4832.2020年8月4日(火) 人間ドック検査滞りなく終了

 この時期になると今や年中行事になっている人間ドック検査をいつも通り、慶應病院予防医療センターで受診した。恒例ではあるが、最初に受診したのは2012年8月1日だから、今年は9年目になる。昨年80歳になって同伴者を求められ妻を同伴したが、今年は新型コロナウィルスを警戒して妻が行きたくないと言うので、今年は病院にひとりで行くことを了解してもらった。過日慶應病院内で若い医師の間で院内感染が起きたせいか、やはり病院全体にコロナを警戒する空気が徹底していた。何をするにも手を消毒することと、マスクの着用には殊更煩かった。

 午前中は各種の健診を受けたが、糖尿病に罹ってから以後毎月の受診ごとにHbA1cが下降し、同時に体重も落ちたことから内臓にも効果が表れたようで、相談に乗ってくれた医師も驚いていた。食堂・胃・十二指腸の内視鏡検査では、X線写真を見せてもらったが、随分きれいな内蔵だと感服した。医師からもまず問題ないと言ってもらえたのでホッとしている。毎年アドバイスされる前立腺についても今年は数値的にも大した問題ではないようで、特に泌尿器科専門医に相談するようにとの指示はなかった。ちょっと気がかりな眼の検査では、やはりあまり良く見えず、医師にも9月に左眼の白内障手術をすると伝えたら納得しておられた。

 昼食に病院本館ビル11階の帝国ホテル経営「The Park」でランチをいただいたが、ガラス越しに国立競技場が見える。ちょうど競技場の屋根の高さになる。去年妻と食事を食べながら、来年はオリンピックで大変だろう。どんな賑わいになっているだろうと話し合ったが、オリンピック開催は1年延期された。来年の受診予約は済ませたが、果たして来年の今頃開催されて賑わっているだろうか。取り敢えず人間ドックは今では自分自身へのノルマとなったが、最も大事な健康問題だけに無事終わってホッとしたところである。

 なお、閑話休題である。健康に関係することであるが、先月31日に日本人の平均寿命が公表された。男性は81.41歳で香港、スイスに次いで世界で3番目の長寿国である。女性は、ずっと長生きして87.45歳で、香港に次ぐ第2位である。私も漸く平均年齢を超えた。これからはただ長生きするというだけではなく、生きる目標を持ち、楽しく有意義な余生を送りたいと願っている。幸いこのまま健康が現状のままなら、しばらくは好きな文筆を楽しみ、書籍もあと2、3冊は上梓したい。その他にこれまで書いたプライベートな我楽多文章を自分流に編集して小冊子を発行し友人らに配布して読んでもらいたいと考えている。そう考えるとやることは、まだまだ一杯あるような気がする。

2020年8月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4831.2020年8月3日(月) コロナ災難期に働かない国会議員

 今流行している新型コロナウィルスの暗い空気の中で、各都道府県知事や医学の専門家が毎日忙しく動いているのが、テレビを通じて伝えられている。医療従事者の献身的な仕事ぶりも伝わってくる。連日全国で千人を超える新たな感染者が出ることによって、医療崩壊の危機であるとも言われている。

 その中で最近殊更評判が良くないのは、安倍首相である。すべて担当の西村経済再生相や加藤厚労相に任せて、国民に政府がやろうとしていることを説明しようとの気持ちが見えない。総理大臣としての責務を放棄しているように思えて仕方がない。それどころか、国会が閉会となり、少なくとも記者会見で直接国民に語り掛けるべきであるが、なぜか記者会見にも消極的なのである。野党から臨時国会開会の要求が出ているが、これにも後ろ向きである。これだからやる気がないとか、自信がないからだとか言われてしまう。今日発売の「週刊ポスト」では、特集に「今こそ落選運動2020を始めよう」と取り上げられ、副題には「安倍首相を引きずりおろす『国民の最終手段』がこれだ!」とまで書かれてしまう始末である。

