ブログ・ご意見番の意見

 充実したホームページに仕上げていこうと、毎日目を凝らしながら取り組んでおります。淡々と書き続けてきただけで、10年2月に初めて4桁の大台1000回を、そして奇しくも74歳の誕生日に当たる2012年「文化の日」に連続2000回を、15年7月31日に3000回、18年4月26日に4000回、21年1月19日に5000回を数えました。ここでは、出来るだけポジティブな意見や、気軽な独言、時には戯言や想い出を書き込んで、自分自身の気持ちを素直に表わしながら楽しく読んでいただけるよう心がけたいと思っております。意見の主張というより、感じたままを日記風に書き綴って参ります。身勝手な意見や、独断的な表現も見られると存じますが、どうぞご理解下さいますようお願い致します。皆さまの忌憚のないご意見をお寄せいただければ有難く存じます。

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5458.2022年7月31日(日) 小田実さん逝って早や15年

 月日の経つのは、早いものである。15年前の昨日、尊敬する社会派冒険作家の小田実さんが亡くなられた。葬儀は、8月4日に青山斎場で行われ、私も最後のお別れをするために葬儀場へ出かけた。ご遺体をお送りしてから、青山一丁目まで行進をするからと誘われ、反戦歌♪We shall overcome~♪を歌いながら追悼のデモに参加した。翌朝の朝日社会面に顔写真が載り、それを見た学生時代の友人から「お前!まだやっているのか?」と皮肉っぽく問われたが、そのデモ行進はその後NHKドキュメンタリー番組でも放映され、今となっては懐かしい想い出のひとつである。新聞写真の説明に名が載っていた井上ひさし、加藤周一、土井たか子、ドナルド・キーン氏らもその後小田さんの後を追うように旅立たれて行った。

 何といっても小田さんの「何でも見てやろう」は、その書名からして興味を惹いた。読んでその行動力と考え方に圧倒され、少なからずショックを受けた。それまでの世界観が変った。それが私の海外武者修行へ飛び出す動機となったと言える。今でも時折小田の書を取り出しては目を通している。今国民から注目されている安倍元首相国葬を小田ならどう思うだろうかと考えることがある。

 ベトナム戦争が激しかった時代に、小中陽太郎さんらとともに横須賀のアメリカ海軍基地から脱走した4人の海軍兵士を匿い、彼らの希望するスウェーデンへ送り出す手助けをしてやったあの行動力は、とかく言動が伴わない今の有識者や評論家には見られないものである。小田さんは現在の日本、また世界の状況を見て冥界でどう思っているだろうか。

 さて、先の参院選で野党第2党に議席を伸ばした「日本維新の会」が、松井一郎代表の辞任により来月初めて党代表選を実施する。創立当初は大阪及び関西地区を地盤にしていたが、今や全国的にその勢力を築き上げている。創立当初から主義・主張の異なる人たちの内部抗争で安定感に欠けていたが、漸く腰が定まってきた感じである。政治的立場としては改革保守であるため、近年やや与党を組んでいる公明党が伸び悩んでいるのを尻目に、自民党も取り込もうとしているが、主張が大きくぶれるために敢えて接近するのを避けているようにも見える。

 吉村洋文・大阪府知事とともに松井一郎代表が大阪市長を務めており、大阪は日本維新色に塗られているが、今悩みを抱え込んでいる。それは統合型リゾート(IR)大阪誘致の実施であるが、住民の反対が強く一歩前へ進めない。はっきり言って賭博場の開設であり、住民たちは環境の悪化を懸念している。横浜市と和歌山市が計画から撤退し、今では長崎市と大阪市だけが残っている。住民の間からIR反対の声が上がっている。住民投票の実施も要求している。大阪は過去において2度住民投票を実施したが、提案は反対多数で実施出来なかった。それは、大阪府を東京都と同じ自治体にしようとの大阪都構想だった。平成27年と一昨年に行われたが、いずれも僅差ながら提案は承認されなかった。今度のIR法案は、それ以上に住民の反対が予想されるため、日本維新の会としては迂闊には前へ進めず、今も手が付けられない状態である。行動力があるとされる「日本維新の会」は、果たしてバクチをどうしようと考えているのか。

2022年7月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5457.2022年7月30日(土) 日本人の平均寿命が短くなった。

