5289.2021年11月4日(木) 温室ガス規制についてもっと啓蒙を

 ローマで開かれたG20 サミットに続いて、先月31日からイギリスのグラスゴーで開催されているCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)の首脳級会議で、インドが2070年までの実質排出ガス・ゼロを宣言した。これで主要20カ国すべてが脱炭素を表明したことになる。また、30年までに森林破壊を止め、回復させるとする宣言に100カ国以上が署名した。森林は温室効果ガスの重要な吸収源で、この署名により世界の約85%の森林をカバーするという。アマゾンの森林が違法伐採され放火されたことが問題になっが、今後は世界中の森林を守ろうという動きが出て来るだろう

 岸田首相はサミットには国内の政治的事情でリモートによる参加だったが、COP26には0泊2日のとんぼ返りで出席し、日本の方針、立場を主張した。一応主要国の主張として、アメリカ、イギリス、EU、日本は2050年までに温室効果ガス排出を実績ゼロにすることを約束した。現時点では排出ガス1位の中国と4位のロシアは10年遅れて60年までに同じ目標達成としている。

 ただ、岸田首相は「日本は水素やアンモニアを燃料とした石炭火力を活用する」とスピーチし、これまで5年間に約6.8兆円支援してきたが、更に積み増す用意があるとの主張が、環境NGOの国際ネットワーク「気候行動ネットワーク」(CAN)に素直に受け止めてもられず、温暖化対策に後ろ向きの国として前回に続き連続して不名誉な「化石賞」を贈られることになった。

 岸田首相の演説の骨子を読み取ると、日本やや安易に考えている節があり、その点をCANが鋭く批判した。首相は、アジアを中心に再エネルギーを最大限導入しながら、クリーンエネルギーへの意向を推進すると語った。すでにある火力発電所は、燃料を石炭や天然ガスからアンモニアや水素に置き換えることで、発電時に温室効果ガスを出さない「ゼロエミッション化」によって活用することだと主張したのだ。ところがCANはその首相の演説について、排出量の多い火力発電所を推進しており、「アンモニアや水素を使ったゼロエミッションの火力発電を妄信している」と厳しく批判した。6月のG7で石炭火力発電について政府の輸出支援を年内にやめることですでに合意していたが、日本政府の理解がその合意と食い違っていたことにその原因があるように思える。この様子だとこれから相当な努力を傾けないと他の主要国との考えのずれを調整出来そうもない。急速に高まってきた温暖化排出ガスの削減は、よほどふんどしを締めてかからないと実現が難しいのではないかと心配になる

 それにしても国際的に広く注目されるようになった地球温暖化について、日本では先日の衆議院総選挙でほとんど論点とはならなかった。もっと政府が国民に問題を周知させ、その深刻さをアピールすべきではなかっただろうか。その点で、今朝NHKで高校生が温暖化ガスの排出規制について学びながら、街頭で立候補者に直接どう考えているかと尋ねていたのが、大変印象的だった。若者の間にすら、こういう地球温暖化を心配して行動を起こす高校生もいることに感銘を受けた。

2021年11月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5288.2021年11月3日(水) 健康に83歳の誕生日を迎えられた。

 今日「文化の日」に無事83歳の誕生日を迎えることが出来た。弟妹や、息子、孫たちからも祝いの言葉をもらったが、これまで大病をしたこともなく、小中高校で12年間無遅刻無欠席だった健康体に生んでくれた両親に感謝している。振り返ってみて今日まで思い通り我がままに自由きままに生きて来られて良かったとの思いだけで後悔はまったくない。

 社会経済学者の河上肇が晩年に詠った言葉が、身に染みて分る。

 「辿りつき 振り返り見れば山河を 越えては越えて 来つるものかな」。

 これからは父親の没年93歳を目標に、あと10年間を健康に留意しながら精一杯生きていきたいと思う。今日は、国民の祝日「文化の日」であると同時に、日本国憲法公布の歴史的な日で。多くの人から祝ってもらえる日に生まれたことを大変恵まれていると思っている。

