5259.2021年10月5日(火) 岸田首相の核廃絶姿勢とノーベル物理学賞受賞

 昨日第100代総理大臣に就任した岸田文雄首相は、第1次岸田内閣(首相曰く「新時代共創内閣」)の組閣を行い、その後宮内庁宮殿「松の間」で天皇による親任式が行われ、正式に首相の座に就いた。同時に新閣僚20名に対する認証式も行われた。

 夜9時から記者会見が行われて新型コロナウィルス対策をはじめ、経済政策、外交について新政権の方針を述べた。その中で自身は被爆地の広島市出身であり、人一倍核について拘りがあるような発言を行っていたが、実際に首相になって核問題についてどういう対応をするのか、広島市民ならずとも岸田首相の考え方に強い関心を寄せている。

 ところが、首相就任前に岸田氏は「核軍縮は私の政治家としてのライフワーク」と唱えていながら、昨夜は積極的に核廃絶への行動を起こす姿勢を見せなかった。実際ネット上に見る岸田氏と地元記者とのインタビューでは、屁理屈をこじつけて日本政府は核禁止条約批准をぐずぐず言いながら否定しており、岸田首相も同じ考えである。これから広島県民のみならず、全国民が岸田首相の核に対する考え方について関心を抱き、注視するだろうが、逃げることなく広島県民だけではなく、全国民に対して本音を率直に語ってもらいたい。いつまでも核禁止条約を批准しないと言い続けてお茶を濁すようなら、全国民から背中を向けられるだろう。

 さて、そろそろ恒例のノーベル賞受賞者が発表される時期になった。昨日医学生理学賞は、2人のアメリカ人研究者に授与されることが発表された。例年この時期になると話題になる村上春樹氏の文学賞受賞の注目度が今年は随分低いのだ。もう話題としては古いのだろうか。ノーベル賞については、ほとんどの分野でそれなりの世界的業績が認められて受賞の栄誉を与えられるのだが、一番難しく後々まで疑問を残すのが平和賞である。この平和賞は具体的な数値や業績が目に見えないから余計難しい。賞を授与された後になって、受賞者が反平和的な行動をしたり、多くの人びとを犠牲にするような行為を行ったケースが散見される。実際与えなければ良かったと選考者はもちろん、世界中から思われる受賞がこれまでに何度かあった。

 直近の例を挙げれば、2019年に平和賞を授与されたエチオピアのアビー首相である。アビー首相は隣国エリトリアとの関係改善などが評価されて平和賞を授与された。ところが、昨年エチオピア東部ティグライ州を拠点とする政党ティグライ人民解放戦線(TPLF)が、エチオピア政府軍の基地を攻撃したとして、ノーベル平和賞受賞者がティグライ州へ反撃を命じたのだ。これによりこの周辺地域では紛争が拡がり今や泥沼化している。平和主義者?アビー首相の頭の中はどうなっているのだろうか。自分が平和主義者であることを世界的に認めてもらったので、少しは行動を差し控えようと考えるのが普通であろうが、この御仁にはそういう考えはなさそうだ。

 ノーベル賞財団の規定には、死去した人には授与しないと決められているので、今では資格は失せてしまったが、もう少し目を広く開ければ、ギリギリで間に合った画期的な事例があったかも知れない。それは2019年10月にアビー首相に賞を授与するくらいなら、アフガニスタンで献身的にボランティア活動をしてその年の12月に殺害された中村哲医師にいち早く授与しておけば、よほどノーベル賞の価値が上がったのではないだろうか。

 そんなことを考えていた折も折、今夕になって今年度のノーベル物理学賞が他の2人の研究員とともに、日本人の真鍋淑郎プリンストン大学上級研究員に授与されるとのニュースが入って来た。90歳であるが、東大理学部、及び大学院を卒業されてから1958年にアメリカへ渡り、アメリカ国籍も取得されて現在もアメリカに在住されている。真鍋博士の研究は、「大気海洋結合モデル」という地球温暖化予測の礎となっているというが、極めて地道な研究である。しかし、今世界的に最も注目されている地球温暖化に関する研究である。こういう地道な研究を続ける人は、あまり多くないと思うが、若い研究者にとっては良い目標と励みになったことは間違いない。

2021年10月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5258.2021年10月4日(月) 岸田文雄・第100代首相、新内閣発足へ

