5229.2021年9月5日(日) パラリンピック滞りなく閉会式

 ここ数日、夜間になると決まって雨が降る。昨晩から今朝にかけても降雨があり、パラリンピックの最終日に当たる今日は、朝から陸上競技で各種のマラソンが行われていた。男女とも複数種あるマラソン・レースで女子視覚障害T12 で、道下美里選手が前回リオ大会の銀メダルに続いて、金メダルを獲得した。雨交じりのレースだったが、このまま天候が好転しなければ、折角予定されている閉会式も雨に邪魔されるのではないかと心配していたところ、午後から空が明るくなってきた。7、8月に行われたオリンピックの開会式、閉会式に比べて、パラリンピック開会式は比較的好評だった。今度は閉会式でどんな目新しいデモンストレーションが演出されるのか期待していたが、期待を裏切らなかった。オリンピックの閉会式より洒落ていて、オリンピックが謳った時代に対応した「ダイバーシティ(多様性)」に溢れていたと思う。パラリンピックのモットーは「We have wings」で、閉会式のコンセプト「Harmonious  Cacophony 」(調和のとれた不協和音)の下に2回に分けられたショーも内容的に良かったし、全般的な構成が良かった。後半フランス国旗掲揚と国歌「ラ・マルセイエーズ」演奏では、画像がルーブル博物館内とパリ・エッフェル塔前広場からライブ中継された。いずれも中々良かったが、相変わらずフランスらしく誰ひとりマスクを着けずに密集状態だった。開会前は開催云々でとかくの非難、中傷もあったが、ともかく無事に閉会式を迎えられて良かった。心配していた空模様も問題なかった。

 終わってみて、コロナ禍の中で日本という国はこういうイベント開催を何とかやり遂げるパワーの潜在力を有しているのだと改めて思った。取り敢えず、これで国家事業のオリンピックとパラリンピックを滞りなく終えて、明日からは改めて最大の課題、コロナ対策に国を挙げて取り組み解決しなければならない。

 さて、自民党総裁選に向けて立候補者と立候補を検討している自民党議員らの動きが伝えられているが、現時点で立候補を表明したのは、岸田文雄・前政調会長だけである。それにも拘わらず、外野席ではすでに世論調査まで実施されている。共同通信社の電話による調査では、河野太郎・行革相が31.9%でトップを占め、2位が現在出馬を検討中の石破茂・元幹事長の26.6%、次いで岸田氏の18.8%だった。この他に出馬が予想されているのは、高市早苗・前総務相、野田聖子・幹事長代行、一度は立候補を表明したが、その後取り下げた下村博文・政調会長らがいる。

 河野氏は、世襲議員として知名度が高い。特に新型コロナウィルスでは出面が多くなり、
割合はっきりものを言うことからクローズアップされることが増え、その点では得していると思う。

 しかし、少々自意識過剰にして目立ちたがり屋で、傲慢な点が些か気になる。今ではワクチンに関する担当責任者として、ワクチンの接種、ワクチン剤の購入・配布などを仕切っているが、小さいながらもトラブルが頻発している。この辺りは功を焦って慎重にことを運ばない河野氏のマイナス面がボロを出したのだろ。敢えて言えば、今回は辞退して修行を積んでから出直した方が良いように思う。

2021年9月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5228.2021年9月4日(土) 菅首相退場に株価が好反応

 昨日菅義偉首相が自民党総裁選への立候補を断念し、今月内に首相を退任する話題がメディアを席捲したが、今朝の新聞はほとんど全面にその理由と原因をかなり詳しく書いている。これまでなかったような首相退任に至った経緯については。その原因として新型コロナウィルス防止対策の失敗に加えて、衆議院解散と党内人事の対応が拙速だったことに自民党内から不満が噴出し、ニッチモサッチも行かなくなり前日まで総裁選出馬を表明していたにも拘らず、前言を翻すことになってしまったというのがあらましである。首相は二階幹事長に幹事長職を辞するよう伝え、本音はともかく二階氏は受け入れた。その辺りの2人だけの密室内の話に、外野席の安倍前首相や、麻生副総理から厳しい苦情があったようだ。

 政治の世界には、過分な配慮とか忖度が罷り通り、中々一筋縄ではことが進まないが、それにしても闇の中で話し合われる会合がどれほど国民に理解されるか、当事者は分かっていない。自民党内で首相の行動に対する不満や不安から人心が離れ、首相の思い通りには行かなくなってしまった。結局根底には首相としての力量不足がある。

