4793.2020年6月26日(金) コロナ衰えず、アメリカとブラジルの大統領は?

 最近アメリカ国内の黒人暴動でしきりに使用されている言葉、‘BLACK LIVES MATTER’の翻訳について、去る14日の本ブログで取り上げた。私自身充分理解しきれていなかったが、都内に住む匿名の方からお葉書で分かりやすくご教示をいただいた。そもそも‘LIVES’を単純に「生きる」の動詞と受け取ったことと、‘MATTER’を名詞「問題」と思い込んだことから英文法に適っていないと早飲み込みしたことが、文章を原案通り理解出来なかった原因であると分った。‘LIVES’が‘LIFE’の複数形であることを見抜けなかったことと、‘MATTER’が名詞だとばかり思い込んだことに理解不能に至った原因がある。匿名の方には、わざわざ例文を挙げて教えていただいたことに感謝している。自らの力不足を感じるとともに、まだまだ努力が足りないと自戒している。

 さて、今世界的に猛威を振るい、その上パンデミック第2波が襲ってくるのではないかと警戒されている新型コロナウィルスが、来週中には世界の感染者は1千万人を超えると推定されている。殊の外アメリカとブラジルで勢いを増している。

 アメリカでは昨日1日だけで、3万4千人もの感染者が出たが、ブラジルでは世界で最も多い4万2千人が発病した。この両感染大国には共通点が多い。中でもアメリカのトランプ大統領とブラジルのボルソナーロ大統領の傲慢な性格、言動、政策とその実施方法、存在感が極めて似通っていることである。2人とも経済活動が停滞することに気を遣いコロナ拡大より経済活動を重視している。トランプ大統領がコロナ対策の初期対応に失敗してコロナをアメリカ国内に流行させてしまったことを知らぬ者とていないが、一方のボルソナーロ大統領にしても貧困層がコロナの犠牲になっているのにまったく危機感がなく、「国民への脅威はない」などと気にも留めていない発言をしている。感染拡大につれて科学、公衆衛生を軽視する大統領の欠点が際立っている。多数の感染者が出ているにも拘わらず、レジャーを楽しんでいる動画がネット上に出て、記者から質問されると「だから何だ?」と開き直る有様である。首都ブラジリアでは、知事令により4月末からマスク着用が義務化され、違反者には罰金が課せられることになった。22日には、連邦裁判所がマスクを着用しようとしない大統領に公の場でのマスク着用を求める命令まで出した。

 ブラジルのトランプと呼ばれているボルソナーロ大統領もトランプ大統領と同様に、WHOからの離脱を匂わせている。現状のままコロナが終息しなかった場合、2人はどう責任を取るつもりだろうか。

 評価を落しているトランプ大統領は、11月の大統領選で益々旗色が悪くなった。一昨日の‘New York Times’による世論調査では、民主党バイデン前大統領の50%に対して、トランプ大統領は36%で、接戦の州でもバイデン氏が有利となっている。11月3日の投票日までにトランプ氏は果たして逆転出来るだろうか?

2020年6月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4792.2020年6月25日(木) 70年前の今日、朝鮮動乱始まる。

 今から70年前の1950年の今日北朝鮮軍が韓国へ侵入して朝鮮動乱が始まった。折も折、朝鮮半島ではその北朝鮮と韓国の間に怪しい風が吹いている。当時千葉・幕張の小学6年生だったが、ラジオと新聞でそのニュースを知り、教室では担任の湯浅和先生がしばしばその戦争の話をしてくれた。そのせいかクラスの男子生徒は皆朝鮮戦争に興味を持った。テレビがなかった当時、映画館で観るニュースは朝鮮戦争の場面が多く、李承晩大統領の名前をはじめ、韓国各都市の地名を自然に現地の呼び方で覚えたくらいである。動乱2か月後、自衛隊の前身・警察予備隊が発足した。北朝鮮軍52万人、韓国軍13万7千人、アメリカ軍3万7千人の犠牲者を出して3年後、京都市立中学3年時の夏休みに休戦となり今日に至っている。終戦ではない。

