4505.2019年9月12日(木) 中学の同窓会が京都新聞紙上に紹介

 去る3月京都で開かれた中学生時代の同期生会が、9月9日付京都新聞夕刊に紹介され、その時の集合写真付き記事掲載の新聞を同期生が送ってくれた。「旧交歓談」というコラム欄にわれわれ同期生が今年卒業65周年を迎えたことを紹介してくれたのである。記事によると母校・京都市立上桂中学校は昭和22年に開校され、昭和33年に現在の京都市立桂中学校に校名が変更になった。卒業して4年後のことである。意外だったのは、昨年の全国中学校駅伝で母校男子チームが優勝したそうだが、何と女子は5年連続で全国優勝を飾っているというから驚いた。我々の時代には、そんな空気はまったくなかった。むしろ柔道が盛んで中学校なのに珍しく正課として柔道が授業に取り入れられ、黒帯生徒が5人もいた。3年生として1年間だけしか在学しなかったが、思い出は尽きず当時の同級生とは今も交流している。また、機会があれば参加したいと思っている。

 さて、アメリカのトランプ大統領には世界中が振り回されているが、またまた政権内の重要スタッフを一刀両断の下に首にした。極右の安全保障担当のボルトン補佐官を更迭することにしたのである。よくもお気に入りの取り巻きをこう度々交代させられるものである。特にボルトン氏はタカ派の中のタカ派と言われ、トランプ大統領が強気の保守政策を実行する立案者で中心人物とも見られていただけに、この人事ばかりは意外である。ボルトン氏更迭の最大の理由は、イランのロウハニ大統領とトランプ大統領との米イ首脳会談を開催するに際して、トランプ大統領がイラン側に歩み寄る姿勢を見せたことにボルトン氏が強く反対したことがある。

 すぐ気持ちの変わる大統領だけに、これからも周囲の要人も気が気ではないと思うが、対内外政策を立案、実行する国の上層部トップがこう度々変わるようでは、長期的なプランなぞとても立案出来ないのではないかと些か気になる。

 そのトランプ大統領は、11日中国への輸入追加関税を当初予定の10月1日から2週間延期して15日に実行すると発表した。関税引き上げ発表から僅か3週間で中国に譲歩するような歩み寄りである。これに対して中国政府も報復関税を一時的に除外すると公表した。何のために、両国は短期間内に制裁、延期を繰り返しているのか、あまりピンと来ない。一部には、大統領は10月1日が中国建国70周年記念日に当たる点に配慮したと推測されている。

 政治とは関係ないが、そのトランプ大統領は同じ11日に味付き電子タバコの販売を禁止する方針を明らかにした。煙が出ないから周囲に迷惑をかけないと都合のいいことを口実に、日本でも販売が伸びている電子タバコは紙タバコに含まれるタールなどの有害物質が少なく、禁煙にも効果的とされているが、医学的効果は不明である。こういう気の利いたことを大統領が決めることはないと思っていたところ、13歳の息子が電子タバコに手を出すことを心配したメラニア夫人のアドバイスがあったという。対立する政治家やメディアに対しては自己主張を貫く大統領も家族には弱いのだろう。序に喫煙に前向きの姿勢を示したのをきっかけに、銃規制にも乗り出してみてはどうか。そうすれば世界中からヤンヤの喝さいを浴びることは間違いないと思うのだが・・・・。

2019年9月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4504.2019年9月11日(水) 第4次安倍改造内閣に13人の初入閣者

 2日に慶応病院消化器内科で大腸の内視鏡検査の際ポリープを4つ取ってもらったが、今日その結果について説明を伺いに出かけた。全結腸に憩室が多く見られるということは検査の折言われていたが、大きなポリープは除去したし、大腸がんの恐れもないと伺い、取り敢えずホッとした。それでも腺腫があるので、やはり来年もう一度検査をしてみた方がよいとのアドバイスだった。人間ドックは毎年受診することにして大腸検査は5年に1回ぐらいのペースで受診するつもりだったが、来年も大腸検査を受けることにして予約をしてもらった。その後はまた考えることにしたい。

 慶應病院からの帰路世田谷警察署へ行き、自動車運転免許証の返納届を提出した。今年の11月3日の誕生日から1か月後まで免許証は有効であるが、6月に愛車を友人に譲り、運転する機会はもうないと判っていたので、早いうちに免許証を返納しようと思っていた。振り返ってみると、1961年4月に免許証を取得したので、58年余に亘って車にはお世話になったことになる。最近愚かな煽り運転なぞが話題になっている時に、運転を止めたのは私のみならず妻も事故発生のピンチから逃れられることでもあり、年齢相応の結論で良かったと思っている。

