4495.2019年9月2日(月) 大腸の内視鏡検査を受診

 先月の人間ドック受診の結果説明を受けた際、医師から大腸の内視鏡検査も受診することを勧められた。その場で予約をしてもらい今日その大腸検査受診のため慶応病院へ出かけた。

 毎年受診している慶應病院の人間ドックは基本コースでセットされていて、大腸検査が外されているので、これをほぼ10年受診していなかった。いつも行きつけの森医師からもそろそろ大腸検査の必要があると勧められてもいた。

 以前受診した時もそれ相当の服用薬を飲んだが、あまり悩んだことはなかったと思う。それが今回は薬で苦戦することになってしまった。昨日夕食後に一切食べ物を口にしなかったが、ピコスルファートナトリウムという内用薬を飲んだところ、夜中に便意をもよおして3回もトイレへ行くことに成ってしまった。そして、今日のモビブレップなる腸の活動を促し排便を促進する効果があるという粉薬には、家を出る直前まで悩まされてしまった。その粉薬を水で薄めて約2㍑の混合薬にするのだ。更にこれを3時間で飲まなければいけない。その手順は良かったのだが、これが肛門から排出されるのだ。尾籠な話で恐縮だが、これが立ったままの姿勢で自然に肛門から流れ出る、つまり垂れ流しという何ともだらしないことになってしまった。時間的には何とか検査時間に間に合ったが、念のためズボンの下にタオルを挟み込むという色気のない服装で出かけた。

 内視鏡検査はベッドに仰向けに寝た状態でちょうど45分間続けられ、ポリープを4か所切り取ってもらった。その間目の前に映像が映し出され、ポリープを切り取る瞬間を目の当たりにすることになった。

 幸い先日の人間ドック検査でCT、MR、超短波、心電図、肺機能を調べてもらい、大きな症状はないということが分かりホッとしたところである。今日大腸のポリープ削除で取り敢えず内蔵はあまり心配しないで良いようだ。ただ、2~3年前に東京医療センターで憩室炎と診断されたこともあり、憩室が多くて大変だったということは今日も医師が言っておられた。それでも暫くは内蔵で悩むことはなさそうだ。

2019年9月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4494.2019年9月1日(日) 関東大震災から96年

 今日は1923(大正12)年の今日関東大震災が発生したことを忘れずに、防災を心がけようという誓いと願いを込めた「防災記念日」である。例年ほどテレビで報道されていないように感じたが、改めてこの震災について考えてみると被害は東京、神奈川を中心に関東一円に及び、史上最大となった犠牲者の数は10万5千余人を数え、近代に入ってから空前絶後の災難だったことが分かる。

 当時朝日新聞が撮影した動画がネット上にアップされていたが、上野公園の西郷隆盛像や、東京駅前の巡査派出所に安否確認の張り紙がたくさん張られている光景や、無蓋貨車に大勢の人が乗り込んでいるシーンには胸が痛む。

 寡聞にして知らなかったが、震災の8日前に加藤友三郎首相が急逝して、震災当日は総理不在だった。内田康哉外相が臨時に総理を兼任して、震災の翌2日に新首相に山本権兵衛・海軍大臣が就任した。皇族の中にも別邸などの倒壊により閑院宮戴仁寛子第4皇女が小田原で、東久邇宮稔彦第2皇子が藤沢で、山階宮武彦佐紀子妃が鎌倉で亡くなられた。この他にも、松岡康毅日大総長が葉山の別邸の倒壊により、また英文学者で評論家の厨川白村も鎌倉で津波に呑まれ、翌2日に亡くなった。このように名の知られた多くの方々が東京のみならず避暑地の湘南地方で命を落とされている。外国人の中にもフェリス女学院校長やイギリス人外交官も犠牲となった。

 日本では不幸にして昔から地震や台風などの自然災害が多い。ここ数日九州北部を襲った豪雨では、犠牲者の数こそ多くはなかったが、住宅、田畑に甚大な被害があった。「災害は忘れたころにやって来る」と言われるが、今では「災害は忘れるまもなくやって来る」と言ってもいい。

