5060.2021年3月20日(土) 騒がしかった春分の日

 今日は春分の日である。穏やかな陽気でのんびりした気分に浸れると思いきや、衝撃的な事態とニュースがあった。ひとつは、18時09分に宮城県沖合を震源地とするM7.2、震度5強の地震が発生したことである。今年は先月東北地方を中心にかなり大きな地震が起き、去る11日には東日本大震災10周年を迎えたばかりである。最近東北地方の太平洋沿岸に頻繁に地震が発生している。閉めていた雨戸を急いで開けたが、しばらく揺れは収まらなかった。

 ニュースとしては、7月に開催されるオリンピックとパラリンピックに、海外からの観客を認めないことを今日橋本五輪組織委員会会長、丸川五輪相、小池都知事、バッハIOC会長、パーソンズIPC会長の5者リモート会談で決定したことである。海外からの観客をかなり入場料の当てにしていただけに、収支上は厳しくなるだろうが、約1万人の医療関係者を待機させることを思えば、この処置もやむを得ないかも知れない。

 最も大きな話題を提供したのは、昨日アラスカのアンカレージで、米中の外交トップによる会談が行われ、相互の非難合戦となったことだ。外では雪が撃っていて暗いイメージの中で行われた米中会談だったが、会談は荒れ模様でお互いを非難し合う異例の展開となった。

 会談前に日韓両国を訪れたアメリカのブリンケン国務長官と国家安全保障担当のサリバン大統領補佐官が、中国から来た楊潔篪・政治局員と王毅外相と猛烈にやり合った。最初にアメリカが、中国の行動が世界の秩序を乱しているとして、香港や新疆ウィグル自治区の民主主義や人権抑圧を非難し、東シナ海や南シナ海の威圧的行動、サイバー攻撃などを批判した。それに対して中国が直ちに長い時間に亘って反論し、アメリカは自らの民主主義を世界中に推し進めるのを止めるべきだと痛烈に批判した。更に、新疆ウィグル、香港、台湾などは中国内の内政問題であり、内政に干渉するなと注文をつけた。これではとても意見が噛み合う筈もなく、共同宣言、声明などは発表されなかった。

 今中国が国際社会から厳しく糾弾されるのは、帝国主義的な中国イズムが受け入れられないからだ。内政に干渉すべきではないことは、どこの国も分かっているが、では隣国でありとあらゆる残虐行為が行われていでも、内政不干渉の下でこれも見て見ぬフリをするべきであろうか。今中国で行われていることは、残虐事件とは言わないが、下手をするとそうなる恐れがあり、それを各国が心配して手加減をするべきではないかと親切心で忠告しているのだ。ところが、中国はそうは思わないようだ。他国から干渉されること自体を徹底的に排除して、自己本位のやり方に固執している。この中国の絶対的に他国からの指図は受けないとする頑なな姿勢からするとこれから世界の勢力図はねじ曲がったまま、中国は身勝手な路線を歩むことだろう。

 中国のアメリカへの痛烈に皮肉な攻撃は、一向に止まないアメリカ国内の人種差別にぶつけられた。これについては、奇しくも今日になってバイデン大統領が、16日にアジア系住民8人が犠牲になった銃撃事件が起きたジョージア州を訪れ、止めなければいけないとして差別や偏見の解消を訴えた。確かにアメリカ国内の人種差別は度々起き、その都度世界に伝えられているが、これに対して人種差別視を止めるべきだとの声は外国からアメリカへ直接伝えられていない。これはアメリカへの干渉を遠慮しているからだろう。アメリカも中国の人権問題を取り上げるなら、自国の人種差別をすぐにも止める努力を傾けるべきだろう。

2021年3月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5059.2021年3月19日(金) 椎間板ヘルニアではなかった激しい腰痛