 さて、このところ幸いにも新型コロナ新規感染者が大分減って来て一時は全国で5千人単位だった1日の新規感染者が、昨日は221人にまで減った。東京都内では18人で、17日連続で50人を下回った。このまま終息へ向かって欲しい。この日本の傾向は世界のそれと比べるとやや異なっている。

 世界でも全般的に減少傾向にあるが、コロナ感染死者の数は、5百万人を超え、感染者の数は2億5千万人近い。お隣の韓国では、理解し難い政策を採った。感染者は日本より遥かに多く1日当たり1,500~2,000人の水準にあるが、国民のワクチン接種率が70%に達したのを機会に経済活動を優先させる方向に舵を切った。飲食店やクラブなどの営業をこれまでの夜10時から0時までに延長し、人員制限も大幅に緩和した。医療専門家の間では、今回の措置により1日の感染者が56千人に増える可能性が指摘されている。

 ついては、昨日の本ブログに触れた、コロナ禍の影響を正面から受けた航空会社の赤字決算に続いて同じく影響を受けた鉄道業のJR各社東日本、西日本、東海も今年度決算で300億~1,600億円の赤字を見込んでいるようだ。その一方で、過去最高の利益を出した大手企業もある。日本を代表する日本製鉄である。同社は今期決算で新日鉄と住友金属との合併以降で、5,200億円の最高利益を計上する見通しである。鋼材価格を大幅に値上げしたことがその利益を生みだした要因であり、会社としては、好収益体質は合理化の痛みの上に成り立っており高収益実現は自分たちの責務だと説明している。だが、値上げ交渉で押し切られた会社にとっては何ともやりきれない思いではないかと思う。その中でもトヨタ自動車にとっては煮え切れない感情を抱かされた事件があった。

 実は、日鉄は、特殊鋼材の特許権を侵害されたとして、中国の宝山鋼鉄とトヨタに対して200億円の損害賠償、及び対象となるトヨタ車の日本国内での製造、販売の差し止めを求める仮処分につき提訴した。日鉄の言い分によると、ハイブリット車のモーターに使う電磁鋼板の特許権を宝山鋼鉄が侵害し、宝山が製造した電磁鋼板がトヨタ車に搭載されているという。日本の代表的企業である日鉄とトヨタが、いきなり裁判沙汰でもめるというのも些か子供じみているし、もう少し解決のための知恵を働かせることが出来なかったものだろうか。現状では双方にとって得なことは何ひとつないと思う。大事に至らない内に両者で話し合って解決して欲しいと思う。

2021年11月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5287.2021年11月2日(火) 苦渋の選択か、TBS制作ドラマの卸先

 新聞、雑誌、テレビなどメディア各社が一時の好況から徐々に不景気の路に入り、最近では経営的にも深刻な状態になりつつある。中でも大手の毎日新聞社の経営が思わしくなく、今年初めに41.5億円だった資本金を1億円にまで減資して中小企業のカテゴリーに入り、課税額を減少したり、不動産賃貸で何とか息をついている。

 ここに来て、営業上東京放送(TBS)が、自社制作のドラマ「日本沈没」を放映後にこれまでの自社配信サービスではなく、ネトフリと言われる「ネットフリックス」で配信することにしたという情報が、遂に禁断の果実に手を出したと業界で話題になっている。営業的にも苦しくなってきたテレビ局が、1億円ともいわれる製作費を安易に外のネット会社へ売り渡したわけだ。これによってネトフリを観る人が増え、全般的にテレビ視聴率は下がることになる。更にそれはスポンサーが遠のくことでもある。あまりにも軽々に他の販売、配信サービスを利用したがために、自社の力を減退させることになる。こうして他のテレビ局も同じような手を使ったら、テレビ局はドラマの制作下請け会社となりかねず、経営的にも一層自らを窮地に追い込むことになる。他にアイディアはないのか、心しなければならないことである。

 さて先月30日の本ブログに新型コロナウィルスの影響を受けた航空業界の全日空が、今年度の業績予想で1千億円の大幅赤字に下方修正したと書いた。すると今日ライバルの日本航空が、2期連続の赤字決算予想を公表した。その損失額が全日空を上回る1,460億円である。漸くこのところ新規感染者が収束に向かい、少しは前途が明るくなってはいるが、この赤字を取り戻すのは並大抵のことではない。

