5239.2021年9月15日(水) ガタガタのアフガニスタンの国情

 今日9月15日は、以前「敬老の日」と呼ばれていたが、今ではそれは9月第3月曜日に変わった。実は、今から53年前の今日高輪プリンスホテル「現グランドプリンスホテル高輪」で妻とお見合いをして、翌年5月に結婚することになった。その意味では我々夫婦にとって、夫婦生活スタートの日となったとも言える。

 アフガニスタンでタリバンが政権を握ってから今日でちょうど1か月になる。最近アフガニスタンに関する情報がやたらに流れてくるが、それはすべて国の政権を奪ったタリバン情報を含めて好意的なものはほとんどない。アフガンについては人並み以上に関心を抱いていたが、あまりにも知らないことが多い。経済、文化、科学技術などが発展した現代社会において、その発展の礎として民主主義社会は必須の条件と考えられている。だが、アフガンにはそれらのベースがなく、極端なイスラム原理主義がすべての面で優先されている。社会の構造がきちんと固まっていないのだ。タリバンの権力者が、己の思うように権力を揮っているという印象が強い。イスラム原理主義にしても、イスラム教のひとつの宗派と見られがちであるが、他のイスラム諸国のそれと比べてもとても宗教と言えるようなものとは思えない。自分たちの思い通りに事を成すための行動を聖戦(ジハード)と絶対視して反対する人々に残虐な殺害も辞さない。イスラム教の戒律を特別視するが、女性を差別し、女性を家内に閉じこめて家の外へ姿を見せないようにし、女性に教育や就労の機会を与えない。人間扱いしていないのである。

 とにかく「学生」を意味するタリバン政権は復活したが、国家という形態をまるで成していない。しかも日本の2倍近い荒れ果てた国土に、日本の3分の1の人口を養っていける産業の基盤が見えないのである。そして国をリードすべき政治家たちが権力争いに血眼になっている。さらに、この人権も民主化も見られないイスラム暴力国家に対して、国際社会が支援の手を差し伸べようとしないことが致命的である。このままの状態が続けば、国を抜け出し外国で生活しようという人々が現れるのも当然である。国内に残るのは老人、子ども、女性など弱者に、権力にしがみついているタリバン一派だけになる。

 ついては、昨日の本ブログに中国の新型コロナウィルス死者が異常に少ないことを指摘したところ、妙な話だが、昨日中国でひとり死者が出た。約70日間にコロナ死者が僅かひとりというのが、世界的な増加傾向から考えてフェイクではないかと考えてしまう。今後この出典であるジョン・ホプキンズ大学の資料を信用しても良いのだろうか。

 さて、一昨日に続いて北朝鮮がまた長距離弾道ミサイルを発射し、日本の排他的経済水域内へ着弾した。菅首相は、「我が国と地域の平和と安全を脅かすものであり、言語道断だ。国連安全保障理事会決議に違反しており、厳重に抗議するとともに、強く非難する」と述べた。毎度他国に迷惑をかけることを楽しんでいるかのような金正恩・朝鮮共産党総書記だが、最近の映像では、大分痩せてスマートになり、髪型も変えて別人のようになった。アメリカのテレビアナもそう述べていたが、どうも別人ではないかと思える節もある。実際のところはどうなのだろうか。もし仮に道化だったら世界を欺く悪ふざけである。

2021年9月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5238.2021年9月14日(火) コロナ・ワクチン接種進展と北朝鮮ミサイル試射

 相変わらずの新型コロナウィルス騒ぎだが、ワクチン接種が着実に行われ、一昨日時点で2回目の接種を終えた国民の割合は50.9%となった。接種の機会に恵まれた65歳以上の高齢者が88%と高い割合であるのに引き比べて、65歳未満で2回接種を終えた人は29.5%で、特に若い人の感染が急増している時期でもあり、政府は若者の接種の機会を出来るだけ多く設けて接種率の向上に注力している。順調に行けば、今月末には2回目の接種を終える人の割合が、6割を超えるとの見通しが立った。