 セルビアのハンガリー国境近くのセンタという町に日本人の女性ヴァイオリニストの知り合いがいる。昨日彼女が友人夫妻と3人でカトリックの礼拝堂スタイルのミニ・コンサートホールで撮った3人それぞれの独奏、伴奏、ソプラノのyou tube画像を送ってくれた。プロ映像家でない彼女の友人が撮影した3人のコンサートがとても素敵な雰囲気を醸し出していた。そして、昨日の本ブログに、私が腰と膝が大分痛んで難渋していると書いたところ、彼女がそれを読んでくれ、お父上が膝の痛みに服用されて直ったという錠剤「オオイタドリ」を教えてくれた。痛みの本丸は膝ではなく腰であるが、膝の痛みの鎮痛薬として探してみようと思う。それにしても、わざわざ知らせてくれたことに感動している。

 その腰の痛みであるが、昨日内科医から整形外科医で診てもらった方が良いとアドバイスをいただいたうえに、昨晩になって腰周辺の痛みが急激に増して夜中に目を覚まし、トイレに行くにもよたよた歩く状態だった。今朝になっても痛みは強くなるばかりで、今朝通い付けの松本整形外科で診てもらうことにした。私の痛がる素振りと屈伸の様子を診られて、腰部分のレントゲン写真を撮ってくれることになった。その結果骨には異常がないようで先日糖尿病クリニックで計ってもらったCPR数値が、いつもより高い1.85だったこともあり、化膿性脊椎炎の可能性もあると仰った。痛め止めの錠剤ロキソニンをいただいて来た。白血球の検査もしたので、その結果を踏まえて月曜日に改めて診断していただくことになった。脊髄性ヘルニアではないかと疑心暗鬼だったが、その心配はなくなった。それにしても階段の上り下りも辛く、普段は徒歩で行く整形外科にはタクシーを呼んで出かけるほど痛みを感じた。それでも帰りは、タクシーを捕まえられなかったせいもありゆっくり歩いて帰宅した。医師からは家の中で、横になって寝っ転がっていたら好いなんて、怠け者になるよう言われたが、それが思い切って出来ないところが、ダメ人間なのだろうか。今もこうして医師があまり執筆活動に熱中するなと言われている机でパソコンを叩いている。
 さて、今日から阪神甲子園球場で春の風物詩である選抜高校野球が始まった。昨年は出場校が決まりながらも、新型コロナウィルスの感染急拡大により、急遽中止となった。今年の大会は、開会式も小規模となり、選手の入場行進は今日の3試合に出場する6高校だけになった。他校の選手たちにとっては残念なことだと思う。夢に見た甲子園に出場の機会を得ていながら開会式に出られず、スタンドで見ることも出来ない。今から67年前(1954年)湘南高校へ入学した時、母校は選抜大会に2度目の出場を果たした。私は京都市内から引っ越してきたばかりで甲子園には行かなかったが、甲子園から帰った選手たちが夏の大会出場を目指して、校庭で溌剌とプレイをしていた光景を懐かしく想い出す。高校生球児には、プロ野球とは違う純真なプレイを存分に見せて欲しいものである。

2021年3月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5058.2021年3月18日(木) 21日首都圏で緊急事態宣言解除

 先月下旬ごろから腰回りが痛み出し、今ではコルセットをあてがっているが、このところ両膝も痛み出し、両膝にはパテックスを貼って昨日と今日はウォーキングにも出かけなかった。加齢がひとつの原因ではあると思うが、やはり日常生活に影響が出るような懸念がある。特に立ち上がる時に往生している。そして膝は左が特に痛む。会談の上り下りがちょっときつい。いずれ整形外科で診察してもらうつもりではあるが、今日内科へ出かけた序でに、外科も診療している医師でもあるので相談してみた。お互いに医師同士として知り合いでもあるので、整形外科でお話ししたらよいでしょうと言われた。来週には整形外科で診てもらうので、じっくりお話ししようと思っている。

 さて、今年1月8日以来、近畿地方3府県と同時に首都圏1都3県に発せられていた新型コロナウィルスに対する緊急事態宣言が、来る21日に解除されることが決定したと菅首相が記者会見で発表した。解除は2か月半ぶりのことである。菅首相は、国民の協力をいただき飲食店の時間短縮をはじめ、政府と各都道府県が一丸となって対策を進め、全国の新規感染者数は大きく減少し、医療提供体制の負担も軽減させることができたと述べた。実態は本当にそうだろうか。解除先にありきで、理由を後からこじつけているようにも思える。