 そんな日本にとって今日は歴史上のエポックメークな1日であるが、暦の上では夏は終わりいよいよ新涼の季節、秋になった。各地の学校は明日から2学期が始まるところが多い。自分自身を振り返ってみると、今からちょうど70年前の1949年2学期は父の仕事の関係で、房州の勝山小学校から現在の千葉市立幕張小学校への転校で始まった。その直後に湯川秀樹博士が日本人として初めてノーベル賞受賞という慶事があったことをよく覚えている。今年の夏は異常に暑かったが、地球温暖化の流れの中で、果たしてとうきょオリンピックが開かれる来年の夏はどんな夏になるだろうか。

 さて、ちょっと首を傾げていることがある。このブログも書き出してから13年目に入っているが、毎日書き続けてきてあと6回で4500回にまでなった。それなりの苦労はあるが、書く題材はいくらでもあり、それ以上に書くことの楽しさがあり、今日まで書き続けてくることが出来た。友人たちも読んでくれているようで、張り合いがあり、それが書き続けていくことへのパワーとなっている。

 実は、このブログというよりホームページへのアクセス数が7月から急激に増えたのである。実際4~6月の1日当たりのアクセス数は平均88回だったが、節目が変わって7月21日から急に増えて8月中の1日平均アクセス数は157回になった。以前に比べて2倍近くに増えたことになる。その原因にはまったく心当たりがない。7月下旬から毎日同じようなペースでアクセスがある。増えること自体はHPを覗いていただいていることであり、有難く歓迎すべきことであるので、あまり気にする必要はないと思っている。ただ、7月21日は参議院議員選挙投票日だった。これについて特別に異説を書いたわけでもないので、不思議だなと思っている。選挙で言えば、7月21日以来毎日組織票が入っているということになるだろうか。あと半年もすれば、少しは原因が分かるかも知れない。

2019年9月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4493.2019年8月31日(土) 年々増える国家予算概算要求

 来年度の国の予算編成に向けた各省庁の概算要求が出そろった。心配されていたように過去最大の105兆円前後の見込みである。10月から消費税が2%値上げされるので、若干ゆとりがあると思われがちだが、各省庁も要求額を上乗せしているので、値上げ分は消えてしまうようである。

 要求額のうち、少子高齢化時代で年金や医療費を扱う厚労省の30兆5千億円と借金返済に充てる国債費の25兆円を合わせて総額のほぼ半分を占める。その他に気になっているのは防衛費である。アメリカから無理やり買わされている高額な装備品がこれまでになく多い。特に国内設置で地元との交渉過程において問題を起こしている地上配備型迎撃ミサイルのイージス・アショア、F35戦闘機などが目立っている。これによって5兆3千億円もの要求額になる。

 問題なのは、日本は今や先進国では異常とも言えるほど多額の累積借金を抱えていることである。しかし、これを健全財政化しようとの声が政権内部はもちろん、国会議員の中からも中々上がって来ない。それは国会議員が国会へ送り出してくれた地元への恩返しとして、国家予算を地元へ回遊するよう派遣された集金マンだと議員、選挙民が信じているからである。更に言えば、現在の麻生太郎財務大臣は財政というものをまったく知らず、すべて財務省役人に任せて席に座っているだけのパフォーマーだからである。何年かに1度は、財政健全化の話題は出るが、結局誰ひとり本気になって反対を押し切ってまで骨の折れる財政健全化をやろうというまともな政治家はいないからである。

 しかし、毎年国家財政の累積赤字は増えている。今ブレーキをかけないといつまでも止まらないだろう。近い将来突然のように借金を回収しようと必ず借金取りがやって来る。そんな日が必ず来る。その時対応できるのか、またその心構えがあるか。少しでも累積赤字を減らすよう普段から地道な努力を続けていくことが大事である。

 それにしてもこのまま財政再建に手を打たないといずれ国の財政は破綻する。そんなことが政治家は分からないのだろうか。

2019年8月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4492.2019年8月30日(金) 古都京都でささやかな騒ぎ

 古都京都で伝統ある文化都市らしからぬ事件が持ち上がっている。それは私立「京都造形芸術大学」が来年4月に開学30周年を迎えるのを機に、大学名を「京都芸術大学」に変更する届を文部科学省へ提出して受理されたことがキッカケである。

