4594.2019年12月10日(火) ロシア、東京オリンピック不参加か?

 昨日世界反ドーピング機関(WADA)は、ロシアに対して2020東京オリンピック・パラリンピックを含む主要大会から4年間参加を認めないことを決定したと発表した。世界のスポーツ大国であるロシアを各種大会から締め出すということは大変な事態である。WADAはロシア反ドーピング機関(RUSADA)について検査データを改ざんしたと認定し処分したものである。ロシアはこれまでにも疑わしい行為が度々問題とされ、WADAの勧告を受けた国際オリンピック委員会(IOC)は、リオ・オリンピックでは各競技団体に参加・不参加の決定を委ねた。結局リオ・オリンピックにはロシア国としての参加は認められなかった。

 一番問題なのは、ロシア国内に反省の色があまり見られず、自分たちの不祥事を棚に置いて不満と非難をぶちまけている。メドベージェフ首相の如きは、「慢性化した反ロシアのヒストリーで、スポーツ仲裁委員会に異議申し立てを検討しなければならない」と非難する有様である。また今日はプーチン大統領までが反ロシアの思惑によって決定されたと言う始末である。

 ロシアには、自分たちに災禍が降りかかるとすべて他人の責任とする風土があり、自ら撒いた種でありながら素直に反省し、2度と繰り返すまいとする決意はまるでないから手の打ちようがない。悪を悪とも思わず、懲りることがないから始末に負えない。最近頻発する芸能人の麻薬事件に似た構図である。

 こうなったら選手には気の毒であるが、各競技団体が一致して当分ロシアを追放して目を覚ますのを待つより手がないと思う。

 さて、明るいニュ-スでは、北欧フィンランドに若い34歳の首相が生まれる可能性が出てきた。サンナ・マリンさんという女性である。一両日中に決まりそうである。フィンランドにとっては史上最年少の首相となるが、現職の世界の指導者としても最年少ではないかと見られている。現在フィンランドには5つの政党があるが、党首はいずれも女性で、4人が35歳以下である。カトリ・クルムニさんという僅か32歳の中央党党首は、近く財務相に就任する。どうしてこうも若い女性が、政治の要職を占めることが出来るのであろうか。それは一言でいうなら、フィンランドの政治には「賄賂」と「談合」がないからだと思う。

 もうひとつ嬉しい話がある。リチウムイオン電池を開発した功績により今年のノーベル化学賞を受賞した吉野彰博士が、今日スウェーデンのグスタフ国王から賞状と記念メダルを授与される。受賞が発表されて以来相変わらず笑顔の絶えない博士のその笑顔についてNPO紙コラム欄に書いた。昨日その掲載紙を送ってもらった。なんとまぁタイムリーなことかと思っている。

2019年12月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4593.2019年12月9日(月) 年賀状作りを教えてくれた恩師

 年賀状を書く時節となった。昨日から年賀状のあて名書きを始めている。妻の分も含めて今年も年賀ハガキ600枚を購入したが、あて名別に何種類かの賀状文面を作成したのでこれから毎日少しずつそのあて名を書いていくことになる。今年も寂しいことだが、賀状辞退の訃報を何通かいただいた。その数実に26通である。中にはメールによる辞退が2件あった。こればかりは失礼ながらどうにも腑に落ちない。いかに時代性とは申せ、肉親の死を伝え、同時に賀状辞退をメールで行うということについては、私にはすんなりとは納得出来ない。冠婚葬祭にはある程度襟を正し、思いを込めて伝えるべき慣例というものがある筈である。メールで連絡したから事済めりとは行かないと思う。万事簡略化されたのでは、故人の気持ちが充分伝わらないのではないかと気になる。2日間で200枚近く書いたが、これから毎日少しずつ目標枚数に近づくよう書いていきたいと思う。

 年賀状と言えば、どうしても思い出すのは千葉・幕張小学校の担任だった湯浅和先生である。先生は、通常の教室の授業の他に課外授業を熱心に指導してくれた。校外の田畑へ連れ出してくれては俳句を教えてくれたり、図工にも先生独自の教え方で作品を作った。特に版画には彫刻刀の削り方から板へ向かう時の気持ちなどを懇切に教えていただいた。版画による年賀状の作成もこの時始まった。

