6120.2024年5月24日(金) 政治家はもっと国民重視の政治を

 自民党派閥の裏金問題を解決すると口では言うが、嘘つきや非実行型国会議員には一部を除き、真剣に解決する気持ちがなく名案なんて生まれる筈がない。最近の自民党の主張を見ていると駆け引きで既得権益を守ろうとの気持ちばかり強く、とても抜本的な解決策を考えているようには思えない。政治資金規正法改正を謳いながら、政策活動費について自民党は止める気がなく、各党もそれぞれの思惑を主張しているように思える。献金制限やらパーティー禁止案などの声は聞くが、それ以前に各議員が受け取っていた政治資金の不記載ではっきりした裏金について処分をどうするかという点については、自民党からまったく話が出て来ない。85人ほどの自民党議員が裏金を受け取り、党内で離党勧告や役職停止など処分をしたところで総額5億8千万円もいただいていながら、公には何らのお咎めも処分もしていない。少なくとも濡れ手に泡のキックバックについては全員所得税を支払うべきである。国税庁がおかしいのは、国民なら誰に対しても支払いを求める所得税を、国の代表である国会議員には徴収しようとしないことだ。基本的にそれらの問題を解決してから、その後に政治資金規正法改正へ進むのが筋道ではないか。

 そして、さらに言えば、この政治活動費は立憲民主党、国民民主党、共産党が主張しているように不必要なものである。何故かといえば、元々この政治資金が一般企業や団体からの献金が不明瞭だったために、その防止対策としてという都合のよい解釈の下に作られたのが、政治資金規正法による政治活動費の支給である。更に言えば、企業などからの献金が依然として不明瞭なままに、底なしの資金供与である政治活動費は、報告義務もなく、一体何に使ったのかまったく分からない。多少時を前に戻して政治活動費をなくせば、この問題はすっきりする。さらに言えば、共産党だけは、当初から怪しい資金支出の法律と考えたのか、今日まで受領を辞退してきた。

 残る問題は政治資金パーティー券の支援者による購入である。利得ばかり考えている政治家たちには、これを止めるわけには行かないだろう。しかし、国民の反対は大分根強い。愚かな国会議員どもはどうして良いか分からない。

 国民の代表である国会議員が、欲得勘定ばかり強くて国家国民のために真摯に仕事をしないのと同じように、一部の地方自治体でも独りよがりの行政運営を進め、住民に還元されていないという不満を耳にすることが多くなった。

 その中でも学歴詐称問題を抱えながら7月に行われる都知事選に3選を目指して立候補するか、注目されている小池百合子都知事に対して、東京都民から多くの反発が生まれているが、ここへ来て都の近隣3県からも小池知事都政に対して疑問の声が出ている。

 東京都は1,400万人の全国最大の人口を抱える自治体である。隣県の神奈川県第2位、埼玉県5位、千葉県6位と軒並み多人口自治体であり、その分歳入も多い。だが、企業の登録数が多い大阪、北海道、兵庫、愛知が、人口では上回る神奈川の上位に入り込む。一番財政豊かなのは当然本社登録が多く、法人税収入の多い東京都であり、他の3県のほぼ3倍の歳入予算を組んでいる。それ故小池知事の鼻息も荒くなってくる。その豊かな財政基盤をバックに知事は、他の自治体が財政的に実施出来ない施策を行える優位にある。

 格別評判の悪い明治神宮再開発プロジェクトへの反対を無視してのめり込み、学歴詐称で迷惑をかけたカイロ大学、及びエジプト政府に理由のない支援金を送金したり、2年間で都民にとってはプラスとも思えない都庁ビルのプロジェクション・マッピング費用として48億円も支出しているが、この度周辺3県から想像外の反発を受ける羽目になった。具体的には、東京都が実行しようとしている高校授業料の無償化の所得制限撤廃、18歳以下の毎月5千円支給、私立中学生へ年10万円の助成などで、隣接の3県から著しい格差が生じていると国へ是正を求めた。

 子育て支援は国の政策であり、そこに格差が生じることに財政的に若干劣る3県が本音を漏らしたのである。まだまだこれからも東京都、及び小池知事に対するやっかみがらみの不満が3県以外からも噴き出てくるのではないだろうか。「カイロ大学首席卒業」の小池知事は如何に巧みな舵取りを行うだろうか。

2024年5月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6119.2024年5月23日(木) 2人の先輩のお祝いと訃報

