4842.2020年8月14日(金) ペンクラブの理事仲間だった須藤さん逝く。

 朝刊の訃報を見てびっくりした。目黒区議の須藤甚一郎さんが、多臓器不全で11日に亡くなったとの写真入り訃報が載っていた。須藤さんとは小中陽太郎さんを通して知り合った。私のホームページのトップ頁にいくつかの写真が掲載されているが、その中に5年前ベトナム戦争終結40周年記念の日に、小中さんらと芝公園で気勢を上げた時の‘The Japan Times’掲載写真がある。そこに須藤さんが映っている。

 須藤さんとは3年前日本ペンクラブの理事にともに選ばれ、昨年までの僅か1期2年だったが、一緒に活動した。最近は健康を害され、会う機会も減っていた。偶に自由が丘駅近くで見かけると元気なさそうに歩いていた。目黒区議6期目であるが、いつもトップ当選か、それに近かった。元々芸能記者だったために、芸能界では顔が広く、一度中目黒駅近くを一緒に歩いていた時、著名な芸能人に挨拶されたことがある。私より1歳年下であるが、苦労人で新宿高校を出てから昼間は書店で働きながら早稲田大2部に通っていた。目黒議会では物申す議員として、青木英二・目黒区長に対して不正許すまじの姿勢で鋭い論争を交わしていたと聞いている。あの大柄で元気の良かった須藤さんもついに冥界へ旅立たれてしまった。

 夕方になって須藤さんが亡くなる前日10日には俳優の渡哲也さんが肺炎で亡くなったとのニュースが伝えられた。渡さんは、須藤さんよりも若い享年79歳だった。お2人のご冥福をお祈りしたい。

 今日は国際外交の面でも驚かされた。あのイスラエルがアラブ首長国連邦(UAE)と国交を樹立したことである。イスラエルとアラブ諸国との国交は、絶対あり得ないと思われていた1979年のことだった。依りによって、イスラエルがエジプトと平和条約を締結した。あの第3次中東戦争の当事国エジプトが、当面の敵イスラエルと国交を結んだことには驚いた。94年にはイスラエルはヨルダンとも外交関係を結んだ。そのおかげで私自身2012年にヨルダンからイスラエルへ入国することが出来た。しかし、エジプトとヨルダンには、イスラエルとの国交を締結することにより経済的メリットがあるのだろうが、UAEとの間にはどんな実利があるのだろうか。むしろイランとの対抗上UAE側にイスラエルと手を結ぶことによるメリットがあったように思う。「敵の敵は味方」というではないか。両国の国交には、当然ながらパレスチナ自治政府、イランが猛烈に反発している。

 この両国の国交樹立には、仲介役としてアメリカのトランプ大統領が積極的に動いたことを大統領自身が得意満面で公表した。外交実績を示すことによって大統領選を有利に導こうとの思惑があったようだ。利己主義者のトランプらしいと言えば、トランプらしい。

2020年8月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4841.2020年8月13日(木) 終戦記念日が近づくにつれ戦争報道が増える。

 明後日の終戦記念日が近づいてくるに従い、メディアで戦争に関する報道が増えて来る。昨晩はNHKでガダルカナル島の壮烈にして悲劇的な日米の戦いのドキュメントが放映された。40年近く前にガダルカナル、ブーゲンビル、ラバウルに行ったことがある。ガダルカナル島については、テレビ東京の同島遺骨収集番組について批判的なコメントを近刊拙著に書いている。

   ガダルカナルではジャングルの中まで入らなかったので、旧日本軍兵士が飢餓に苦しんだ環境などは分からなかったが、沈没船や旧日本軍の高射砲などを見たり、戦史に書かれている空港から旧一木支隊が歩いた道筋を辿って感慨深い気持ちに襲われたことが印象深く残っている。昨日のドキュメントでも、日本参謀本部の稚拙な作戦を伝えていたが、一時は日本軍にとって有利に展開する場面が訪れていて、それはアメリカでも認めている。もし、そうなったらアメリカはガダルカナルから撤退し、作戦の変更を考えなければならなかったとアメリカの戦史研究家が語っていた。幸い戦後75年の間日本は戦争から遠ざかることが出来た。