 午後衆参両院本会議で総理大臣の指名投票が行われ、先月29日に自民党総裁に選出された岸田文雄氏が選ばれ、第100代首相に決定した。1885年に伊藤博文が日本の初代首相に就任してから136年間に節目となる100人目とはお目出たい数字であるが、これも来る14日衆議院解散により100代目の岸田首相は退任となる。従って、100代首相としてはほとんど業績を残せず、今後101代目首相としての業績を問われることになる。衆議院解散後の選挙は、今月19日に公示、31日に投開票と決まった。

 菅前首相は自民党の人気低落を加速させたと言われている。就任直後は65%という高い支持率を得たが、その後新型コロナウィルス対応などが批判されて支持率は徐々に落ち、8月には28%にまで落ち込んだ。自民党総裁選で問題があぶり出され、岸田氏が新総裁に就いたことで人気を盛り返し、それが菅氏にとっては厳しい批判となった。菅氏は安倍路線を踏襲すると言って行き詰まってしまった。これに対して岸田氏は今後どういう路線でいかなる行政を進めていくのかお手並み拝見である。経済が停滞して労働者の賃金は、期待されたほど伸びていない。菅前政権がしきりに2%の物価上昇を期待していたが、そこまで届かず、コロナ禍以上に経済停滞が菅前政権の傷口を広げてしまったような印象が強い。

 岸田内閣の20名の閣僚の中に、農林水産相に就任する金子原二郎・元長崎県知事の名前があるが、私が旅行会社へ勤めていた20年以上も前に、金子元知事とはふとした縁でこんなことがあった。

 それはある社団法人から長年請け負っていた大型団体旅行をその年に長崎、壱岐・対馬方面へ企画した時、作成したパンフレットに当時の金子原二郎長崎県知事から旅行推薦文をいただいた。だが、実を明かせばこの推薦文の文言は私が代筆して書いたものだった。お会いしたことはないが、偶々金子氏は大学の後輩に当たるので何となく親近感を抱いていたところ、この度岸田内閣で初入閣することになった。77歳と内閣でも最年長であるが、父親も農水相を歴任したこともあり、これまでの政治経験を活かして世襲議員なりに活躍を期待したいと思う。

 さて、日本のプロ野球も今シーズンが終盤に近づいているが、プロ野球ニュースより最近は今日レギュラー・シーズン終了となったアメリカン・リーグのロスアンゼルス・エンジェルス大谷翔平選手にスポットライトが当てられている。今季の大谷選手は、シーズン当初から投打の二刀流として大活躍した。今日も今季最終戦の対マリナーズ戦で先頭打者として46号ホームランを打ち、有終の美を飾った。個人タイトルこそ獲得出来なかったが、100安打、100打点、100得点、100投球回数、100奪三振の「QUINTUPLE100」(五重の100)を達成した。惜しまれるのは、あと1勝を挙げれば、2桁勝利に2桁本塁打となり、103年ぶりにベーブルースの記録に追いつくところだった。それでも26盗塁をして投攻走3拍子揃った活躍ぶりには、全米の野球ファンも驚いているようで、今季のリーグMVP候補に挙がっている。今年は期待を込めてやきもきさせられたが、更に来季シーズンには一層飛躍、活躍することを期待したいと思う。

2021年10月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5257.2021年10月3日(日) 問われる国家首脳の責任と実行力

 アメリカ軍のアフガニスタンからの撤退を巡り、アフガン国内はもちろん西側諸国からもその時期、撤退のやり方について批判が出ているが、アメリカ本国でもバイデン政権が行った撤退について民主党内からも厳しい指摘が成されている。

 先月末2日間に亘り、アメリカ下院軍事委員会で公聴会が開かれ、制服組のトップであるミリー統合参謀本部議長は、マッケンジー司令官ともども米軍のアフガン撤退には反対したことを証言した。軍の高官が大統領の判断に対して異論を明かすのは異例である。軍幹部が政権中枢に責任を押し付けるような発言をしたのは、今回のアフガン撤退は政権側が主導し、軍の意向が無視されたからだと考えられているからだ。政権のエラーを印象付けたい共和党議員からは、「軍の助言を無視したバイデン大統領は、辞任すべきだ」との厳しい声も出ている。