 そしてその中学3年生の時の授業で、社会科の棚橋先生が、唐突に今敵国が日本に攻め込んできたら日本はどうしたら良いと思うかと質問なさった。私も含めて友だちは皆日本に軍隊がいないのに迎え撃って反撃すると応えた。その時先生は、軍隊なんか必要ない。占領されたらされたでそのまま抵抗しない方が、犠牲者も被害もなくて良いと言われたのには子ども心にびっくりしたものである。ちょうど前年に警察予備隊が保安隊となり、更に2年後の54年にその保安隊が自衛隊と改称され、軍隊の形を整えつつあった。もちろん当時はまったく考えもしなかったが、今思えば、棚橋先生は戦争にも、軍隊にも反対だったのだと思う。

 その自衛隊も今では陸海空合せて総兵力24万7千人を抱える大「軍隊」になり、自衛隊員の数こそ、アメリカ、中国、インド、ロシア、韓国にひけは取るが、年間軍事費は、フランス、ロシア、ドイツ、韓国を上回る。今イージス・アショアの配備停止が話題になっていて無駄な投資費用も目立っている。加えて、安倍首相は来年秋の在任期間中に何とか憲法改定に目鼻をつけようと虎視眈々である。今や日本は憲法第9条で軍備を放棄しているにも拘わらず、軍事大国になっている。それを首相は縦の物を横にして憲法違反を冒してでも軍隊を整備したいと考えている。

 さて、昨日の朝日新聞に新型コロナウィルスの影響が観光業界、特にインバウンドが打撃を受けたことについて、東洋文化研究者として知られるアレックス・カー氏が寄稿している。旅行事情に精通しているカー氏らしい相変わらずの卓見に納得させられた。彼は、日本の観光業界が外国人の受け入れ態勢が充分整備されない中で、不意に襲ったコロナは、日本の観光業界に巣食っている「毒」を抜く良い機会であると述べている。「毒」とは厳しい用語だが、今世界中の観光都市で懸念されているオーバーツーリズム(観光公害)を指しており、都市の受け入れ許容量以上に訪れる観光客がその都市にカオス状態をもたらし、本当の意味で日本文化を味わうことが出来ない状態にしていると心配されている。日本ではオーバーツーリズムに対する対策が遅れていると指摘している。

 寡聞にして知らなかったが、京都・二条城の襖絵を劣化から守るため複製に差し替えられているようだが、これでは外国人に本当の日本文化を理解してもらえないとも懸念している。偶々昨晩BS朝日番組「京都ぶらり歴史探訪特別企画!厳選の古都」で、この襖絵を素晴らしい作品として複製云々には言及せずに紹介していたが、確かにこのまま手を打たなければ日本人にも本物の日本文化が分からなくなっていくのではないかと、インバウンドとは別の視点からも気がかりである。まさに「毒」である。

2020年6月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4791.2020年6月24日(水) まるで雨後の筍の東京都知事選

 小田急山岳部の仲間から小俣龍平さんが亡くなったとの訃報を受け取った。最近山岳部のOB会にも欠席続きで体調が悪いとは聞いていたが、私より2~3歳若いだけにちょっとショックである。若い時はよく一緒に北・南アルプスを登ったものだ。いつも明るく周囲を楽しませてくれた。昨年も同じ山岳部で元運転士だった小宮宏さんが亡くなった。やはり私より若かった。山岳部では若いころ随分楽しい思い出を作らせてもらった。良い山仲間だった。年々歳々人が去り行くのはやむを得ないことではあるが、どうにも寂しい気がしてならない。