 今日は中野区野方区民ホールで開かれた旅行会社時代の先輩の尺八演奏会を鑑賞してきた。先輩は尺八の趣味が高じて23年間務めた会社を退職してプロの尺八演奏者になり、今ではみずから尺八丈清会という尺八の会の総帥として、「竹帥大師範」を名乗り尺八の教授を務めておられる。単にモノ好きが高じて尺八の道へ進んだのではなく、優れた才能があったのだろう。息子さんも尺八にはまり、今日もステージで一緒に演奏していた。しかも、今日は先輩が90歳になった卒寿の記念演奏会でもあった。尺八の音色は確かにきれいで心地よく、黙って聴いているだけでもうっとりする。そこには三味線やお箏との合奏もあり、きれいな和服を着た女性がそれらを奏でて中々艶っぽくロマンチックでもある。後半の3時間ほどを、先輩の尺八独奏や合奏で充分楽しむことが出来た。

 ところが、帰宅してみると同じ会社の別の先輩が亡くなったとの悲しい訃報が届き、衝撃を受けた。享年91歳だった。4月に亡くなられたとのご子息からのお知らせである。こちらの先輩には、在職中随分お世話になった。特に、英語活用面で教えてもらうことが多かった。公認の英語通訳の資格を所持していて、途中入社された先輩である。とにかく驚くべき経歴は、学習院でヴァイニング夫人に英語の指導を受けたということだった。ヴァイニング夫人と言えば、上皇の皇太子時代に英語の家庭教師でもあった方である。先輩の英語は、アメリカ仕込みで磨かれ傑出していて業務上随分助けてもらった。率直に気持ちを表されるお人柄で、私にとっても英語上達上の師と言える人だった。社内の英語教育のために、教育経験の深いオクラホマ市出身の在日アメリカ人を紹介してくれ、そのアメリカ人教師には私もお亡くなりになるまで長くご指導とご厚誼をいただいた。

 先輩には、日ごろから英語上達のための社員教育を考えてもらい、私自身は特別にお付き合いの独特のやり方をしてもらった。ある時から、会社内でも会社の外でも、日常会話をお互いに英語でやろうということに決めて、この先輩とは、先輩が退職されるまでどこへ出かけても英語で話しをしていたくらい、強い影響を受けた。

 先輩は有機農業や、自然食品にかなり関心を抱いておられ、1975年6月にアメリカのテキサス州アトランタ(ジョージア州ではない)で開催されたアメリカ自然食品協会全国大会が開かれた時に、会員だった先輩に招待状が届いた。しかし、先輩の都合がつかなくなり私が代わりに出席するよう依頼され、日本人でただひとり全米大会に出席する幸運に恵まれた。その訪問記は、日本の有機農業研究会発行の月刊誌「たべものと健康」8月号(75年8月1日発行)に寄稿する光栄に浴したこともある。

 今思い出して強く悔やまれるのは、しばらくぶりで会食しようと話し合った直後からコロナ禍が激しくなり、そのまま会うことがなかった。先日別の同僚とともに先輩に会おうということで一両日中に連絡しようと思っていた矢先に、すでに冥界へ旅立たれていたのだ。残念でならない。ご冥福をお祈りするばかりである。

2024年5月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6118.2024年5月22日(水) 東京の包括的経済力、世界都市ランク第4位

 世界の都市としての実力を表示する統計はこれまでにもいろいろあったが、昨日イギリスのシンクタンク「オックスフォード・エコノミクス」が、初めて世界の都市の新しい番付「世界の大都市経済1,000の包括的評価」と称する第1回グローバル都市指数なるものを発表した。

 評価の基準が、経済、人口増加や教育達成度などの人的資本、文化施設や平均寿命などの生活の質、大気の質などの環境、市民の自由や政治的安定などのガバナンス、等々総合的に約1千都市を比較してその中から選んでランク付けしたものである。

 それによると1位ニューヨーク、2位ロンドン、3位カリフォルニア州サンノゼ、そして4位に東京が入った。東京以外のアジアの都市は、ソウル41位、シンガポール42位と振るわない。経済大国中国の大都市は一体どこへ行ってしまったのだろうか。全般的には予想されるように欧米の都市が上位を占めている。とりわけリクレーション・文化施設や一人当たりの所得、平均寿命など生活面の質では、グルノーブル、キャンベラ、ベルン、ベルゲン、バーゼルなどキャンベラ(オーストラリア)以外はすべてヨーロッパの都市である。

 このような統計的評価は、調査する研究所によって、また採用する資料によって異なるが、今世界中から注目されているのは、経済成長著しいインドである。この先20年後には都市ランキングの10位以内には、インドの都市がかなりランク・インすると予測されているようだ。