 国家の首脳の判断によって、当事国のみならず、その同盟国にも影響が及びかねない事態となった例はこれまでにもしばしばあった。トップにいる人間は、常に冷静で多くの人びとから受け入れられる判断を常に求められている。

 ついては、先月26日にドイツで連邦議会選挙の投開票が行われた。16年間首相の座にいたメルケル首相が引退することになり、その後任を決める総選挙でもある。現在の連立与党、キリスト教民主・社会同盟が敗北し、中道左派の社会民主党が僅かながら第1党となった。環境を訴える政党「緑の党」を含めて各党はどう連立を構成し、政権を奪取するのか、まだ当分の間結果は不透明である。例え政権を取れても少数政党では政権運営は中々難しかろう。メルケル首相の手腕が評価される所以でもある。

 アメリカは2大政党が対峙して、選挙で相手党を破り、平素は比較的安定した政権運営を行えるが、時として重大な失政を冒しかねない。ドイツのメルケル政権のように安定した長期政権を維持出来たのは、政治家としての能力があったメルケル氏だからこそ出来たことではないだろうか。

 その一方で、名乗りを上げた立候補者は本当なのかと疑問を抱いていたフィリピンの大統領選挙が2022年5月に行われるが、今種々話題に溢れている。

 真っ先に立候補を表明したのは、何とプロ・ボクシングで世界6階級を制した国民的英雄で、現在上院議員のマニー・バッキャオ氏である。次いで、マニラ市長にして元俳優のマルコス元大統領の長男、イスコ・モレノ氏である。過去に長期政権により腐敗が生じたことから憲法が改正され、大統領は1期6年となり、現職のドゥテルテ大統領は立候補出来ない。そこで、副大統領への立候補が噂されていたが、昨日その噂を遮り、副大統領への出馬を取り止め、政界から引退すると表明した。これによって、一時父が副大統領、本人が大統領候補として出馬するとの噂が流れたが、ドゥテルテ大統領父娘で揃って立候補することはないと否定的だった娘のサラ・ダバオ市長が大統領選へ出馬するのではないかとの憶測が流れている。

 随分ややこしくなったフィリピン大統領選だが、世襲、有名スポーツマン入り乱れて選出された候補者が大統領になれば、近年覇権国家中国に自国領海を脅かされている問題などにきちんと対処出来るだろうか、一抹の不安もある。

 その点で明日にも決まる日本の次期総理大臣は、内外ともに難題の多い中でしっかり国を引っ張って行けるだろうか。

2021年10月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5256.2021年10月2日(土) メソポタミヤの干ばつは、世紀末の兆候

 昨日は関東地方を台風16号が襲った。最近の台風の中では、幸い伊豆諸島を除いてそれほど大きな被害は被らなかったが、近年日本国内が風水害、地震などの自然災害に襲われることが多くなった。台風に備えて河川氾濫防止対策や、風水害に備えた治水対策もしきりに啓蒙されている。押し並べてほとんどが洪水、豪雨など水害への危険防止対策である。日本には、ほとんど砂漠がないが、その反面降水量が豊富でその過剰な水害対策に備える警戒ばかりが目に付く。

 ところが、最近しきりに言われているように地球温暖化による気候変動で雨量が減り、湖や河川の水量が減少して枯渇するところもあることが、人類生存のために致命傷になりかねないと世界的に警鐘が鳴らされている。

 世界4大古代文明発祥の地のひとつとされる、「肥沃な三日月地帯」メソポタミヤ地方のティグリス川とユーテラス川一帯の水量が、枯渇気味で一部では干上がっているという。文明をもたらした河川が、河川でなくなり文明が廃れるということになる。これら河川の恩恵を被っているイラン、イラク、シリア、トルコなど周辺諸国では、水不足から水争いが生じ、加えて農業が行えず、避難民が増えている。その数、実に1千2百万人もいると危機感を以て報じられている。河川の下流に位置する国にとっては、上流国で水を規制、コントロールされては手の施しようがない。紛争になりかねない。数年前にはアラル海が干上がってしまったが、これはロシアのダム建設の影響を真面に受けてしまったものだった。

 この問題はとても一国だけで解決出来るような生易しい問題ではなく、ともに影響を受ける国々がお互いに話し合い、納得出来るルールを決めることが先ず以て求められる。しかし、いずれはこの話し合いの枠を大きく広げて世界的に検討するためには、今問題になっている地球温暖化を促進する温室効果ガスを規制しなければならない。

