6343.2024年9月24日(火) 戦争防止と自然災害防止の可能性

 どうにも地球上の戦火はいつも止まない。中でも今世界中で懸念されているのは、ウクライナ戦争とパレスチナ・ガザ地区の戦闘である。その最中に今年の国連総会出席のため訪米中、アメリカのABCニュースにインタビューされたウクライナのゼレンスキー大統領が、意外にもロシアとの戦争が終結に近づいていると希望的な観測を語った。現状から推して現実にそうなるだろうとの確信は持てないが、大統領の言葉には、欧米諸国が支援を続けてくれるうちはロシアに負けることはないと、欧米に対して更なる支援を呼び掛けたように思う。国連総会には日本からも政権の余命幾ばくもない岸田首相も出席するが、これまで支援してきた岸田首相とゼレンスキー大統領は支援について現地で話し合ったようだ。

 ほんの曙光が見えた程度のウクライナ戦線に比べて、パレスチナ・ガザ地区に対するイスラエル軍の攻撃は相変わらず激しさを加えている。特に、最近レバノンに拠点を置くイスラム系シーア派組織ヒズボラへの空爆が激しく、昨日はレバノン国内の1,600か所に対するイスラエル空軍の攻撃により死者約5百名、負傷者1千7百名を生んだ。イスラエルは今後もハマスと連携しているヒズボラを攻撃し続けると話し、戦争の軍事作戦の重点はガザ地区からレバノンに移りつつある。アメリカがイスラエルを支援し続けている限り、この戦いに終結のメドは立たない。

 幸い油断ならないことではあるが、日本国内には、現時点では戦争は起きていない。しかし、自然界の猛烈な攻撃を受け、とりわけ石川県能登半島への自然災害が激しく、今年元旦に大地震の勃発により多くのインフラが破壊され、多くの災害をもたらし、その復旧に当たっている最中に、またもや一昨日豪雨に襲われ、この2つの大災害で今年に入ってから能登半島は散々な目に遭っている。テレビ画像で観る限り、河川は決壊し濁流となって道路に溢れ、道路や住宅地は洪水で溢れ、家屋は浸水で傾き、その復興には今後かなりの時間がかかるであろうと思われる。

 二瓶泰雄・東京理科大学教授は、これほど被害が拡大したのには3つの要因が考えられるとして以下3つの要因を挙げている。

 1)その第1は「地形」である。能登半島の河川は長さが短いうえに、山があり急勾配であるため、上流で降った雨が一気に下流に流れて水位が上昇し易く、河川が決壊する。

 2)2つ目は「想定外の雨」である。護岸設計で用いられた「計画雨量」の2倍を上回る雨が降った箇所がいくつかあった。

 3)3番目は「地震の影響」である。元日の能登地震によって壊れた護岸が、仮復旧のままだったことによる。

 地形が他の地域に比べて自然災害に対して弱点を抱え、想定以上の雨量が一度に降ったことが災害を大きくした。

 やはり日本は地震大国で自然災害が多いにも拘わらず、相変わらず自然への対応策が弱いことを改めて証明した。実は、昨日の立憲民主党代表選をテレビで観ていて、候補者4人が冒頭の演説で揃って今回の能登半島の豪雨にお見舞いの言葉を述べていた。だが、抜本的な防止対策については誰も語らなかった。その点では、自民党総裁選候補者は自然災害に備えて新たに防災省の設置を提案していた。これだけ自然災害に襲われるようになったら、国家単位で防災策を講じることは、最早待ったなしであろう。

2024年9月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6342.2024年9月23日(月) 立憲民主党代表に野田佳彦元首相を選出

 斎藤元彦・兵庫県知事が去る19日に県議会で不信任案を可決され、知事職を辞めざるを得なくなったが、そのまま辞職するか、或いは議会を解散させるか、その判断が10日以内に明らかにすることになっている。斎藤知事の失職により、支持政党だった日本維新の会は知事に辞職勧告を行うほど大分苦悩していた。維新への逆風は地元大阪のみならず、地方都市にも及び、党としては立て直しに懸命に取り組んでいるところである。そして、昨日大阪府議摂津市補欠選で、大阪維新の党公認候補がまた敗れた。昨年4月の府議選では維新の会は全体の8割以上の得票だったが、今では追い風効果はまったくなかった。最近になってまともな政治活動をしないと選挙民からは支持を得られないということを維新の会は、知らされることになった。