 さて、今パレスチナ・ガザ地区では多くの避難民がイスラエル軍の攻撃により非人道的な仕打ちにより危機に晒されているが、国際刑事裁判所(ICC)が、このほど戦争犯罪などの疑いでイスラエルのネタニヤフ首相らとイスラム組織ハマスの指導者に対して逮捕状を請求した。戦争の手段として飢餓を引き起こした行為に責任があるという。これに対して、ネタニヤフ首相やアメリカのバイデン大統領は強く反発している。ICCは昨年3月にウクライナの子どもを誘拐したとしてロシアのプーチン大統領には逮捕状の請求ではなく、逮捕状を出している。

 しかし、国際的な組織ICCの命令が発せられ、これを当事者が反論するなどということから、国際組織とは言え、その効力、及び存在自体が問われているのではないかと気になっている。実際2009年世界最悪の人道危機と呼ばれたスーダン・ダルフール地方の虐殺に関連して、逮捕状が出されたバシル・スーダン大統領は国外でも拘束されることはなかった。

 大体国際舞台で派手に立ち回るアメリカ、中国、ロシアのような大国と、当該国のイスラエルがICCに加盟していないようでは、その権限の効果も薄いのではないかと懸念される。昨年逮捕状を突き付けられたプーチン大統領は、一切取り合わず無視して、現在中国を訪問中である。
 残念ながら現状では、イスラエル軍によるガザ地区への攻撃が中止される可能性は薄いと思う。アラブのイスラム教徒らによってユダヤ民族が滅ぼされるとの強迫観念に憑りつかれたネタニヤフ首相は、軍事的に優位なうちにイスラム教徒のガザを壊滅させ、イスラエルに併合させようと決めており、攻撃中止の気配はまったく感じられない。

 昨日ランチをともにして話し合った地球物理学者である兄の友人が、世界各国のリーダーがすべて女性になれば、戦争は止められる可能性があると話された。成程と納得する反面、もし小池百合子・都知事が日本の首相になったら、戦争停止以前に国民が嘘つきばかりになる恐れもある。

2024年5月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6117.2024年5月21日(火) 富士山登山ラッシュによる問題点

 早くも沖縄と奄美群島では梅雨に入ったという。今日昼間兄の高校時代の友人と兄、それに私の3人で二子玉川の眺望の良い30階のレストランでランチをともにするため出かけたが、とにかく外は暑かった。東京都内の最高気温は28.9℃だったそうで、今年になって最高の暑さだった。

 ところで、昨日の各テレビ局の報道番組には、少々驚いた。その話題はNHKのニュースでも伝えられたほど日本の視聴者の興味を惹くものだったと言えよう。

 その話題とは、アメリカ・メジャーリーグの日本人選手2人の活躍ぶりだった。ひとりは、「大谷翔平の日」制定を知らされたその夜にリーグ最多の13号本塁打を放ち、翌日にはサヨナラ安打を打ったドジャースの大谷翔平選手であり、もうひとりは大谷選手がサヨナラ安打を放ったその日に日米通算200勝を成し遂げたサンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有投手である。日本人選手の活躍が大分華々しくなり、かつての日米間の力の差がぐっと狭まったのではないかと思える。昨年世界野球選手権(WBC)で日本代表チームは優勝したし、上記の2人以外にもメジャーリーガーとして活躍している選手は大勢いる。

 まだ小学4年生時に千葉の田舎町から初めて後楽園球場へプロ野球を観戦に行った当時、マイナーリーグ3Aのサンフランシスコ・シールズが来日し圧倒的な力を発揮して、日本のプロ野球チームはまるで歯が立たなかった。その後野茂投手が活躍し、更にイチロー選手が活躍し、日米通算3千本安打を達成した当時は、日本でも大騒ぎとなった。だが、メジャーリーガーでただひとり3千本安打を達成した、レッズのピート・ローズが、日本人選手如きにプライドを傷つけられたと感じたのか、冷酷に「高校生の記録と一緒にされては迷惑だ」と日本のプロ野球は高校生レベルだと言わんばかりに侮蔑的なコメントを述べたものである。今大谷選手の元通訳が違法賭博に手を染めていたことが大スキャンダルとして取り上げられているが、意地悪な発言をしたピート・ローズも後年違法賭博に手を出し、野球界から永久追放の処分を受けた。今彼は後悔と恥辱の余生を送っている。