 すでに近畿3府県は解除され、首都圏だけが取り残された形になっているが、首都圏は首相が言うように決して新規感染者数が減少しているわけではない。況してや、大きく減少したなどということはまったくない。なぜ首相はデタラメを言わなければならないのだろうか。こんなことは直近の数字を見れば分ることである。実際、東京都では今日までの7日間平均が297.1人で前の週の108.8%である。結局経済界からの強い声、圧力に押されて已む無く緊急事態宣言の解除となったということだろう。

 西村経済再生担当大臣は、足元の微増傾向にある感染状況を踏まえ、感染再拡大を防止するため、都道府県と緊密に連携しながらモニタリング検査や、変異株のPCR検査、高齢者施設への集中的検査などの取り組みを徹底していくと語ったが、大丈夫だろうか。足元の感染は微増と言っていて、首相の発言とは反対ではないか。すでにリバウンドの姿が見え隠れしていて、うっかりしているとコロナ第4波が襲来する気配がある。果たして期待通りコロナは収束するだろうか。政府内の意思統一が先ではないだろうか。

 ところで、「死海文書」という言葉を聞いたことがある。およそ2000年前に書かれた世界最古の旧約聖書の写本とされるものである。その複数の断片が60年ぶりに新たに見つかったという。知らなかったが、死海の周辺にはたくさんの洞窟があるらしい。洞窟では今でも発掘調査が進められているが、死海と言えば、塩分の濃い湖ということが注目されてそれだけに焦点が当てられ、文化財的な遺産にはあまり目が向かなかった。2012年に実際に死海に入り自然に自分の身体が浮かんだことが一層俗物的興味となった。この地域には当時イスラム教はまだなかったが、ユダヤ教、キリスト教には当時の価値ある資料がまだまだ埋もれているということを再認識させられた今日のホットニュースである。

2021年3月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5057.2021年3月17日(水) 対中政策を意識した日米同盟の結束

 昨日日米の外務・防衛担当閣僚同士の(2プラス2)会合が都内で行われた。日本は茂木外相、岸防衛相、アメリカはブリンケン国務長官とオースティン国防長官が出席した。目的はバイデン政権発足後、かねてより中国の海上進出と人権問題を憂慮していたアメリカが、同盟国日本とアジア太平洋地域における対中政策を話し合った。従来のトランプ政権が対中警戒を唱えながらも同地域への関与に積極的でなかったが、バイデン大統領は早々に手を打った。特に、日米安保条約第5条で尖閣諸島が日本の領域に含まれることを認識していながら、これまで積極的なコミットメントを述べなかったアメリカが日本防衛のために強調したことが目新しい。中国海警法の施行により、中国が自国領海内の警備に圧力をかけてきたことも踏まえ、台湾海峡の安全、防衛にも配慮することも確認した。更に、香港及び新疆ウィグル自治区の人権にも深刻な懸念を表明した。

 これまであからさまに中国を名指しで非難することはしなかったが、今回の会合では、軍事的、経済的に台頭する中国を強くけん制する共同声明を発表した。これに対して中国外務省は即座に反応し、「国家間の団結や地域の平和と安定に資するべきで、第三者の利益を損なうものであってはならない」とコメントした。

 実はこれに先立ち、去る12日に日米豪印のクアッド(4)と称する首脳会談がオンラインで行われている。極東のみならず、インド太平洋地域における安全保障をアメリカも加えて話し合われた。あくまで中国を標的にしたものである。いかに中国の昨今の進出が強力であるかが想像できる。実際中国は急速に軍事力を増強し、今では中国は、アメリカをして21世紀の安全保障にとって最大の長期的な戦略的脅威だと言わしめている。それが、ここへ来てアメリカに同盟国関係を緊密にしようとの考えが強くなった理由である。今日2人の閣僚は韓国へ飛び、韓国の外相と国防長官と会談した。明日18日は、アンカレッジへ飛び、中国の王毅外相と会談する予定である。アメリカ外交も急速に慌ただしくなってきた。