 こうなると一般国民が投票するわけではないが、今選挙戦の最中にある自民党総裁選や、立憲民主党代表選にもその真剣さが少し反映されるものと期待される。

 その中で今日臨時党大会を開き立憲民主党代表選が行われた。国会議員らの投票に先立ち、地方議員と党員・サポーターによる郵便投票の開票作業が行われた。この結果は、1位野田、2位枝野、3位泉、4位山田となったが、過半数を得た候補者がおらず、国家議員と国政選挙の党公認候補予定者の間で決選投票が行われ、野田佳彦氏が枝野前代表を上回り、新しい党の代表に選出された。

 投票前の演説では、野田氏は「教育無償化のみならず、医療・介護・障害者福祉などのベーシックサービスを所得制限なく、すべて国が供給していく体制を作り、『弱い人を助けるための政治』はもう終わりにし『弱い人が生まれない社会』を作る。そして何よりもより大事なのは、国民の政治に対する信頼だ。金権政治を終わらせ、世襲政治を制限する。政権交代こそが最大の政治改革であり、その先頭に立つことを誓う」と述べた。そして、そのためのステップである党代表の座に就くことになった。これまで言葉だけが先行して約束ごとがしっかり実現出来たという事象はあまり記憶にない。

 かつて野党民主党が政権を取り鳩山由紀夫、菅直人両首相に続き、3人目の首相となった野田氏だったが、選挙で国民に誓ったマニフェストはほとんで有名無実化した。中でも子ども手当は支給出来ず、やらないと言った消費税引き上げを、社会保障と税の一体改革と言って、自民党、公明党との合意の下で関連法を成立させた。八ッ場ダムも中止と言っていながら予算に計上している有様である。野田政権は迷走と混乱の中で無駄な1年を過ごした。民主党時代の経験が良薬となっただろうか。事前に政権を取ると宣言した。

 NHK「ニュースウォッチ9」に出席した野田新代表は、自民党総裁選後に衆議院が解散されたら与党を289(自民257、公明32)議席から過半数(233議席)割れに追い込むと勇ましく語っていたが、最初から厳しいお手並み拝見となりそうである。
 27日に行われる自民党総裁選の結果が待たれる。

2024年9月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6341.2024年9月22日(日) 能登半島に豪雨、住民には踏んだり蹴ったり

 踏んだり蹴ったりとは、こういうことだろう。昨日石川県能登半島に大雨が降り、線状降水帯が発生し、統計開始以来雨量が最も多かったという。今年正月に能登半島地震で大きな災害を被ったが、ここへきて再び自然災害に襲われてしまった。気の毒にも、地震で道路などが破損してその復旧のために工事を行っていた作業員らも、豪雨による土砂崩壊で行方が分からなくなっている。地震で家屋が崩壊し、一時的に仮住宅に住んでいる人たちも仮住宅自体が床上浸水して、再び避難した有様である。これまでに死者1名、行方不明者数名が出ている。

 この大雨を降らせたのは、沖縄海域から中国を襲い中国国内で多くの被害を与えた後、方向を急カーブして日本へ向かう形勢を見せた台風14号の影響が大きいようだ。

 今年になって9か月の間に、大地震と豪雨という2つの大きな自然災害に襲われた能登地方の珠洲市や輪島市、能登町には、被害が大きくなるのは河川や地形に特徴があるからのようだ。河川の規模が小さく、川の長さが短い傾向があり、地形的に水が丘陵のすぐ傍にある集落や、海、川に流れる傾向がある。加えて両岸の堤が地震で低くなり、そのために川の水が直ぐ増水して道路上に溢れるようだ。被害に遭われた方々は、諦めムードだったが、いずれにしても、こういう地域への支援を早く進めてあげないと「生きる夢も希望も無くなってしまう」のではないだろうか。

 この不運な災害の中で、ほんの慰めと力になるのは、地元能登出身力士・大相撲の関脇大の里が千秋楽を待たずに昨日秋場所14日目にして2度目の優勝を決めたことだろう。すでに大関昇進確実の話が真実性を帯びてきた。成長株で素質もあるので、このまま力を付けて行けば、いずれ輪島関に次ぐ石川県出身の横綱の誕生も夢ではないと思う。

 さて、何かと掛け声の大きい自民党総裁選と立憲民主党代表選の動きであるが、明日23日に立憲民主党、27日に自民党のトップが決まる。両党とも同じように候補者が揃って全国各地へ出向いて政策発表討論会を行っているが、現時点で自民党は小泉進次郎・元環境相が、立憲民主は野田佳彦元首相がリードしているようだ。