 思い出すことはいろいろあるが、いずれにせよ日本人選手が現在アメリカ球界で活躍し、アメリカ人ファンから歓迎され、喜ばれているのは何とも気持ちがすっきりする。

 さて、世界文化遺産「日本一の山・富士山」に関する問題を2つほど紹介したい。ひとつは、先日来報道されていた山梨県河口湖町のコンビニ前の道路に沿って大きな黒幕を掲げ、コンビニの上に富士山が見事に収まっている光景が見えないように今日町が遮断したことである。それは、コンピニの看板の上に富士山が鎮座するショットがSNSを通して外国人に大受けで、多くの外国人観光客がそのコンビニの前にやって来たことは良いのだが、道路を危険な横断をしたり、私有地に無断で入り込んだりの迷惑行為に、観光客を歓迎はするとは言え、地元の人にとっては痛しかゆしのようである。

 もうひとつの問題は、富士山への登山ラッシュ、特に夜間登山や、登山路上に眠り込んだり、ゴミの散乱などに頭を痛めた山梨県は、今日から登山者数を制限するため登山日を予約して通行料を決済することを開始した。登山者数の上限を1日当たり4,000人として、1人2,000円の通行料を徴収することになった。

 その一方で静岡県でも弾丸登山やごみ放置に頭を痛めており、現在任意で1人当たり1,000円の協力金を求めているが、山梨県のような徴収の義務化や、登山者数の制限については検討段階である。静岡県が一方的な入山料徴収に踏み込めないのは、富士宮市、御殿場市、小山町の登山道がほとんど国有地であるため、県の条例に基づいて入山料徴収や、登山者を制限するのは難しいということから話が進まない。

 富士山の山開きは7月1日で、すでにシーズンが始まっているようだが、性急に決めるのではなく、山梨、静岡両県は多くの意見や考えを聞いたうえで、国や有識者らの意見も参考に慎重に決めることが望ましいと思う。

2024年5月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6116.2024年5月20日(月) イランのライシ大統領、不慮の事故で死亡

 国のリーダー次第で国民の生活と安全は大きく左右される。その意味では、私利私欲の絶対権力を握った指導者に支配される国民は不幸極まりない。第2次世界大戦でナチズムのヒットラー総統の下で自由を抑圧されたドイツ国民や、今日では金正恩・朝鮮労働党総書記支配下の北朝鮮国民は経済不況による日常生活の不安におびえていることは明らかである。

 国家のリーダーには、こんな悲劇が襲うこともある。去る15日、スロバキアのフィッツォ首相が、銃撃を受け重態に陥っている。同首相は昨年9月に、ロシアが侵攻を続けるウクライナへの軍事支援の停止を訴え、議会選挙で野党を勝利に導き、首相に就任して間もなかった。だが、ウクライナへ同情的な国民感情を斟酌しなかった首相に対して、スロバキア国内には首相への非難が高まっていた。犯人は、反ロシア派の71歳の男だった。指導者は国の進路を決定する権限を持っているだけに、それが独裁的で非民主義的な場合には国際的にも大きな影響力を与えることが多い。それだけに反対派の国民からは、命まで狙われかねない。

 ついては、今朝のニュースでイランのライシ大統領搭乗のヘリコプターが悪天候のためにイラン山中で不時着し、山岳地帯ということもあり、思うように救出作業が捗らず安否が気遣われているという報道があった。午後になってイラン国営通信がライシ大統領は、同乗の外相ともどもヘリの墜落事故により死亡したと伝えた。イランには、最高指導者ハメネイ師がいて、その存在と権力の方が遥かに格上である。だが、政治的にはライシ大統領に全権を任されている。差し当たって大きな問題はないが、85歳のハメネイ師は高齢でもあり、後継者問題が懸念されている。パレスチナ・ガザ地区のイスラエル軍による攻撃以来、アラブとイスラエルの対立は、激しくなっており、ライシ大統領の言動が注目されていただけに、イスラム諸国にとっても頭の痛い問題となりそうである。

 そして、今日台湾では蔡英文総統に代わって新たに同じ民進党の頼清徳氏が総統の座に就いた。中台の協力を強化して現状維持の方針を進めると述べた。

 台湾の総統と言えば、初代の蒋介石総統を想い出す。1911年に辛亥革命を成功させた孫文の後継者として、中国国民党を指導し、1928年南京に国民政府を樹立したが、第2次世界大戦後毛沢東の中国共産党に内戦で敗れ、1949年台湾に逃れた。以後台湾で国民党総裁として最高指導者だった。

 その蒋介石は1975年に亡くなるまで国家元首の地位にあった。偶々亡くなる数年前台湾を旅行中にその姿を近くで目撃したことがある。阿里山へ登山電車で向かう前日の午後、台中市内の小高い山へ登って下の方を見下ろした時だった。物々しい軍の警備兵に囲まれた高級車からひとりの病衣を纏った老人が出て来て、周囲を歩いていた。その人物こそが蒋介石だったのである。そこには、同じような高級車が別に1台停車していたが、ガイドによると要人警護の際暴漢からの襲撃を避けるためどちらに総統が乗車しているのか、迷わせるためのカムフラージュ用だと教えてくれた。警備兵は我々にも銃で近寄るなと威嚇したが、こんなシーンも今になってみると懐かしい。

