6110.2024年5月14日(火) 92年前の明日起きた5.15事件を忘れない。

 1878(明治11)年の今日、内務卿大久保利通が明治天皇に面会するため参上の途上で、待ち伏せしていた6人の男たちに馬車から引きずり降ろされ暗殺された。大久保は、幼いころからの盟友だった西郷隆盛を西南戦争で死に追いやったことから、不平士族の恨みを買っていた。6人の男は、旧石川県人で、加賀藩石川は規模が大きく政府は石川の勢力を削ぐ目的で、旧越前国を福井県に、旧越中国を富山県に分割したといわれている。そのかつては巨大だった石川県が、不幸にも今年正月早々能登半島地震で甚大な被害を被ったのは、何か不思議な縁を感じる。

 今世界中から注視、非難されているイスラエルが独立宣言を行い、イギリスの委任統治から新ユダヤ人国家として建設されたのは、1948年の今日5月14日である。そのような国家にとって大切な日に、ガザ地区で無抵抗なパレスチナ住民を引き続き攻撃している。これでは1国家として存在する意味がないではないだろうか。

 また、南米のパラグアイが宗主国スペインの手を離れて独立したのも、1811年の今日である。

 そして1932(昭和7)年の明日は、戦前の昭和の軍国主義が進行する中で、農村の貧困、政治の腐敗に怒った海軍青年将校らが右翼と手を組み、首相官邸を襲い犬養毅首相を惨殺した5.15事件が勃発した。以後政党内閣の時代が終わり政治は軍部によって奪われ、日本は軍国主義の道をひた走りに上り詰めて行った。

 ここで敢えて明日の5.15事件について取り上げたのは、近年この事件がメディアによって伝えられなくなり、触れることがなくなったからである。これは、同じように4年後陸軍青年将校が起こした2.26事件に比べても話題に上がることは少なくなった。2.26事件も中国への侵略の一歩となったクーデターであるが、日本の民主主義を躓かせた事件だった。軍部の力が強まり日本は軍国主義へ傾斜して、挙句に太平洋戦争へ飛び込むことになってしまった。これら青年将校らのひたむきな気持ちが思想的に問題あるにせよ、当時の政府が民主義的施策を講じておれば、軍国主義へこれほど傾くことはなかったと思える。

 現在中高生の日本史の教科書でどれほどこれらのクーデターが紹介されているかは分からないが、もし教科書で習うことがなければ、この事件は日本人の歴史から消えてしまうだろう。そしてそれは、敗戦を反省することなく過去の歴史を忘れるということであり、再び同じ道を歩む可能性がある。その意味では、メディアがこの事件を取り上げることなくやり過ごしているのは、これらの事件を反省することなく見逃しているということでもあり、ジャーナリズムとしては無責任であり、極めて危険なことである。

 太平洋戦争へ進んだ道筋には、これら2つの事件が大きなきっかけになった。それだけにこの92年も前の明日起きた5.15事件を知り、おさらいすることが必要である。それにしても、メディアというのはどうしてこのニュースを復習する意味でも、テレビや新聞で国民に知らせようとしないのだろうか。斬新なニュースバリューがないと考えるなら、それは現代のあまりにも恵まれた環境と境遇に浸り過ぎたが故に、臨場感的感覚が呆けてしまったとしか思えない。

 メディアは、世界各地で戦争のような残虐で衝撃的な事件ばかり追いかけて、過去における身近に起きた大切な歴史的痕跡と視点を見失っているように思える。もう少し身近の重大な出来事を反省しつつ掘り下げて考えてみることが必要ではないかと思う。

2024年5月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6109.2024年5月13日(月) 日本でもオーロラが・・・。宇宙に異変か?

 ここ数日日本国内ばかりでなく、欧米や、オーストラリア、ロシアでオーロラが見られたとメディアで大きく報道されている。太陽が一度に何か所かで爆発していくつかのフレア(炎)が生まれたことに原因があるようだ。地球上にも電波障害があったらしい。世界中で北極圏でしか見られなかった幻想的なオーロラが、世界各地で見られたということから世界的に大きな話題となった。これがオーロラのようなロマンチックな現象だけならともかく、今後電波障害の他にも地球上で自然現象による災害が発生することが懸念される。実際に今年に入ってから世界各地で自然災害が発生している。元旦の能登半島地震をはじめ、この数日、アフガニスタンの地震や洪水の他に、ブラジルでも南部リオグランデドスル州の州都ポルトアレグレ近くの湖が氾濫し、ブラジル史上最悪と言われる120人以上が亡くなる水害が起きた。二酸化炭素排出による地球温暖化現象以外にも地球を破滅させる要因が明かされて来た。そんな時に好き好んで人殺し戦争をやる愚かな政治家どもの頭はどうかしている。