 ところで去る8日(日)夜関東地方を襲来した台風15号が、今までにないほど異常な被害と後遺症を千葉県に残している。特に千葉県南部には夥しい被害を与えた。家屋に大きな損害を与えたが、現在別の意味で深刻なのは、台風後3日も経過していながら停電、断水が未だに完全に復旧せず、暑い中を冷房も稼働せず、固定電話はもとよりスマホすらまだ使えない不便さである。今日午後8時現在千葉県内で40万戸も停電のままである。中でも気がかりなのは、懐かしい鋸南町の被害である。鋸南町は、小学生時代遊びまわった勝山町と北隣の保田町が合併した町なので、どのあたりに被害が大きかったのかは分からないが、ちょっと気になっている。

 さて、今日は今から18年前にニューヨークであの衝撃的な同時多発テロが発生した日でもある。ニュースは偶々義母の葬儀が行われた時に葬儀場待合室でテレビを観て知った。あの時のショックは並みのものではなかった。というのは、多発する反米テロについて関心を持ち、いろいろ調べていた時でもあった。しかも1年半前にアフガニスタンとパキスタンの国境カイバル峠を訪れ、近くの集落で兵器の積み下ろしをやっている現場を見て、奇妙な印象を受け、それが反米テロと結びつく予感らしきものを感じたことを想い出した。しかもテロ事件の半年前にニューヨークの世界貿易センタービルの現場を訪れてもいた。9.11事件以来世界各地でテロが横行し、今以て中東を中心とするテロの発生は止むことがない。今取り掛かっている来春上梓予定のドキュメントでも、このカイバル峠を訪れたことと、テロの予感、そして9.11同時多発テロについて蘊蓄を傾けて書いているところである。

 一方、国内では今日第4次安倍内閣の新閣僚人事が発表され、いくつか話題を提供している。入閣かどうか注目を集めていた若手38歳の小泉進次郎氏が環境大臣兼原子力防災担当大臣として初入閣することになった。父小泉純一郎元首相の血筋だろうか、はっきりした物言いと清潔さを売り物に人気を博しているが、昨年自民党総裁選で安倍首相の対抗馬、石破茂元幹事長に一票を投じたこともあり、今回の入閣で君子豹変かと首を傾げる政治評論家もいる。それにも拘わらず、安倍首相が閣僚に選んだのには、双方に曰く言い難い隠された理由があるのだろう。それにしても今回はこれまで名前も知らなかった議員が、随分初入閣した。長期政権となり、首相も長い間何かと協力してくれた議員にお返しをしたのではないか。ある政治評論家は、新内閣を称して「Wサプライズ内閣」と呼んでいたが、ひとつのサプライズは小泉氏の入閣であり、2つ目のサプライズとは絶対入閣しないと思っていた議員が入閣したことだそうだ。13人の閣僚が初入閣した中で、衆議院議員大阪選出8度にして78歳の竹本直一・科学技術大臣ははっきり言って、政治家としての言動が取り上げられたこともなく、今日まで名前も顔も知らなかった。果たして大臣となって職責を果たして行けるのだろうか。

 外務大臣を辞めた河野太郎氏は、外交上芳しくない評判が立ったので、そのまま閣外へ去るかと思いきや、防衛大臣に横滑りした。防衛省も外交関係が難しいだけに、果たして河野大臣が職責を全う出来るのか、大きな不安材料である。

2019年9月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4503.2019年9月10日(火) 元文科省事務次官・前川喜平氏の教育論

 所属するNPO法人JAPAN NOW観光情報協会の定期「観光立国セミナー」が、いつも通り麹町の海事センタービルで行われ、久しぶりに参加した。今日の講師は、元文部科学事務次官の前川喜平氏で、森友学園・加計学園、いわゆるモリカケ問題で注目された。官邸から睨まれ、天下り先を斡旋してもらえず、現代教育行政研究会代表としてツィッターで「右傾化を深く憂慮する一市民」と称してネット上で激しく安倍批判を繰り返している。