 今日東京株式市場で日経平均株価が一時350円近く値上がりして30,700円台に達して実に31年ぶりの高値をつけたが、ワクチン接種の進展がその要因のひとつと言われている。

 幸いこのところ新規感染者数は漸減傾向である。気を緩められないのは、重症患者が増えていることと、希望通りに入院出来ず、自宅療養せざるを得なくなって自宅で亡くなる人が増えたことである。日本人の死者も少しずつ増えているが、その一方で一向に死者が出ない国もある。これまでも本ブログに書いたが、その不可思議な国は中国である。あくまでジョンズ・ホプキンズ大学の資料に基づいているが、中国では今年7月4日以降2か月以上に亘って、ただのひとりも死者が出ていない。昨日現在、世界中で死者の数は、463万人である。感染者に至っては、2億2千万人である。然るにコロナ発症の地とも言われる中国でこれまでの死者が、たったの4,848人で感染者は10万7千人である。いくら防止対策が成功したとしても、世界一多人口の国という視点から考えても、中国が公表するこの数字はとても信じられない。

 さて、昨日北朝鮮中央通信は、11、12日の両日に新型長距離巡航ミサイルの試射に成功したと報じた。発射されたミサイルは、1,500㎞先の標的に命中したという。その範囲には北海道の東部一部を除く、日本列島がまるまる入る。日本にとっては憂慮すべき危険な事態を招くことになる。これに対してアメリカ政府副報道官は、「『現実的なアプローチ』は、アメリカや同盟国の安全を高めるため、北朝鮮との外交を模索するものだ。前提条件なしでいかなる場所でもいつでも会うという我々の提案に代わりはない」と述べたが、最近のアフガニスタンにおけるアメリカの対応を見ているとアメリカに対する信頼感が、少々薄らいでいる。

 ついては、来る24日にワシントンのホワイトハウスで日米豪印4カ国(クアッド)首脳会談が開催される予定である。クアッドは3月にオンライン形式で開催されたが、対面式の会談は初めてである。日本からは菅首相が出席予定であるが、その5日後に退任する首相が出席しても信頼感や説得力に欠けるのではないだろうか。アメリカがこの事実を知りながら、どうしてもう少し待って新首相を交えて首脳会談を開催出来ないのだろうか。出席する菅首相の判断もおかしいが、最近のアメリカも少々おかしい。

2021年9月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5237.2021年9月13日(月) IR(統合型リゾート)の中止を望む。

 先月22日に行われた横浜市長選挙の結果、IR(統合型リゾート)計画実現を訴えていた林文子市長が、IR反対をアピールした山中武春・横浜市立大学教授に完敗したことによって、横浜市の誘致計画は白紙になった。山中氏は市長就任後に市政について考えを述べるようだが、その中でIRについて計画自体を取り止めるとはっきり述べている。

 実は、市長選の2日前に朝日、及び読売新聞朝刊の神奈川版にIRに関するカラー版の意見広告が掲載された。広告を依頼したのは、「横浜型IRの実現を目指す市民の会」というが、地元商店街が中心になっている。カジノ客を呼び寄せ、市に経済的繁栄をもたらしたいという気持ちからIRに賛同の広告掲載を考えたらしい。結果的には、徒花となってしまった。

 その広告の文言には、「IRはいけないものなのでしょうか?」、「IRは治安を悪化させません」、「IRはギャンブル依存症を増加させません」などと謳っているが、教育関係者や有識者から散々否定的な言葉が伝えられているように、すべて同意出来るものではない。IRという横文字で誤魔化しているが、はっきり言ってIR施設として建設されるのはカジノ用賭博場であり、そこで行われるのは賭博、つまりバクチである。いくら1兆5千億円の経済波及効果が期待出来て、横浜市に年間1千億円もの税収が期待出来るとしても、所詮そこで行われるのは賭博であり、知恵を絞り汗を流して真面目に働いて得られる成果とは異なり、幸運を当て込んで他を落とし込み、一か八かの利益を得る所業であり、陰湿でとても表の世界で堂々と行われる事業ではない。ヤクザの裏世界の話である。必ずヤクザ=暴力団とつながりが出来る。こういう組織が、治安を悪化させないわけがない。幸い今では暴力団の数も大分減少しているが、闇社会ですら減退しているこの時に、大都市で堂々バクチによって金儲けを考えるとは、とても真面な人間の考えることではない。