 オリンピックで景気回復を狙って政権浮揚を目論んだが、思い通りに行かず頓挫してしまった。皮肉なことに首相が総裁選不出馬を表明した途端に昨日東京証券取引場で株価が急騰し、対前日比584円高となり2か月ぶりに日経平均株価が2万9千円台を回復する有様である。兜町専門家の話では、菅首相が総裁選に再選され総選挙を戦った場合、自民党が大敗して政権が不安定になるが、そのリスクがなくなるとして買い注文が集まったようだ。何とも切ない話である。

 さて、6月に母校・千葉市立幕張小学校長から、本年創立150周年記念に当たり来年発行する記念誌へ寄稿文を依頼されたが、その要綱が昨日教頭から送られてきた。800字以内とやや小さいスペースであるが、期待に応えたいと思っている。例文として30年前の創立120年記念誌の一部コピーが同封されていたが、その中に元プロ野球投手の故土橋正幸さんや、椎名誠さんの文章が見られる。土橋さんは我々の3年先輩で私らの担任教師が担任だった。大分前の1983年恩師が亡くなられた時、土橋さんはヤクルト・スワローズ監督を務めていたので、私は恩師の訃報を神宮球場で試合中のヤクルト球団に電話で知らせたことがあった。椎名さんは今回も原稿を依頼されたようで、先日校長から千葉市内の講演会の場で会ってお願いして引き受けてもらったと言っておられた。母校の歴史が残る記念誌として後々まで伝えられるものなので、70年前を想いながら精一杯書いてみたいと思い、取り敢えず草稿を恩師・湯浅和先生の想い出を綴ってみることにした。

 今風とは異なり70年前の湯浅先生は教室内だけではなく、生徒たちを郊外へ連れて行っては原っぱで自由に遊ばせながら授業をすることもあり、写生や俳句などの作り方を教えてくれた。そのせいだろうかその後私は俳句作りにのめり込み、作った一句「コスモスが 揺れて見つかる かくれんぼ」が少年月刊誌に入選し、先生が喜んでくれた。特に影響を受けたのは版画で、その後年賀状は毎年自作の版画を彫った。学生時代には歌舞伎を一緒に観に行ったこともある。生徒たちを温かい心で包み込んでくれ、知識の詰め込み教育ではなく全身で教える情操教育の奔りと言っても良い先生だった。とにかく恩師湯浅先生に纏わる話をまとめて湯浅先生のご恩に報いたいと考えている。

2021年9月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5227.2021年9月3日(金) 菅首相、総裁選に出馬せず首相退任へ

 お昼のニュースで「菅総理、総裁選に不出馬」と報じられ驚いた。昨日までそんな素振りは全く見せず、今日の朝日朝刊トップに「菅首相、二階氏に出馬伝達」と書かれていた。それが夕刊では大きく反対の「菅首相、総裁選に出馬せず」となっている。前向きだった総裁選への出馬が、1夜にしてひっくり返ったのには、自民党の役員会で聞かされた党役員らも信じられないと語っている。特に、二階幹事長にとっては、菅首相から今期限りで幹事長から身を退くよう求められ幹事長職を明け渡すことまで表明していたが、お互いが辞めることになったのには、2人の間に何か覗い知れない原因があったのかも知れない。菅首相が総裁選に出ないことは、今月限りで首相を辞めることでもある。総裁選不出馬の理由として、首相自身は、コロナ対策と総裁選運動はとても両立出来ない。コロナ防止対策に専念したいので、総裁選へ出ないと語ったそうだが、それならどうして昨日まで出馬をほのめかしていたのか。それにしても1日にして考えが変わったのには、曰く言い難い伺い知れない理由があるのではないかと思う。これから政治家評論家諸氏のコメントを聞いて考えてみたい。

 菅総裁の総裁選不出馬によって、総裁選レースは複雑な各派閥の思惑で分からなくなりそうだ。現在立候補を表明している岸田前政調会長、高石前総務相、一旦は立候補を取り止めた下村政調会長の他にもチャンス到来と名乗りを上げる候補者がいることだろう。来る17日が告示だが、中クラスの群雄割拠の中で果たして誰が次の国政を担うことになるだろうか。これから当分の間メディアも騒がしいことだろう。

 ところで、アメリカ軍のアフガニスタンからの全面撤退完了で、アメリカの自己都合による行動がいろいろ問題を投じているが、利己的に駐留に伴う費用が過大化したことが撤収の最大の原因に上げられているようだ。