 実は、市内には似た名称の「京都市立芸術大学」があり、1950年創立のこちらの大学の方が古い。この大学名変更により更に困惑の原因を作っているのが、大学の略称名である。京都市立芸術大学は通称「京芸」と呼ばれているが、新しい名前の京都造形芸術大学を「京芸」とも呼べず、何と呼んだら好いかという点である。この機会に京都市立芸術大学も「京都芸術大学」の名称を文科省に届けようと検討中のようだが、これはすでに京都造形芸術大学が「京都芸術大学」という名前を申請して受理されているので、認可は難しいだろうと見られている。

 教育者たる者が、何故こういうややこしく、他に迷惑を及ぼす名称変更をしようというのだろうか。変更しようとする京都造形芸術大学理事長は、造形という看板を掲げているが芸術全般を教育するのですっきりと「芸術」と名称を変えたと淡々と語っていたが、随分身勝手ではないかと思う。影響を受ける他大学へ及ぼす迷惑などについて考えたことがないのだろうか。文科省も手続き上は問題ないとしても、同じような名称の大学が近くに2つも存在したらトラブルになりそうなことは想像出来る筈だ。話し合いをして穏便にまとめることが出来なかったのだろうか。一番困るのは両大学学生ではないだろうか。名称変更日が来年4月ということもあり、最早待ったなしとなった。何とか禍根を残さず、すっきり解決して欲しいものである。

 因みに高校では、元中京商の名で甲子園3連覇を含めて春夏11回優勝を誇る野球伝統校、愛知県の中京大学付属中京高校と、今夏甲子園に出場した岐阜県の中京学院大学付属中京高校と別々の学校法人があるが、これは創立者が父子という近い関係のためトラブルには至っていない。一時は学校名を交換したような時期があったほどで、どちらがどちらか分からなかったことがあった。入学志願者が受験校を間違えるという笑えない事件も度々あったというから学校の名前を変更するようなことは、余程の事情でもない限りあまりお勧め出来ない。

 さて、パリ協定離脱以来益々地球温暖化に後ろ向きになっているアメリカ環境保護局が、強力な温室効果ガスのメタン排出規制を撤廃する方針を明らかにした。どうしてアメリカはこう度々時代に逆行するようなことをやるのか。そのツケはいずれアメリカにも戻ってくる筈だ。産業開発を重視し温暖化対策に後ろ向きのトランプ政権の姿勢を改めて鮮明にした。今ブラジルのアマゾン自然火災や、地球温暖化の象徴となった南北極地の氷山溶解など温暖化が懸念されている時に、産業開発に熱を入れ温暖化防止に一向に目を向けないアメリカ・トランプ政権には、好い加減にしろと言ってやりたい。

2019年8月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4491.2019年8月29日(木) 道理が通らない国家と国情

 このところ厳しい自然災害に襲われ大きな被害が出るケースが多くなった。一昨日から九州北部を襲っていた記録的な大雨が、佐賀県内で大暴れしている。明日も大雨の予報が出ている。佐賀県では床上・床下浸水が県内各地で発生していて全容を把握しきれていないという。特に、今度は自然の豪雨に加えて、ある鉄工所から油が流失し、それが豪雨とともに田畑や住宅地帯に広がって行ったので、今後衛生面、汚染面で課題が残されている。気温も上下が激しく、すっきりした陽気にはならない。

 こんな時アマゾンでは自然火災が燎原の火の如く広がり、世界の酸素のうち20%を排出している原生林が危うくなってきた。昨日閉幕したG7では、消火に手を拱いてきたブラジルのボルソナーロ大統領の消火活動への消極的な姿勢を批判し、自然保護のためにG7 としてブラジルへ21億㌦の支援を決めたが、何がお気に召さないのか大統領はこれを断った。それでもブラジルは軍隊を派遣して消火作業に当たるようになった。現在のアマゾンのジャングルで野放図に開発を続けていけば、ブラジル人だけでなく地球上すべての人々が乱開発のとばっちりを受けることになるだろう。

 さて、今日文在寅・韓国大統領の発言の中に日韓対立に至った原点とも言える表現があった。やはり大統領は自らの発言に基本的な理解の中に解釈の間違いとか、誤解、或いは矛盾があるということに気が付いていないらしい。それは次の言葉に籠められている。