 歓楽街の一等地に煌びやかな立派な施設があっては子どもたちの教育上よろしくない。大手ゼネコンが協力者として名を上げていたが、後退しつつある。新型コロナウィルスの流行とともに全般的にトーンダウンして、横浜市以外にも候補地として名を上げていた和歌山市、長崎市でもオペレーターが下りているという。2025年に海上の「夢洲」会場で大阪万博を予定している大阪市では、IRとの相乗効果を狙っていたが、当初興味を抱いていたアメリカのMGMがコロナのせいもあり、興味を失いつつあるようで、MGMをつなぎとめるのに躍起のようだ。とにかく競輪、競馬、オートレースがあり、これ以上賭博行為はご免被りたい。

2021年9月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5236.2021年9月12日(日) 甘く杜撰なオリンピック大会経費

 昨日NY同時多発テロ20周年に際して、テレビでニュースをはじめ、いくつかドキュメンタリーが放映された。昨夜9時からNHKの特集では遺族の女性がアメリカ政府に対して得られた情報の開示を求める裁判と、アメリカとサウジ・アラビアのイスラム国ならぬ特別な関係を伝えていた。

 バイデン大統領が、昨日の追悼式典に参列するとともに、ビデオ・メッセージを送ったが、その中で2つのことを述べた。1つは「事件後、アメリカは真の意味で結束した。アメリカを傷つけようとする者を必ず見つけ出し、代償を払わせることをテロリストたちに示した」であり、2つ目は、「恐れや怒り、イスラム教徒に対する暴力など人間の暗い側面も現れた」ということだった。2つ目は確かにその通りだと思うが、1つ目は疑問である。アメリカは結束しただろうか。テロに憤激してアフガン戦争へ突進したブッシュ大統領は、バイデン大統領のアフガン撤退は間違いだとはっきり述べている。同時にこの度のアフガニスタンからのアメリカ兵撤退についてアメリカ国民の70%は、正しいとは思っていないようだ。これでアメリカは結束したのだろうか。確かに外から攻撃を受けたが、仕返しで反撃してその後の荒れたアフガン国内をその荒れたままにして自己都合で身勝手に引き上げてしまったではないか。これが代償を支払わせたことだろうか。

 さて、東京オリンピックとパラリンピックが無事終わり、国、東京都、組織委員会はこれからそれぞれ後始末をしなければならない。中でも新型コロナウィルスの影響を被り、予想もしなかった事態も起きて大会経費が想定を大きく上回ったことは間違いない。8年前のオリンピック招致時に東京都が提示した大会経費の総額は、7,340億円だった。だが、コロナでスポンサー収入は減り、原則無観客となって当て込んだチケット代収入は、約900億円が取らぬ狸になった。そこへコロナで費用が大きく重なり、現時点で大会経費は1兆6千億円超と見られているが、関係者によれば、3兆円を遥かに超えると考えられている。予算を超えた分を、どこがどう負担するのか、これから駆け引きが行われることだろう。

 それにつけても、オリンピック開催に向けて新たに競技施設を建設し、多額の費用がかかったが、必ずしもそのほとんどは新設する必要がなかったと思う。更に問題なのは、新施設の今後の維持費用が相当かかることで、既設の施設に手を加えればそのまま使用出来る施設があったにもかかわらず、それをやらなかった作為である。例えば、我が家の近くの通称駒澤公園「駒澤オリンピック記念公園」は、その名の通りオリンピック開催のための施設で、例えそれが1964年のものであっても、少し手を加えればそのまま問題なく使用出来る。これらの施設を使用すれば、追加経費はあまりかからず、維持管理には無駄な経費を使わないで済んだところだ。どうも大会関係者にとっては自腹を切るわけではないので、こういう点でつい甘くなるのではないかと思う。実際、各種の大きなスポーツ・イベントは普段からこの駒澤公園で問題なく行われている。結局建設会社との組織委員会を仲介した利得権者の口車に乗り、大金を投じて工事を行うことになったのだろう。

