4634.2020年1月19日(日) 日米安保条約、60年前の今日調印

 我々が学生だった1960年、日米安保条約が改定された。その新安保条約が調印されたのが、その年の今日、1月19日だった。当時の岸信介首相が藤山愛一郎外相とともに首都ワシントンを訪れ、アイゼンハウアー大統領との間で条約に調印した。

 その当時盛り上がっていた安保反対闘争に参加していた我々にとっては、何が目出度いのか分からないが、今日外務省公館で安保条約調印60年を祝う式典が行われ、岸首相の孫である安倍晋三首相と、アイゼンハウアー大統領の孫娘のメアリー・アイゼンハウアーさんがともにスピーチをしてお互いの祖父を褒め称えていた。近年になって新安保条約は、アメリカにとって片務的な日本防衛の義務を課されたと言われ、一方的にアメリカに不利な条約とトランプ大統領は主張し続けている。よく中身を調べてみると日米地位協定を始め、日本にとって不利な協定が満ち溢れておりアメリカにとって不利であるとはとても思えない。同盟などと言えるものではないくらいである。それにも拘わらず、アメリカは日本に米軍基地負担経費などの増額を求めている。

 「アメリカ第1主義」を掲げるトランプ大統領の登場がアメリカ自体の近視眼的な判断を生み、むしろ安全保障上のリスクとなっているとの記事が今朝の新聞に載っていた。アメリカは世界各地へ自ら正義面して進出し、基地を設営し軍隊を派遣し、いざ財政的に苦しくなってくるや、日本への駐留経費負担増ばかりでなく韓国にも現状の負担額を5倍に増やすよう要求して話は平行線を辿っている。その他にも日本はアメリカから多額の軍需物資を買わされている。そんなに安保条約が気に入らないなら、さっさと条約を解消した方が日本にとってはメリットがある。

 このアメリカのがめつい要求に対して安倍政権は、黙って従っているだけである。日本の首相は、アメリカの代弁者とも言える。

 中国、北朝鮮が危険であると言いながら中国の太平洋への軍事進出を警戒しているアメリカは、東アジア方面での軍事力を緩めるわけにはいかない。しかし、軍事費はそろそろ限界である。そこで軍事費支出が可能と見られた日本と韓国に請求書が回ってきたのだ。

 その中国が海のシルクロード「一帯一路」の一環として、ミヤンマーへ手を伸ばしてきた。習近平・国家主席が一昨日からミヤンマーを訪問している。一帯一路により経済的な落とし穴への警戒心を隠さないが、両国ともに人権問題として世界中から非難を浴びているミヤンマーのロヒンギャ難民問題と中国のウィグル・チベットなど少数民族への人権問題に傷をなめ合うような協調を行うことが、国際的な非難を浴びることは明らかである。

 ミヤンマーがロヒンギャ難民はイギリスによってもたらされたことをアピールし、中国の少数民族弾圧と同次元に捉えられないよう注意すべきである。また、インフラ整備の支援に中国政府から多額の借金を負わないよう留意すべきである。さもないとスリランカの港のように折角建設してもその借金のかたに港を99年も中国に使用権を与え兼ねないのである。国際問題はつくづく難しいと思う。

2020年1月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4633.2020年1月18日(土) 今日から最後の大学入試センター試験

 今年の冬は気温がそれほど下がらず、都内では初雪も、初氷もなかったが、今日は天気予報通り猛烈に寒く、昼頃から初雪が降ってきた。服用している薬がなくなったので、いつも通り整形外科へ出かけたところこの寒さの中を大勢の患者が来院していた。手押し車で来るおばあさんもいたが、大変だなぁと思う。

 大変と言えば、今日は第31回大学入試センター試験が全国で始まった。いつもこのセンター試験の日は天候に恵まれないような気がする。テレビによると、1月の平均降雪日数は9日だそうだが、これまでの大学入試センター試験実施日の降雪日数は31回中22日だそうである。道理で試験会場となる各大学が除雪に備えているのも理解出来る。だが、このセンター試験も今年が最後になる。来年からは大学入学共通テストが始まる。我々はこのような試験は受けなかったので、試験を受けることが良かったかどうかは分からないが、2年間も浪人生活を送った経験から受験生の気持ちはよく分かる。

