臣は表現が適切でなかったと、口では反省すると言いながら渋面の顔には同情の気持ちを表すことなく、事実を言ったまでだと言わんばかりの記者会見のヤリトリに救いようのなさを感じた。

 これでは少子高齢化が抱える問題はとても解決されないだろう。

 さて、夕方になってアメリカからビッグ・ニュースが入って来た。フロリダ大留学中のサニブラウン・ハキーム選手が全米大学陸上選手権男子陸上100m決勝レースで、桐生祥秀選手の持つ日本記録、9秒98を破る9秒97の日本新記録を出したのである。アメリカ人短距離選手のレベルは高く、サニブラウン選手の着順は3位だった。2日前の準決勝では9秒96で走ったが、追い風参考記録だった。その100m決勝の後1時間足らずの間に行われた200m決勝でも、末続慎吾選手に次ぐ日本人選手歴代2位の20秒08を出した。まだ20歳の若さであり、今後益々の活躍が期待される。

2019年6月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4408.2019年6月7日(金) 長期在位の安倍首相のレガシーは?

 本日安倍晋三首相は在職日数が、第1次内閣と通算して2721日となり、伊藤博文・初代首相を抜いて歴代首相の中で単独第3位となった。このまま行けば、8月24日には大叔父・佐藤栄作を追い抜き第2位に、11月20日には桂太郎を抜いて日本の総理大臣として在位期間がトップになる。安倍首相が第2次政権で7年半もの間首相の座に留まって来られたのは、野党の力が弱かった幸運と自民党内にはどんぐりの背比べでこれという大物ライバルがいなかったことが大きい。ただ問題は、長ければ佳しとするものではなく、総理大臣である以上在任期間中にどれほどの政治的実績を残せるかという点である。現状では、後世に引き継がれるようなレガシーはあまり期待出来そうもない。長く在位した首相としてクイズの問題に出される程度だろう。

 天皇制の問題として密かに囁かれているのは、首相と平成天皇(現上皇)との間には、考え方に大分開きがあったようで、憲法擁護の上皇と改憲にはやる首相とは憲法観も歴史認識も違うと元朝日の河谷史夫氏は指摘する。海外の戦地まで出かけては戦没者を慰霊していた上皇に比べると首相にはそれほどの気持ちはない。靖国神社参拝に拘るだけである。首相は、災害被災者に接する上皇、上皇后の片膝をついて話される姿を執務室に来た人の前で「こんな格好までしてねぇ」とニヤッとして茶化したという。「選択」6月号に紹介された記事を読むと、首相には悪意があるとしか思えない。

 首相にしてこの程度だから、他の政治家にも程度の低い人物が多いのは当然かも知れない。先月北方4島を訪問して物騒な戦争発言をしてひんしゅくを買った丸山穂高・衆議院議員のような中学生もどきの政治家もいる。昨日丸山議員欠席の衆議院本会議で、丸山議員に対する「糾弾決議」を全会一致で可決した。糾弾決議という言葉は、寡聞にして知らなかったが、決議自体は丸山議員が国会議員として失格だということを全衆議院議員が認めて、直ちに議員を辞職するよう迫ったものである。本人は法的拘束力がないことと、辞職は本人が決めるものだということから引き続きこのまま議員として居座り続ける。政界が腐っていると思うのは、丸山議員が発言の後、所属政党だった「日本維新の会」が丸山氏を直ちに除名したが、党はトカゲのしっぽ切のような辞めさせ方ではなく、党として責任を持って議員に本音と主旨を説明させたうえで責任を取らせて議員辞職をさせるべきだった。

 とにかく、最近の失言続きの状態を見ていても、政治家の劣化は恐るべしと言わざるを得ない。

 さて、過日川崎市登戸駅前でカリタス学園のスクールバスを待っていた小学生が見ず知らずの51歳の男に刃物で殺傷され、男はその場で自殺した。その後元農水次官が自宅で息子を刃物により殺害した事件がクローズアップされた。これに関連して「8050問題」というのが今話題に挙がっている。2つの事件はいずれも「引きこもり」が原因と考えられている。今から20年ほど前には60歳の親が30歳の「引きこもり」の子どもの面倒を見ていたが、今では精神的、肉体的に限界を迎えつつある80歳の親と50歳の「引きこもり」の子の問題が行き詰まる親子の深刻な問題となっている。高齢化した親が介護を受けるようになり、子どもにはそれなりに気になるようだが、さりとてこれを解決出来る良いアイディアは簡単には見つからない。