 湯川秀樹博士が日本人として初めてノーベル賞を受賞され、「フジヤマのとびうお」古橋選手が日米対抗水上大会で世界記録を出し、母校湘南高校が甲子園で初出場・初優勝を果たした昭和24(1949)年に、勝山小(現鋸南小)から幕張小へ転校した。湯浅先生のクラスに入り、教えてもらった版画作りで昭和25年元旦に版画の年賀状をスタートさせ、それは大学卒業の年まで絶えることなく続いた。残念ながら当時作成した年賀状の版画は手元になくなってしまったが、思い出とその感覚はいつまでも頭の中と掌に残っている。今ではパソコンで手際好く作成するようになったが、あのころの年賀状作りが今も懐かしく思えてくる。

 再来週その幕張小のクラス会があるが、当時のクラスメートとの年賀状のやり取りも今では版画ではなく、パソコンで作成したものだ。恩師とは卒業後もずっと交流を続けて、歌舞伎を2人で観に行ったこともあったが、相撲なども身体で教えてくれた湯浅先生も逝かれて早や35年になる。

 つい年賀状と言えば版画を教えてくれた湯浅先生をセンチメンタルに想い出してしまう。

2019年12月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4592.2019年12月8日(日) 78回目の太平洋戦争開戦記念日

 78年前の今日、昭和16年12月8日日本は太平洋戦争に突入した。私はまだ満3歳だったので、当然ながら実践の体験はない。その間疎開もし、米軍戦闘機が襲来すると防空壕へ逃げ込んでじっと飛行機が飛び去るのを待っていた。そして、昭和20年8月15日国民学校初等科1年生の時戦争は終わった。

 今朝の朝日「天声人語」に武者小路実篤が開戦17年前に日米戦争の噂を心配して「まさかないと思うが」と前置きして、そんな戦争がいかに馬鹿げているかを論じていたと紹介している。それが戦争が始まるや、武者小路には非戦論の面影がなくなった。彼は「真剣になれるのはいい気持ちだ。僕は米英と戦争が始まった日は、何となく昂然とした気持ちで往来を歩いた」とまで言ったとある。その変わりようには筆者のみならず私自身も驚いている。だが、軍部ファッショは言論を弾圧し、メディアは軍に迎合して日本は益々軍国化し戦争に突っ走って行った。

 先月ペリリュー島「最後の生還者」の旧日本軍元軍曹が亡くなられた。同島で玉砕した同僚を思い苦しんだ元軍曹は、戦争に徹底して反対し戦争についても語ることも少なかった。4年前に当時の天皇・皇后両陛下が戦没者慰霊のため島を訪れた時、彼もペリリュー島へ行って、両陛下から慰めの言葉をかけられ多少口を開くようになった。だが、心から打ち解けて戦争について話すことはほとんどなかった。戦争の恐ろしさをとことん知っている戦前派、戦中派の人たちは、戦争には絶対反対を主張する。一方で戦争を知らない安倍首相らより若い世代は、戦争の怖さを知らない。そういう世代が増えたことによって反戦の空気が薄まることが懸念される。

 終戦記念日には、天皇・皇后両陛下が武道館にお出ましになって、政府主催の戦争犠牲者を慰霊する全国戦没者追悼式でお言葉を述べられるが、今日開戦記念日には国の主催による式典は行われず、メディアの取り上げ方も少ない。戦争が終わった今日こそ反省を込めて全国民が肝に銘じるための儀式を行うことは意味があると思う。むしろ戦争を始めた日こそ反戦記念日として広く国民が、2度と戦争を繰り返さない覚悟と反省の日とすべきであると思っている。

