ブログ・ご意見番の意見

 充実したホームページに仕上げていこうと、毎日目を凝らしながら取り組んでおります。淡々と書き続けてきただけで、10年2月に初めて4桁の大台1000回を、そして奇しくも74歳の誕生日に当たる2012年「文化の日」に連続2000回を、15年7月31日に3000回、18年4月26日に4000回、21年1月19日に5000回を数えました。ここでは、出来るだけポジティブな意見や、気軽な独言、時には戯言や想い出を書き込んで、自分自身の気持ちを素直に表わしながら楽しく読んでいただけるよう心がけたいと思っております。意見の主張というより、感じたままを日記風に書き綴って参ります。身勝手な意見や、独断的な表現も見られると存じますが、どうぞご理解下さいますようお願い致します。皆さまの忌憚のないご意見をお寄せいただければ有難く存じます。

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5561.2022年11月11日(金) 長く深く関わった遺骨収集事業への想い

 昼前に電話を受けた。意外にも文化の日に旭日大綬章を受賞された水落敏栄氏からだった。先日この受賞のお祝いに拙著「八十冒険爺の言いたい放題」に添えてお祝いの手紙を送ったことに対するお礼と、久しぶりに私と話をしてみたかったと言われた。直近の参議院選で落ちてしまったが、3期18年もの間参議院議員として活動されていた。昨年政界引退を語りながら今年3月後任不在のため、改めて立候補の決意を固めたが、準備の遅れや、日本遺族会会長として組織の少子高齢化もあり、希望は通らなかった。数年前文部科学副大臣だったころに、甲子園の開会式で始球式をされた直後に電話でお話したことがある。遺族会が中心となる旧厚生省主宰の太平洋戦争戦没者遺骨収集事業は私にとって在職中最も大きな仕事のひとつだったが、そのリーダーは常に水落氏だった。約20年間に亘りマリアナ諸島の遺骨収集団のお世話をさせてもらい、この地域を水落氏とも随分あちこち旅をして多くの思い出を作ることが出来た。

 水落氏からもあのころは楽しかったと言ってもらい、近々会いましょうということで、来週はアメリカへ行くので、再来週にも会いましょうと九段会館内の遺族会事務所を訪ねることを約束した。以前に送った「南太平洋の剛腕投手」にミクロネシアの実情がよく書かれていたので随分参考になったとも言っていただいた。それこそ30年ぶりなので、お会いすることを今から楽しみにしている。

 さて、政治家のお騒がせ事件が相次いでいるが、無責任な言動が原因のことが多い。今日は昨日までは現職に留まり最善を尽くすと語っていた葉梨康弘法務大臣が辞任することになった。法相は自民党内の会合で自分の職務を「死刑のハンコを押し、昼のニュースのトップになるのはそういう時だけという地味な役職」と世間から顰蹙を買うような発言をした。それが騒がれるや、一昨日は誤解させたが、発言は撤回しないと語っていたが、昨日になって撤回すると述べ使命感と緊張感を持って取り組んでいくと辞任の気持ちはまったくない姿勢を示した。それが急転直下辞任し、陰では更迭と言われるようになったのは、山際大臣の辞任に次ぎ、人気・支持率が低落傾向にある岸田内閣としては、党内外から批判が集まり、何とか食い止めようと法相の辞任を認めることになった。岸田首相としても悪い流れを断ち切りたいとの気持ちがあったものと思われる。

 それにしても葉梨法相の発言はあまりにも軽率だと思う。仮にも死刑囚とはいえ彼らの命を絶つ書類にハンコを押す行為を地味な仕事だと公言するとは呆れるばかりである。今朝の朝日「天声人語」にもイギリスの作家ジョージ・オーウェルが植民地ビルマの刑務所所員だった実体験に基づいた話として、処刑台に向かう死刑囚が、足元の水たまりを避けようと身体を脇によけることは、生きている人間にとって当たり前の日常の動きであると見て、「1つの生命を絶つことの深い意味、言葉では言いつくせない誤りに気がついた」とある。まもなく死地に赴く死刑囚ですら些細なことに神経をとがらせている。そんなことにはまったく気がつかない人は、大臣を辞めるだけではなく、国会議員も荷が重いのではないだろうか。

2022年11月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5560.2022年11月10日(木) 地球温暖化で日本に厳しい声