 立憲代表選では、4人の候補者が正面から互いに論戦を挑むというシーンが見られない。これまでの自民党政権がやったことの粗探しと候補者相手に論戦を仕掛けるのではなく、自らの考えを述べるだけである。

 小泉氏は自民党員間では優勢ではあるが、仮に決選投票になった場合、議員票確保の点で相手が石破氏であろうと、高市氏であろうと後塵を拝するのではないかと予想されている。小泉氏にやや翳りが見られるとして決選投票では、小泉氏と石破氏か、高市氏と石破氏か、と自民党内では考えている人が多いという。9人の中で、最も考え方の相違がはっきりしたのは、「選択的夫婦別姓」に関して、小泉氏は賛成し導入法案を国会に提出して1年以内の成立を目指すと前向きで、石破氏もややそれに近いのに対して、極右の高市氏は家族一体とした「氏」は残すべきだと断固反対して、保守派の多い自民党員の間では、高市派が多いのではないかと推察する。

 立憲民主党代表選では、共同通信による党所属国会議員136人の聞き取り調査の結果では、1位野田43人、2位枝野30人、3位吉田22人、4位泉21位だった。同党でも過半数を獲得出来そうな候補者はおらず、2人による決戦投票に持ち込まれる可能性が高い。

 問われるのは、実際に選ばれた後に約束した公約が実行出来るかどうかである。しかし、これまでの密室でいつのまにか後継が決まっていたのとは違い、一応考え方は国民の前に披歴した。実際に約束通り政策を実行出来たかどうかの判断は、我々国民の責任であると想う。

2024年9月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6340.2024年9月21日(土) ブログへのアクセス傾向から知る読書観

 毎月恒例となった外部から私のブログへのアクセス数を1か月分まとめた8月の記録をGoogle社から送ってもらった。読まれた方がどんなテーマ、内容、或いは書き方に関心を持たれているのかを知る参考になるので、興味を持って関心を抱いている。

 8月にアクセス数の多かったブログは、1位・2024年8月19日「サイパン玉砕のドキュメントに驚愕と感銘」、2位・22年11月21日「『週刊新潮』が悠仁さまの成績を赤点報告」、3位・13年9月30日「評価の分かれる盗作作家・山崎豊子さん」だった。

 1位だったサイパン島のドキュメントは、私自身サイパン島の旧厚生省主宰の太平洋戦争戦没者遺骨収集事業に20年間携わり、玉砕の島で収骨作業の現場を訪れ、ご遺族、戦友会、現地の人びとから悲惨な話を随分聞かされていたし、毎年終戦記念日周辺には、太平洋戦争がらみのドキュメント番組が放映されるので、強い関心を持っている。とりわけサイパン玉砕に関しては、小学生時代に母の知り合いのご主人が玉砕された話を耳にして以来、いつまでも記憶から消えない。サイパン玉砕では、日本兵4万1千人、日本人住民1万人、現地住民1千人が亡くなった凄惨な戦闘だった。また、数日前には、ペリリュー島の惨劇に関するNHKニュースが流されたが、アメリカの資料公開によってこのほど日本兵の約1千体の遺骨が埋葬されていた場所が判明したそうで、いずれ遺骨収集団が派遣されることだろう。

 2位の悠仁さまの東大進学問題については、世間一般の関心は高いかもしれないが、常陸宮家の私的な問題でもあり、あまり騒ぎ立てることではない。私自身記事を読んでいないので、あまり軽々にコメントすることは出来ないが、それにしても「赤点」とは、随分思い切った表現だと思う。皇室に触れる話題でもあり、もう少し穏やかに対応することが出来なかったものだろうか。

 3位の山崎豊子さんの盗作問題は、やはり大分関心が高いと思われ、すでにこれまでに度々上位3位内にランク入りしている。実は、これまでの累積アクセスのトップは、山崎さんの盗作問題であるが、他にも作家に関して書いたブログが、山崎さんの盗作問題の外にもいくつかある。それぞれ関心を持って読んでいただいているようだ。例えば、2022年8月16日「つまらない新聞連載小説」は、この2年間に毎月のようにランク・インしていた。これは私が毎日読んでいた朝日朝刊の連載小説についてコメントしたものであるが、今連載中の湊かなえ作「G線上のアリア」も、まったく面白くなく、興味をそそらない。どんな読者がどの点に興味を抱いて読むのか、分からない。4月1日から連載を始めて、もう170回ほどになるが、バッハの名曲をテーマにしながら、音楽の匂いがまったく漂わず、ストーリーの行動範囲が狭く、伯母の介護や大掃除の話ばかりで些か辟易している。珍しくこの連載には挿絵がなく、その点も読みながら一休みするという余裕も与えてくれず、期末の今月末を以て途中であるが、読むのを止めようと思っているほどである。