 アメリカ軍がアフガニスタンに駐留して以来20年間に費やした周辺国のテロ戦争として投資した費用が、8兆㌦(約880兆円)にのぼる。毎年膨らんでいる日本の今年度国家予算が106兆6千億円となったことを考えると、いかに巨額であるか見当がつく。とてもアメリカとて持ち堪えられないだろう。加えて7千余名の戦死者もいる。これらを考えるとアメリカ政府の胸中も理解出来ないことはないが、それなら最初からきれいごとを言わずにさっさと撤収計画を練るべきではないだろうか。アメリカも血を流して痛みを知ることになったわけである。

 さて、今日は3日前に前立腺診断に先立ったMRI検査の結果が分ったということで、泌尿科クリニックに出かけた。飯ケ谷医師から写真を見せてもらいながら説明を受けた。現状では、前立腺がんの可能性は数値的には25%程度だが、私の年齢や数値などを総合的に考えるとこのまま経過を見ることで良いのではないかということになった。近いうちに前立腺がんで死ぬことはないと冗談交じりに話されてホッとしたところである。取り敢えず、気になっていた健康案件は一応クリアしたことになる。6日に慶應病院で先月18日に受けた大腸のポリープ除去の説明を受けるだけである。

2021年9月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5226.2021年9月2日(木) デジタル庁発足と習近平思想の押しつけ

 昨日国の役所として鳴り物入りのデジタル庁が発足した。菅政権発足に際して、時代の要望に適った斬新な官庁の新設は大いに期待されていた。但し、IT担当国務大臣として平井卓也・初代デジタル庁大臣が、自身得意の分野であるせいか、自己意識過剰でやや口が軽く騒ぎ過ぎていた。発足前の役所としてはスキャンダルや人事選任の稚拙さが露呈され、荒波の中を航海へ乗り出すような雰囲気があった。№2のデジタル監には、石倉洋子・一橋大学名誉教授が就任することになったが、経営戦力やグローバル人材などが専門で現場の経験に乏しく周囲には心配の声もあり、本人もデジタル専門家ではないと言っている。大丈夫だろうか。

 いずれにせよ日本のデジタル化は、世界から周回遅れと言われ、そのレベルは上位の北欧諸国から大きく遅れて30位だという。これをデジタル化することによって今後国から自治体の末端まで情報を共有し、スムーズな情報伝達通信・提供が可能になれば、デジタル化は情報社会において大きな効果を上げることだろう。その奔りと言われ、健康保険証や運転免許証などを兼ねることが出来るようになるマイナンバーカードが、残念ながらまだ36%の普及率だという。現状は、とても満足出来るものではないが、1日も早い欧米並みのデジタル化社会が実現することを期待している。

 ところで中国では、新年度に合わせて習近平・国家主席の思想が盛り込まれた新しい教科書の使用が始まった。教育面にも習近平の個人崇拝と、国家管理思想の強制的押し付けが実施される。明らかに昨今の中国政府と独裁者・習近平主席の傲慢さが見られる。中国教育省は新年度から習主席の政治的イデオロギーを小学校から大学まで全国の教育カリキュラムに取り入れる方針のようだ。その意図するところは、小学校教師には若者の心に党と国、社会主義を愛する種を植え付ける狙いがあるようだが、習主席への個人崇拝と全体国家主義の押しつけに思えて仕方がない。

 新しい教科書には、習主席の言葉や笑顔の写真が掲載され、小学校の教科書には中国文明の功績、貧困削減、新型コロナウィルスとの闘いにおける共産党の役割が盛り込まれ、押しつけがましい習主席の愛国主義や義務に関する言葉を学ぶことになる。更にその普及と啓発を図ると同時に、学校教育の場で児童に過剰なプレッシャーを与えていたとして、小学校1,2年生に対しては筆記の宿題を与えることを禁止し、頻繁な試験を行うことに制限を課す。また、教育格差の是正を理由に学習塾を非営利化することを決めた。これによって私塾の経営が成り立たなくなる恐れが出てきた。習近平・国家主席を神格化した一帯一路国家教育である。些か背筋の寒くなるような空気感を覚える。

 さて、今日もクリニック巡りである。内科は定期的なもので、薬をいただきながら医師と健康管理について話した。その後3か月ぶりに眼科を訪れた。先月の人間ドック検査で右眼に白内障症状が見られると指摘されたことをお話しした。検査のうえで、確かにそれは見られるが、今すぐ手術するまでもないとのお話だった。ちょうど1年前に左眼を手術して視力が回復し喜んでいたところだったが、その時右眼はそれほど悪くはなく、少しずつ見づらくなった感じである。