 今日から本格的に税申告の青色申告書類の作成を始めた。これまで毎年ひとり手作業で申告書を作成して、昨年何とかパソコンで申告書類を作成しようと1日だけITコンサルタントに相談してスタートしかかったが、これを覚えるのも面倒になりギブアップしてしまった。元の木阿弥である。しかし、申請書自体は作成しないわけにいかず、心機一転今日再スタートした次第である。何とか2月上旬には仕上げたいと思っている。

2020年1月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4632.2020年1月17日(金) 阪神・淡路大震災から早や四半世紀

 6434人が亡くなった阪神・淡路大震災から今日で25年目になる。早いもので四半世紀が経つ。近年地球温暖化のせいもあり、風水害が多くなったが、地震や地震に伴う火災も多くなった。最近とかく話題になるのは、首都直下地震である。今の東京都心を大地震が襲ったら多くの犠牲者を生むことは確実である。30年以内に首都直下地震が起きる可能性は70%もあるという。1855年に安政の大地震が起きてからかなり時間が経過したので、そろそろ首都直下地震が襲って来ることを警戒しないといけないとしきりにアナウンスしている。我が家の辺りは、住宅地帯であるが、それほど家屋が密集しているわけでもない。それでも真夜中にぐらッと来たら逃げようがないだろう。そろそろ緊急脱出を真剣に考えないといけないとは思っている。

 さて、JAPAN NOW観光情報協会の月例のセミナーに出席した。8月に出版された「新世代の観光立国」の共著者のひとり、松陰大学教授・澤田利彦氏がインバウンド業界の盛況ぶりについて話され、今日本が成すべきことを個性的に述べられた。昨年11月には私も担当した「観光のあゆみ」について講師を務めた。

 澤田氏は、近年の訪日外国人数の傾向について今日観光庁から発表された数値を基にして話された。東日本大震災が発生した2011年は、対前年-27.8%の621万人と大きく落ち込んだが、その後年々盛り返し18年には対前年+8.7%の3119万人となった。しかし、19年には+2.2%の3188万人だった。19年は日韓関係の悪化により7月から急速に韓国人の訪日客が落ち込み、これが最終的に目標に届かない数値となった。当面韓国からの旅行客が増える見込みがなく、政府が目標としていた今年度の目標数4千万人は、オリンピック・パラリンピック開催という好条件があるにせよ難しくなった。

 観光という観点から考えてやや学術的ではあるが、少し明るいニュースがあった。千葉県の地層が地質学上「チバニアン」と命名されることが国際地質科学連合で承認された。約77万年前に北極と南極の位置が逆転したが、地層にその痕跡があった。これからは国際的にも「チバニアン」という名称が掲載される。その「チバニアン」は千葉県市原市内にある。実は、高校2年時に幕張小学校のクラスメートらと訪れた養老渓谷である。映像で観る限り確かにあの渓谷の岩面である。地球46億年の歴史のうえで、5億年昔の古生代のカンブリア紀はウェールズ地方の地名、2億年前の中生代のジュラ紀はスイス・フランス国境、そして千葉県の新生代チバニアン紀が教科書にも掲載される。地質学で新正代に「チバニアン」と身近な名がつけられたことと、「チバニアン」の地層を訪れたことが何となく誇らしく「ヤッター!」と叫びたい高揚感がある。

2020年1月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4631.2020年1月16日(木) 地球は年々熱くなる。

 世界気象機関(WMO)が、昨年の世界の平均気温が観測史上2番目に高かったと発表した。同時に過去5年(15~19年)と過去10年(10~19 年)の平均気温はともに過去最高であることも発表した。大気中の二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス濃度も過去最高を記録しており、気温の上昇傾向に歯止めがかからない。

 すでに昨年9月以来オーストラリアの主にサウス・ウェールス州の森林地帯で山火事が発生し、4か月が経過した今も消火しきれていない。この自然火災による森林焼失は12百万ヘクタールに上り、それは日本国土の約3割に当たる。可哀そうなことは密林に住む動物が被害を被っていることである。すでに5億匹ともいわれる野生動物が死に、逃げ足の遅いコアラが数多く死亡し絶滅危惧種と言われるようになっている。昨年オーストラリアは平均気温が過去最高を記録する一方で、降水量も20世紀に入ってから最も少なく最悪の干ばつ状態と言われている。

