4862.2020年9月3日(木) 台風10号接近と喉の検査

 午前中2度も激しいにわか雨に襲われた。それでもすぐ青空が見えた。暑さも相変わらずの厳しさで、今日新潟県三条市では40.4℃となり9月としては観測史上国内最高気温を記録した。一方、日本の南海上に大型台風が発生し、沖縄、九州方面から朝鮮半島を襲うと予想されている。気象庁は珍しく3日前に避難警報を発令している。3日後には中心の気圧は915hPa(ヘストパスカル)と猛烈な勢力となり瞬間風速は80mになると予想されている。

 その間隙を縫うようにこのところ声が嗄れて気になっていた咽喉を診てもらいに、都立大学駅近くの耳鼻咽喉科医院へ出かけた。一昨日松本整形外科医に春以来声が嗄れたので気になって様子を話したところ、早く専門医に診てもらった方が良いからと「いの耳鼻咽喉科」を紹介していただいた。問診の後で喉の中を診てもらい、腫れも傷もなく異常はないと言っていただきホッとした。やはり年齢的なこともあるようだ。実は昨晩自民党総裁選で派閥竹下派の竹下亘会長がコメントを述べていたが、あまりにも声が嗄れて苦しそうに発言していたので、少々聞き苦しく、こうなってはまずいと思っていた。幸いそれは杞憂に終わってやれやれと言う気持ちである。

 さて、何かと政治的、経済的、軍事的存在が大きく目立つ昨今の中国であるが、チェコのピストルチル上院議長が、国交のない台湾を訪れたことに対して中国が猛反発している。元々東欧国だったチェコは、スロバキアと分離する以前から中国とは友好関係にあった。それがどうして中国がチェコを強く非難するような事態になってしまったのだろうか。

 先月30日に国会議員ら90人を率いて台湾を訪れたピストルチル・チェコ上院議長は、一昨日台湾立法院で演説し、「私は台湾人です」と述べて喝さいを博した。かつてケネディ大統領が冷戦下に西ベルリンを訪れ「私はベルリン市民だ」と言って、旧ソ連から圧力を受けていた当時の西ベルリン市民へ連帯を表明したのにあやかったようだ。中国が巨大経済圏構想の「一帯一路」で主に途上国を経済的に取り込み友好関係強化を図る外交政策に少しずつ無理が生じてきている。今では投資事業が予定通り進まず、被投資国には失望感が生まれている。友好関係見直しの動きも少しずつ表面化している。それに対して中国政府が圧力と脅しをかけているようだ。チェコは国家として、また首都プラハも首都北京との友好関係を犠牲にして台北市と友好関係を結ぶ動きが窺える。

 現在台湾と直接外交関係を締結している国は少なくなってしまった。近年徐々に台湾と手を切って、中国との外交に移り変わっている。各国とも中国の経済的支援を期待して中国の顔色を見ているからである。その中で今以て台湾と外交関係を結んでいる国は15カ国で、マーシャル共和国やパラオ共和国のような中部・南太平洋諸島や、グアテマラ、ホンジュラス、ハイチ、パラグアイ、ニカラグアのように中南米に多い。

 あまりにも押しつけがましい中国の外交政策がそろそろ限界に達して飽きられ、一歩距離を置こうとされているのではないだろうか。軍事的にも覇権国家の勢いで南シナ海や東シナ海公海を自国領海にしてしまう強引さは、国際社会からも非難を浴びている。力づくで強引なやり方を続けて世界に存在感を見せつけてきた中国もそろそろ考え直す時がやって来たのではないだろうか。

2020年9月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4861.2020年9月2日(水) 海外で気になる2つのニュース

 75年前の今日戦艦ミズーリ号上で日本は降伏文書に調印して、世界に対して公式に敗戦を認めた。その日本は、今では経済的に復興を遂げ世界で3番目の経済大国となった。そんな過去の厳しい史実を振り返ることもなく、今国内では次期自民党総裁、つまり次の総理大臣を選ぶ総裁選でメディアの話題が持ち切りである。その熱くなった頭を冷やすかのように今日午後都内で局地的なゲリラ豪雨があり、我が家の周辺も2時過ぎに激しい雨と同時に雷が鳴った。しばらくすると周囲は明るくなってきた。