 医師の話では、もう少し様子を見て医師ではなく私が手術を受けたいということであれば、そうしましょうということで、手術は当分見合わせ、改めて様子見をして手術を決めるということになった。

2021年9月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5225.2021年9月1日(水) 「防災の日」、真子さまのご結婚報道と金メダル取り消し

 1923年関東大震災が勃発してから今日で98年になる。震災では、約10万5千人の死者、行方不明者が出た。この日を自然災害に備えるということから「防災の日」と定められた。20年前の今日は不運を重ね合わせたかのように自然災害ではないが、大きな火災事故が起きた。新宿歌舞伎町の雑居ビルで火災が発生し、ビルの階段に障害物が置かれていたために扉が開かず、ビル内にいた人が外へ脱出出来ず、一酸化炭素により44名が亡くなる大惨事が起きた。

 ところで余談であるが、「太陽王」と言えば、誰でもその名が頭に浮かんで来るフランスのルイ14世である。その太陽王は1715年の今日9月1日に76歳で亡くなった。父ルイ13世の突然の死により4歳にして君主の座に就き、その後ヨーロッパ王室の中でも最長の72年110日間に亘って玉座に君臨した。

 さて、昨日の本ブログに偶々喩で秋篠宮家の真子さまの結婚問題に触れたところ、今日テレビと夕刊に真子さまが今年内に婚約者の小室圭氏と結婚の予定であると報道された。真子さまは皇籍を離脱して、現在ニューヨークのロースクールで学び、弁護士資格獲得を目指している小室氏と結納もせず、結婚式も挙げずに結婚してニューヨークに住むことを選択したようだ。この結婚がこれまで皇室、並びに世間から素直に祝福されないのは、小室氏の母親が元婚約者との金銭トラブルが解決していないからで、どうしてここまでもめるのかよく理解出来ないし、納得も出来ない。小室氏は少なくとも法律家の道を歩もうとしている。それならまずは自らの身の回りの問題を解決してから先へ進むべきではないかと、その対応に疑問を感じていた。2人がお互いにどうしても一緒になりたいと願い、その熱意に真子さまのご両親・秋篠宮ご夫妻も折れたような感じだが、本来なら親として心から愛娘の結婚を祝福し、正式に結納を交わして結婚式を挙げ、娘の門出を祝福してあげたいところであろう。

 語弊があるが、名より実を取った形の結婚となりそうだが、今後外国での新婚生活は警備面も含めてかなり厳しいものとなることだろう。それでも2人のお互いの愛情が強いことは理解出来る。前途は多難かも知れないが、異国の地で挫けずに幸せな新生活を築いて欲しいと心より願っている。

 さて、オリンピックに続いて開催されているパラリンピックでも連日熱戦、熱闘が繰り広げられているが、昨日こんな首を傾げるような珍しい事件があった。

 男子砲丸投げ(知的障害F20)でマレーシアのゾルケフリ・ムハンマドジャド選手が一旦は優勝しながら金メダルを取り消されてしまったのである。その理由とは、ムハンマドジャド選手が試合開始時間に遅刻しながらも試合に出場して、世界新記録で優勝した。だが、試合後の聞き取り調査の結果、審判員から遅刻が正当な理由ではないと見做され、棄権扱いとされ、金メダルは取り消され、2位のウクライナの選手が繰り上げ金メダリストとなった。そもそも最初に集合時間に遅れた時点で失格とすれば何ら問題はなかったが、試合後に公表されていない理由で失格扱いにする理不尽さには、当該選手ばかりでなく審判団にも責任があると思う。金メダリストに繰り上がったウクライナの選手にしても、あまり後味の良くない結果になったのではないだろうか。因みに試合後にSNS上に国際パラリンピック委員会(IPC)や、ウクライナ選手に対するマレーシアからとみられる誹謗、中傷の投稿が大分寄せられたそうだ。
 世界的な大会・パラリンピック中に起きた出来事である。IPCももう少しすっきりした対応をしてもらいたいものである。

2021年9月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5224.2021年8月31日(火) 「江戸っ子」に戻ることが出来たか。