 さて、18日に東京都知事選が告示され、一昨日立候補者を紹介する選挙広報が配布されたが、異なことがある。ポスター掲示板に見る各候補者のポスターもおかしい。初めて知ったホリエモン新党から3人も立候補していて、その3人のポスターが隣り合わせに貼ってある。こんなことはこれまでなかったと思う。冷やかしに見えないこともない。そしてそれぞれのポスターに堀江貴文氏の写真が大きく載っている。3人の候補者は、ホリエモン新党から立ったということになっているが、当の堀江氏は自分とは関係ないと突き放している。不思議なのは、ホリエモン新党の代表者が「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏であることである。なぜ自分の党から出馬しないのか。2つの政党の所在地は同じだという。このホリエモン新党というよく分からない政党が、正式な政党として認められていることも理解出来ない。

 何が目的か分からない党だが、3人の広報は同じようなレイアウトでデザインされ、8割方は3人とも同じようなことが書かれている。「ホリエモン新党でコロナ自粛をぶっ壊す」と大きな表題があって、その下に同じように「東京都への緊急提言37項」とある。その中に意味不明なことや非常識なことが書かれている。「本当の『渋滞ゼロ』」「切符も改札機もなくす」「ETCゲートをなくす」「現金使用禁止令」「東京の空が空いている」「紙の教科書禁止」「学校解体で子どもを解放する」「大麻解禁」「東京都のオール民営化」等々、呆れるような広報活動である。ちょっと冗談が過ぎるのではないかと思うくらいである。学校解体や大麻解禁なんてことが本当に許されると思っているのだろうか。

 他にも首を傾げる候補者がいるが、少々ふざけ過ぎているのではないかと思う。重要な都知事選挙を自分の名を売るためだけに立候補しているように思えて仕方がない。小池百合子知事、弁護士の宇都宮健児氏、熊本県副知事だった小野泰輔氏らは主義主張が理解できるが、れいわ新選組代表・山本太郎氏にしても「今政治に足りないのはあなたへの愛とカネ」と謳って全都民に10万円給付とか、授業料1年間免除や都職員3千人増員などを叫んでいるが、こんな大判振る舞いをやっては、いくら金があっても足りなくなるのではないだろうか。

 ちょっとふざけているような印象が強い。どうも次元の低い都知事選になりそうな様相である。

2020年6月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4790.2020年6月23日(火) 今日75回目の「沖縄慰霊の日」を迎える。

 今日は「沖縄慰霊の日」である。1945年4月1日アメリカ軍が沖縄本島に上陸し、激しい闘いの後今日6月23日、第32軍司令官・牛島満大将の自決を以て組織的戦斗が終結した。民間人9万4千人を含め犠牲者は20万人にも上った。

  沖縄全戦没者追悼式に出席した玉城デニー知事は、「平和宣言」の中で「私たちは戦争を風化させないための道のりを真摯に探り、我が国が非核平和国家としての矜持を持ち、世界の人々と手を取り合い、この島が平和交流の拠点となるべく国際平和の実現に貢献する役割を果たしていくために、全身全霊で取り組んでいく決意を宣言する」と述べた。

 沖縄では、今名護市辺野古で進められているアメリカ軍新基地建設のための海岸埋め立て工事が、地盤軟弱のため度々契約変更され追加費用が掛かっている。今後も費用、工事期間について変更が予想される。沖縄のアメリカ軍基地は、県面積の8%、沖縄本島だけに限れば15%も占めている。全国のアメリカ軍専用施設面積の内70%が沖縄にある。沖縄の戦いは70年前の今日終わったが、戦後アメリカ軍が占領する形で沖縄に基地を設置して沖縄の戦争はまだ終わったとは言えない状態である。

 日米安保条約は日米不平等条約と言える。日米地位協定により、アメリカ軍人の行動について日本はほとんど口を挟むことも出来ない。米軍駐留経費も日本が年間25億$も負担しているが、トランプ大統領は増額を求め、今話題になっているボルトン前大統領補佐官の回顧録によると年間負担額80億$を要求しているようだ。この他にも高額な軍事物資の購入を求められ、日本が負担する米軍関係費は巨額に上る。これが、国内では沖縄を中心に使われているだけに沖縄県民にとって頭の痛い問題である。沖縄だけに負担を強いる日米同盟は、一度立ち止まって将来の方向性について日米両国で話し合いが必要な時期に来ているのではないだろうか。さもないと日米関係はいずれ破綻するかも知れない。