 日本の政治家も私利私欲が絡んだ無責任な言動を冒していながら、彼らが解決しようとしている裏金問題でさえ未だに解決のメドが立たない。自らの頭の蠅を追えない政治家の質の低下には、世襲政治家が多いこともひとつの大きな原因だと考えている。ところが、政界では世襲政治家を減らすどころか、安易に増やそうとしているからつける薬が見つからない。

 裏金を一番多く手にして詳細を明かさず、税金もびた一文収めようとしない「裏金の権化」、二階俊博・元自民党幹事長が次期総選挙には立たず、れっきとした世襲の3男を立候補させるようだ。そして同じく衆院徳島1区には、三木武夫元首相の孫が立候補する予定である。ところが、世襲議員と言えば、これまで自民党員に限られていたが、このお孫さんを立憲民主党が公認候補として擁立するという。

 4月に行われた衆院補選島根1区で当選した亀井亜紀子議員は、父親が自民党員で元国土庁長官を務めた。長崎3区で当選した山田勝彦も父親が元農水大臣だった。ともにいわゆる二世議員である。いずれも父親は、自民党員だったが、この2人は立憲民主党員である。自民党の世襲を批判していた立憲民主党が、ここへ来て恥も外聞もなく自ら世襲議員を「造成」するとは、呆れて物も言えない。政治の世界では、なりふり構わず行動し、物事の区別や、善悪の区別がつかなくなっているのではないだろうか。こうなるといよいよ政治は真っ暗闇で期待は益々持てなくなる。情けない限りである。

 さて、でたらめな政治家集団とは別の話題だが、こんな記事が目についた。月刊「選択」2023年12月号の「情報カプセル」欄に、外務省が呼びかける国内シンクタンクの支援プロジェクトの補助金公募で、今年度は東大先端科学技術研究センターのウクライナ問題関連プロジェクトが、3年分7億5千万円をすべて受け取ることに決まり、他大学に大きな衝撃を与えたという。その記事が、当のプロジェクトを主導した池内恵・東大先端科学技術研究センター教授の心胆を寒からしめたのか、同教授が選択出版社を名誉棄損で唐突に訴えたという。しかも、同社が首を傾げているのは、事前に教授から裁判について一切の通知がなく、裁判所に「住所秘匿決定」を申し出て訴状に教授の住所記載もなく、住所不明にしている点である。

 池内家と言えば、教授の父親は、ドイツ文学で知られた池内紀、叔父は天文学者の池内了でその筋では学者一家として広く知られている。補助金を受給するのは、教授個人ではなく研究センターであるのに、教授自身あまりの怒りで興奮したのだろうか、教授が個人的に訴えたという。政治家とは別の意味で学者も世間知らずだということを晒したようなものである。学者も世間知らずの人が多いが、その意味では学者も判断力は政治家並みになったとも言える。もちろん「選択」は受けて立つと言う。どういうことになるだろうか。興味深い。その結果を知りたいものである。

2024年5月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6108.2024年5月12日(日) 休戦を避けようとする狡猾なイスラエル

 パレスチナ・ガザ地区へのイスラエル軍の攻撃は容赦なく、停戦交渉お構いなしに続けられている。漸く停戦交渉がまとまりそうな空気の中で、ガザ地区ラファのパレスチナ人たちは、「神に感謝する」などと喜びを口にしていたが、そうは問屋が卸さなかった。イスラエル軍は情け容赦なく攻撃を続け、多くの死傷者を出した。どうして和平交渉中にこれほど露骨で無慈悲な戦闘を行うのか、イスラエル軍の攻撃には世界中から非難が浴びせられている。流石に最大の支援国アメリカも武器の供与には二の足を踏んでいる。

 10日国連は緊急特別会合を開き、パレスチナの国連加盟を支持する決議案の採択を行い、日本やフランスなど143か国の賛成多数で採択した。イギリスなど25か国は棄権し、イスラエルやアメリカなど9か国が反対した。本提案が決議されたことに対して、イスラエルの国連大使は強く異議を唱え、国連会合の場で国連憲章コピーを小型シュレッダーで破り、「恥を知れ!」という捨て台詞を吐いた。

 実は、先月も同じ内容の採択を行い、同じように承認の結果に終わったが、常任理事国アメリカが拒否権を行使して採決は否決された。国連への正式な加盟を決定する権限は、安全保障理事会にだけ与えられている。従って、10日に賛成されたパレスチナ国連加盟が承認されるかどうかは、安保理5大常任理事会において5か国すべてが、ただの1国も否決しなければ承認される。ただ、これまでの経緯を見てみれば、本件に関してはアメリカが拒否権を行使するのは、充分予想できる。