 「過去の過ちを認めず、反省もせず、歴史を歪曲する日本政府の態度が被害者を傷つけている。一度反省したから、一度合意したからといって、過去のこととして終わるものではない」。

 前文はともかく、後文が特に問題である。約束は破っても好いと言っているようなものだ。普通なら一旦約束した以上それを守ることが相手に対する信義であると理解し、極力一度交わした約束を遵守しようとするものだ。ましては国家同士の約束であるなら相手国民への敬意、信頼の点から国家は命がけで約束を守るのが当然の責務である。それにも拘らず国家の最高指導者が「一度合意したからといって、過去のこととして終わるものではない」として合意自体意味のないものであるかのように発言しているのであれば、もう信頼も何もあったものではない。これでは日韓協定はどの分野においても、いずれは守られない意味のないものだと言える。国家間の相互協定を締結することは出来ないということになる。今日の大統領の発言は、日本のみならず、韓国と協定を結ぼうとしている国々にとっても大いなるショックであると思う。

 偶々今日韓国では、収賄罪の容疑を問われ弾劾により職を辞した朴槿恵・前大統領の最高裁上告審が開かれ、二審の懲役25年、罰金200億ウォン(約17億4千万円)の実刑判決を破棄し、ソウル高裁に審理を差し戻す厳しい判決があった。それにしても大統領受難の国である。

2019年8月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4490.2019年8月28日(水) GSOMIA廃棄で日韓関係更に悪化

 先日来日韓両国間の対立がエスカレートして両国が自己主張するばかりで解決の見通しが立たず、東アジアで日米間同盟の連携を図っているアメリカも頭を痛めている。韓国国内では反日感情が高まり、日韓関係は戦後最悪の状態にある。更にここに来て韓国は日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を日本政府に通告した。これが日韓関係のみならず、世界各国へ大きな波紋を投げかけている。これにはアメリカも韓国を非難している。これはアメリカを始めとして当事国の日韓両国に不利益をもたらすばかりでなく、中国、ロシア、北朝鮮を利することになるとの見立てがある。

 韓国政府は、日本が輸出管理の見直しと称して、韓国をホワイト国から除外したことがGSOMIA を破棄した理由だと述べ、日本がホワイト国から除外する方針を撤回するならGSOMIAをこのまま継続すると述べた。しかし、日本政府はホワイト国除外は経産省がらみの貿易問題であり、防衛省がらみの安全保障上の問題であるGSOMIAとは別次元だとして、取り合おうとしていない。

 昨日になって突然文在寅大統領の側近である曺国氏の娘さんの不正入学スキャンダルが公になった。曺国氏は次期法相に内定している重要人物だけに、メディアからはGSOMIA破棄決定について、文政権が曺国氏スキャンダルから国民の目を逸らすためだと批判している。

 こんな首を傾げるようなこともある。考えられないのは、韓国機張市で開催される野球のU18W杯に出場する日本代表チームが、日韓関係の冷え込みに配慮してチーム全員が日の丸マークが付いていないポロシャツを着て今日韓国入りした。しかし、ここまで気を遣う必要があるのか、疑問を感じる。例えポロシャツから日の丸を取り外しても、試合では国歌斉唱も国旗掲揚もあるだろうし、着用するユニフォームには、‘JAPAN’と日の丸が付けられている筈で、高校生スポーツにまでこんなことに気を遣うのは、本末転倒だと思う。

 昨今は世界的にも他国に配慮しないわがままな風潮が目につく。フランスに世界の首脳が集まったG7サミットが一昨日閉幕したが、相手国に気遣いしない主張するだけの首脳外交の場となってしまった。今年は首脳宣言が出されず、5項目だけの簡単な合意文書を採択しただけで終わった。昨年カナダのG7では、トランプ大統領が会談後立つ瀬がなかった議長国のマクロン大統領は、言い訳ざんまいに記載内容より首脳間の議論を重視した結果だと話していた。このままだとG7の影響力が弱くなるばかりである。来年のG7 はトランプ大統領のおひざ元で開催されるが、存在感を示してくれるだろうか。

