5219.2021年8月26日(木) 地球温暖化をもたらした米中の責任

 今日も暑い。東京都内でも35.7℃の猛暑日となった。東京、否日本だけではなく、今や世界的な温暖化現象である。先日イタリアのシチリア島でヨーロッパ最高気温の48.8℃を記録したが、このほど北極圏にあるデンマーク領のグリーンランド最高地点で観測史上初めて雨が降ったことが発表され話題になっている。同地域は夏でも気温が低いため通常は雪になるが、摂氏零度を超える気温が長く続くと雨になるという。今回は摂氏零度を9時間も継続して上回っていたという。アメリカの雪氷データセンターの専門家は、これをグリーンランドが急速に温暖化している証拠だと指摘した。

 近年世界各地で地球温暖化現象が表れ、その大きな原因として二酸化炭素ガスの過剰な排出によるものだとして、「国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が人類に対する限界警報を警告として発している。ところが、その排出規制を話し合われながらも、各国の利己的な思惑に左右され思うように話がまとまらない。特に最大2大排出国である、中国とアメリカが、気候温暖化と排出ガスは直接関係ないと自国経済の後退を懸念して本腰を入れて問題解決に当たる気がない。

 IPCCの第6次評価報告書によれば、1900年以前に比べて現在の気温は、1℃上昇しているが、これによって干ばつは1.7倍、豪雨は1.3倍増えたとされている。今夏は国内でも九州方面を中心に豪雨被害が多かったが、これが更に1℃上昇した場合には、熱波は19世紀に比べて5.6倍、干ばつは2.4倍、豪雨は1.7倍増加する、ぞっとするような数値が予測されている。

 二酸化炭素ガス排出の2大国である、中国とアメリカが排出を規制しなければ、本質的には問題は解決しない。米中両国の責任は重大である。それにつけても最近の両国の動きを見てみれば、いかに自己本位で動いているかということが見て取れる。

 例えば、直接人類を破滅させる武器とは異なり地球温暖化排出ガスに対する警戒より、目の前の殺人に対する国民の警戒心の方に目が行って、アメリカはアフガニスタンのタリバン勢力の行動に目を向けさせている。アメリカの猿芝居により、アフガンでは首都カブールを主に国内は混乱の極みである。軍隊の撤退に当たっても、自国国民の退避を優先的に配慮し、その後に他国人の退避を考えるアメリカ人の身勝手な魂胆が見られた。地球は大国によって汚され、これによっていずれ人類は滅ぼされる。中国とて似たような考えである。地球温暖化ガスの世界最大量を排出し、アメリカのアフガン駐留軍兵士の撤退に合わせて、タリバンとの話し合いを持ち、アフガン駐留の優位な条件を手に入れようとしている。

 人はとかく自分勝手に有利になるよう行動し勝ちであるが、国家とて同様である。しかし、それが他に不利益を与えるようになっては、黙ってはいられまい。それが戦争の発端となる。今アメリカと中国は、相手国の弱みにつけ込んで有利な条件を獲得しようと虚々実々の駆け引きを繰り返しているところだ。現状では、中国とアメリカが他国の安定、平和を考えるようにならなければ、残念ながら世界から争いは消えないだろう。

2021年8月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5218.2021年8月25日(水) 日本ミヤンマー協会長の無思慮な言動

 一昨日の朝日朝刊紙上に3面に亘り、一般社団法人日本ミヤンマー協会・渡辺秀央会長とのインタビューと、クーデター及びミンアウンフライン軍司令官との交流を大きく取り上げていた。かつて郵政大臣を務め、自民党衆議院議員6期、参議院議員を2期経験したベテラン政治家なので、その名前はよく承知していた。しかし、あまりにも異常な言動には呆れている。それでも今も変わらず法人のトップとして政界で暗躍している。