 頼清徳新総統は、前任者同様に台湾海峡を挟む中国に対して現状維持を訴えているが、海洋進出など徐々に国際法を犯してまでも他国領土へ進出しようとしている中国と向かい合うのは、かなりの責任と重荷であろう。新総統は総選挙では民進党の票を大きく減らし、蔡英文前総統に比べても信任票は下落した。人間的には清新な人物に思えるので、これからも日米と手を取り合いながら台湾の存在と主権を守っていけるよう努力して欲しいと願っている。

2024年5月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6115.2024年5月19日(日) 政治家は軽薄な発言を慎め!

 4月に静岡県の川勝平太・前知事が失言したことから知事を辞任し、今月26日に6人の候補者の間で県知事選が行われることになった。そこへ昨日自民党の推薦を受けた候補者を支援する女性支援者が多い中で、応援演説を行った静岡県出身の上川陽子外相のジェンダー平等に反するような演説内容が、物議を醸した。上川外相については、しばしば軽薄な発言をする麻生太郎・自民党副総裁が、美人ではないけど優秀だといって問題になったことがある。

 最初に記事を読んだだけでは、私にもどこが問題なのかよく分からなかった。新聞には、「この方を私たち女性がうまずして何が女性でしょうか」と話したと書かれている。これをこの候補者を自分ら女性が国会へ送り出さなくて女性として何が出来るのか、というような意味で受け取っていた。ところが、「うまず」という言葉が「産まず」という意味で話したようだと受け取られたと知り、これは問題発言と捉えられても仕方がないと思っている。これでは子どもを産まなくては女性ではないと主張しているように受け取られる。上川外相の真意については、語られていなかったが、本当に「産む」という意味で発言したとするなら、「有象無象」を正しく読めず、インテリジェンスが感じられない麻生副総裁とは違い、インテリ大臣である上川外相としては、軽率だったと思われてもやむを得ないだろう。

 ところが、発言してまだあまり時間が経っていない今日午前中に、外相は発言を撤回すると発表した。「私の真意と違う形で受け止められる可能性があると指摘された」ことから、外相もその可能性を懸念して誤解されることを避けようと発言を取り消したのだ。外相は、自身発言の趣旨を「女性パワーを発揮していただき、知事を誕生させようとの意味で申し上げた」と弁明した。

 しかし、今回の外相に限らず一般的に政治家の発言はあまり周囲の空気を理解したうえで発言するのではなく、思い付きで軽く発言する傾向がある。その点は人間的にもどうかと思う発言がしばしば見られる。重い責任を背負っている立場の人間は、それなりによく考えたうえで発言すべきであると改めて思った、今回の上川外相も軽々しい発言である。

 さて、隔月刊のNPO紙に「世界遺産物語」と題して、毎号これまでに訪れた世界遺産について拙稿を書いているが、20年近く前に訪れたことがあるインドの世界文化遺産について珍しいことをネットで知った。それは首都ニューデリーにある「クトゥブ・ミナールとその建造物」である。ここにある歴史的記念碑とイスラム・モスクは印象に残っているが、記念碑の前に立っている高さ7m余の鉄柱については記憶になかった。印象には残っていないが大変珍しいものだそうで、その鉄柱がインドの猛暑や汚染などの厳しい環境の中で、長い年月にも拘らずほとんど劣化せず、5世紀の建造当時と同じような原形を保っているのだそうだ。確かに鉄が錆びずに1,600年間も原形をとどめているのは稀だと思う。鉄が長い間劣化しないで維持されたのは、エッフェル塔のように何層もの特殊塗料で保護されているかららしい。しかし、このクトゥブ・ミナールの鉄柱は、1,600年も前に鉄を加熱して叩く鍛接と呼ばれる、特別な技法による錬鉄で出来たから劣化しないのだという。こういう知識は、この地を訪れた時は知らなかったので、あまり注意して見ることはなかった。この鉄柱が錬鉄で製作されたということが分かったのは、2003年だった。その数年後に訪れたのだが、ガイドさんはここまでは話してくれなかった。何だか残念な気がする。

2024年5月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6114.2024年5月18日(土) ロス市議会、5月17日を「大谷翔平の日」に