 そこへイタリアの航空会社・アリタリア航空が10月14日に運行を終え、15日から新たに国が100%出資の国営会社「ITAイタリア・トラスポルト・アエレオ」が運航を開始したというニュースが聴こえてきた。今までにアリタリアで旅行したことは、何度もあるが、知っている航空会社がひとつふたつと消え、新しい航空会社が登場することは由として、やはり寂しい気がする。

 一昨日の衆議院選挙の結果、自民党の甘利明幹事長が小選挙区で落選して比例代表として救われたが、当人は責任を取って職を辞することを岸田首相に申し出て、後任に茂木外相を充てるようだ。他方議席を109議席から96議席へ減らした立憲民主党の枝野代表も辞意を表明し、10日に開催の特別国会後に正式に辞任する意向を示した。枝野代表が進めてきた共産党との合従連衡構想が失敗だったのではないかと、党内の一部や連合から責任追及の声が聞かれる。

 果たして誰が後釜に座るだろうかと思っていた矢先、総選挙前から注目していた香川1区でとかく問題があった平井卓也・前デジタル相を破った、小川淳也氏が名乗りを上げた。強い関心を持っている議員なので、立憲民主党代表候補としてじっくり話を聞いてみたいと思っている。

2021年11月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5286.2021年11月1日(月) 昨日の総選挙で諸々感じたこと

 昨夕はハロウィーンの混雑ぶりがテレビでも取り上げられると思っていたが、いずこのテレビ局も衆議院選の開票速報に振り回され、まったく渋谷スクランブル交差点周辺でどうなっていたのかは伝えられなかった。その間8時ごろとんでもない事件が起きていた。京王線電車内で24歳の若者がナイフを持って暴れて他の乗客を傷つけ、車両内火が点けられ炎に包まれた。走行中の電車内で逃げ惑う乗客の姿が異様に思えた。

 そして注目の選挙結果だが、結論から言えば、野党に飛躍が見られず少々がっかりした。開票の結果は、自民党が議席を減らしはしたが、過半数233議席を上回る261議席を獲得して安定多数を維持することが出来た。それに引き換え、期待していた野党連合の結束効果は期待していたほど表れず、野党第1党の立憲民主党が109議席から96議席に議席を減らした。共産党も12議席から2議席減らした。これで岸田首相は当分安定した政権運営を行えるのではないかと思う。

 意外だったのは、日本維新の会の予想以上の躍進と、かつての大物議員の小選挙区における落選である。日本維新の会は、大阪を中心に11議席を41議席にまで伸ばした。小選挙区では大阪で猛威を振るい、比例代表区で全国的に当選者を出した。小選挙区で落選した大物候補者は、一部比例代表区で復活するとは言え、自民党現職幹事長の甘利明、連続17回当選の小沢一郎、「負けを知らない男」中村喜四郎、石原伸晃・自民党元幹事長、海江田万里・民主党元代表、辻元清美・立憲民主党副代表、野田毅・元文科相ら一世を風靡した兵が落選した。

 今後自公政権が継続されることによって、選挙公約実行、及びこれまでのバラマキによって国家の財政は一層厳しくなることが予想される。外交では、米中対立による台湾問題の過激化などが懸念され、日本としていかなる対応をするのか注視される。更に地球温暖化に対する目標設定と対応策を早急に決めることも考えなければいけない。とてものんびりしている暇はない。

 ところで、各テレビ局が昨日放映した選挙特番の視聴率争いでは、2017年と同様日本テレビが終始トップを譲らず、追いすがるNHKとの差を保っていた。NHKから大越キャスターを迎えたテレビ朝日はやや期待外れに終わり、TBSと5,6位争いとなった。3,4位争いは時間の経過に連れ順位が入れ替わることが度々あったが、フジテレビとテレビ東京の争いだった。テレビ東京が前回健闘したのは、現場を良く知る池上彰氏がMCとして的確なコメントを語ったことが効果的だったようだ。