 「生涯学習の課題」をテーマに2時間に亘って教育の本質に関わる話を分かりやすく展開された。前川氏は憲法によって保障された教育の機会均等について、それは国民の権利というより、国家の義務であると述べられた。また、日本に住む人にはすべて年齢、国籍を問わず国が義務教育を供与する義務、というより無償普通教育の機会を与える責任があるとも話された。国民にとって学ぶことは将来自分にとって役立つものだということを思わせるようでなければいけない。そして、学んだ知識が身に付かなければいけない。教師はもちろん、生徒も学校を卒業してもいつまでも学び続けることが重要であると結ばれた。

 かつて、小学生のころの国語は、「読み方」と「綴り方」とに分けられ、「綴り方」は書くことを重視していた。それが今も作文を書く上で役立っていると考えているが、今日国語ではそのような仕分けがなく、少々書くことが疎かにされていると思う。それがスマホの悪影響もあるが、若者が今日まともな文章ひとつ書けないような実態となっている。このために文科省としては「綴り方」を復活させる気持ちがないかと尋ねたところ、文章力を身に着けることは大切なことだが、それは他の科目の中でもその気持ちさえあれば出来るとの回答だった。本当にそうだろうか? もう少し若いうちから、国語教育の中で文章を書く機会を作り、指導者が上手に指導するようなことを考えないと文章力は中々身に付かないと思うのだが・・・・。

 それより今度学習指導要綱が改定されるが、それによれば小学校で英語が必修となる。小さい時から英語に慣れることは確かに必要であるが、今は現場の反対が強い。前川講師はそれ以上に現状は英語を教える教師が不足していると言っておられた。どうも十分な態勢を整備しないで見切り発車をしたら、ことが教育問題だけに取り返しがつかなくなる。まだ小学生に英語は早いと思う。

2019年9月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4502.2019年9月9日(月) 話題の曺国氏、韓国法相に任命さる。

 中国には5節句があるが、そのひとつに重陽の節句がある。今日9月9日はその重陽の節句である。日ごろ親しくしていただき、何かとご教示に与っている小中陽太郎氏は今日85歳の誕生日を迎えられた。昨日近著「新世代の観光立国」を郵送し、今日ツィッターでお祝いをお伝えしたところお礼のお電話をいただいた。誕生日については昭和9年生まれということもあり、「9」が3つも重なるので、人生において「苦(9)労」を重ねると母上からよく言われたと仰っていた。

 ところで、昨夜から今朝明け方にかけて関東地方へ珍しく強大な台風15号が直撃した。夜中に目が覚めた時、雨戸が風に煽られガタガタと激しい音が鳴っていた。今朝になって都内を通過したが、首都圏の交通機関はほとんど運航停止状態だった。千葉市では、観測史上最高の風速57.5mを記録した。各地に太陽光パネルの火災など普段あまり聞かないような台風の爪痕を残した。停電被害も大きく、千葉、茨城、神奈川の一部では復旧は明後日以降になるという。成田空港では外国から到着した搭乗客が空港からの交通機関がすべて運休のため、空港内にあふれ出て、実にその数は1万人もいたという。一部には、成田着便を羽田へ回航した。

 確かに台風は、近年九州、西日本方面に上陸し関東地方に来ることはあまりない。そういう意味では、久しぶりに台風にぶつかったという嬉しくない印象である。

 さて、このところお隣の国・韓国で話題になっている法相内定の曺国氏が、今日正式に文在寅大統領から法務大臣に任命された。大統領の言い分が揮っている。「疑惑だけで任命しなかったら悪い前例を残す」と言ったそうだが、この考えは少々おかしいのではないか。国の法務大臣たるものは、法律はいかに守られるべきかを監視して、道を外すようなことがあれば法律によって裁くよう命じる職責である。疑惑が生じること自体許されるべきことではない。況してや曺国氏には、家族にいくつかのスキャンダルが報じられ、その中には疑いが深まったものがあり、妻に至っては在宅起訴された状態である。こういう疑念のある人物を敢えて国の要職に任命しようというのは、いかなるメリットがあるのか。この辺りに文大統領が識見に欠けるところがあると考えざるを得ない。韓国以外の国なら、大統領はこのような人物を要職には起用しないだろうし、この人物も自ら身を退くだろう。国民の反応は、曺国氏の法相任命に51%程度の反対がある一方で、賛成も40数%もあるというから、韓国国民の感覚は少々おかしいのではないかと思うし、彼らの常識度がどうも見え難い。

