4515.2019年9月22日(日) 政治に関心が薄い日本の若者

 明日からニューヨークで国連気候行動サミットが開かれる。それを前に20日世界中の政治家へ気候危機への対策を求める世界一斉デモが、驚いたことに163カ国・地域で行われた。これに参加した人は延べ400万人を超えたと言われている。残念ながら日本では東京と地方都市の大学を中心に静かなデモが行われたが、世界に比べれば残念ながらアピール度は遥かに低かった。

 日本の若者が政治的な運動から遠ざかるようになってから大分時間が経つ。我々が学生時代に行動した60年安保闘争やベトナム反戦運動、その後の70年安保闘争以後学生を主とする若者が政治への関心を失ったように思えて仕方がない。香港デモの様子を見ても逞しい世界の若者に比べて日本の若者の政治へのアピールが確実に弱まったように思う。これが安倍政権を長期化させているひとつの遠因にもなっていると思う。

 世界が地球温暖化に目覚めたのは、それほど遠い昔ではない。今では世界中で温室効果ガス削減が大きなテーマとなり、各国がその対策に真剣に取り組み始めた。特に近年大きな自然災害が目立って増えたのも、つまるところ温室効果ガスによる地球温暖化が海洋温度を上昇させたことが大きな原因である。今年になってアメリカ東部海岸へ襲来し大きな被害をもたらしたハリケーンは海洋気温の上昇に依るものだし、アマゾン周辺の火災による森林地帯の減少は、大気温度の上昇と森林開拓のための火焼きによるものだ。

 二酸化炭素ガス排出量は1位中国、2位がアメリカである。2015年に気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定(パリ協定)が合意されながら、責任ある立場にあるトランプ大統領が離脱を公表して一方的にパリ協定から抜け出そうとしている。そこにはトランプ大統領の強いアメリカ・ファーストのような保守主義と世界史観の誤解があるように思う。トランプ大統領は「地球温暖化という概念は、アメリカの製造業の競争力を削ぐために中国によって中国のために作り出された」と相変わらず身勝手なことを言っている。

 トランプ氏がアメリカ大統領の地位に留まっている限り、地球温暖化防止は難しいように思える。

2019年9月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4514.2019年9月21日(土) 日本ペンクラブのあるべき姿

 今朝の朝日新聞別紙連載中の「サザエさんをさがして」欄に、1957年開催の国際ペン東京大会が取り上げられている。この時は川端康成会長の下で26か国からペン会員が参加した。その後日本で84年、2010年の2度国際ペン大会が開催されている。2010年は当時の阿刀田高会長の下に新宿京王ホテルで開かれ私も参加した。

 この項目によく知る大学後輩の堀武昭さんがコメントを寄せている。彼は2010年大会では国際ペン専務理事として実務をこなしてきた。今では副会長職にあって実務的な面ではやや解放されたようだ。国際ペンの実態をよく知るだけに、厳しい目で捉えている。私にとってペンクラブ入会推薦人のおひとりでもある阿刀田元会長は、ペンは言論・表現の自由や人権の尊重、平和の実現という理念のもとに表現者が集まった組織であると述べている。ところが、果たして今日その通り日本ペンは行動しているかとなると甚だ心許ない。最も守らなければならない言論と表現の自由が、崩れかけているというのが、ペン内部にいて強く感じる点である。会長以下執行部の役員諸氏に、その認識が欠けていると感じることはしばしばある。その点を含めて質問すると派閥工作のような見方をされたり、問答無用とばかり質問を遮ったりされる。ペンの活動のため献身的に努めても評価されなかったり、建設的な提案をしても取り合ってくれなかったり、運営自体が前例踏襲主義、かつ保守的でペン全体のことを考えて行動しているとはとても思えない。

 今ペンクラブも財政的に苦しい時期に来ている。これまで資金的に支援してくれた出版社が書籍の販売が減少しつつある中で経営的にも苦しくなり、ペンへの援助が難しくなったこともある。