 今回の選挙では公示から投票日まで短期間だったが、その間メディアが連日過剰気味に伝えていたため、有権者が事前にかなり高い関心を抱いていた。だが、それでも投票率は良くなかった。一部で天候が芳しくなかったこともあったが、投票率は前回の53.68%を上回ったとは言え、戦後3番目の低水準55.93%だった。どうしたら投票率を引き上げることが出来るだろうか。今後の重い課題である。

2021年11月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5285.2021年10月31日(日) ハロウィーンと衆議院総選挙

 今日は衆議院議員の総選挙投票日である。午後小雨降る中をいつも通り妻とともに、息子たちの母校・東深沢小へ投票に出かけた。メディアでは数日前からしきりに投票するよう呼び掛けているが、果たして若者が真面目に投票所へ行ってくれるだろうか。夜になって即日開票の結果が次々に判明している気になっていた香川1区で、立憲民主党の小川淳也氏が平井卓也・前デジタル相を破ったことが小気味いい。最終結果は今晩遅くならないと分からないと思う。

 さて、今日は本来の意図から外れて、奇妙な変装で注目されるようになったハロウィーンの日でもある。例年歓楽街、特に渋谷のスクランブル交差点の若者の人出が注目され、大勢の若者たちがハロウィーンの意味も分からず酒を飲んで騒いでいる。一昨年は押し合いへし合いの密集ぶりに警察官がDJになって交通整理をしていたが、昨年は、新型コロナ感染防止上上前以て警告が出されて一昨年のようなことはなかった。しかし、今年は緊急事態宣言も解除され、テレビの事前情報によると若者たちは手ぐすね引いてスクランブル交差点へ繰り出すことを楽しみに待っているようだ。

 このハロウィーンはアメリカの子どもたちの秋の風習で、彼らが果物、特にカボチャをくり貫いて頭に被り、‘trick or treat’(お菓子をくれなきゃ悪戯をしますよ)と唱えながらグループになって近所の家を訪れて近所の人たちも快く子どもたちを迎えて、お菓子を与えている。実は、この風習を初めて知ったのは、1985年だった。ちょうどこの時期に旧文部省主催兵庫県教員海外視察団のお供をしてアメリカ各地の教育施設を見学に出かけた。メリーランド州シルバースプリング市を訪問した日が偶々ハロウィーンの日に当たっていた。学校訪問の合間に子どもたちが口々に「トリック・オア・トリート」と叫びながら普通の家庭を訪れてお菓子をいただいている光景を現実に市内のあちこちで見た。

 当時日本ではこの風習はまだ一般には知られていなかったし、参加した先生方も皆ご存じなかった。日本で変な仮面を被り奇声を上げて騒ぎ立てて話題になるようになったのは、この10年ほど前ごろからではないだろうか。日本では本来の子どもたちの伝統儀式とはまったく別物になってしまった。日本の若者が仮装と自費でお酒を飲んで騒いでもハロウィーンとはまったく縁もゆかりもないものになってしまう。仮装するのは構わないが、人混みの中に入って大声を出して周囲に迷惑をかけるのだけは止めて欲しい。

 今日嬉しかったニュースは、コロナ禍によりいつもとは一味変わった方式で行われた東京六大学野球秋季リーグ戦で、母校慶應がライバル早稲田と引き分けて今春に続き2連覇を飾ったことである。4勝1敗5分、勝率8割で、5勝2敗3分、勝率7割1分4厘の早稲田を上回った。引き分けで優勝が決まるというのは、滅多にないと思う。これも各大学との対戦が2回戦までに限られ、優勝が勝ち点ではなく、勝率によって決められたからである。まあ2連覇とは嬉しいことである。

2021年10月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5284.2021年10月30日(土) Face BookがMetaに社名変更