 縁あって長年に亘り陸軍航空隊慰霊団のお世話をして、同時に旧厚生省主管の戦没者遺骨収集事業に関わってきたことによって、戦地でご苦労された元日本兵の方々から奥深い話を聞くことが出来た。それは想像も出来ないぞっとするようなエピソードから、現地人と結ばれ戦地に残った旧日本兵の話まで涙ながらの話が多かった。その都度戦争の怖さ、残酷さを思い知らされたものである。そういう人たちの気持ちを受けて、戦争には断固反対の気持ちには揺るぎがないと思っている。その点では、今の政治家たちは戦争の恐ろしさを知らない戦後派がほとんどで、何とか憲法9条を改正し自衛隊を軍隊に変えて日本を再び戦争出来る国にしようと動き回っている。自衛隊に海外派遣させて自らは身内とともに安全な環境でのんびりしている安倍首相以下全閣僚は、1度でも好いから弾丸の飛び交う厳しい戦争の最前線へ身を置いてみてはどうか。戦争の恐ろしさが分かると思うし、憲法改正にも否定的な考えが生まれてくると思う。

2019年12月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4591.2019年12月7日(土) 日本、COP25で不名誉な化石賞受賞

 今月2日から13日までスペイン・マドリードで国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)が開かれている。6日には、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーベリさんがアメリカからヨットで到着して「希望はCOP25の会場にはなく、あなたたちにある。抗議を継続しましょう」と語ってCOP25の会場を訪れた。16歳にして堂々たる活動家ぶりである。

 1997年に京都で開かれたCOP3で、2020年までの温室効果ガスの削減目標を決めた京都議定書が締結された。2015年パリのCOP21では京都議定書を引き継ぐ新たな国際的枠組み「パリ協定」が採択された。

 「パリ協定」は、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べて2℃未満に保つとともに、1.5℃に抑える努力をすることや、世界全体の温室効果ガスの排出量を今世紀後半に実質的にゼロにすることを目標に掲げている。

 しかし、その後世界第2位の温室効果ガスを排出するアメリカが、身勝手にパリ協定から離脱を発表した。温室効果ガスの削減が懸念されている。

 その最中に開会早々3日に日本はNGO・CANインターナショナルから不名誉な化石賞を受賞した。日本が第1位の温室効果ガス排出国の中国を押しのけて不名誉な賞を授与されたのは、梶山弘志・経済産業大臣が記者会見で「石炭火力発電など化石燃料の発電所は選択肢として残しておきたい」とアンタイムリーに発言したことが大きく影響している。この発言が世界のメディアで伝えられるや、国内外の市民社会がCOP25の交渉を交代させる言動であると即座に批判的な反応をした。

 COP25の開幕を前に、国連環境計画(UNEP)は各国の対策の不足が極めて大きいことを示し、その不足を埋めるために、大量の温室効果ガスを排出する石炭火力発電所の建設の中止を求める報告書を発表したばかりだった。2日の開会式でグテーレス国連事務総長も、各国の削減目標を引き上げるために、石炭「中毒」からの脱却を求めたばかりだった。その翌日に、世界第5位の排出国の閣僚が石炭火力発電を維持すると発言したことで、マドリードの会場は失望と落胆の空気が流れたという。ほくそ笑んでいるのは温室効果ガス排出量世界第1位の中国であろう。

 それにしてもどうしてこうも空気が読めないおバカさん大臣がいるのか。梶山大臣は、就任後40日で辞任に追い込まれた前任の菅原大臣から要職を引き継いだものだが、これまで原子力担当、国際博覧会担当など5度も所管役所のない担当大臣を拝命した。しかし、ここへ来て一気に重要官庁の大臣を務めることになり気持ちがふわふわしている。最近失態続きの菅義偉・現官房長官が今日政府内で要職を占めるに至ったのは、生前梶山大臣の父梶山静六元官房長官に取り立てられたからである。その恩返しに菅官房長官は、梶山氏を何とか経済産業大臣に引き立てた。梶山大臣は所詮保守地盤が堅い茨城県の世襲議員に過ぎない。

 状況を考えない軽率な発言は、自らにもマイナスであるが、経済産業省のトップとしてはいかにも肩の荷が重いと思う。安倍内閣も長らく続いたために人材も払底したのだろうか。お粗末な大臣が多過ぎて呆れている。