2021年9月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5235.2021年9月11日(土) NY同時多発テロ発生から20年

 糖尿病が快方に向かっている。今日糖尿病クリニックでHbA1cの数値を調べてもらったところ、糖尿病にとってあまり良くないとされているプレドニン錠を増やしたにも拘わらず、数値は6.8と言う結果だった。まだ安心出来る数値ではないが、医師も大分回復に向かっていると仰ってくれた。もう少しの辛抱だと思う。

 さて、今日は誰もが知るニューヨーク同時多発テロ勃発から20年目になる。あのテロでは日本人24人を含めて、3千人近い人が犠牲となった。先日来断片的に被害者と遺族のドキュメントをテレビで放映しているが、いつ観ても納得出ず、実行テロリストらに憤りを覚える。

 20年前の今日、偶々桐ケ谷葬儀場で義母の葬儀執行の折、控室で待機している間にテレビでこの生々しい惨劇を観て、あまりの衝撃的シーンに強いショックを受けた。こんなこともあるのかと驚いた。

 その一方でそれまで海外各地で頻繁に起きている反米テロを時系列的に調べていて、そろそろ反米テロらしき事件がどこかで起きるころではないかと密かに気になっていた。加えてその1年半前にパキスタンからアフガニスタンへ向かう国境カイバル峠に近いランディ・コタールの商店街で、トラックから銃砲類の武器の積み下ろし作業中の現場を見て、一瞬首を傾げた。それらが重なり合って、その時近い内に反米テロがどこかで起きるのではないかと漫然と考えていた。葬儀場で衝撃的な場面を目にした時、カイバル峠でそれとなく感じたテロ予感が、この旅客機が世界貿易センタービルへ突入した場面と重なった。何となく予感らしいことが、現実に起きたと言える。

 この辺りの流れの一部始終については、今年上梓した「八十冒険爺の言いたい放題」に紹介したところだ。アフガニスタンについては、暫定政権が発足したようだが、国内は依然として混乱し、この国がこれからどこへ向かうのか分からない。タリバンが再び政権を握ったが、無政府状態に近いと言っても好い。各国はアフガン政府を、正式に承認していないし、経済制裁を課した状態であり、国民の生活は極めて厳しいものとなっている。

 さて、その中で、米中対立が露骨になってきたが、こんな情報がネット上に載っていた。世界の軍事力をランク付けするグローバル・ファイヤーパワー誌が公表した世界各国の軍事力順位は、次の通りである。意外だったのは、日本が世界で5番目の軍事大国になっていることであり、兵力で遥かに優れた韓国を追い抜いて第5位にランクされている。(但し、韓国の兵員が多過ぎるので、別途調べたところ2018年は、62万5千人だった)

 

 1.アメリカ  兵力 226万人  軍事予算 7,500億㌦

 2.ロシア      301 〃         480 〃

 3.中国       269 〃        2,370 〃

 4.インド      354 〃         610 〃
   5.日本        30   〃         490 〃

 6.韓国       368 〃         440 〃

   7.フランス          45 〃         415 〃

 8.イギリス        27 〃         551 〃

 9.エジプト        92 〃         112 〃

   10. ブラジル        167   〃           278 〃

 現状では、保有戦力、軍事予算すべてにアメリカが圧倒的な戦力を有しているが、その群雄割拠の中にあって兵力が極端に少なく、憲法で戦力の保持を認められていない日本が、5位にランクアップされた原因として、空母4艦、駆逐艦40隻を保有していて、これがアメリカに次いで世界で2番目の戦力と見做されたかららしい。更に44の漁港が軍事用に緊急使用出来る可能性があり、これは世界一だというのである。軍隊ではない自衛隊の力がいつもの間にやら、世界でも屈指の軍事力を有していると評価されたことに戸惑いを感じる。これをアメリカに利用され、何かと準有事の折にはアメリカの言いなりに利用され、これがアメリカ軍アフガン撤退の後、自衛隊機がわざわざ現地へ到着していながら、「子どもの使い」にしか過ぎなかった原因のひとつだと思う。