 今話題のミヤンマーに関して日本との経済交流を促進する社団法人のトップとして自民党首脳陣と深い付き合いがあり、同時に見出しにも「国軍と話せる元議員」と書かれているほどミヤンマー国家首脳らとも交流が深い。アウンサンスーチー国家顧問とも交流があり、ミンアウンフライン国軍司令官ともクーデター以前から親しかったらしい。それは国軍の配下に軍御用達の企業があり、その企業へ法人を通して口利きをしたことによって日本政府が経済的に支援したからだろう。クーデター後にも渡辺会長はミヤンマーを訪問して何とミンアウンフライン司令官とも会談している。2人の親交は10年になるようだ。司令官と直接連絡が取れる日本人としては、他に笹川陽平。日本財団会長くらいだという。

 その渡辺会長とのインタビュー記事には、更に驚くばかりである。朝日がどうしてこのような保守的個人主義の渡辺会長に取材したのか、意図が読めない。実際ミヤンマーとの友好親善のために活動していたと強弁しているが、この法人を隠れ蓑に両国の大物と接触しながら自らの権力を巧みに行使して、自民党に手を貸して恩義を売っていたのではないかと考えざるを得ない。

 それにしても今後の対ミヤンマー外交政策について、日本政府や外務省の本音がよく分からない。外交上欧米諸国と口裏を合わせるように、国軍の行動を強く非難し経済制裁も辞さないフリを装っているが、別のルートではこの法人を通して国庫からミヤンマーに資金を投入している。これで国軍幹部に好い顔をしているというのが、実態ではないだろうか。実際、ミヤンマーが2012年に民政移管してから、ODAとしてミヤンマーへの円借款供与は約9千億円に上る。

 何よりも渡辺会長がインタビューで話された内容に驚いたのは次の点である。2月1日国軍が起こしたクーデターについて「クーデターではない。クーデターとは憲法や法律を否定し、全権を握ること。彼は『憲法と法律にのっとる』と宣言している」と司令官の言動を全面的に信頼し、正しい?と信じているのだ。この発言を誰が正しいと信じられるだろうか。ミンアウンフライン司令官の言動は、世界的に非難され、国際社会から制裁を受けている。今では世界の孤児となりつつある。日本の政治家でも彼の言を信じている者はほとんどいないと思う。日本政府にとって渡辺会長は困った時に都合好く利用出来る便利な存在なのではないか。これまで行ってきたことが、司令官らに便利で、利点もあったために親しい関係を続けているようだが、日本政府が国民を騙して都合好く二刀流を使い続けるなら、早晩他国に本心を見抜かれ、世界中から信頼されなくなる。

 それにしても司令官が、軍事力を使って政権を奪取したことを「憲法と法律に則る」としてクーデターではないと主張していることを、無批判に信じ込む渡辺会長の浅慮と単純な思考と判断をむしろ危ういと思う。利用する側も利用される側も、あまりにも無知と言わざるを得ない。懸念されることは、所詮国を預かる政治家というのが、この程度のレベルなのだろうかということである。

2021年8月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5217.2021年8月24日(火) パラリンピック東京大会開催される。

 今日オリンピックに続いてパラリンピックが開催された。夜8時から国立競技場で開会式が行われた。日本で開催されるのは、前東京大会に次いで2度目であるが、規模としてはコロナ禍にも拘わらず、大分大掛かりで華やかなものとなった。参加国が161カ国、参加選手は4,400人、競技は537種目だというからオリンピックの339種目に比較して遥かに大規模である。オリンピック同様に、新型コロナウィルス感染が拡大し、緊急事態宣言下に開催されるのが妥当か否かを決めて、そのうえで観客収容の有無を決め、そして新規感染者が過去最多の現実に直面しながらの今日の開催となった。

 無観客というのがとても惜しい気がするほど、開会式の式次第は、地味のようで派手なところもあり、また幻想的なシーンもあり興味深いものだった。選手はもちろん、ショーの演技者にも障害者がかなり多かったようだ。