 誕生以来間もなく82年10か月になるが、その半分の41年5か月を現在の住まい、都内世田谷区で過ごしてきた。昭和13年中野区内に生まれてから2歳半で父の転勤に伴い戦時下に兵庫県芦屋市に転居し2年半を過ごしたが、父の応召により母方別荘があった湘南の地・藤沢市鵠沼へ移り1年を過ごした。終戦の年に千葉県勝山町(現鋸南町)へ移り同地で4年半、その後幕張町(現千葉市内)3年、京都市1年半、藤沢市鵠沼15年、そして結婚後相模原市内で1年、横浜市10年、その後現在定住している世田谷と言う具合に点々とした。転勤族だった父の社内異動により、引っ越しを繰り返し、さぞや母親は大変だったと思う。特に、戦争中、並びに戦争直後の芦屋、鵠沼、勝山では空襲警報で緊急に防空壕に逃げ込み震えながら警戒警報解除の知らせをひたすら待ったり、物資欠乏の中で生活をやりくりしていた。戦争が激しい中を度々引っ越ししていたため、幼稚園に通う余裕はなく、終戦時は勝山国民学校初等科1年生だった。

 ところで、両親はともに生粋の江戸っ子だったが、私も江戸っ子として生まれたが、人生前半は江戸っ子とは言えない「江戸の外っ子」人生だった。ここへ来て漸く江戸っ子に戻ったと言っても良いのではないかと思っている。

 さて、アフガニスタン時間30日午後11時59分、最後の米軍輸送機が首都カブール空港を離れ退避作戦が完了したと米中央軍マッケンジー司令官が表明した。ニューヨーク同時多発テロ直後に駐留開始して以来20年という、アメリカ軍にしては最長の期間に亘って戦地に駐留していたことになる。しかし、この日を待ち望んでいたタリバンは、自分たちの勝利に終わり完全な独立を勝ち取ったとばかり、米軍機の離陸後タリバン部隊が空港内を占拠した。これから政権を奪取したイスラム系過激組織のタリバンが、民主化や女性の就労や教育など国際的に懸念されている課題を国内的にどう管理、統治していくのか課題が多い。

 駐留地アフガンの国内事情を考えないアメリカ流の身勝手な判断による撤退は、静かで安全な撤退とはとても言い難い。残念なことにアメリカ軍の全面撤退は、他国のことには配慮せずアメリカ目線で実行され、撤退中に現地の人びとや他国の関係者に犠牲を強いる結果になることである。昨日首都カブール市内で無人機による住宅地空爆によりアフガン住民9人が犠牲になった。アメリカはその事実を認めるだけで、その後のケアや補償については一切語らない。アメリカの戦争地における不条理、無情な行動は、ベトナム戦争で散々見せつけられたが、本質的には今以て変わっていない。年間1兆円近くの戦費を投入して多くのアメリカ人兵士を犠牲にすることは出来ないとバイデン大統領は語ったが、それを言うなら今後他国の争いに体裁の好いことを述べずに、一切介入しないことである。それを言うなら、日本の米軍駐留基地からもアメリカ軍はさっさと撤退して欲しいものである。

 ところで、今日はイギリスのダイアナ王妃がセーヌ河畔を走行中凶弾に倒れてから24年目の命日である。偶々その日にカナダのバンクーバーに滞在していたが、当地では時差の関係で1日前の日8月30日深夜だった。私は王妃の死を前日に知ったわけである。そんな命日を前に、その言動でとかくの話題を提供していた王妃の次男ハリー王子が、イギリス王室に関する秘密情報を書いた回顧録を近々出版する話が大きな話題を呼んでいる。メーガン妃とともに4冊の出版契約を結んだという。回顧録は2022年に発行の予定であるが、問題はその次の出版が、エリザベス女王が亡くなった後に発行というから王室のスキャンダラスな情報が盛り込まれているのではないかと、王室が神経を苛立たせるやら、種々臆測が飛び交っている。王子は出版に際して大変強気で、27億円という法外な契約金を要求したと伝えられている。

 その点では、日本の皇室では秋篠宮家の長女真子さまの結婚問題が、婚約者の母親の非常識な言動と金銭的不始末により遅々として進展しないことにより、世間に興味本位の話題を提供している程度だから、イギリス王室に比べれば、まだましな方かも知れない。

2021年8月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5223.2021年8月30日(月) 前立腺チェックのためMRI検査

 先日人間ドック受診で、前立腺の腫瘍マーカー(PSA)が昨年、及び一昨年より高いと指摘された。今日はその報告書を携えて泌尿器クリニックを訪ねた。毎年人間ドックの後に診てもらっているが、一昨年、昨年のPSAが7.71、7.772だったのが、今年は9.49となり少々上った。医師は昨年までは要注意と言いながら、経過観察としてそれ以上の治療をすることもなかった。今日恐る恐る相談してみたところ、この数値ならすぐにでもMRI検査を受けた方が良いと、自由が丘駅近くの医療施設・メディカルスキャニング自由が丘を紹介してくれた。