 GAFAと呼ばれるアメリカのIT企業大手4社の株式時価総額が、日本株全体のそれより多額になり驚かせたのは、もう10年以上も前のことである。その大企業のひとつ、Face Book(FB)が昨日唐突に社名を変更するとマーク・ザッカーバーグCEOが公表した。新社名は「メタ(Meta)」というそうだが、メタバース(Metaverse)を略したものだという。メタ(Meta:超)とユニバース(Universe:宇宙)の合成語で仮想世界を指すらしい。VRなどあまり専門的な言葉はよく理解出来ない点があるが、事の発端はFBへの投稿をめぐってトラブルが生じたことにあるらしい。特に2016年のアメリカ大統領選でトランプ前大統領の当選に貢献したとされるイギリスの選挙コンサルティング会社が、FBから9千万人分に近い個人情報を不正に取得したことがその2年後に発覚して、プライバシー保護の観点からFBへの批判が強まった。そして最近になってFB元従業員の内部告発をきっかけにいろいろ疑惑が明らかになり、アメリカ議会でも規制強化に乗り出していた。

 細かい技術的なことはよく分からないが、私らが考える以上にこの世界は大分先進んでいるようだ。私も最近発信はほとんどしていないが、FBの利用者でもあるので、これからはもう少し関わりたいと思っている。今FBから配信されている情報は、今後メタから届けられることになるのだろう。

 新型コロナウィルスの感染も最近大分勢いが衰えてきた。ほとんどの警戒は解除されたが、それも国によっていろいろ状況は異なるようだ。ここへ来てロシアの感染拡大が急増し、連続して1日当たり新規感染者数が4万人台で、死者は千人を超えている。これには、ワクチン接収率が低いことが影響している。2度の接種を受けた国民がやっと全人口の1/3であるが、ロシアでは、自国のワクチン以外その効果を信用していないため、払底したロシア製ワクチンの製造を待っている状態で、その間に多くの人びとが感染しているのだ。

 こういうロシアのような例は異例である。ヨーロッパ諸国はコロナ禍により苦しめられたが、徐々に持ち直し、観光業は予測以上に回復し、それが7~9月期のEU域内総生産(GDP)の向上に寄与している。石油が高騰している中で、前期に比べてGDPが2.2%も上昇しているとはすごい。

 幸い日本では、2回のワクチン接種率が全人口の70%を超えたこともあり、コロナの感染は沈静化しつつある。このコロナ禍により、経済活動は大きく沈んだが、とりわけ飲食業、観光業、交通業は、国民が外出を控えたせいもあり、大きな打撃を受けた。その中で全日空が今年度の業績予想を大きく見直すことになった。当初35億円の純利益を見込んでいたが、1千億円の赤字に大幅下方修正すると発表した。これにより運行に関わる従業員を現在の3万8千人から、25年度末までに約9千人削減するというから大変だと思う。この他、旅行業も大きな打撃を受けている。HISが今期過去最大の530億円、近畿日本ツーリストが148億円の損失を計上すると今日発表された。これは、明らかにコロナ禍によるものである。今後暫時回復に向かうであろうが、それにしても厳しい試練である。とにかく1日も早いコロナの終息を願うばかりである。

2021年10月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5283.2021年10月29日(金) 大谷翔平選手の受賞と麻生自民党副総裁の失言

 今日はアメリカから届いたホット・ニュースに思わずにんまりした。大リーグで今年二刀流の活躍をした大谷翔平選手が、何らかの賞をいただけるのではないかと期待していたが、2つの賞を授与されることが決まったことに正直驚いている。まず、最優秀野手賞受賞と同時に、選手の投票で決まる年間最優秀選手賞のダブル受賞である。前者は、2004年に262安打の年間最多安打を記録して受賞したイチロー選手以来2人目である。後者は選手の投票によって決まるもので、大谷選手が選手らの間でいかに好かれているかを示している。更に、大リーグ機構からコミッショナー特別表彰も受けることになった。残る最大の期待は、来月決定されるリーグ最優秀選手賞(MVP)である。

 一方で日本のプロ野球も終盤に近付いているが、今年パ・リーグで最下位となった日本ハム・ファイターズの栗山英樹監督が、10年間の監督生活に別れを告げる。大谷選手がファイターズへ入団した時の監督であり、大谷の二刀流に対して評論家の張本勲氏を主に反対の声が強かった中で敢えて二刀流を勧めて今日の栄光を勝ち得たと言える。それを終始励まし続けたのが栗山監督だった。去り行く監督に対して記憶に残るプレゼントでもある。