 しかし、現状にしびれを切らしたり、匙を投げたりして積極的に関わることを止めようとしている会員も多い。6月にペンクラブ理事を退いた私もそのひとりであり、これからペンクラブとどう向き合っていくか考えているところである。

 さて、昨日のラグビー・ワールドカップ開幕試合に続いて今日も札幌、東京、横浜で試合が行われた。時間がずれていたので、3試合ともそこそこテレビ観戦することが出来た。その中で、横浜日産スタジアムで行われた優勝候補同士のニュージーランド(オールブラックス)対南アフリカ(スプリングボックス)戦は白熱した好試合となり、23-17でニュージーランドが勝った。試合前に行われたオールブラックス恒例の「ハカ」ショーは迫力満点だった。偶々訪日中のニュージーランドのアーデーン首相もスタンドで観戦しておられた。さぞや心強かったのではないだろうか。日本での忘れがたい土産話になったことと思う。

 スポーツではもうひとつニュースがある。プロ野球セ・リーグで巨人軍がDeNA横浜ベイスターズを延長10回の末3-2で破り、5年ぶりに優勝を飾った。最近あまりプロ野球のテレビ観戦をしなくなったが、子どものころからの巨人ファンとしては目じりの下がるところだ。この後セ代表となって、日本シリーズでパ代表チームを破り、是非とも日本一になってもらいたい。

2019年9月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4513.2019年9月20日(金) ラグビー・ワールドカップ開幕、日本まず1勝

 待ちに待ったラグビー・ワールドカップ日本大会が今日開幕した。4年前の今日日本が優勝候補の南アフリカを逆転勝ちで破り、ラグビー史上最大の番狂わせと言われ世界中をあっと驚かせた。日本はあれから、更に実力をつけ今大会では初めての決勝トーナメント、ベスト8入りを狙う。このところ連日新聞、テレビで報道され、ラグビーを知らない人でもラグビーが自然と頭に入るようになったのではないかと思う。今日の第1戦はロシアと戦ったが、フルバックのミス・キャッチで開始4分にして先取点を取られたが、2つのトライで逆転して12-7で前半を終え、後半も2つのトライを奪って30-10のスコアで初戦を飾った。この試合で日本が奪った4トライのうち、3つはウィング松島幸太朗選手が挙げたものだ。父親の母国ジンバブエ生まれの今年26歳の松島選手は、桐蔭学園高2年生時にすでに花園大会で活躍して将来期待出来ると見ていたが、見事期待に応えてくれた。ところどころ不満もあるが、全般的によく戦ったと思う。

 味の素スタジアムは4万6千人の観客で溢れかえり大分盛り上がっていた。ひとつ心配なのは、大会名誉総裁の秋篠宮ご夫妻や安倍首相らが観戦する中で、ラグビー協会名誉会長の森喜朗元首相の姿が見られなかったことである。以前に森さんとお話しした時、日本チームはこの次のワールドカップではやりますよと言っていたのが印象に残っている。昨年辺りから体調があまり良くなさそうで、昨年フリッツ・ミクロネシア駐日大使から体調が悪そうだと聞いていたので、気にはなっていたが、一日も早く元気な姿を見せて欲しいと願っている。

 これから一次リーグで残り3戦があるが、何とか勝ち残って悲願のベスト8入りを果たして欲しい。

 今日の試合は妻とともにノーサイドまでテレビで観ていたが、次男家族もラグビー・スクールでプレイしている小3の孫ともども観ていたようだ。NHK・BSで今日チーフ・アナウンサーを務めていた豊原謙二郎さんは高校ラグビー部後輩で、今やラグビー放送となると彼が仕切っていて頼もしい。明日は早くも優勝候補同士の南アフリカとニュージーランド戦が行われる。11月2日の決勝戦まで当分の間ラグビー・ムードに浸かりそうである。