 実は、ここはMRIやCT検査を行っている医療法人社団で医院らしからぬ医院だが、時折その前を通りながらついぞ今までその存在を気にも留めなかった。ここが都内と神奈川県内に22か所もある大きな組織であるとは意外な感がした。クリニックで予約をしてもらい午后1時前にメディカルスキャニングを訪れた。女医の問診を終えてMRI検査のためにシーメンスの医療ベッドで、ガドビストという造影薬を注入され、30分程度なされるがまま仰向けになっていた。結果は書類にして泌尿器クリニックに連絡するというので、その頃を見計らって再びクリニックで今後の治療について相談しようと思う。

 さて、今日は政治家の心意気とか、信念とはこんな程度のものかと落胆させられることがあった。9月末で自民党総裁任期が満了となる。早くも自民党周辺では総裁選と、10月に任期が終了する衆議院議員選挙を睨んで、永田町界隈は一段と慌ただしくなった。菅総裁は、首相として人気低落傾向の中で果たして引き続き総裁選へ出て勝てるのか。若手議員の間では大分懸念されている。すでに、下村政調会長、高市前総務相、岸田前政調会長が次期総裁選への立候補を表明していたが、そのうち下村氏が今日になって立候補を断念すると表明したのである。

 今日菅首相と会見した下村氏は首相から、新型コロナウィルス感染拡大が続いていることから、追加の経済対策を検討するよう指示された。更に総裁選に立候補するなら、政調会長の職を続けるのは難しいのではないかと指摘されたという。そこで下村氏は総裁選に立候補するため、政調会長を辞任することは責任放棄だと悟ったという。総裁より政調会長を選んだのだ。それで立候補を取り下げるという。何と思慮分別のない総裁選への立候補と取り下げの理由だろうか。

 告示が9月17日、投開票は29日であるが、今後誰が立候補し、誰が立候補を取り下げるか予測出来ないが、相変わらず領袖の派閥絡みの駆け引きが行われ、予想外人物が名乗り出て来るかも分からない。所詮表面的には民主化されたシステムではあるが、内部で虚々実々の駆け引きがあるのだろう。岸田前政調会長が出馬宣言をしたことに対しては、すでに二階幹事長が不満やるかたない心境のようである。岸田氏の出馬宣言では、自民党役員任期は1期1年で3年内と謳っており、二階幹事長は幹事長職に就いて6年目に入った歴代最長幹事長だからである。何とも次元の低い総裁選である。日本の総理大臣を選ぶとも言える総裁選でプライドも信念もなく、安易に出馬、辞退を選ぶような人物が名乗り出るとは・・・。

 今日のパラリンピック陸上競技、100mT63 でロシアのプロポロフ選手が優勝したが、ロシアは国家としての参加が認められないため、表彰式では国歌に代わって私の大好きな「チャイコフスキー作曲♪ピアノ協奏曲第1番♪」が、演奏された。ロシア国歌よりよほど格調が高いと感じた。

2021年8月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5222.2021年8月29日(日) コロナ禍に中国公表数字の疑問

 新型コロナウィルスの感染が一向に収まる気配がない。菅首相はワクチン接種状況から漸く明かりが見えてきたと語ったが、連日新規感染者が急増している大村愛知県知事からはまったく明かりが見えないと否定されている有様である。首相はコロナ防止対策の3本柱として、1)医療体制の確保、2)感染防止として、混雑する場所の人流抑制への協力、3)ワクチン接種で若者を含めて11月の早い時期までに希望者へ2回の接種、と述べている。しかし、この3本柱は危うい。医療は崩壊に近づいている。とかくの問題を抱えながらも、着々と作業を行っているのはワクチン接種で、26日現在で1回目の接種を終えた国民の割合は54.9%、2回目を終えた人は43.8%である。何といってもデルタ株が強力で、感染拡大には手を焼いている。実際最近は新規感染者、及び死者の数字が着実に伸びている。

 昨年1月に感染者が新規発症して以来、3月に百人台、7月に1千人台、今年4月になって5千人台、7月に1万人台、8月13日に2万人台に、19日には2万5千人を超え、以降はほぼ2万人台を推移して昨日の22,750人に至っている。とても首相のいう明るい兆しは見られない。世界的にも新規感染者、死者ともに増え続け、昨日時点のジョンズ・ホプキンズ大の統計によれば、感染者は2億1千万人で1日当たり82万人が感染している。死者に至っては、448万人で1日1万1千人が亡くなっている。