 しかし、昨今の河野防衛相や首相をはじめとする自民党政治家の発言を聞いていると、下手をすると戦争の片棒を担ぎかねない危ない発言が頭をもたげている。

 最近朝日朝刊紙上に池澤夏樹の連載小説「また会う日まで」が始まった。元海軍少将が思い出すままに語っているところだが、その中にこんなことが書かれていた。「戦争の行方は準備の蓄積αと時の運βの積として決まる」ということである。「αxβ=戦争の決着」とでも言ったら好いのだろうか。結局連合艦隊を造れば、大金を消費し準備も充分なので、時の運が良ければ、戦争には勝てる。だが、総じて運が伴わないことが多い。負けるということになるのだろうか。ガダルカナル戦はそうだった。

 さて、相変わらず収束の兆しが見えない新型コロナウィルスが、感染者が世界合計で2,062万人、死者が75万人となった。感染者が多い国は、依然アメリカの519万人を筆頭に、以下ブラジル、インド、ロシア、南アフリカが続いている。死者はアメリカの16万人、以下ブラジル、メキシコ、インド、イギリスがワースト5である。

 コロナを軽視して感染の拡大を招いたトランプ大統領のアメリカでは、11月の大統領選に向けバイデン民主党候補者が、副大統領候補者に初めて非白人の女性カマラ・ハリス上院議員を指名した。早速トランプ大統領は、彼女を評して不快で嫌らしく、意地悪だと罵詈雑言を浴びせている。もう少し自重出来ないものだろうか。こうしてアメリカ大統領選は、益々下品な戦いになっていく。ハリス議員にぶつけられた言葉をそのままトランプ大統領自身に返してやれば、むしろぴったりではないか。

2020年8月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4840.2020年8月12日(水) 日航ジャンボ機墜落事故から35年

 あれからもう35年である。「あれ」とは、日航ジャンボ機が群馬県の御巣鷹山に墜落して乗員・乗客524人のうち520人が亡くなった大事故が起きた日である。ちょうどあの時は、会社でその秋開催される「世界蘭博覧会」の打ち合わせを行っていた。その最中に誰かから日航機が墜落して多数の犠牲者が出たようだと聞かされ驚いたことをよく覚えている。あの日も暑い1日だったが、今日も暑かった。午後になって薄曇りとなりボツリポツリと雨が降って来たので、恒例のウォーキングを止めた。次第に雲行きも怪しくなり、埼玉や都内の一部では雷雨となった。あの日以来大きな航空機事故はなくなって、航空乗客も増え観光景気に大きく貢献している。残念なことに昨今の新型コロナウィルス感染拡大の影響で、観光客が激減し、航空会社も減便を余儀なくされ、先日発表された日航、ANAの営業収支は残念ながら大きな赤字だった。コロナが収束し、航空会社も再び自由に飛べるようになって観光客が戻って来ることを期待している。

 さて、香港における国家安全維持法の実施により、民主派の活動家らへの圧力が強まっていて、ついに10日香港警察は、外国勢力と結託したとの理由で周庭氏の逮捕に踏み切ったが、国際的に顔の広い若い女性の逮捕に対して内外から強い非難が寄せられたことを意識したのか、警察は昨日周氏を保釈した。周氏と同時に逮捕された「リンゴ日報」創業者の黎智英氏は1日遅れて今日保釈された。アメリカとイギリスは、中国共産党が香港の民主化と自由を骨抜きにしていると厳しく非難している。今後中国は香港の自治にどこまで介入し、圧力を加えてくるのだろうか。香港の明日が心配である。

 ところで、あまり笑えない話があった。安倍首相の6日広島平和記念式典と9日長崎平和祈念式典における挨拶が、あまりにも似た内容であることが話題になっている。被爆者団体からも失望の声が聞かれるという。挨拶文は、冒頭から構成や段落までまったく同じで地名や式典名が異なる以外は全11段中10段でほぼ同じだったという。どうしてこういうお粗末なことが起こるのだろうか。挨拶文は官邸内の専門家が書き上げて首相は読むだけという役割になっているようだが、自分の意見や考えを広島と長崎の事情を配慮して組み入れる気持ちがまったくなかったのだろうか。首相挨拶原稿は、過去にも同じような内容だったことがあるらしい。これでは、誰が読み上げても同じである。首相本人はこのことに何の不信も不安もないのだろうか。また、これを聴く原爆被災者の気持ちを忖度する配慮もないのだろうか。とにかくお恥ずかしい話である。我々日本の総理大臣が、国民が注目する式典で自分の考えを何も話さないとは、原爆死没者に対して失礼であるし、国民としてもとても納得できるものではない。ちょっと情けない総理大臣である。