 さて、先日シベリア日本人抑留者の遺骨としてロシアから持ち帰られた遺骨が、日本人のものでない可能性があると話題になったが、昨日厚生労働省はその検証結果を発表した。その結果、1999年以降にロシア国内9か所の埋葬地で収容した遺骨のうち、597人分が日本人のものでない可能性があるという衝撃的事実が明らかになった。元々シベリア抑留者の遺骨収集問題は、戦後長らく放っておかれたうえに、現地でそれなりの根拠がある埋葬地で専門家が立ち会うという基本的な手続きを踏んでいなかった。最大の戦没犠牲者を生んだフィリピンでも、根拠がなく島民の申し出を鵜呑みにして結果的に現地人の遺骨であることが後になって分かり問題になって、一時遺骨収集作業を停止した。

 20年以上も前に長年に亘って旧厚生省の中部太平洋諸島の遺骨収集事業に携わっていた経験から言えば、同地域の場合はかなり正確な資料の他に、遺族や現地人、戦友会の証言に基づいて発掘作業を行った。シベリアのように杜撰なことをやると後始末が大変である。戦没者に対しても遺族に対しても非礼になる。厚労省はこの点を反省して、このような稚拙なことを2度と繰り返さないよう心して欲しいと願っている。

2019年9月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4512.2019年9月19日(木) ケニア鉄道新線建設に感じる郷愁

 昨晩テレビ東京の「未来半世紀ジパング総決算」なるシリーズ番組最終回が放映され、いくつかの衝撃的な途上国へのインフラ整備の経済援助の実態を観て少なからずショックを受けた。そのひとつに中国によるケニア鉄道新線建設のレポートがあった。

 現在中国がアフリカ、アラブ、アジアを通して「一帯一路」と称する経済支援を行う中で、財政的に苦しい途上国へ総額費用の内約9割もの資金を支援してインフラ整備に協力している事案がある。番組で紹介されたのは、2017年5月に首都ナイロビからインド洋沿岸都市のモンバサまで約470㎞の鉄道建設事業だった。従来の急行列車を上回る時速100㎞の急行列車新線を開業させたプロジェクトである。

 実は、半世紀余も昔の1968年正月に首都ナイロビから夜行寝台急行列車でモンバサへ向かった。寝台車で同室だった2人のケニア人エリートとの会話が印象に残っている。テレビの映像を見るとその時の車窓風景と随分違う。当時は、比較的道路に沿って走り住民に手を振ったりして彼らと一瞬の交流を図ったものだが、この新線では新たに路線を敷き、何と野生動物保護公園内に建設された高架鉄道橋を素早く走り抜ける。自然保護のアフリカ象やキリンがびっくりして通過する列車をぼ~と見つめている光景が気になる、と同時に些か滑稽に見えた。これでは動物たちもうかうか餌をあさっているわけにはいかないのではないだろうか。

 それより何より当時12時間もかかっていた所要時間が、僅か4時間半に短縮されたことが大きい。このSGRという鉄道は、総工事費4千億円を投じて完成へこぎつけたが、その内総費用の9割を中国政府の支援貸付金で行われた。この負債がこれからケニア政府を苦しめることになるのではないだろうか。中国政府の資金援助は途上国にとっては高利のため、途上国にとって毎年決められた返済が厳しくなっている。典型的な例として中国政府の支援によるスリランカの港湾施設建設は、完成後にスリランカ政府が計画通り返済出来ずに、99年間に亘って港湾施設を中国政府が管理運営することになった。

 このSGRにしても車内サービスはケニア人が行うが、運行管理はすべて中国人が行っている。肝心なところは、中国側に抑えられている。中国が手を差し伸べる経済支援策「一帯一路」というものはそういう気が付かない落とし穴があるものだ。これはエチオピアの鉄道建設における中国政府の関与と同じパターンである。

 毎週続いていたシリーズ番組の最後に特集で若かった私が乗車したケニア鉄道が紹介されるとは、奇妙な縁を感じる。それにしても当時の懐かしい列車が、新式列車の後塵を拝するとは残念である。あの旧型列車の方がよほど情緒はあると思うのだが・・・。

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4511.2019年9月18日(水) 独裁者の飽くなき権力欲