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4501.2019年9月8日(日) イギリスという国の無責任と無情

 香港のデモは5日林鄭月娥・行政府長官が逃亡犯条例撤回を表明して以来表面的には鳴りを潜めているように見えるが、いずれ中国政府が黙ってはいないと思うので、再びもめるような事態が起きることが懸念される。

 実は、今朝TBS「サンデーモーニング」で外交評論家の岡本行夫氏が、1997年イギリスが香港を中国へ返還した際、2047年までの50年の間中国は「1国2制度」を守る約束をしたにも拘わらず、中国政府は香港の自治、民主化を脅かすような圧力を香港に与えているが、これについてイギリス政府は中国に対して約束履行を迫るようなことをしないばかりか、何のコメントも言わない。はっきり言うなら、イギリスは中国政府にあしらわれているのである。イギリスは自国にとって利得がなければ、動かなくなったように見て取れる。それが、例え国際的に大きな問題に発展しようとも、「我関せず」と逃げている。

 香港デモ以外にも、昨年NPO誌上にミヤンマーのロヒンギャ難民問題では、イギリスが戦前に問題の遠因を作っていながら、今日では過去の責任を取ろうとせず見て見ぬフリをして責任逃れをしている狡猾さを非難した拙稿を書いた。現在執筆中で来年には上梓したいと考えているメディア批判書にもイギリスのいくつかの大罪について追及している。かつての大英帝国は、恥も外聞もなく過去に自国が犯した罪悪の責任を取らず、自国の問題だけに固執して一切のプライドをかなぐり捨て、散々抑圧した他国の深刻な問題に見向きもしなくなった。

 偶々最近買い求めた「週刊東洋経済」9月7日号の「GLOBAL EYE」欄に最後の香港提督だった元イギリス保守党議員のクリス・バッテン・オックスフォード大学名誉総長が、今日のイギリス政界、並びにジョンソン首相について厳しく批判している。英国政治は世界の反面教師であると指摘しながら、今や昔の面影は見る影もないと手厳しい。バッテン氏は首相を信用ならない策士と言い、ウソをついて出世してきた人物で自爆も辞さないような性格だと非難している。イギリスは、今やEU離脱問題に追われていて、とても香港の民主化にまで気を配るわけにはいかないことは分かる。

 しかし、それにしても香港返還に際して中国政府と結んだ1国2制度の約束がピンチに晒されているのに、中国政府に抗議をするわけでもなく、成り行きに任せて一切牽制球も送らないのはどういうつもりだと言ってやりたい。結局放り出してそのままトンズラしてしまう安易な国であることが鮮明になった。そうなると不幸なのは、イギリスによって植民地化されていた国々の国民ということになる。英国紳士とは褒め言葉でよく言われるが、ジョンソン首相らイギリス人なんてとんでもない食わせ者だったということになる。

2019年9月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4500.2019年9月7日(土) なぜ県は母校通信制課程を閉鎖したのか?

 2年後に母校・神奈川県立湘南高校は創立100周年という祝福すべき節目の年を迎える。そのための行事がいろいろ計画されているようだが、そのひとつに記念誌の発行がある。偶々その記念誌への執筆を依頼された軍事ジャーナリスト小川和久氏と依頼者の母校同窓会元会長・天野武和氏の橋渡しをした中で、図らずも小川氏が卒業した母校通信制閉鎖の件について隠れた事情を知ることになった。

 母校には現在全日制と定時制があるが、かつては通信教育制もあって県外ばかりでなく、母校で学びたいという受験生が全国各地から応募した。

 僭越ではあるが、母校は硬式野球部の甲子園全国優勝を始め、サッカー部の国体優勝や、他の運動部でも栄光ある実績を成し遂げたこともあり、文武両道の高校として比較的知名度が高く通信制生徒が全国から数多く入学を希望した。実際全日制と同様に通信制課程もスポーツが盛んで、定時制・通信制高校野球大会では度々全国優勝の実績もあり、テニスでは杉山愛選手を輩出している。だが、最もユニークな特徴は生徒の大半が横須賀市の自衛隊工科学校生であることである。