 コロナ禍が益々勢いを強め、最近1週間の感染者数は、日本が世界最多という不名誉な記録を残してしまった。第6波を過ぎて一時新規感染者数が減ったころから、国民の間に気の緩みが現れたのではないかと思っている。というのは、自宅周辺を毎日ウォーキングしていてマスクを着けていない人が最近随分増えたと感じている。因みに今日も夕暮れ時に歩いて、私の半径10m範囲位に行きかった通行人19人の内マスクを着けていた人は9人しかいなかった。国や自治体はマスク着用を要請しているが、やはり説得力がなく国民の間には緊張感が欠けているように感じている。

 コロナの感染拡大により当然死者も増えており、これが何かに影響を与えるのではないかと漠然と考えていたところ、今日昨年の日本人の平均寿命が公表された。それによると平均寿命は、過去最高だった昨年を10年ぶりに下回った。女性は87.57歳、男性は81.47歳だった。解説によれば、交通事故や、がん、肺炎などの死亡率が減少した一方で、新型コロナウィルス感染による死者の増加が全体的に寿命を縮めたという。従ってこの現象は一時的なものであり、今とかく話題になる「少子高齢化」現象とは無関係である。それでも私自身平均寿命を2歳強も上回ってしまった。

 後期高齢者になって気になることは、最近の若者たちの言動である。近頃若者が本を読まない、手紙を書かずにスマホに熱中し過ぎるとよく言われるが、それが結果的に彼らの文章力が弱まり、文字知らずになっていると思っている。また、かつての60年安保闘争時の学生運動程度の行動までアピールしろとは求めないが、労働者ともども社会の不正や理不尽を正そうと行動する意欲やエネルギーが実践面で見られないことが不満であり、苛立たしく思っている。

 もうひとつ身近なことで苦情のようなことを言うなら、どうして若者は電車内で高齢者に素直に座席を譲ってくれないのだろうか。日本人は思いやりがあって親切であるとの外国人の誉め言葉は、今や彼方へ置き忘れられてしまった。お年寄りに対する配慮が足りないのではないかと思う。欧米人はお年寄りと見ると必ず座席に手招きして譲ってくれるほど優しい。日本人の若者は、われ先勝ちにシルバーシートへ向かい、スマホに夢中になったフリをして自分の世界へ引きこもってしまい、結果としてその周囲に高齢者が立たされることになる。日本では、世間知らずのわがままな若者より、小学生の方がよほど思いやりがある。近年80歳を過ぎてから痛感していることである。

 さて、コロナ禍とウクライナ情勢の緊迫化により多くの消費者物価が高騰している。このほど大手電力会社9社の今年度第1四半期の決算が発表されたが、9社の内6社の純損益が赤字だった。中でも東北電力はすぐさま電気料金を値上げすると述べた。すでに大方の電力料金は値上げされているが、ガス料金も水道料金も電力に倣いである。こうしてすべての公共料金が値上げされる。これでは一般消費家庭の負担も大変である。鉄道会社もほとんど赤字決算に陥っていることを考えれば、いずれ鉄道会社も値上げを申請するだろう。そして他の公共料金と通常の消費者物価が連動したら、かなりの家計が破綻するのではないだろうかと危惧される。

 ウクライナ情勢の前途も不透明であり、エネルギー価格の高騰は家庭のみならず、経済界にも大きな負担となっている。コロナ禍の見通しもつかない。このようなお先真っ暗の時代の中で、当分物価高と戦いながら庶民は生き抜かなければならない。実に不透明で嫌な時代に生きることになってしまったものである。

2022年7月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5456.2022年7月29日(金) JR赤字路線をどう存続させるのか。

 コロナ禍で観光業界、交通業界が経営的に大分苦しくなっているが、そこへ昨日JR東日本が、地域の採算が悪化している地方路線ごとの収支を初めて公表した。それによると1日1㎞当たりの平均利用者数が2千人未満の35路線66区間のすべてが赤字だった。沿線人口が減って利用者が少なくなったことがその最たる原因である。さりとてこればかりは住民の生活上大きな影響を与えるだけに、赤字路線即廃止と言うわけには行かず、存続のためにJRと沿線自治体の前向きの協議が望まれる。

 JR各社は旧国鉄から分離独立した当時から地域性に優劣があり、各社が同じような経営を行うことは難しかった。新幹線を営業するJR3社は大都市圏で稼ぐことによって全体で黒字を確保出来ると想定していた。しかし、このコロナ禍で状況が変わった。3社も2021年度決算で純損益が大幅な赤字企業に転落した。地域の交通をどのように最適化させることが出来るかについては、有識者の間で鉄道会社側からも提案を出すべきであるとの意見が出されている。