 海外では11月に予定されているアメリカ大統領選の立候補者、トランプ大統領と民主党のバイデン前副大統領が、黒人銃殺を巡り相手を罵倒するような激しい選挙戦を続けている。アメリカ大統領選史上稀に見る次元の低い争いは投票日まで続けられることだろう。

 今朝の新聞を見て驚いた海外の話題が2つある。ひとつは、混乱の最中にある香港のトップである林鄭月娥行政長官が、昨日香港には3権分立がないと発言したことである。つまり行政長官は、中国政府の意向を踏まえて香港政府の行政権が、司法や立法権に優先されるとの立場を示唆したのだ。かつては中国政府の権限が香港の3権よりも上にあると語った中国高官がいる。これでは従来から当然と受け取られている「1国2制度」が疑問に思えるではないか。同時にやはりそうなのかと中国政府の腹が分ったような気がした。それではなぜ香港市民でもある林鄭月娥長官は、このような香港市民にとって極めて不利な発言を軽々にしたのだろうか。

 そもそも香港の行政長官は、香港内で行われた選挙によって選ばれたとは言え、実質的には中国政府によって恣意的に選任されたようなものだ。2017年の行政長官選に遡る14年に、中国全人代が行政長官選への立候補者は、親中派の香港指名委員会の過半数の支持が必要で2~3人に限定すると決定された。しかも市民による自由投票ではなく、僅か1,200人の中国びいきの選挙委員によって決まる。その後に中国国務院の任命が必要とされている。他にもいくつか非民主的な条件がある。こうした中国政府の関門を潜り抜けて行政長官になった人物は、当然の如く完全無欠の親中派長官である。それが林鄭月娥行政長官である。しかし、地元民の行政長官がここまで地元市民の自由、民主化を否定する発言の必要があるのだろうか。それは有無を言わさず中国政府に言わされているからである。

 もうひとつ驚いたニュースは、南太平洋の小さな島国バヌアツが国として自国の国籍を外国人に売却しているという、これまで聞いたこともないような情報である。バヌアツは人口も高々30万人程度で、岩手県盛岡市や福岡県久留米市と同規模である。観光業、漁業以外にこれという収入がない。80ほどの小島から成り、透明な海でスキューバ・ダイヴィングを楽しむために外国から多くの若者が訪れる。国籍購入者の多くは、近年港湾施設などの大型インフラ施設の建設支援を通じて存在感と影響力を増している中国人である。1人約1,400万円の申請料を支払えば、犯罪歴などをチェックした後バヌアツ国籍が付与される。同国に居住する義務もないというが、住民税他の公的負担費用はどうなるのだろう。この制度によって昨年は、当初の予算額の1.9倍に当たる115億円の財政収入があった。しかし、こんないびつな方法で国家財政を豊かにしたところで問題がないのだろうか。国家が外国人に金銭で国籍を与えて将来的に彼らが国の指導者になった場合に禍根を残すことはないのだろうか。「庇を貸して母屋を取られる」の悪い前例にならなければ良いがと少々気になるニュースである。

2020年9月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4860.2020年9月1日(火) 「防災の日」で本来なら「2学期最初の日」

 97年前の今日関東大震災が発生した。死者、行方不明者合わせて10万5千人もの犠牲者を生んだ大惨事だった。それを忘れないために今日は「防災の日」と呼ばれ、官民ともに防災に備えて訓練が行われる。ところが、今日はその種のニュースが伝えられず、もっぱら自民党総裁選の噂ばかりである。