 ところが、2004年に神奈川県教育委員会が母校通信制と県立平沼高校通信制を併合させて、横浜修悠館高校という通信制専門の校名で新規スタートすると決定してしまった。この改編には陸上自衛隊が猛反対したようだったが、計画は実行に移された。どうして実績もあり、学校関係者が反対する中で2つの伝統校通信制を閉鎖してまでも新規に通信制高校をオープンさせる必要があったのか、よく理解出来ない。そこには教育的見地よりも財政的理由があったのではないかと勘ぐらざるを得ない。

 そして3年後の2007年母校通信制高校は閉鎖されることになり、母校で閉課程式典が行われた。その折挨拶された母校通信制卒業生で陸上自衛隊陸相補の通信制校長が、今後自衛隊工科学校生徒らに愛唱した湘南高校校歌を歌ってもらうことが出来ないのが悲しいと話されたことが多くの列席者の胸を打った。校歌は北原白秋作詞、山田耕作作曲による格調高いもので、富士山を遠望する情景豊かな学校周辺の情緒を詠った素晴らしい校歌であるだけに、余計そう思われたのではないだろうか。式典に参列された、天野氏もそのスピーチが忘れられないと言っておられる。

 学校の改編などでは悲喜こもごものエピソードや思い出があると思うが、後々までも理解も納得もし難いケースもあるとは思う。しかし、ことが教育に関わることだけに、極力卒業生や関係者の気持ちを忖度され、慎重に検討したうえで配慮して欲しいものである。それにしても在学中直接関係はなかった母校の通信制ではあるが、閉校の裏話を知ると些か身につまされる。

2019年9月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4499.2019年9月6日(金) 人を傷つける悪質なツィッター

 昨日のツィッターに日本人として情けない悪質な投稿があった。今もまだ止まない香港デモの中心人物のひとりで、昨日の本ブログにも紹介した若い女性周庭さんの名誉を傷つけるような行為があったのである。ツィッターにはこう書かれていた。周庭さんが日本の自衛隊に香港デモの支援に来てほしいと言っているとの思いもよらぬメッセージがアップされたのである。これに対して周庭さんが、そんなことは言っていませんと即座に否定した。これは周庭さんに対して失礼であるばかりでなく、真剣に民主化運動に取り組んでいる人たちをも愚弄するものである。どうしてこんな非常識で、人を傷つけるようなことが安易に行われるのだろうか。

 確かに非常識でなければ、誰もが簡便に意見を言える機会が増えたことは決して悪いことではない。それは使い方次第だと思う。ただ、そういう折角得られたチャンスを自分自身の便宜のために使うのではなく、他人を陥れるために利用するとしたら、世の中は他人を信用出来ない、人間不信の世界になるばかりである。実に怖い世の中になったと思う。寂しいことだが、良識的な判断を待つより防ぐ手段はないだろうか。

 さて、銃使用野放し状態と言っても好い西部劇時代のような現代アメリカで、その中心的な存在でもある全米ライフ協会に対して、思いがけずサンフランシスコ市議会は「国内テロ組織」と指定する決議を全会一致で採択した。7月末にカリフォルニア州ギルロイで起きた銃乱射事件により、3人が殺害されたことを受けて提出された提案が認められたものである。恐らくトランプ大統領も真っ青な決議であろう。これまでもアメリカ国内で銃乱射事件が起きるたびに銃規制問題が話題になりながら、一向に実現出来なかった背景には、一部に評判の芳しくないこの組織、全米ライフル協会が立ち塞がっていたからである。銃乱射により毎年多くの罪もない人が殺害されているにも拘わらず、保守的な人々は銃所有は憲法で保証されていると居直って憲法の改正に動くのではなく、一向に銃規制に動こうとしない。政治家も彼らから多額の資金を供与され、今ではライフル協会の支援なしには選挙で当選することは難しいと言われるくらいである。歴代大統領、特に共和党選出大統領は全米ライフル協会の支援なしには、大統領にはなれないと言われている。その典型的な人物は、過去にはレーガン大統領であり、今ではトランプ大統領である。

 このサンフランシスコ市議会の決定はまだ1都市だけの問題であるが、今後過去において銃乱射事件が起きた都市などでは、議会で同じような決議がなされる期待がある。それでこそ民主主義社会と言っても好い。銃の所有を、憲法で認められていると言って市民が銃所持を認められているのは、世界広しといえどもアメリカぐらいのものである。暴力社会との点から言えば、世界で最も遅れた社会がアメリカ社会であると言わざるを得ない。