 但し、アメリカはパレスチナが国連を通じてではなく、当事者間の直接交渉によって国家承認を追求するべきであるとの見解を示している。こんな話がまとまるわけはない。流石のアメリカもいつまでもイスラエルの支援国という加盟賛成国の冷たい目の負担に耐え切れなくて、逃げていたいというのが本音のようだ。

 さて、パレスチナ地区における人災に比べて、7日にイランと国境を接するアフガニスタン西部を襲った激しい地震は防ぎようがなかったようだ。2021年8月にアメリカ軍が撤収して以来イスラム主義組織タリバン政権が権力を掌握しているこの国では、全く事後の支援態勢などの対応が追い付いていないようだ。すでに2千人以上が死亡し、負傷者は9千人余りに達している。アラブ系住民が住むこの地方特有のレンガ造りの家屋には支柱はなく、多くの家屋が倒壊した。損壊した住宅は1,300棟以上に上るという。

 更に3日後の10日、アフガニスタン北部では大雨による洪水が発生し、130人以上が死亡した。貧しいタリバン政権が被災住民を手厚く支援するのは難しいのではないかと心配されている。

 前者は、意図的な殺人行為であるが、後者は自然災害による災難である。後者を防止することは、現状では難しい。だが、前者の戦争ごっこは支配者の考えひとつで、止めることは出来る。それをしようとしないのは、イスラエル政府の「ハマス憎し」の頑固一徹さと、アメリカ国内でユダヤ人の財政的支援を期待するアメリカ国会議員の支えがあるからである。

 ところで、昨日ブログに取り上げた大相撲は、今日夏場所初日を迎えたが、早々に珍しいことがあった。大関戦4番勝負は、すべて大関が負けた挙句に、結びの一番で横綱照ノ富士も敗れるという大番狂わせの幕開けとなった。さぁ、今場所は吉と出るか、凶と出るか?

2024年5月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6107.2024年5月11日(土) 地方自治体の不祥事と大相撲界の不安

 大分次元の低い話で少々憚られるが、このところ自治体首長らによるセクハラ・パワハラがメディアで伝えられ、うんざりさせられる。地方の首長はこんなことしか話題になることがないのかと呆れかえるばかりだ。岐阜県美濃加茂市議会の副議長が、姉妹都市オーストラリア・ダボ市の市長を迎えた歓迎式典パーティ後に、カラオケで市長の娘に対して、下半身にマイクを近づけたとする国辱的で不適切な行動について、美濃加茂市長がダボ市長へ宛てて謝罪のメールを送信し、市長から了解してもらったと報道があった。当人はあれこれジェスチャーを交えてそのような気持ちは一切ないと言い訳をしていたが、我々外部の人間にとっても日本人の破廉恥な行動を曝け出されたような恥ずかしい気持ちになる。

 他にも行為自体は別物だが、先日退任した川勝平太・前静岡県知事のように、退職金は辞退するときっぱり言っていながら、ちゃっかり2千9百万円の退職金を受け取っていたことが分かった。きれいごとを言ったつもりであろうか、長年知事という要職を務めて退職金を受け取る権利はあるので、受け取ること自体をとやかく言うつもりはない。しかし、それなら辞任会見の場で、退職金辞退などと心にもないようなきれいごとを言わなければ好い。とにかくお役人というのは、言った言葉の裏にはウソが隠されているような不信感が拭えない。

 偶々であろうが、この東海地方の近隣自治体には、最近同じような事件が頻発している。これらを取り上げて、先日の朝日夕刊「素粒子」欄に皮肉を交えてスキャンダル連鎖がこんな風に書かれていた。

 「地図で見る。美濃加茂市から時計回りに岐南町、池田町。お隣愛知の東郷町。軒並みセクハラ、パワハラで知名度を上げ。◇ 呆れる代わりに他山の石に。男性中心の組織。人事の硬直化。異論言えぬ空気。『裸の王様』は、どこにも生まれうる。◇ ~」。

 こんなことばかりやっているようでは、地方都市も行き詰まることだろう。翻って東京都だって必ずしも小池知事に全幅の信頼を置いているわけではない。小池知事は、女性知事であるので、セクハラ、パワハラのような破廉恥な行動を冒す可能性は薄いが、学歴詐称をしたり、お金をどこへ使ってしまうのか分からない案件が目立つことと、都民や多くの人びとから反対される事象に説明がなく強引に押し通してしまうところが強引だと思っている。