 さて、今日懐かしいテレビ・ドキュメント番組を観た。NHK・BS―世界のドキュメンタリー「カラーでよみがえるアメリカ」と題して1960年代のアメリカの政治的、社会的事件をダイジェストしたもので、ちょうど学生時代から社会人になって間もない当時でもあり、世界的事象に関心が強かったので、よく記憶しているし、後年訪れた場所も多い。

 この時代は、米ソ冷戦時代下にアメリカでは公民権法成立前後で人種差別が社会的に大きな話題となって社会は揺れていた。ケネディ大統領の当選から始まった公民権法への動きだったが、キューバ危機、ケネディ暗殺、キング牧師殺害など衝撃的事件が連続して起きた時代だった。私はダラスでケネディ大統領を狙撃した場所、その後小博物館となった教科書会社倉庫を訪れたことがある。そしてベトナム戦争である。これらの光景が画面に映し出されたが、語弊があるかもしれないが懐かしく感じた。こういう歴史的にも重要なドキュメンタリーは、時々放映してくれるとありがたい。

2021年3月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5056.2021年3月16日(火) 大企業がエゴで中小企業化するとは?

 新型コロナウィルスの影響を受け、どの企業も四苦八苦している中で「こんな手もありか?」と首を傾げさせたエゴ的奥の手があった。大企業の中小企業化である。具体的には資本金を大企業・中小企業の境界点であるでこの問題が1億円以下に減資することである。これを先月経営面で苦境に立っていた毎日新聞社と旅行大手のJTBがやってのけたのである。それぞれの減資が公表された時、一体どういうことかと気になってはいた。

 そんな折も折、「週刊現代」3月20日・27日号が発売された。同誌に「JTBと毎日新聞『減資』という名の『税逃れ』を考える」とのテーマでこの問題が取り上げられた。「ルールの穴を突けば、大企業は『中小企業』の看板を掲げるだけで、税法上の優遇を受けられる」とある。どういうことかと言うと、法人事業税のひとつで人件費などを基準に算出される「外形標準課税」が中小企業には課せられない。この恩恵により中小企業になるJTBは、今期約12億円の税金を支払わなくて済むことになる。23億円から1億円に減資された資本金は、資本剰余金に振り替えられ、経営が悪化した際の欠損補填などに充てられる。体の好い準備金のようなものである。しかし、一種の禁じ手と言えないこともない。同じように毎日新聞社が41憶5千万円の資本金を1億円に減資して立派な中小企業に衣替えした。竹橋にあんな大きな自社ビルを持ちながらである。しかし、毎日の場合は、このコロナのせいばかりではなく、今や恒常的な赤字企業に落ちぶれていた。2年前消費税導入の際には、社会の公器を主張して軽減税率の対象となった。公器を自称して優遇措置を得ていながら、自社の経営が苦しいとなるといとも安易に減資を行い節税する姿勢には、誰しも違和感を覚える。

 ところが、JTB、毎日ともにあまりいじける気持ちも悪びれる気持ちもないようだ。田川博己・JTB前会長は生き残るためには何だってやると勇ましい。朝比奈豊・毎日新聞前会長は、減資は大した問題ではないと言い切っている。ある経済ジャーナリストは、「大企業が中小企業化し、あからさまに節税するのは『公』に対する責任を放棄する行為と見做される」と警告している。仮に今年度赤字に陥ったJR、及び大手鉄道会社がすべて1億円に減資したら、入るべき国家歳入が消えてしまい日本の財政にとってどれほどマイナスかと考えると、これで良いのかと言いたくなる。手の届くところに美味しいものがあるからと、誰も彼もが取って食べてしまっては、お金もモラルもなくなり、お金亡者だけが蔓延る社会になってしまうのではないだろうか。せめて大企業の経営者は、社会への責任というものを自覚して、もう少し毅然と本業に打ち込む努力を忘れてはならないのではないだろうか。