 ともかくCOP25の場において意に沿った日本としてあるべき考えを堂々と発言して誤解を招かないよう十分注意して欲しいと思う。

 さて、今日は今冬最低の寒さだった。やはり「24節気」の「大雪」だけのことはある。北海道や東北地方では節気通り大雪が積もった。

2019年12月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4590.2019年12月6日(金) 安倍首相名の無教養な招待状

 「桜を見る会」に関する不祥事が幕を下ろす気配はなく、次々と新たな問題が明るみになっている。中でも安倍首相と昭恵夫人の招待者の中に怪しげな人物がいることが問題視されている。そのひとりにマルチ商法で高齢者を食い物にしたうえで、2017年12月に経営破綻した「ジャパンライフ」の山口隆祥会長が含まれていたことが分かった。首相はすべて自分は与り知らぬこととして秘書任せにして逃げている。山口会長の悪質性は、14年に消費者庁から行政指導を受けながら15年に「桜を見る会」に安倍首相から招待を受けたことを消費者への宣伝に利用し、挙句に2年後に会社を倒産させて投資した高齢者に大きな被害を負わせたことである。日本共産党の調査に依れば、首相は山口会長とは1対1で会ったことはないととぼけているが、今から33年前に当時の父安倍晋太郎外相が、山口会長とともにニューヨークを訪問している事実がある。そして当時の外相秘書官が現在の首相であることを考えれば、2人が顔合わせしたことはないなどということはとても信じられない。

 更に、当時安倍首相から招待されたことをさも自慢げに会社のPRに利用していた招待状たるや程度の低い文面でこんな初歩的な書状の書き方やルールすら、首相も首相事務所も知らなかったのかと呆れるほどである。

 例えば、冒頭で「拝啓」と書かれているが、そのセットになるべき結語の「敬具」が抜け落ちている。また、行替え次行の最初に1文字繰り下げてスペース分を取っていない。全体のバランスも良くない。総理大臣が郵送する公的な書状としては、基本知識に欠けあまりにも無教養で些かみっともない。首相や取り巻きは印刷後に書状に目を通すことはなかったのだろうか。それにしてもこんな無教養さが公になって恥ずかしくないのだろうか。とにかく本問題については、国会でのやり取り、記者会見の質疑応答などは疑問や不信だらけでこのまま幕引きになるかと考えるとあまりにもお粗末である。国会会期もあと3日で9日には閉会となる。ボロを出したくない政府自民党は、会期の延長に否定的である。元々安倍首相と菅官房長官らは世間知らずの非常識な人物であるが、きちんとした書類の作成などにおいてもド素人の域を出ない。もう少しプロフェッショナルな人物を身近に配置して恥をかくことを少しでも避けようとする気持ちはないのだろうか。

2019年12月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4589.2019年12月5日(木) 日本人15歳生徒の読解力が低下

 昨日左足のふくらはぎが急に痛み出しそのまま夜まで痛みが退かなかったが、今朝少し具合がよくなってきたと思っていたところ、昼前にはほとんど痛みがなくなった。そのため整形外科に診てもらうのは止めたが、何が原因でこれほど急に痛みがでて、僅か1日でその痛みが潮を退くように消えてしまったのか皆目見当もつかない。今月中旬に整形外科に行くので、医師に尋ねてみようと思っている。

 さて、3年ごとに経済開発協力機構(OECD)が行う世界の15歳児の国際学習到達度調査(PISA)の2018年度の結果が、このほど公表された。日本ではその対象となる高校1年生約6,100人が参加した。この企画には79カ国・地域が参加している。コンピューターを使ったり、言葉の問題もあるかも知れないが、その中で結果的に日本は、数学と科学では世界のトップレベルは維持出来たが、読解力が3年前の8位から15位へ大きく落ちた。ここにも最近の若者の読書離れが窺える。本を読んでストーリーを考えるとか、著者の考え方について考えるような経験が少なくなっている。この調査に参加した生徒のうち、読書を大好きな趣味のひとつと考えている割合が45.2%もいることは結構だが、その内コミックを読む生徒が54.9%もいると知り、暗澹たる気持ちに襲われた。コミックなぞを読んでいたのでは読書好きとは言えないのではないか。