 親分が動かなければ子分も動かない。最近の国会議員は国会閉会を好いことに、国会議員として国民のために尽くすべき責任を忘れている。コロナ緊急事態下にあってその存在感は益々低下する一方である。

 今から半世紀前韓国人詩人・金芝河が「五賊筆禍事件」という言論上の問題を起こして反共法に問われて収監された。金芝河は、五賊とはソウルのど真ん中に住む「五人の盗人」と言い、5つの職業をやり玉に挙げた。それは「財閥」「国会議員」「高級官僚」「将軍」「長・次官」の5つである。国会議員は韓国でも悪の権化のように見られているが、日本でも同じようなものだ。

 コロナの時代だからこそ、政治家は自らの裁量と行動力で何とか国民に物心両面で力を与えるべきであるが、高給をもらいながら、彼らはそれらしい行動を起こそうともしない。アイディアもなく行動も起こせないなら、せめて得ている報酬の何割かを医療関係の費用に供出してはどうか。

 現在国会議員は毎月の給与130万円の他に、年2回の期末手当635万円、文書通信費などの活動費1200万円を受け取っている。1人当たり3,400万円になる。国別国会議員年収ランキングでは日本はアメリカを追い越して世界1位である。しかも国会議員の数が人口の多いアメリカより遥かに多く、果たして現状の議員数が適切なのか極めて疑問である。

 濡れ手に粟であるが故に、一切働かず、高給を得られる国会議員になりたい希望者が後から後から殺到する。コロナ影響下で気持ちは晴れない時に、つい腹が立って仕方がない。

2020年8月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4830.2020年8月2日(日) 李登輝元総統の葬儀に出席する人物は?

 先月30日に亡くなられた台湾の李登輝元総統の葬儀に、国交がないことを理由に安倍首相ら政府首脳は出席しないという話が漏れ伝わってくる。恐らく台湾政府は国葬を以て元総統の貢献と功績に報いることだろう。しかし、日本からそれなりのポストの人物が出席しないと、国交がない中で順調な日台関係を維持している現在、その礎として尽力された李元総統に礼を欠くのではないかと気になっていた。政界の空気をいち早く察したのか、幸い森喜朗元首相が名代として出かけることを考えているとの情報がそれとなく耳に入ってきた。首相在職時「日本は神の国である」との発言で一部に顰蹙は買ったが、森さんはあらゆる面で気配りの出来る方である。昨年ラグビー・ワールドカップが成功裏に開催出来たのも、元日本ラグビーフットボール協会会長だった森さんの力が大きかった。

 中国を意識して安倍首相は葬儀に出席することは難しいだろうが、中国との多少の軋轢があっても日台関係、特に李元総統の過去の日本への配慮を考えれば、それなりのポジションの閣僚を派遣するべきではないかと思う。幸い森さんが前向きな姿勢を見せていることから政府要人がダメなら、森さんに日本国民を代表して出席していただきたいと思う。

 実は、森元首相には首相在任中に、中国政府の反発を意識した外務省の反対を押し切って、当時の李登輝総統に日本滞在のためのビザを発給した事実があるという。

 2014年に森さんを主人公のひとりとして描いたドキュメント「南太平洋の剛腕投手」を上梓した時、何度も森さんにお会いして直接お話を伺い、とても率直で誠実なお人柄だと感銘を受けた記憶がある。

 ここは日本政府現政権の要人の派遣が難しいなら、過去のいきさつからしてもぜひ森喜朗元首相にひと肌脱いでいただきたいと願っている。

 さて、大相撲7月場所が今日千秋楽を迎えた。今場所は2横綱、1大関が途中休場して新型コロナウィルス下で行われた場所としては少々寂しい場所となった。だが、明るい話題があった。何と優勝したのは意外にも負傷して大関の地位から一度は序二段48枚目まで落ちて今場所幕内へ復帰したばかりの元大関・照ノ富士だった。実に、5年30場所ぶりの快挙である。元大関が優勝したのは、昭和51年の前頭だった魁傑以来である。