 選手団の入場が、日本語の五十音順で行われたが、‘THE UNITED ARAB EMIRATES’(アラブ首長国連邦)は「ア」行のため早く入場したが、‘THE UNITED STATES OF AMERICA’のアメリカ合衆国が同じ「ア」行なのに、最後の方で入場したのは、2024 年パリ大会に次いで28年にロスアンゼルスで開催されることから、最後尾の開催国・日本、次回開催国のフランスの前に、次々回開催国のアメリカが行進したということのようだ。注文をつけるとすれば、各国名を記したプラカードが表と裏に日本語と英語で別々に書かれていたために、日本語の表示が出た時には、日本語が分からない人には国名が分らなかったのではないだろうか。表裏ともに日本語と英語を書けば済むことだと思う。

 全般的に格別派手な趣向は行われなかったが、障碍者に対して日本らしい細やかな配慮がなされていて見ている外国人選手にとっても、納得出来る飽きさせない企画だったと思う。

 それにしても身障者スポーツマンが世界的に一堂に集まって、世界大会を開催することなんて我々が子どものころには、考えも及ばなかった。それが、世界的に肉体的に恵まれない人々を労わったり、面倒をみることが少しずつ当たり前となり、健常者と身障者が気持ちをひとつにお互いの幸せのために積み重ねた努力が、こういう大会になって結実したのだと思う。今や障碍者の存在を当然のことと受け止めるようになり、助け合って行こうとの気持ちがこういう立派なパラリンピックとなって結実したのだ。

 明日から競技が行われるが、出来る限りテレビで観戦したいと思う。大会が盛会となるよう願わずにはいられない。

2021年8月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5216.2021年8月23日(月) アフガン脱出とカジノ拒否

 慌ただしいアフガニスタン情勢だが、一昨日イギリスのブレア元首相が、アメリカのアフガンからの撤退は「悲劇的、危険で不必要だった」と批判した。ブレア氏は9.11同時多発テロ時に首相を務め、アメリカのアフガン軍事作戦参加を決断した。ブレア氏は「永遠に続く戦争 ‘the forever wars’ を終わらせるというアメリカの愚かな政治スローガンに従った」と述べて、バイデン大統領のアメリカ軍撤退行動を強く非難した。ブレア氏が、盟友アメリカを厳しく批判したのは、9.11テロ直後にアメリカのアフガン軍事作戦参加に国内から対米追随との批判を受けながらも、イギリス首相として参加を決断し、それでいて今回の撤退に際してアメリカから何の相談も受けていなかったことに不満を覚えたからであろう。

 アフガンでは、イスラム主義勢力タリバンが権力を掌握し、タリバン№2のバラダル幹部が一昨日首都カブールへ入った。新政権の構想を実行に移すことによって、本格的にアフガニスタン国内を統治する動きを見せることだろう。

 アフガニスタンでは退避が加速している。避難民の国外脱出は日増しに増え、アメリカは軍輸送機だけではなく民間航空機まで使用している。イギリス、フランス、ドイツの駐留軍兵士らも軍輸送機により順次アフガンを去っている。アメリカとしては受け入れ避難民が多く、その輸送、受け入れ問題も簡単には行かない。当面アメリカ軍基地に一時収容する意向のようだが、その数もかなりに上りアメリカ国内の収容所も一時的には収容しきれず、日本や韓国の米軍基地も一時収容先として検討されている。更に、日本人のアフガン在留者や日本大使館スタッフらを日本国内へ輸送する手段として、政府は今日自衛隊法を適用して自衛隊航空機の派遣を決定し、今夕早くも1機が航空自衛隊入間基地を飛び立った。これは、南スーダンに自衛隊機を派遣して以来のことであり、自衛隊にとって4度目のことである。

 さて、昨日行われた横浜市長選挙で、立憲民主党ら野党の支持を受けた医師山中竹春氏が自民党の推す候補者らに圧勝したことが、この秋自民党総裁選挙、及び衆議院議員任期終了に伴う衆議院選挙を控えて、党内に菅首相への不信感や、衆議院議員選挙に向けた臆測や思惑が渦巻いている。