 今国会会期中に裏金問題の原因のひとつともなった政治資金規正法改正問題が持ち上がり、各党でそれぞれ検討中だったが、裏金の本家自民党が単独で法案を提出した。いつもなら自民党と公明党の共同提案となるところだが、本件については両党間に大きな意見の相違があり、自民党は独自に自民党案を提出することになった。来週明けには、立憲民主党と国民民主党も共同で提出する予定である。日本維新の会も来週提出する方針である。

 自民党提出の法案では、議員本人への罰則を強化するため連座制を導入し、収支報告書を議員に義務づけて会計責任者が不記載などで処罰された場合は、確認不十分だったとして議員を公民権停止の対象とすることにした。

 また、中々まとまらなかったパーティー券購入者を公開する基準は、現在の20万円から10万円に引き下げる。

 更に党から議員個人に支給している政策活動費については、議員が使途をそれぞれ項目ごとに党に報告し、党が収支報告書に記載することにした。立憲と国民両党提出案では、連座制を強く求めることの他に、党からの議員への政策活動費の支給を禁止することなどが織り込まれている。

 他に議論された、両親が離婚後も父と母の双方が、子どもの親権を持つ「共同親権」の導入を認めた改正民法が可決、成立した。この共同親権という言葉はいくつかの難しい問題を孕んでいる。特に、円満離婚でなかった場合には裁判所が「単独」か、「共同」かを決める。また、子どもの養育費を一方が支払わなかった場合、裁判所が決めるなどまだ複雑な問題があり、自民党案に野党も同意したが、日本共産党とれいわ新選組は反対し、社民党は採決を棄権した。

 さて、微笑ましい話をひとつ。現地時間16日にドジャースの大谷翔平選手が、心臓など4度の手術をした13歳のアルバート・リー少年と試合前にドジャースタジアム内で会って励ました映像が球団から流された。リー少年は、大谷選手に会えるとは思ってもみず、不意に目の前に現れた大谷選手を見て興奮のあまり目と口を開けっぱなしだった。大谷からサイン入りユニフォームを贈られ、「30秒間呼吸できなかったよ」と興奮していた。その表情が何とも愛らしくSNSで伝えられたが、評判は上々のようだった。その後リー少年が大谷を相手に始球式で投げた。大谷は、球団からは夫人と夫婦で始球式を行うよう提案されたが、少年を相手にした。SNS上にも「あんなに輝いている子どもの表情は見たことがない」「涙が出て来た」「最高にすがすがしい気分」だの少年とともに、大谷選手の評判も益々上がったようだ。

 そして17日ロスアンゼルス市議会は、5月17日を「大谷翔平の日」と決定した。これは大谷選手がドジャースに在籍する限り、続けられる。その恩に応えるかのように、今日(現地17日)の対レッズ戦で、大谷選手は2点本塁打を打って勝利に貢献した。いずれにせよ大谷選手の周囲には、「幸せ」、「喜び」の雰囲気が溢れている。日本の選手がこれほどアメリカで持て囃されるのは、稀有のことであり、日本人としてつい嬉しい気持ちになる。

2024年5月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6113.2024年5月17日(金) 選挙における言論・表現の自由の問題点

 昨日ブログに書いた広島県の1市長が7月に行われる東京都知事選に立候補を表明したことは、今日の朝刊にも取り上げられていた。出馬を表明したのは、広島県の石丸伸二・安芸高田市長である。ネットにも良しにつけ悪しきにつけ随分取り上げられている。この問題の前に関心が向いたのは、「市」という自治体についてである。市についてはある程度学んだのは、中高生当時だったが、市としての存立条件は、最低限人口3万人以上ということだった。それが、今では市町村合併、離合などの条件付きなら3万人以上であるが、通常は人口5万人が市を構成する最低条件と言われている。だが、この安芸高田市は現在2万6千人しか住んでいない。

 そしてもうひとつ疑念を抱いたのは、昨日のブログにも触れたが、自治体の首長選に立候補できるのは、その自治体に3か月以上以前から居住していることが条件である。さすれば、石丸市長は7月7日の都知事選投票日の3か月前に東京都内に住民票を移している筈である。そうすると、もうひとつ別の疑問が生まれる。昨日時点で市長は東京都民でなければならないが、そうだとすれば、市長任期中に安芸高田市民ではなくなり、これは信頼して市長に選んでくれた安芸高田市民を裏切ることにならないだろうかという懸念である。

 石丸市長については、ネットの声も姦しい。4年前に自民党の河井克行元法相による買収事件の際、前市長が収賄容疑で辞職した市長選において初当選したのだが、当時37歳の銀行員で清新な印象を与えた。だが、市議会議場で居眠りした議員に恥を知れと批判したり、ネットにいろいろ投稿して、一部では批判もあった。物事をはっきり述べたことが評価される反面、逆に対立を生んで功罪相半ばであるようだ。都知事選がどういうことになるのか現時点では不明だが、カイロ大学卒業という学歴詐称を抱えた小池知事が、どういう形で選挙に臨むのか、これも現状では不透明である。