2021年3月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5055.2021年3月15日(月) ミヤンマー国内で戒厳令発令

 ミヤンマー国内におけるクーデター反対集会に対する軍の鎮圧行為は、ついに国内に戒厳令を発令させる事態となった。これによって軍は国民を外出させないよう抑え込もうとしている。まだミヤンマー全土にではなく、最大都市のヤンゴンに続き、今日第2の都市マンダレーの一部に出されたものであるが、軍はこれによりデモ隊を沈静化させようとの狙いである。これまでは比較的犠牲者が少なかったが、昨日はそれが一気に増え1日だけで38人もの死者が出た。

 戒厳令と言えば、何といっても昭和11年の2.26事件を想い出す人が多いと思うが、平和な時代に生活する現代日本人には、実感としてあまりピンと来ないだろう。だが、どういうわけか私はこの戒厳令というものに妙な因縁がある。これまでに3度も戒厳令のトバッチリを食ったことがあるのだ。

 1967年6月に勃発した6日間戦争によってアラブの国々には戒厳令が布かれたが、その半年後に私はヨルダンを訪れ、アンマン市内を散策中にヨルダン軍兵士に突然身柄を拘束されてしまった。解放されるまでは気が気ではなかった。その後訪れたエジプトでもカイロからスエズ運河へ向かう列車内で、スエズ市滞在許可証不所持との理由で車掌に詰問され、スエズ駅到着と同時に警官に身柄を引き渡され仮収容所へ収容されてしまったことである。これはこれで今振り返ってみると懐かしい想い出ともなったが、当時はその急場を逃れるまでは必死だった。

 3度目はタイでマレーシア国内の戒厳令のトバッチリを受けてしまったのである。1969年5月ハネムーンでタイからマレーシアのペナン島へ向かう予定だった。ところが、バンコック空港カウンターで、マレーシア国内で中国人とマレー人との民族衝突が激化して国内が混乱し、前日戒厳令が発令されマレーシアの空港はすべて閉鎖されたために予定のフライトはキャンセルされたと係官に説明された。已むなく行き先を北部のチェンマイへ変更して当初考えていたコースとは大分様変わりしてしまったことである。そのためハネムーンで予定していたクアラルンプールとシンガポールへは行き損なってしまった。

 とにかく戒厳令なんて普通ではあまりイメージが湧いてくるようなことではない。このミヤンマーの戒厳令が国軍にとって国民及びデモ隊を鎮圧するには好都合となれば、全国各地で少しでも反国軍的動きが見られれば、国軍は彼らを抑え込む手段とするに違いない。国連がしきりに非難の声明をアナウンスしているが、中国とロシアを頼りにしている軍部にとってはさほど効いているようには見えない。やはり世界が一斉に手を取り合って同じ行動をしなければ、無法な軍部は手を退くことはないだろう。このところどうもすっきりした気持ちになれない。

 さて、テレビ局というのは、どうしてこうも情報収集と確認が甘く、手抜かりがあるのだろうか。昨日の本ブログに取り上げたように、東京の桜の開花について今日あるチャンネルでは昨日開花があったと言っていたが、ほぼ同時間帯の他のチャンネルでは、靖国神社でレポーターが視聴者に一斉に桜開花をアピールするジェスチャーをやっていたことなど、誰でも知っている事実をまだ掴んでいないかのようなシーンを放映していた。少々呆れた次第だ。

2021年3月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5054.2021年3月14日(日) 呆れる長崎幸太郎・山梨県知事の発言