 つい最近まで医療関係者を除いてほとんどその名を知られていなかった山中氏が、分裂状態の自民党を相手にして現職大臣や現職市長に圧勝したことが、自民党支持層にとっては大きなショックだったようだ。首都圏に外国人観光客を対象にカジノを開設して外貨をいただこうとの目算は完全に狂ってしまった。

 それにしても菅首相の支援を受け、閣僚の座まで捨てて挑んだ地元出身の小此木八郎氏がこれほどあっさり敗北するとは予想外だった。穿った見方だが、選挙対策としてIRリゾート法に反対を唱えても、当選してから賛成に鞍替えするのではないかとの憶測があった。真偽のほどは分からないが、小此木氏の性格を選挙民に見抜かれたのではないか。所詮父親の地盤を引き継いだだけの世間知らずの世襲議員だったと言わざるを得ない。

 東急東横線沿線に住み、横浜へはすぐ辿り着けるだけに、仮にカジノが開設されたら東横線車内には賭博帰りのばくち打ちと顔を合わせるようなことがあるかも知れない。その点で、昨日の横浜市民の良識により、賭博の匂いを嗅ぐ可能性がなくなっただけでもホッとしている。

2021年8月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5215.2021年8月22日(日) コロナ禍の横浜市長に医師山中竹春氏

 横浜市長選挙の投開票日である。飛鳥田一雄市長時代、横浜市に10年間生活していた元横浜市民として、また次男家族が市内に居住していることもあり、少なからず横浜市の動静に関心がある。前回は大した問題もなく、現職の林文子市長が無難に3選された。ところが、今回の市長選は、立候補者が乱立した。まず過去最多の8人もの候補者が挑んだうえに、それぞれ知名度の高い県知事経験者、松沢成文・元神奈川県知事と田中康夫・元長野県知事が立ったことが異例である。大きな論点が2つもあり、そこへ自民党内部の分裂・対立もあり波瀾含みだった。大きな論点は、IR統合型リゾート受け入れ賛否と新型コロナウィルス防止対策である。

 とりわけ前者について、カジノを含む複合的施設を横浜市が開設して国際観光促進に力を注ぎつつ、税収を期待したが、賭博場を公営で運営することが、倫理上、風紀上、かつ教育上好ましくないとする市民の強い反対で結論が先送りされていた。林市長は早くからIR導入に積極的で、市民の強い反発を招いていた。自民党が立案したカジノ解禁を柱としたIR推進法は2018年に成立している。しかし、カジノ場誘致の市民の拒絶反応が強く、最近になって現職の公安委員長・衆議院議員の職を投げ打って小此木八郎氏が、カジノ反対を掲げて市長選へ名乗り出たことによって、1歩選挙戦を有利に戦いつつあった林市長は厳しい立場に追い込まれた。小此木氏は自民党のIR統合型リゾート導入に反旗を掲げる立候補であり、自民党内を混乱させ、剰え地元選出の菅首相が苦悩の末に林市長ではなく、小此木氏を支援する反逆的行動を支援した。林市長が不実な行為と批判するのも分る。

 そこへカジノ反対派では医学専門家でコロナに精通し、それをアピールしている山中竹春・横浜市立大学医学部教授が、野党の支援を受けコロナ防止対策を打ち出して立候補した。実に、候補者8人のうち、6人がカジノ反対派である。しかし、今回はIRに的が絞られたために、他の知名度の高い候補者も当落線上からは、次第に消えていった。

 この論戦が関心を呼んだのか、投票率は前回を12%も上回り即日開票の結果、予想していなかった8人の中で最も若い48歳の山中教授の当確が早々に決まった。当落の決め手となったのは、選挙戦に突入してからコロナの感染が拡大したことから、防止対策に対する関心が高まり、コロナの専門家である山中氏が優位に立ったようだ。ただ、山中氏にはパワハラの噂が出回っており、幸い週刊誌などで糾弾されることはなかったが、市長就任後にこの問題にどう応えるかが問われる。もうひとつは、自民票が林市長と小此木氏に割れたことが、2人にとって厳しかったようだ。特に大臣の職を捨ててまでした小此木氏の敗北は、横浜市を選挙地盤とする菅首相にとっても厳しい試練になり、これからの政権運営にとっても容易ならぬ事態になりかねないように思える。