 日本人生徒は、PCに向かってもチャットやゲームで遊ぶことが多く、学習に利用する時間は少ない。授業でデジタル機器を使う時間もOECD加盟国の中で最下位だそうである。読書本来の目的から離れたPCの使用が、益々活用力を弱めている。その結果選択肢から正解を選べても、大量の情報から必要なものを選び出したり、情報を疑ってみたり、自分の考えを表現したりする力が足りないと断定されている。それが日本の子どもが数学的な知において優れても創造的な考えを産出する力に欠ける結果になっている。

 これは基本的に「読む力」と「書く力」を初等教育の場でしっかり学ばないからだと思う。私自身の体験上から考えると終戦直後の国民学校、小学校の国語は、「読み方」と「綴り方」の2つの教科に分けられていてそれぞれに力を入れていたと思う。やはり読解力の向上は初歩から本を読むことと文章を綴る訓練に尽きると考えている。文科省はこの調査結果を踏まえてこれからどういう対策を取るだろうか。

2019年12月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4588.2019年12月4日(水) アフガニスタンで活動中の中村哲医師殺害

 夕方悲しいニュースが入って来た。30年以上に亘ってアフガニスタンでボランティア医療活動に当たっていた中村哲医師が、今日東部ジャララバードで移動中に待ち伏せしていた何者かに狙撃され、同行していたドライバーやガードマンら5人とともに殺害された。医療だけでは人を救えないと近年は灌漑に備えて井戸を掘り用水路を作り荒野を農地に開拓するなどしてアフガニスタン国民のために尽くしてきた。地元では英雄視されている。ノーベル平和賞候補にも挙がっていたと言われている。今年10月にはガニ大統領から外国人として初めて市民権を授与され名誉国民と認められたほどアフガニスタン国民の間でも慕われ尊敬されていた人である。安倍首相も早速弔意を示した。以前から中村医師の地道な活動ぶりは知っていた。犯人は現在のところ分かっていないが、この地域を支配するタリバーンは早々に襲撃事件には関与していないと公表した。さすれば、誰がこのようにアフガニスタンの人びとのために献身的に奉仕している中村医師を殺害したのだろうか。

 偶々来年上梓する予定のドキュメント作品で、この地域に近いアフガニスタンとパキスタン国境のカイバル峠を訪れた2000年3月当時の様子を書いているところで、当時を思い出している。それにしてもこういう他人のため、外国人のために長い間に亘って献身的に努力し活動している人物は、世界にもそうそういるものではない。日本人にとっても誇れる人であったが、アフガニスタンの人びとにとっても限りなく惜しい人物を失った。実に惜しまれてならない。享年73歳だった。

 さて、今朝起きてしばらくして急に左足のふくらはぎ部分が痛み出した。寝ている時はまったくそんなことはなかった。びっこをひきひきやっと歩ける有様でこんなに急に痛みがやって来るとは意外だった。ふくらはぎをもんだりさすったりしたが、痛みは退かない。こんなことはまったく初めての経験である。座ったままパソコン操作をやっている間は影響ないが、歩くとなると一歩一歩ゆっくり歩くより仕方がない。通い慣れた整形外科も午後は休診なので、明日診てもらうことにして様子を見るため近くの郵便局まで出掛けてみた。少しは良くなったと思うので、この痛みが一過性であることを願うばかりである。やはり年齢を重ねると、身体のあちこちに不具合が出て来る。これからどこか別の場所に痛みが噴き出すのではないかと戦々恐々の心境である。

 午後近くに住んでおられる小中陽太郎さんから電話をいただいた。私も知っている目黒区議が入院したということだが、最近区議は体調が悪くてこの1年1度も会っていない。小中さんとも健康談義になり、だんだん寂しくなるので、元気なうちに出来るだけ会って飲み食いしましょうということになった。早速来年4月に明治記念館で「桜を見る会」をやろうということになった。今問題になっている首相主催の「桜を見る会」ではなく、国から補助金も出ない。当然これから作る案内状も廃棄処分にする必要のないものである。変な政治家たちとはまったく無縁の仲間内だけの「桜を見る会」である。