 さて、日本が誇るべき話題として今朝の新聞トップ記事に取り上げられたのが、理化学研究所と富士通が共同開発したスーパーコンピューター「富岳」が、スパコンの計算速度ランクで世界1位になったことである。9年前に「京」が1位になったことがあるが、使いにくさがあり利用は広がらなかった。しかし、この世界は日進月歩で進んでおり、あっという間に1位の位置は取って代わられる。今年のランクでも富岳の次には2位から5位までアメリカと中国のスパコンが就いている。開発のリーダーは、今後も覇権争いは続くと自覚している。

 しかし、暗い話題の多い中で日本らしいトップを占めたのはお手柄であり、誇りに思って良いことであると思う。

2020年6月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4789.2020年6月22日(月) 小中陽太郎さんはお元気

 梅雨の最中でもあるが、今日は朝から1日中雨が降り続いて寒い1日だった。午後珍しく近くに住む小中陽太郎さんからお電話をいただいた。新型コロナウィルス感染拡大の影響で家の中に籠りきりだがお元気と伺いホッとした。偶々今秋鎌倉の「はるかぜ書房」から上梓予定の拙著「八十冒険爺の言いたい放題」の話をして、文中に岡村昭彦、小田実、開高健、本多勝一らベトナム戦争の報道に携わった作家、ジャーナリストらとともに、ベトナム反戦運動で「べ平連」の中心となって活躍された小中さんのお名前を列記させていただいたと遅ればせながら事後了解をいただこうとお話ししたところ、どうぞと仰って快くご了解いただいた。また、冒険作家・椎名誠さんから表紙帯に推薦文を書いてもらったとお話ししたところ、推薦者として最適な人で良かったと喜んでいただいた。小中さんばかりでなく、多くの知人、友人からも拙著の上梓を楽しみにしていると期待していただいていることは嬉しいことである。

 さて、アメリカではボルトン前大統領補佐官が今日にも回顧録を出版する予定である。出版前からすでに物議を醸している。トランプ大統領の信頼が篤かったボルトン氏だったが、在任中大統領の外交政策を批判し、昨年9月に大統領から解任された。ホワイトハウス政権内の機密事項を暴露することになるとの理由で大統領から出版差し止めを訴えられていたが、裁判所は大統領の訴えを退けた。機密の中で最も大統領が懸念したのは、11月の大統領選に当たって、トランプ大統領が中国の習近平・国家主席に支援してくれるようお願いしたことが書かれているという点である。昨日ABC Newsの単独取材を受けたボルトン氏は、トランプ大統領について1期だけの在任を望むと突き放していた。

 アメリカでは、このところ人種差別反対デモが頻発しその対応が種々問題を投げかけ世界の注目を集めているが、その他にもコロナウィルス対策で初期対応が遅れたために多数の感染者を出し、初期対応に失敗したトランプ大統領の評価は下がる一方である。ところが、大統領選で票を稼げるとの考えから経済活動をこのまま放置出来ず、大統領は経済活動再開についてお墨付きを出し、感染防止のための活動自粛に力を入れなかった。このことが結果的に最近の感染者を増やし、感染者数と死亡者数は世界で断トツのトップという不名誉な数字を残している。南部のフロリダ、テキサス、アリゾナ州ではこのところ過去最多の感染者を出しながら、大勢の市民が海岸などで「3密」を気にも止めない光景が見られる。アメリカでは最大の死者を出しているニューヨーク州が、相変わらず厳しい外出制限を行っているが、他の州ではそれほど事態を深刻に受け止めているようには見えない。これでは、益々トランプ大統領は再選の芽が摘み取られるのではないだろうか。

 最近WHOが警告しているのは、南米、とりわけブラジルの感染者数の増加である。死者が5万人を超え、その数はアメリカの12万人超に次いでいる。特に、WHOが指摘しているのは、ブラジルの人口は約2億1千万人で世界人口の約2.7%だが、コロナの死者数では全体の1割を占めていることである。