 選挙と言えば、先日行われた3つの衆議院補欠選挙で、東京15区は自民党から誰も出馬せず、結局当選した立憲民主党の酒井菜摘氏、及び小池都知事の支援を得てかなり下馬評では有利と見られた乙武洋匡氏ら、ほとんどの立候補者に対して、露骨な妨害行為により公職選挙法違反で、「つばさの党」代表者と立候補した幹事長、運動員ら3人が逮捕された。テレビで選挙中の映像を観た限りでもあまりにもやり過ぎではないかと思っていた。つばさの党は、言論、及び表現の自由ということをしきりに述べているが、候補者の選挙演説を妨害するような大音量を拡声器から出して、候補者は話が出来ない状態にし、別の場所で選挙演説を行うべく車を移動させるとその後を追いかけて大きな音の音響で嫌がらせをしていた。これをつばさの党は、憲法上許された行為と言って反論していた。

 その呆れたつばさの党の言い分の根拠には、2019年参議院選挙の際北海道で、自民党候補者を当時の安倍元首相が応援演説した際、ヤジを飛ばした男女を警察が排除した案件があった。これが、表現の自由に抵触する行為であると裁判で主張し、現在控訴審まで進んでいる。だが、このヤジも酷いが、これは政治的な発言に対して聴衆がヤジを飛ばしたという事件で、拡声器を使用して候補者を追っかけ回すつばさの党の悪質な選挙妨害とは大分異なる。

 一般論として言えば、何でもやりたいこと、言いたいことをやってみるという傾向には良識が欠け、世の中の落ち着きのなさ、冷静さが失われてきたようで、寂しい気がしている。

2024年5月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6112.2024年5月16日(木) シャープの「世界の亀山モデル」転落

 今日から気持ちを新たに18年目のブログのスタートである。

 早々にあまりパッとしない話題だが、昨日の朝刊紙上にかつて日本の電機業界の顔でもあった「シャープ」が、TV用液晶パネルの生産から撤退するとのニュースが大きく取り上げられていた。シャープ電機と言えば、テレビ界でも革命児として知られ、2000年代にTVのブラウン管から液晶テレビへ切り替え、特に三重県亀山市のシャープ亀山工場は日本の電機業界の先端にいた。しかし、今世紀初頭一世を風靡し「世界の亀山モデル」とまで持て囃された液晶テレビも、次第に価格面で中国や韓国、台湾製に太刀打ちできなくなり、事業自体も赤字を余儀なくされ、挙句に会社は台湾の鴻海精密工業に買収された。今では、ディスプレイ産業は日本経済の「失われた30年」と自嘲的に言われている。

 実は、私自身この亀山とは、別の意味で不思議な因縁を体験したことがある。それは文部省の教員海外研修団でご一緒した三重県立亀山高校の校長先生から、今世紀初めに同高校生の韓国への海外修学旅行の説明会を開きたいので、高校生にとって海外旅行で留意すべき点について参考になる話をして欲しいと依頼され、お引き受けした。そこで名古屋市内に1泊の後JR亀山駅前でタクシーに乗り、ドライバーに「亀山高校へお願いします」と話した。ところが、初めての土地でもあり、まったく土地勘がなかったので、料金支払いの際、「ここが亀山高校ですね」と念を押したところ、彼もびっくりして「ここはシャープ亀山工場で亀山高校ではない」と応えた。彼は勘違いして「亀山高校」を「亀山工場」と間違えたと謝った。直ぐにそこから亀山高校へ再スタートすることになった。私の言い方が悪かったのか、その辺は何とも言えないが、ドライバーの立場では私が背広、ネクタイを身に付け、ビジネス・バッグを手に提げていたので、亀山工場へ向かうサラリーマンと早飲み込みし、深く考えることもなく亀山工場へ向かったのではないかと思う。その話を校長に話したところ、苦笑しておられた。そのままシャープが企業業績を伸ばしていれば、ジョークにしても冴えただろうが、シャープは今では「落ち目の三度笠」であまり笑える話ではない。だが、私には印象深い亀山詣でだった。