2021年8月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5214.2021年8月21日(土) コロナ禍でも行動しない国会議員

 今日気になったことが国内外にあった。国内では、昨日リモートによる全国知事会があり、新型コロナウィルス感染拡大に歯止めがかからない危機的状況に対して、何人かの知事からこのままでは医療崩壊、国の崩壊を心配して現状の人流を止めるために、都市のロックダウンをすべきとの声が上がった。実際今日も東京では4日連続で新規感染者が5千人を超え、全国でも3日連続で2万5千人を超えて危機的状況に至っている。

 また、ネットの意見を覗いてみると80%がロックダウンに賛成で、反対は17%に過ぎなかった。ただし、そのためには現行法を改正しなければならない。これだけ切羽詰まって明日にもロックダウン実施という現状を考え、直ぐにも法改正のための手続きを始める必要がある。ところが、今国会は閉会中で法改正の作業に入れない。国会議員は宿題もしないで夏休み中である。ロックダウンの必要性が議論されるようになった以上、1日も早く法改正をして、緊急事態に備えるのが国会議員の役目ではないだろうか。昼行燈の彼らは、コロナ禍をどう思っているのか、コロナ問題を収束させようとの気持ちが感じられない。ステイホームをしていれば良いとでも思っているのだろうか。日一日とコロナの危険性が高まっているのに、彼らにはまったく危機感が感じられず、国民のために働こうという気持ちが見られない。情けないでは済まされない。これでは国会議員なんて必要ないと思わざるを得ない。

 もうひとつ国外で気になったのは、アフガニスタンのタリバン幹部が中国のテレビ局の取材で中国への接近の姿勢を見せ、「中国がアフガンの建設に協力してくれることを希望している」と期待感を表したことである。タリバンがイスラム主義の徹底化を唱えて女性の人権を尊重する発言には?が付いている。民主主義体制よりイスラム教体制をベースにした政権を目指すタリバンに対して、欧米からは強い非難が上っているが、その間隙を縫って共産党独裁の中国がアフガンににじり寄っているのは、明らかに非民主主義的タリバンをゲートウェイに、アフガンへの進出を図っているとの思惑があるからである。もともと中国としては宗教色は一切排除しようと考えている。それ故中国にはイスラム国と親交を深める気持ちは毛頭ない。況してや中国共産党がイスラム教を排除したいと考えているくらい、新疆ウィグル自治区のウィグル族の対応に難渋しているからでもある。タリバンとウィグル族が手を結んだら、厄介で中国にとってはとても無関心でいられる問題ではない。

 アフガンからのアメリカ軍全面撤退を前に、タリバンにより首都カブールを制圧され国内が混乱している中で、何をすべきか茫然自失のアフガン国民に対しては世界中から同情が寄せられている。その反面それを決意し実行したアメリカのバイデン大統領には、国際社会のみならず、アメリカ国内、特に足元の民主党内からも批判が噴出している。結果的にバイデン大統領の支持率は、就任以来最低を記録した。この騒ぎでバイデン大統領並びにアメリカが評価を下げた一方で、漁夫の利を占めようとしているのは中国ではないだろうか。

2021年8月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5213.2021年8月20日(金) 高校野球テレビ観戦して思うこと

 新型コロナウイルスの新規感染者は、今日3日連続で過去最多の26,297人だった。流石にこの猛威に、全国知事会でもロックダウンを検討すべきとの声が随分出された。政府はどうするだろうか。

 九州、西日本地方を襲った豪雨のため日程に大きな変更を強いられた甲子園の高校野球では、大会関係者が今日も空を見上げながら変わり易い天候を心配して予定通りスケジュールが実施されるのを願っている。