 今では南アフリカのヴィクトリア湖も減水傾向が見られるという。これが高じてカスピ海やバイカル湖まで水位が下がるようだと世界中で飲料水が足りなくなることも考えられる。洪水にお手上げの我々日本人にとっても他人事ではない。

 さて、昨日宮内庁は秋篠宮家の長女真子さまと小室圭さんの結婚を正式に発表した。26日に結婚届を提出し、その後お2人で記者会見に臨む。真子さまは結婚を機に皇籍を離脱され、通例の結婚式や、それに伴うお祝いの儀式を行わず、お2人はニューヨークへ旅立ち、同地で生活されるという。真子さまは皇籍離脱する際皇族へ支給される一時金も辞退するという。付き添った医師によって、真子さまはこの結婚を巡る噂や誹謗中傷に心を痛められ、複雑性PTSDと診断されていたことが明かされた。お気の毒としか言いようがない。祝福されるべき結婚式が行われず、日本から逃れるように外国へ行くということは、本人はもちろんご両親の秋篠宮ご夫妻にとっても不憫で堪らないことだろう。

 今後真子さまは一般人になることでもあり、もうこれ以上そっとしてあげて、メディアも過剰な報道は差し控えてあげるべきだと思う。

2021年10月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5255.2021年10月1日(金) 台風襲来の最中に妻退院

 台風16号が太平洋上を北上し伊豆諸島から関東沖合を通過した。この激しい台風の中を妻が10日間の入院の末東京医療センターを退院した。新型コロナウィルス感染防止のため面会が出来なかったので、しばらくぶりに顔を合わせた時、彼女の顔色があまり冴えなかった。聞けば食事をあまりいただいていないという。加えて、何度も検査をした挙句に下腹部から膿が消えて手術をしないことになった経緯に疲労を覚えたようだ。当分食事療法と薬で過ごし、来る19日に診てもらうことになった。

 さて、今日新聞で2つほど気になる記事を目にした。

 ひとつは、訃報である。元朝日新聞カメラマンの藤木高嶺氏が95歳で亡くなられた。一瞬どこかで見た名前だなと思ったが、すぐ思い出した。朝日時代に本多勝一氏とともにエスキモー(イヌイット)を取材し、その後ニューギニア高地、ベトナム戦争を赤裸々に撮影し朝日新聞に連載され、話題となった。このシリーズを読んで多くのことを教えられた。ジャーナリスト本多氏に蔭のように従い、本多氏が素晴らしいドキュメントをルポし、それらの取材記が好評で単行本として出版されたのも藤木氏のリアルな写真が効果的だったからだと思う。その当時このようなドキュメンタリーは、他にはなく、引き込まれるように読み漁ったことが懐かしい。

 偶々本多氏は、「しんぶん赤旗」日曜版に今日まで5回に亘って「『この人に』聞きたい」シリーズで取材される立場にいるが、最終回で「ジャーナリストは現場に出よ」と強くアドバイスしている。彼自身が平時の安定した国ばかりでなく、戦時の危険な場所で生死の境を潜り抜けた経験がある実感が篭った言葉である。「赤旗」では、アメリカ南部で黒人カメラマンと車で取材中、突然白人に銃撃された経験を述べている。黒人社会の中に入らなければ、当時あたり前のようになっていた黒人差別の実態が分からなかったとも話している。私自身の取材経験から推しても、訪れた戦時下の土地では日本人ジャーナリストの姿は見たことがない。近年2度ばかり会合でやつれた本多氏の姿を見ている。話しかけることはしなかったが、年齢的なせいもあるためか、外見からは生気と活力があまり窺えなかった。それでも「赤旗」では、明快な持論を述べておられるので、安心した。藤木氏の他界は、盟友だった本多氏にとってもショックだろう。藤木氏は、朝日退社後は大阪国際女子大教授として活動されておられたようだ。懐かしいカメラマンがまたひとり冥界へ旅立った。