 元々照ノ富士は体力も実力もあり、とんとん拍子に出世して大関昇進後すぐ優勝し、横綱昇進は確実と見られていた。それが、ケガと糖尿病の悪化が原因でどん底まで落ちて本人も土俵から去ることを考えたそうだが、伊勢ケ浜親方の納得のいくまでやったのかとの説得により、考え直したという。土俵上の表彰式で、優勝旗を審判部長の師匠から授与されて感慨無量だったのではないだろうか。簡単に物事を諦める気風のある現代社会で、復活照ノ富士の優勝は良い教訓になったように思う。まだ28歳の若さである。これから横綱を目指し努力して、コロナで憂鬱になっている世間へ夢と力を与えて欲しいものである。とにかく照ノ富士の今後の活躍に期待している。

2020年8月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4829.2020年8月1日(土) 今日梅雨明け宣言

 戦後75年の象徴的な夏を迎えて関東甲信地方でも漸く梅雨明けが発表された。そう言えば、我が家の庭でもセミの声が聞こえる。5日後には、広島原爆投下記念日を迎え、その3日後には長崎原爆記念日を迎える。15日の終戦記念日はきっと炎暑の1日となることだろう。

 さて、6月香港国家安全維持法が中国政府の強硬な方針によって施行され、民主化の危機が叫ばれている香港政庁の林鄭月娥・行政長官が、9月に行われる予定の立法会選挙を向う1年間延長すると発表した。中国の香港への政治的介入と圧力は少しずつ露骨になっているが、すでに立候補受付は終わり200人が届け出たと見られている。その中で12人の立候補が禁じられたと言われている。選挙の延期は、新型コロナウィルスの感染拡大が原因と発表されたが。それは表向きの理由で、民主派は政府が選挙で負けることを恐れたからだと言っている。

 前回2016年の立法会選挙では、定数70議席の内民主派は30議席を獲得したが、中国寄りの香港政府の圧力で議員が次々に失職させられ、現在民主派議員は24議席に留まっている。民主派が期待しているのは、やはり国際社会から香港行政府、並びに中国に対する圧力である。特に香港国家安全維持法に対する欧米の反発が今後どう香港政界へ影響を与え、中国政府と香港行政府がいかに民主派の声に耳を傾けるかが問われている。先行きは不透明であるが、香港が少しずつ中国政府の圧力に屈して民主的な声が薄れていくことが懸念される。

 中国が香港で非民主的な覇権国家的行動を強めつつある一方で、一昨日李登輝・元総統が亡くなった台湾では、ミスター・デモクラシーと呼ばれた李元総統の民主的な政策実行に対する台湾国民の支持と人気が高い。今朝の朝日社説でも強大化した中国が民主主義に逆行する中で、李元総統が実践した台湾の自由は、その重みを一層増していると高く評価している。昨日、今日の新聞面でも政治家としての実績や人となりまで大きく紹介している。アジアで近年これほど高く評価された政治家はいないのではないだろうか。

2020年8月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4828.2020年7月31日(金) 人間ドック受診に先駆けてPCR検査

 来月4日の人間ドック受診に際して、先日慶應病院予防医療センターから今回は事前にPCR検査を受けるようにと連絡があり、指定された今日PCR検査を受けに行った。かなりの人が来ていたが、時間はかからず、簡単に済んだ。仮に陽性なら今晩中に病院から連絡があって明日以降に入院することになっていた。幸い何の連絡もなかったので、陽性ではないということが分かり、取り敢えずホッとしている。