 世界に比べてやや感染の影響が少ない日本では、19日に事態が解除され移動も自由になったが、多くの人が外へ出るようになり感染者の数も減っているわけではない。今世界で懸念されているのは、第2波の襲来である。日本でも油断していると危ない。いつになったら日が差してくるのだろう。

2020年6月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4788.2020年6月21日(日) 60年前、60年安保闘争で盛り上がっていた。

 今から60年前の1960年、激しかった安保反対闘争にも拘わらず、安保条約は改定された。あれから早くも60年が経過したことになる。大学2年の血気盛んな大学生だった私も毎日ではなかったが、忙しなくデモに参加していた。

 新安保条約は、正式には5月20日に衆議院で当時の岸信介内閣が強硬採決し、6月19日自然成立となり23日に新条約は発効した。同時にこの発効を以て岸内閣は総辞職した。岸首相は、この日米不平等で問題含みの新日米安保条約成立に職を賭していたのである。我々学生も落胆したものである。強硬採決以来6月11日にアメリカのアイゼンハワー大統領訪日打ち合わせのために来日した、ハガチー大統領報道官を羽田空港でデモ隊が包囲し、身動き出来なくしたために米海兵隊ヘリが救出したことが生々しいニュースだった。その4日後には警官隊とデモ隊が国会議事堂前で衝突し、東大生樺美智子さんが亡くなった。

 この時の岸政権のやったことは、デモ隊鎮圧のためヤクザを雇ったり、治安維持と称して陸上自衛隊の出動を促したり、普通では考えられないことをなりふり構わず実行しようとした。ヤクザは実際に話を付けてデモ隊に暴力的な行動を仕掛けたが、流石に自衛隊の出動については、当時の石原幹市郎・国家公安委員長が反対し、赤城宗徳・防衛庁長官は出動要請を拒否した。岸首相の強引な猪突猛進ぶりには、東久邇宮稔彦、片山哲、石橋湛山ら3人の歴代首相が岸首相の退陣を促したが、首相は聞き入れなかった。しかし、新安保条約発効の23日に岸首相は辞職し、内閣は総辞職した。

 この安保条約を強硬採決した岸首相を祖父に持つ安倍晋三首相もまた、祖父と同じように日米安保条約に拘る強硬な右翼政治家である。5年前には、祖父を見習うように戦争法案とも言われた安保法制を押し通し、これを強硬可決した。60年安保闘争から60年の節目を迎えて、今憲法改正をやろうとしている安倍首相であるが、流石に最近のモリカケ問題、検事法案改正問題などのスキャンダルに加えて、新型コロナウィルスで手が周りかねている。しかし、昨今首相の求心力と存在感は急速に衰えを見せている。稀代の悪代官・岸首相の血を受け継いだ安倍首相の命脈もそろそろ尽きる時であろう。60年前祖父岸信介に押し切られた学生時代の恨みがましい気は、安倍首相の同じようなやり方を見ているとどうしても消えることはない。

 さて、6月第3日曜日は、「父の日」である。それほど感慨はないが、横浜の次男から夏用の黒いハンチングを送り届けてくれた。お礼のメールを送ったところ、似合うと思うから使って欲しいと返信があった。そうは思わないが、まぁ嬉しいことである。折角の贈り物なので極力被りたいと思う。

2020年6月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4787.2020年6月20日(土) 産経が不正データ入力で世論調査を操作

 一昨日河井克行・前法相と妻の案里・参議院議員が公職選挙法違反容疑で逮捕されたが、その後検察当局の調べで現金配布先の名前や金額が削除されていたことが判明し、証拠隠匿を図ったのではないかと疑われている。法律を制定し、監視すべき法務大臣が、法を犯し、証拠を隠蔽しようというのだから何をかいわんやである。ごく最近の黒川弘務・前東京高検検事長の違法な賭け麻雀事件ともども昨今の法務省は救いようがない。