 そこで、気分転換に別に他愛ない話題をひとつ。明日から大相撲夏場所が始まるが、このところ相撲界周辺からトラブルがしばしば聞こえてくる。30年以上も前の若貴ブームはどこへやら、その後の八百長問題発覚により、部屋、親方、力士が処分を受けたり、最近も弟弟子に暴力を働いていたとして兄弟子が破門されたり、その行為を知りながら黙認していたとして親方が協会内の地位を格下げされたり、不祥事が相次いだ。そこへこれはトラブルではないが、先場所新入幕で110年ぶりに初優勝を飾った尊富士関が、優勝直後の夏場所をケガで休場する残念な事態となってしまった。ともかくあまり明るいニュースが聞かれない相撲界には、近年新弟子検査を受けて入門する若者の数が少なくなっている。

 相撲界にお相撲さんがいなくなっては、お仕舞である。そこで相撲協会もこれまで厳しかった入門の条件のひとつである「体格基準」を止めることにした。1992年には、新弟子が223人もいたが、昨年は53人まで減ってしまった。そのため相撲協会はハードルのひとつである体格検査を中止すると決めたものである。10年前までは体格は、身長173cm、体重75㎏以上が入門の最低条件だったが、近年は身長165cm以上にまで段階的に条件を緩和してきた。それも遂に取り払うことになった。これにより入門者が増え、相撲界がかつてのような繁栄を謳歌することが出来るだろうか。明日から別の意味で大相撲TV観戦を楽しみにしたいと思っている。

2024年5月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6106.2024年5月10日(金) 結婚55周年、エメラルド婚を迎えた。

 55年前の今日私たち夫婦は、ホテル・ニューオータニで結婚式を挙げた。あれからもう55年にもなる。本当に時の経つのは早いものである。5年前に迎えた結婚50周年は「金婚式」と呼ばれるが、結婚55周年は、俗に「エメラルド婚」と言われている。私たちはいわゆるお見合い結婚だった。お仲人さんの奥様が私の母親と女学校時代の親友だったご縁で家族同士が親しく、お仲人さんと私の父が飲み友達で、お仲人さんと妻の父親が同じ会社で役員同士の間柄だったこともあり、仲を取り持っていただいた。結婚式の翌朝羽田空港からバンコックへ旅行前に旅先の手配を一切しない武者修行のような新婚旅行に旅立った。現地タイからマレーシアのペナンへ飛ぶ当日朝に空港へ来てからマレーシア国内でマレー人と中国人の民族間の対立から暴動が起きマレーシア全土に戒厳令が布かれ、マレーシア国内の空港は全面閉鎖となったと知らされ目的地ペナンへ行けなくなった。急遽目的先をタイ国内のチェンマイへ変更して新婚早々穏やかならぬ新生活のスタートとなってしまった。幸い新婚旅行から帰ってからは生活は順調で、大きな波乱もなく2人の息子と、今では5人の孫に恵まれ、気ままに執筆活動をしながら幸せな余生を送っている。

 今日は、先日紹介してもらったフランス料理店で、妻と祝杯を挙げようと考えたが、2月に鑑賞予定だった若手4人組「歌声カルテット」のコンサートが、今日に延期されたので、会場「玉川せせらぎホール」へ出かけた。昭和の「懐メロ」と銘打ち、昭和の童謡から歌謡曲の名曲を聴かせてくれた。どうやら私も古臭い昭和人爺さんになったようで、昔よく聞いた歌謡曲が忘れられない。カルテットといっても、ピアニストとバイオリニストを含んだグループで、歌ったのは、芸大出のテノールとバリトンの2人だった。しかし、流石に芸大OBだけあって、その声量とテクニックには感動した。特に、伊藤久男の♪イヨマンテの夜♪の雄たけびのような出だしが素晴らしく感動した。とにかく今日は朝から快晴に恵まれ、気持ちよく結婚55周年を祝い楽しむことが出来た。

 さて、今日5月10日は、人種差別主義反対を唱えアパルトヘイトを排除した南アフリカの初代大統領ネルソン・マンデラ氏が初めて投票所で投票してから、ちょうど30年目の日だそうである。その年1994年にマンデラ大統領は、ノーベル平和賞を授与された。その南アフリカは私にとっても忘れられない国である。その2年前のGWに偶々ステンレス視察団のお供で南アフリカの鉱山を訪問した他に、世界3大滝のビクトリア瀑布などを観光した。マンデラ大統領は、差別撤廃の活動の過程で27年間も収監されたが、ひとりひとりの1票が世の中を大きく変えると信じて、いかに小さな選挙でも清き1票を投じるために投票所へ足を運んだと言われている。亡くなっても死後の世界から投票所へ行くと言っていたほど、1票の選挙投票権の大切さを訴えていた。そのマンデラ大統領も11年前にこの世を去ったが、日本から皇太子(現天皇)と福田康夫元首相が、追悼式参列のため南アフリカを訪問された。