2020年8月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4839.2020年8月11日(火) 暑い! 今年初めて40℃を記録

 ここ数日暑い日が続いているが、今日は今年初めて各地で40℃を超える気温を記録した。最高気温は群馬県伊勢崎市と桐生市の40.5℃で、埼玉県鳩山市でも40.2℃を記録した。東京都内でも青梅市で39.6℃、八王子市で39.3℃だった。この暑い盛りの中を今秋上梓予定の拙著「八十冒険爺の言いたい放題」の内容と今後のスケジュールについて打ち合わせするために、麦茶のボトルと日よけ傘を持参して、自由が丘駅前のカフェへ出かけ「はるかぜ書房」鈴木雄一社長と話し合った。

 細かい表現について、出版社として鈴木氏なりの考え方があり、特に若者の目線から分かり難い表現は極力避けたいということでいくつか例を挙げてもらった。例えば、米ソの東西対立時代について、今の若者は東西冷戦時代と書かないとすんなり受け入れないというサジェスチョンをもらった。他にもいくつかあるが、後になって読者から苦情が寄せられる表現とか、若者に理解し難い文言は極力避けた方が無難との説明を受け入れることにした。鈴木氏もよく勉強しているのに感服した。

 その打ち合わせの折に、表紙のデザインについて話した。すでに私の希望を伝えていたが、偶々友人で「プレイボーイ」誌日本語版のデザインを何度か描かれている近藤總さんの話をしたところ、鈴木氏は拙著の表紙をそのような素晴らしいデザイナーに描いてもらえれば、書籍としても格調高く、立派なものになるという話だった。鈴木氏が近藤さんにお願い出来ないだろうかということから、帰宅後「善は急げ!」とばかりに早速ハガキで近藤さんにお願いしたところである。

 文章全体は徐々に体裁を整えてきているが、推薦文として椎名誠氏にお引き受けいただき、表紙絵もこの道の練達の士に描いてもらえれば文句のつけようがないと思う。はてさて、近藤さんが唐突で無理な申し出を引き受けてくれるだろうか。

 さて、終戦記念日が近づいてくるに従い、終戦当時の旧日本軍の戦いぶりと敗戦の様子がメディアでいろいろ紹介されている。今日の朝日夕刊には小笠原諸島周辺海域に沈んだ旧海軍船の写真が掲載されている。もう40年ほど以前に南太平洋のガダルカナル島、ブーゲンビル島、ラバウル、中部太平洋諸島のパラオ、トラック島を訪れ周辺の海域にしばしば素潜りで沈没船の中まで入り込み、深刻に考え込んだことがあった。今戦時中のことについて思いを致すと、幼かったころに実際に戦闘機の脅威や、防空壕内の寒々とした空気が思い出される。同時に大人になってから知った戦争現場での戦争の臨場感が同じように恐怖感とともに想い出される。

 核兵器保有国と非保有国との橋渡しをしたいなどと言い続けて、一歩も前へ進めない安倍政権には、誰も戦争を知った閣僚がいない。口先だけの平和である。政治家はもっと戦争の実態というものについて学ぶ必要がある。そうでなければ、彼らの言うことはすべて絵空事でしかない。

2020年8月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4838.2020年8月10日(月) 高校サッカー部でクラスター発生

 今日は祭日「山の日」である。今日から甲子園で夏の全国高校野球大会ならぬ、春の選抜高校大会の出場校による各校1試合ずつの対抗試合が始まった。中2日置いて3日ずつの6日間行われる。

 今朝の開会式で八田英二・日本高校野球連盟会長が開会の挨拶を行っていたが、その中で2校の選手たちに問いかけるように、開催出来たことにありがとうという気持ちが湧いてくると思うが、「ありがとう」の反対語は何ですかと問い、すぐにそれは「当たり前」だと言っていた。これは知らなかったし、これまで考えたこともなかった。選手たちはどう思っただろうか。