 2つ目の気になった記事とは、パソコンのインクジェット・プリンターの互換インク排除を独禁法違反とした東京地裁の判決である。そもそもこの事案は消費者を騙すようなビジネスモデルである。プリンターにいつも使っていたインクが、ある時期から突然使用出来なくなり、新しいタイプの自社製純正品と称するインクしか使えなくなった。これに対して消費者ではなく互換インク・メーカーが、プリンター業者を訴えた裁判の結果である。純正品は古いタイプの互換インクより価格的に高価である。消費者にとっては狡いビジネスだと考えていたところ、プリンター業者がインクも自社で製造販売してインク分も儲けようと企んだえげつない商いである。付属品を少しずつ改良し、古いタイプを使用出来ないようにするとは、モラルにも欠けるのではないか。似たような例は私が所有するヒューレット・パッカードのパワーポイント用プロジェクターにもあった。一般の消費者が買い求める商品を儲かれば由しとして、新しい付属品しか使えないビジネスモデルをモラル的に何とも思わない風潮が蔓延っていることに寒気を覚える。

2021年10月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5254.2021年9月30日(木) 妻退院の知らせに安堵と戸惑い

 今朝入院中の妻から電話で、突然明日退院することになったと聞き、少々驚いた。昨日までの様子では、手術するまでにまだ大分時間がかかりそうだと聞いて些か気が重かった。それが不意にホッとするような退院と聞いても俄かには信じられなかった。どうも虫垂患部周辺の膿がどこへ行ってしまったのか、消えてしまって手術のしようがないということのようだが、医師から詳しい説明を聞かないとよく分からない。心配なのは同じ症状がまた突然ぶり返すことだ。昼過ぎにまた妻から電話があり、明日9時までに退院することになったということで迎えに行くつもりであるが、退院することの安堵感と突然の退院への半信半疑の気持ちが交錯している。暫くしてリモート・ワーク中の次男が手料理を届けてくれた。折角来月4日以降の夕食の宅配も準備してくれたが、選りによって「ワタミ」宅配の一週間分の味見をすることになってしまった。

 さて、自民党総裁選が終わって岸田新総裁が決まり、早くも派閥が暗躍し始めた。麻生派会長の麻生太郎・副総裁兼財務相の動きがどうも怪しい。新しい人を入閣させると話していた岸田新総裁は、麻生氏が自派の河野太郎・行政改革相の総裁選出馬を快しとせず、岸田新総裁を推す形になったことから麻生氏の意向を配慮しながら党人事を考えているようだ。若手を起用すると言いながら、81歳の麻生氏が、夜半になって今まで通り副総理兼財務相に留任すると発表された。岸田新総裁の麻生氏への忖度だろう。

 それにしても相変わらず闇の派閥人事で、そこへ安倍前首相、麻生副首相の大物黒幕が、新政権後も背後で指図しようと暗躍しているように思える。朝日の夕刊「素粒子」に、「岸田3世が、河野3世を圧倒。安倍3世が高笑い、小泉4世は無念で、幕が下りた」と総裁選での世襲政治家の動きを皮肉っている。

 党人事では、幹事長に甘利明・税調会長、政調会長に高石早苗・前総務相、総務会長に福田達夫・衆議院議員、内閣官房長官に松野博一・元文科相を起用することが発表された。福田氏の祖父赴夫、父康夫はともに首相を務めた。この人事が夕刊に間に合えば、「福田3世」と冷やかされたと思う。一両日中に閣僚人事も決まることだろう。そのうえで、4日に臨時国会で岸田文雄・新自民党総裁は第百代総理大臣として信認を得て、月末に任期が終わる次期衆議院議員選挙へ向けてスタートする。果たして岸田新体制は、これまで9年余の安倍・菅政権に代わってどれだけ変わったか、新機軸を打ち出せるか、期待と不安に包まれている。安倍・菅路線から踏み出せるのか、岸田新首相も鼎の軽重を問われている。

 今日を以て緊急事態宣言が全国的に解除される。明日から条件付きでレストランでも飲酒出来る。あらゆる業種で新型コロナウィルスの影響を受けた経済的マイナスを今後どれほど取り戻すことが出来るだろうか。逆に解除によって羽を大きく伸ばし過ぎて、リバウンドにならないことを願うばかりである。

2021年9月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5253.2021年9月29日(水) 自民党新総裁に岸田文雄・前政調会長