 今年は世界各地で異常気象による自然災害が多い。地球温暖化による影響が大きいと言われているが、北アフリカ、ヨーロッパ、南北アメリカでは雨量が少なく広範囲な干ばつ状態の一方、南アジアでは異常な降雨により河川の氾濫が起きている。特に、パキスタンでは夏の大洪水の後、9月の大水害により国土の1/3が水没したと伝えられている。更に南太平洋では、温暖化により海水が上昇し島嶼が冠水する被害が続出している。

 そんな折今月6日から18日までエジプトのシャルム・エル・シェイクという個人的に印象に残っているシナイ半島の突先にある地で、気候変動対策を話し合う国連の会議COP27が開かれている。100以上の国や地域の首脳たちが演説し、深刻な被害を訴える途上国に対して、先進国がどれだけ支援することが出来るか、激しい駆け引きが行われたようだ。日本からは小池百合子・東京都知事が出席した。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は、ビデオ・メッセージで「ロシアによる軍事侵攻は、世界的なエネルギー危機を招き、多くの国に石炭火力による発電所の再開を余儀なくさせた」と述べ、軍事侵攻が温室効果ガスの排出量が多い石炭への回帰の原因になっていると批判した。パキスタンのシャリフ首相は、ヨーロッパの3つの国に相当する広さの3,300万人が影響を受けたと述べた。

 また、COP27の場で世界の環境団体で作る「気候行動ネットワーク」(CAN)は、公的資金を石油や天然ガスなどの化石燃料に拠出した国として、カナダ、韓国、中国らを追い越しダントツに資金を投入した国として日本は、3年連続して不名誉な「化石賞」を贈られた。会場周辺では、化石燃料への巨額の公的拠出を続ける日本を標的に抗議デモも行われた。

 警戒しなければならないのは、先日も岸田首相が電力不足に直面していとも軽々しく原発再開、解除に触れたことである。今や電力が不足気味であり、加えて温暖化ガス排出にブレーキがかけられている中で、クリーンな発電ではあるが、放射能の危険を顧みず、いとも気軽に原発稼働に回帰することである。

 さて、アメリカ中間選挙の総括が少々ややこしい。当初共和党が文句なしに圧倒するとの前評判だったが、開けてみると尻すぼみだった。それでも民主党にとってはこれまで以上に苦しい議会運営を求められる。ややこしいのは、各州のルールにより難しい判定があることである。例えば、ジョージア州上院選では2人の候補者が接戦を続け、現時点で2人とも過半数に達せず、州法により12月6日に決選投票することになったという。上院は現在まで民主党が48議席、共和党が49議席を得て、残りは僅か3州である。その3州の中にジョージア州があるとすれば、最終的な結果は来月まで待たなければならない。それにしてもIT技術の先進国であるアメリカの大きなイベントである中間選挙に、ITの技術が生かされていない。

 現時点では、最終結果を知ることが出来るのはいつになるか分からない。アメリカでは大統領選における選挙人というアメリカ独自の選挙制度のように、獲得総数が多くても必ずしも勝利というわけではない。かつてゴア氏がブッシュ大統領に、またクリントン氏がトランプ大統領に獲得総数では上回ったにも拘らず、大統領にはなれなかった。アメリカの選挙制度はとにかく複雑で分かり難い。

2022年11月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5559.2022年11月9日(水) 気にかかるアメリカ中間選挙の行方

 昨晩は皆既月食と天王星が重なる珍しいダブル現象が、夜空に見られた。午後7時15分過ぎにテレビの言われるままに夜空を見上げて月が徐々に隠れるのを双眼鏡で見ていた。このダブル現象が見られたのは、1580年以来というから驚きであるが、よくぞ調べたものだと感心する。織田信長が見たのではないかと言ったタレントがいたが、それほど昔の天文の現象が分かるというのも驚きである。挙句には、次回のダブル現象は322年後の西暦2344年と調べ上げたようだから、これにも脱帽するばかりである。だが、こういう空を見上げてロマンを想像するのは、爽やかな気持ちになるものだ。国内外に残酷な事件や、暗い事件が溢れている中で余程すっきりする。

 さて、アメリカでは大統領選挙の中間に行われる連邦議会上院及び下院の改選議員、知事選の投票が昨日行われた。すでに今日開票が進み、刻々とその状況がテレビで伝えられているが、戦前から与党民主党の旗色が悪かったが、途中までの結果でもやはりその通り民主党が共和党に先を越されている。これまで、上院50:50、下院220:212でバイデン大統領の民主党がほんの僅か抜け出ていた現勢力だったが、今日の途中経過を見る限りどうも民主党の敗色が濃いようだ。