 米中戦争は一向に解決する見通しが立たず、今世界は自国第一主義に凝り固まって相手国の考えを聞こうとの姿勢が見えない。すべてのムードに絡んでいるのはトランプ大統領である。日韓関係にも当分解決の明るい兆しは見えない。実に寂しいことである。

2019年8月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4489.2019年8月27日(火) インドネシアの首都移転と他国の例

 かねてより噂にも上がり、ジョコ大統領が広言していた通り、インドネシアは首都をジャカルタからカリマンタン(ボルネオ)島東カリマンタン州に移転することを正式に発表した。首都の移転にはそれなりの理由があるのだろうが、中には移転の意図や目的が理解し難いものもある。現在のジャカルタはオランダ植民地時代から首都機能があり国の中心として発展したが、人口の過密により渋滞、大気汚染が深刻な状態でかねがね移転が考えられていた。ただ、移転と言ってもまだ移転先の土地がここと決まったわけではないようだ。2020年にカリマンタン東海岸の州都サマリンダと戦時中旧日本陸軍が駐屯していたパリクパパンの間の通称「スハルトの丘」周辺に新首都建設をスタートさせて、完成移転するのは24年のようだ。権力者になるとつい私欲が顔を出し勝ちだが、ジョコ大統領も「スハルトの丘」を「ジョコの丘」に変えるとでも言い出しかねない。

 カリマンタン島はインドネシアとマレーシアが国土を分かつと同時に、マレーシア領土内に小さなブルネイ王国があるが、どこも森林地帯が多い。かつてサンダカンを訪れた時にオランウータンの保護施設を見学したが、周囲はジャングルに囲まれていた。「スハルトの丘」がどういう土地かは分からないが、5年後の移転時に果たして首都機能を十分発揮することが出来るだろうか。

 ところで、首都の移転は途上国では時折行われるが、先進国ではあまり例を聞かない。小学生時代に首都名前比べで遊んでいた時にブータンの首都はプナカだったが、今ではティンプーに替わった。ビルマ(現ミヤンマー)は国名も首都も変わって、ミヤンマーの首都はヤンゴン(旧ラングーン)からネピドー(旧日本陸軍航空隊基地が置かれていた旧ピンマナ)へ移った。しかし、経済、商業、その他すべての面で首都的役割を果たしているのは、相変わらず旧首都のヤンゴンである。中でも最も新しい首都移転であるスリランカのケースがよく分からない。

 1948年スリランカはイギリスから独立してセイロンとなった。1978年スリランカに国名を変更し、85年首都はコロンボからスリ・ジャヤワルダナプラ・コッテに移転した。この首都移転の意図が分かりづらい。第一にこの長い名前である。スリ(聖なる)ジャヤワルダナ(第2代大統領名)プラ(街)コッテ(元々の街の名前)というのだから、覚え難くて些か人騒がせな地名である。しかも旧首都コロンボから僅か10㎞しか離れていない。今でも賑わいの中心はコロンボである。内戦の発生などで中々移転が進まなかったが、すべての機能が移転したわけではない。漸く首都機能を備えるところまできた。

 さて、翻って日本で首都移転は考えられるだろうか。大阪府が都構想を打ち出しているが、今や首都機能は圧倒的に東京にあり、大阪及び他都市が東京に取って代わって首都移転することは考えられない。東京に住む我々東京都民としては、もちろん首都移転してもらいたくないと思う。

2019年8月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4488.2019年8月26日(月) トランプ大統領のグリーンランド購入の裏話

 5日前の本ブログに取り上げた、トランプ大統領がグリーンランド購入に食指を示してデンマークの首相から袖にされたという話が、いろいろ臆測を呼んでいるようだが、必ずしもトランプ氏が出まかせにツィッターで喋っただけではなさそうである。

 そもそもグリーンランドは人口僅か5万6千人程度であるが、デンマークの自治領として自治権を認められている。地球温暖化により氷が溶け始め地下に眠る資源の開発がしやすくなったが、デンマークにとっては財政的に厳しく政府は開発計画に消極的だった。そこで自治政府が頼ったのが、ご多聞に漏れず南北極地開発を狙っている中国だった。これにアメリカが機敏に反応したというのが真相のようだ。現在北極海周辺には、ロシア、アメリカ、中国が進出して深海の氷床の下に眠る未知の山脈の掘削にチャレンジする計画を進めている。