 今日午后行われた自民党総裁選で、岸田文雄・前政調会長が河野太郎・行政改革相を決選投票の末破り、新しい自民党総裁に選出された。一部始終をテレビ中継で観ていたが、戦前の予想ではやや優位と見られていた河野氏の票が伸びず、1回目の投票で岸田氏に1票及ばず2位となったことが意外だった。国会議員票が岸田氏の146票に対して60票も少ない86票で、高市早苗・前総務相の114票にも大きく後れを取った。この結果誰も過半数に達せず、決戦投票に持ち込まれ、257票対170票の大差で岸田氏が河野氏に勝った。ここでも岸田対河野では国会議員票で118票も差がつき、岸田氏の圧勝となった。

 日頃から発信力のある河野氏は、地方自民党員の間では人気が高いが、議員の間では普段のやや傲慢な物言いと態度、それに脱原発でうろたえた説明と、最近になって言い始めた厚生年金の原資問題で理解を得られなかったのではないかと想像している。

 いずれにしろ岸田氏の勝利によって安倍・菅路線から少し方向を変えるだろうが、前政権が逃げ切ろうとした森友・加計学園と桜花見問題、公文書管理などにどう対応するのか、国民は見ていると思う。岸田新政権にとってひとつの試金石になると思う。岸田氏にはあまり強引な手法は感じられず、国民からは受け入れられ易いと思う。ただ、河野氏と同じく、祖父、父ともに衆議院議員であり、祖父、父ともに政界の大立者だった河野氏ほど強力ではないが、世襲議員である点では同じである。世襲議員の枠からはみ出るような新しい政治をやってもらいたい。イメージ的には若干か弱い印象を受けるので、これを打破してもらいたいと思う。

 さて、東京医療センターに入院中の妻の症状がどうも不安定で、少々気になっている。昨日のCTスキャンで入院当日以来患部周辺の膿が拡がっていることがはっきりして、それを除去することが難しいらしくまだ手術の予定が立たないと元気のない連絡があった。今日は入院以来9日目になった。私は食事のために、毎日食材を買い求めに外出しているが、朝、昼は佳しとして夜もコンビニ弁当や麺類では、健康上良くないと心配した妻が、横浜市内に住む次男と相談して、バランスの取れた食事をせめて夕食だけでもと「ワタミ」の宅配を手配してくれた。昨日「ワタミ」の担当者がパンフレットを持って来宅され、10月4日から宅配してくれることになった。

 実は、「ワタミ」とは少し縁がある。「ワタミ」のオーナー会長・渡辺美樹氏が最近になって、社長も兼務することになり、今まで精一杯社長を務めていた長男の高校ラグビー部のバックス仲間だった清水邦晃さんが副社長に降って話題になった。まあ「ワタミ」の食事は評判も良いようなので宅配なら手が抜けるし、安心していただくことにしようと思っている。

2021年9月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5252.2021年9月28日(火) 明日自民党新総裁が決まり、首相も・・・。

 明日自民党総裁選が行われるが、投票の行方が過去に比べて若手議員らの声をそのまま受け入れ比較的自由になり、必ずしも派閥に縛られることがないようだ。但し、4人の立候補者のうち、最初の投票で過半数が得られなければ、上位2人による決戦投票になり、その場合はかなり派閥に締め付けられるようだ。現状では、決選投票に持ち越されそうだとの見方が強い。決選投票では、国会議員票と同数の党員・党友票は行使されない。国会議員票382票と各都道府県代表票47票の投票によって決まる。

 4人のうち、最後に滑り込みで立候補した野田聖子・幹事長代行が他の3人に大分離されているとの印象が強い。現時点では、議員票なら岸田文雄・前政調会長が、3割の支持者を得てややリードしているとの観測がある。だが、党員・党友票を加えると河野太郎・行政改革担当相が3割強を得て首位を覗う構図である。結局、河野氏と岸田氏が決戦投票に臨むことになるが、その場合かなり肉薄するであろう高市早苗・前総務相、及び野田少数派に投票した議員が、河野氏、岸田氏のどちらを支持するかによって次の総裁・総理が決まる。ここで相も変わらず派閥の領袖がしゃしゃり出てくるのではないか。特に、自らは表立って行動しないまでも、背後で操る安倍前首相、麻生副総理兼財務相、二階幹事長が黒幕としてどう行動するか不気味である。これからの日本を決める自民党総裁・総理がいよいよ明日決定する。

