ブログ・ご意見番の意見

 充実したホームページに仕上げていこうと、毎日目を凝らしながら取り組んでおります。淡々と書き続けてきただけで、10年2月に初めて4桁の大台1000回を、そして奇しくも74歳の誕生日に当たる2012年「文化の日」に連続2000回を、15年7月31日に3000回、18年4月26日に4000回、21年1月19日に5000回を数えました。ここでは、出来るだけポジティブな意見や、気軽な独言、時には戯言や想い出を書き込んで、自分自身の気持ちを素直に表わしながら楽しく読んでいただけるよう心がけたいと思っております。意見の主張というより、感じたままを日記風に書き綴って参ります。身勝手な意見や、独断的な表現も見られると存じますが、どうぞご理解下さいますようお願い致します。皆さまの忌憚のないご意見をお寄せいただければ有難く存じます。

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5753.2023年5月22日(月) 核廃絶か、核兵器廃絶か。

 鳴り物入りで幕を開けたG7広島サミットには、G7の首脳の他にG20の首脳らも来日した。被爆地広島から発信する核廃絶の声はどこから発するよりも世界へ響いた筈である。昨晩はウクライナから緊急来日したゼレンスキー大統領が国際会議場でスピーチを行った。今ロシアによる核の使用が懸念されている中で、大統領は平和記念資料館で数々の悲惨な資料を見学し、同時に被爆者の代表と会い話を聞いたことで原爆被災地と自国の惨状が重なって胸に迫ったようである。

 ただ、G7として議長の岸田首相はその成果について国際秩序の重要性や、核軍縮に向けた国際社会の機運について語ったが、カナダ在住のICANの被爆者サーロー節子氏は、核抑止が前提になっているとして、これでは広島で開いた意味がないと批判している。また、核拡散防止運動を進めている民間団体の反応も今ひとつのようである。

 今日の朝日朝刊の一面「視点」欄に佐藤武嗣編集委員が、前回イタリアのタオルミーナで開催されたG7におけるG7の亀裂について書いている。アメリカのトランプ大統領が「AMERICA! First!」を振りかざし、自由貿易や気候変動問題でヨーロッパと対立し、その後クリミア併合で除外したロシアを呼び戻し、G8の復活まで主張した。G7内で亀裂を生み、世界で分断を広げた反省を踏まえ、その意味では、岸田首相は、①法の支配の結束、②グルーバルサウスとの連携、③「核なき世界」に道をつける、を主たる課題に掲げた。ウクライナ侵攻を続け、核使用をちらつかせて威嚇するロシアを批判し、ロシア制裁はそれなりの効果を上げつつある。

 広島で開催した目的のひとつである「核なき世界」への足取りが今後本当に進めることが出来るのか、依然として課題として残されたままである。この広島へ世界で最初に原爆を投下したアメリカのバイデン大統領は、平和記念資料館を訪れ「核戦争がもたらした破壊的な現実を力強く思い出させるものだった」「G7が『核兵器のない世界』の実現に向けた取り組みを続けることを確認した」と苦しいアメリカ人の気持ちを代弁したが、そこから一歩踏み出すような発言はなかった。

 今朝の「天声人語」には、こんなエピソードも紹介されていた。原爆の印象について日本人と韓国人被爆者の受け止め方がこうも違うものだったのかという比較論である。日本人は、あの閃光の記憶から自らの体験を語り始める人が少なくないが、朝鮮半島出身の被爆者はそれよりも、「なぜ日本に来たのか?」と話し始めるそうである。彼らはなぜ広島にいたのか。日本の植民地支配なしには語れない。確かに広島には朝鮮半島出身者が少なくない。31年前に樺太(サハリン)を訪れ大泊(現コルサコフ)へ立ち寄った時、そこで知り合った朝鮮人のおばあさんも広島に住んでいたと言っていた。朝鮮の人たちが日本の占領下という過酷な運命に委ねられて想像もつかない放浪の旅を続けた挙句に辿り着いたのが、広島だったということなのだろうか。核がなくならない内は、世界平和は夢でしかないだろうし、旧朝鮮半島出身者にとっては日本人と同じ体験や思い出を持ちたいに違いない。

2023年5月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5752.2023年5月21日(日) G7に盛り上がる広島、経済界は地盤沈下