 政治家でトップの地位にまで上り詰め、長らくその座に君臨していると独裁者志向が強くなり、その地位を手放したくなくなるものだ。今や世界にもそれらしき人物がうようよしている。独裁者が社会主義のイメージには一番合わない筈だが、ソビエト連邦建国以来不思議にも自称「社会主義国家」に独裁者が輩出する。その末路は惨めなものが多いが、それでも疑似社会主義国で天下を取っている指導者には、独裁者のイメージが強い。

 一昨日の中国共産党理論誌「求是」に5年前の全人代における習近平・国家主席の演説内容が掲載された。それこそウソ八百だらけで、中国の国家主席のスピーチに相応しいと言えば言える。5年前習主席は何と宣ったのか。

 国の民主化は国家指導層が法に従い、秩序ある形で交代できるかどうかだと言いつつ、我々は指導的立場の幹部の職務の終身制を排除してきたと主張したそうである。中国は毛沢東・国家主席がこの世を去るまでその独裁制を許した。更に言えば、毛沢東は6千万人の国民を殺害した、世界最悪の虐殺者である。そんな毛沢東を亡くなるまでその支配体制を許していたのは、社会主義を主張する中華人民共和国ではなかったか。更に昨年習主席は国家主席の任期撤廃を決め、永久的に現在の地位に留まることを発表し憲法改定をやってのけたばかりである。国家主席就任当初習近平自身は終身国家主席については何も考えていなかったのだろうか。地位に綿々としている内に私利私欲が生まれて法や約束を破ってまでしても我欲を主張するようになったと言える。

 何もこれは習近平主席だけの問題ではない。ロシアのプーチン大統領も習主席に負けず劣らず、恥ずかし気もなく建前を捨てて私利私欲むき出しの権力者として権力を揮っているのだ。

 西ドイツ首相時代東西ドイツ統一を成し遂げ、その後ドイツ連邦共和国初代首相となり、在職16年間に亘って首相を務めたヘルムート・コール首相を評して、プーチン大統領は16年間の長期政権はやり過ぎと非難したのだ。ところが、そのプーチン大統領が2000年から2期8年間の任期を終え、憲法により一旦は腹心のメドべージェフ氏に大統領職を譲って本人は首相に退きメドベージェフ大統領を背後で操っていた。そして、メドベージェフ大統領の任期1期4年が経った2012年、大統領にカムバックした。その際任期を1期6年に延長し、2期まで務められるよう憲法を改定した。この結果プーチン大統領はよほどのことがない限り2024年まで現職に留まり大統領権限を行使することが出来る。このまま行けばプーチン大統領は通算20年もの長期に亘ってロシア大統領として君臨出来るのだ。こういう厚かましい所業を独裁者の我欲というより言いようがないが、ロシア国民は黙って見逃すより術はないのだろうか。恐らく泉下でコール首相も呆れていることだろう。これが、社会主義国家を主唱している国が行き着いた政治支配の果てである。

 他にも北朝鮮には金正恩・朝鮮労働党委員長という我が儘な独裁者が君臨している。ここも自称「社会主義国家」だそうだから、さぞやカール・マルクスも落胆していることだろう。

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4510.2019年9月17日(火) 災害時における国と自治体の対応

 この度の台風15号による千葉県全域の被害状況に対して、直ぐに対応出来ない行政に大分批判的な声が上がっている。実際台風が襲来したのは8日夜であり、すでに9日が経っている。しかし、停電、断水は未だ完全に復旧しておらず、8日午後8時現在停電は64万戸だったが、それが16日午後5時現在未だ7万5千戸が停電のままである。

 これまでの自然災害のケースで今回のような台風による被害に対して、これほど復旧が遅れたことは極めて珍しいと思う。その最大の原因は、国と自治体、特に千葉県に責任があるように思っている。昨日被災現場に小泉進次郎・環境大臣と河野太郎・防衛大臣が足を運んで被災者の声を聞いていたが、政府の対応の遅れも問題である。内閣改造事案に忙殺されていたのかも知れないが、まず政府が災害対策本部のような縦の命令系統の組織をいち早く設置すべきではないか。防衛省や環境省がバラバラに動いていては、業務は捗らないし各省も動きにくい。