 偶々人間ドック受診を知っていた高校時代の友人から老人性肺炎は大丈夫かと電話がかかって来た。肺炎ワクチンについてひとくさり話した後で、老人性肺炎は大丈夫か、人間ドックの際医師に尋ねてみてはどうかということになった。声も若干かすれているので、それらを合わせて医師に相談してみようと思っている。

 このところ全国的に新型コロナウィルス感染者がうなぎ登りに増えている。実際、東京都内の今日の感染者が一昨日、昨日に続き3日連続で過去最多の463人となったのを筆頭に。沖縄県、愛知県、福岡県でもそれぞれ71人、193人、170人と過去最多となった。全国でも1,565人でこれも最多となった。この様子だと明日以降も心配である。

 ところで、その高校の友人から中国三峡ダムの崩壊の危機について、メディア記事をネットやユーチューブで観てみるよう勧められた。三峡ダム周辺が6月来の豪雨で増水していることは承知していたが、実際いくつかの関連記事に目を通してみるとかなり状況は深刻だ。日本のメディアではあまり報道しないので、詳細は知らなかったが、長江が氾濫寸前であることが伝えられている。

 三峡ダムは、2006年に湖北省に完成した世界最大級のダムで、建設前から大掛かりの工事で一時的に船舶の交通を止めて船会社や周辺住民から反対の声があった。しかし、ダムの完成のおかげで電力、治水感慨、飲料水などインフラ面で利便性が高まった。ただ、中国は今では都市住民と農村住民の2階層に分類され、都市住民が恵まれているのに比べて、農民層はその地域から外へ出て働くことも出来ず、農村の疲弊がそのまま農民層の貧困となっている。今度の河川の氾濫でトバッチリを食うのは、長江沿岸に住むことを余儀なくされている農民層である。

 ダムの制限水位145mを上回る状況が6月から度々起こり、その都度放水して河川の氾濫を防いでいる。問題はその放水された水が、長江から下流へ流れて氾濫し、洪水となって沿岸の田園地帯へ流れ込み農地に浸水して農民たちの生活に支障を与えることである。噂では何億人もの避難者が出ているという。いつもながら中国政府は、これについては三峡ダムを含むすべてのダムは安全に管理されていると述べている。しかし、一部メディアは現時点で警戒水位を大きく上回っているとしてダムの決壊を憂慮している。今月に入っても降雨は止まず、この調子ではダム決壊のXデーがいつ来るのか、心配されている。

 怖いのは、三峡ダムと他のダムが連鎖的に崩壊して長江流域にすむ3~6億人の人びとが被災するような事態になった場合、下流の武漢、南京、上海まで水は流れ込み都市機能はマヒするとの指摘もある。

 コロナ発症の地、武漢では公的には最早コロナは消滅したと真偽が怪しい情報が流れているが、ここを長江の洪水が襲ったら、中国経済は相当の打撃を覚悟しなければならないだろう。球磨川や最上川の2大急流が決壊したことを考えると我々も他人事とばかりは言っていられない。

2020年7月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4827.2020年7月30日(木) 過去最大のコロナウィルス感染者発症

 「中核都市」というものがあることを寡聞にして知らなかった。「中核都市」というのは、正式には「中枢中核都市」と呼ぶそうだが、日本の地方公共団体の内、人口20万人以上で東京都市圏外の地域の経済や住民生活を支える拠点となる市で、2018年12月に政府が全国で82都市を選定公表した。現在条件を満たしているのは、その内62都市であるが、昨日愛知県一宮市と長野県松本市が申請し、高市総務相が受理した。

 政令指定都市というにはよく知られていて、人口50万人以上で大都市特有の行政ニーズに対応して総合的な行政運営を行えるようとの主旨のもとに創設されて現在20市がある。