 今日は早くもG7広島サミットが3日目・最終日を迎えることになった。国内はもとより海外でも被爆地広島は注目され、岸田首相の思惑はある程度効果を上げたのではないかと思える。連日各国首脳が訪れ、正に世界中の要人が広島へやって来たような印象である。警備にエラーはなかったようだ。警察関係者のその労苦には頭が下がる思いである。

 この機会とばかり、広島の名産品として牡蠣、もみじ饅頭などをPRしているが、広島の経済界は今低空飛行を続けていて、下手をすれば墜落しかねないほど広島県内の産業はパッとしないようだ。広島市はほぼ半世紀前には肩を並べていた札幌市と福岡市に今では大きく水を開けられ、仙台市にも追い抜かれかねない。中でも広島の2大看板である中国電力とマツダの営業成績が苦境に喘いでいるようだ。中国電力は、2023年度決算が過去最悪の1,740億円の大赤字になった。そのうえ関西電力、九州電力とのカルテル問題で公正取引委員会から課徴金を命じられ、更に顧客情報への不正アクセスが発覚して自治体から入札排除処分を受けている有様である。更に困ったことには、中国電力が石炭火力発電へ依存し過ぎていることである。それも理由はある。島根原発2号機の再稼働が進まないところへ3号機は完成済みながら10年以上も運転を開始出来ない。電源不足からやむなく石炭火力への依存度を強める形になり火力発電の運転を開始した。今では先進国の脱石炭の動きにただひとり逆行しているのが、中国電力である。広島出身をことさら吹聴する岸田首相としては、批判の集中砲火を浴びても中国電力への配慮を止めるわけにはいかないようだ。

 もうひとつ苦境のマツダも状況は厳しい。23年度の決算では、売上高が25%、営業利益は44%も上昇して一見好調そうに見えるが、それは円安効果のお陰で、過去15年間成長どころではなく縮小でしかない。トヨタはこの間大きく業績を伸ばしている。特に懸念されているのは、マツダは電気自動車(EV)への対応が遅れていることである。

 この他にも日本製鉄㈱が呉市内に持っている製鉄所を閉鎖する。三菱重工業㈱も生産を縮小し、造船業は今治造船のある四国側へ重心が移った。広島経済の地盤沈下は、まったく予想出来ないことでもなかったようだ。私自身はJR広島駅で乗り降りしたことはないが、その根本的な象徴として広島駅周辺の開発が遅れて雰囲気にみすぼらしさが感じられるそうだ。繁華街は広島駅から離れたエリアにあり、広島空港も市中心部からバスで1時間もかかる辺鄙な一角にある。開発が遅れていたことが最大の理由である。大きな商業施設はなくホテルだけが目立って、駅から徒歩圏にマツダスタジアムがある。都市計画のバランスが取れていないのである。どうも発展する都市としては形が良くないようだ。

 カルビーやユニクロは、元々広島が地盤だった。ああいう意気の好い地元企業が出た土地柄だけに、これでクシュンとはしないだろう。かつては弱小球団だった広島カープが、今では強豪にのし上がった。被爆地広島に第2のユニクロが輩出されることを期待している。

2023年5月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5751.2023年5月20日(土) ゼレンスキー大統領来日とワクチン6回目接種

 G7広島サミットは今日2日目を迎えたが、昨日の開催日に合わせて中国も西安で中央アジア5か国首脳会議を開いた。G7広島サミット開催にタイミングを合わせたのは、それなりの狙いがある。G7サミットで国際法違反の海洋進出や、台湾問題について中国はアメリカを中心にG7から厳しく糾弾されるだろう。

 中国が5か国首脳会議に招待した5か国とは、元々旧ソ連の連邦だったカザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタンである。これらの国々はロシアのウクライナ侵攻以降、ロシアに同調するどころか、むしろ距離を置きつつある。そこへ中国が約5,100億円の経済支援や治安維持・テロ対策の支援などを提供して5か国とロシアの隙間を突いているようだ。中国はロシアに対してもロシアの現状に対して必ずしも全面的に同意、支持ではないと暗黙に伝えている感じである。その巧妙な立ち回りは中々したたかである。