 それはそれとして、今や正面切って戦いという場面より、目につかない場所で相手国に仕掛ける、ゲリラ的戦法が行われている。アフガン戦争ではアメリカは果敢に攻撃をしかけたが、いつの間にか尻尾を巻いて同盟国を裏切りトンズラしてしまった。前記の軍事力は「絶対的」なものと言えるだろうか。

2021年9月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5234.2021年9月10日(金) 緊急事態宣言延長の一方で、緩和のところも

 東京都内では、このところ日々新型コロナウィルス新規感染者数が減少しているが、重症者数や、若者の感染者が増えていることもあり、医療現場は逼迫して警戒はまだ緩められない。明後日まで27都道府県に発出されていた緊急事態宣言を引き続き、19都道府県にそのまま緊急事態宣言を、そして8県はまん延防止等重点措置発出に切り替えて今月末まで実施することにした。

 ワクチン接種が浸透して、昨日時点で65歳以上は1回目89.5%、2回目87.8%の接種率である。全人口の割合では、1回目54.6%、2回目43.4%の接種率となっており、11月上旬には希望者はほぼ接種を終える予定だという。問題はその後である。接種率の上昇につれて感染者も減り、重症者が減れば結構だが、油断出来ない。ワクチン接種が早かったイスラエルでは、2回目の接種を終えて安心したのか、再びリバウンド状態となり、最近になってブースターと言われる3度目の接種を始めた。

 デルタ株が悪性で感染率を増加させたが、また新たにミュー株という新種が現れた。この様子では、収束するのはまだ当分先のようだ。一方で、宣言は延長されるが、その中で行動を緩和することである。気になるのは、都市の歓楽街などで人流、特に夜間の人出が増え続けている現象である。このまま人出を放置しておけば、ワクチン接書が効果を上げようとも感染者は減らないのではないか。国と自治体は、これをどう見極め、有効な手を打つことが出来るだろうか。一部には、来月以降の衆議院選を控えた選挙にらみで緩和に踏み切る自治体が増えるのではないかと心配されている。

 そんな折、EUでは観光など不要不急の目的でのEU域内への渡航を認める「安全国リスト」から日本を外すと決め、発表した。これについては、1月にも日本は外されたが、6月に「安全国」に認定された。海外からはこのように安全な国とは見られていない。ワクチン接種割合が高まっても、対象地域での行動制限の緩和にはよほど注意する必要がある。

 さて、今月中に首相を辞める菅義偉首相は、昨日記者会見で在任1年を振り返ってコロナについては、「暗いトンネルの中を手探りで進んでいくことにも似た困難だった」、「医療体制を確保することが出来なかったのは大きな反省点」と語っていたほど、コロナの感染拡大に悩まされたことが理解出来る。これを引き継ぐ日本の総理大臣史上100人目の首相になるのは誰か。そしてその首相は、コロナ禍に対していかなる方策で対処しようとするのか、ぜひ前向きなポリシーを発表してもらいたい。

 午後予定されていた河野太郎・行政改革担当大臣が自民党総裁選への立候補を表明した。3人目である。すでに立候補を表明して連日テレビに出まくっている岸田・前政調会長や高市・前総務相は原発容認派であるが、河野氏は脱原発を唱えた。だが、その説明は歯切れが悪い。自民党内では少数派で、正面切って国民に脱原発をアピールすることが出来るかどうかが、河野氏にとっては勝負どころである。

2021年9月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5233.2021年9月9日(木) 小学生時代を過ごした台風禍の鋸南町