 この種の都市は、大きな都道府県圏内にあって、かなりの活動をしながら都市独自の制度や権限が生かされないのを救済しようとして設けられたものである。私が住む世田谷区は人口940万人で、香川県と山梨県とほぼ同じ人口である。今朝のテレビ番組に偶々保坂世田谷区長がリモート出演していたが、世田谷モデルのような考え方を披歴していた。そういうビッグ自治体の首長としては、東京都の下部組織のよう形で独自の権限、権益があまり容認されていないことについて日頃から不満があるようだった。あまり組織が肥大化すると一人ひとりの考えが取り入れられなくなる。その辺りを自治体としてはどうするのか、どしどしアイディアを提案していけば良いのではないだろうか。

 さて、東京都の新型コロナウィルスの新たな感染確認が今日367人だった。1週間前23日の366人を上回り過去最多である。今月に入ってから東京都内の感染者数は、6千人を超えて6月末までのトータル1万2千人の半数となった。この事態に小池知事が夕方記者会見で、「感染拡大特別警報」を訴え、飲食業界に営業時間の短縮を促した。兵庫でも沖縄でも過去最大を数えた。名古屋市内では初めて100人を超えて108人となった。全国で1,305人が感染したが、これも過去最多である。この数字を見ても今月に入ってから全国的に急速に感染者が増えていることがはっきりしている。これは最早コロナ第2波と呼んでも好いと思う。政府は何を恐れているのか、一向に緊急事態宣言を発する動きを見せていないが、不評の「GO TOトラベル」なんかを止めるとか止めないとかを議論するより、さっさと非常事態宣言を発令した方が、国民は納得すると思う。

 コロナ死亡者がついに15万人を超えたアメリカは、今日今年4~6月期のGDPが、▲32.9%という過去最大の落ち込みとなったと公表した。決定的な明るい展望は望めなくとも、少しでも光が見えれば良いのだが、どうも先行くは暗い。

 夜になって台湾の李登輝・元総統が亡くなられたとの訃報が入って来た。京都大学を出た知日派で度々訪日していた。寂しい気がする。97歳だった。ご冥福をお祈りしたい。

2020年7月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4826.2020年7月29日(水) コロナ下で相次ぐ印刷業者の倒産

 1か月ぶりに今上梓へ向けて準備を進めている拙著「八十冒険爺の言いたい放題」の原稿内容を出版社「はるかぜ書房」とチェックし確認し合った。現時点では、今月中に最終原稿を仕上げて組版を終えて印刷業者に回すことになっている。そして出版され拙著が書店に出るのは9月か10月という予定通りの段取りである。今日の打ち合わせで感心したのは、出版社の鈴木雄一氏が拙稿の内容、特に事実関係について、例えばベトナム戦争についてアメリカがベトナム政府と考えがすれ違っていたとの表現について、どういう点ですれ違ったのかと質問された点である。これまで自著を4冊上梓したが、ここまで内容の意味とか、事実関係について突っ込んで尋ねられたことはなかった。そういう見方があるのかと真剣に取り組んでもらっていることに教えられたような気がした。ともに協力して立派な書物にして、売れる本にしたいと願っている。

 その時鈴木氏から昨今の新型コロナウィルス感染拡大の影響により、書籍販売量が減り印刷業者がかなり倒産していると聞いた。そのため、印刷料金が大分値上がりしているとぼやいていた。都内の印刷業者で値の折り合いがつかない場合には、地方の印刷業者に依頼することも考えなければいけないようなことも漏らしていた。そうはなって欲しくないと思っているところである。とにかくもう1度原稿のチェックをするつもりである。

 さて、コロナ風は一向に衰えを見せず、昨日全国で過去最多の982人の感染が明らかになったばかりだったが、今日はそれを更に上回り全国で実に1,253人の感染者が判明した。1日に千人を超える感染者が出たのは初めてである。これは大阪221人、愛知167人、福岡101人と大都市圏で過去最多の感染者が出たことが大きい。加えて、岩手県でこれまで全国で唯一ひとりもいなかった感染者が、ついに今日2人も発症したことである。