 75年前の今日は、戦後最初の2学期開始の日である。幼い子どもには、「終戦」という強い記憶と印象はないが、それでもひとつだけ今以て忘れられない辛く悲しい記憶が残っている。国民学校入学直前に父が千葉市へ転勤になったので、疎開を兼ねて内房総の勝山町(現鋸南町)へ引っ越した。勝山国民学校へ入学し近所の長屋に住んでいた金田くんという朝鮮人の友だちと毎日一緒に通学し、学校から帰ると仲良く遊んだ。2学期の最初の日に、担任の青木先生から「皆さんのお友だちの金田さんが、お父さんの故郷の朝鮮へ帰りました。皆さんによろしくと言っていました」と突然言われた時は、大きなショックだった。あれだけ毎日一緒に遊んでいたのに「さよなら」も言わないまま別れてしまったことが子ども心にも辛かった。この悲しい別れについては、近々上梓予定の拙著「八十冒険爺の言いたい放題」にさらっと書いた。戦争が終わって一番印象に残っている出来事だった。

 今日松本整形外科医院へ向かう途上目黒区立宮前小学校傍を通ったが、校庭には誰ひとり生徒はおらず閑散としていた。目黒区は小中学校の夏休みを短縮してすでに学校は始まっている筈だが、残念ながら終戦後の子どものころの記憶の面影を追おうとしても、2学期が開始されたフレッシュな雰囲気は窺えなかった。

 さて、自民党総裁選出に当たっては、広く全国党員の声を聞くべしと一部議員、党員から強い要望があったが、自民党大会は開催されず、来る14日に自民党議員総会の開催が決まった。これについては過去に同じようなことがあった。

 2011年旧民主党は菅直人首相が辞任して、同じように党員、サポーターを参加させずに国会議員だけで野田佳彦次期代表が選出されたことがあった。この時菅氏はブログでこんな身勝手なことを書いていた。「与党の代表を選ぶことは、日本の総理を決めること。候補者が自らの考え、政策を広く国民に示し、議論を深めるべき」と民主党の選出方法を批判していた。その方式を批判した菅官房長官がよくぞ同じようなことを実施出来るものだ。今度は回りまわって自分が、その当事者になる。恥ずかしいとは思わないのか。この点を昨日の記者会見で問われた菅氏は、「政府としての立場でのコメントになるので、そこは控えたい」とノーコメントだった。追い詰められても切り抜け方がうまい菅氏の面目躍如である。余計なことは言わないが、正論も語ろうとしない菅流対応術は「その批判は当たらない、個別の案件には答えない、仮定の話には答えない、適切に処理している、と思っている」といつもと同じように通り一遍の答え方をしているだけである。本音を隠して上手に誤魔化す薄ぺらで、つまらない首相が誕生しそうだ。

2020年9月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4859.2020年8月31日(月) 自民党新総裁選出の裏舞台と派閥力学

 次期首相選びが始まった。その前にいつもの通り自民党新総裁選びに「ぬえ」のような妖怪が現れた。誰が立候補するのか、まだ判然とはしないが、岸田政調会長と石破元幹事長が意欲を示しているのに対して、闇の中の妖怪・二階幹事長と不明瞭な取り決めをして菅官房長官が出馬することに決まったようだ。

 394名の国会議員に全国の党員などの394票を加えた788票で決める通常の党大会を開かず、国会議員394人と都道府県連の代表各3人による141票を合わせた535票によって開かれる両院議員総会でほぼ決まりそうな雲行きになって来た。これは地方で人気のある石破氏の勢いをそぐ狙いがあると見られている。

 どうも不自然なのは、あれほど首相を目指す気はないとメディアで広言していた菅官房長官が、一昨日二階氏と闇取引をしたのか、その直後に態度を翻し総裁選に出る意思を示したことである。菅氏は、目の前に転がり込んできた美味しそうな餌には、例え人を裏切ってでも欲に駆られるほど旨い話には目がない人なのである。そういう人物が無難に8年近くも安倍政治を手伝ってきたという蔭の実績にかどわかされて自民党の幹部連が、目くらましをかまされているのである。