 今日は中国由来の「長陽の節句」である。普段お世話になっている、近所の小中陽太郎さんが、今日87歳の誕生日を迎えられた。午後ご自宅へお電話してお祝いの言葉を伝え、いろいろお話しすることが出来た。健康面では特に問題はないと仰っていたので、ホッとした。新型コロナウィルスが収束したら一杯やりましょうという前向きな言葉で話を終えた。

 2年前の今日は、台風15号が襲来して関東南部、特に千葉県南房総地方では甚大な被害を被った。中でも最大の被災地は、小学校低学年時に過ごした勝山町(現鋸南町)だった。テレビで当日の映像を観る度に胸が痛んだ。懐かしさもあって落ち着いたころにぶらっと住んでいた旧社宅辺りを訪れて昔を偲んでみたいと考えていた。ところが、その後コロナが流行して訪れる機会がないまま今日に至った。今朝テレビで街の空中写真を放映していたが、風景があまりピンと来ない。まるで他所の町のようだ。大きな街ではなかったので、もう少し面影が残っていても良さそうな筈だが、思い出すような場面が画像上現れなかった。レポートでは、復興がまだ充分ではないようなことを伝えていた。少年の日の懐旧の想いは、まだ当分先伸ばしになりそうだ。

 ひとつレポートで気になったのは、破壊されたままになっている家屋でも、固定資産税がかかり、家屋を処分して整地した状態にすると固定資産税は4倍にもなるということだった。これではこの後の計画が立たなかったら、そのままに手を付けずに放置する所有者が多いのではないかと感じたことである。

 さて、自民党の次期総裁選が迫っている中で、昨日高市早苗・前総務相が正式に立候補を表明した。記者会見で靖国神社へ参拝することを問われて、個人的に参拝するのは個人の権利で自由であり、傍からとやかく言われる筋合いではないというような主旨のことを述べていたが、靖国神社には太平洋戦争のA級戦犯が祀られていることは当然知っている筈であり、それこそが靖国参拝問題として取り沙汰されるのである。大臣も務めた人がこんなことを知らない筈がない。このような安易な物言いをするようでは、とても総裁、総理にはなってもらいたくない。情けない限りだ。

 また、立候補を表明していないが、近々正式に表明するであろう河野太郎・行革担当相は、これまで脱原発を唱えていたが、昨日の話では明らかにトーンダウンしていた。現状はともかくいずれ脱原発となるような言い回しである。反原発、或いはすぐにも脱原発を言えば、自民党内では反発を招くことが予想されるところから、ここは一歩退いたフリをしたというところであろうか。

 高市氏にしても、河野氏にしても考え違いをしていたり、その場しのぎをしているようで狡いとしか言いようがない。持論なら持論として堂々披歴して質問にも答えるのが、総裁総理になろうとする政治家が心得るべきことではないか。2人ともに苦労知らずのまま今日に至った人という印象が強い。苦労を知らない人物が、政治の場では一番ネックになるのだが、最近はそういう政治家が多くなった。将来を考えると暗然とさせられる。

2021年9月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5232.2021年9月8日(水) アフガニスタンとミヤンマーの現状

 私が普段から強い関心を抱いているアフガニスタンとミヤンマーの実情については、一般的にあまり知られているとは言い難い。とにかく今や両国とも国情が一層分かり難くなったこともある。

 このところ連日アフガン情勢について報道されてはいるが、イスラム系テロ組織集団タリバンが政権を獲得し、国際社会からは極端なイスラム教義の押しつけが懸念され、警戒されている、女性に対する教育や就職などへの厳しい制約で女性に対する差別を容認しようとするタリバンが、今日暫定政権の閣僚を一部発表した。まだすべての名前が決まったわけではないが、当然のように女性閣僚の名は見らない。最高指導者にはアクンザダ幹部が、首相にはアフンド幹部が就任した。強硬派のハッカーニ幹部が内務相に決まったが、テロ組織アルカイダと関係があると言われ、国連から制裁対象に指定され、アメリカではFBIがテロ組織の首領と見做している人物である。かつて宗教警察として恐れられた「勧善懲悪省」が復活したのも以前のやり方を踏襲しようとするサインである。アフガンとしては、20年前の9.11テロ以前に復帰するわけだが、国際社会の中で極端なイスラム教義を主張する国家が果たして、国内的にも国際的にも停滞なく平和路線を歩んで行けるのか、極めて懸念される。