 一方で夏の大会が中止となったことを受けて、各都道府県単位で独自の大会が開催されている。神奈川県内で行われていないので、気にかかっていたところ県が開催にYESと言わなかったからだそうだが、県内の約300校から強い開催希望の声が寄せられ、漸くYESとなったことから、遅れて開催された。ほとんどの県ではすでにベスト4が決まった現在、神奈川県では漸く3回戦である。とにかく全国高校球児たちの第1の夢は壊れたが、第2の夢はつながった。本当に良かったと思う。

 ところで、相も変らぬ新型コロナウィルス拡大感染の勢いは衰えず、これまで感染者が少なかった島根県で昨日クラスターが発生し、これまで32名しかいなかった感染者が一気に増え、新たに92名の感染者が出た。しかもそのうち88人が立正大淞南高校サッカー部員と、その関係者だというから驚きである。松江市内のはずれにあるこの高校では全校生徒310人のうち、ほとんどの生徒が県外からの入学者で、全校生徒のうち8割を超す259人が学校内の寮で生活しているという。恐らく「3密」の状態にあったのではないだろうか。サッカー部は、4年連続・18回の全国大会出場を果たしている強豪校である。このクラスターには、流石に松江市はショックを受けたようだが、今発症者に対する誹謗中傷が目立っていることを警戒してか、急遽松江市長がそうした行為を行わないよう釘を刺していた。

 さて、中国との対立が深まっている中で、今日午前アメリカのアザー厚生長官が台湾を訪れ、先日亡くなった李登輝元総統へ哀悼の意を表した後、蔡英文総統と会談した。アメリカが中国政府を唯一の中国代表と認めて台湾と断交した1979年以来の大物要人の台湾訪問である。直ちに中国外務省は反発している。トランプ大統領としては、対中国政策でいくつか思惑があるようで、中国のコロナ失策に対して、コロナを抑え込んでいる台湾を評価する意図も感じる。加えて、台湾への軍需物資の売り込みも大きい。昨今の香港に対する民主化抑圧的な姿勢の中国政府と、それに同調する一部の香港行政府に対する牽制もあり、台湾への接近となっていると思う。

 日本政府は、先月亡くなった李登輝元総統を慰霊する特使を派遣しなかったが、予想されていたように昨日森喜朗元首相が日帰りで台湾を訪問し、哀悼の意を表したと知った。李登輝元総統は日本としては生前大分お世話になった恩人でもあり、中国を意識して訪れ難い首相以下現職閣僚に代わって森元首相が代参したのは、けだし賢明だったと思う。

 しかし、香港、台湾問題でも米中対立が一層激化して、この先が心配である。

2020年8月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4837.2020年8月9日(日) 「長崎の鐘」の気持ちは伝わっているか。

 3日前に広島で「原爆の日」があったばかりだが、今日は長崎へ原爆が投下された日である。長崎市内でも「原爆の日」を迎えて恒例の「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が行われた。広島同様に、出席者は新型コロナウィルスの影響で例年の1割程度の5百人に限定された。田上富久市長は、核兵器使用の脅威が現実のものとなっているとして危機感を表明し、政府に実行性のある核軍縮の道筋を示すよう求めた。被爆者の手帳を引用して原爆投下後の惨状を訴え、アメリカやロシアなど核保有国を念頭に、「核軍縮を反故にする動きが強まって来た」とも批判した。今日は、藤山一郎さんが唄ったサトウハチロー作詞、古関裕而作曲「長崎の鐘」の2015年のビデオ録画を観て改めてこの曲の良さを噛み締めた。

 間もなく15日にはもうひとつのエポック・メークである終戦記念日を迎えることになる。まだ国民学校へ入学したばかりの夏休みで意識はしていなかったが、その日からしでも75年が経過する。