 次いで思うのは、当事者である千葉県が、県民のためにもっと積極的、かつ迅速に動くべきではなかったかということである。台風で予想外に多くの樹木や電柱が道路上に倒れて交通障害を起こしたことによって、東京電力が充分被害の状況を把握出来なかったことも回復を遅らせている大きな原因である。

 森田健作・県知事の言動を見ていると、県自ら積極的に動こうとの意欲と真剣な姿勢が感じ取れない。停電のせいもあるかも知れないが、率先して県が動かないことが、すべての復旧支援に出遅れた原因があると思う。各市町村の被害状況を県が把握出来ず、素早い支援体制が構築出来なかったからである。

 とりわけ、森田知事の発言を聞いているとまるで他人事である。歌手として鳴らし、長年に亘って政治家としての経験を経てそつない言動では世慣れているかも知れないが、現場を歩き、現場で苦労を重ねた経験に疎いために真の意味で現場を知らず、どう対応すべきかが分からないようだ。やはり現場で苦労していない人物は、組織のトップに就くべきではないと台風15号被災を通して強く感じた。

 ある防災対策の専門家が言っていたように、これほど度々自然災害の襲われる日本では、恒常的な役所として、防災対策省のような役所が必要ではないかと思う。

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4509.2019年9月16日(月) 懐かしい台風被災地「鋸南町」

 今月8日台風15号に襲われ大きな被害を出した千葉県鋸南町が、昨晩から今朝にかけて再び激しい風雨に晒された様子が各テレビ局で放送されていた。町は海岸に沿っているので、家屋など建物が風雨によりかなり損壊し、加えて停電、断水にもやられて酷い状態だった。ここは終戦時から約4年半の間住んでいた町だったが、こういう形で脚光を浴びるとは思いも寄らなかった。ただ、近年は町は寂れているようで人口も減少している。

 私が終戦の年に入学した勝山国民学校は、戦後勝山町立勝山小学校と校名が変わり、現在は旧勝山町が隣町の旧保田町と合併して鋸南町となって、校名も鋸南町立鋸南小学校に変わった。今日映し出してくれた鋸南小は校舎、体育館も随分立派な建物だった。その鋸南小学校からエンタメ番組「ミヤネ屋」が実況中継をしていた。番組では10年以上も前に訪れた時にも学校の象徴として残っていた、校門正面の二宮金次郎像を残念なことに映してくれなかった。終戦のドサクサまぎれの時代に、ほんの子どもで夏は海、秋の稲刈り後は田んぼでザリガニ獲りに明け暮れていたので、生活面や親の苦労はまったく感じることはなかったが、時には米軍戦闘機が飛来してきて慌てて防空壕へ逃げ込んだりしていた。母は勤労奉仕にも駆り出されていたので、恐らく両親は随分苦労していたのではないかと思う。竜島、下佐久間、加知山、田町、岩井袋などの各地区の映像を見ても家々が固まって立ち並んで昔の面影は見いだせない。岩井袋からの実況では、昔のイメージがやや残っていたが、周囲の風景はまったく記憶にないものだった。

 ネットで学校の生徒数を調べてみると昨年度は6学年で262人だった。1学年平均43.7人だった。我々が在学していた70年前は、1クラス40人前後で2~3クラスだったから我々の時代に比べても半分以下に減少している。町の人は過疎化が激しいと言っていたから、漁村であり農村でもあるような旧勝山町も寂しい町となっているのだろう。

 懐かしさも一入だが、現在鋸南町の友だちで付き合っているのは、ただひとり千葉市内の笹生嵩夫くんしかいない。その彼も最近は健康を害しているようで、あまり音信がなくなった。町の復興とともに彼にも健康を取り戻して欲しいものである。テレビで鋸南町の風景を見ているうちに、何とかかつて生活していた鋸南町の勝山地区へ訪れてみたい気持ちが強くなった。