 去る10日の記者会見で山梨県の長崎幸太郎知事が話したコメントには唖然とした。今新型コロナウィルス緊急事態宣言下の首都圏を中心に、各自治体が新規感染者を抑え込もうと必死に努力している最中に、最も自粛すべき歓送迎会や謝恩会、花見を遠慮なくやって下さいと言ってのけたのである。山梨県の隣、東京都ではこの1週間は前の週に比べて感染者が増え、「笛吹けど踊らず」の結果に小池知事も苦悩している。偶々今朝家のポストに新聞とともに東京都広報特別号が入っていた。「心をひとつに、トコロン!感染防止」と訴えるB3サイズの広報紙だった。これには、小池都知事が「感染状況の下げ止まりが続いています。ここで気を緩めると、再びの感染拡大、リバウンドが懸念されます。・・・今、総力を結集し、トコトン取り組んでいきましょう」と感染防止対策の更なる徹底を求めている。都知事は、自治体の努力だけでは完全に抑え込むことは難しいと見ているようだが、それでもなお都民にステイ・ホームをアピールしている。ところが、山梨県知事は、そんなことにはお構いなく、自身の発言に加藤官房長官が慎重な対応を求めたことに対して、山梨県はこの1週間ひとりも新規感染者が出なかった結果から、「感染対策に努力している山梨と感染が拡大している東京などを一緒にしないで欲しい」と不遜な反論をした。

 この山梨県知事の唯我独尊的な発言を考えてみると、もし仮に逆の立場だったらどういう対応をするだろうかと首を傾げた。自分たちの言い分だけを口にする知事には、県民も心から信頼することが出来ないのではないかと思う。また、開成高、東大法、大蔵省、衆議院議員3期当選と出世街道を順調に歩いて来たため、現場感覚に疎くて厳しい第一線現場の空気や苦労を知らず、人の気持ちが分からない人ではないかと思う。一方で、125万円の知事給料を返上して1円をいただくようなハッタリ的で周囲をびっくりさせるような大芝居までやっている。

 元エリート官僚が、自治体に天下りしてトップの座に座るというケースが地方の自治体ではしばしば見られるが、自らの出世ばかり念頭にあるような人では、いずれ地元民から嫌われるようになるのではないかと思わせる長崎知事のコメントである。

 さて、相変わらず気がかりなミヤンマー情勢であるが、軍部クーデターによって国民民主連盟(NLD)が政権を追われたミヤンマーでは、国家顧問アウンサンスーチー氏ら幹部たちが揃って身柄を拘束され行動が抑え込まれている。スーチー氏には軍は汚職容疑などを負わせて拘束を引き延ばそうとしている。そこへ若干政治的に明るい動きが見えてきた。NLDの一部国会議員が、連邦議会代表委員会(CRPH)なる組織を立ち上げ、スーチー氏を国家顧問に再任し、「臨時政府」のような形を作りつつあるのだ。これが臨時政府として機能し、国民の支持を獲得しつつあるようなら大いに結構だし期待が持てると思う。これに対して今後軍がどれほど弾圧を強めるようになるだろうか、気がかりではある。

 最後に、今日東京管区気象台は、靖国神社の桜が綻びたことを確認し東京の桜開花を発表した。去年に続き史上最も早い開花となった。ところが、テレビ朝日夜9時の「サンステ(サンデーステーション)」が番組の終わりに、「東京の開花は来週になる」ようなことを話したが、どこまで信じて良いのだろうか。しっかり真実を報道して欲しいものである。

2021年3月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5053.2021年3月13日(土) 北京冬季五輪は大丈夫か?

 昨晩遅くから天候が崩れ、今日は雨模様だと予報が出ていたが、その通り今朝から肌寒く小雨が降っていた。ところが、午後になって降雨が一転激しくなり雷雨がやって来た。久しぶりに雷の音を聞いたような気がする。春の嵐となり関東南部では大雨警報が出た。夕方には小雨になったが、肌寒い1日となった。

 今日は近くの山内クリニックへ出かけ、糖尿病の2月後の状態を診てもらった。このところ安定していたヘモグロビン数値HbA1cが、6.6で先月の6.5から僅かながら上った。昨年12月に6.3を記録してから、1月6.4、2月6.5と上がり続けている。絶対的に悪化しているわけではないが、落ち着いたと思っていただけに、例え僅かとは言え数値が上るのは、ちょっとショックである。ここが正念場であるかもしれない。