 近年読書する若者が少なくなったようだが、こういう読んでいて興味をそそらない小説が沢山書店に並ぶようになったことも若干影響しているのではないかと思う。余聞だが、かつてプロ野球の阪急黄金期を築き、その傍ら読書家としても知られた名将・上田利治監督が、多忙のシーズン中に年間100冊の読書をしたほどの読書家だったと仄聞していた。私自身真似てトライしてみたことがあったが、70冊がやっとだった。その私も加齢のせいもあり、最近は1か月に数冊読むのがやっとという体たらくになってしまった。情けない。これでは体力の衰えとともに知も衰えるばかりだ。

2024年9月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6339.2024年9月20日(金) あっぱれ! 大谷翔平選手、一気に「51-51」へ

 今朝テレビでMLBニュースを観てびっくりした。ドジャースの大谷翔平選手が本塁打と盗塁をいずれも「50」達成の「50-50」へあと一歩の「48-49」まで来て、残り試合から推して盗塁ひとつはともかく、2本の本塁打の可能性は、五分五分との声が聞かれる中で、今朝その不安を一気に吹き飛ばしてくれた。「40-40」の時もサヨナラ満塁逆転ホームランを打って錦上花を添えたが、今朝の対マーリンズ戦の大活躍は並外れたもので、一気に「51-51」まで達成した。チームも12年連続でプレーオフ進出が決まった。

 この試合の大谷選手は6打数6安打10打点、3本塁打2盗塁の目覚ましい活躍で、チームもマーリンズに20-4の大差で圧勝した。この勢いでワールド・シリーズへ進出して、何とかワールド・チャンピォンの座へ昇り上がって欲しいものである。

 実は、今日の朝刊を見ていて一面には、「アメリカ、0.5%の大幅利下げ」、「兵庫知事 不信任」、「深圳 刺された男児死亡」、「東北新幹線 連結外れる」など気の重くなるような話題ばかりが取り上げられていた。その時突然テレビで目にした大谷選手に関する速報は、気分をすっきりさせてくれた。都内駅前をはじめ、各地で号外を配っていた。夕刊は一面に何枚もの写真入りで大きく扱っていたが、TV朝日の「報道ステーション」では、ゲストに栗山英樹・前WBC監督と松坂大輔・元MLB投手を迎えて放送時間の大半45分も費やしていたほどののめり込みようだった。

 その一方で、新聞の二面以降に報道されていたのが、自民党総裁選と立憲民主党代表選である。一昨日には公明党の代表も15年間務めた山口那津男代表から石井啓一幹事長に禅譲という形で交代した。

 自民党総裁選候補者9人の内、やや優位にあると予想されているのが、小泉進次郎、石破茂、高市早苗3氏のようだが、小泉、石破両氏は世襲議員であるが、高市氏は自力で今日の地位まで登って来た。それだけに実力者であることは間違いないと思う。しかし、個人的には彼女の平素の極右的な言動からどうも「第3次世界大戦へまっしぐら」の印象を抱かされ、とても支持する気持ちにはなれない。国のリーダーである首相の器かと問えば、とても危うくその器ではないと思う。それはこれまで散々右翼的な過激な言動を繰り返してきたからである。常々国防力の強化と言い、防衛費の増額を訴え、憲法改正はもちろん自衛隊の明記をして自衛隊を増強することを主張してきた。どうしてこれほど極右的言動へ走るのか。戦争の実態、怖さというものをまったく知らないからだということは明らかである。靖国神社への参拝に積極的で、目の前の戦争の最前線にいることをアピールしているかのように受け止めさせられる。臨場感で戦争を知らないこういう人たちは、せめて1度でも好いから戦地で行われる戦没者遺骨収集事業の仕上げに挙行される焼骨式に出席して、遺族が涙を流して泣き崩れる悲しい光景を目に焼き付けたら良い。

 高石氏本人も首相への絶好のチャンスと考え、やや勇み足的な行動が見られる。今回の総裁選でも総裁選選管が「裏金問題」のイメージを拭うために自粛を促していた選挙戦でお金をかける行為で、他の候補者が誰もやらなかった全国の自民党員へ政策リーフレットを郵送したことである。他の陣営からは「抜け駆け」とか、「ズル」と言われている。選び抜かれたような人物が最後の決戦に挑む場で、敢えてルールを冒す人物を日本のリーダーに選ばれるようなことはあるまい。