 そして今日ファイターズの後任監督に、意外にも「チャラ男」と見られていた新庄剛志氏が決まった。派手好みで目立ちたがり屋だった。ニューヨーク・メッツに入団した2001年のNY9.11テロ発生の4か月前に次男とともに、マンハッタンから地下鉄でシェイ・スタジアムにメッツの試合を観戦に行ったことがある。テレビでは、新庄新監督をいろいろ解剖していたが、見かけによらず理論家で、練習熱心だったという。果たして今年最下位に沈んだファイターズを、持前の明るい性格でチームを引っ張り来年上位に引き上げてくれるだろうか。お手並み拝見である。

 さて、とかく失言癖のある麻生太郎・自民党副総裁が、またもや軽薄な失言をして非難の的となっている。どうして麻生氏にはこうも次々と国民を失望させるようなお粗末な失言が繰り返されるのだろう。前の失言を心から悔いて、決して2度と同じ轍は踏まないとの強い反省がないからだ。言葉遣いも荒っぽく、こんなご仁がなぜいつまでも派閥の長になって政界で大きな顔をしていられるのか不思議でならない。これこそ長年に亘って魑魅魍魎の世界にとっぷり浸かっていたからだろう。

 麻生副総裁の失言とは、こういうことだった。選挙応援のため訪れた北海道小樽市の街頭演説で、「温暖化のおかげで北海道の米はうまくなった」と口を滑らしたうえに、「農家のおかげですか。違います。温度が上がったからです」と暴論は止まらず、品種改良を重ねた生産者の努力を侮辱しているとして、北海道の農民連盟が批判し抗議する事態となっている。地球温暖化対策に逆らうようなこの発言については、同じ与党内からも批判の声が上がっている。山口那津男・公明党代表も厳しく批判している他に、野党からも非難轟々である。タレントのラサール石井氏こき下ろしている。元々常識外の非教養人?麻生氏がまたやったかという感じである。それにしても何度も何度もチョンボを冒して実に情けない。

 因みにネット上に「もう自民党には必要ない4大長老と彼らに踊らされた3議員」というリストが載っていたが、そこには安倍晋三・元首相、麻生太郎、二階俊博・前幹事長、菅義偉・前首相、野田聖子・元総務相、下村博文・元文科相、甘利明・幹事長の名が挙がっていた。なるほどと思った次第である。

2021年10月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5282.2021年10月28日(木) COP26で地球温暖化対策を議論

 31日からイギリスのグラスゴーで長たらしい名称「国連気象変動枠組み条約第26回締約国会議」(COP26)が開催される。今回は前回COP25に増して厳しい議論が交わされることになりそうだ。先日国連環境計画(UNEP)が公表した報告書によると、各国が掲げる温室効果ガスの削減目標を達成しても、現在の推移からすると今世紀末には世界の平均気温が、産業革命前に比べて2.7℃上がるという。COP25 では極力気温上昇を1.5℃に抑えるとしていたが、容易ならぬ動きになってきた。それでも一応COP26までには、加盟国は新たな2030年目標を出すことになっており、すでにこれを147カ国が提出した。

 産業革命前から1.5℃上昇の目標達成は極めて厳しい情勢となった。温室効果ガス排出を10年に比べて45%減、50年までに実質ゼロにすることが求められる。先進国を中心に何とかして排出ガスゼロの動きは広まるが、問題は排出ガスの多い中国やロシアの消極的な姿勢が足を引っ張っている。最大の排出国である中国と4位のロシア、産油国サウジアラビアは、実質ゼロにする目標年度を60年にしている。これが足並みを揃えて排出ガス規制が前進出来ない大きな原因となっている。

 COP26開幕直後に首脳級会合が予定され、岸田首相やアメリカのバイデン大統領ら約120カ国の首脳の参加が予定されているが、中国の習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領は出席する予定がない。地球の未来の存続を議論すべき世界的に重要な会議であるが、いつも通り中国とロシアにはこの問題を前向きに解決しようとの責任感がなく、その重要性も理解していないように思える。エリザベス女王が健康上の理由からスピーチをする予定をリモートで話されるように変更になったが、出席されたら中ロの首脳は欠席しなかったのではないだろうか。