2019年12月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4587.2019年12月3日(火) 珍しい古書「交際の常識」を読む。

 以前古書店で買い求めた文学博士の春山作樹・東大教授の著作「交際の常識」なる三省堂発行の文庫本を通読した。春山博士は姫路藩武家の末裔で昭和10年に他界された教育学者であるが、この文庫本は昭和12年に永澤毅一工学博士が署名して小杉某に贈ったものである。

 内容は昭和初期のエチケット、礼儀作法や言葉遣い、服装、紹介のマナー、日本と外国との交際上の違い、等々を比較しながら当時の上流階級の作法を事細かに紹介したもので、永澤教授が小杉某に参考として贈呈したものである。とにかく細かいところに手が届く説明には、今日では必ずしも納得出来るものではないが、当時はある階層の人たちにとって参考となった貴重な書物だったようだ。その証拠に昭和8年の初版発行以来、昭和12年までに版を重ねて75版も発行されている。定価は何とたったの15銭である。きっと当時のインテリ層の間では著名なベストセラーだったのではないかと推察される。

 すでに装丁は綻びて染みがついて今にもバラバラになりそうである。すべて春山教授の言う通りというわけには行かないが、それでも中身のほとんどはなるほどと改めて納得するものである。

 漱石や鴎外作品のように明治の名残を今日に伝える名作は多くの人びとに読まれているが、この作品のように昭和初期のベストセラーで、内容的に役立つ実用書であれば、何とかリバイバルとして現代の若者たちに読んでもらえる機会があれば良いのではないかと思う。

 さて、香港のデモ騒ぎで社会的にも経済的にも混乱に巻き込まれた香港で、今年度(19年4月~20年3月)の財政収支が15年ぶりに赤字になると話題の人、林鄭月娥行政長官が発表した。当初は今年度決算は黒字になると予想していたが、長引く抗議デモが影響して小売業や観光業の業績が悪化して税収が落ち込んだことが大きい。行政長官はこのほどアメリカが成立させた「香港人権・民主主義法」には中国政府と同じく内政干渉と強く反対している。同法は、すでに1992年にアメリカでアメリカの法律の下に中国政府とは別の待遇を受けるものとする考えで成立したものである。1国2制度が守られているかどうかを毎年検証することを義務づけるアメリカの法律である。

 しかし、中国政府が言うようにこれは内政干渉である誹りは免れない。むしろアメリカ政府は、香港が中国返還された時に英中両国政府が交わした「1国2制度」の協定が守られていない事実に鑑みて、イギリス政府に対してイギリスが中国政府に約束事を守らせるよう注文をつけるべきであると思う。それなら内政干渉だと言われることもあるまい。今のイギリスは、自国の頭の蠅を追うのに追われているが、どうも政治が劣化していてそこまで出来るかどうか心配である。アメリカもその点が気になったのではないだろうか。かつての覇権国家・大英帝国も今や見る影もない。

2019年12月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4586.2019年12月2日(月) ドローンの登録制と流行語大賞

 最近各方面で使用され、その利便性が高い評価を浴びてテレビのドキュメンタリー番組などでもしばしば目にするドローンが、無登録のまま飛ばされていたとはまったく知らなかった。ドローンは今ではかなり広範囲に使用されているが、特に山岳地帯で遭難者が発生したケースなどでは、人が容易に入り込めない山の中を上空からカメラで撮影してくれるので、遭難救助などの場合は極めて有効な飛び道具である。

 新製品が開発されるとどんなものでも役所に届け出て法的に新規登録を行うのが当然と思っていたので、ドローンの無登録には些か驚いている。特にドローンは他人の土地であろうと不法侵入して家内の資産までカメラに収めることが出来る。文句を言おうとしてもそのまま逃げてしまえば誰が飛ばしたのか分からない。

