ブログ・ご意見番の意見

 充実したホームページに仕上げていこうと、毎日目を凝らしながら取り組んでおります。淡々と書き続けてきただけで、10年2月に初めて4桁の大台1000回を、そして奇しくも74歳の誕生日に当たる2012年「文化の日」に連続2000回を、15年7月31日に3000回、18年4月26日に4000回、21年1月19日に5000回を数えました。ここでは、出来るだけポジティブな意見や、気軽な独言、時には戯言や想い出を書き込んで、自分自身の気持ちを素直に表わしながら楽しく読んでいただけるよう心がけたいと思っております。意見の主張というより、感じたままを日記風に書き綴って参ります。身勝手な意見や、独断的な表現も見られると存じますが、どうぞご理解下さいますようお願い致します。皆さまの忌憚のないご意見をお寄せいただければ有難く存じます。

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5428.2022年7月1日(金) 香港返還25周年、偽りの「1国2制度」

 今日で香港がイギリスから中国へ返還されてから四半世紀になる。「1国2制度」を50年間守ると中国は、宗主国だったイギリス政府に固く約束しながら、徐々に香港行政府に圧力をかけ、一昨年香港政庁に対して国家安全維持法なる法律を実施させることによって、香港の首根っこを抑え込んでしまい、香港政庁のすべての人事権を北京の共産党政権が取り仕切り、立法府議員も共産党が承認しない人物は、立候補出来ないルールにして自由と民主化を有名無実化してしまった。「1国2制度」は道半ばで途絶えてしまった。今や香港にはかつての自由と民主主義は失われてしまった。

 中国共産党に批判的なメディアは廃刊に追い込まれ、「国境なき記者団」が今年発表した「世界の報道の自由度ランキング」では、香港は前年の80位から148位に急落したほどである。香港には「言論の自由」と「報道の自由」もなくなってしまった。

 今日中国本土から香港へ出かけて記念式典に出席した習近平・国家主席は、「『1国2制度』の実践は、世界が認める成功を収めた」と自画自賛し、中国共産党の指導に基づく愛国者の統治の正しさと自身の実績を強調したが、国民を騙すのも好い加減にして素直に間違いを世界に向け告白すべきである。更に習主席は、中国は一切の干渉を排除し、発展に取り組み反政府的な活動や外国勢力の干渉は許さないとまで強弁した。

 現実をよく見て見れば分ることだが、中国は香港返還に当たり宗主国だったイギリスと50年間守ると約束した国家間の協定「1国2制度」をその半ばにも満たない23年間で一方的に反故にしてしまった。誰が見ても現状は、「1国2制度」とは言い難い「1国1(非民主化)制度」であることは明白である。

 昨日閉幕した北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議では、ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに防衛力を高めることが主たる議題となったが、同時に軍事同盟であるNATOがアジア方面へも手を伸ばす歴史的な転換点ともなった。それは、中国の野心と威圧的な政策に対する警戒感から、首脳会議に初めて岸田首相をはじめ日韓豪ニュージーランドの首脳を招待し、インド太平洋地域のパートナーと協力をしてともに安全保障の問題に取り組んでいくことを表明したのである。

 この動きに対して、直ちに中国は、「世界で面倒を起こしているのはNATO自身で、ヨーロッパで引き起こしたグループ対立をアジア太平洋にも持ち込もうとしている。我々の利益を侵害するような振る舞いには、断固として強力な反撃を加える」と反応した。同時に在日中国大使館も「日本はアメリカなど西側諸国に追従し、中国を抑え込もうとするたくらみに積極的に加担している」と日本を非難した。

 ロシアのウクライナ侵攻で中国がロシアの行動に理解を示して、欧米の立場とは対立する立場を取って以来、日本は同盟国アメリカやNATO諸国に与する立場を支持したことから、中国と日本が益々乖離するようになってしまった。

 初めて中国を訪れた1970年代初め頃に比べて、中国は経済的に大きく発展したが、彼らの考え方も大きく変わり、我々日本人とは大きな溝が出来てしまった。日中が国交回復して今年が半世紀50年になり、中国共産党が創立されてからちょうど1世紀100年になるが、いつまでもこのままの状態が続いて良いわけがない。このままの状態では、日中両国の対立は深まるばかりである。

2022年7月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5427.2022年6月30日(木) 世界的猛暑、東京36.4℃、テヘラン42℃、南極▲53℃

 いくら自宅内で静かにしていても、連日うだるような外の暑さは感覚的に分る。玄関から一歩出て郵便を受け取りに出ただけでも暑さは身に感じる。東京都心では6月最終日の今日、6月としては過去最高の36.4℃を記録し、6日連続で猛暑日となった。偶々上海が同じ気温だった。東京都には今日も「熱中症警戒アラート」が発令された。