 2つ目の疑問は、党大会で総裁を決めるには、時間がかかり過ぎて政治の空白が生まれ難しいと簡単に両院議員総会で選任しようと決めようとしていることである。しかし、6月17日に第201回通常国会が閉会してから国会議員は長い夏休み中で、新型コロナウィルス対策の対応などもあり野党から臨時国会開催を求められながら、大した議案がないとして応じようとしなかった。実は、今日まで国会議員は本業がなく暇だったのである。今日のツィッターで日本共産党の小池晃書記局長が、「2か月以上国会開かず、空白作ってきた張本人たちが、なにをいまさら」と呆れている。

 今日のエンタメ番組で政治評論家諸氏の大方の予想は、人気で圧倒している石破氏が自民党内の派閥抗争でほとんどの議員を菅グループへ奪われ、すでに菅氏が過半数を得ていた。前言を翻し、派閥間の争いで票を勝ち取る、昔ながらの自民党流の菅氏のやり方には呆れるばかりである。いつまで旧態依然とした非民主的な選挙をやっているのだろうか。こんな新総裁の決め方で就任した新首相が、果たしてクリーンで責任感の強い首相として国民を引っ張っていけるのだろうか。

 仮に菅官房長官が次期首相に選任されたとするなら、また裏の政治というものが蔓延るのではないだろうか。暗然とせざるを得ない。

2020年8月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4858.2020年8月30日(日) 自民党新総裁は、いつ、どうやって決まるか。

 安倍首相が辞任を表明してから、次期首相の候補者として自民党内では自薦他薦を含めて現時点で岸田政調会長、石破元幹事長、そして執拗に官邸政治を行ってきた安倍首相を傍で支えてきた菅官房長官の3人が有力視されている。しかし、菅官房長官は先日テレビ出演の際薦められても総裁選に出る考えはないときっぱり言い、メディアの質問にも同じように応えていた。

 そもそも菅官房長官が次の首相候補に挙がること自体おかしい。安倍体制の実情をよく知り、それを支えてきたからこれまでの安倍政権を踏襲するには適任との声が強いようだが、その反面安倍首相への疑念と不信を最もよく知り、外部からの反論を盾となって守ってきたのが官房長官である。安倍首相への疑念と不信は、官房長官への不信でもある。特に、安倍首相が「森友学園国有地払い下げ」、「加計学園特別区学部新設問題」、「桜を見る会」など不審を抱かれた問題をうやむやにし、公文書改ざん及び廃棄を隠蔽した「闇」の裏には、菅官房長官が手を貸していたことは間違いない。それらの疑惑は、官房長官も当然負うべきであり、他人事のような顔をして次の総裁選に出馬を考えるなぞおこがましいと言わざるを得ない。

 それが周囲のおだてと忖度に浮かれて、本人もまんざらではなくなり自分を見失ったようで、昨日二階自民党幹事長との会談の後に自民党後継総裁選に出馬する意向を固めたとのニュースが伝えられた。また、党内の派閥関係によって決められるような気がしている。

 総裁選出に当たっては、地方の全党員の投票は時間的な問題もあり、国会議員と各都道府県支部からそれぞれ3名の代表によって投票を行う案が優勢だというが、実際には地方の党員の間に人気のある石破元幹事長を不利にする意向が自民党幹部や、菅官房長官の中にあるからだと見られている。一応9月15日までに新自民党総裁を決定して、その後の臨時国会で新首相を指名決定するスケジュールが考えられているようだ。

 新型コロナウィルス感染拡大の下で、内外に問題が山積しているが、次期首相にはウソをつかない、疑念に誠実に応え、責任を痛感するような事態が起きたら説明責任を果たす誠実な人物が求められる。

 首相が辞任の意向を表明した時、中国外務省報道官は日本国内の問題についてことさらコメントはないと突き放していたが、今日の中国共産党系「環球時報」には、「アメリカが対中包囲網を全面的に展開して中国を追い詰めようとしている今、中国は日本を味方に引き入れなければならない」、「日本に日中共通の利害を強く認識させる」とコメントしている。日米の絆を切り崩し、日本を中国の同盟圏へ巻き込もうとの意図が感じられる。