 試合の合間にテレビでは今年103回目を迎えた高校野球を「白球の記憶」として、終戦直後の大会を振り返っていた。終戦翌年の1946年に復活した当時の中等学校野球大会は、甲子園ではなく、西宮球場で開催された。新鮮に感じたのは、出場した当時の選手と観客が語っていたように満員のスタンドの印象的な光景だった。選手のユニフォームもそうだったが、観客も皆が皆真っ白なシャツを着ていてスタンドはまさに白一色だった。現在のカラーフルで派手なものとはまったく別物だった。

 今日断片的に試合を観ていて若干気になったことがあった。ある出場校校歌の歌詞に「靖国」とか、「大皇居(オオミカド)」という何やら国粋主義的な言葉が使われていたことだった。また、興味深いこともあった。これまでは知りながらも気にならなかったのだが、第3試合でアナウンサーが鹿児島県代表の樟南高校を「ショウナン高校」と呼んだ時、つい母校「湘南高校」を想い出したことである。他にも同じ読み方の「沼南高校」や、「淞南高校」があることは承知している。文字を見れば別の高校だとはっきり分る。だが、音声で聞くと何となく母校のように聞こえるのが不思議なところだ。ラジオで実況を聴けば、時には母校が甲子園で活躍しているように聞こえるかも知れない。生憎樟南高は負けてしまった。

 さて、アフガニスタンの実権を掌握したイスラム主義組織タリバンは、先の会見で女性の人権を尊重し、差別はしないと語った舌の根も乾かぬうちに、「イスラム法が認める範囲内」と付け加えた。その後タリバン幹部が「政治体制について民主制はまったく取られないだろう。アフガンには土台がないからだ」と悪びれずに述べたことによって、先の「イスラム法・・・」の言葉が怪しいことが分って来た。2001年以前に曲がりなりにも民主制を採り入れた政治体制が復活することはないことが明確になった。

 白旗を掲げたガニ前大統領が完全に城を明け渡し、国と国民を放り出してUAEに脱出していながら帰国すると空言を言っているのが信じがたいが、第1副大統領のサーレ氏はカイバル峠近くの北東部パンジシー州に身を潜め、暫定大統領を自認して軍閥や旧政府軍と武装闘争の準備を始めているとの情報が伝わってきた。ここは9.11テロの2日前にタリバンによって暗殺された元国防相、アフマド・マスード将軍の根拠地である。アフガン国民の人望篤かったマスード将軍の子息がサーレ氏を迎え入れたことにより、新たなテロ活動が始まる心配がある。気の毒なのは、権力者の都合に左右され、生活を脅かされる罪のない普通の国民である。アフガンの平和は遠い。

2021年8月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5212.2021年8月19日(木) コロナ拡大が止まらない。

 新型コロナウィルス感染が拡大しているが、特に昨今は日に日に新規感染者が増えて、今日も全国で過去最多の25,162人となり、21都道府県でも過去最多となった。尾身茂・コロナ感染症対策分科会長が強く警戒を呼び掛け、政府に対しても更に人流に歯止めをかける効果的な対策を実施するよう促している。明らかに人の流れを抑え込むためには、法によって拡大を抑え込むことが効果的と考えている。ズバリ!ロックダウンである。

 海外でも一旦は下火になっていた感染がまたぶり返し、ロックダウンを再度実施した国もある。しかし、菅首相は、ロックダウンをやっても効果が表れないところもあるし、日本では私権を制限するロックダウンは馴染まないとして、実施することを避けている。ところが、最近沖縄では感染者が増え、人口10万人当たりの感染者数が東京都に次いで多くなり、医療崩壊の危機に立ち至っている。脇田隆字・政府アドバイザリー・ボード座長も、個人の自粛だけでは難しく法的な整備を含めて検討が必要と述べ、私権の制限を伴う都市封鎖やロックダウンなど法的な規制の検討が必要との認識を示した。昨年は、「GO TO TRAVEL」に熱心だった首相が、ロックダウンに後ろ向きなのがどうも理解出来ない。

