ブログ・ご意見番の意見

 充実したホームページに仕上げていこうと、毎日目を凝らしながら取り組んでおります。淡々と書き続けてきただけで、10年2月に初めて4桁の大台1000回を、そして奇しくも74歳の誕生日に当たる2012年「文化の日」に連続2000回を、15年7月31日に3000回、18年4月26日に4000回、21年1月19日に5000回を数えました。ここでは、出来るだけポジティブな意見や、気軽な独言、時には戯言や想い出を書き込んで、自分自身の気持ちを素直に表わしながら楽しく読んでいただけるよう心がけたいと思っております。意見の主張というより、感じたままを日記風に書き綴って参ります。身勝手な意見や、独断的な表現も見られると存じますが、どうぞご理解下さいますようお願い致します。皆さまの忌憚のないご意見をお寄せいただければ有難く存じます。

ブログ一覧

5173.2021年7月11日(日) 八木哲郎・知的生産の技術研究会会長を惜別する。

 5月21日に「知的生産の技術研究会」(略称:知研)創設者である八木哲郎会長が逝去された。長きに亘ってご交誼をいただき、数々の教えをいただいた。大変寂しくもあり残念で堪らない。

 ついては、知研の今後などについて若干気になることもあり、昨日知研の福島哲史氏にメールで、久恒啓一理事長にはCCで照会したところ、早々に福島氏よりメールを受け、理事長からは電話で直接お話しいただいた。

 知研に入会してかれこれ半世紀近くになるが、そもそも知研を創立したのは、八木会長の個人的に強い希望と熱意に依るものだった。当初八木会長が、梅棹忠夫のベストセラー書「知的生産の技術」に触発され、梅棹先生に直接ご了解を得て知研は創立され、発足することになった。爾来NPO法人としてアカデミックな分野で広範に、かつ深く勉強する機会を作り、多くの学識経験者、著名人らのご理解とご協力を賜り多くの知的好奇心に渇望した社会人、学生らにあらゆる勉強の機会を提供してきた。手元にある「知的生産の技術研究会のご案内」冊子の冒頭に会長が「~人生の前段では受験勉強、サラリーマンになって出世のために自己中心的なキャリアを積む。45歳を過ぎたら世のため、人のために知識を役立てねばならない。知研はそのための交流の場になるのが理想」と書いておられる。

 ただ、あまりにも知研への期待と希望が会長ご自身の中で強く、すべての業務をおひとりで抱えられた結果、いざ亡くなられてみると誰にも引き継ぎ業務がなされておらず、残された知研会員が戸惑うことになったことは事実である。いかに愛情が深く思い込みが強いとしても、これほど多くの人びとや組織団体とつながりを持つようになったら、補助、或いは業務引き継ぎ者が傍にいて、フォロー出来る体制を常に備えていないと、周囲が途方に暮れることになる。遅まきながらつくづく思い知らされた次第である。NPOとしての報告義務もあり、これから理事長も福島氏にとっても想定外の事務作業があるのではないかと思う。理事長もひとつずつ整理して、いずれ早い機会に全会員に現況と今後の方針を伝えたいと話しておられた。

 思い返すとこれまで知研では、拙い文章を会長に唆されて度々会報「知研フォーラム」誌に寄稿してきた。講演でもシベリア鉄道と今日のロシアや、社会主義国キューバ他についても話す機会を与えてもらった。他にも2008年韓国で行われた高齢者の福祉交流に関する国際シンポジウムに日本からただひとりのパネリストとして派遣していただき、多くのことを学ぶ機会を与えていただいた。普段のお酒を飲む機会を含めて、随分長いお付き合いになる。会長はご自分の後継者は特に望んでおられなかったようだが、これまでと同じように知研が再び活動出来るようになるまでは、私自身このままやや消極的ではあるが、知研を支えていければと願っている。

2021年7月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5172.2021年7月10日(土) どうして政治家は知性と常識に欠けるのか。

 新型コロナウィルス防止対策として、明後日緊急事態宣言が東京都内と沖縄県に発出されるが、西村康稔・経済再生担当大臣が休業要請に応じない飲食店などに対し、宣言のルールに従うよう金融機関を通して働きかけるような強圧的な考えを述べた。これまで経緯だと、ルールを守る店と守らない店があり、その不公平が問題視されていた。だからと言ってこれを行政が立場を利用して強引な手段を取るとはあまりにも強引であり、野党などから傲慢だとの批判が寄せられている。あまりの批判に西村大臣も直ちに釈明して撤回したが、しばらく火種は鎮火しそうもない。菅首相も融資を制限するなどと言うような発言の趣旨はないと火消しに懸命である。