 これまで登録していないので、機体に№が書かれていない。どこの誰が飛ばしたのかまったく分からない。追跡しようがないのだ。人混みの上空を飛んだドローンが、もし人の上に落ちてきたら怪我人が出るのは言うまでもない。最近も都内の盛り場の上空を飛来したドローンを危険だからと捕らえてみれば操縦していたのは土地不案内の外国人だった。これだけドローンが使用されていながら、今まで無登録のために違法があっても取り締まることが出来なかったのではないだろうか。特に2020年東京オリンピックを控えて警察庁では全国的にテロ警戒に力を入れているが、現状ではテロリストがドローンを使用したら簡単にターゲットはやられてしまうのではないだろうか。そういう意味では、遅い決断ではあったにせよ登録制にして管理を強化することは進歩だと思う。

 アメリカではすでに登録制が導入されているが、ヨーロッパ諸国では来年から導入される予定である。日本では漸く来年登録制を導入することになりそうだ。

 日本の航空法によれば、ある程度の大きさの飛行体は飛行許可を得なければいけない。飛行許可が必要な地域で無許可のドローンとみられる物体が見られるケースや、実際に航空機と接触しそうになった危険なケースもある。

 現在一番頭を悩ましているのは、年々あわやの事故が増えている航空会社である。こんなことは分かり切っているのによくぞここまで放置していたものである。これが隅々まで気を配らない安倍政権である。

 さて、今日今年の流行語大賞が決まった。何とラグビー・ワールドカップで初めてベスト8に進出した日本代表チームの合言葉「ワン・チーム(ONE TEAM)」に決まった。チーム・ワークを強調するのにぴったりの言葉だと思う。ワールドカップ以来あちこちで使われている。私もこれが一番良いのではないかと思っていたので、にんまりである。他にもトップ・テンに挙った流行語の中に今年高齢者の運転による事故が多く発生して話題になった「免許返納」がある。これは今年免許を返納した全ての人が対象となる。私も免許証を返納した対象者のひとりである。

2019年12月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4585.2019年12月1日(日) アマ交響管弦楽団定期演奏会鑑賞

 早いもので今日から師走である。このところ寒い日が続いていたが、気象庁に依れば今年は冬に入る前に木枯らし一番が吹かなかったという。とにかく予想を覆すような気象には気候温暖化の影響もあり先行きが心配である。

 さて、今日は恒例の上野浅草シンフォニー管弦楽団の定期演奏会を浅草公会堂で、いつもながらゼミの仲間がチェリストの赤松晋さんを声援がてら演奏会後の懇親会も楽しみに集まる。以前はよく参加していた鈴木安良太さんが先日亡くなり、また小松隆二先生も体調を崩され不参加でやや寂しくなった。妻も明日のコーラス発表会の練習のため出かけて不参加せざるを得なかった。今日の演奏曲は、ベートーヴェンの交響曲第4番とブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」だった。2つともあまり馴染みのない曲だが、いつもながら赤松さんが事前に送ってくれる演奏曲の解説が秀逸である。赤松さんは80歳までは、続けると言っている。当分ゼミ仲間の楽しみは継続されそうである。

 12人が出席した懇親会では、どうしても最近の政界ニュースが話題になる。安倍政権の現状と安倍首相の間違いや、ウソをつく性格、隠ぺい工作、昭恵夫人の行動などについて相当厳しい意見が出た。結局安倍長期政権を許しているのは国民である。現状は、大した実績を残さなくてもそつなく、影では怪しげなことをやりながら決定的なボロを出さなければ、ネームバリューで何とかなるという情けない構図である。

 ところで今日残念だったのは、東京オリンピックの3人目のマラソン代表選手を決める選考レースのひとつでもある福岡国際マラソンと、関東大学ラグビー早明戦をテレビで観られなかったことだ。

 前者は、2位に入り日本人トップだった藤本拓選手が派遣設定記録の2時間5分49秒には及ばなかった。3人目の代表選手決定は3月に先延ばしされた。

 後者は前売り券が完売され、秩父宮ラグビー場は満員となったが、1994年以来25年ぶりの全勝対決となった伝統の「早明戦」である。明大が前半10-7、後半26-0に抑えて36-7で制し、4年ぶり17度目の優勝を果たした。残念ながら慶應は対抗戦5位に終わり、全国大学選手権への出場権を逸した。日体大に僅差で敗れたのが痛かった。

2019年12月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com