 一昨日コロナ対応力№1と見られているニュージーランドのアーダーン首相が、コロナ感染者が国内にたったひとり確認されたのを受け、「感染を食い止めるために厳しく早期に取り組む必要がある」として全土でロックダウン入りを宣言した。ニュージーランドでは、6月にロックダウンを解除して以来感染者はひとりもいなかった。「こういう緊急事態には国民に対して間髪を入れない可及的速やかな政治判断と対応が必要」だということを菅首相以下政治家たちは思い知るべきである。

 国内でも前記の通り今日過去最多の新規感染者が出たことから、取り敢えず感染者増加の激しい沖縄だけでもロックダウンを考えてみてはどうだろうか。このままワクチン接種が拡大することだけを待つだけではなく、首相としての積極的な判断を示すべきである。それにしても遊び呆けている政治家らは、国会を閉会したまま国民に何らのプラス材料も提供していない。それこそ数が多過ぎ、怠け過ぎる国会議員を半減して、浮いた費用をコロナ対策に回したらどうだろう。

 ところで、今夕アクション・スターの千葉真一がコロナ感染から肺炎を併発して亡くなった。私より2か月ばかり若い。ワクチン接種をやっていなかったようだ。まだまだコロナ禍が続くと考えなければいけない。嫌な世の中になってきた。

2021年8月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5211.2021年8月18日(水) 大腸内視鏡手術を受ける。

 昨日東京医療センターで手足の浮腫みの原因であるリューマチ治療で採血と尿検査をしてもらった。ヘモグロビン(HbA1c)とCRPの数値は大分良くなった。これで薬の服用をまた少し減らすことになった。その後、かかりつけの整形外科医を訪れ経過を報告した。

 そして今日は慶應病院で大腸の内視鏡手術をしてもらった。一昨年にも同じ内視鏡検査でポリープを4つ取ってもらったが、今日は前回より時間はかかりながらもひとつだけ取り除いてもらった。前回はそれほど苦痛を感じなかったが、今回は昨晩服用した内用薬を呑んだせいか、夜中に何度か小水のためトイレに行ったり、今朝8時から2㍑のモビブレップ溶解液を水と交互に飲むのが大変だった。コップ1杯飲むたびに、排せつのためトイレへ駆け込む状態だった。身体には倦怠感を覚えて約3時間をかけて何とか飲み終えたが、大したことはないと高をくくっていた割には正直楽ではなかった。内視鏡検査ではお尻からカメラを注入してもらったが、ベッドに横たわっていたのは50分ほどで、時折圧迫感を感じて楽ではなかった。来月担当医から説明があるが、取り合えず、目先のいくつか面倒な医科的治療は終えることが出来てホッとしている。

 さて、このところアフガニスタン国内情勢が激動しているが、政権を奪取したタリバンが昨日記者会見を行った。権力者が行う普通の記者会見とはまったく異なり、普通ではない物々しさだった。テーブルではライフル銃を所持した部下に取り巻かれ民族衣装を着こなしたムジャヒド幹部が、外国記者団から質問を受けていた。諸外国にとって一番関心があるのは、イスラム主義勢力のタリバンが政権を握ったら20年前以前と同じように、女性への差別感から女性の就労や、教育、ブルカ着用などについて強制的な制約を行うのではないかという懸念だった。この点についてムジャヒド幹部は、女性の人権を尊重し、差別はしないと語った。だが、気がかりなのは、その言葉の直後にそれらはイスラム法が認める範囲内に限ると述べたことである。現時点では推測するより仕方がないが、仮に女性の自由を束縛するような事実が明らかになった場合、タリバンがそれはイスラム法の範囲内と応えたら、民主主義国や、社会主義国ではどう対応するだろうか。

 カナダのトルドー首相は、タリバン政権を承認しないと公表した。他にもカナダに追随する国が出てくるだろう。厄介なことになったものだ。

 ところで、相変わらず今日も新型コロナウィルスは猛威を振るっている。今日の国内新規感染者は、23,917人で過去最多となった。自治体では、27府県が過去最多を記録した。最後の手段かも知れないが、菅首相が否定的なロックダウンについて、その是非について真剣に検討しても良いのではないだろうか。

2021年8月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5210.2021年8月17日(火) コロナや温暖化を現代科学は解決出来ないのか?