 さて、このところ小室圭さん、真子さん新婚夫妻の話題にメディアが追い回されていて、スポーツの秋を象徴するスポーツの報道があまり目立たない。九州で開かれた体操の世界選手権もオリンピック直後のせいもあるだろう、それほど大きく取り上げられなかった。

 実は、この2日間の間にプロ野球、セ・パ両リーグの優勝チームが決まった。セ・リーグは一昨日ヤクルト・スワローズが優勝を決めた。ベイスターズとの試合には勝ったが、まだマジック1が残っていた。その後2位の阪神タイガースが地元の甲子園で敗れたとのニュースが入り、マジックが消えて2年連続最下位から6年ぶり8度目の優勝が決定した。一方パ・リーグでは、昨日オリックス・バッファローズの25年ぶりの優勝が決まった。ヤクルトと同様、昨年は最下位だった。セ・パ両リーグで前年最下位のチームが揃って優勝を勝ち取ったのは史上初めてのことである。

 そしてこれからクライマックス・シリーズが両リーグの上位3チームによって行われ、出場権を勝ち取ったチームが日本シリーズへ出場して日本一を争う。コロナで今一つ盛り上がらなかったシーズンを送ったプロ野球界も、来年こそは心機一転好ゲームを見せて「プロ野球ここにあり!」を示してもらいたいものである。

 これからほとんどのスポーツはオフ・シーズンに入り、冬のスポーツであるラグビー・シーズンが始まる。そして来年2月には北京で冬季オリンピックが開催される。大いに期待しよう。

2021年10月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5281.2021年10月27日(水) 衆議院総選挙で注目される香川1区

 いよいよ総選挙の投票日も4日後に迫ってきた。今回野党は挙って今までにはない戦いぶりである。立憲民主党を中心に共産党、国民民主党、れいわ新選組、社民党が協調し、選挙区によっては候補者を一本化している。私の住む東京5区でも、立憲民主党から候補者が立ち、共産党が支援している。前回もこれが成功した。3日前には総選挙の前哨戦として、参議院の予備選が静岡県と山口県で実施されたが、1勝1敗に終わった。

 個人的に関心を抱いているのは、密かにメディアを騒がしている香川1区の自民党候補の平井卓也・前デジタル相と立憲民主党の総務省出身小川淳也氏の争いである。平井氏はデジタル担当大臣に決まった時の記者会見で、デジタル化の意義を得意気に語り、自分以外にはデジタル化は出来ないと大見えを切った自信過剰な人物である。デジタル庁発足後の会見では早くもIT綜合戦略会議で請負先の企業を「脅した方がよい」だの、「徹底的に干す」のような圧力をかけるような傲慢な発言が伝えられ、厳しく非難された。

 こういう上から目線世間知らずの人物は、世襲議員に違いないと直感したが、やはりその通り祖父、父ともに大臣経験者の三世議員であることが分った。実家も四国新聞や西日本放送のオーナーで、当人も電通勤務の後に29歳の若さで西日本放送社長を務めたというから、運命的に恵まれた人である。地元の経済界に顔が効くせいもあり、選挙ではこれまでほとんど苦労することはなかった。今回ばかりは傲慢な勇み足を「週刊文春」、「週刊朝日」に暴露され、挙句の果てにドキュメンタリー映画監督・大島新氏に「文藝春秋」11月号上に、小川氏に比べて厳しいドキュメンタリー・タッチで披歴される有様である。これまでは5勝1敗で平井氏が有利のようだが、選挙ごとに2人の得票差が狭まり、現在は「社会を良くしたい」と誠実な主張をしている小川候補者の追い上げもあり、平井氏は苦戦しそうである。

 ただ、2人とも比例代表区にも名前が載っており、仮に落選しても不本意であろうが、比例復活で救われることになるだろう。

 しかし、どうしても不遜な世襲議員に拘りを抱いてしまう。さほどの努力をせずとも、先祖の遺産とその取り巻きの支援で当選出来る環境を作ることが出来て、左うちわでいられるからこんな気楽な稼業はない。彼ら世襲議員の収入、すべて国民の税金で賄われている。法律的には世襲議員を排除することは出来ないが、自分たちは国民の税金で国民のために政治を任されているとの良心的な自覚と自主規制により、思い上がりと増長を抑えることが出来る筈である。