 さて、このところ新型コロナウィルスの新規感染者数がぶりかえしてきたようで、東京では先週に比べてやや増えている。この調子だと21日に解除される予定の緊急事態宣言も引き続き延長されるかもしれない。東京オリンピックの聖火リレーも25日にスタートするが、その前に外国人観客の入場を認めるかどうかを決定する予定である。大分状況は厳しくなってきた。日本政府、IOCともに現時点ではオリンピックを中止する気持ちはないようであるが、このままコロナ感染者が増え続けるとしたらそうも言ってはいられないかも知れない。

 ところで2022年の冬季オリンピックは北京で開催予定であるが、中国では習近平国家主席が絶対開催すると広言しPRに努めている。実は、北京大会はコロナも懸念されているが、もうひとつ大きな問題を抱えている。それは新疆ウィグル地区のウィグル族に対する中国の人権抑圧がエスカレートして、国連人権差別撤廃委員会が百万人のウィグル人を再教育と称して施設で拘束していると言及している。学校教育でもウィグル語ではなく、中国語教育を強制しているばかりか、ウィグル族女性へ性的虐待など、非民主的差別は留まるところを知らない。そればかりか、ウィグル民族を民族として迫害し、消滅させるジェノサイド(集団殺戮)が進行しているとの指摘が相次いで報告されている。こういう国で全世界から一流選手が集う国際スポーツ大会を行うことが相応しいのか、疑問が呈されている。加えて昨今香港から「愛国者」以外を一方的に締め出す、中国政府の香港統治方式が批判されている。中国としては、2008年北京夏季大会の折にもその直前にチベット騒乱事件が発生した悪夢がある。中国としては冬季大会を問題なく開催して世界へアピールしたいとの思いがある。それが、習近平国家主席をして積極的に北京冬季大会PRへ駆り立てさせている。その証拠に習主席は、今年最初の視察先にオリンピックとパラリンピックの会場を選んだくらいである。

 しかし、先日の全人代で発表された約束違反の「1国2制度」によって香港市民から「自由」と「民主化」を奪い取る「香港国家安全維持法」が、国際社会から猛烈に非難されているだけに、今後冬季大会がどういう展開になるのか予断を許さない状態である。

2021年3月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5052.2021年3月12日(金) 朝日新聞読者欄に興味を惹かれる。

 このところ暖かい日が続いている。今日東京都内の気温は17℃で4月中旬並みの暖かさだった。やや早いが、昨日広島で全国のトップを切って桜の開花宣言がなされた。今日は福岡でも開花宣言があった。恐らく来週には靖国神社の桜も花開くことだろう。

 今朝の朝日新聞の読者投稿欄「声」を何気なく読んでいて2つの投稿に興味を惹かれた。ひとつは、86歳の男性の「開戦の年、満開の桜の下で入学」というものである。昭和16年に母親に連れられ国民学校へ入学した。その時校門傍の桜が満開だったことをよく覚えているという。戦争ごっこをやって遊び、軍歌も随分歌ったようだ。今の新入生には、平和の歌を口ずさんで校門をくぐって欲しいと願っておられる。私が入学したのは、その4年後で終戦の年、昭和20年だった。両親は勤務と家事から手が離せず、知り合いのおじさんに学校へ連れて行ってもらった。桜については記憶がないが、校門の正面に大きな二宮尊徳像が建立されており、おじさんに像に向かって礼をするよう言われたことを覚えている。入学してから軍歌も歌ったが、間もなく終戦になって戦後の流行歌をお隣のお兄さんのギターに合わせて歌ったことが思い出される。よく覚えているのは、♪鐘の鳴る丘♪、♪青い山脈♪、♪湯の町エレジー♪、♪憧れのハワイ航路♪などだった。今こういう歌はテレビでもあまり歌われなくなったが、時折「懐かしのメロディー」風の歌番組が放映されるとつい観てしまう。