 個人的には高石、茂木氏以外の候補者の間で、新総裁が決まることが望ましいと思っている。

2024年9月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6338.2024年9月19日(木) 斎藤兵庫県知事、不信任案可決される。

 昨日中国深圳で日本人学校の小学4年の男児が母親と登校途上、中国人の男に刃物で襲われ病院で手術をしたが、今日死亡したとのニュースが伝えられた。今年6月にも日本人学校用通学バスが中国人に襲われ、母子がケガをし、庇った中国人女性が殺害されるという悲惨な事件があったばかりである。

 昨日は、1931年柳条湖において関東軍による満鉄線路爆破事件により満州事変が勃発した日である。中国にとって屈辱的なこの日を「国恥の日」として、今も反日的な動静が各地で窺える。この日本人男児も中国人による恨みつらみの煽りを受ける結果になった。それにしても幼い無防備な子どもを暴行するような残虐事件が2件も連続して起きるとは、中国人にはそういう人情とか、弱いものを守るような気構えがないようだ。そのことは、日本政府が中国に対して逮捕された中国人容疑者の動機などについて報告を求めているが、6月の場合と同じように個別の事案という、被害に遭ったのが偶々日本人の子どもだったという都合の好い逃げ口上を述べただけだった。最近の中国らしく常識も、礼もない、非情な答弁である。現地の日本大使館や総領事館などでは、中国在住日本人家族に対して安全対策などの周知を徹底させるよう連絡を密に取るようだ。

 さて、イスラエルのパレスチナ・ガザ地区への攻撃が相変わらず熾烈さを増しているが、一昨日隣の国レバノンの首都ベイルート市内で、ここを拠点にしているイスラム派シーア派組織ヒズボラのメンバーが使用するポケベルが、各地で同時に爆発して子どもを含む9人が死亡した。ポケベルの爆発は、ベイルートや複数の地域で、同時に発生した。イランの駐レバノン大使を含む約2,800人が負傷したという。ヒズボラは当然のように復讐を誓った。

 この事件のとばっちりを食ったのが、台湾である。そのポケベルとやらが台湾製だったと発表された。ところが、台湾のメーカーにより実際に爆発したポケベルは、ブタペストにある企業が生産、販売しているものだと公表された。その上、今日になってヒズボラ戦闘員が使用していたトランシーバーが一斉に爆発する事件が起きた。レバノン保健省は、これら爆発によって20人が死亡、450人以上が負傷したと発表した。気になったのは、この爆発事件を起こしたトランシーバーが日本の「ICOM」社製だということである。日本の無線機メーカーの「ICOM」社では、このモデルは10年前に販売を終了したと説明し、偽造品防止のためのシールが貼付されていないし、海外輸出用には厳格な輸出管理が課せられているので自社製とは言えないと語っている。

 それにしても世界中に反戦の空気が広がる中でどうしてイスラエルは、こうも好戦的な動きをするのだろうか。いずれにせよ一連の爆発は、ヒズボラと交戦しているイスラエルによる工作の可能性が高いが、イスラエル政府はこれについては何らのコメントもしていない。

 ところで、先日来斎藤元彦・兵庫県知事のパワハラ言動が大きな波紋を広げている。今日知事に対する不信任案が、県議会へ提案され、県議員の5つの会派すべての議員86人が不信任案に賛成し、可決された。これで斎藤知事は辞職するか、10日以内に県議会を解散するか、判断を迫られることになった。県議会を解散すると再び県会議員選をおこなわなければならないが、その費用だけでも約16億円もかかると見られている。一説によれば、知事選にも約18億円がかかると言われている。都道府県議会が不信任案可決により解散されたことは過去に1度もない。あまり芳しいことではない。知事もこの際未練を捨てさっさと消えたらどうだろう。

2024年9月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6337.2024年9月18日(水) エミー賞史上最多の日本人18部門授賞

 昨晩は中秋の名月で夜空に見事なお月さんが見られたが、今日は午後から空は曇り、夕刻に雨が降り雷も鳴った。それでも東京都内の最高気温は35.1℃となり、東京都としては1942年以降82年ぶりの最も遅い猛暑日となった。沖縄近海でもまた台風14号が襲来しそうだ。それにしても天候の変化が大きいので、戸惑わされる。