 また、テレビ局CCTVでは、「日本の本来の狙いは憲法改正と東アジア地域における安全保障の強化である」「中国が最も警戒しているのは、中距離弾道ミサイルの日本配備だ」「習近平国家主席の国賓としての招待を中止すべきである」として、今年コロナで延期になった招待の取り消しを求めている。

 中国は、新首相に対してもこれからいろいろ注文をつけてくることだろう。新首相にはこれらの難しい問題にも堂々乗り切っていける人物を期待している。

2020年8月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4857.2020年8月29日(土) 朝日「素粒子」は何を考えているのか?

 黒人の暴力による死傷事件が相次いているアメリカで、昨日は黒人の差別解消を訴えたマーチン・ルーサー・キング牧師が、首都ワシントンのリンカーン記念堂前で‘I Have A Dream’と全米中に格調高いスピーチを行ってから57年が経つ。その翌年ノーベル平和賞を受賞したが、68年白人男性に射殺された。39歳だった。残念ながら、キング師の夢は今も実現する気配すら見えない。ウィスコンシン州では白人警官による黒人への銃撃に対して起きた抗議デモ隊に対して、17歳の少年が自警団と称しながら彼らに発砲して2人を死亡させた。黒人差別の根は深い。そもそも17歳の少年が拳銃を持って自警団に加わっていること自体異常である。

 アメリカで銃による殺害事件が減らないのは、市民が誰でも自己防衛のためと言って許可さえ得れば銃を所持出来るからである。銃所持を規制する法律はあるが、どうもザル法に思えて仕方がない。国会議員と銃砲製造者との結びつきが強く、多額の献金を受けた政治家が銃規制に後ろ向きだからである。黒人差別の前に銃規制を徹底すべきではないかと思う。加えてトランプ大統領には、黒人への差別感が強いように思える。人種差別が大きな国内事件となっている国は、アメリカが唯一最大と言っても好いだろう。

 ところで、昨日の朝日夕刊「素粒子」欄に次のようなコラムが掲載された。「彼女らの訴えに共鳴する」として「大坂なおみ選手、香港の周庭氏、森友改竄の赤木雅子氏」。周庭氏の長年の民主化運動に対する評価は当然であり、赤木氏の安倍政権の公文書改ざんと亡くなった夫の死の真相を明らかにすべきとの訴訟も理解出来る。だが、大坂なおみ選手の場合はどうか。実は、一昨日の本ブログに、黒人差別に抗議して全米テニスの前哨戦の準決勝まで勝ち上がりながら、テニス選手である前に自分も黒人であると抗議の姿勢を示して試合をボイコットしたことについて、それまでテニス選手としてしか見ていなかった大坂選手を見直したと書いた。確かに強いパンチとはなったが、翌日にはボイコット宣言を簡単に引っ込めて準決勝へ出場すると君子豹変してしまったのである。

 気持ちが変わった裏に一体何があったのか? 周囲のテニス関係者からの説得があったとみられているが、大砲を一発打っておきながら簡単に初志を撤回するようなら、初めからやるべきではない。世の中を甘く見ているのではないか。ボイコット宣言をした時はよくぞやったと拍手した人々も呆気に取られて、今後大坂選手の言動を信用しなくなるのではないか。

 何よりも黒人差別に対する反対デモへ共鳴する気持ちを世間へアピールした筈であった。本人にもその気持ちが強かったものと思う。しかし、一の矢に続く、二の矢が折れるというより二の矢を引っ込めるようでは、差別への反対の気持ちが本当にあるのかどうか、信用出来ない。同じように反対を叫んで試合をボイコットした野球のMJBとバスケットの NBAは試合が延期された。悪く言うなら、大坂選手は人目を意識して自分へ目が向けられることを期待していたのではないかと勘繰らざるを得ない。ブログには「彼女をテニス・オンリーの選手だと思っていたので、改めて見直した次第である」と結んだが、取り消してやはり単にテニスに長けている選手であることを再確認したとでも書き直したいと考えている。