 森山裕・自民党国対委員長が国民の誤解を招かないようにと加藤官房長官に注文をつけたくらいだが、安住立憲民主党幹事長は、直ちに辞任すべきであると厳しく非難し、玉木国民民主党代表が、金融機関の優越的地位を行政が悪用するとは質が悪いと批判している。権力のある地位に就くと、政治家はつい上から目線でその特権を行使しがちであるが、それがどれほど社会に大きな影響を与えるかということを慎重に考えて行動して欲しいものである。

 菅内閣閣僚の中には、この西村大臣や、河野太郎・行政改革担当相、平井卓也・デジタル改革担当相のように上から目線の不遜な閣僚が多過ぎる。平井大臣の如きはデジタル改革に関して一家言持ち、自信過剰にも自分の考え通りに行うとの意気込みが強いせいか、強い傲慢さが気になっていた。4月のオリパラ・アプリの事業費削減を巡ってNECに対して「完全に干す」とか、「社長を脅せ」のように脅し発言が波紋を呼んでいる。更に平井氏は、昨日過去の資産報告書に株式の記入漏れがあり、売却益にかかる所得税を申告していなかったことが判明した。善と悪の区別がつかないのだろうか。一体何を考えているのだろうか。

 また、梶山弘志・経済産業相が7日に都内のホテルで政治資金パーティを開いたことが分った。過日同じようにパーティを開いた議員が非難を浴びたにも拘わらず、よくも懲りずに同じ愚行を繰り返すものだ。梶山氏の言い訳がふるっている。650人収容可能な会場に200人が参加しただけだとか、テーブルにひとりずつ座り感覚をとった、食事は出さず、参加者の検温を実施したとか、「開催制限に照らして充分余裕をもたせた」などと屁理屈を述べている。パーティをやったことが問題だということが分っていないらしい。彼らの行為には、一般常識や知性がまるで感じられない。所詮政治家の知性というのは、こんな程度だとは思っているが、それを選挙の際頭ばかり下げず、そのまま洗いざらい思うところを選挙民にぶちまけて訴えてみてはどうかと言いたい。

 さて、今日は妻の76回目の誕生日である。息子たちからもお祝いのメールとお花を贈ってもらった。夕食にお祝い気分で正月以来のワインで乾杯した。アルコールを喉に通すのは、実に半年ぶりのことである。私も今年11月には83歳となる。今日も糖尿病クリニックで検査を受け、数値的にはやや上がってしまったが、医師は問題ないと言ってくれている。夫婦ともどもお互いに健康に気を付けて、支え合ってコロナを切り抜け、終息後の余生をエンジョイしたいと願っている。

2021年7月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5171.2021年7月9日(金) オリンピックを指図するメディア

 いつものことながら、またメディアの無責任と思い上がりを知らされた。昨夜5者協議の結果、東京オリンピックの競技会場は東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県では無観客ということに決まった。昨日の本ブログにも書いたことだが、昨晩のテレビ朝日「報道ステーション」が終了間際になって急遽コメンテーターが「1都3県ではなく、東京だけが無観客」と追加訂正したままで、3県も東京同様無観客であるとは言わなかった。このように杜撰だからメディア報道の信憑性にはいつも?が付いて回るのである。

 無観客のニュースは直ちに全世界へ伝えられ、来年2月に北京冬季オリンピックを控えている中国では関心が高く、SNSでは開催すべきではない、とかオリンピック精神を失った大会だとあまり好意的とは受け取れない感触だった。中でもアメリカのメディアは、自国が世界最多の感染者3千3百万余人を出し、60万人もの犠牲者を生んだことを棚に上げ、日本の感染状況の悪化を報じる中でワクチン接種の遅れを指摘している。偶々昨日世界のコロナ犠牲者の数は、4百万人を超えた。感染者は1億8508万人にもなった。無観客と決めた以上、一部の有観客の例外をなくして無観客のまま開催し安全な大会にした方が良いと思う。