 明らかに気候温暖化現象が昂進している。このためにはその原因である高熱を発する化石燃料の使用にブレーキをかけなければならない。ところが、度々指摘されているようにその原因である二酸化炭素排出国第2位のアメリカのトランプ大統領が、その排出を抑える国際条約のパリ協定からさっさと離脱する有様で、アメリカには大気温上昇を抑えようとの気持ちがない。

 日本でも今年は例年以上に風水害が多かった。明らかに大気温の上昇が原因である。南北極の氷河が解け、海水が上昇し小さな島は水面下に沈む危機に瀕している。そういつまでも待つことは出来ない。ならば、原因がはっきりしている二酸化炭素排出を抑止することが一番手っ取り早い対策である。アメリカが自国の経済低下を心配するとの利己的な理由を言ってパリ協定から離脱するなら、国際的にアメリカへの制裁に値する、アメリカ製品不買運動のような厳しいパフォーマンスでもやるしかない。

2020年1月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4630.2020年1月15日(水) マイクロソフトの狡いビジネス・モデル

 かねてからやり方がおかしいのではないかと考えていた、マイクロソフト社のパソコン基本ソフトの「Windows7」の更新サポートが案じていた通り同社は今月中止したという。同社では、今後はステップアップした「Windows10」を使用して欲しいと身勝手なことを言っている。

 このアメリカ式ビジネス・モデルに依れば、修理とか、点検にあまり注力しないで、駄目になったら1ランク上の同社商品に買い替えてくれと無茶な要求をしているのだ。これは伝統的日本商法とは大いに異なるもので、いくらお金があっても足りない。マイクロソフト社によると今月時点で、「Windows7」搭載パソコンは約1390万台もあるという。これが故障しても修理は行ってもらえない。私が今使用中のパソコンは2台ともすでに「Windows10」に切り替えたが、1390万台もの「Windows7」は、今後よほど注意深く使用しないといけないし、外からのウィルス感染や、サイバー攻撃のリスクが懸念される。会社としては、ソフトを「Windows10」に切り替える必要があるが、古い機種では動作が遅くなったり、「Windows10 」に対応していなかったりする場合もあるので、「Windows10 」を購入して古い機種にインストールするよりも、「Windows10」をインストール済みの新しいパソコンに買い替えることを推奨しているとは、マイクロソフト社の腹の内は真っ黒に見えた。

 これがパソコンだけで済んでいるうちは好いが、他の商品分野にも同じようなビジネス・モデルが進出してくると、消費者としては堪ったものではない。現在所有しているパワー・ポイント用の某社製プロジェクターも今では生産を止めてしまったために、仮に機械部品が故障したら無用の長物化してしまう。

 これからの商戦でも、「Windows7」のような商品が売り出される可能性がある。どう対処したら良いのか、個人的に考えてもどうしようもない。しかし、こういう悪知恵の時代になったことは頭に入れていた方が良いだろう。

 なんかやりきれない思いがしてくる。

 さて、一昨日マレーシアの高速道路でクアラルンプール国際空港へ向かっていたバドミントン世界1位の桃田賢斗選手が乗車していた車が追突事故を起こし、運転していたドライバーが即死し、桃田選手は負傷して病院に緊急搬送された。その前日行われた大会で昨年11大会に優勝した桃田選手は、この大会でも優勝した。バドミントンが人気スポーツのマレーシアでは、負傷入院中の桃田選手の事故は大きな話題となり、メディアでも大きく取り上げられた。昨日は副首相や首相夫人まで桃田選手を見舞いに訪れたほどである。

 事故のニュースを聞いた時、ケースは異なるが、昨年初めに唐突に白血病を発表した水泳の池江離花子選手が一瞬想い出された。彼女も連戦連勝で一昨年ジャカルタで開催されたアジア大会ではMVPに選ばれた。それだけに全国から同情と励ましの言葉を送られたが、彼女は気持ちを切り替え、2024年のパリ・オリンピックを目指すという健気な覚悟を決めた。