 そんな折も折、報道の自由と公平性を謳っている筈の大手メディアのフジテレビと産経新聞が、世論調査の際、データの不正入力を行ったと分かった。不正データ入力は、昨年5月から今年5月までの1年間の世論調査で14回も行われた。これでは世論調査をどう信じたら良いのか分からない。とかく両社は政府寄りの保守と言われているが、この不正により安倍政権の支持率がかなり底上げされていたのではないかと臆測されてもやむを得まい。

 それにしてもフジTVも産経も随分軽薄なことをやったものだと思う。この世論調査に当たっては、両社はこの世論調査を外部へ委託した。ところが、委託された会社はそれをまた外部委託して、その孫委託会社が架空回答という手抜き作業を行ったことに何のチェックもしなかったという。

 下請け会社を利用する手口については、ごく最近顰蹙を買う派手な事例があった。経済産業省の民間委託事業をめぐる問題で、それは未だにすっきりしていない。持続化給付金の事業を受託している「サービスデザイン推進協議会」が、業務を電通に委託し、それを電通が子会社に下請け委託したという税金がからむ不祥事が表沙汰になったばかりである。この件では、電通が多額の上前を撥ねたと批判されていた。

 とにかくデータの不正入力による世論操作なんて許せることではない。これでは世論調査なんか信用出来ない。ネットには、こんな声も上がっている。

「フジサンケイの統計なんてどうせ誰も信じちゃいないから、みんな許してくれんじゃないですか?産経のご主人様も統計とかデータとか公文書とかを蔑ろにしてもいいという姿勢を前面に押し出して歩調を合わしたって事でしょうかね」と皮肉一杯である。

 脳科学者の茂木健一郎氏は、「他の真正なデータの傾向を外挿していたのか、それともフジサンケイ『らしい』数字になるようにしていたのか。困った話ですね」と日頃の産経グループの右翼的な言動を揶揄するような本音が見える。自民党に忖度しがちの産経グループには深く反省してもらいたいものである。

2020年6月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4786.2020年6月19日(金) プロ野球開幕

 昨晩安倍首相は、新型コロナウィルスの感染拡大を防止するために政府が求めていた、移動自粛の全面解除を今日19日より実施すると表明した。これにより移動の自粛が解除され他の都道府県からの観光客を呼び込んで活動の水準を上げることや、展示会やイベント、コンサートなども最大1千人規模で開けることになった。プロ野球も無観客試合であるが、3か月遅れのシーズンインとなって早々に巨人軍が阪神に勝って球団創設以来通算6千勝を記録した。プロ野球界ではもちろん初めてである。

 今年のプロ野球界は、試合数も大きく減り、セ・パ交流戦とオールスターゲームも中止、セ・リーグはクライマックス・シリーズを中止としたが、パ・リーグは3位チームは参戦せずに1位と2位チームとの間で日本シリーズ出場チームを決めることになった。どうしてセ・パ両リーグが試合形式を合わせられないのか。パ・リーグでは、ここ3年は西武がペナント・レースで優勝しながら、毎度クライマックス・シリーズでソフトバンクに敗れ、そのソフトバンクがセ・リーグの覇者を倒して日本一になっている。おかしな話だと思う。それをパ・リーグは金儲けのためには佳しとしているのだろう。

 気がかりなのは、大相撲である。7月開催の名古屋場所が東京両国の国技館で開催されるが、3月の春場所は無観客相撲となり、5月の夏場所は中止となった。そして7月場所は3月春場所同様に無観客で実施出来るだろうか。春場所で折角大関へ昇格した朝乃山は、大関のお披露目の相撲が見せられず、悔しい思いを抱えているのではないだろうか。

 サッカーJリーグは、すでに開幕していたが、途中で中止になり、改めて去る15日から無観客試合で再開された。見せるスポーツにとっては、観客がひとりもいないというのは、張り合いがなく力が入らないことと思う。その中でひたすら個人の、或いはチームの勝利を目指して戦うのは精神的にも辛いことだろう。