 今では赤字化した路線には、元々乗客は少ないが、その分景観も気持ちを癒してくれるような自然が溢れている所が多い。かつて八ヶ岳に登るためによく利用した小海線の年間の赤字額が、約15億円もあるという。小海線沿線の風景は何とも言えず懐かしい。八ヶ岳へは、清里駅を主に甲斐小泉、甲斐大泉の両駅からトライしたものである。そして沿線には日本の鉄道駅で一番高い標高1,345mの野辺山駅もある。小淵沢駅から終点の小諸駅へ至れば小諸城址・懐古園がある。近くを島崎藤村の「小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ~」の情緒たっぷりの「千曲川旅情の歌」に歌われた千曲川が流れている。何とか利用者が増えて存続して欲しいと願うのは、JR、沿線住民ばかりではなく、数は少ないが観光客もいるのだ。

 そう願っていたところ、ふと月刊誌「NATIONAL GEOGRAPHIC」7月号の特集記事「都会の野生動物」を思い出した。アメリカでは山野や高原ばかりでなく大都市にも野生動物が徘徊しているような所が数多くある。同誌はアメリカの都市部における野生動物の進出と、野生動物と住民との棲み分けについて写真付きで解説していて大変興味深い。近年日本でも地方都市などでは、野生の熊や鹿などが住宅地帯に侵入して田畑を荒らしたり、時には人を傷つけることがあるが、首都圏のような大都市にコヨーテなどが歩き回ることなんてとても想像出来ない。

 ところが、同誌によると熊、コヨーテ、アライグマなどの生息地域が縮小する中で都会にうまく適応する生き物もいるそうだ。特に驚くのは、シカゴのような大都会でコヨーテがこの数十年間にアメリカ国内の生息域を急速に拡大し、今日ではハワイ州以外のすべての州に生息していることである。ネオン輝くシカゴ川に沿ってコヨーテが歩き回っている姿はとても日本では信じられない。それでも人が野生動物に襲われるケースはほとんどないようで、その点で人間と野生動物が地域的に、また活動する時間において上手に棲み分けているのだろう。これも人間の住む世界と野生動物の世界が同じ空気に近づいたということでもあろう。
 小海線の棲み分けというわけでもないが、都会で密集している集団の人びとが、小海線沿線のような広大で素晴らしい風光の中へやって来ることが出来るなら、赤字路線も立ち直り、ストレスが溜まった都会人もきっと心の安らぎを覚えることだろう。

2022年7月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5455.2022年7月28日(木) トヨタのクレームで国策が変る。

 5月末に岸田政権が新しい資本主義実行計画案の中で、「2035年までに新車販売で電動車100%」と大々的に打ち出した。電気自動車以外の車は将来的に販売規制を行うというものだった。ところが、この舌の根も乾かぬ1週間後に「新車販売でいわゆる電動車(電気自動車・・・及びハイブリッド自動車)100%」と括弧内文言が書き加えられたのだ。トヨタの豊田章男社長がこの実行計画案を見て、これではトヨタは今後岸田政権を支持しないと甘利明・元自民党幹事長にクレームをつけた。このトヨタからの抗議を受けて岸田内閣はあっさり方針転換をしてしまったのだ。

 昨年11月岸田首相は、国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の首脳会合スピーチで、2兆円の基金を活用した電気自動車普及への支援を宣言した。しかし、その後首相はトヨタからのクレームによる方針転換の後に開かれた主要7か国首脳会議(G7)で、恥ずかしげもなく共同声明からCO2を排出しない自動車の普及目標を削除するよう要求した。これでは国際社会から日本は脱炭素に不熱心で電気自動車の普及を妨害していると受け取られかねない。

 それより何より日本が世界へ訴える国策を、いかに1自動車会社社長としてではなく、日本自動車工業会会長の立場から不満の申し入れであるにしても、こうあっさり受け入れて気候対策に逆行する看板政策を書き換えることが許されて良いものだろうか。元経済産業省官僚だった古賀茂明氏は、政府はトヨタの求めた踏み絵を踏んでくれたから恩返しに参院選で支援し、自動車工業会は多額の献金をする関係が続いていると皮肉っぽく述べている。

 偶々去る5月イギリスのシンクタンクが発表した、世界の主要な自動車メーカー12社の「気候変動政策への対応」に関する格付けでは、トヨタが最下位だったということが分った。