 桃田選手は池江選手ほど深刻なものではなく、今夕成田空港へ帰ってきた。精神的ショックを受けていると思われるので、あまり追い詰めるのではなく7月のオリンピックを目標に再起してもらいたいものである。

2020年1月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4629.2020年1月14日(火) 安倍首相と麻生副首相の稚拙な言動

 政治家の中にはどうしてこうも低レベルの人がいるのだろうか。しかも一時は首相も務めたことがある現副首相兼閣僚である。以前からこの程度の人か?と思うほど呆れていた低レベルの政治家の麻生太郎・経済産業大臣がまたまた失言をやった。昨年のラグビー・ワールドカップの日本代表チームの活躍に触れ、「いろんな国が交じって結果的にワンチームで日本がまとまった」と述べたうえで「2千年の長きにわたって1つの場所で、1つの言葉で、1つの民族、1つの天皇という王朝が続いている国はここしかない。良い国だ」と言ってのけたのだ。小沢一郎氏もこれには呆れている。

 昨年5月政府は、アイヌ民族を先住民族と明記した「アイヌ施策推進法」を施行しており、麻生大臣の発言は政府の方針と矛盾している。副首相ともある人物が、政府の方針と異なる発言をこう度々行うのは物事に対する姿勢が好い加減であるからだ。その後、麻生氏は「誤解が生じているのならおわびのうえ訂正する」として謝罪した。麻生大臣は、2005年にも「1文化、1民族、1言語の国は日本の他にはない」と発言して北海道ウタリ協会(現北海道アイヌ協会)から抗議を受けている。どうして同じような失言を冒すのだろうか。麻生氏は、かつて「有象無象」を「ゆうぞうむぞう」と正しく読めないくらい大臣としての資質に欠けると物議を醸してきた人物である。人と接する時の態度や、答弁の時の横柄な口利き、などもワーストだと陰口をきかれている。

 そこへ今も問題視されている「桜を見る会」に関連して、安倍首相が地元の後援会員を多数招待し、予算を大幅に超過したのは、背任罪に当たるとして、今日神戸学院大学の上脇博之教授らが首相に対する背任容疑の告発状を東京地検に提出した。

 副総理が、法律に反する発言をして謝罪した後に、首相が民間から背任罪として告発されるとは、この内閣は一体どうなっているのかと問いたい。国家の屋台骨がぐらついているのではないか。首相はこれまでも疑念だらけの行為に、きちんと説明もせず逃げまわった結果がこういう情けない結末となった。「情けない」を通り越している。

2020年1月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4628.2020年1月13日(月) 不平等な日米安保条約は、このままで良いのか。

 昨秋日本中を熱狂させたラグビーのワールドカップは大成功を収めたが、それをにわかブームに終わらせないための試練と発展のシーズン、社会人ラグビー・トップリーグが昨日開幕し、5月まで全国各地で行われる。オープニング・ゲームは全国6つのグランドで8試合が行われ、そのうち2試合がテレビ中継され、つい夢中になって観てしまった。全会場に9万2千人のファンが訪れ、昨年の開幕戦より3万2千人も多かった。一昨日新国立競技場の大学選手権決勝戦も5万7千人の観衆を集めて行われ、早稲田が45-35で明治を破り11シーズンぶり16度目の優勝を飾った。ブームはまだ続きそうで、1ラグビー・ファンとして大変嬉しく思っている。

 さて、今から60年前の1960年1月訪米した岸信介首相が、アイゼンハウアー大統領と会談し、日米安保条約改定案に調印した。安保条約改定案は、6月に自民党が衆議院で強行採決して通過し、「日米安保条約」は正式に発足した。全学連と一体となって我々は、それ以前から総評、及び国労などの労働者団体とともに猛烈に反対闘争をしていた。それが「60年安保闘争」である。我々学生は日米地位協定を主に日米不平等条約と強く反対したが、条約は強引に実施された。

 この不平等条約について最近トランプ大統領は、しきりにアメリカにとって不利な条約であると異なことを叫びだした。最近のアラビア海の有志連合同盟についても、アメリカは自国の船舶の安全のためではなく、石油輸送の他の国の船舶の安全のために米軍を派遣するのは不公平であると身勝手に騒いでいる。それならさっさと引き上げれば好いではないか。