 南極は1959年に結ばれた南極条約により領有権主張が凍結されている。狙われているのは北極点周辺なのである。今では宇宙でも開発競争が始まってる。最早開発出来る未知の地はないのだろうか。

 さて、昨日埼玉県知事選挙が行われた。日本ペンクラブ会員で知り合いの青島健太氏が自民党・公明党から推されて立候補したが、接戦の末国民民主党参議院議員だった大野元裕氏に923対866(千票)で敗れた。1か月以上も前に唐突に青島氏が自民党埼玉県連に推されて埼玉知事選候補者にノミネートされていることを新聞で知り一瞬驚いた。出馬しないだろうと見ていたが、あっさり要請を引き受けてしまった。以前から青島氏の分かりやすいスポーツ解説に納得をし、単なるプロ野球選手OBではない教養に感心していた。拙著「南太平洋の剛腕投手」について登場主役のひとり、慶大野球部の先輩・佐々木信也氏との関係から拙著に大変興味を持ってもらった。

 青島氏はプロ野球界を引退してからニュージーランドへ渡り、2年間現地で日本語学校講師をしていたということを聞いたが、その際現地で野球を教える際、必ずしも1チーム9人に拘らず、臨機応変に、かつ自由にチーム編成を行ったと聞いたことが印象に残っている。昨年私が所属するNPOの講師を依頼したところ快く引き受けていただいたにも拘わらず、受け入れ態勢が整わず講師の話が流れて彼に迷惑をかけたことを申し訳なく思っている。選挙には敗れたが、まだ別の可能性がいくらもあると思う。もし自民党推薦知事になったら不都合だなと思っていたこともあり、むしろ政治家ではなく、別の道で捲土重来を期してもらいたいと願っている。

 米中貿易戦争が激しくなり、先週末のニューヨークのダウ平均株価が大幅に値下がりしたので、週明けの東京でも相当の影響を受けるのではないかと懸念していたところ、案の定今日日経平均株価は冒頭からほとんどの株式で値下がりを始め、一時対先週末537円を超えた。その後持ち直したが、今日の終値は449.87円の値下がりとなった。この先米中貿易戦争がエスカレートすると株式は更に落ち込むだろう。トランプ、習近平両首脳には直接関係はないのだろうが、両国の対立は両国民のみならず、世界中に大きな影響を与えることをよく承知して欲しいものである。

2019年8月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4487.2019年8月25日(日) 権威と影響力が低下したG7サミット

 昨今の異常気象による世界的な熱帯化現象は、自然界に大きな変化をもたらしている。近年ロスアンゼルス近郊の山林で火災が発生することがしばしば報道されている。住宅地帯まで飛び火して住宅を焼失する人々が出ており、そんな時カリフォルニア州では消火剤などを空中散布して被害の拡大を防いでいる。

 ところが、今アマゾンの山林火災では森林が燃えるまま自然消火を待っている状態である。ブラジル政府が消火に後ろ向きで、樹木が燃える状態を放置していることに対して、国際社会から森林材の保護と地球温暖化の観点から厳しい目が向けられている。ブラジルのトランプ大統領と皮肉られているボルソナーロ大統領が、森林火災の消火について資金がないと消極的姿勢だったが、国際社会から非難され方針転換をせざるを得なくなり、漸く軍を出動させること決断した。

 近年アマゾンの森林火災による焼失や、違法伐採が増えつつあり、ルセフ前大統領の環境保護姿勢に比べて、ブラジルのトランプと称されるボルソナーロ大統領は手を拱いて国際社会の信頼を失いつつある。

 森林火災については、1988年アメリカのイェローストーン国立公園が山火事により総面積の45%を焼失した時、公園当局は消火剤を散布せずに自然消火によりその後の森林の復活により自然保護につながったと評価された。これは手を拱いて火災が拡大するのを放置しているブラジルのケースとは違う。実際イェローストーン火災の2年後に現地で植物が再生している様子を実際に見て感動し、‘NATIONAL GEOGRAPHIC’誌に寄稿し掲載もしてもらった。ボルソナーロ大統領の無策は、世界に酸素と真水をもたらすアマゾン河の恩恵に対して世界中から寄せられる評価をないがしろにするものだと思う。