 核兵器開発戦争が激しくなり、世界各国で局地戦争が絶えない一方で、戦争反対、核兵器開発禁止の動きも少しずつ勢いを見せている。

 核保有国と異なり、日本では唯一の核被爆国として悲惨な戦禍を被りながら保守的な勢力は、憲法改正を目論見つつ、最近になって「敵基地攻撃能力」なるものを提言している。これは、過日地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配置計画の撤回と帳尻合わせだとの河野防衛相の発言と同時に、防衛省幹部が言い出したもので「相手領域内でも弾道ミサイル等を阻止する能力の保持」を意味する。敵の基地を攻撃できる能力を持つことである。提言を見ると「憲法の範囲内で国際法を遵守しつつ、専守防衛の考えの下」「自衛のために必要最小限のものに限る」と但し書きされているが、他国への攻撃を目的にしていることは憲法第9条や、国際法、更に専守防衛や必要最小限度からの逸脱であり許されるべきではないと思う。

 日本世論調査会の全国郵送世論調査では、自衛隊は専守防衛を厳守すべきだと答えた人が76%に上るそうだ。安倍首相は国の使命は国民の命と平和な暮らしを守り抜くことだとことあるごとに述べているが、些か軍備強化と憲法の拡大解釈に前のめりである。政府は、攻撃能力保有に関する議論については、中国や北朝鮮の戦略や、アメリカとの同盟関係などを考慮した総合的な抑止、防衛戦略を踏まえた議論がやや不足している。

 これまで日米同盟の下ではアメリカを矛、日本を盾とする戦略を描いてきた。それに対して日本が矛を手にするようなら、当然のことながらアメリカとはもっと綿密に話し合うことが必要ではないだろうか。

2020年8月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4836.2020年8月8日(土) 益々広がるコロナ感染拡大

 新型コロナウィルスの感染拡大は、留まるところを知らず広がる一方である。ついに感染者の数は昨日全国で1,605人を数え、過去最多となった。東京都内では2日連続で400人を超えた。特に目立つのは沖縄県で、昨日100人となり過去最多になってしまった。とりわけ気になるのは、人口当たりの感染率が東京をも凌ぐほどで国内断トツであることだ。その他にも大阪府でも初めて200人を超えたと同時に、神奈川県でも100人を超えた。いずれも過去最多である。

 世界的にも感染者は増え続けており、今日午後3時時点で世界の感染者は1,938万人もいてアメリカの494万人を筆頭に、ブラジル296万人、インド208万人、ロシア87万人、南アフリカ54万人が続いている。死者はアメリカの16万人以下、ブラジル、メキシコ、イギリス、インドが続いている。

 喉から手が出るほど望むのは、ワクチンである。海外及び国内の大手製薬メーカーが開発に勤しんでいるが、日本国内では最も早いと見られているイギリスのアストラゼネカ社と厚生労働省の間で1億回分の供給合意が伝えられている。同時に、アメリカのファイザー社との間でも6千万人分の供給を受けることで合意しているという。同社の臨床試験は日本でも行われるそうだが、何とか開発に成功してコロナ対療法で効果を上げ、少しでもコロナが収束することを願って止まない。

 今日からお盆前の連休がスタートしたが、今年は例年とは大分様子が変わっているようだ。航空機、新幹線などの乗客が激減して、いつもなら羽田空港や東京駅新幹線ホームなどはごった返すのに、今年は人がまばらで新幹線などは例年なら溢れんばかりの乗客であるが、今年はどの列車とも乗車率が2割以下というからJR各社の営業成績が赤字なのも無理はない。

 さて、今日1か月ぶりに糖尿病医院山内クリニックでその後の体調を診察してもらったが、やはり今日も数値は期待通り安定している。昨年まで身長が159㎝であったのに対して体重が69㎏ほどで、体重が重すぎると毎度人間ドック受診の際に言われて、理想的には体重は58㎏台ということだった。それが、今では同じ身長に対して体重が61㎏台にまで落ちたことは、理想に大分近づいたということである。今日山内医師から一気に減量すると他の箇所で支障を来すことになりかねないので、現在の体重を維持してこれ以上大幅に減量しない方が良いでしょうとのアドバイスをいただいた。まずまずの健康状態であるので、当分の間はこのまま食事管理と毎日のウォーキングを着実に続けていきたいと考えている。

2020年8月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4835.2020年8月7日(金) 核兵器禁止条約に背を向ける日本政府