 日米安保条約がどれほどアメリカに有利で、日本は彼らの思いのままに運用されているかは協定書を見てみれば一目瞭然である。特に駐留米軍に関する日米地位協定は、他に米軍が駐留しているドイツ、イタリアに比べても遥かに不利である。

 それにも拘わらず、日本はトランプ大統領の言いなりになって毎年アメリカから高額な軍事兵器を買わされ続けている。年々膨らむ日本の防衛予算も2020年度は5兆3千億円となっているが、購入兵器の内2基だけで6千億円以上と想定されているイージス・アショア、そして他にも1機116億円もするF35ステルス戦闘機を105機も追加購入する浪費的爆買いである。F35は1機だけで特別養護老人ホーム900人分、或いは学校へのエアコン4千教室分に当たる。

 他にも安保条約には目に見えない不利益を被っている例がある。日米地位協定を始め、羽田空港の新ルートにより民間航空機が異常な急降下着陸を強いられるのは、米軍が管理する横田空域のせいである。日米安保条約による日本側の不利益は、数え上げればきりがない。こういう実態を日本政府は、放置したままアメリカに伝えようとせず、このまま国民には不問に付そうというのだろうか。これでは日本はアメリカ帝国主義国の属国どころか、植民地と呼ばれても文句は言えない。

2020年1月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4627.2020年1月12日(日) 台湾総統選で中国に距離を置く蔡英文氏圧勝

 昨日台湾総統選挙が行われ即日開票の結果、与党民進党現職の蔡英文・総統が再選された。昨年前半は対中融和路線の国民党の韓国瑜氏が優位にあった。しかし、6月以降の香港の抗議デモが本格化してから、むしろ攻守所を代え蔡氏の支持は回復した。特に「1国2制度」をないがしろにする、非民主的な中国のやり方に警戒心を強めた若者層が、徐々に反中姿勢を強めたことにより空気が変わった。国民の関心も高まり、昨日は4年前の66.27%を上回る74.90%の高い投票率だった。有権者4人に3人が投票所へ足を運んだことになる。

 最終結果は蔡英文総統が、過半数を獲得してライバルの韓国瑜氏に圧倒的な差(蔡氏817万票・57.1%、韓氏552万票・38.6%)をつけ、総統選史上最多の得票で圧勝した。

 今回復活した民進党は前回選挙の際70%の世論の賛成を得ながら、その後蔡政権は支持を保てず、18年の統一地方選では惨敗して祭氏は党主席を辞任した。その当時民進党は、対中国関係では台湾独立色を抑えて中国を刺激しない安定を望む世論に配慮する狙いだった。しかしながら、対話を呼びかけた蔡氏に中国側は応えず、台湾独立派からは弱腰と突き上げられ、国民党からは混乱をもたらしたと批判され散々だった。学界の出で世間との間合いがうまく取れなかった蔡氏だったが、統一地方選敗戦後から姿勢を改め積極的に現場へ出かけ、住民と対話し、メディアの取材も積極的に応じるようになった。自ら積極的に行動し発信するようになった。そこへ香港の民主化デモが起きた。今回の選挙ではこの香港風にタイムリーにうまく乗ったように見える。とにかく完勝だった。一昨年統一地方選時の世論支持率は僅か25%だったが、直近では50%にまで盛り返した。

 問題はこれからである。習近平・中国国家主席は、昨年「1国2制度」による台湾と統一の姿勢を示した。それが香港情勢によりやや変わらざるを得なくなった。しかし、海外において「一帯一路」路線を広く実施しつつある中国としては、台湾をこのままにしておくわけには行かないだろう。蔡氏は中国も最終的には対話の道を開くだろうとやや楽観的に語っているが、そう簡単には行かないだろう。香港も思い通りにならず、ここへ来て台湾も言うことを聞かなくなっては、覇権国家中国としては面子もつぶれこのまま黙っているわけには行かないだろう。中国は、次なる手として果たしてどんな手を打ってくることだろうか。

2020年1月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4626.2020年1月11日(土) アメリカ・イラン対立によるトラブル頻発