 4人がそれぞれ主張することには、賛成出来ることもある。だが、彼らのスローガンを見てみると国家、及び国民のためにどれほど貢献することが出来るか、むしろマイナス面が多いと思うことの方が多い。もう少し利己的な考えを捨てて、国家のため、国民のための政治を真剣に考えて行動して欲しいと願うだけである。

 さて、4月1日以来半年間に亘って発出されていた新型コロナウィルス防止に対する緊急事態宣言とまん延防止等重点措置を、今月末で解除することを午后7時菅首相が記者会見で正式に発表した。確かにこのところ新規感染者は漸減傾向にあり、経済的にも打撃が大きく、国民は解除の日を今か今かと待ち焦がれている。だが、油断は禁物である。リバウンドにならないことを祈るばかりである。

 ついては、妻のその後の病状が、良くもならず悪くもならずの、いわゆる江戸時代に見られた「ぶらぶら病(やまい)」のようで、手術がいつ行われるのかはっきりしない。昨日でもう入院後1週間になった。今日は私もほぼ4週間に1度の頻度で、同じ東京医療センターに通院しているが、偶々妻の入院棟へ届け物をしたところCTスキャンを終えた妻とばったりお見合いをしてしまった。その様子が下腹部を抑えてどうも浮かぬ顔をしていた。この様子だと手術を終え退院するまで、まだ当分時間がかかるのではないかと思っている。私のリューマチ性発筋通症は、大分回復して明日からプレドニン錠を7錠から6錠へ減らすことになった。やれやれとホッとしているところである。

2021年9月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5251.2021年9月27日(月) 横綱白鵬、数々の栄光を手に引退

 昨日大相撲秋場所が千秋楽を迎えて新横綱照ノ富士が横綱昇進最初の場所で5回目の優勝を飾った。先場所優勝を飾った横綱白鵬が休場となったため、優勝候補の筆頭に上げられてはいたが、大関以下のぱっとしない成績の中でひとつ盛り上がりに欠ける場所となってしまった。優勝争いに絡んだのは平幕勢で、正代と貴景勝の両大関はともに勝ち越すのがやっとの8勝7敗で、調子の良い平幕を上位に当てる取り組みが優先され、見せ場である大関同士の対決が組まれない珍しい場所となった。

 そして今日になって今場所休場した横綱白鵬が、突然引退の意向を伝えた。36歳ではあるが、まだやれると思っていた。右ひざの故障が致命傷となったようだ。優勝回数45回という途方もない数字もさることながら、通算1187勝というのも断トツである。横綱在位通算84場所も首位、年間最多勝も10を数えてこれもトップである。ただひとつ追い越せなかったは、双葉山の69連勝で、63連勝の2位だった。流石にビッグニュースとは言え、朝日夕刊の一面に大きく「白鵬 引退へ」と大きい見出しが出ていた。

 横綱らしからぬ取り口とか、千秋楽優勝後に観客に万歳を要請したり、その言動がとかく批判されることもあり、相撲協会から何度かお咎めがあったが、近年傑出した大横綱であったことは間違いない。白鵬の引退によってこれから1人横綱の照ノ富士の天下になるのか、はたまた今場所だらしなかった大関陣が奮起するのか、11月場所を期待したいと思う。

 ところで、今日白鵬の引退以上にテレビで派手に報道されたのは、ニューヨークから3年ぶりに帰国した小室圭さんである。言わずと知れた秋篠宮殿下の長女真子さまの婚約者である。4年前に婚約記者会見で微笑ましい姿を見せたお2人が、その後小室さんの母親の元婚約者との借金トラブルによって話が暗礁に乗り上げ、小室さんはニューヨークへ行き、フォーダム大で法律を学び、7月にニューヨーク州の弁護士試験を受験した。まだ合格したわけではないが、このほどNYの法律事務所へ就職も内定した。来月お2人が30歳になるのを機会に、結婚して揃って渡米し、NYに住まわれる計画のようだ。

 秋篠宮も結婚はお2人の気持ち次第であると容認されたが、小室さんの母親の問題が未解決でもあり、正式な結婚式は挙行されない。真子さまが皇籍を離脱することになるが、皇族で結婚式を挙げないのは初めてのケースでもあり、心中は複雑なことだろう。