 このサンフランシスコ市議会の決定が、憲法改正へ向けて銃自由社会を壊す先駆けとなれば、本当の意味でアメリカ社会は人並みの世の中へ一歩前進するということになる。

2019年9月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4498.2019年9月5日(木) 気になる香港デモとイギリスEU離脱の行方

 昨日の本ブログに書き込んだ世界中の関心を呼んでいる香港デモとイギリスのEU離脱に関する動きについて、やはり変化が表れてきた。

 まず、香港デモ関連ニュースであるが、林鄭月娥・行政府長官がデモの引き金となった「逃亡犯条例」の撤回を表明した。しかし、民主派のデモ隊はそれだけでは不十分だとして抗議活動を続けると言っている。彼らは、逃亡犯条例の他に、いくつかの要望を提出していた。それは、①林鄭月娥長官の辞任、②警察の暴力追放、③普通選挙の実施などだった。これらについては行政府側は応じていない。中でも香港行政府の後ろ盾となっている中国政府が最も嫌うのは、普通選挙の実施である。

 それでも6月から始まったデモで市民生活に大きな影響が出て、それが経済や観光面にはっきり表れている。10月1日に建国70周年を盛大に祝いたい中国としては、事態の収束を急ぎたいところであり、その意を受けた香港行政府としてもジレンマに陥っている。そこで行政府としては、最大の要望だった逃亡犯条例の撤回によって何とか鎮火させようと考えたのではないだろうか。民主派は現状に満足せず、行政府から譲歩を引き出すために更に民主化運動を続けていく気持ちでいる。その中で先日身柄を拘束されたばかりの若い女性・周庭さんのひた向きに民主化を追求する姿勢には頭が下がる。今の日本にこれほど熱い情熱を秘めた若者が果たしてどれだけいるだろうか。

 一方でイギリスのEU離脱問題は、日本時間昨夜離脱を延期する超党派の法案が下院議会で賛成多数により可決された。これで就任間もないジョンソン首相はまず1敗を喫した。これに対してジョンソン首相は同法案に対抗するため総選挙の実施を求める動議を提出したが、これも必要な2/3の賛成を得られず、否決された。ジョンソン政権は1日に2連敗を喫した。これでジョンソン首相はまた彷徨うことになった。だが、したたかな首相は総選挙を行うため議会解散を狙っていろいろ秘策を考えているようだ。自ら王室の流れを組むという育ちの良さを自慢するが、やることはこす辛い。イギリス史上最短在任首相になる可能性もある。そろそろ派手なパフォーマンスを引っ込めてピエロ役を止めたらどうか。

2019年9月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4497.2019年9月4日(水) メディアはもっとバランスある報道を

 戦後最悪の日韓関係対立のせいで、新聞はまだしもテレビは連日相当な時間を割いてニュースやエンタメ番組でこの事実関係の経緯を伝えている。日本では国会が閉会しているせいもあり、日本の政治より韓国の政治情勢を注視している有様である。今最大の話題は、日韓関係とは直接関係のない、文在寅大統領の最側近である法相内定の曺国・前大統領府民情首席秘書官の本人及び家族のスキャンダルである。あることないことを事細かに伝えたり、文大統領の見識のなさを取り上げたり、明けても暮れても韓国報道一辺倒の感がある。昨日は曺国氏が休憩を挟んで延々11時間に及ぶ一方的な記者会見を開いた。どこまで真実かは分からないが、国民にこれだけ疑念を抱かせたら普通の神経なら法相就任を辞退すると思うが、曺国氏はそうはしない。よほど法相の座にメリットがあると憧れているとしか思えないくらいである。

 肝心の文大統領は、アジア歴訪に出かけているようだが、それらの国々で日本との関係について立場を説明したり、韓国の対応に理解を求めているようだが、これに対して日本の元外交官が文大統領の行動はあまりにも国家のトップとして見当違いでセンスに欠けていると批判していた。

 あまりにも日韓関係が悪化したせいもあって、先日北方諸島で過激な武力行使を助長するような発言をして、顰蹙を買い、議員辞職まで求められた丸山穂高衆議院議員が、韓国の軍や国会議員が上陸した島根県・竹島について「戦争で取り返すしかないんじゃないですか?」などとまたも武力行使を煽るようなツイッター投稿をして物議を醸している。