 アメリカとイランが対立している最中、イラク国内の米軍基地に向けて発射されたイランの革命防衛隊のミサイルは、幸いにして米軍兵士にひとりも死傷者を出さなかった。そのためアメリカはこのミサイル攻撃に対して敢えて報復を行わなかった。だが、ちょうどその数分後テヘラン空港を離陸したウクライナ航空機が被弾により墜落し、176人が死亡した。イランが撃墜したのではないかとの憶測が伝えられたが、ザリフ・イラン外相はこれを強く否定していた。

 ところが今日になってイランの統合参謀本部が、ウクライナ機墜落は人的ミスによる誤爆だったと認めた。参謀本部が情勢に敏感になっていた矢先に航空機が革命防衛隊方面へ飛行したので、不注意にも誤爆したと語ったが、緊張感で張り詰めていた情勢が読み取れる。結局対立構造の中で負の連鎖により軍部以上に民間に犠牲者が生まれた事実を、両国とも十分考えるべきだと思う。

 ともかく張り詰めた緊張状態が、全面戦争へ踏み出さなくてホッとしている。

 さて、中東情勢が極めて流動的な折に中東3か国訪問を予定していた安倍首相に対して訪問延期の声があった中で、今朝首相は当初の予定通りサウジアラビア、オマーン、アラブ首長国連邦へ向けて出発した。ところが、生憎昨夜オマーンのカブース・ビン・サイド国王が亡くなられた。安倍首相は事前に訃報を入手した筈である。サイド国王は40年前に父親の前王を追放して即位した人物であるが、イスラム教宗派を問わないバランスの取れた政治を行い、周辺国からの紛争から距離を置き、オマーンを「中東のスイス」と呼ばせるまでに好感度を高めた国王である。国王自身はイバード派に所属するが、スンニ派、シーア派とも政治的なバランスを保っている。偶然とは言え、目的を持って訪れるなら、そんな国王が亡くなった直後に、弔問外交のように訪れて成果を上げられるだろうか。

 アラビア海域を航行する日本船舶の安全確保のための情報収集が目的とする、海上自衛隊の哨戒機も今朝沖縄を出発した。いろいろ正当な理屈をつけているが、どうも本来の目的ではなく、中東の緊張感が高まる中を戦時中の特攻隊の如く突っ込んでいくような危険なイメージがどうしても拭えない。

2020年1月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4625.2020年1月10日(金) 日本の米軍基地が攻撃されたら・・・。

 アメリカとイランの戦争は一先ず避けられたとホッとしているところだが、よくよく思い返すとぞっとするような危険なケースについて考えさせられた。

 一昨日イラン革命防衛隊が、隣国イラクのアメリカ軍基地に向けてミサイルを発射したが、兵士を殺害しないよう計算づくめの発射だったために、幸い死傷者は1人もいなかった。このケースについてちょっと考えてみた。

 イラクが仮に日本として在日米軍基地が攻撃を受けたケースを想定してみた。アメリカが恨みを買い、相手国から攻撃を受けるとしたら、日本国内の米軍基地は例外なく敵の標的となる。そして計算することもなく精一杯ミサイルを発射するなら日本国内は一瞬にして火の海になることだろう。いくらイージス・アショアを配置しても敵のミサイルはすべての基地で防ぎようもなく容赦なく、米軍施設を中心に命中する。米軍施設が防衛、攻撃の施設というより呼子となって攻撃されることになる。想像するだけでぞっとする。仮の話だが、こんなことに成らないよう日本もアメリカも留意してもらいたいものである。

 さて、正月松の内も明けて受け取る年賀状もそろそろ少なくなってきた。今年いただいた年賀状で特に気になったのは、今年を最後に来年以降の年賀状は辞退したいという添え書きである。すでに10人からいただいた。こちらサイドから言えば、この分来年以降年賀状を書く手間が省けるということになるが、ちょっと寂しい気がしている。高齢を理由にしている例が多いが、それでも10人のうち、私より若手が半分以上の6人もいる。これも最近手紙を書かなくなった時代の空気であろうが、残念な気がしている。実際のところ私自身いつ書けなくなるか分からないが、ペンを執れる限りは新年に向けて年賀状を書く年初の習慣だけは、続けていきたいと思っている。

 年賀状 明治はますます 遠くなり

2020年1月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com