 このマンデラ大統領が実践した民主主義の基本的な個人の権利である1票を投じる行動を、最近の各種選挙の投票率の低下傾向を思うにつけ、我々日本人も大統領の考えを謙虚に学ばなければいけないと思っている。

2024年5月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6105.2024年5月9日(木) 企業にとって好決算、ロシアには戦勝記念日

 日本経済の停滞が、円安の元凶とまで言われているが、昨日トヨタ自動車が同社の2023年度決算を発表した。過去最高の好決算で、売上高45兆円、営業利益は5兆3,529億円、純利益は4兆9,499億円となり、純利益はこれまでの最高だった2年前のソフトバンクグループ企業が出した4兆9,879億円に次ぐものだった。今では円安が企業経営の足を引っ張っているとマイナス・イメージで語られるが、トヨタはその円安を輸出を伸ばすことにより、経営に貢献した。流石に2匹目のドジョウは捕獲が難しいと見たのか、今年度は大分控え目に純利益を27.8%も下げた3兆5,700億円を見込んでいる。欧米市場で、電気自動車(EV)の販売に減速傾向が見られたので、ハイブリット車(HV)に重点を移した販売政策がヒットしたようだ。同じように輸出産業企業には、トヨタの成功例をヒントに輸出に目を向けて欲しいものである。

 企業各社の23年度決算が次々公表されているが、大手商社5社(三井物産、三菱商事、伊藤忠商事、丸紅、住友商事)の決算も出揃った。各社とも過去最高益に近い決算を保ったようだ。とりわけ三井物産が24年ぶりに首位となった点が注目される。コロナ禍で鬱積した気持ちをすっきりさせる点で、ややスケールは小さいとは言え観光業も回復の兆しを見せており、民間企業のこれからの復興を願って止まない。

 ついては、損保業界が企業向けの保険契約で価格調整をしていた疑いで、公正取引委員会が立ち入り調査を行って今一つパッとしない中で、損害保険大手4社が今年10月から揃って保険料を1割値上げするという。そう言えば最近住宅地のみならず山林火災なども頻発し、地域住民が避難するような事態がしばしば報道されている。最近山形県南陽市で起きた山火事なぞは、山中で消火作業が思いのままに進めることが出来ず、自衛隊や県の防災ヘリなど4機が空から消火活動を行ったが鎮火に至らず、4日間経過して一昨日漸く火を消し止めることが出来た。

 保険会社の言い分では、近年台風や豪雨などの被害が相次ぎ、保険金の支払いが増えている。ただ、火災保険の値上げは、19年以降これが4回目で、この5年間の負担は4割も増えている。これから生きていくのは、中々難しくなったと実感している。

 ところで、日本の外では今日はロシアの第2次世界大戦戦勝記念日だ。モスクワの「赤の広場」では小雪が降る中で記念式典が開かれた。9千人の兵士からなる軍事パレードに引き続き、一昨日通算5期目の任期をスタートさせたばかりのオーバーコート姿のプーチン大統領が演説を行った。演説の要旨は、地球規模の対立を避けるために「すべてのことをする」と述べ、ロシアを脅すことは許さないと強調し、一番警戒すべき核兵器の使用については、常に即応体制にあると語った。明らかにウクライナや欧米をけん制した発言である。ただ、軍事パレードに登場した兵器の数は、昨年より大分減り、ウクライナとの戦闘が続く中で、規模を減らさざるを得ない環境にあるようだ。どうも世界に争いと脅しを振りかざすロシアの恫喝的な言動には困ったものである。

2024年5月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6104.2024年5月8日(水) 世界中の嫌われ者、ネタニヤフとプーチン

 このところイスラエルとパレスチナの休戦交渉が、アラブの仲裁国やアメリカのイスラエルへの圧力的アドバイスにより、難問を孕みながらも進捗しているように見える。その最中にイスラエル軍は120万人が身を寄せているガザ地区の最南端ラファへ地上部隊の一部が限定的ながら作戦を開始してラファ検問所のガザ地区を掌握したと発表した。