 実は昨今のアメリカ国内の社会を見ていると、民主主義の本家を自任するアメリカが、選挙でこれほど非民主的な言動を弄するとは思いも寄らなかった。特に共和党はトランプ前大統領が前面に出て、民主党候補者を徹底的に攻撃する。重箱の隅をほじくるように小さな失策を厳しく追及すると同時に、何の証拠もないのに相手を誹謗中傷するような演説で民主党候補者を追い詰める。そのトランプ氏自身2年前の大統領選で敗れ、意に反して再選が叶わなかったが、その直後から選挙に不正があったと一方的に選挙のやり直しを求め、当選したバイデン氏に祝意を告げることはなかった。その後トランプ支持の多くの群衆が連邦議会堂へ暴力的になだれ込んで乱暴・狼藉を行ったが、その背後でトランプ氏が糸を引いていたと言われている。

 一応民主的に行われた選挙に対して敗れるや、不正が行われたとして、一方的に選挙を認めないとするなら、アメリカの民主主義は一体どこにあり、どうしたら民主主義国家らしく行動出来るのだろうか。トランプ氏の口車に乗って各地の共和党候補の支持者が、異口同音に大統領選の不正を肯定している現状からは、アメリカには民主主義の種も実もなくなってしまったのではないかと危惧している。それが、具体的に表れているのが銃砲所持の認可である。これほど銃乱射事件で多くの尊い生命が犠牲になりながら、古い西部時代の論理をぶち上げて自らの身を自らが守るために必要だなんて、時代錯誤の考えを尤もらしく言っているようでは、とても民主主義がアメリカ社会に根付いているとは言えまい。

 現時点で、やや優勢な共和党が仮に議会の多数を占め、これに味を占めたトランプ氏が2年後に再び大統領選に打って出たら、どんな喜劇が演じられるだろうか。トランプ氏は15日に自身の今後について考えを公表すると言っている。アメリカも選挙ゴッコでふざけているようでは、いずれ同盟国が愛想をつかして次第にアメリカから離れていくだろう。

 今日5回目のコロナ・ワクチン接種を受けた。先月31日には、インフルエンザの予防接種も受けているので、取り敢えずこの冬を乗り切っていけると思っている。

2022年11月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5558.2022年11月8日(火) Googleによるブログへのアクセス評価

 毎月恒常的に送られてくる‘Google Search Console’の10月分が今日メール送信されてきた。先月1か月分のHPのブログや拙稿へのアクセス数の動向を知らせてくれるので、いつもどんな結果であるか期待しながら待っている。

 アクセス数の多かったベスト3は、①8月16日のブログ「つまらない新聞連載小説」だった。今年8月まで半年間朝日朝刊に連載された多和田葉子氏「白鶴亮翅」(はっかくりょうし)について意図も内容も分かり難かったと批判したものだ。以前に加賀乙彦氏から作品のタイトルは、短いほど良いと直にアドバイスされたことがあるが、多和田氏の書名「白鶴亮翅」は確かに短いが、書名の意味もストーリーもよく分からない。普通の連載小説の約半分で終わりホッとしたところだった。このブログへのアクセス数は飛びぬけて多く、多分来月もランクアップされるのではないかと思っている。

 ②は、ブログではなく、「論稿・エッセイ」欄掲載の「なぜ世界遺産に登録されないのか?」(JAPAN NOW観光情報紙2010年1月号)で、この当時まだ世界遺産として登録されていなかったビルマの古跡や、これまでに訪れた印象的だったクノッソス宮殿、ハトシェプスト葬祭殿、エフェソス遺跡、ベルガモン遺跡などについて、なぜ登録されないのか、疑問を呈したものである。

 ③は、2013年9月30日ブログに書いた「評価の分かれる盗作作家・山崎豊子さん」で、世間の文学的評価は別にして山崎さんのウソと裏切り行為など、山崎さんの人間性について厳しく指摘し、非難したものである。これまでに何度かランク入りしたことがある。