 さて、昨日はメディア各社のテレビ映画「SHOGUN (将軍)」エミー賞授賞の熱中報道には恐れ入った。アメリカ・テレビ界の最優秀作品を選ぶエミー賞授賞式で、作品賞に同作品が、またプロデュース・主役を演じた真田弘之が主演男優賞を、名前を知らなかったニュージーランド居住の日本人女優アンナ・サワイさんが主演女優賞を受賞した。これら主要部門で日本人俳優が受賞するのは初めてである。この他にも日本人が携わった作品の受賞は18部門もあり、エミー賞史上最多となった。

 「SHOGUN」は、主役の徳川家康や、三浦按針をモデルにした江戸初期の戦国ドラマであるが、セリフのほとんどが日本語で話され、その際には英語のテロップが画面に出て、自然体で戦国時代の雰囲気が出て、アメリカ人もそのまま受け入れていたという。真田によれば、「東洋と西洋が出会った夢のプロジェクト」だという。これはテレビ界よりも一足先に世界的に認められた「羅生門」や「地獄門」など傑作映画の功績が大きいと思う。近年アメリカ人の日本人観も随分変わってきているので、これからもなお一層期待が高まることだろう。

 ついては、今アメリカMLBで大活躍中のドジャースの大谷翔平選手が、パワーとスピードを兼ね備えた選手像に挑戦している「50(本塁打)-50(盗塁)」の記録をいつ達成するかに大きな関心と期待が集まっている。そして、日本時間の今朝、その大谷選手が期待に応えてフロリダで行われた対マーリンズ戦で48号2ランを放った。これで「48-48」となった。今年の残り試合は11試合であるが、「50-50」の可能性はどうだろうか。打点も110となり、本塁打、打点ともリーグでトップである。

 今日の試合は、日本文化を紹介する日の行事の一環として「JAPANESE HERITAGE NIGHT」と銘打たれ、グランドにも大きな幕が掲げられた。そして試合開始に先立ってシンガーソングライターでその名も知らなかったナオト・インティライミ(インカの言葉で「太陽の祭り」の意)が「君が代」を独唱した。アメリカの試合に日本の「君が代」が独唱されるとは珍しいことだ。また試合中の攻守交代時には、左翼席付近で和太鼓も打ち鳴らされ、試合を盛り上げていたという。「50-50」へあと2つと迫った大谷選手にとっても印象に残る試合であり、本塁打だったことだろう。

 この他にも今年5月17日を、大谷選手が活躍するロサンゼルス市が、「大谷翔平の日」に制定したという話も話題になった。

 日本人野球選手やら、映画俳優の活躍などが、アメリカ人に日本人や日本文化を見直す良いきっかけになってくれていると思う。更に、今朝の「天声人語」によれば、アメリカばかりでなく、他の国々でも日本への関心はかなり高まっている。例えば、今春発行されたオックスフォード英語辞典には、新たに日本に由来する言葉が23も加わった。「すし」と「天ぷら」だけだった食品用語に、「どんぶり」や「お好み焼き」まで加わったという。お互いに相手のことを知り合うとは、大いに結構なことだと思う。

2024年9月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6336.2024年9月17日(火) 11月に腸内ポリープ切除手術を受ける。

 先月人間ドックを受診して判明した腸内のポリープを取り除くかどうかを相談するために、信濃町の慶應病院消化器内科へ出かけた。予約の際あまり早い時間は避けようと思っていたので、11時30分に予約を取ってもらった。病院側は30分前には来て欲しいということだったので、11時直前に病院へ飛び込んだ。

 ところが、今まで経験のないくらい待たされてしまった。消化器内科の受付で渡された番号札の№を呼ぶまで受付前で待つようにと指示されたので、時間が多少ずれ込んでも構わないと思っていたが、これほど待たされるとは意外だった。広く清潔そうな病院内の消化器内科の受付前の椅子に座って待っていたが、13時になってもお声がかからない。食事も取らないまま待機していたが、まったく無駄だった。堪りかねて受付の係員に尋ねると、混んでいて私の前にまだ10人以上の患者がいるのでまだ呼ばれるまでには時間がかかるということだった。消化器外科と内科、呼吸器科などいくつかの治療室があったが、消化器は外科、内科ともにいくつも治療室があり、患者も多い。結局14時30分になって漸く治療室へ呼ばれた。結局昼食抜きになってしまった。内視鏡による4年ぶりのポリープ切除手術を11月7日に受け、その後の結果についての詳しい説明は21日ということに決まった。医師から血液サラサラの薬・リクシアナについては、手術当日は服用しないようアドバイスを受けた。実は、以前にも糖尿病の医師からリクシアナと糖尿病の薬を併用して服用することは注意が必要と言われたことがあり、あまり考えてもいなかったが、今後は新しい薬の服用には慎重にしたいと思っている。