 われわれ部外者がとやかく言うべきではないと思うが、どうにも理解出来ないのは、母親が元婚約者からの借金返済が滞り問題を複雑にした点について、法律家である小室さんがどうして適切に問題を解決することが出来なかったのかということである。

 いずれにしても、これから結婚しようとするお2人にとっては、真子さまのご両親である秋篠宮ご夫妻のご理解をはじめ、以前の歓迎されない空気が大分和らいだことは幸いである。住むのは国内であろうと海外であろうと、自分たちの愛情と力で幸せな家庭を作り上げて欲しいと願うばかりである。

 さて、今日は、御嶽山の噴火によって登山中の58人が亡くなり、5人が行方不明になった大事故からちょうど7年になる。私も大学、会社で登山をやっていたので、登山中に亡くなった親しい後輩部員がいた。登山中に命を落とすことは、家族ばかりでなく部員仲間にとってもその悲しみは耐えられないものである。2度とこのような自然災害による事故が起きないことを強く願っている。

2021年9月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5250.2021年9月26日(日) どうして世襲政治家がのさばるのか。

 来る29日に投開票される自民党総裁選へ向けて4人の候補者による討論会が連日行われている。彼らの主張を実際に政策として採り入れて果たして効果があるのか、反って費用がかかるだけではないのかと考えざるを得ない。彼らが日常生活面で現実に苦労や悩みに直面することがないせいか、現実感が迫って来ない。問題提起や解決に素直に納得出来るような提案がなされているようにはとても思えない。特に財政面の裏付けである。一般的に政治家は普段の実生活で金銭面において苦労することはあまりない。世襲政治家が多いせいでもある。総裁選でも4人の立候補者のうち、3人が世襲議員である。

 世襲議員の中でも典型的な人物は、麻生太郎・副総理兼財務相だろう。人を小馬鹿にしたような態度で、いつも上から目線で話し、発言もトンチンカンなことが多い。つい先日も記者団から現状のコロナ対策に対する政府の対応について質問を受けるや、「そういうことは応えられないから教えて欲しいというのが私の答だ」と答にもならないふざけた答え方をしていた。こんな人物が日本の財政を一手に与っている財務省のトップだというから、これで大丈夫だろうかと心配になる。これまでに担当である財政問題や、国家予算について自ら説明をした姿を見たことがない。自身財政というものが分っているのか、疑問に思うことがしばしばある。いつの間にやら金力とプラスαによって今の地位に就いたが、官僚のトップである財務省エリートにとっては最も上に立ってもらいたくない上司ではないだろうか。普段からその仕事ぶりが一向に伝わってこない劣等大臣である。それもそうだ。「有象無象」を「ユウゾウムゾウ」と読んで世間に恥をさらしてもう10年以上になる。

 副総理が副総理なら、間もなく辞める菅首相も好い加減である。昨日ワシントンで日米豪印4カ国(クアッド)の初めての首脳会談が行われたが、その目的と成果はともかく、日本から脱首相直前の菅首相が出席したのはどういう考え方だろうか。コロナ禍で対面式の会談も少なくなっている中の4人の対面である。そこへ菅首相が現れたが、3日後には職を辞する一国の首脳に対して他の3人の首脳はどう思っただろうか。世襲ではなく、むしろたたき上げの菅首相はどういう意図でこの会合に出席したのだろうか。普通なら次期首相にその重責を任せるものだ。これでは二重手間になるし、他の3カ国の首脳もどうしたら良いのか戸惑ったのではないだろうか。この辺りの判断が出来ない人物が日本の首相を務めているという、日本人首相として醜態を外国に見せてしまった。とにかく政治家たちは、市井の人間の目線で物を見ないために、国民とはものの見方や考え方が大分ずれている。

 選挙制度の改革によって、乱暴かも知れないが、世襲政治家を制限することでもしないと、国家、国民にとって真面な政治は行われないだろう。そのひとつの手段として、現在の選挙制度を変えて世襲政治家にとって絶対有利な現状を制約するより方法はない。それは、世襲により立候補する場合は、一定期間被世襲者の選挙区外でしか立候補出来ないよう制限を加えるべきである。何年か前に自民党内でこれと同じ考えが出ていたが、これも世襲議員につぶされたのか、その後世襲候補にとって不利なアイディアは出てこない。

 まず、日本の政治を改革する前提として、世襲議員を少しでも減らすことである。

2021年9月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com