 G7広島サミットでは、7か国の首脳による会議で中国の海洋進出とロシアの侵攻を批判することが主な目的であり、その政治的な影響は世界的にもG7サミットに招待国として広島を訪れているG7以外の首脳の行動にも意外な場面があった。その中で温もりを感じたのは、尹錫悦・韓国大統領が広島市内で在日韓国人の原爆被爆者20人と面会したことである。歴代日本の首相や韓国大統領が、韓国人被爆者にこれまで直接会ったうえで謝罪したという話は聞いたことがなかった。原爆投下の責任は韓国にあるわけではない。しかし、尹錫悦・韓国大統領は偶々広島を訪れたこの機会に被爆者同胞に謝罪し彼らを慰めたのである。尹大統領は、従来の韓国大統領とは言動面、とりわけ日韓関係に取り組む姿勢が大分違う。安直に気持ちに寄り添うという言葉が使われがちだが、尹大統領は真から国民の気持ちに寄り添っているという印象を受ける。この機会に日韓首脳はともに市内の慰霊碑を参拝するという。これまで韓国と戦時中の韓国人というと、どうしても解決のメドが立たない従軍慰安婦問題が思い出されるが、このようにひっそりと被災者に国の代表者が寄り添うようなことが静かに行われることは、地味ながらも基本的に大切なことであると思う。これも広島G7サミット効果と言っても良いのではないだろうか。

 一方で、午後になってウクライナのゼレンスキー大統領が鳴り物入りで広島空港へ到着した。当初はオンラインで参加すると伝えられていたが、発信力の強さを意識して敢えて自ら望んで直接参加することになったようだ。明日のG7サミットに出席する。昨日ウクライナに関するG7首脳による話し合いの内容が発表されたばかりである。それは最初から予想されていたように、ロシアによる侵攻を最も強い言葉で非難すると同時に、完全かつ無条件の撤退を要求し、制裁を強化するためにロシアの輸出を制限するという厳しいものである。更にウクライナには、必要とされる限り財政的、人道的、軍事的及び外交的支援を提供すると表明した。

 さて、今日6回目のコロナ防止用ワクチン接種を受けた。前回と同じ旧二子玉川仮設庁舎で受診したが、かなり空いていた。予定より早く会場へ着いたが、順に接種をしてくれたので、案外早く終えることが出来た。第5類になってコロナ感染者の感染状況の厚労省の公表方法が変わったが、この数日感染者数はやや増えているという。このまま行ったらまた警報が発せられ大変なことになる。第1回の接種はちょうど2年前の今月末だった。これでもう7度目ということはないと思いたい。

2023年5月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5750.2023年5月19日(金) いよいよG7広島サミット開幕

 今日主要7か国首脳会議(G7広島サミット)が3日間の予定で始まった。数日前から会場周辺の警戒が厳重となり、一部の道路が封鎖されたり、一時店舗は閉店せざるを得なくなったり、広島市民にはそれなりの影響が及んでいる。

 今日首脳らは会議前に岸田首相夫妻の出迎えを受けて平和記念資料館を40分間視察訪問した。広島出身の岸田首相の思い入れが強く、資料館見学も首相の気持ちの反映であるが、元々原爆投下国であるアメリカ国民の気持ちに罪の意識があるのかどうか、資料館内部でのメディアの取材は許されず非公開となった。首脳らはどの程度内部の展示資料を真剣に見ることが出来たのか不明である。バイデン大統領はアメリカの歴代大統領として広島を訪れるのは、オバマ大統領以来2人目である。バイデン氏は、広島へ来ること自体にあまり前向きではなかった。債務の上限問題で出発直前までもめていたこともあり、場合によってはG7サミットに出席せず、オンラインで参加するとも伝えられていたほどである。

 資料館視察後G7首脳、そしてパートナーがそれぞれ原爆慰霊碑へ献花した。そして新たなニュースが入った。ウクライナのゼレンスキー首相が明日来日することが決まったのである。

 今回のG7サミットでは、広島市内において開催されるだけに「核なき世界」へどう話を進めることが出来るか、米英仏の核保有国が参加しているだけに即効的な効果はあまり期待出来そうもない。昨日日米首脳会談を行った後、岸田首相は「核兵器のない世界に向けた力強いメッセージを発することについて緊密に連携していくことで一致した」と明らかにしたが、ロシアがウクライナへ侵攻を続け核の使用をちらつかせる中でどれほどの実効性があるのか、かなり疑問である。

 被爆者のひとりとして、ノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のメンバーである広島生まれのサーロー節子さんが、縁戚でもある岸田首相の言葉が不可解であると批判している。首相就任時に「『核兵器のない世界』と言っていたが、軍事費を増大し、核抑止論に基づいた核政策を続けている」と指摘している。彼女は「広島、長崎で起きたことを再現するそんなことが人間として出来るのか」と手厳しい。果たしてG7は反核、禁核への姿勢をどれほど打ち出すことが出来るだろうか。