 ところで、今日夕刊を見て驚いたのは、アメリカの連邦準備制度理事会(FRB)が先月に続いて再び金利を上げることを発表したことである。しかも今回も6月の0.75%という大幅な金利上げと同率の0.75%もの金利を引き上げるという。その理由は40年ぶりと言われるアメリカ国内のインフレを強力な金融引き締めで抑え込みたいとの思惑である。これにより益々日本の円安が昂進するだろうことが予想される。気になるところである。
 さて、今日も新型コロナウィルスの新規感染者は増える一方である。全国23万3千人、東京都も40,406人ともに過去最多となった。ヨーロッパでは最近の感染者数は落ち着いているが、今日アメリカでも感染者がぶり返していたが、実は昨日はそのアメリカを追い抜いて日本が世界で一番感染者が多かったという不名誉な記録を作ってしまった。この1週間の新規感染者を見ても日本が一番多い。感染対策が緩いということではないだろうか。政府は前回発令したまん延防止などのような特別警報を発令する動きを相変わらず示していない。現状のまま個人が行動を自粛することだけに委ねていても良いものだろうか。

2022年7月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5454.2022年7月27日(水) 政教分離と人種差別

 自民党が隠していた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係が、次から次へと明らかになってきた。昨日は遂に茂木敏允幹事長が、教団との関係について「党として組織的関係がないことはすでにしっかり確認している」と苦し紛れの言い逃れを述べた。しかし、その直前に岸信夫防衛大臣が「何人かは存じ上げている。お付き合いもあったし、選挙の際もお手伝いいただいた」と語った。この言葉の裏には相当の付き合いがあったことを匂わせる。例えば、今後教団との付き合いについて記者団から問われると、軽々にお答えできないと逃げたようだが、これだけやましい教団との付き合いについて、どうしてきっぱりと「今後は手を切る」と言えないのか。殺害された安倍元首相の実弟でもあり、当然教団の温かい湯の中へとっぷり使っていた岸信介元首相の孫とあれば、怪しい教団をそう簡単に突き放すわけには行かないのだろう。

 そして、岸田内閣で国家公安委員長を務めている二之湯智議員も、4年前に旧統一教会関連団体のイベントで京都府実行委員長を務めたと明かした。平和の祭典といい、名前を貸して欲しいと依頼されたからと言い逃れている。また、元文科相の馳浩石川県知事もこの期に及んで、国会議員時代から旧統一教会の支援を受けていたと告白した。皆黙ってウソをつき、教団の活動に手を貸していたことになる。図らずも安倍元首相が殺害されたことによって、政治と宗教の関係が明かされることになったが、事件さえなければ、まだこの闇のような付き合いは続いていたことだろう。

 怪しげな関係が公になった以上、茂木幹事長の煮え切らないコメントなんかではなく、この際党として今後一切宗教と手を切るということをどうして国民に向かってはっきり表明出来ないのどうだろうか。さもなければ、同じように蔭に隠れて怪しげな宗教と政治の一体化を再びやりだしかねないだろう。

 さて、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が今カナダで先住民に許しを請う謝罪旅行を続けている。これまで小耳に挟んだ程度でほとんど知らなかったが、カナダ国内では長い間寄宿学校に先住民の子どもたちが強制的に住まわされ、神父や教師らによって暴力や虐待を受けていた事実があった。キリスト教徒にとっては屈辱的な出来事である。その数は、1990年代までに約15万人といわれている。教皇は先住民たちを抑圧した植民地主義的な思想に多くのキリスト教徒が賛同したことにつき懺悔し謝罪した。今日改めて教皇が現地を訪れ、住民に許しを請うなんてことは、かつての誇り高い白人キリスト教徒には考えられなかったことであろう。アメリカ、カナダの北米大陸は、18世紀以降旧大英帝国からアングロサクソンが移民として黒人などを奴隷として引き連れ働かせ、虐げて来た。もともと黒人など非白人を差別化してきたのである。それが今日も未だアメリカ国内などでは人種差別問題として国民間に紛争の種となっている。教皇が謝罪したからとて、少数民族やアフリカ系黒人などに対する差別はそう簡単には無くならないだろう。しかし、敢えて謝罪旅行を実行した教皇の言動は、理想主義的でヒューマニズムに溢れていると思う。

 我々日本人の間にもかつては、アイヌ民族や、島崎藤村の「破戒」のテーマである穢多(エタ)のような少数民族を部落民と呼び、また戦時中は朝鮮人を差別化してきた忌まわしい過去の歴史がある。どこの国にも同じような問題があるが、せめて差別と気が付いたら止める勇気が必要ではないだろうか。

2022年7月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com