 これには、流石に日本近海の台風情報とか、海外でもイギリスのEU離脱に関するジョンソン首相の対応、香港デモなどをもっと伝えるべきではないかとの声も出ている。

 日韓対立は現時点では終息の見通しが立っていない。昨日も訪韓した自民党国会議員が韓国首相から、日本の韓国に対するホワイト国除外の取り消しと引き換えに、韓国によるGSOMIAの破棄を取り止めたらどうかと打診されたようだが、日本側は日韓協定で約束した元徴用工問題の蒸し返しがそもそもの発端だとして、これを韓国が取り下げない以上受け入れられないと応えたというからお先真っ暗である。市民レベルでは相互に割合友好的だったにしても、政治レベルになると一向に解決に向かわない。やはり政治家のレベルは、市民のレベルより低いというのが、日韓共通の現象なのだろうか。

 こんなことで、世界中の注目を集めているイギリスのEU離脱と香港デモ情勢に目が向けられないうちに、イギリスでは昨日10月末EU離脱を延期する超党派案を今晩審議入りすることを決めた。これが可決されれば、首相は10月に議会を解散するとまで息まいている。

 同じく香港では、そもそもデモの原因だった逃亡犯条例の撤回を林鄭月娥・香港行政府長官が今日公式に表明した。まだ予断は許さないが、最大の課題が取り払われたことによって他に4項目提案している民主派の要望はどうなるだろうか。

 以上2つの世界的関心事が、日韓関係悪化の過剰な報道によって充分伝えられない懸念がある。メディア、特にテレビ局はももう少し目を見開いてバランス良く報道して欲しいものである。

2019年9月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4496.2019年9月3日(火) 新刊共著「新世代の観光立国」出版される。

 所属するNPO法人JAPAN NOW観光情報協会が編纂した共著「新世代の観光立国」3冊が今日発行所の交通新聞社から送られてきた。

 同NPO理事で、JR東海相談役でもある須田寛氏から4月にお声がかかり、NPOで業務の一環として出版事業を行い、毎年1冊は観光関係の書を世に出したいので、協力して欲しいとのお話をいただき、須田さんと3名の会員、それに私を加えた5名で前記共著を執筆することになった。執筆者はそれぞれ長年観光関係業務に携わっていたので、その中でも最も得意の分野を執筆担当することになった。海外勤務が長かったJTB出身の北村嵩氏と日本観光振興会(現日本政府観光局)OBの澤田利彦氏、更に鉄道にとりわけ詳しい小田急電鉄OBの杉行夫氏である。

 改めて表紙を手に取ってみるといろいろ感慨深いものがある。本書は僅か1か月でそれぞれが脱稿したので、どうしても駆け足になってしまった。私は須田氏の第1部に続き、第2部冒頭の「観光のあゆみ」を人類の誕生から今日の観光業発展の流れを自由に書いてみた。アフリカで生まれた我々の先祖ホモ・サピエンスが流れ流れて中東からヨーロッパに渡り、アジアへ流れて来た経路をその時代の証拠品や、書物を通して紹介した。この過程でマルコポーロからチンギス・ハン、そして日本の中世の観光業についても触れた。特に参考にしたのは旅行記で、「土佐日記」「十六夜日記」「奥の細道」「東海道中膝栗毛」などである。紀貫之の著した「土佐日記」は、初めて通読してみたが随分教えられることが多かった。とりわけ紀貫之が有名な文章「男もすなる日記といふものを女もしてみむとてするなり」と女性風に綴り、国司としての任地・土佐から京都へ戻る道中を土佐から京都までずっと海路と淀川を遡って都へ帰ったとは、初めて知った。そのために台風や高潮に遭って大幅に予定が遅れ55日間もの日時を要した。今まで読んだことがなかった古典に目を通すことによって日本の古代文学に興味を持った。

 もう少し時間とスペースをもらえれば、もうちょっとマシな原稿を書けたと思っている。だが、何とか考えていることは自由に書けたと思っているので、今はこれで佳しと思っている。

 本書について旅行週刊誌「トラベルジャーナル」の旧知の編集長に書評として取り上げてもらうべくお願いしようと思っている。

 来年の発刊書はテーマとして外国の産業観光についてテーマとして挙がっているが、それが決定したら、ドイツ・フランクフルト近郊在住の今井正純さんに相談し、協力をお願いしたいと考えている。とにかく1冊でも本が世に出ることは、多くの人々に私自身について知ってもらうことであり、その意味では今執筆中のドキュメントに向けてもエネルギーが生まれてくる。

2019年9月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com