 「引きこもり」には、学校でのいじめ、職場になじめない、就職活動に失敗した、人間関係がうまくいかなかった、等々原因は多様であるが、その後の人生を引きずって周囲に迷惑をかける人が増えてきた。小学生を襲って自殺した51歳の男は少年期の家庭に問題があったようだが、やはり「引きこもり」となりそれが今回の事件の遠因となった。元農水次官の子息も名門高校時代で挫折して学校を辞め、家庭内に引きこもり、その後ひとり暮らしの中で「引きこもり」状態だったようだ。外から、また後から評論家的にああすれば良かった、こうすれば良かったという話は聞かされるが、所詮当事者でなければ分からないだろうから、根本的な解決のためには厚生労働省が国家として重要課題として受け止め、骨太な対策を講じる必要があると思う。

 これからもこの「8050問題」は、現代の大きな問題として話題になることだろう。

2019年6月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4407.2019年6月6日(木) 外務省はなぜ安田純平氏に旅券を発給しないのか?

 旅券を申請したが普通に発給されず、すでに申請から5か月も経っていながら未だに旅券を手に出来ない。申請者は誰かと思いきや、シリアで3年4か月身柄を拘束された後、昨年10月に開放されたフリー・ジャーナリストの安田純平氏である。外務省もその事実を認めているということは、旅券を発給して安田氏がまた危険地域に取材に出かけ、再び身柄を拘束されるような事態が起きれば、また物議を醸し、相当な費用と犠牲が出ることを恐れたのだろう。体の好い「出国禁止」処分である。昨年開放の際、日本政府がイスラム国(IS)に対して密かに多額の身代金を支払ったとの噂が流れた。

 今度の申請については、安田氏が旅行先で再び拉致されることを懸念して旅券発給を理由もなく先伸ばしをしているだけだろう。旅券法では、国益を害する可能性がある場合、旅券を発給しないことがあると規定している。しかし、安田氏のケースは、それに該当するのだろうか。外務省は旅券を発給しない理由を明確に安田氏本人に伝えるべきではないだろうか。それにしても、このケースのように憲法が保障する海外渡航の自由を外務省の主観的な理由で安易に差し止めて良いものだろうか。

 昨年11月箱根ロータリークラブで講師を依頼され行った卓話では、タイミング的に安田氏の開放にドンピシャリで氏の行動とその是非について、私の体験上から安田氏の行動を評価する視点でお話しした。人命は最も尊重されるべきであることは論を俟たない。だからと言って危険だからと尻込みしていては、最も貴重な情報が溢れている最前線で生きた情報を得ることは出来ない。むしろメディアでは、自分たちの身の安全ばかり考えて社員を危険地域へ派遣しようとしなくなっている時代に、安田氏のように危険を恐れず直近の情報を入手しようとする人物は、得難い人材だと言えるのではないだろうか。

 さて、トランプ大統領は日本同様にイギリスに国賓として訪れ、公式には歓迎されたが、国民は冷ややかな反対デモによる出迎えだった。現在フランスを訪問中であるが、特別に歓迎されたという話は伝わって来ない。随分日本との差を感じたのではないか。

 国のトップ人事としては、昨日予想通りと意外だった、それぞれ異なる首相の決まり方があった。予想通り首相に選ばれたのは、タイのプラユット暫定首相である。新首相は、2014年5月にクーデターを主導して軍事政権を確立した。去る3月に行われた総選挙で下院過半数を獲得し、加えて親軍政派の上院250人も賛成票を投じるため、プラユット氏が新首相に選出されるのは確実になった。

 意外だったのは、デンマークの総選挙でラスムセン現首相率いる右派の自由党に勝利した左派・社民党のフレデリクセン党首の勝利である。昨今右傾化傾向の強いヨーロッパ政界において左派が勝ったのは意外である。それには移民排斥の右派に対して、彼らの意見を一部受け入れるような移民抑制の強化という左翼とは思えない新手の考えを出したことである。新首相は女性としては同国2人目である。

2019年6月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com