 それにしても天下の朝日新聞は、もう少しよく考察して欲しいものである。

2020年8月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4856.2020年8月28日(金) 安倍首相、健康不安により辞任表明

 今日午後5時首相官邸で開かれた安倍晋三首相の記者会見をテレビで観ていた。この席で首相は首相の職を辞することを正式に発表した。かねてより健康不安が取りざたされ、6月に慶應病院の人間ドック検査で持病の潰瘍性大腸炎が進んでいることが分り、その後も2度検査の結果、新薬を服用するようことになったが、健康状態を維持しながら、新型コロナウィルスが猛威を振るう中で首相としての激職を務めることが難しいと判断されたようだ。

 会見では、新型コロナウィルス対策と安全保障の2点について特に言及した。国民に約束した北朝鮮拉致問題を解決出来なかったことは痛恨の極めであり、憲法改正と日ロ平和条約締結が志半ばだったことは断腸の思いだと語った。

 安倍首相が就任した2012年12月までは、首相が毎年のようにころころ変わり海外のメディアからも冷やかに見られていたが、去る24日に首相として連続最長在任日数を記録してその点は解消されたように思う。だが、長いばかりが能ではない。「一強多弱」に胡坐をかいたとの批判は免れない。

 長期政権の気の緩みであろうか、2016、17年に森友学園の国有地払い下げ、並びに加計学園岡山理科大学獣医学部新設問題を、公文書改ざん・廃棄などによって闇へ葬り去ったり、「桜を見る会」では税金を投入した首相主催のイベントに首相の後援会関係者を優先的に招待し、その招待者の中にはそれを宣伝に利用して知名度を上げる手口まであった。これらすべてに安倍首相、及び昭恵夫人が関わっていたことは明らかである。森友学園問題では、首相はもし関わっていたら首相はもちろん、議員も辞職すると国会でタンカを切ったが、職員に自殺者を出すほど疑惑を持たれた事件について、首相は説明責任を一切果たさなかった。

 首相辞任のニュースは、即座に海外へも流れ、各国とも速報として伝えていた。長期政権だっただけに知名度もあり、例えお世辞としても各国首脳も首相の手腕を評価していた。安倍首相は、各国の首脳と必ずしも相性の良くないアメリカのトランプ大統領と、意外にも最初から気が合ったようで、2人ともその点は認めている。電話会談を含めて安倍・トランプ会談は4年足らずの間に約50回持たれたというから、結果はともかく2人の親密な関係は評価出来ると思う。ただ、一筋縄では行か大幅な負担増額を求めてくることは充分予想される。

 今後安倍首相の後継者問題も新たな焦点となる。すでに石破茂元幹事長の如きは、首相候補に名乗りを上げ、早くも夜のテレビで売り込んでいた。これから当分後継者争いが過熱することだろう。

 今日日経平均株価は午前中上がっていたが、首相の辞任公表と同時に下がり始め終値は対前日で326円も下がった。

2020年8月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4855.2020年8月27日(木) 統合型リゾート(IR)カジノを中止してはどうか。

 新型コロナウィルス感染拡大が一向に収束する気配が見られない。すでに国内外でもコロナ自体の影響もさることながら、個人消費の低迷と同時に経済活動に大きな影響が表れている。そんな時に安倍政権の成長戦略の目玉でもあった統合型リゾート(IR)をめぐる動きが停滞している。これについては体裁良く言っているが、はっきり言ってカジノ、つまり賭博であり、とても国が旗を振って振興するべきものではない。幸か不幸か、現職国会議員によるIR汚職事件が立件され、更に贈収賄事件が発覚して秋元司衆議院議員は逮捕されるような体たらくである。これで一時IR推進は頓挫したように見える。元々賭博でもあり、射幸心をそそるものとして有識者の間では首を傾げられていた事業である。普通ならこれを機に評判のよろしくないこの種の事業は撤退してしまうことが望まれる。関係者は、何に拘っているのか、事業開始の時期を先延ばしにしても計画を断念する気持ちがないようである。