2019年9月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4508.2019年9月15日(日) オリンピック・マラソン代表選手選考レース

 20日から国内で開催されるラグビー・ワールドカップを前に、テレビでもあの手この手でラグビーを盛り上げているが、今日午前中はマラソン一色だった。2020東京オリンピックを来年に控えてマラソン出場選手を選出する一本勝負のレースは、これまでのオリンピック代表選考では行われたことがなかった。過去の選手選考では、選ばれるべき選手が選ばれなかったり、不信感を持たれた不透明な選考方法もあって、必ずしも公平な選出方法ではないとの声があった。全員が一堂に会して戦うなら条件が同じだが、時期、場所、天候が異なる条件下に行われた各レースの選考を記録と過去の実績だけを根拠に公平に優劣を採点するのは難しい。こうした声がかなり前から挙がっていて日本陸連では、今回漸く選手全員に同じ機会と条件を与える選考レースを行うことにした。それが今日行われたマラソン・グランドチャンピョンシップ(MGC)である。出場選手はすでに規定の実績のある選手だけに限られ、男子は31人、女子は10人が炎天下を疾走した。

 男子レースに続いて女子が20分遅れて9時前後にスタートしたが、35℃の気温の下では好記録は望むべくもなく、男子は日本記録には5分余遅れた。

 しかし、このMGCによって公平に選手が選ばれたと言える。男子は、1位の2時間11分28秒の中村匠吾選手と8秒差で2位の服部勇馬選手が、東京オリンピック代表に内定した。3位の日本記録保持者・大迫傑選手は2位の服部選手に僅か5秒差だった。3人目の代表は今後の結果次第である。同じく女子レースでは、2時間25分15秒で前田穂南選手が1位、鈴木亜由子選手が2位となり、オリンピック代表選手に内定した。3位は僅か4秒差で小原怜選手だった。

 さて、今から51年前の今日9月15日は「敬老の日」だった。それが何年か前から9月の第3月曜日に変わった。思い返せば、その日妻と高輪プリンスホテルでお見合いをして翌年5月に結婚することになった。幸いトラブルもなく半世紀余に亘って健康な生活を営んでこられた。長男、次男、そして彼らの家族を含めて健康で幸せな生活を送れているのは、家族間の思いやりのお蔭である。今年は金婚式を迎えたことになる。昨年は祇園祭に行ったり、次男家族と鹿児島へ行ったり、神戸から横浜までクルージングを楽しんだが、今年は6月に箱根へ1泊ドライブ旅行をした他には、現時点ではまだ記念的なツアーなどはやっていない。紅葉の季節も間もなくなので、そろそろ考えなくてはいけないとは思っている。

2019年9月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4507.2019年9月14日(土) ローマ法王来日中に袴田死刑囚と会えるか。

 11月にフランシスコ・ローマ法王が来日され、原爆被災地の広島、長崎を訪問される。ローマ法王の平和への願いの中で、特に核兵器開発、使用反対の気持ちが強く国連でも核開発禁止を訴えるスピーチを行った。今から38年前故ヨハネ・パウロ法王が来日された時は、法王が広島、長崎を訪れることはなかった。フランシスコ法王はとりわけ原水爆実験、核開発反対の意思が強く、自身積極的な行動で核反対のアピールをしている。殊更印象的なのは、原爆投下直後に被災死した弟を背負い被爆地の近くに裸足のまま立って火葬の順番を待っている少年の衝撃的な写真で、裏面には「戦争が生み出したもの」と記され、法王はその写真をいつも手放さず、バチカンの牧師らに配っておられる。

 その法王が、殺人罪で逮捕されて死刑が確定しながら現在再審請求中で収監されていない袴田巌さんと、来日時に面会することで日程を調整中である。袴田さんは収監中にキリスト教の洗礼を受けた。法王が死刑囚と会うことは異例中の異例だが、そこには死刑制度に反対の法王の強い意思もあるようだ。ただ、袴田さんの体調が今一つ勝れず、拘禁症状のため会っても普通の会話が出来るかどうか懸念されている。今や世界では死刑制度は少数派となったが、その死刑制度を採用している日本の立場について世界へアピールする気持ちもあるのではないだろうか。