 実際今晩無観客試合のプロ野球巨人対阪神戦をほんの1インニングだけテレビ観戦したが、ネット裏に動かない観客図があって、なんとまぁ迫力の感じられないことだろうか。やはり熱狂するお客さんがいて初めてプロ野球は成り立つものだということを痛感した次第である。

 さて、今年は第2次世界大戦が終結して75年になる。日本では終戦記念日は8月15日とされているが、ナチス・ドイツは5月8日、欧米、ロシアは概ね9月2日、乃至3日とされている。いずれにせよ今年は戦後75年となり、各国で記念式典が行われている。

 購読している‘NATIONAL GEOGRAPHIC’6月号に「終戦から75年『大戦の記憶をつなぐ』」という44頁に亘る第2次世界大戦の特集が組まれている。この大戦で6千6百万人もの死者を出したとされているが、特集には欧米、ロシア、日本人の戦争体験者の証言が載っている。1942年に出征した西崎信夫さんと仰る海軍特別年少兵の言葉が印象に残っている。

 「私たちは天皇陛下とお国のために死んでこいと言われて戦場に送り出され、みんながそれを信じているように振る舞っていた。だが、だいたい死に際には、若い兵は母を、年長の兵はわが子の名を呼んでいた。誰1人として、天皇や国を呼ぶ者はいなかった」。同じような話は、戦友会の方からも随分聞かされていた。

 レニングラード包囲戦を生き延びた87歳のロシア人の女性は「何も思い出したくない。話すのも嫌。あまりにもつらかった。今後、誰にもあんな目に遇ってほしくない~」と語っている。われわれ世代は、多少なりとも戦争の怖さを知っているが、果たして戦争を知らない若い世代は、戦争をどう思っているだろうか。終戦記念日が近づいたころには、テレビでも特集番組を放映するだろう。

2020年6月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4785.2020年6月18日(木) 東京都知事選挙告示される。

 東京都知事選が今日告示された。有力候補者である現職の小池百合子知事、対抗馬としては、かつて2度も敗れた宇都宮健児・元日弁連会長、日本維新の会が推薦する元熊本県副知事・小野泰輔氏、NHKから国民を守る党党首の立花孝志氏、れいわ新選組代表・山本太郎氏ほか、17名が立候補した。4年前の21名よりも多い過去最大の22名が立候補した。投票日は来月5日である。

 母校カイロ大学の成績偽証など誠実さにとかくの噂があり、2017年には希望の党結成、解散で無責任の誹りを免れなかった小池知事が、このところコロナ問題で連日テレビに顔を見せており、一頭先んじている印象はある。今日近くの告知板には、まだ小池知事ら候補者5名のポスターしか貼ってなかった。いつものことでやむを得ないこととは言え、またまた拡声器で静寂な町内に雑音が聴こえてくるのがちょっと気になる。

 さて、昨日河井案里参議院議員の公設秘書に公職選挙法違反による有罪判決が出たことにより、河井議員と夫の前法相・河井克行衆議院議員の動向が注目されていたが、今日2人は買収による公職選挙法違反で逮捕された。法の番人である法務大臣経験者が逮捕されたのは初めてのことである。また、国会議員が夫婦揃って逮捕されたのも初めてである。2人は昨年7月に案里議員が立候補した参議院広島地方区選挙で、買収工作をした容疑がかけられていた。2人の逮捕により、妻の案里議員は連座制の適用により、議員失格となる可能性がある。「やましいことは一切ない」と言い続けてきた河井夫妻と、証拠をつかんだ検察との間で今後どんな展開が予想されるだろうか。

 ところで、最近安倍首相の自民党内における求心力が陰ってきていると言われている。かつては、「安倍1強政治」とも呼ばれたほど自民党№2との間に差があったが、このところ1度決めた方針が次々と転換に追い込まれる有様である。

 元々首相には清潔とか、誠実と言われる潔癖な人間性が欠ける。前記河井法相の逮捕について首相としての任命責任を問われると任命責任を痛感していると述べるに留まった。野党の質問に対しても「誠実に応えたい」とか、「説明責任を果たしていく」と言いながら、目に見える形で約束を守ったことはない。それはモリカケ問題や、「桜を見る会」などでも説明責任を果たさず、逃げ回っていることでも分かる。