 まだ始まってもいないオリンピックであるが、2013年招致が決定した時は日本中が歓喜したものだ。だが、オリンピックはこれまで大会を重ねるごとに競技種目が増え大会は肥大化し、開催費用も増え続けている。とても観客の入場券だけでは賄いきれなくなった。そこへ全世界へのテレビ放映権料としてアメリカのNBCが、IOCと2032年までの夏冬6大会におけるアメリカ国内への放映権料として日本円7,780億円を支払う契約を結んだ。これなら無観客でも問題はない。IOCは全収入の約7割をこのテレビ放映権料から得ている。大会が開催されることによりIOCの台所も潤う反面、アメリカ・メディアのお節介な横車により、大会開催時期も彼らの都合に合わさざるを得なくなった。それが東京大会のように1年で最も暑い時期の開催である。

 ところが、アメリカのメディアは前記のようにIOCに還元することによって大会開催に大きな力を持つことになった。メディアの目に見えないパワーについて、アメリカの「ハリウッド・リポーター」誌は、「オリンピックの利益の多くは、海外のIOCとその放送パートナーに集中する可能性があるが、発生するかも知れないモラル・ハザード(倫理観の欠如)は、日本人に最も大きな打撃を与える可能性がある」と指摘している。

 すでにアメリカの有力ジャーナリストが連名で傲慢にも組織委員会の日本国内における行動要望に対してイチャモンをつけている。このコロナ禍の中で開催される大会期間中に自分たちの取材以外の行動制限に不満を漏らしているのだ。わがまま言い放題のアメリカ・メディアの思い上がりが、結局オリンピックを手に負えないほど巨大化させてしまったのではないかと気になっている。

2021年7月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5170.2021年7月8日(木) 東京都に緊急事態宣言⇒五輪無観客

 昨日来山陰地方に襲来した線状降水帯が、同地方を過去にないほどの豪雨に晒している。線状降水帯は東日本にも雨をもたらし、すでに先日の熱海市内で土石流が起きている。こんな中で相変わらず収束の見通しが立たない新型コロナウィルスの新規感染者の数が、東京都では際立って増加傾向にある。昨日は920人の感染者が出たが、900人を超えたのは5月13日以来で、これにより18日連続で前週の数を上回ったことになる。全国的にも感染者が増加し4週間ぶりに2千人を超えた。

 オリンピックを控えて開催、及び有観客に拘っていた政府だったが、11日までまん延防止等重点措置が出ていた東京都に対して、翌12日から8月22日まで4回目の緊急事態宣言の発出を決定した。これで有観客をきっぱり諦めたのだろう。自宅近くでは明日駒澤公園から公道を聖火ランナーが走る予定だったが、これも中止となった。同じく11日まで緊急事態宣言が出ている沖縄県でも宣言が延長される。その他に埼玉、千葉、神奈川、大阪のまん延防止重点措置も延長される。

 そして、今日オリンピックに関して極めて大事な決定がなされた。このコロナ禍騒ぎの中で今日バッハ国際オリンピック委員会(IOC)会長が来日した。到着早々今晩リモートによる5者協議が行われ、23日開会のオリンピックは緊急事態宣言発出により、5者協議は東京都内の競技会場をすべて無観客とすることに決定したのだ。この決断も最後の最後までもめたようで、一時は東京以外の埼玉、千葉、神奈川県で行われる競技会場も無観客にするということだったが、これが夜になって何とか東京だけが無観客ということになった。この結果国立競技場で行われる開会式と閉会式も無観客と決まったが、そう決まってみれば何か味気ない感じがするものだ。

 オリンピック観戦と言えば、以前から子どもたちが学校連携で観戦する計画があったが、コロナ禍が拡大したことにより参加自治体によってはキャンセルするところが増えてきた。保護者からも不安の声が聞かれて、神奈川、埼玉、千葉の3県では参加予定者の6割、約17万人がキャンセルを申し出た。しかし、東京都では参加予定者、約90万人が現在申し込んだままとなっている。開催間近になってこの様子ではトラブルが懸念されていた。自治体の中には、14区市町村のように独自に中止を決めた自治体があるようだが、子どもたちに期待ばかり抱かせて直前になって取り止めというのでは、子どもたちが可哀そうだと思っていたところ、無観客となれば中止ということになり、自治体と保護者らもホッとするのではないだろうか。