 問題は、このタリバン政権のアフガニスタンを諸外国が国家として承認するかどうかである。テロ以前のタリバン政権を承認したのは、パキスタンなどたった3か国だけで、当時とあまり変わっていない異色の国家を諸外国がすんなり認めるとは思えない。現状ではどういう国家の形が出来るのか、まったく不明である。

 一方で、最近メディアで報道されることが少なくなったミヤンマーは、昨日民主派勢力が国軍に対抗して樹立した「統一政府」のドゥワラシラー副大統領が、過激な口調で国民に檄を飛ばした。非常事態を宣言し、これまでも国軍に抵抗していた普通の市民からなる武装組織「国民防衛隊」、及び国内の少数民族の武装組織に対して「直ちに国軍を攻撃せよ」と呼び掛けた。これによって国内で激しい闘争が起きることが心配である。

 しかしながら、圧倒的な武力を持つ国軍に対してこれらの組織による攻撃が勝てるとは思えない。それでも国軍に国を挙げて攻撃を仕掛けるというアクションが国軍の戦意を挫けさせることが出来るかは、分からない。これによって、ミヤンマーから逃れたロヒンギャ族が再びミヤンマーの地へ戻ることは難しくなった。このままだと国内の治安は泥沼化するばかりである。今や国連も中ロの否決の行使により国内の問題解決が難しくなった。国軍との戦いは長期化すると見られ、食料や薬などの買いだめでパニックが起きかねないと危惧されている。

 アフガンは、アメリカの介入と撤退が難題を置き去りにすることになった。反面ミヤンマーでは、他国の直接介入はなく、あくまでミヤンマー国民自身の考えと行動によって、思いがけず地獄図絵が生みだされようとしている。

 その点では、転覆しそうなこれらの国々に比べれば、政権取りごっこをしている日本は、呑気なものであり、まだましな方と言っても好いだろうか。

2021年9月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5231.2021年9月7日(火) 拙著最新刊、重版出版

 昨日の慶應病院に引き続き、今朝は近くの国立東京医療センターへ定期健診に出かけた。軽度のリューマチ治療のフォローである。毎度採血して知るCRPとHbA1cは、前者が0.11で先月の0.08に比べれば上がっているが、糖尿病の目安である後者は、先月と変わらず6.9だった。医師の話では、数値的には大きく改善してはいないが、全般的には良好ということから服用薬のプレドニンを8㎎から、7㎎に減らすということになった。今月末にもう1度検査して今後の凡その処置を判断されるのではないかと考えている。

 さて、今日漸く近著「八十冒険爺の言いたい放題」の重版本を出版社から送ってきた。初版ではかなり誤植が見られ恥ずかしく思っていたが、重版に向けてかなり文章を訂正したので、ざっと目を通したところ不自然さが消え、これからは胸を張ってPR出来る。

 内容について一般的にドキュメント書でもアフガニスタンやミヤンマーに関しては、深く掘り下げて書かれたものはほとんど目にしない。それが僭越ではあるが、本書が一定の評価を得て、販促効果を上げた一因ではないかと考えている。

 そのアフガンの様子がこの数日どうも怪しげな雰囲気になってきた。タリバン№2の仲介によって、隣のイスラム国パキスタンのイムラン・カーン首相が中国の王毅外相と会談したとの情報が伝えられた。それはパキスタンがかねてよりインドとの対立からインドと関係良からぬ中国へ接近していると言われている。だが、中国はイスラム系の新疆自治区のウィグル族を抑圧して国際社会から非難されている事実がある。その中国へ何故にパキスタンとタリバンが接近するのだろうか、不明である。むしろ中国が、アフガンへの進出を画策しているからではないだろうか。中国はどうもアフガンの銅山に目をつけているようだ。「一帯一路」政策に見られるように、中国が途上国へ進出するのは経済的な利権を得るためであることは明白である。完全な政治の体裁を整えていないアフガンが、今望むのは経済的な支援である。そこに中国は的を絞っている。タリバンがこれから如何なる外交政策を取るのか分からないが、アフガンがもう少し国家の体制を整備したうえで、民主国家として歩むことを願うばかりである。