 こんな世界的コロナ禍の中で、2つの疑問がある。ひとつは、中国政府が公表する数字が、世界各国の数字に比較してあまりにも過少過ぎることである。感染者が連日1日当たり中国全土で数十人しか出ないことで、これまで中国の新規感染者は合計10万6千人で日本人の僅か14分の1、アメリカと比べると362分の1でしかない。死者に至っては、131分の1である。しかも7月4日以降ひとりも死者が出ていない。人口で比較しても中国は、日本の12倍、アメリカの4.3倍もいて、それを考えても中国が申告する絶対数はとても信用出来るものではない。加えて、中国におけるコロナウィルス起源説が囁かれ、その起源につきアメリカと中国間でさや当てが行われ、不信感が漂っているのが現状である。

 中国国民はこれを正しいと思うより、正しいものと割り切って信じさせられているのだ。国が公表する数字を黙って信じる。しかし、世界の感染者一覧表を見た中国人すべてが、疑問を持たないなんて筈がない。あまりにも奇異だと感じていると思う。気の毒にも、中国共産党が発表した内容については、例え疑問を感じようとも反論出来ずに受け入れさせられているのが、今の中国なのだ。

 国が発表する内容については全て正しいとする砂上の楼閣の上に成り立つ現代中国も、いずれはバレバレとなって国民が戸惑い、社会が混乱するようになるのはそう遠いことではないと思う。

 さて、今日の高校野球。期待していた決勝戦は、智弁学園対智弁学園和歌山の兄弟校対決となった。1回表に智弁和歌山が早々に一挙4点を挙げ、つまらない試合になりそうだったので、テレビ観戦を止めた。結局9-2の決勝戦らしからぬ大差がついて、弟分の智弁和歌山が21年ぶり3度目の全国制覇を果たした。まずは、祝意を表したい。

2021年8月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5221.2021年8月28日(土) 気になる甲子園決勝対決と若者言葉

 甲子園で開かれている全国高校野球も今年は雨で散々予定が順延されたが、今日は準決勝戦2試合が行われた。出場4校はすべて関西地区の高校だ。その中で明日の決勝戦へ駒を進めたのは、奈良県代表・智弁学園高校と隣の和歌山県代表・智弁学園和歌山高校で、全国大会の頂点で珍しい兄弟校対決の実現となった。大学付属高校の多い日大や東海大の付属高校が対決することは考えられないこともなかったが、まさか同じ理事長の下に同一の教育システムを行っている隣県の兄弟校同士の対決とは些か驚いた。創立56年と創立43年の歴史的にはまだ新しい高校同士が、決勝戦で相まみえるとは不思議な縁と言っても好い。両校とも似たようなユニフォームなので、明日は審判団も学校と選手を見誤らないよう気を付けなければならないだろう。決勝戦がどんな試合になるか。明日はテレビで観戦しようと思っている。

 ところで、最近の若者の言葉遣いで少々気になっていることがある。そのひとつは「メチャクチャ良い」、「メッチャ好い」とか、「〇〇〇な奴」である。前2つは、すごく良いという意味で使っているようだが、本来「メチャクチャ」という表現は「これはメチャクチャだ」というような良くないという言葉遣いで、真逆に使っている。それが近年「メチャクチャ」は、良い意味で話されている。どうもしっくりこないし、馴染まない。

 これについて、偶々昨日テレビが今夏長野へ2泊3日の修学旅行に出かけた大阪の中学生の様子をレポートしていた。生徒たちは宿泊旅館を7軒に分かれ、各旅館を校長が見回り、ある分宿旅館で校長が女性教師に「生徒たちの様子はどうですか?」と尋ねたところ、女性教師は即座に「みんなメッチャ元気です」と何の抵抗もなく普通に明るく応えていたが、どうもこのやり取りは馴染めなかった。

 そして最後の「〇〇〇な奴」であるが、これは普通「好い奴」とか、「悪い奴」と人を対象に形容する言葉である。ところが、これを「右から2番目のシャツ」を「右から2番目のヤツ」のように人ではなく、名詞なら何でもかんでも「ヤツ」と言っているが、若い女性などが、「○○なヤツ」と話す場面を見ることが多くなった。あまり品の良い表現ではないので、どうも気になっているが、言葉の使い方が間違っていることは間違いない。このまま放っておいても良いものだろうか。