 さて、今日は医者通いのハシゴをしてしまった。午前中雨の中を東京医療センター膠原病内科で精密検査と定例の診断を受けた。多めのステロイド錠服用が数値上効果を示してきて、先月より更に回復に向かっていることで医師のアドバイスでステロイドを減らすことになった。その結果を持ってかかりつけの松本整形外科と森内科でも医師に報告し説明して、日常生活の注意点などをお話しいただき現在の状態をご理解していただいた。幸い先月には私自身2回目のワクチンを接種した。ワクチン接種の割合は、一昨日現在2回目のワクチン接種を終えた人が全国民の11%、高齢者の中では37.9%だそうである。

2021年7月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5169.2021年7月7日(水) ナイル川のダム建設による影響

 先日半世紀も昔に訪れたことがあるスーダンの首都ハルツームの、白ナイルと青ナイルが一体となるナイル川合流点についてエッセイを綴っていたところ、偶然にも一昨日朝日朝刊と夜のNHK・BS国際報道番組が、その青ナイルの巨大ダム建設で沿岸の3つの国の間でもめていると伝えていた。エジプトのナイル川では1970年に完成したアスワン・ハイ・ダムが、エジプト経済に大きく貢献している。

 しかし、新たな巨大なダム建設が、水量調整などで隣国に影響が出て来ると軋轢もあり、万事順調とは行かない。現在青ナイルの源流であるスーダンとの国境地点に、エチオピアが世界最大規模の大エチオピア・ルネッサンス・ダムを建設中で、昨夏に続き一昨日ダムに貯水を始めたことにエジプト、スーダン両国が神経を尖らせ反発を強めているのだ。エチオピアはダム建設を電力不足解消の切り札と位置付けているが、ナイル下流のエジプトやスーダンにしてみれば、水資源の9割以上をナイル川に頼っており、エチオピアの言い分をそのまま素直に納得することが出来ない。

 このダム建設についてエジプト、スーダンは国連をはじめ、アフリカ機構など国際機関に仲介を求めているが、エチオピアが受け入れようとせず話はまとまらない。降雨量の少ないエジプトでは全人口の4分の1が農業に従事しており、上流で水量が制限されると感慨用水が制限され死活問題になりかねない。大河のダム建設は上流国にこそその恩恵が大きい。

 今や人口が1億人を超え、経済的にも苦しいエチオピアにとっては、電力供給の救いの神であるダム建設の効果を減殺する2カ国からの要望をすんなり聞き入れるわけにはいかないようである。エチオピアでは、北部国境ティグレ州で少数民族の抵抗に手を焼いたアビー首相は、エルトリアとの国境紛争を解決したとして19年ノーベル平和賞受賞直後に、ティグレ人民解放戦線(TPLF)の拠点を空爆し、多数の犠牲者を出し、2万5千人の避難民がスーダンへ逃れた。今また他国の苦悩には一切目を向けようともせず、自国の主張のみを繰り返す平和主義者の肩書とは異なるアビー首相の好戦的なやり方には、権威あるノーベル賞選考委員会も頭を抱えているのではないだろうか。

 それにしても自国内だけを流れる河川ならともかく、隣国へ流れていく大河の工事プロジェクトは、隣国へ影響が及び難しい問題を孕んでいる。どうして関係国間で事前に話し合い精査、検討することが出来なかったのだろうか。

 その点で、ヨーロッパで2番目に長くその中心部を流れるドナウ川は、10カ国を貫流しているが、この種の問題は起きていない。ドナウ川でナイル川のような巨大なダム工事が行われなかったのは、幸いにも川の傾斜が緩くダムには不向きであったことと、下流の沿岸国への上流国の配慮があったからではなかっただろうか。東南アジア最長のメコン川が、チベットを源流に中国・雲南省からミヤンマー・ラオス国境、タイ・ラオス国境、カンボジア、ベトナムから南シナ海へ注ぎ込まれているが、その途上の国々が大きな建設工事でも行えば、たちまち下流にある国は負の恩恵を受けることになる。

 懸念されるのは、人工島を造成し公海洋上へ一方的に進出し、国際司法裁判所の審判を無視している中国が、メコン川でも「一帯一路」のような利己的大工事を行うことである。ここは中国にナイル川のダム工事が下流の沿岸国では歓迎されていない現実を教訓として考えて欲しいと思う。

2021年7月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com