 その他にこれまでのアクセス数に比較して急上昇アクセス3項目の中で、今まで一度もランクアップされなかったが、今回初めて3番目にアクセスが増えた昔の小文がある。「文化財の発展費用は誰が負担するのか?」と題して、大学同期生の有志が発行した同人誌「慶38」2号(2003年5月発行)に寄稿した文章である。父が亡くなった後無人だった湘南鵠沼の自宅の庭へ文化財が埋葬されている可能性があるとの理由で、市役所が無断で勝手に立ち入り土地を掘り起こし、あまつさえその費用まで我々兄弟に請求してきた理不尽について取り上げたものである。20年近く以前に書いた拙稿が、どうして不意に多くの人の目に留まったのか不思議なことである。これについては改めて読み直し、極めて理解しがたい役所の暴挙だと思う。それだけに20年近くも経って、どうして今更読まれるようになったのかとという感がなくもない。

 1位の前記8月16日のブログ、2位10月2日ブログ「菅元首相は弔辞が恥ずかしくないのか?」と安倍元首相の国葬で、当初は評価された菅氏の追悼文の中に大分盗作があったことや、紹介したストーリーも二番煎じではないかと噂されていることにつき糾弾したものである。それらが随分伸びていた。

 それはともかく、拙い文章を書き綴っていながらも多くの人々の目に触れ、関心を持っていただけるのは有難く、もう少し頑張ろうとの勇気をいただいたような気がする。

2022年11月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5557.2022年11月7日(月) 天才ピアニスト・ブーニンを通してロシアを見る。

 ウクライナへ侵攻したロシアの身勝手な言い分と行動には愛想を尽かしているが、これはリーダーたるプーチン大統領だけが悪いのではなく、ロシア人の本質とスターリン的帝国主義に基づく非民主主義的体質が関係しているように思えてならない。

 一昨日夜NHK・BSで天才ピアニスト、スタニスラフ・ブーニンを描いたドキュメント「それでも私はピアノを弾く~天才ピアニスト・ブーニン9年の空白を超えて」が放映され、引き込まれるように最後まで観てしまった。ブーニンというそのロシア的名前は、早くからよく知っている。19歳の時ショパン国際ピアノコンクールで優勝して天才ピアニストとして持て囃される。その4年後の1988年、有名人となったブーニンはKGBの監視に身の危険を感じて母とともに母国ソ連から西独へ亡命した。ソ連が崩壊したのはその3年後のことである。ブーニンが母国を捨てたのは、著名人に対する監視に耐えられなかったことと、旧ソ連の自由と人権を抑圧する厳しいソ連式社会主義体制の締め付けがあったからである。ソ連政府はこれら芸術家を外貨稼ぎの道具とみて、同時に国威発揚のシンボルとして都合よく利用し、監視した。文化人が外国で稼いだ所得はその多くをソ連政府に掠め取られ、行動は常に監視付きで心の休まる閑もなかった。海外へ出かけてもその行動は、常にKGBに付きまとわれ、外国での演奏会も指図されかねなかった。

 KGBの監視がいかに気持ちを落ち着かせず、恐ろしいものであるかということは、実際に経験してみなければわからないものだと思う。かつて、東西対立時代の1983年旧東ドイツのカール・マルクス・シュタット(現ケムニッツ)で、旧文部省教員海外派遣団と一緒に同地に滞在の間、派遣団は四六時中シュタージと呼ばれた東独のスパイ監視組織に付きまとわれ、教室で質問すると、応える東ドイツの教育者はいちいちシュタージの顔色を見て答えるように気持ちの休まることがなかった。我々視察団より我々を世話してくれた同地の教育関係者が随分迷惑をこうむっているようで気の毒だった。

 ブーニンもKGBの被害者のひとりであるが、幸い亡命することによって西欧では演奏活動を続けることが出来た。ただ、KGBの追求は逃れることが出来たが、その後は個人的に不幸にして左手が麻痺するというピアニストにとっては致命的な症状に襲われた。他にも転倒して痛めた左足が縊死し、手術を受けたことによってピアノのペダルを踏むのに苦悩したようだ。それらの苦労を乗り越え、ブーニンは長い9年間の空白期間の後に復活した様子が、このドキュメントで分かりやすく紹介されている。

 一時は復活を諦めかけた時期もあったようだが、本人の強い意思と日本人の榮子夫人の愛情溢れる支えがあったからである。八ヶ岳高原音楽堂の復帰公演における夫婦の睦まじい様子や、日本とドイツ・ケルンの間を往来する生活などがとても温かく、心を和ませてくれる。

 それに引き替え、ブーニンに愛想尽かしをされた旧ソ連と現在のロシアには、自由と民主主義が全く見られない。国際社会の厳しい非難を浴びながら、盟友・中国の支援を頼りに何とか無理して侵略戦争を戦っているとの印象が拭えない。

2022年11月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com