 最近は新型コロナウィルス対策の一環として決まった全国民に支払う特別定額給付金10万円も、当初案から公明党らの意見を配慮して変更決定されたものだし、数日前のイージス・アショアの配置停止措置も河野防衛大臣の主張に押し切られた印象が強い。首相を支えていたアベノミクスの好調ぶりも、コロナで経済停滞となり迫力が失われた。ついに内閣支持率も、2012年第2次安倍内閣発足以来最低の29%(朝日新聞)まで落ちた。ここへコロナ第2波が来たら、安倍内閣はひとたまりもないのではないだろうか。そろそろ夕暮れ時であろうか。

2020年6月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4784.2020年6月17日(水) 白内障手術は9月24日、東京医療センターで

 紹介状をいただいて今日自宅近くの国立東京医療センターへ行き眼科で診てもらった。眼圧や視力検査の後で眼科医長の野田徹医師と話し合い診断してもらった。白内障について右眼は問題ないが、左眼は相当ガラスが曇っているので、手術により曇り部分を取り除き新たに透明部分に入れ替えると言っていただいた。ところが、手術の執行は3か月後の9月24日ということでまだ相当先である。その前に全身検査があり、そして手術前の説明会というのがあり、いずれも医療センターへ行かなければいけない。もっと簡単に事は済むと安易に考えていたが、やはり国立の大病院だけあって随分慎重で丁寧である。しかも、説明会には身内が付きそうことが条件になっていた。

 まぁ長い間気になっていたことが手術の日時も決まったので、取り敢えずすっきりした。ここは手術の当日をただ待つのみである。

 さて、昨日国内外に大きな事件があった。国外では、北朝鮮の開城にある南北共同連絡事務所を予告通り北朝鮮が一方的に爆破した。この連絡事務所は、南北朝鮮の公的交流の場であり、平和のシンボルでもあった。それが過日韓国に居住している北朝鮮脱北者団体が、金正恩・朝鮮労働党委員長を非難する風船を北朝鮮国内に向け飛ばしたことによって、北朝鮮を怒らせ、最近存在感を強めつつあった金正恩の妹である金与正・党第1副部長が、連絡事務所の破壊を予告していた。テレビで爆発の瞬間の映像が放映された。軍事境界線周辺に軍を出動させるとも警告していた。韓国政府は強い遺憾の意を表している。国境周辺では、軍事行動に出る恐れもあり緊張が高まっている。最近の北朝鮮の動きは、金正恩委員長の動きともどもはっきり分からない。しかし、何を仕出かすか分からないからこそ要注意である。

 さて、国内では昨年7月に行われた参議院選挙の直後に、買収容疑により公職選挙法違反に問われていた広島選挙区選出の河井案里議員の公設秘書が、昨日広島地裁で執行猶予付懲役刑を言い渡された。連座制適用から河井議員の当選が無効となる可能性が出てきたことである。河井議員は夫の前法相・河井克行衆院議員ともども買収行為に関わっていた可能性も指摘され、夫婦揃って今日自民党に離党届を提出した。ただ、辞職はしないと述べている。河井議員が大金をばらまいてまでも参議院広島選挙区で勝ちたかったのは、それまで自民党が安定的に当選者であった現職議員と新人の案里議員の2人を当選させたかったために2人を党公認にしたが、もうひとりは生憎落ちてしまった。自民党本部が、河井案里議員に熱い応援をしたくて別人の候補者よりかなり多額の選挙資金を提供したと言われ、それが買収資金に使われたと噂されている。

 連座制が適用されて当選議員が議員の職を失ったのは、大分以前に鹿児島県出身の徳洲会の徳田毅衆院議員の例があるが、極めて珍しい。河井議員のケースがどういう結果になるのか、別の意味で興味深い。そして今日通常国会が閉会となった。

2020年6月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com