 さて、今日広島県安芸高田市の石丸伸二市長が、今年7月に行われる東京都知事選に出馬する意向を表明した。石丸市長は、4年前当時の市長が大規模買収事件で辞職して行われた市長選で、37歳の若さながら選挙戦を勝ち抜いたが、その後市議会やメディアと対立して何かと注目を集めた御仁である。任期切れを機に都知事選に立候補した理由として、「東京を変えて日本を変えたい。東京の一極集中から全国にわたる多極分散に向かう時が来ている」と語ったが、1期だけで市長を辞めるようでは、反って地方の他極分散政策にマイナスではないだろうか。言い分として「どうしても他にやらなければならないことがある」と述べたようだが、地元民はもちろん東京都民としてもどうもすんなり納得することが出来ない。

 また、立候補にはその自治体の市町村に3か月以上居住していることが条件だと思っているが、安芸高田市長がそれを知らないわけがないと思う。それより何より市長として4年間、やるべきことをやったのだろうか。一方で今のところ小池百合子都知事は、まだ態度を表明していないが、こちらももう任期は残り2か月である。出るなら出るともうはっきり表明すべきではないか。今日購入した文藝春秋6月号上の座談会では、相変わらず評判は頗る悪い。どうなる都知事選!

2024年5月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6111.2024年5月15日(水) ホームページを公開してちょうど17年

 昨日の本ブログに書いたように、「5.15事件の日」については、やはり私の知る限り今日どこのメディアからも取り上げられることはなかった。派手な話題として取り上げられたのは、今日も3本のヒットを打ち、リーグトップとなる12号本塁打を放ったドジャースの大谷翔平選手の活躍と、その大谷選手を騙して彼の銀行口座から約26億円を引きおろし違法賭博に使い込んだ元通訳が裁判所へ出頭したニュースである。

 一方で、転びかかっている自民党ではあるが、憲法改正を考え、防衛費予算を大幅に増額し、敵基地攻撃能力を備え、自衛隊の海外派遣まで考えているように右翼路線をひた走っている自民党に対して、右翼勢力が起こした5.15事件を報道するのは、メディアにとっては不都合だと考えているのだろうか。一般国民があまり5.15事件に関心を抱かなくなっている間に、自民党右翼勢力は着々と「第2次太平洋戦争」の準備に余念がないとでも言うべきであろうか。クワバラ クワバラ・・・。 

 さて、今日は「知の狩人 知の旅人」と僭越なタイトルを付けたHPを公開してからちょうど17年を迎えた。連続6111回である。明日から18年目に入るが、私も現在85歳の後期高齢者であることを考えると、これから先は年齢的にも少しきつくなるので、いつまで続けられるか定かではない。だが、書くことが精神安定剤でもあるので、健康に留意し心身ともに順調に書ける内は書いていきたいと考えている。当面は7,000回を一応の目標にしたい。昨日までにHPへのアクセス数は「364,127」となった。HP上の第1回ブログには、「念願だったHPを公開します」と題して、その日の気持ちを書いている。大きな決意とか、目標は掲げていない、ごく自然なスタートである。ただひとつ誇れることは、今日まで17年の長期間を1日たりとも休むことなく書き続けて来られたことである。この間執筆が難しい環境にいたこともあったし、海外旅行中で移動する難しい立場にいたこともあるが、ひたすら「継続は力なり」を信じて、中学生時代に日記を書き続けた体験から前向きに取り組んできた。まだ60代だった2007年5月15日の最初のブログを振り返ってみると、あの日は沖縄本土復帰35周年だった。その意味では今年は復帰52年になり、今日の新聞の隅っこにその記事が載っていたが、92年前の5.15事件は新聞のどこを探してもそれらしいことには触れられていない。また、私にとって2冊目の著書「停年オヤジの海外武者修行」の上梓の決意を固めた時でもある。

 あのころは、政治的には、今とあまり変わらず疑惑だらけだった政界では、現職大臣、松岡利勝・農水大臣が自殺して大騒ぎだった。相撲界で最多優勝回数を誇って昨年引退した大横綱白鵬が、横綱に昇進したのもこの年5月末だった。あの頃のブログにサラッと目を通して見ると、新聞沙汰となった大事小事が懐かしい。

 いまでは1日の生活の中でブログを書くことが習慣になり、時間的に大きなスペースを占めるようになった。老化現象に立ち向かうために肉体的には、毎日6千歩の目標を立ててウォーキングに取り組んでいるのと同様、精神面の老化防止のために考え考え拙い作文に頭を捻って思考力の減退防止に立ち向かっている。その点で、今では毎日あれこれ考えながらのブログ執筆が、日課となり生活にメリハリをつけ、ひとつの大きな張り合いでもあり、生きがいともなっている。自己研鑽でもあるブログを、これからも書き続けて友人たちが「まだ書いているのか」と呆れさせてみようかと思っている。

2024年5月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com