 昨日広島の平和記念公園で行われた原爆死没者慰霊祭で、松井市長が核兵器禁止条約の批准を求めたことに対して安倍首相は一言も言及しなかった。その後の記者会見も10分間で4人の質問しか受けないと事前に断わり、その後に質問しようとした朝日記者に対してお傍役人の首相官邸報道室員が暴力的に制止したという。国会は一向に開かれず、正規の記者会見もせず、コロナウィルスのせいにして自宅内で外出を自粛しているのか、国民とはすっかり縁遠くなってしまった。もうやる気がないのか、もう黄昏時なのだろう。

 さて、2017年にノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のカナダ人サーロー節子さんが、今年被爆75年に当たり世界197カ国の首脳に核兵器禁止条約の批准と核兵器廃絶を求める書簡を送ったという。核保有国イギリスの核基地があるスコットランドの自治政府首相からは、イギリスの核兵器禁止条約批准を求めていると返事が届いたという。同じイギリス国内でも、イングランドとスコットランドでは核に対する考え方が異なるのだ。

 被爆者でもあるサーローさんが明かしてくれている話に、こんなことがあった。広島と長崎へ投下された原爆の開発にカナダが参加していたことに、トルドー首相は遺憾の意を示したようだが、原爆投下時のカナダのキング首相は、カナダのウラニウムが使われていたことについて、何と「原爆がヨーロッパ人でなく日本人に対して使われたのは幸運だった」と日記に書いていたそうである。今アメリカで人種差別が問題になっているが、一昔前までは白人の間では、黒人ばかりではなく白人以外の人種に対する人種差別が当たり前だったのである。人種差別は根が深い。それにしても日本は、なぜあれほどひどい惨禍を被っていながら核禁止へ足を踏み出せないのだろうか。

 さて、最近親しくしている中学校1年生時のクラスメート近藤總さんのものすごく有能な一面を知った。彼とは偶々同じクラスだったが、同じクラス内に「近藤」姓が4人もいたことが再会のヒントになった。5~6年前に日本旅行作家協会会員となった時、パーティで「近藤總」という名札を見て、年齢的にも同じぐらいと思い、ひょっとするとあの4人組のひとりではないかと声をかけてみた。そうしたら間違いなかった。以来親しくお付き合いさせてもらっている。とりわけワインに詳しく、関連の書籍を何冊か上梓されているが、本職はデザイナーである。今日「プレイボーイ」誌の表紙コピーをいくつか送ってくれたが、それがすべて彼の作品だとは思いも寄らずびっくりした。エール・フランスの広報も扱っているようで、その活動ぶりには脱帽である。これからコロナが終息したら、更に交流を深めてお互いに切磋琢磨したいものである。

2020年8月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4834.2020年8月6日(木) 「原爆の日」、非現実化する「非核3原則」

 広島の「原爆の日」である。例年通り平和記念公園で原爆による死没者の慰霊式が行われた。ただ、新型コロナウィルスの影響もあり、大幅に出席者を制限しその数は例年の10分の1以下だった。思えば、30年以上も以前にテニアン島で広島へ原爆投下に向かった憎っくきB29「エノラ・ゲイ」が離陸した小さな飛行場を訪れたことがあった。

 安倍首相は「75年前、1発の原爆により廃墟と化しながらも先人たちの努力によって見事に復興を遂げたこの美しい街を前にした時、現在の試練を乗り越える決意を新たにしている」と当たり障りのないスピーチをした。だが、アメリカと中国・ロシアなど核保有国同士の対立は深まり、核兵器の禁止を求める非保有国との溝は埋まっていない。松井一実広島市長は、平和宣言の中で日本政府に対して「世界中の人びとが被爆地広島の心に共感し、連帯するよう訴えて欲しい」と要請し、核兵器禁止条約の批准を求めた。

 政府は、これまで核保有国と核非保有国との間の橋渡しを務めたいなどと1歩下がった第三者的発言を繰り返してきた。世界で唯一の原爆被災国である日本の言動が一番注目され、最も説得力がある。それにも拘わらず、日本政府はいつも1歩退いて他人事のような言動を繰り返している。