 ただ、この全国的な高温は日本ばかりでなく、現在冬に当たる南極アムンゼン・スコット基地の気温でさえ、最高▲53℃、最低▲64℃である。南極の例は別にして世界的に高温傾向が窺え、アラブ・アジアでは特に高温に悩まされているようだ。実際、真冬に訪れて雪の中で立ち往生したことのあるイラン・テヘランでは、この時期としては今日最高の42℃だったし、イラクのリヤド43℃、バグダッド41.1℃、インドのニューデリーは41.5℃だった。ヨーロッパでもローマで38℃を記録した他に、北欧でもストックホルムで30.4℃、ヘルシンキでも30.2℃を記録したほどである。アメリカではシカゴで30℃を記録した以外、今日のところ格別に高温都市は目立っていないが、これから7月、8月の高温の季節に入ると1913年7月10日にこれまでの世界最高気温56.7℃を記録した「死の谷」を意味するデス・バレー(DEATH VALLEY)を抱える国だけに、今後の炎暑が懸念される。

 年々夏の暑さは度を高めているが、つまるところこれは地球温暖化が進んでいるせいでもある。その原因である二酸化炭素排出量を削減する各国の取り決めが、身勝手にもアメリカのトランプ前大統領の理不尽な行動、つまりパリ協定から一方的に離脱をしたために国際的な排出ガス削減の歩みは遅々としている。

 2019年時点で世界の二酸化炭素総排出量は、335億㌧で、その内約1/3に当たる29.5%を中国1国だけで排出している。次いで、アメリカの14.1%、インド6.9%、ロシア4.9%、日本3.2%が占め、上位3か国で全排出量の半分になる。日本でも全体の3.2%に当たる10.7億㌧を排出しており、あまり大きな顔は出来ない。気候温暖化と同時に、意図的に核の使用によって地球を絶滅させようとの言動もとても許すことは出来ない。ロシアが今ウクライナ侵攻で第3次世界大戦に発展する危険性が憂慮されているが、それと同時に中国とアメリカにも地球を死滅させる武器・核兵器を威嚇的に所有していることは許せない。結局大国の考え次第で地球は滅び、人類は死滅させられるのだ。

 こうした空気の中で、このほど閉幕した主要7か国首脳会議(G7)で、気候変動対策の国際ルールづくりのため「気候クラブ」の設立を目指す方針が示されたという。設立の狙いとして、この問題はG7だけではなく、広く途上国や新興国を巻き込む必要があると考えられた。確かに、一部の国だけが積極的に気候変動対策に取り組んでも地球規模では脱炭素が進まないとの懸念がある。しかし、いつまでも待っている時間がない。ここは大口の排出国が自ら責任を感じて、せめて上位排出15か国が自国で排出した全排出量の3/4分を削減するよう努めることが先決である。そうすれば、暑さは大分弱まる可能性がある。そのためにも戦争好きな殺人者プーチンのロシアと、絶対君主の習近平が君臨する中国、そして自国内の大量殺人事件を解決出来ないバイデン大統領のアメリカの責任は重いと言わなければならない。

2022年6月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5426.2022年6月29日(水) 国政政党「NHK党」の選挙公約は無責任では?

 今日の暑さも異常である。特に今年は関東地方、それも北関東の高温が目立っている。最高気温の上位10都市は、今日もすべて関東地方の都市だった。中でも群馬県は1位伊勢崎市の40.0℃を筆頭に、3位桐生市39.5℃、4位前橋市39.4℃の2都市が上位を占めているのをはじめ、舘林市が9位、高崎市が10位に入っていた。この暑さに電力も逼迫気味で、政府は東電管内に「電力需給逼迫注意報」を出して広く節電を呼びかけている。今週末はまだ暑くなる傾向のようで、とても外へ出かける気がしないが、そんな時に一時的にも減少気味だったコロナ感染者がまたリバウンド化している。どうしてそうなるのかよく理解出来ない。

 その暑い最中に参議院選の候補者宣伝カーが町内を回っているが、案外高齢者は自宅へ引きこもっているので効果的であるかも知れない。

 ついては、その参議院選に関して、今朝新聞と一緒に、比例代表制と東京都地区選出用の選挙公報が配布された。地区選出用のそれに各立候補者の公約が載っているが、国政政党ではない政党の見慣れない党名に目を瞠っている。「新党くにもり」、「バレエ大好き党」、「参政党」、「維新政党・新風公認」、「メタバース党」、「自由共和党」、「共和党」、「日本改革党」、「核融合党」、「天命党」、「スマイル党」、「平和党」、「議席を減らします党」、「日本第一党」等々、これだけで14党もある。どうも党名にもおふざけ感覚が強く、選挙民を些か舐めているような気がしてならない。