 さて、アフガニスタンのカブール空港周辺の爆破テロでは約170人の犠牲者が生れた。アメリカのバイデン大統領は、爆破を仕掛けたISに対して報復すると強調していたが、同時にアメリカ人の国外脱出を遅滞なく行うとも述べた。気がかりなのは、今日が国外脱出のラスト・チャンスのようなので、タリバンによって家を追われたアフガン人が難民となる可能性があると国連難民高等弁務官事務所では懸念していたことである。すでに隣国パキスタンとイランを中心に約220万人の難民がいるようだ。シリア難民も増えており、このままだと中央アジアは早晩難民が溢れることになる。世界に新たな問題が生れる。ここ一両日アフガンの動きから目を離せない。

2021年8月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5220.2021年8月27日(金) 「SDGs」とは程遠いアフガンの混乱

 最近頻繁に目につく言葉として「人新生」と「SDGs」がある。前者について意味はもちろん、読み方も知らなかった。「じんしんせい」、または「ひとしんせい」と読むようだが、ネットの[Wikipedia]に依れば、「人類が地球の地質や生態系に与えた影響に注目して地質時代における現代を含む区分」というが、どうもストンと胸に落ちて来ない。しかし、あまり現実的な言葉ではないが、斎藤幸平・大阪市立大准教授著「人新生『資本論』」が、経済成長至上主義がもたらす未来、持続可能な社会へのヒントがあるとして同書がヒットしているというから一層分かり難い。

 もうひとつの「SDGs」は、‘Sustainable Development Goals’を訳した「持続可能な開発目標」の略語である。国連は2030年までに達成すべき世界を変えるためとして以下の17の目標を掲げた。

 1)貧困をなくそう 2)飢餓をゼロに 3)すべての人に健康と福祉を 4)質の高い教育をみんなに 5)ジェンダー平等を実現しよう 6)安全な水とトイレを世界中に 7)エネルギーをみんなにそしてクリーンに 8)働きがいも経済成長も 9)産業と技術革新の基盤をつくろう 10)人や国の不平等をなくそう 11)住み続けられるまちづくりを 12)つくる責任つかう責任 13)気候変動に具体的な対策を 14)海の豊かさを守ろう 15)陸の豊かさも守ろう 16)平和と公正をすべての人に 17)パートナーシップで目標を達成しよう

 である。

 これは言葉としては単純で分かりやすいが、中々成し遂げるのは難しい。それでも国連がこのようなテーマを定めたことに、意外な感じを持っている。国際紛争のただなかへ飛び込んで調停する外交調停と政治力が求められる国連で、このような身近な希望が取り上げられること自体が驚きである。これからこの後者の言葉は取り上げられる機会が多いだろうから、注目したいと思う。

 さて、アフガニスタンで昨日恐れていたことが起きた。首都カブール国際空港周辺でアメリカ軍兵士13名を含む、市民ら100人以上が犠牲になる爆破テロ事件が起きたのだ。これがタリバンの仕業かと思いきや、何とタリバンと対立するイスラム系過激派組織・イスラム国(IS)が犯行声明を出した。これでアフガン国内の治安は一層泥沼化するだろう。バイデン大統領は、アメリカはこの事件に拘わらず、関係者のアフガン国外脱出作業を続け、軍の撤退は予定通り今月末までに完了させると語った。このトバッチリを被ったかの感がある日本は、約500名の現地の日本人及び、日本外交のアフガニスタン人関係者の脱出と日本への輸送のために自衛隊輸送機を派遣していたが、今日カブールからパキスタンの首都イスラマバードへただひとり日本人が輸送されてきた。果たして国外脱出期限とされる今日中に他に何人を無事自衛隊機に乗せて日本へ連れ帰ることが出来るだろうか。

 自衛隊機のアフガンへの出入りはタリバンの了解を得ているが、同機は慌ただしくカブールとパキスタンの首都イスラマバード空港との間を往来している。その航路下の道路がアジア・ハイウエイ№1で21年前に私自身ジープで通った道路だ。昨日も国境カイバル峠周辺と思しき風景を映し出していたが、女性の姿がまったく見られず、武器の積み下ろしをやっていたパキスタン最西端の町・ランディ・コタールともども妙に懐かしい気分になったからおかしなものである。

 それにしても大混乱のすべての原因は、20年間に亘るアメリカ軍駐留による統治と撤退処理の拙さの結果である。アメリカは同盟国に迷惑をかけて、世界中を不安に陥れるような随分罪作りのことをよくぞやってくれるものだ。

2021年8月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com