 コロナによる不景気で、カジノ事業者で日本進出に意欲的だったラスベガスのサンズ社が5月に撤退を表明した。環境は益々厳しくなってきたが、誘致を表明していた横浜、大阪、和歌山、長崎の4市は、例え開業が遅れようとも止める気がないようだ。これら4自治体は、金儲けだけのためにカジノ事業に執心している。地域へのモラル、教育的影響、いかがわしい人の徘徊などを行政の長はまったく考えないのだろうか。現在の環境では、例え自治体が開業を決めたとしても事業進出を図る業者が少ないと思われるが、それでも事業を進めようとしている。反社会的な事業だけに良識的な市民感情とはとても合わない筈である。どうして悪いと承知していながら、新規事業として投資しようという人間とそれをサポートする組織が蔓延るのだろうか。こんなものが、成長戦略と捉えられるのだからアベノミクスも薄っぺらだ。コロナの終息とアベノミクスの終焉とともに、マイナス面の多いカジノなんか国として止めたらどうか。

 5月アメリカのミネアポリスで白人警官が無抵抗の黒人を押さえつけ殺害した事件に続き、昨日アメリカのウィスコンシン州で白人警官が無防備の黒人に対して銃で瀕死の重傷を負わせた映像がSNSで拡散され、全米で人種差別、黒人蔑視であると強い抗議の声が上がっている。全米プロテニスの前哨戦で準決勝に勝ち進んだ日本人テニスプレーヤーの大坂なおみ選手が、今日これをボイコットして棄権すると決めた。自分はテニス選手である前に黒人であるという言い分だった。他にもMLB、NBAでもボイコットが出ている。この問題は大統領選へ向けて共和党、民主党にとっても無視出来ず、ともに刺激しないような差しさわりのない政策を主張している。大坂選手自身は、父親がハイチ出身の黒人で、母親が日本人であるとは言え、やはりアメリカでプレーしていると日本人には分からない軋轢があるのだろう。彼女をテニス・オンリーの選手だと思っていたので、改めて見直した次第である。

 今日も暑い1日だったが、午前中局地的に驟雨がやってきて、樹木にとっては嬉しいことだ。涼しい時を狙って夕方6時前にウォーキングに出かけた。そのせいかどうか、今日はこれまでで体重が最も軽い60.5㎏だった。昨年の暮れごろに比べれば10㎏も減量したことになる。私自身平素の体重の目安を61㎏と考えているので、減量はもうこのくらいで佳しとするか。

2020年8月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4854.2020年8月26日(水) 拙著の掲載写真を選別

 昨日公職選挙法違反に問われた河井克行・前法相と妻の案里参議院議員に対する初公判が東京地裁で開かれた。2人の被告は現金の授受を認めているが、あくまで昨年7月実施の参議院選挙での案里議員の買収目的ではないと無罪を主張した。統一地方選の陣中見舞いや当選祝い、寄付であるとして適法な政治活動だったと反論した。それにしても自民党本部から被告側へ常識外れの1億5千万円もの手当を配布したことは、通常の10倍であり党がらみの買収行為と受け取られても仕方があるまい。選挙で金が動くのは国選でも、地方選でも隠れ常識となっているようだが、この1億5千万円の原資はもとを糺せば、税金である。現実に「10当7落」という言葉がある。10億円なら当選圏、7億円では落選という意味らしい。

 大分昔の話だが、我々が大学受験生だった1950年代後半に「4当5落」という言葉がよく使われていた。4時間の睡眠なら大学受験で合格することが出来るが、5時間も眠るようだと合格は覚束ないと言われて流行し、当時は何かと随分使われた言葉である。これは些か極端だったし、睡眠不足に陥るとの声もあったせいだろうか、今ではほとんど使われていないようだ。