 さて、昨日からフランスの人口3万人の小さな町ビアリッツが世界中から注目されている。近くを何度か通っているが、寡聞にしてその都市を知らなかった。今ここで主要7か国首脳会議(G7サミット)が開かれているが、アメリカのトランプ大統領から「なぜ出席しなければならないのか」と呆れるようなボヤキが発せられているようだ。アメリカ大統領が自分の立場をまったく理解していないようだ。昨年カナダのG7では他国の首脳と考えが合わず、一足早く会場を去り採択された首脳宣言を承認しないとツィッターで発言して物議を醸した。どうも他の国の首脳とは異質で、今年のG7では議長国フランスのマクロン大統領は、今年は首脳宣言を発表しないと先手を打っているが、このG7も年々内容が空疎になり、影響力が弱まっている。今年はこのトランプ大統領に加えて、もうひとり厄介な疑似トランプ氏が初めて出席する。先月メイ首相の後任としてイギリス首相に就任したばかりのジョンソン首相である。この人物もパフォーマンスの好きな人だけに、トランプ氏と揃い踏みでどんなショーを見せようとしているのか、些か心配である。

2019年8月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4486.2019年8月24日(土) 酷暑の2020年東京オリンピックが心配

 庭でセミの声がうるさいと感じるほど聞かれるようになった。今朝はつがいのシジュウガラが2組やって来た。夏休みも残り1週間となった。

 まだ残暑が厳しいとは言え、漸く秋の気配が感じられるようになった。ただ、今夏の暑さは異常でいずれどんな暑さだったか総括して発表されるだろう。心配なのは、来年の東京オリンピック開会式が7月24日に予定されており暑さの真っ只中に開催されることである。IOCが開催期間を7月15日から8月31日に収めるよう招致都市に求めているのだから、現状ではこれは致し方ないことなのかも知れない。主催者のIOCがアメリカのテレビ局から全収入の7割を支払ってもらっていて、テレビ局から中継上不利を被らないようサッカー、フットボール、バスケットボールなどの人気スポーツのシーズン開催とダブらないことを求められたからである。しかし、これは出場選手や観客の健康面、不都合をまったく考えることもせず、テレビ局の言いなりになったことであり、これほど選手、観客を舐めた話はないのではないだろうか。

 因みにJOCが東京オリンピックに立候補した時、東京の夏の気候は「晴れることが多く、かつ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候」とPRしたというから、これはJOCがIOCのみならず日本国民をも欺いていることではないか。尤も正直に書けば、東京オリンピックは日本には来なかっただろう。しかし、IOCはこんな猛暑の時期に世界的な屋外スポーツ大会を開催することをどう考えているのだろうか。選手への健康上の問題などをどう思うのか。オリンピック閉会後によくよく検討すべきであろう。東京大会の後の4年後にはパリで開催される予定であるが、今夏のパリも猛暑に襲われ、42℃を超えた日があった。早く手を打たないと間に合わなくなるのではないかと心配になる。

 さて、国内ではさほど大きな事件は見られないが、国外には米中貿易摩擦の影響でアメリカが中国に対して制裁関税を課していることが、世界の経済に影響を与えつつある。昨日ダウ平均株価が対前日比623㌦も下がった。週明けの日経平均株価でも響いてくるだろう。

 アメリカの中国に対する制裁は、昨年7月に第1弾として対中輸入額340億㌦に25%を課したのをきっかけに、中国が報復関税で応えた。それを皮切りに2国間の醜い貿易戦争へと発展した。アメリカは来月1日には第4弾として3243品目1100億㌦に10%、12月15日に555品目1600億㌦に同じく10%を課すと公表していたが、昨日になっていずれも15%へ課税基準を引き上げた。

 世界経済2大国がけんかしている貿易戦争状態に巻き込まれた他国が、思いがけない迷惑を被っている。米中両国は相手国を非難するばかりでなく、どうして率直に話し合って解決の道を探ろうとしないのか理解出来ない。当分の間米中対決解決の道は見通せない。

2019年8月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com