 この2人とは不思議な縁があると思っている。法王はかつてエレベーターに閉じこめられたことがあるそうだが、私も2002年に新潟市内のホテルで他のお客とともに1時間近く閉じこめられたことがある。また、袴田さんが現役プロ・ボクサーだった昭和35年ごろに後楽園ボクシングジムで試合を観戦したことがある。打たれても打たれても前へ突進する勇ましいボクサーだったことが強く印象に残っている。

 さて、今夕は妻や弟妹とともに鎌倉で甥のジャズ・ライブを鑑賞した。甥はカルテット‘IMAGE’のリーダーとしてピアノ、ベースを演奏し作曲まで行っている。雰囲気は充分だがやや狭苦しいジャズバーだったが、かなり盛り上がりカルテットはお客さんから拍手をいただいていた。時には、こんな気楽な雰囲気に浸れる遊びも好いものだ。特に身内がグループのリーダーであるだけに猶更だ。帰宅したら夜11時半だったので、それだけはちょっと厳しい。

 今夜は久しぶりにアルコールを飲んだ。最近飲酒の機会が減っている。7月28日以来だから、実に50日ぶりにお酒を飲んだことになる。年齢とともに好きだったお酒とも縁遠くなったように感じているが、やはり寂しい気がしないでもない。

2019年9月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4506.2019年9月13日(金) 長期停電と断水に困惑する人々

 今日、13日の金曜日という日は占いのうえではあまり縁起の良くない日である。その一方で、ロマンチックなお月見、中秋の名月でもある。しかし、残念ながら空は曇って名月はとても望むべくもない。8日に関東一円を襲った台風15号の後遺症が、すでに5日も経過したにも拘わらず千葉県を主に各地に見られる。中でも千葉県南部では今以て停電、断水が続いている地域があり、高齢者の健康が懸念されている。

 ここでも被害者そっちのけで千葉県を始め東京電力の責任逃れのような言葉も飛び交っている。死者こそそれほど出ていないが、風によって家屋の一部が吹き飛ばされて家の天井から外が見えるような家もかなりある一方で、外では電柱や杉の大木が道路上に横倒しになっている状態で、車も通れない危険なところもある。これまで千葉県は中々積極的な行動を起こそうとしなかった。それは森田健作知事の最初の問い合わせに対する応答が言い訳三昧だったことで分かる。熊谷千葉市長は全国の自治体が安易に千葉を助けてほしいような発言をして、千葉市自体がどうすべきかがよく分かっていない。国もすぐ行動しなかった。地震や豪雨による自然災害の際には、比較的速やかに行動する自治体の動きが遅れていることが少々気になった。明後日以降の天候が良くなさそうなので、被災された住民がどう対応されるのか気がかりである。

 さて、日韓関係が悪化のまま立ち止まっているが、奇妙なところへトバッチリが行った。それはスポーツの世界である。来年の東京パラリンピック大会において韓国から2つの要望が提示されたことである。

 ひとつは、旭日旗を競技会場へ持ち込むことを禁止するよう国際パラリンピック委員会に求めたことである。これに対して同委員会パーソンズ会長は、スポーツと政治を混同するつもりはないと応えた。もうひとつは、パラリンピックのメダルが旭日旗を想起させるとして、大会組織委員会にメダルのデザインを変更するよう求めたことである。これに対しても会長は、伝統的な日本文化を扇で表現しているデザインでまったく問題はなく、デザインの見直しを指示するつもりはないと述べた。

 メダルのデザインは中々優れたもので、韓国の言い分は考えようによっては反日的な言いがかりと受け取られかねない主張であると思う。折角のパラリンピックを皆で知恵とアイディアを出し合って盛り上げようという気持ちが感じられず、残念ながらケチをつけているように思える。そうなっては元も子もなくなる。韓国という国は、政治とスポーツを切り離して議論することが出来ないのだろうか。

2019年9月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com