 さて、午後自由が丘駅前のカフェで出版社の鈴木氏と会い、自前の写真から拙著「八十冒険爺の言いたい放題」に使用する写真の選別を行った。書物自体はB6版で約220頁になるが、各章元に1枚の写真を入れることにして約30枚の写真を選定した。これに地図と現地紙も含めて新聞記事のコピーを挿入することにした。これから写真をセットして組版を行い、それで佳しとなれば、印刷に入る。拙著は全体に私自身の言行録であるが、基本的に私の顔写真は載せないことにしていたが、鈴木氏から最後の作者紹介欄に写真を添付した方が良いとのアドバイスをいただいたので、無難な写真コピーを加えることにした。書店店頭に並ぶのは現状では、9月末か、10月初旬になる予定である。

 ついては、表紙絵に友人の近藤總氏にデザインしてもらう計画だったが、先日取り止めることになったので、現在30代の女性イラストレーターに依頼してくれていると言っておられた。

 上梓のうえは、出版記念会の話もあったが、今年は新型コロナウィルス感染拡大の状況も考えなければいけない。昨日もゼミ仲間がやりましょうと言ってくれたが、「3密」が警戒されている中で参加者を一堂に集めることに少々抵抗があるので、小規模な個人的食事会程度で済ませようと考えている。

2020年8月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4853.2020年8月25日(火) 「インディ500」で日本人選手が優勝

 来月24日の左眼白内障手術に先立って、今日は全身検査があるということで妻とともに東京医療センターへ出かけた。普通の身体検査だと思っていたところ、ほとんど眼の検査ばかりで、血液学的、生化学的、免疫学的、微生物学的検査と心電図検査で約3時間を費やした。いつも思うことだが、やはり大病院では医療従事者を主に多くのスタッフ、新しい建物の清潔さと設備の充実などに安心感がある。それは、先日人間ドック検査を受けた慶應病院予防医療センターとて同じである。来月の手術の前にもう一度手術に当たって具体的な説明会が執刀医師から行われる。安心して手術を受けられそうだ。

 さて、昨日インディアナポリスで世界3大カーレースのひとつ、「インディ500」が新型コロナウィルスの影響により3か月遅れで開催され、日本の佐藤琢磨選手が3年ぶり2度目の優勝を飾った。カーレース・ファンには人気の「インディ500」だが、このレースの過酷さは類を見ないほどのものである。1周約4㎞のトラックを全力疾走して200周(約805㎞)する。その平均時速が360㎞前後というからその凄さが分る。

 1981年秋旧文部省海外教育事情視察団の添乗員として1か月間に亘り全国小学校の先生方を案内して、チャウシェスク政権下ルーマニアのシビウ、オーストリアのザルツブルグ、アメリカのインディアナポリスで学校訪問をした。その時、インディアナポリスの教育関係者にカーレースの舞台であるインディアナポリス・モータースピードウェイを見学させてもらったことがある。その時案内してくれた彼の地の教育関係者が、いつか「インディ500」で日本選手が優勝したら好いですねと言っておられた。あの時はまさか日本人が、このような大舞台で優勝するなんて考えられないと思っていたが、この4年間に何と2度までも優勝したことになる。

 だが、いろいろトラブルがあったようだ。3年前に日本人として佐藤選手が初めて優勝した時は、地元新聞社の記者が日本人の優勝は残念だとのツィッターを発信して、人種差別ではないかと批判を受けてその記者は勤務先から解雇された。そして今年は、激しいデッドヒートとなり、185周目で佐藤選手が再びトップに立った時点で大クラッシュが起こり、イェロー・フラッグが振られてセーフティ・カーがコースに入って先導し、そのままトップだった佐藤選手がゴールインした。このイェロー・フラッグ介入の良し悪しを巡って、現地で大分もめているようだ。日本人である佐藤選手の栄光にケチをつけているような気がしてならない。これも一種の人種差別でなければ好いが・・・。今年は無観客のレースだったが、仮に例年通り満員の観客がいたら不満が高じて大きな別のトラブルに発展していたかも知れない。「インディ500」は今年が104年目であるが、長い歴史を誇るメジャー・スポーツでありながら、どうもこういう結末のつけ方はいただけないような気がする。

2020年8月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com