 この他に国政政党となった「NHK党」などは、たったひとりの参議院議員しかいないのにも拘わらず、立花孝志党首が選挙戦の党首討論などで岸田首相らとテレビ番組に出演し顔を売っている。当初「NHK党」が名乗りを上げた時は、「NHK受信料不払い党」として首を傾げるような党名でデビューし、最近では7度目の党名変更をして「NHK受信料を支払わない国民を守る党」から、分かり易い「NHK党」に変更したと総務省が公表した。NHKのスクランブル放送の実現に向けて突き進むとコメントを公表した。この党名にあまり良いイメージを持てないNHKは、異議を唱えることが出来ないものだろうか。「NHK」というのは、「日本放送協会」の英語訳の頭文字で出来ているので、NHK以外では使用出来ない筈だと思う。党名は、主たる党創立のひとりで元NHK職員だった現在の立花孝志党首だった事実か、或いは何か弱みを握られていることが、NHKが使用を黙認している理由だろうか。

 それぞれの政党はそれなりに良かれ悪しかれ選挙公報上に公約を訴えているが、中でも「NHK党」のそれは、党のコールセンター番号を大きく書き出して気軽に電話して欲しいと型破りなアピールをして、選挙公約自体も「全ての国民はNHK受信料を支払わなくても大丈夫」と訴え、NHK受信料を不払いする方法を教え、支払わないと集金人が来たり、請求書が届き、裁判になることがあるが、すべてNHK党が解決すると堂々と安請け合いをしているのだ。他にはほとんど公約はないと言っても好い。

 それでいて、「我々の多くは当選できません」と戦う前にいとも簡単に兜を脱いでいる。「しかし、1票につき約250円、あなたの投票で政党助成金が公布されます」と国家の懐を充てにしている。「このお金を使い、NHK党は、NHKから国民を全力でお守りしています」と都合の好い持論をのたまわっているのだ。東京都選挙区の立候補者の公約には、「1票が約250円、つまり、選挙区と比例区の2票で約500円の政党助成金が公布されます」と書かれている。日本共産党がその主旨がおかしいとして今も受取を辞退している政党助成金だけを、NHK党は当てにして選挙戦に臨んでいて、何か納得出来ないような気がしている。

 まぁ、それはそれとして有権者は、よくよく公約の内容を吟味して迂闊な売り言葉に騙されてはいけない。

2022年6月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5425.2022年6月28日(火) 「キューバ『危機」一発』を考える。

 ロシアのプーチン大統領の軽はずみな核の使用発言によって、核戦争が懸念される中で、昨晩NHK「映像の世紀」シリーズでドキュメンタリー「キューバ危機 世界が最も核戦争に近づいた日」が放映された。1962年10月、大学4年在学時に突然起きた世界的な事件について、この番組が伝えた核戦争勃発の危機に瀕した裏舞台の細かいところまでは知る由もなかったが、改めてその凡その舞台裏を知って驚いた。下手をすると核戦争に世界中が巻き込まれる危険性があったのだ。

 ことの発端は、アメリカ空軍の偵察機がキューバに建設中のソ連のミサイル基地を発見したことからである。これが完成すれば、アメリカの主要都市がソ連の核ミサイル射程距離内に入る。その時からJ.F.ケネディ大統領、マクナマラ国防長官、ロバート・ケネディ司法長官、ルメイ空軍参謀総長ら、ホワイトハウスと国防総省高官との間で魔の13日間と言われる連日の極秘会談が行われた。ルメイ参謀総長が積極的に先制攻撃を主張するのに対して、第3次世界大戦勃発を危惧するケネディ大統領は、何とか開戦を避けるべく情報収集にあたり、対策を練った。当時は公にされなかった会議の音声録音が記録されていたことで裏付けが出来ることが素晴らしかったと思う。

 2016年8月キューバを訪れた時、この事件が当然のように頭を過り、航空機上からソ連艦の位置を想像したりしていた。この事件の背景にはそれより以前にキューバ革命を成し遂げたカストロ革命評議会議長が、アメリカを訪問して、アメリカで歓迎され、アメリカ議会でも演説を行った。しかしながら、当時のアイゼンハウワー大統領は冷淡な対応で、カストロと会談しようとの気がないばかりでなく、会おうともしなかった。当初の会談予定日にゴルフに出かける有様だった。この絶好の機会を逃さなかったのが、ソ連のフルシチョフ首相だった。ソ連が甘言でカストロ将軍を抱き込み、キューバ国内に対アメリカ攻撃用施設の建設したのだ。