 相変わらず強気一点張りのネタニヤフ・イスラエル首相だが、この作戦も人質解放とハマスの殲滅という目的のために欠かせないと言い張っており、これではまったく交渉の余地もない感じである。イスラエル政府は、一昨日アラブ系のメディア「アルジャジーラ」のイスラエル支局を強制的に閉鎖させた。ハマスは、ラファ検問所への攻撃は停戦と人質解放を妨げるとイスラエルを非難している。この緊張状態に国連のグテーレス事務総長も、「事態は誤った方向に進んでいる。ラファへの攻撃は戦略上の誤りであり、人道的悪夢だ」と思案投げ首である。イスラエルのあまりにも強引な戦略に頭を痛めているアメリカのバイデン政権も、これまで一貫してイスラエルへの軍事支援を続けてきたが、ガザ地区での民間人犠牲の拡大に国内外から批判が強まる中で、イスラエルへの弾薬の輸送を一部停止すると発表した。

 さて、パレスチナへのイスラエル軍の攻撃とともに、世界中から懸念されているウクライナへのロシア軍の攻撃も一向に縮小される見通しはない。そんな中で、昨日首都モスクワのクレムリンで、プーチン大統領の通算5期目となるロシア大統領就任式が行われた。これによりプーチン大統領は、77歳になるまでの2030年まで大統領の座に居座ることになった。これで世界中がまた当分嫌な空気を吸うことになる。ロシア政府は、これを無理に国内行事と見做し、「外国の首脳には招待状を送らず、友好国や非友好国を含めロシアに駐在するすべての外交公館長を招待した」と公表した。アメリカ、イギリス、オーストラリア、日本、EU加盟国、韓国など非友好国からは、誰も出席しない予定だったが、どういうわけだか、非友好国のひとつ、韓国のロシア駐在大使がこれに出席した。これに喜んだのか、駐韓ロシア大使は韓国について、「非友好国の中で最も友好的な国」とお世辞を述べ虚偽に惑わされた大統領就任式となった。

 そのロシアがウクライナへ向けて発射した北朝鮮製ミサイルに、日本の大手メーカーの部品が使われた可能性があると一部に報道された。朝日新聞記者が、ウクライナで国防省が保管する北朝鮮製とされるミサイルの残骸を見てみると、ミサイル側面のベアリングに「JAPAN」と文字が刻まれ、大手メーカーの社名と型番も刻まれていたと言う。そこで、記者がその日本メーカーに確認したところ、本物の製品とは異なる内容の刻印がされているということで「偽物」と判明した。北朝鮮には、国連安保理事会決議で制裁が科せられ、加盟国はミサイルに使用されるような物資の輸出が禁じられており、日本も輸出を禁じている。偽物を組み合わせて製品を作っても質は落ちるだろうに、どうしてこんなことが出来るのだろうか。寄せ集めで商品を完成させる金正恩総書記のスーパーパワーの成せる技であろうか。

2024年5月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6103.2024年5月7日(火) 小池都知事、7月都知事選へまた出馬か?

 毎月Googleが送ってくれる本ブログへのアクセス記録4月分を今日受け取った。それによると先月アクセス数が累計で、個々のブログ別には1位.2013年9月12日「川勝平太・静岡県知事のやりたい放題」、2位.2013年9月30日「評価の分かれる盗作作家・山崎豊子さん」、3位.2009年11月22日「脱税の無脳科学者・茂木健一郎」だった。2位の山崎豊子については、ほとんど毎月ランク・インしているので、毎月多くの人びとに拙い文を読んでいただいていることを有難く思っている。しかし、同時にこのような盗作作家であっても著作自体は多くの愛読者がいるお陰で、山崎への関心が高いのだと改めて感じている。

 1位になった川勝・前静岡県知事は、先月1日静岡県庁で行われた入庁式で新規採用職員に歓迎の訓示を述べた際、差別的な職業観を述べたことで厳しく批判され、翌2日唐突に知事辞任を表明した。前知事は、これまでにも非常識な言動で度々物議を醸していたが、この訓示については県内ばかりでなく県外の有識者らからも非難され、ついに任期満了を待たずに知事の椅子を放り出してしまった。身から出た錆と言えよう。その点については、4月3日のブログに「川勝平太静岡県知事、唐突に辞意表明」と取り上げて書いたばかりだった。改めて2013年の拙稿を読み返してみて、「やはり!そうか」との感が拭えない。

 3位になったブログに書いた茂木健一郎氏の科学者としての好い加減な言動には呆れている。今から15年も昔に書いたその古いブログが、ここへ来てアクセス数が増えたのは茂木氏に最近特別なことがあったからだろうか。思い当たるような事象は見つからないが、巨額な脱税事件を冒した後はしばらく鳴りを潜めていた。ほとぼりが冷めたと勘違いしたのか、最近時折その姿をテレビなどに見かけるようになった。懲りもせず、また、怪しい発言をあちこちでやっているのではないだろうか。ここに名前を挙げた川勝平太、山崎豊子、茂木健一郎らは、皆揃いもそろって良心のかけらもなく、しかも売名的な行為が非常識であくどさが過ぎる。まだ健在の川勝、茂木両氏には、今後の言動を慎むよう望むばかりである。