 海外ではこんなエピソードがある。エジプトで早くから水際作戦を布いて外国からの入国者を制限したことにより、経済面では観光収入が激減して、ピラミッド周辺に外国人観光客の姿を見ることがなくなった。それが、観光業者のラクダや馬車馬の餌代にも事欠くようになり、彼らが餓死している悲惨な状況にあるという笑えない話である。

 経済面ではコロナの影響で、各企業に大きな打撃が生じている。航空会社ANAでは今年度第1四半期の決算が,1,088億円の損失だった。これは2003年以降最大の赤字額である。国際線で対前年▲96%、国内線で▲88%という大きな落ち込みが影響した。日産自動車では昨日今年度の業績予想を発表した。それによると最終的な純損失が6,700億円である。前年の6,712億円に続く2年連続の巨額赤字になる。まだまだ決算報告が公表されれば、赤字企業が続々現れることだろう。急がれるのは、ワクチンの開発である。いつになったら感染者を救ってくれるのだろうか。

2020年7月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4825.2020年7月28日(火) 悪評の「GO TOトラベル」の仕掛人

 今夏の天候は異常と言われているが、今月初めに九州及び西日本方面を襲った豪雨が、今日は新潟、山形県に大雨を降らせて日本3大急流のひとつ最上川が氾濫している。7月も残り少なくなってきたのに梅雨明けしたのは、まだ沖縄・奄美と南九州地方だけで関東地方の梅雨明けは8月になるという。都心の日照時間は平年の3割程度ということもあり、野や果物の値が跳ね上がり馬鈴薯の値段は、いつもの2.4倍だそうだ。この調子で行くと秋の米の収穫が心配されているらしい。こう毎日雨が降り続くと新型コロナウィルスの影響でオリンピックは1年延期されたが、もし開催されていたら毎日雨が降り続く中で国立競技場の陸上競技はどうなっただろうかと埒もないことを考える。今日は雨が降りそうだったので、ウォーキングに折り畳み傘を持って出かけた。

 さて、反対の声が多い中で22日から始まった「GO TOトラベル」が、案の定評判がよろしくない。新型コロナウィルスによって大きな打撃を受けたと思われる観光業界を支援しようとの政府の考えは分かるが、あまりにも実態を知らず、準備も不十分なまま見切り発車をしてしまったとの印象がどうしても拭えない。

 まず、国が資金を供出して事業を行う以上恩恵を受ける国民に不公平であってはならない。その前提条件が最初から崩れていることである。東京都を除外したということは、実際には同じ税金を納めている東京都民は利用できないということである。これでは東京都民に損失を与えるようなもので国がやるべきことであろうか。しかも直前までドタバタしていて、一時は千葉、神奈川県もその対象に含まれていたというから論外である。しかも最終的に千葉と神奈川両県が対象から外され東京だけが除外されたのは、菅官房長官の胸三寸で決まったという。政治家個人の裁量によって大金が使われ、一部の特権が生かされる。実施側にもプロジェクトの施行方がよく理解出来ていなかった節がある。事前に観光庁が観光業者に行った説明会で、質問を出されて即答出来たことが少なくなく、検討中とか分からないと応えていたという。我々のように旅行エージェントに勤めていた者ですら、手続きが大変だろうなと思うことがいっぱいある。

 そして、この「GO TOトラベル」のために使われる費用が実に1兆3千億円という巨額であるから驚きである。朝日の世論調査では実施に反対が74%で、日経では80%が早急過ぎるという。どうしてメディアの世論調査で圧倒的な反対があるこのようなプロジェクトを、普段は何もしない政府がやる気になったのか不思議なくらいである。そこには、何と影武者がいたのである。自民党観光立国調査会最高顧問にして、一般社団法人全国旅行業協会会長でもある自民党幹事長の二階俊博氏である。しかも二階氏は観光業団体から650万円の献金を受けていた。一種の受託収賄ではないだろうか。アベノマスクに5百億円も投じていながら費用対効果があったとの声も少ない。経済について弱い麻生財務相は、このプロジェクトについても理解出来ていないのではないか。この重大な時期に国会を閉会し夏休みを取って何もしない国会議員のみならず、安倍内閣の閣僚の中にもまともな発想で英断を下せる人物がいないのだ。これでは事態が好転する筈もない。