 今晩のNHK「クローズアップ現代+」に「緊迫のアフガニスタン最新報告」の副題で最近のアフガンの後ろ向きな政治をアピールしていた。女性人権活動家は、外出する際は、無事に帰宅出来ないのではないかと不安になると訴えていた。タリバンがいう「イスラムの原理の許す範囲内で女性の権利を尊重する」との言葉は、ほとんど信用できない。20年間に80万人の兵士をアフガンに送り込んだアメリカが、タリバンという政治的基盤のない政権を復権させたことは、アフガンを益々非人権的な国家へ追い込むことになるのではないだろうか。

2021年9月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5230.2021年9月6日(月) パラリンピックの評価はまずまず

 先月18日に慶應病院で大腸の内視鏡手術によりポリープを取り除いてもらった結果と事後の経過を伺うために同病院へ出かけた。幸い経過は問題ないと伺ったが、懸念しているようにこれから2年後ぐらいに再びポリープが表れる可能性があるということだった。それには、定期検査を受けることが必要だとのことだが、毎年人間ドック検査を受けるのでそれで良いだろうと考えている。

 雨模様のせいもあるが、やや肌寒いので上衣を着て出かけだが、今日都内の気温は終日25℃を超えなかった。今月に入り今日まで6日間も25℃を上回らなかったのは1934年以来で、平年なら9月下旬から10月中旬の気候だというから、いつもなら残暑も厳しいと手紙に書き出すところだが、今日書いた手紙には、「秋の気配も感じられる~」との書き出しで文章を起こした。これから日に日に秋の気配が強まってくることだろう。

 さて、昨日パラリンピックが無事閉会したが、このコロナ禍の中でほとんどの競技が無観客という他にも多くの制約があり、難しい大プロジェクトが行われたわけである。コロナが収束する気配がなかったことが悔やまれるが、その中で昨晩の閉会式はまずまずの出来だったのではないかと評価したい。ショーには著名人の出演が少なかったようだが、全般的な評価としては合格点のようだ。橋本聖子・組織委員会会長は、完璧とは言えないと思うが、うまく出来たと思うし、成功かどうかはいずれ分るだろうと述べていた。ネット上の声を拾い上げてみると、概ね好評である。閉会式後半でパリとの生中継場面では、フランスの演出を評価する一方で、フランスにおける相変わらずの袖触れ合う「密」状態には、流石に驚いているようだ。どうも外国人はマスクが苦手のようだし、流行病に対する警戒があまり充分でないようだ。とにかく今夏のオリンピックとパラリンピックは終始コロナに振り回されたようで主催者にとっては気の毒な大会だったように思う。それでもまずまずの評価を得たのは、関係者、選手らの努力の他に、ボランティアの協力があったからだと思う。事故もなく終わって良かったというのが率直な感想である。

 さあ、これから当分の間は自民党総裁選が話題の中心になるだろう。17日に告示と言われているが、今以て立候補を正式に表明したのは、岸田文雄・前政調会長しかいない。立候補を考えている議員も周囲を見たり、各派閥の長の顔色を窺ったりして自分で決められないようだ。その派閥にしても結束しているのもあり、分裂している派閥もあり、お互いに腹の探り合いをして様子を窺っている案配である。仮に総裁になれたとしても、その後に控える衆議院選の結果次第では、総裁の責任を問われかねず、その後の立ち位置が難しくなる。そんな駆け引きの中で、候補者と目されている実力者は右往左往しているのが現状である。かつての派閥の主が御出馬という舞台が出来にくくなった。それだけスケールが小さくなったとも言える。

2021年9月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com