 もうひとつの「声」は、福島県の68歳の会社役員で、「ミヤンマー 国民納得の収拾策を」とある。これは、昨年11月に行われた総選挙でアウンサンスーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)が圧勝したが、軍は不正があったとしてクーデターを敢行したことに疑問を呈したものだ。不正が事実というならすぐに再選挙を行い、不正排除のための徹底監視を行う必要性について述べている。この方がクーデターで大量の犠牲者を出したというコメントは正しくない。確かに犠牲者は出たが、他国の似たようなクーデターや騒動に比べれば、犠牲者の数は遥かに少ない。これはミヤンマー人の国民性の故であると思う。もうひとつ興味を抱いたのは、イラワジ川の渡し場でたたずんでいたところ、売り物のブドウを1房くれた見ず知らずの女性のことである。それは旅人への無償の施しであると書いておられる。この行為こそが実にミヤンマー人らしい。今ミヤンマーについて拙稿を2つ書いているが、この国の国民性、民族性は近隣諸国のそれとは随分異なる。その辺りについていくつも例を挙げながら分かってもらえるようペンを走らせている。とにかく旧ビルマは最も好きな国であるが、外国に誤解されることと、経済成長が近隣の国々より遅れていることが残念である。

2021年3月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5051.2021年3月11日(木) 東日本大震災発生10周年

 今日は東日本大震災10周年目に当たる。各被災地では追悼式が行われた。東京では国立劇場において日本政府主催「東日本大震災十周年追悼式」が、天皇・皇后両陛下ご出席の下に行われた。昨年は新型コロナウィルス感染拡大の影響で中止となり、天皇がこの追悼式に出席されたのは初めてである。政府からも菅首相の他に衆参両院議長が出席され、それぞれ追悼の辞を述べた。

 10年前の地震が起きた午后2時46分には書斎でパソコンを叩いていた。突然揺れてしばらく止まない。電線が大きく揺れていた。これは大きな地震ではないかと思った。それがかくも被害をもたらすような大地震になるとは思いも寄らなかった。そしてあれから10年目の今日も同じようにパソコンに取り付いていた。10年間生活が変わっていないと言うことであろうか。

 これまでに確認された死者と行方不明者は、合せて18,425人で、関連死を合わせると実に22,200人に上る。インフラ施設はかなり復旧したようだが、被災者の気持ちとしてはまだ復興したと実感している人は被災者の半分にも満たないという。家族を喪ったりして、気分的にも気持ちを取り戻すことが出来ないからではないかと思う。避難者はなお4万人を超えるという。三陸海岸には造成されても人影のまばらな街があるといい、福島県には7千人もいた町民が1人も帰れない町がある。放射能によって故郷を追われてしまったのだ。

 今日は朝から晩まで新聞、テレビは震災報道に溢れている。朝刊丸々一面を使ったYAHOOの「防災大国から防災大国へ」というカラー広告まであった。

 これからも毎年この日を迎える度に、恐ろしかった大震災を想い出すことだろう。

 さて、イギリスのハリー王子とメーガン妃夫妻が、イギリス王室から出自を理由に差別的な目で見られているようなことを、アメリカのテレビ記者会見で話したことをきっかけにイギリスとアメリカで大きな関心を呼んでいる。メーガン妃の母親がアフリカ出身ということと、メーガン妃に離婚歴があったことから当初から2人の結婚には必ずしも誰もが祝福と言うわけではなかった。結婚後2人はアメリカへ渡り、アメリカで生活を送ることになった。王子はよほど結婚後王室の対応に理不尽さを感じたのか、イギリス王室離脱まで言い出した。偶々この度の騒ぎは、メーガン妃が妊娠中に子どもの肌の色がどれだけ濃いのかとの懸念がイギリス王室内で話されたとテレビで喋ったことがキッカケとなった。ハリー王子夫妻に対する同情の声はイギリスでは低く、出身国のアメリカでは高い。

 ただ、はっきりしているのはイギリスもアメリカも水面下では人種差別感が根強いということである。ハリー王子がメーガン妃と結婚した時、すでに今日の騒ぎは予想されていたと思う。両国では男女差別をしきりに問題視するが、それ以前にアングロサクソンは、人を人とも思わない人種差別主義を絶対的に止めるべきである。さもないと同じようなトラブルは今後も間違いなく発生する。

2021年3月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com