2020年7月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4824.2020年7月27日(月) 心配な米中両大国の対立

 アメリカの国際政治学者グレアム・アリソン氏によると過去500年間の戦争で、覇権勢力と新興勢力が対立した16件の内、12件で開戦に至ったと分析している。戦争になりそうでありながら寸前で開戦が食い止められたのに冷戦下の米ソ戦争がある。東西対立時代に戦火間際まで対峙した当時の米ソ両大国は、まさに戦争とは一触即発だった。特に学生時代に衝撃的だったのは、あわや第3次世界大戦勃発かと思わせた1962年のキューバ危機だった。ソ連がキューバに核ミサイル基地を建設していることが発覚して、アメリカがカリブ海でキューバを海上封鎖して米ソの緊張がいやが上にも高まった深刻な事態だった。核戦争一歩手前まで緊張が高まった。瀬戸際でアメリカがキューバを攻撃しないという条件で、ソ連がミサイル撤去に同意して最悪の事態は避けられた。ケネディ大統領とソ連のフルシチョフ首相の回戦への意向が一致して間一髪で何とか戦争は避けられた。その当時の中国は国土、人口こそ巨大だったが、まだ経済力は低く途上国のひとつとされ国際社会における存在感は薄かった。

 あれから60年近くが経ち、今や中国はアメリカと並ぶ巨大国家となり、経済、軍事両面で世界にその存在感を際立たせている。覇権勢力アメリカと新興勢力中国の格差は着実に狭まり、今や中国は旧ソ連を抜いてアメリカに拮抗するまでに追い上げてきた。しかし、国内に多くの貧しい農民層がいるにも拘わらず、彼らを農村に縛り付けて彼らが都市部で働くことを禁じたり、農民らに富の恩恵に浴させないよう抑え込んでいる。その一方で、「一帯一路」政策により外向きには経済力をアピールして、途上国に経済支援をしつつ中国援助の痕跡を残して彼らを中国の望む方向に導いている。

 ヒューストンの中国総領事館が閉鎖を命じられた仕返しに、中国・成都にあるアメリカ総領事館が中国政府から閉鎖を命じられ、早くも看板の撤去から星条旗の降納、職員の退去まで行動に移されたようである。米中両国の対立には、前向きな原因があまり見当たらないことが残念である。現在国際問題化している中国の領土拡張に伴う南シナ海と東シナ海の領海進出はその度を超えている。中国の南シナ海での威圧的な振る舞いを抑止するためと称して、アメリカ海軍は今月2度に亘って空母による演習を南シナ海で実施した。

 また、最近の中国による一方的な香港国家安全維持法の施行などもアメリカ、及び同盟国の厳しい非難を受けている。しかし、欧米諸国にも反省と後味の悪さは残る。実は2014年に白書で香港返還以来初めて香港に対して中国政府は「全面的な統治権を持つ」と記した。その時香港の民主派弁護士、李柱銘氏は香港をまるごと返還すると香港は不安になり、外国人投資家も香港から撤退することになり、それは鄧小平主席も望まなかったと述べた。李柱銘氏は、「白書は驚く内容で、これは間違いだとはっきり伝えたが、宗主国イギリスを含めて各国政府は問題ないと言った」と当時の諸外国の対応を批判している。これが今中国側に香港支配について強気にさせた背景があるのではないだろうか。「後悔先に立たず」である。