2021年10月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5280.2021年10月26日(火) 真子さまご結婚と長嶋茂雄氏文化勲章受章

 秋篠宮家の長女・真子さまが、今日婚姻届けの提出により正式に結婚され、皇籍を離脱された。かつて「海の王子」だった夫の小室圭さんの母親が、金銭トラブルによってメディアを騒がせたこともあって、お気の毒にも結婚にまつわるお祝いの皇室慣例の儀式は行われない。当初記者会見を行う予定だったが、それも昨日になってお2人が挨拶し心境を話しただけで打ち切りとなり、僅か11分でお開きとなった。メディア質問したかった件は、直接応えるのではなく急遽書類による回答となった。その件については、文言がきちんと整理され、お2人の心情は概ね理解することが出来た。冒頭小室さんが「私は真子さまを愛しております」と胸を張って話されたのには、ちょっと驚かされた。残念ながら、メディアにとっては僅か5問に限定された質問の中で、これまでの報道に誤解や誹謗中傷が含まれていた点に対するお2人の堪えがたい気持ちが吐露されていた。お2人にとってはお気の毒であったと思う。他人の家に土足で踏み込むメディアの姿勢が、端無くも暴露された印象だった。

 今日から普通の市民「小室真子さん」として、周囲の雑音に煩わされることなく、自由に小室さんとの夫婦生活を心行くまでエンジョイして欲しいと思う。

 今日もうひとつびっくりしたニュースは、今年の文化勲章受章者にプロ野球巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄氏が選出されたことである。長嶋氏は一時脳梗塞で倒れて現在必ずしも健康体ではないが、現役時代の活躍ぶりは、「ミスタープロ野球」と呼ぶに相応しいものだった。現役時代に巨人ファンとして豪快なバッティングを何度も生で見たことが、今でも懐かしい想い出として脳裏に残っている。スポーツ界からの受賞者は、2008年水泳の古橋広之進氏以来のことである。他には先般ノーベル物理学賞を授与された真鍋淑郎教授や、先頃亡くなったバレエの牧阿佐美、歌舞伎の尾上菊五郎ら全員で計9人が選ばれた。牧さんは、夫が内定の知らせを耳に入れた16時間後に亡くなったというから実にドラマチックである。死去後に受賞が決まったのは、4人目だという。その他文化功労者に俳優の加山雄三らが選ばれた。とにかくおめでとうと申し上げたい。

 さて、お隣の韓国で盧泰愚・第13代大統領が亡くなられた。享年88歳だった。盧元大統領も大統領としては功罪相半ばである。韓国の歴代大統領の中には退任後に自殺したり、起訴されて刑務所暮らしをしたような大統領が随分いる。大統領だったとは思えない惨めな晩年を送る人が多いが、盧泰愚元大統領もその例にもれず、民主化宣言を出して外交的には、ソウル五輪開催、ソ連及び中国との国交正常化、北朝鮮との南北国連同時加盟などの実績を残した反面、退任後に政治資金隠匿が発覚して起訴され、光州事件では懲役刑を受けるなど負の側面でも知られている。

 そもそも初代大統領で建国の父とも呼ばれて12年間もその職にあった李承晩ですら、不祥事を追及されてハワイに亡命し、そこで亡くなった。第11、12代大統領・全斗燠も無期懲役刑を受けた。金泳三・第14代大統領も逮捕された。ノーベル平和賞受賞者でもある金大中・第15代大統領も在宅起訴された。第16代廬武鉉に至っては収賄容疑で捜査中に崖から飛び降りて自殺した。最近では、第17代の李明博、18代の朴槿恵がいずれも逮捕され実刑判決を受けている。

 幸い日本の総理大臣が収監されたようなケースは稀で、最近ではロッキード事件の田中角栄元首相ぐらいのものだと思う。権力者が私利私欲に駆られて悪事を冒していたなんて、国民としては信じたくもない。その点では、今捜査中の日大板橋病院建て替え工事背任事件で、6千万円収賄の疑いを持たれている田中英寿理事長は、この先どうなることだろう

2021年10月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com