 さて、東京都知事の小池百合子氏の任期は、7月30日までである。任期満了に先立ち、来月20日に東京都知事選が告示され、7月7日に投開票が行われる。それにしても小池知事は、自身の学歴詐称を隠して過去2度の選挙で関門を潜り抜けてきたのだが、次の選挙では従来のような学歴として「国立カイロ大学(首席)卒業」を使用すれば、公職選挙法に違反することになる。小池氏は選挙に出るか、或いは国政の場への復帰を期して立候補を辞退するだろうか。例え出たとしても学歴は表に出さないだろう。しかし、学歴に質問が集中することは充分考えられる。そして、もしも詐称した学歴を引っ提げて立候補した場合は、側近だった元都民ファーストの会事務総長・小島敏郎氏が告発すると述べている。どうなることだろうか。

 一方で、先月小池都政は2024年度予算を提案し承認、可決した。一般会計と特別会計、公営企業会計を合わせて総額16兆6千億円である。今年度国家予算の14.8%に相当する。これはスウェーデンの国家予算19兆円にさほど引けを取らず、チェコの14.5兆円を上回る。怪しいのは、学歴詐称問題で迷惑をかけたカイロ大学へそれ相当の資金を提供したと言われているにも拘わらず、一切説明をしない無責任さの他に、課題を2つも投げかけていることである。ひとつは、都庁建物の壁面に都庁プロジェクション・マッピングとして夜間に映像が投影されているが、今年度もこのために9億5千万円もの大金が無駄に注ぎ込まれている(共産党都議団の調査では、昨年度・今年度分を合わせて48億円である)ことである。民間ならともかく税金でこんな無駄遣いをやる必要はない。もうひとつは、ユネスコの諮問機関・イコモスや、亡くなられた歌手・坂本龍一ら多くの国民の反対を押し切って樹木伐採を進めている神宮外苑再開発プロジェクトである。結果はどうなることだろうか。あまりにも都民の理解を得られない㊙政策が多過ぎる。個人的には、小池都知事にはもうこれ以上知事を続けてもらいたくない。

2024年5月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6102.2024年5月6日(月) いびつな人口構成と未解決の世界の紛争

 先月14日の本ブログにその前日総務省が公表した日本の人口について簡単に書いたが、昨日の「子どもの日」を前に総務省は、改めて子ども人口の現状について発表した。15歳未満の子どもの数も年々減り続け、昨年は一昨年に比べて33万人も少なく、1,401万人となり43年連続して減少している。意外だったのは、女子が683万人、男子が718万人で女子が男子より少なかったことである。いずれにせよこのまま国の人口が減少し続けると、100年後には、日本の人口は江戸時代なみに3千万人台になると予測している。

 高校時代(昭和29~32年)に社会科授業で、次のようなことを学んだ。その当時日本の人口は約8千万人で、米の年間生産高は、約6千万石で2千万石不足しており、人口増が心配されていた。その補充を外米の輸入に頼らなければ日本人の食生活を満たすことが出来ないと習った。そんな昔話とは比較にはならないが、1世紀後には60数年前の8千万人どころか3千万人にまで人口減少が進むとは、国力とバランスの取れた人口を自然体で維持するのは難しいものだとつくづく思う。

 他にも人口問題では、留意しなければならないことがある。人間の数さえカバー出来れば良いというわけにはいかない。人口動態を分析してみると少子高齢化現象が益々亢進している。ひとり暮らしが増え、寂しいことに2050年には65歳以上の後期高齢者のうち、女性が29.3%、男性は26.1%が独り住まいになるという。加えて未婚率の上昇に伴い、将来的には近親者がいない独り暮らし高齢者が増加すると予想されている。

 これまでの半生で人口とか、自分自身の高齢及び独り住まいについて、あまり考えたことはなかったが、現在朝日朝刊に連載中の小説「G線上のアリア」の筋書きも、高齢者の老人ホーム内の出来事が描かれていることを考えると、それが将来像かと寂しくなり、傍に家族のいない人たちの心中を察するに忍び難い気持ちにもなる。