 アメリカの習近平国家主席批判も激しくなった。今後米中の対立は益々エスカレートするのではないだろうか。特に11月の大統領選が終わった後に、アメリカは中国との外交関係を止めるくらいの覚悟で中国を徹底的に攻撃するのではないだろうか。当分米中両国の行動から目が離せない。

2020年7月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4823.2020年7月26日(日) 孫娘がハンドボール奈良県優秀選手に

 久しぶりの朗報だった。奈良に住む高校3年生の孫娘が、今日奈良県高校ハンドボール協会から優秀選手に選ばれたと息子から連絡があった。今年春インターハイ、国体、修学旅行が中止と決まり少々落ち込んでいたようだったが、県の優秀選手に選ばれたことは日ごろの試合での活躍が評価され酬いられたということであり、祝福してあげたいと思う。母親も30年前に選ばれたということもあり、母娘揃って同じ栄誉に与ったことになる。離れているので普段あまり会うことはないが、嬉しいことである。

 さて、新型コロナウィルスの猛威は一向に衰えず、この勢いだと第2波がやってくるのではないかと恐れられている。今日も東京都内の新たな感染者は239人を数え、連続6日間200人を超え、100人以上の感染者に至っては連続18日を数えた。兵庫県では今日49人、熊本県は10人でこれまでの最多となった。何度も本ブログに書いたが、「GO TOトラベル」で、各地の観光地では一時の閑古鳥状態から息を吹き返したところもある。

 ヨーロッパでも再び感染者数が急増し出した。特にフランスとスペインが危ない。フランスでは、24日2日連続で千人を超える感染が確認された。5月上旬に外出禁止令解除後に200人以下になったが、今月に入って再び増加している。各地の歓楽街や海岸でマスクを着けずに密集して踊りまくっているとカステックス首相が気の緩みに警戒宣言している。スペインでもフランスと同じような事情である。

 日本では、この状態に対して小池都知事がしきりに都民に自粛を促しているが、政府が緊急事態宣言を発する状態ではないと言っているので、知事としても強制力の伴う宣言を発しようがない。政府は経済活動とコロナの収束を同時に進めていくことが国として成すべきことであると言っているが、その割に安倍首相は何の説得力あるコメントも公表していない。すでに1か月以上に亘って休会中の国会はもちろん、記者会見も行っていない。首相は菅官房長官と西村経済担当相が度々経緯を説明しているとして自身は直接国民に説明することから逃げている。

 ここへ来てこれまで経済活動とコロナ対策を同時に進めると言っていた政府の姿勢に対して、各方面から疑問の声が上がっている。経済活動とコロナ対策は別次元の話であるとの指摘もある。経済、及び医学の専門家が知見を政府に伝えて大いに参考にすべきであるが、それをどう結論としてまとめ決定するのかは、政治、つまり政治家の責任ではないかというご尤もな声である。

 この緊急時に何の意見も述べなかった麻生太郎財務相は、ごく最近開かれた自身の派閥会合でこういう間抜けなことを言っている。「今の憲法が緊急事態に対応できるのか。憲法改正に向けた議論もしっかり行っていくべきではないか」。コロナをダシに憲法改正へ話を進めようとしている。この発言は先日今の憲法は国民の権利を制限できないから、改憲して緊急事態条項を設ける必要があると語ったある閣僚の言葉に応えたものである。

 政治家というのは肝心なことを決められず、逃げた末に別のステージに話を変えて持論を述べる人間が多い。麻生大臣はその典型である。

 今日のテレビ番組を観ていて学生時代に経済学部学生として学んだ「経済」という言葉を懐かしく想い出した。それは田中優子・法政大総長が、経済というのは世を治め、民を救済するという意味の「経世済民」から生まれた言葉であり、政治家が経済発展とコロナ対策の難しい2兎を追うものと誤解しているが、そうではないと発言したことにすっきりした。学生時代に戻ったようだった。それにしても政治家というのは、何も知らず、何もしない人たちであるということを改めて納得させられた。

2020年7月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com