 さて、アメリカのトランプ前大統領がまた暗殺未遂騒ぎ事件に憑りつかれた。現地時間の一昨日、トランプ氏の個人所有のゴルフ場でプレー中に発砲騒ぎがあり、警察が逃げた58歳のライアン・ラウスという容疑者を拘束した。選挙演説中に狙われて不祥事件で済んだが、今度は幸いケガもなかった。しかし、身辺警護が堅固な防御態勢を乗り越えても標的であるトランプ氏を暗殺しようというほどだから、相当な反トランプで凝り固まった容疑者である。それでも単なる暗殺ではなく、トランプ氏のウクライナに対する発言が容疑者には許せなかったようだ。

 バイデン大統領とハリス副大統領は、ともに「暗殺未遂の可能性について深く憂慮している。政治的暴力を非難する」と述べたが、彼らは口ではいつも同じように述べるが、この2つの殺人未遂事件には銃砲が使用された。世界中の国、中でも先進国で銃に対する規制が甘い国はアメリカだけであり、心から発言のようなことを望むなら、諸外国と同じように銃砲所持の規制を厳しく行うべきではないだろうか。

 このようにアメリカという国、及びアメリカ国民は、「自由」と「民主化」という言葉の本来の意味が分かっていない。自らの未完成、未熟ぶりを他所でひけらかし過ぎるために、大きな負い目を背負うことになる。今の日本の外交は、アメリカ追従であるが、このままアメリカの言うなりになっていては、日本の良さを何もかも失うばかりである。世間知らずの日本の政治家が、これからアメリカ頼りを止めてどう日本は独り立ちして行くかが、日本の未来にとって問われるのではないだろうか。

2024年9月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6335.2024年9月16日(月) 「敬老の日」、日本人の高齢化率は世界最高

 今日は「敬老の日」である。思い起こせば、今から57年前の「敬老の日」(当時は9月15日が「敬老の日」)に品川プリンスホテルで妻とお見合いをして翌年5月にホテル・ニューオータニで結婚式を挙げ、今年は結婚56年目のエメラルド婚を迎えることが出来た。幸いにも夫婦揃って大きなケガや病気に掛かることもなく、息子2人と5人の孫に恵まれ、まずまずの生活を送っている。「敬老の日」が幸せを恵んでくれたのだろうか。願わくば、このまま健康で周囲に迷惑をかけることがない生活を送れたらと思う。

 昨今は少子高齢化が言われ、日本の総人口が減少する一方で、65歳以上の高齢者は総人口1億2千5百万人の内、過去最多の3,625万人となった。戦後生まれの「団塊の世代」も皆75歳以上の後期高齢者になった。実際日本の高齢者割合は世界200か国・地域でも、イタリア(高齢化率24.6%)、ポルトガル(同24.5%)を抜いてダントツ・トップで65歳以上の高齢者は、総人口の29.3%を占めるに至った。3人強にひとりが高齢者ということになる。外見上は実年齢以上に日本人は欧米人に比べて若く見られる。実際私自身海外へ出かけてこれまで何度か若く見られたことがある。初めてアメリカで学校訪問をした38歳時には、現地の教員から大学生に思われたことがあった。トランプ前大統領やバイデン大統領でさえ私より若い。

 しかし、健康に障害を抱え勝ちの高齢者が増えるにつれ、国の歳出の内高齢者、いわゆるお年寄りに投資する費用や、幼児・子どもたちに要する費用も年々増えている。実際今年度の一般会計予算歳出額112兆5千億円の内、社会保障費は33.5%の37兆7千億円を占めている。そのかなりの部分が高齢者支援に与えられている。

 ただ、国家予算では、若い人を「支える人」、高齢者は「支えられる人」という表現が使われがちだが、その表現には、高齢者の立場から我々高齢者は、若者たちの支援により生活を支えられているようなイメージがあるが、人手不足が顕在化している現状で、高齢者が働かずして社会は維持できなくなっている。確かに「支えられる人」の相当部分は間違っていないと思うが、中には働かずに落ちこぼれとなって社会的保護を受けている若者も相当数いる。ともに支え合って生きているのが、人間社会の有り様だと思う。