 さて、世界では国家同士の争いが相も変わらず勃発し、大きな戦争ではウクライナや、パレスチナ・ガザ地区の戦いが今世界中から関心が集まっているが、案外メディアにも報道されず、隣国同士、或いは国内で争いが絶えないところがある。スーダン、ミヤンマーなどの国内紛争の他に、今南米のベネズエラとガイアナの国境問題が注目されている。両国間の国境とは、川幅がほんの200mほどであるが、ベネズエラがガイアナ領エセキボ地域の領有化を宣言し、沿岸に監視部隊を駐留させており、ガイアナの反発を買っている。ベネズエラが旧スペイン領、ガイアナが旧オランダ、イギリス領だったことも問題を難しくしている。そのベネズエラでは独裁的なマドゥロ大統領の支持率は低い。国民の9割が貧困層に陥り、15年以降ベネズエラ人の約770万人が国外に脱出して、今では人口は2千8百万人にまで減少してしまった。それでもガイアナの人口80万人に比べれば、まだ圧倒的に多い。

 低支持率のマドゥロ大統領は、強い大統領を売り込むためにガイアナと故意に小競り合いを起こして、強い指導者像を国民に見せつけて支持を伸ばそうとしている節がある。また、ベネズエラの本心は、領土拡張というよりガイアナ沖合の海底油田に大きな狙いがあるようだ。

 領有権問題については、18年にガイアナが国際司法裁判所(ICJ)に提訴、審議が続いているが、結論が出るのは25年以降と見られている。仮にガイアナが勝訴した場合、ベネズエラは無責任にもICJの判断には従わないと言っている。世界各地で紛争は増えるばかりであるが、折角設置した解決のための組織の判断を受け入れないとすると世界の紛争はどれもこれも半永久的に解決しないのではないだろうか。

2024年5月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6101.2024年5月5日(日) 一時代を築いた大英帝国イギリスの落日

 最近先進首脳国G7の中でもやや存在感が薄くなったイギリスの国力が心配されている。1979年に就任したサッチャー首相が、「ゆりかごから墓場まで」と言われた戦後の福祉制度を抜本的に改革し、富裕層の税率を引き下げ世界中から富裕層をロンドンへ呼び込んで、首都ロンドンをニューヨークと並ぶ国際金融センターに作り替えた。だが、そのつけが、今日一般庶民に突きつけられることになった。その典型が国の交通インフラの中でも大事な道路が大分損壊し、修理が追い付いていないことである。道路上にぽっかり穴が開いて事故に繋がるケースが頻繁に起きているようだ。その他にも気泡コンクリートという建築材の安全性に疑問が投げかけられている。外気の寒暖により気泡が膨らんだり、萎んだりして硬さが一定していないらしい。その気泡コンクリートが、イギリスの玄関口ロンドンのヒースロー、ガトウィック両空港の滑走路にも使用されているというから航空機の滑走路上の事故に繋がりかねない。

 実は、去る2日イングランドの107自治体で地方選が行われたが、スナク首相が率いる保守党が、戦前に比べて議席数を半分にまで減らす大敗を喫した。議席数を何と472も減らしてしまった。その一方で、労働党は185議席を、自由民主党は105議席を、緑の党も73議席も増やした。同時に行われた市長選でも、現在のロンドンは労働党のカーン市長であるが、3回目の当選を果たし、他の市長選でも保守党は1勝6敗の惨敗だった。保守党の停滞ぶりは、すでに過去2回の地方選でも大幅に議席数を減らしている。

 こうなるとスナク政権の足元も怪しくなってくる。今年12月に下院の任期が終了するイギリスで、今年中に前倒しで総選挙が実施される可能性がかなり高いと思われる。その際スナク首相の保守党が政権基盤を失う可能性さえある。

 イギリスの社会インフラは、国の崩壊を象徴するものだとして、スナク首相もかなり深刻に受け止めているようだが、インドの大富豪の家庭に生まれ育ったスナク首相には、庶民の気持ちが充分理解できていないのではとの懸念がある。一時は、世界中に多くの植民地を抱え、その上がりだけで優雅に生きられた大英帝国も、第2次世界大戦後植民地が次々と独立してその恩恵を失う羽目になった。

 「福祉国家イギリス」の金看板だった国民保健サービス面でも、医療サービスが行き届かないと言う声が出ている。今イギリスでは、教育・医療機関、交通インフラでは、豊かになるどころか、「衰退」「貧困化」「金欠」を思わせる現象が顕著になっている。つまり、金融立国として世界中からいくらお金をかき集めても、国民や社会は必ずしも豊かにはならないということを近年のイギリスの実態が示している。

 戦後奇跡の経済復興を成し遂げた日本経済も、この30年間伸び悩んでいる。そのせいで日米の金利差もあるが、日本円の価値が下がり円安市場が続いている。同じように、かつて栄耀栄華を誇ったイギリスも、今や潤沢だった金融資産に底が見えて慌てていることだろう。

2024年5月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com