 さて、去る11日「怪童」と言われた元プロ野球西鉄ライオンズの中西太選手が亡くなっていたことが昨日公表された。高松一高時代から甲子園でも活躍し、母校湘南高校が甲子園初出場・初優勝を成し遂げた昭和24年夏の大会準決勝戦で、延長10回湘南のサヨナラ勝ちで決勝進出を阻まれた。その時の湘南には、1年生佐々木信也氏と2年生に脇村春夫・元高野連会長がおられたが、佐々木さんの活躍を記した拙著「南太平洋の剛腕投手」出版記念会で佐々木先輩から中西さんと準決勝で戦ったと伺った。享年90歳だった。合掌。

2023年5月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5749.2023年5月18日(木) 市川猿之助意識不明、父段四郎死亡

 お昼のニュースにはぎょっとした。歌舞伎役者の市川猿之助が自宅で意識のないまま病院へ緊急搬送されたという。そればかりではない。母親はすでに亡くなっていて、意識がない状態だった父親の4代目市川段四郎も病院へ搬送後死亡した。これは自宅内でガス漏れでもあったのではないかと思っていたところ、ガスは出回っておらず猿之助が書いた遺書らしきものが見つかったと伝えられて2度びっくりである。今日も明治座で公演の予定だったが、急遽公演はキャンセルされた。猿之助はこれまでにも歌舞伎役者の他にも映画俳優として名を成し、今や押しも押されもせぬ役者だった。それがどうして一家心中のような事件を引き起こすことになったのか、その原因と詳細はこれから分かることであろうが、猿之助は結構理屈っぽく上から目線で話す傾向があるので、恨みを買うことはあるかもしれないが、自ら自死の道を選ぶとは誰もが予想も出来ない複雑な事情があったのかも知れない。あまりにもドラマチックで度肝を抜くようなスリラー演劇もどきに愕然としている。

 さて、昨日中学時代の同級生が夫人ともどもクィーン・エリザベス号で台湾へクルージングに出かけていた旅先の台北から手紙を送ってくれた。クィーン・エリザベス号とは随分贅沢な船旅だと羨ましく思っていたところである。以前に送ってもらった航海スケジュールによると今月6日に横浜港を出て最初に台湾の基隆、花蓮へ寄った後、宮古島、那覇を経て15日に10日間の予定を終えて横浜港へ帰って来た筈である。9泊はすべて船内泊で、寄港地では観光を楽しんだようだ。今時間と金銭的余裕がある人の間では、船旅に人気があって、クルージングで旅を楽しむ人が増えている。私も今までに妻とエーゲ海のクルージングと神戸・横浜間の1泊2日の船旅を楽しみ、仕事上はストックホルムからヘルシンキまで豪華客船シリア・ラインに乗船したことがある。船上から眺める街々の風景は、車で訪れて眺める景色とは大分違う。心の底からゆったりした気分に浸れるのもクルージングの魅力だろう。

 実は、長らく海外旅行業務に関わっていたせいもあり、半世紀前は随分台湾にも出かけた。1970年前後に箱根湯本温泉組合が台北北投温泉組合との間で姉妹温泉協定が結ばれた時、湯本温泉組合の人たちとともに北投温泉へ同行して両温泉組合の協定に立ち会ったことがある。他にも東西横貫公路上では思いがけず目前で土砂崩壊に遭遇して花蓮へ舞い戻ったこともある。また、台中市郊外では偶々晩年の蒋介石元総統一行が休憩していた丘で出会ったこともある。あの富士山よりも高い新高山が望める阿里山にも列車で何度も訪れたことがある。いずれも台湾における懐かしい思い出である。今度彼と会った時には、話題がいっぱいである。

 コロナ渦が少し収まってインバウンド客が大分戻って来たそうだが、外国人の中で先月訪日客として一番多かったのは韓国人で、次いで台湾人観光客である。台湾の人たちは極めて親日的で、滞在して心温まることが多い。その点では、中国や韓国とは一味異なる。3月には、連れ合いを8年前に亡くした兄を気遣ってかつてエア・ホステスを務めていたことがある姪が、家族とともに兄を台湾へ案内したようだが、きっと台湾の人々の優しい心に触れて兄の心も和んだことだろう。

2023年5月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com