 そのような折こども家庭庁は「子ども未来戦略」と称して子ども・子育てにかなりの投資を増やした少子化対策を立てている。その投資額も年々増額し、今年度は5兆3千億円で対前年9.7%も増えている。その一方で、高齢者に対する医療給付費、介護給付費等は微増である。逆に高齢者の介護保険料を3.5%値上げすることを決定した。今も政府は高齢者の医療費3割負担の対象拡大を検討している状態で、高齢者にとっては安心して生活出来る条件が少しずつ悪くなっている。少子化対策としてこども家庭庁という中央庁を設立して少子化対策に取り組む姿勢を示し、それなりの予算も付けている。その一方で年々増える高齢者に対しては幾分冷ややかな印象がある。防衛予算は政府内の打ち合わせひとつで、国民の了解を得ずに増額を決定するが、国民の福祉に関する予算については冷淡である。自民党総裁選でも各候補者は、少子化対策には触れるが、高齢者対策についてはまったく話をしない。心寂しい限りである。

2024年9月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6334.2024年9月15日(日) 観光業回復によるオーバーツーリズム

 昨夕長男が3か月ぶりにやって来て夕食を妻と3人で食べることになった。久しぶりの酒盛りで息子と酒を酌み交わしたが、最近アルコールを飲むことがほとんどなくなり、1年に数回しか飲まなくなった。かつては毎晩のように晩酌をしていたものだが、今ではそれもしない。友人らも年齢とともに飲酒の機会が減ったと言っている。息子は4月から京都から東京へ転勤となり、家族を奈良に残したまま、単身赴任で東横線沿線の武蔵小杉のアパートに暮らしている。月に1度くらい食事を一緒にしようと話しているが、中々多忙のようで近くにいながらそう頻繁にやってくることもない。昨日は思い切って互いに酒を飲み交わした。これからも息子が訪ねて来る時にアルコールを味わいたいと思っている。

 さて、コロナが大分消えて旅行需要が回復してきたようだ。特に外国人旅行者のインバウンド・マーケットはホクホクのようだ。コロナ前まで順調に伸びていたインバウンドは、2019年には過去最多の3,188万人の外国人観光客が日本を訪れた。それがコロナ化によりその後3年間は訪日客はほぼゼロに近くなった。それが、昨2023年には、コロナ解消に円安効果もあり訪日客が一気に2,507万人にまで回復した。現在は、日本人の海外旅行者を遥かに上回っている。大きな外貨収入にもなり、政府としてもインバウンド客に対していろいろメリットを与えて彼らの訪日を歓迎している。

 その一方で、外国人が増えたことにより各地でトラブルも起きている。その中で最大のトラブルは、観光地に大勢の観光客が押し寄せ彼らが溢れる「オーバーツーリズム」現象である。時には、そのため都市機能がマヒしかねないこともある。観光都市・京都ではあまりにも多くの外国人観光客が市内バスまで手軽に利用するようになって、反って京都市民が乗車出来ないケースもあり、何らかの規則・制約を設けるべきではないかと京都市でも検討を始めた。

 オーバーツーリズム現象は何も日本国内だけに限った問題ではなく、世界的にも観光客が集中する海外の都市でも深刻な問題を提起している。イタリアのヴェネチアでは、人口5万人弱の小さな島へ昨年は約2千万人の観光客が押し寄せ、市は今年4月からヴェネチア訪問客に対してひとり5ユーロ(約830円)の入市料の徴収を始めた。また、世界遺産として世界的に知られるペルーのマチュピチュや、インドのタージ・マハルでも現地の人の数倍の入域料金を外国人から徴収し始めた。そればかりではなく、日本でも姫路城では、現在の入城料千円をそのままにして、外国人観光客らに現在の7㌦を30㌦に値上げすることを検討中だという。確かに観光地を維持するためには、それなりの経費がかかる。中でも最近になって注目されるようになったのは、各地でゴミの処理費用が膨大になり、それを観光客に負担してもらおうとの意向である。

 よく言われる言葉に「仏作って魂入れず」がある。ハード面の整備も大切であるが、ソフト面でサービスすることが大切である。外国人が街で困らず、親切な対応をしてくれることが外国人観光客の増加につながり、最終的にインバウンド市場の収入アップに結び付くことになる。そのためには街の目立つ場所に英語の案内板を設置したり、無料のガイドブックを配布して役立ててあげたり、外国人専用の案内所なども出来るだけ数多く設置して、困っている外国人に手を差し伸べてやることが大切なことだと思う。

 今後外国人観光客がどれほど増えるか分からないが、日本には四季折々の文化、また自然の宝物が沢山あり、これらを充分活かすことによって、さらに多くの外国人観光客を呼び込み、国の大きな財源とすることが出来ると期待している。

2024年9月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com