 アメリカには当時のソ連政府の社会主義政策に反対していたソ連人スパイのペンコフスキーが、機密情報をもたらしてくれた。気の毒にも、その後彼はソ連当局によって逮捕され、気の毒にも自分の考えを貫き納得したうえで処刑された。その彼が得た資料を利用して軍部は先制攻撃をしきりに説き、ケネディ大統領を困惑させた。最終的には、ケネディとフルシチョフの良識が、軍部の好戦的な積極論を抑えた。ソ連がキューバ国内のミサイル基地の撤去に同意することによって、核戦争は未然に防ぐことが出来た。

 民主主義国家アメリカのあのケネディ大統領にして、戦争防止のため軍人たちを説得することは至難の業だった。振り返って日本の戦前の軍部の横暴を誰も止めることが出来なかったことは残念だが、ある点でその局面は理解出来ないこともない。

 これほどの情報を、関係者はよくぞ今日まで保管してくれたものだと敬服し、感嘆するばかりである。それにしても、このドキュメンタリー・シリーズは、世界的事件の貴重な情報を随分思い切って解析して放映してくれる。前回もアラブ人とユダヤ人との相克の中で、活動したアラビアのロレンスについて紹介された。これからも月曜日の夜を楽しみにしたいと思っている。

2022年6月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5424.2022年6月27日(月) 第1次大戦前保津峡を下った話題の皇太子

 今朝の朝日新聞「天声人語」を読んで、不思議な興味を覚えた。明日は1914 年に第1次世界大戦勃発の発端となったオーストリアの皇太子が、セルビアの1青年の凶弾に倒れた衝撃的な1日である。実際の第1次大戦の戦闘は、1か月後の7月28日に始まった。爾来108年になる。興味深く思ったのは、皇太子が死の21年前に日本を訪れ、京都で保津峡下りを楽しんだとのくだりである。中学時代を嵐山に近い京都市内桂で過ごしたが、偶々通学していた京都市立上桂中学校(現桂中学校)の外側の公道を嵐山まで下った舟が、南隻もトラックに積まれて再び出発地点まで運ばれる光景が2階の教室からしばしば見られた。父親が舟の船頭をしていた同級生もいた。

 その運命の皇太子は、「オーストリア皇太子の日本日記」にこんなことを書き残していた。「か弱き舟は木っ端みじんかと覚悟したとき、なんと舵がきられ・・・すんでのところで舟はかすめ過ぎた」。これほど保津峡下りの舟の扱いをうまく捉えて描写したのは、感受性が豊かな人だと分る。実際遊船組合の理事長さんも「川の流れの理(ことわり)に合わせ、勢いに乗りつつ、あるところまで来たら人間の力と判断で岩をかわす」と語っている。この後は天声人語氏の言葉であるが、「まるで国の舵取りではないか。ここぞという局面で打つ手をあやまてば、国民を乗せた舟は巨岩を避けられない」と至極当然のことを述べている。

 私自身実際に保津峡下りを楽しんだことはないが、動画で観る限り船頭の責任は重大である。全ての組織のトップは、この船頭のように責任を充分承知のうえで能力を発揮して事に当たっていることと思う。その責任を放り出して好き勝手に動いている政治家はいないだろうか。最近では、知床半島遊覧船沈没事故の経営者は間違いなく、無責任な会社経営を行って岩にぶち当たっていた。
 さて、ロシアでルーブル建てロシア国債の支払いを西欧の金融機関に拒絶されてからロシア国債のデフォルト(債務不履行)が懸念されていたが、昨日支払い猶予期間が終わり、ロシアはデフォルト状態に陥った。元々ドル建て債とユーロ建て債の利息計約1億㌦(約135億円)は、5月27日に期日を迎えて昨日までは支払い猶予期間に入っていた。ロシア側はベルギーの国際決済機関に送金したと述べていたが、制裁により期日までに利息が国外の国債保有者に届かず、債務不履行と見なされた。

 これまでロシアはデフォルトを物ともせずと強気だったが、現実にデフォルトが現実になるとこれまでの強気を装うことも難しくなり、ウクライナ戦線にも影響が現れるのではないだろうか。

 そこへ今日からドイツのエルマウで日本も出席して開催された主要7か国首脳会議(G7サミット)で、ロシアからの新たなる金の輸入禁止を取り決める予定である。金はロシアにとって主要な輸出品で、販売額は昨年約2兆円に上った。金の輸入禁止は、ロシアの資金調整能力に影響を与え、ロシアの金取引を市場から締め出すことで、イギリスのジョンソン首相の「プーチン大統領の戦争マシンの心臓部を攻撃する」という狙いである。さて、プーチンはどう動くだろうか。

2022年6月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com