 2017年7月に国連で採択された核兵器禁止条約は、核兵器の開発や保有、使用を全面禁止する内容で現在122カ国が署名しているが、アメリカ、ロシア、中国など核保有国9カ国は署名していない。当然被爆国の日本は書名・批准すべきであるが、前記のように保有国と非保有国の橋渡しをしたいなどと逃げるようなパフォーマンスで、積極的に核兵器禁止条約の批准をする気がない。今日の慰霊式に参列された中満泉・国連事務次長は、核兵器禁止条約に参加しない日本の立場について、ドアを完全に閉めないで欲しいと議論への参加を呼び掛けた。

 かつては、「持たず、作らず、持ち込まず」と言われ「非核3原則」を声高に叫んでいた自民党政権だが、今日安倍首相は本音かどうかこれを守っていきたいと述べた。だが、アメリカの声ひとつで「非核3原則」ならぬ「核3原則」へ変わり得ることは分かり切っている。安倍首相をはじめ、政権閣僚には、核開発、所持に抵抗がなくなっているように思えてならない。やはり彼らの間に以前のような戦争体験者がいなくなったからだと思う。戦争の怖さ、悲惨さを言葉ではなく、実感として感じていないからである。そういう意味では、今日の安倍首相の言葉には、平和を求める魂が籠っていないと言わざるを得ない。

 残念ではあるが、「原爆の日」の理想は遠くなりにけりというところである。

2020年8月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4833.2020年8月5日(水) アメリカ軍需物資の購入押しつけ

 3日付朝日朝刊の「冷戦下で中国が核攻撃したら・・・日本で1800万人即死相当」にはびっくりした。これは1960年代の米ソ対立時代に中国と国交正常化していなかったアメリカが、日本に対して中国の核攻撃を防ぐためにアメリカ製核兵器で備えるよう文書で促したもので、今年になって情報公開された内容である。

 当時アメリカは自国の武器兵器を売らんがために、しきりに日本側に危機感を訴えていた。それにしてもいくら自国の防衛機器を売りたいためとは言え、アメリカの原爆投下により核に敏感な日本人の神経を逆なでするかのように、いちいちミサイル防衛機器によってこれだけ被害が減殺されるというような細かい情報を、日本側に伝えてまでもアメリカ製防衛機器を売り込もうとした腹の内がまったく分からない。

 「『兵器購入で犠牲半減』アメリカ試算」とか、「兵器『爆買い』日本に期待か」などとアメリカの本音を読むと、「死の武器商人」と呼ばれるアメリカの本音が見えて来る。実際、①通常の弾道弾迎撃ミサイル(ABM)を導入した場合は、10年間に21.8億㌦を投資して助かる人が3百万人、犠牲者は1500万人となる。ところが、②高性能のABMを導入すれば、37.7億㌦で助かる人は6百万人、犠牲者は1200万人となり、それに新型戦闘機と早期警戒機を追加すれば助かる人は9百万人となり、犠牲者数も同じ9百万人にまで減少するという、アメリカ製装備を配備すれば被害が減じるとの都合の好い話である。

 これほど露骨に日本人犠牲者をダシにして兵器を売り込もうとするアメリカという国には、他人の気持ちを慮る良心というものがないのだろうか。もっと困ったことは、愚かな日本の政治家がアメリカの口車に乗ってアメリカの言い分を聞き入れて、自衛隊の装備品、施設をすべてアメリカから爆買いさせられていることである。

 先般秋田県と山口県に配備する予定だった陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を防衛省は、その配備計画を撤回し、新たな計画を検討しているが、いずれにせよ防衛装備品のアメリカ以外からの購入は考えられず、外貨はアメリカへ注ぎ込まれ、それでいて日本の防衛計画は、アメリカによって計画されるという大和魂を抜き取られたような植民地国家に成り下がっているのが現状である。

 さて、今日レバノンの首都ベイルート市内で大きな爆発があったとの衝撃的なニュースが入って来た。白昼突然爆発事故が起こり、百名が死亡し、4千人以上が負傷したという。偶々今秋上梓する自著の中に、半世紀以上前に出会った市内の高校生との交流を取り上げている。私が泊まったホテルは、この爆発地点からやや離れているようだが、テレビ画像で観る限り爆発の勢いはすさまじい。あの高校生カィールくんは今や70歳になっている筈だが、現在どうしているだろうか。

2020年8月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com