 九州、西日本地方はここ1週間ほど激しい豪雨に襲われ、多くの被害が出ている。テレビで観る限りその自然の猛威には唖然とさせられる。土砂崩れで道路は塞がれ、河川は氾濫して家屋も倒壊し、多くの人びとが避難している。九州ではこの8日間の雨量が、実に1年の雨量の5割に達したところもある。近年日本では自然災害が増えたが、これも温室効果ガス(二酸化炭素)排出による地球温暖化の影響が表れたからだろう。

 世界的にも気象変化とともに自然災害が発生している。イタリアのシチリア島では、11日に過去地上最高気温とみられる48.8℃を記録したが、ギリシャでは山火事が相次いで起きており、明らかに温暖化のせいである。近年多くなった国内の風水害も恐らく温暖化の影響を受けているに違いない。

 今月9日に公表された「国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の報告書について、グテーレス国連事務総長は、人類に対する警戒警報だと注意を喚起した。パリ協定が締結されたにも拘らず、温室ガスは一向に減らない。トランプ前大統領の同協定離脱宣言を含めて各国の身勝手な行動により温室ガス対策はまともに機能していない。その最たる原因は、世界の2大温室効果ガス排出国の中国とアメリカが、真剣に問題解決に取り組まないからである。2019年の統計によると、世界の温室効果ガス(95億2千万㌧)排出は、圧倒的にトップの中国と2位のアメリカが占めている。

 実に全世界が排出する温室効果ガスのうち、中国からは29%、アメリカからは15%が排出されている。実に2つの国でほぼ半分である。2大国と自称する中国とアメリカが、他の国々のことを顧みず地球を汚しているのだ。日本も米中に比べれば少ないとは言え、5位で全体の3%の排出量である。

 これら地球汚染排出大国の米中両国が自国の経済発展しか視野になく、年々地球を汚染し、地球上に火災を起こし、海抜の低い島国を水面下に沈めようと愚挙を重ねている。この現実が両国にとってマイナスにならない限り、いくら国際社会で警告しても見向きもされない。世界は今や節操のない経済大国が大きな顔をする世の中になってしまった。地球は益々汚れていく。このままだと数百年後にはいずれ人類は、息苦しい中をハァハァ肩で呼吸をしながら生きていくようになるだろう。その時オリンピックのような呑気なことをやっていられるだろうか。

 折も折、来る24日に開催されるパラリンピックについて、オリンピックと同様基本的に無観客開催ということが決まった。緊急事態宣言下にも拘わらず、新型コロナウィルスの勢いは今日も一向に衰えず、各方面にその影響が表れている。甲子園で開催中の全国高校野球大会出場校の内、宮崎商高の選手ら13人がコロナに感染したとして初戦を、また、1回戦を勝ち上っていた東北学院高が2回戦を前に部員に感染者が判明したことから、今日両校の出場辞退が発表された。折角憧れの甲子園まで来ていながら、不幸にしてコロナにより甲子園でプレイ出来なくなったことは、選手たちにとっては慚愧の極みであろう。

 それにしてもコロナにせよ、二酸化炭素にせよ、宇宙へ人間が旅することが出来るほど科学技術が進歩した現代社会において、未だにこれらの問題を解決出来ないのは、科学の方向性が幾分間違っているからではないかと邪推してしまう。一例を挙げれば、昨日スイスの研究チームが円周率を62兆8千億桁まで計算して世界記録を更新したと発表した。これは2020年に記録された世界記録の約3.5倍だというが、この計算に費やした時間は108日9時間である。ここまで高度な計算をする必要性と意義があるのだろうか。これならコロナ退治のためや、二酸化炭素減少のための研究の方が、よほど世に貢献することになると思うのだが・・・。

2021年8月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com